JPH10214750A - コンデンサ及びその容量調整方法 - Google Patents

コンデンサ及びその容量調整方法

Info

Publication number
JPH10214750A
JPH10214750A JP1699997A JP1699997A JPH10214750A JP H10214750 A JPH10214750 A JP H10214750A JP 1699997 A JP1699997 A JP 1699997A JP 1699997 A JP1699997 A JP 1699997A JP H10214750 A JPH10214750 A JP H10214750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitance
electrode
capacitor
electrodes
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1699997A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Fujimori
博行 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP1699997A priority Critical patent/JPH10214750A/ja
Publication of JPH10214750A publication Critical patent/JPH10214750A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量値の増加の制御が可能なコンデンサ及び
その容量調整方法を提供する。 【解決手段】 本発明によれば、誘電体層1a〜1dか
ら成る積層体1の誘電体層1aの表裏面に、少なくとも
2つの容量電極2、3を互いに対向するように形成する
とともに、積層体1の一対の端部に前記容量電極2、3
の対向部分で発生する容量成分CO が導出できるように
第1及び第2の端子電極4a、4bを形成したコンデン
サにおいて、前記積層体1の誘電体層1cの一方主面
に、第1の端子電極4aと接続する第1の容量電極5
を、他方主面に、第1の容量電極5と対向する第2の容
量電極6を形成するとともに、前記第2の容量電極6
は、積層体1のもう一対の端部に形成され、且つ前記第
1の端子電極4aと接続し得る第3の端子電極7に接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は容量値の増加が可能
な構造を有するコンデンサ及びその調整方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、初期容量値に対して容量値の
増加、減少が可能なコンデンサとしては、例えば、ロー
タとステータに夫々容量電極を形成しておき、誘電体ロ
ータの回動によって、この2つの容量電極の対向面積が
可変できるようにしたトリマーコンデンサが広く知られ
ている。
【0003】しかし、トリマーコンデンサは、誘電体ロ
ータを機械的に操作して行うために、所定容量特性を決
定した後、誘電体ロータが外部の衝撃などによって、対
向位置が変動してしまい、安定した容量特性を長期にわ
たり導出できないなどの問題がった。
【0004】また、積層セラミックコンデンサの技術を
用いて形成した容量可変のコンデンサは、図12に示す
ように、2層以上の誘電体層1a、1b・・・とから成
る積層体1と、一つの誘電体層1aの表裏面に互いに対
向する2つの容量電極を有していた。誘電体層1aの表
面に形成された容量電極は1つの電極構成され、共通容
量電極3となっており、また、裏面に形成された容量電
極は、2つの電極(個別容量電極)2a、2bで構成さ
れていた。そして、共通容量電極3と一方の個別容量電
極2aとの対向部分で容量成分が発生し、共通容量電極
3と他方の個別容量電極2bとの対向部分で容量成分が
発生し、両容量成分が共通容量電極3で直列的に接続さ
れて、合成された容量成分は、積層体1の対向する一対
の端面に形成した端子電極4a、4bから導出される。
即ち、個別容量電極2aは端子電極4aに接続し、個別
容量電極2bは端子電極4bと接続されている。この合
成された容量成分は、初期容量成分といいう、容量値C
O を有しているものとする。
【0005】そして、誘電体層1aの表面側に形成した
共通容量電極3の一部、即ち個別容量電極2a、2bと
対向する部分を所定量除去することにより、対向面積を
減少させて、初期容量成分の容量値CO を減少変化させ
ていた。
【0006】このような容量値CO を減少させる必要性
は、プリント配線基板上に所定回路を構成して、その所
定回路動作を上述の容量成分で調整する場合や、特性変
動の非常に小さい電子部品素子で形成した回路であって
も、変動が蓄積されてしまい、それらを上述の容量成分
で調整により補正する場合などがある。そして、実際の
容量値CO の調整は、プリント配線基板上にコンデンサ
を実装してから行われるものである。
【0007】また、容量成分を調整が可能なコンデンサ
の別の構造として、図13に示すように、一つの誘電体
層1aの表面側に第1の端子電極4aに接続する容量電
極3を形成し、また誘電体層1aの裏面側に第2の端子
電極4bに接続する容量電極2を形成していた。そし
て、容量電極2と容量電極3との対向面積に応じた初期
容量成分の容量値CO を、誘電体層1aの表面側に形成
した容量電極3の一部、即ち、容量電極2と対向する部
分を所定量除去することにより、対向面積を減少させ
て、容量成分を減少変化させていた。
【0008】まだ、別の構造として、図14に示すよう
に、一つの誘電体層1aの表面側に2つの個別容量電極
3a、3bを形成し、誘電体層1aの裏面側に1つの共
通容量電極2を形成し、個別容量電極3aを端子電極4
aに接続し、個別容量電極3bを端子電極4bに接続し
ていた。この場合には、誘電体層1aの表面側の2つの
個別容量電極3a、3bの一部、即ち、共通容量電極2
との対向部分を所定量除去することにより、対向面積を
減少させて、初期容量成分CO を減少変化させていた。
【0009】上述のコンデンサにおいては、誘電体層1
aの表裏両面に形成された容量電極2、3の対向面積
を、容量電極3の一部の除去により制御し、初期容量値
O を所望の容量値Cに調整していた。従って、所望の
容量値Cと初期容量値CO との関係がC<CO の場合に
有効なコンデンサと言える。
【0010】逆に、初期容量値CO を増加させるコンデ
ンサの構造についても、図15に示すような構造が既に
提案されている。
【0011】この構造は、誘電体層1a、1b・・・・
から成る積層体1の層間に互いに対向しあう容量電極2
0、30が形成されている。容量電極30は、直接、第
1の端子電極4aに接続する初期容量成分導出用容量電
極31と、端子電極4aに近接する位置に配置された容
量増加用容量電極32とを有する。また、容量電極30
は、直接、第2の端子電極4bに接続する初期容量成分
導出用容量電極である。そして、第1端子電極4aと第
2の端子電極4bに接続した初期容量成分導出用容量電
極31、20間で形成される初期容量成分(容量値
O )では、所望の容量値Cに対して容量不足な場合に
は、端子電極4a側の積層体1の端部Dを除去して、こ
の除去した端面に容量増加用容量電極32を露出させ
る。そして、除去した端部に第1の端子電極4aを再度
形成する。
【0012】このような構造によれば、上述の除去によ
り端面に露出した容量増加用容量電極32が容量電極2
0との対向部分での容量成分ΔCが、第1の容量成分と
接続されるようになり、初期容量成分Cに増加分の容量
成分ΔCが加わることなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図15に示す
コンデンサでは、プリント配線基板上に実装してからの
調整が実質的に不可能であった。即ち、プリント配線基
板には、コンデンサの端子電極4a、4b部分に半田を
塗布して実装するが、この実装した部分を除去すること
は実質的にはできないことである。
【0014】また、容量増加用容量電極32を露出する
ためには、例えば焼結された誘電体セラミックの積層体
を除去しなくてはならず、焼結体セラミックを除去する
ことは非常に困難な作業となる。
【0015】以上のように、上述のコンデンサにおいて
は、容量値の増加制御が可能であっても、それは、製造
工程中での適用であって、コンデンサを実装した後にお
いては、何等の制御ができないものであった。
【0016】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、プリント配線基板に実装した
後に、コンデンサの容量成分を増加させることができる
コンデンサを提供するものである。
【0017】また、別の目的は、コンデンサの初期容量
成分に対して、増加させた容量成分に調整でき、また、
初期容量成分に対して減少調整するにあたり、過剰減少
調整しても修正が可能なコンデンサの調整方法を提供す
るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、誘電体層
が複数積層して成る積層体の一の誘電体層の表裏面に、
少なくとも2つの容量電極を互いに対向するように形成
するとともに、積層体の一対の端部に前記容量電極の対
向部分で発生する容量成分が導出できるように第1及び
第2の端子電極を形成したコンデンサにおいて、前記積
層体の他の誘電体層の一方主面に、第1の端子電極と接
続する第1の容量電極を、他の誘電体層の他方主面に、
第1の容量電極と対向する第2の容量電極を形成すると
ともに、前記第2の容量電極は、積層体のもう一対の端
部に形成され、且つ前記第1の端子電極と接続し得る第
3の端子電極に接続されているコンデンサである。
【0019】第2の発明は、第1の発明のコンデンサを
用いて容量成分を調整する方法であって、前記第2の端
子電極と第3の端子電極とを電気的に接続して、第1の
端子電極との間から導出される容量成分を増加させると
ともに、一つの誘電体層の表面に形成した一方の容量電
極を、他方の容量電極との対向面積を減少させるべく、
選択的に除去して容量を調整したコンデンサの容量調整
方法である。
【0020】
【作用】本発明では、一つの誘電体層の表裏面に形成さ
れた容量電極によって、その対向面積に応じた初期容量
成分が発生することになり、この初期容量成分は、積層
体の対向する一対の端部に形成した第1の端子電極と第
2の端子電極から導出されることになる。
【0021】さらに、本発明では、他の誘電体層の一方
主面に第1の容量電極が、他方主面に第1の容量電極と
対向する第2の容量電極が形成されており、第1の容量
電極は第1の端子電極に接続され、第2の容量電極は、
第3の端子端子電極に接続されている。即ち、第1の容
量電極と第2の容量電極との間の容量成分は、第1の端
子電極と第3の端子電極との間から導出されることにな
る。
【0022】従って、通常は、第1の端子電極と第2の
端子電極との間で、一つの誘電体層の表裏面に形成した
容量電極間で発生する容量成分が導出されるが、第3の
端子電極が形成されているため、この第3の端子電極を
第2の端子電極に接続することにより、第1の端子電極
と第2(第3)の端子電極との間から初期容量成分より
も大きい容量成分を得ることができる。この時、コンデ
ンサをプリント配線基板上に実装した状態で行うことが
できる。
【0023】また、容量の調整においては、初期容量成
分よりも低い容量成分を得る場合には、一つの誘電体層
の表面に形成した一方の容量電極を、他方の容量電極と
の対向面積を減少させるよう除去すればよい。
【0024】また、初期容量成分よりも高い容量成分を
得る場合や、上述の容量成分の減少調整で過剰調整した
場合は、第2の端子電極と第3の端子電極とを電気的に
接続することにより、初期容量成分または過剰減少調整
した容量成分に、第1の容量電極と第2の容量電極との
間の容量成分を増加させる。その後、必要に応じて、一
つの誘電体層の表面に形成した一方の容量電極を、他方
の容量電極との対向面積を減少させるよう徐々に除去す
れば、結果として、容量の増加調整または過剰減少調整
に対する修正が可能となる。
【0025】これにより、初期容量成分に対して容量の
増加制御が可能となり、しかも、増加量を非常に精度よ
く制御できる。しかも、従来のように、誘電体層の除去
を伴わないため、プリント配線基板に実装した後でも制
御が可能であり、また、その作業が非常に軽減されるこ
とになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコンデンサおよひ
その容量調整方法を図面に基づいて詳説する。
【0027】図1は、第2の発明を可能にするコンデン
サの外観斜視図であり、図は平面図であり、図3図2中
A−A線断面図であり、図4は図2中B−B線断面図で
ある。
【0028】図において、1は積層体であり、1a、1
b、1c・・・は誘電体層であり、2、3は容量電極で
あり、4a、4bは第1及び第2の端子電極であり、5
第1の容量電極、6は第2の容量電極であり、7は第3
の端子電極である。尚、容量電極3は、特に初期容量値
の減少調整用容量電極である。尚、上述と同一部分は同
一符号を付して説明する。
【0029】積層体1は、BaTiO3 などの誘電体セ
ラミック材料からなる複数、例えば4層の誘電体層1
a、1b、1c、1dとから構成されている。
【0030】表面側の誘電体層1aは、一つの誘電体層
であり、その厚みは例えば25μmである。誘電体層1
aの表面側主面には、矩形状の1つの容量電極3(以
下、共通容量電極3という)が形成されている。また、
誘電体層1aの裏面側主面、即ち、誘電体層1aと誘電
体層1bとの間に、矩形状の2つの容量電極2(以下、
個別容量電極2a、2bという)が形成されている。
尚、共通容量電極3はAu、Ag−Pdなどを主成分と
する導体膜からなり、個別容量電極2a、2bはAg−
Pdなどを主成分とから成る導体膜からなっている。
【0031】また、誘電体層1cは、他の誘電体層であ
り、その厚みは例えば25μmである。誘電体層1cの
一方主面、即ち、誘電体層1bと誘電体層1cとの間に
は、第1の容量電極5が形成されており、誘電体層1c
の他方主面、即ち、誘電体層1cと誘電体層1dとの間
には、第2の容量電極6が形成されている。尚、第1の
容量電極5、第2の容量電極6はAg−Pdなどを主成
分とする導体膜からなっている。
【0032】積層体1の対向しあう一対の端部には、第
1の端子電極4a及び第2の端子電極4bが形成され、
もう一対の端部のいずれかの端面には、第3の端子電極
7が形成されている。
【0033】この第1の端子電極4aは、個別容量電極
2a、第1の容量電極6と接続されている。また、第2
の端子電極4bは、個別容量電極2bと接続されてい
る。さらに、第3の端子電極7は、第2の容量電極6に
接続されている。
【0034】そして、共通容量電極3は、2つの個別容
量電極2a、2bの一部に対向するように配置されてお
り、また、第1の容量電極5は第2の容量電極6とその
一部が対向するように配置されている。
【0035】従って、初期状態においては、第1の端子
電極4aと第2の端子電極4bとの間には、個別容量電
極2aと共通容量電極3との対向部分で発生した容量
と、個別容量電極2bと共通容量電極3との対向部分で
発生した容量との合成容量が導出されることになる。
【0036】このようなコンデンサは、図5に示すプリ
ント配線基板に実装される。
【0037】即ち、プリント配線基板8の表面には、第
1〜第3の端子電極4a、4b、8に対応するように、
所定出力パッド81〜83が形成されている。ここで重
要なことは、コンデンサの第2の端子電極4bが搭載さ
れる出力パッド82には、その一部より、延出さられ、
且つコンデンサの第3の端子電極7と接続し得る出力パ
ッド83が形成されていることである。
【0038】特に、実装においては、出力パッド81と
第1の端子電極4aとを、出力パッド82と第2の端子
電極4bとを、半田などの導電性接着剤を介して接合す
る。
【0039】そして、必要に応じて、出力パッド83と
第3の端子電極7とを接続するものである。
【0040】本発明のコンデンサの容量値の調整方法に
ついて、図6、図7を用いて説明する。
【0041】図5に示すプリント配線基板8上に、コン
デンサを実装する。この実装においては、出力パッド8
1、82に、第1の端子電極4aと第2の端子電極4b
を接合させる。即ち、この状態では、第1の端子電極4
aと第2の端子電極4bとの間からは、初期容量値CO
の容量成分が導出されることになる。
【0042】初期容量値CO が、回路などの調整などに
必要な所望容量値Cに比較して、高い場合(CO
C)、初期容量値CO を減少させる必要がある。
【0043】この時、第1の端子電極4aと第2の端子
電極4bとの間で導出される容量成分を測定しながら、
共通容量電極3の一部、即ち、個別容量電極2a、2b
との対向部分に、レーザー照射などを行い、個別容量電
極2a、2bと対向する面積を減少されるようにする。
【0044】これにより、図6に示すように、コンデン
サの容量成分は、除去量が増加するに従い、初期容量値
O から徐々に減少させることができ、初期容量値CO
を所望値Cと一致させることができる。
【0045】次に、初期容量値CO が、回路などの調整
などに必要な所望容量値Cに比較して、小さい場合(C
O <C)、初期容量値CO を増加させる必要がある。
【0046】この場合には、図7に示すように、まず、
第3の端子電極7と出力パッド83とを半田などの導電
性接着剤を用いて接続する。これにより、第3の端子電
極7と第2の端子電極4bとが電気的に接続することに
なる。
【0047】従って、第1の端子電極と第2の端子電極
4b(第3の端子電極7)との間には、共通容量電極3
と2つの個別容量電極2a、2bとの間で発生する初期
容量成分CO と、第1の容量電極5と第2の容量電極6
との間で発生する容量成分ΔCとが付加され、全体とし
て、C1 (CO +ΔC)となる。尚、所望容量値Cと全
体の容量値C1 は、C1 >Cの関係である。
【0048】この状態で、上述のように共通容量電極3
にレーザー照射及び走査を行い、第1の端子電極4aと
第2の端子電極4bとの間で導出される容量C1 を徐々
に減少させて、所望の容量値Cに合わせる。尚、付加し
た状態の容量値がC1 (CO+ΔC)が所望容量値Cと
一致する場合には、レーザー照射による容量成分の減少
調整は不要である。
【0049】次に、図6の容量値の減少調整において、
第1の端子電極4aと第2の端子電極4bとの間から導
出される容量値が、所望容量値Cよりも減少してしまう
程度にまで過剰減少調整した場合には、図7の調整に従
って、第2の端子電極4bと第3の端子電極7とを電気
的に接続して、減少しすぎた容量成分に、第1の容量電
極5と第2の容量電極6との間の容量成分ΔCを付加
し、さらに、容量の減少調整を行う。
【0050】以上のように、初期容量値CO に対して、
所望容量値Cが低い場合であっても、大きい場合であっ
ても調整が可能である。即ち、容量値0から最大容量C
O +ΔCまでの範囲で、初期容量CO に対し減少、増加
制御が可能となる。
【0051】しかも、プリント配線基板上に実装した後
の制御が可能である。即ち、共通容量電極3の選択的な
除去又は、第3の端子電極7を第2の端子電極4bに接
続し、続いて共通容量電極3の選択的な除去という作業
により達成される。
【0052】しかも、従来の技術のように、積層体1の
一方の端部を除去するという実用性からかけ離れた制御
に対して、容量増加が非常に簡単で行えることになる。
【0053】尚、容量値の減少方向の制御において、過
度に減少させすぎた場合には、第2の端子電極4bと第
3の端子電極7との接続すれば、再度の減少方向の容量
成分の制御により、調整の再生が可能となる。
【0054】次に、本発明のコンデンサの製造方法を説
明する。
【0055】まず、積層体1を構成する誘電体層1a、
1b、1b、1dとなる誘電体グリーンシートを用意す
る。
【0056】次に、誘電体層1bとなるグリーンシート
上に、図8に示すように、個別容量電極2a、2bとな
る導体膜を、Ag−Pdを含む導電性ペーストの印刷、
乾燥により形成する。
【0057】また、誘電体層1cとなるグリーンシート
上に、図9に示すように、第1の容量電極5となる導体
膜を、Ag−Pdを含む導電性ペーストの印刷、乾燥に
より形成する。
【0058】また、誘電体層1dとなるグリーンシート
上に、図10に示すように、第2の容量電極6となる導
体膜を、Ag−Pdを含む導電性ペーストの印刷、乾燥
により形成する。
【0059】次に、このような誘電体層1a〜1dとな
るグリーンシートを順次積層して、熱圧着によって一体
化する。
【0060】次に、積層体1の形状に対応して、グリー
ンシートの積層体を切断する。これにより、切断したグ
リーンシートの積層体の一対の端部からは、個別容量電
極2a、2bとなる導体膜の一方の端部が露出すること
になり、もう一対の端部の一方の端面からは、第2の容
量電極6の端部が露出することになる。
【0061】次に、脱バインダー工程及び焼成処理によ
り、誘電体層1a〜1dのグリーンシート、及び個別容
量電極2a、2b、第1及び第2の容量電極5、6の導
体膜が焼成されて、積層体1を構成する。
【0062】次に、バレル研磨により、積層体1の各端
面に個別容量電極2a、2b、第1の容量電極5の端部
を完全に露出させる。
【0063】次に、焼成した積層体1を整列治具で整列
させて、図11に示すように、積層体1の表面の中央部
分に共通容量電極3を形成する。例えば、Auを含有す
る有機化合物を含有するメタロオーガニックペーストを
用いて、印刷、焼きつけにより形成する。
【0064】このメタロオーガッニクペーストの焼きつ
けによって形成された共通容量電極3は、その厚みを非
常に薄くすることができる。例えば、1回の印刷・焼き
つけより約0.5μm程度の膜厚となる。尚、本発明に
おいては、1回目の印刷、乾燥、2回目の印刷乾燥し、
一括的に焼きつけ処理を行い、約10μmの膜厚とし
た。
【0065】次に、各積層体1を整列治具で整列させ
て、積層体1のもう一対の端面から露出する第2の容量
電極5と接続する第3の端子電極7を、Ag−Pdの印
刷・焼きつけにより形成する。
【0066】次に、各積層体1を整列治具で整列させ
て、積層体1の一対の端部を、Ag−Pdの粘度の低い
ペースト浴に浸漬し、導体膜を塗布し、乾燥後、焼きつ
け処理を行う。これにより、積層体1の両端部には、積
層体1の内部の個別容量電極2a、2bと接続する第1
及び第2の端子電極4a、4bが形成されることにな
る。
【0067】尚、積層体1の表面の共通容量電極3の表
面に、ガラスを主成分とすると保護膜をガラスペースト
の印刷・焼きつけにより形成しても構わない。また、誘
電体層1aとなるグリーンシート上に、共通容量電極3
となる導体膜を形成して、積層体を焼成しても構わな
い。また、積層工程において、共通容量電極3となる導
体膜を形成した誘電体層1aとなるグリーンシート上に
薄い誘電体層となるグリーンシートを積層して、一体的
に焼成しても構わない。
【0068】また、端子電極4a、4b、7の表面に、
半田濡れ性を高めるためにNiメッキ、Snメッキ、半
田メッキを被覆しても構わない。
【0069】ここで、請求項1は、誘電体層1cを挟ん
で形成された第1の容量電極5と第2の容量電極6のみ
が規定されている。従って、誘電体層1c以外の誘電体
層に、その両面に交互に第1の端子電極4a、第2の端
子電極4bと接続する内部電極を形成しても構わない。
【0070】また、誘電体層1aを挟んで表裏両面に形
成される容量電極3、2を、図13のように、表面側に
1つの容量電極3、(容量減少調整用容量電極となる)
と、1つの容量電極2とから構成してもよく、また、図
14のように、表面側に2つの容量電極3、(個別容量
電極、いずれも容量減少調整用容量電極となる)と、1
つの容量電極2とから構成してもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、一つの誘電体層の表裏
面に形成した容量電極によって形成される容量成分に、
第1の容量電極と第2の容量電極との間に形成される容
量成分が付加することができるため、全体の容量を所期
容量成分に対して増加させることができる。しかも、従
来のように、積層体の端部を除去するという非常に困難
な作業を行う必要がなく、プリント配線基板上に実装し
た後に容量成分の制御が可能であり、その作業性が非常
に簡単となる。
【0072】また、一つの誘電体層の表裏面に形成した
容量電極の一方側を、これらの容量電極で形成される容
量成分を減少制御できるようにすれば、無段階の容量の
減少及び1回の容量増加制御により、初期容量成分CO
に、第1の容量電極と第2の容量電極との間の容量成分
ΔCとの付加により、容量成分を0〜CO +ΔCの範囲
で自由な容量調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るのコンデンサの外観斜視図であ
る。
【図2】本発明に係るのコンデンサの平面図である。
【図3】図2中のA−A線断面図である。
【図4】図2中のB−B線断面図である。
【図5】本発明のコンデンサに適用するプリント配線基
板の平面図である。
【図6】コンデンサの容量調整(減少調整)の例を説明
するための概略図である。
【図7】本発明のコンデンサの容量調整(増加調整)の
例を説明するための概略図である。
【図8】本発明の個別容量電極の形状を説明するための
平面図である。
【図9】本発明の第1の容量電極の形状を説明するため
の平面図である。
【図10】本発明の第2の容量電極の形状を説明するた
めの平面図である。
【図11】本発明の共通容量電極の形状を説明するため
の平面図である。
【図12】従来のコンデンサを示す断面図である。
【図13】従来のコンデンサを示す断面図である。
【図14】従来のコンデンサを示す断面図である。
【図15】従来のコンデンサを示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・積層体 1a〜1d・・・誘電体層 2a、2b・・・個別容量電極 3・・・・・・・共通容量電極 4a・・・・・・第1の端子電極 4b・・・・・・第2の端子電極 5・・・・・・・第1の容量電極 6・・・・・・・第2の容量電極 7・・・・・・・第3の端子電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体層を積層して形成される四
    角形状を成す積層体の一つの誘電体層の表裏面に、少な
    くとも2つの容量電極を互いに対向するように形成する
    とともに、積層体の相対向する一対の端部に前記容量電
    極の対向部分で発生する容量成分が導出される第1及び
    第2の端子電極を形成したコンデンサにおいて、 前記積層体の他の誘電体層の一方主面に前記第1の端子
    電極と接続する第1の容量電極を、他方主面に前記第1
    の容量電極と対向する第2の容量電極を形成するととも
    に、前記第2の容量電極を、積層体の他の相対向する一
    対の端部の少なくとも一方に形成された第3の端子電極
    に接続されていることを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたコンデンサを用い
    て容量成分を調整する方法であって、前記第2の端子電
    極と第3の端子電極とを電気的に接続して、第1の端子
    電極との間から導出される容量成分を増加させるととも
    に、一つの誘電体層の表面に形成した一方の容量電極
    を、他方の容量電極との対向面積を減少させるべく、選
    択的に除去して容量を調整することを特徴とするコンデ
    ンサの容量調整方法。
JP1699997A 1997-01-30 1997-01-30 コンデンサ及びその容量調整方法 Pending JPH10214750A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1699997A JPH10214750A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 コンデンサ及びその容量調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1699997A JPH10214750A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 コンデンサ及びその容量調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10214750A true JPH10214750A (ja) 1998-08-11

Family

ID=11931719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1699997A Pending JPH10214750A (ja) 1997-01-30 1997-01-30 コンデンサ及びその容量調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10214750A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9618317B2 (en) 2012-12-27 2017-04-11 Wacom Co., Ltd Position indicator and capacitor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9618317B2 (en) 2012-12-27 2017-04-11 Wacom Co., Ltd Position indicator and capacitor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10241991A (ja) 積層コンデンサとそのトリミング方法
JP2004063664A (ja) キャビティ付き多層セラミック基板
JP2002170736A (ja) 積層型電子部品およびその製法
JP2002015939A (ja) 積層型電子部品およびその製法
JP2000058376A (ja) セラミックコンデンサ
JP2000340448A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2009027101A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH10214750A (ja) コンデンサ及びその容量調整方法
JP2000106320A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH10241992A (ja) 積層コンデンサとそのトリミング方法
JP2000106322A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH11340085A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2000164451A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH0897603A (ja) 積層型誘電体フィルタ
US6141847A (en) Method of manufacturing composite electronic component
JP2003347160A (ja) 多連型コンデンサ
JP2000195741A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP3979121B2 (ja) 電子部品の製造方法
JP3464112B2 (ja) コンデンサの製造方法
JP2817372B2 (ja) コンデンサ
JP2006041319A (ja) 表面実装型多連コンデンサ及びその実装構造
JP2000244268A (ja) Lc複合部品及びその共振周波数調整方法
JPH0252498A (ja) コンデンサ内蔵多層基板
JP2000133546A (ja) 積層セラミックチップ部品及びその製造方法
JPH0945830A (ja) チップ状電子部品