JPH10213749A - 走査型プローブ顕微鏡による表面観察方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡による表面観察方法

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JPH10213749A
JPH10213749A JP3110197A JP3110197A JPH10213749A JP H10213749 A JPH10213749 A JP H10213749A JP 3110197 A JP3110197 A JP 3110197A JP 3110197 A JP3110197 A JP 3110197A JP H10213749 A JPH10213749 A JP H10213749A
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JP3110197A
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Susumu Yasuda
進 安田
Kyoji Yano
亨治 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、プローブヘのバイアス電圧の印加が
SFM情報に影響を与えないようにした走査型プローブ
顕微鏡による表面観察方法を提供することを目的として
いる。 【解決手段】本発明は、プローブと、該プローブを試料
の表面に沿って移動させる移動手段と、前記プローブと
試料表面の距離を制御する距離制御手段と、前記プロー
ブと前記試料との間に印加するバイアス電圧を制御する
電圧制御手段と、前記プローブと前記試料との間に流れ
る電流を検出する電流検出手段と、前記プローブと前記
試料との間の作用力を検出する作用力測定手段を有する
走査型プローブ顕微鏡によって、前記試料の表面を観察
する表面観察方法において、前記電流検出手段から電流
像を得る際には前記バイアス電圧を印加し、前記変位測
定手段から作用力像を得る際には前記バイアス電圧を印
加しないように電圧制御手段の制御を行うことを特徴と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型トンネル顕
微鏡や原子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡による
表面観察方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、走査型トンネル顕微鏡(STM)
が開発され[G.Binning et al.,He
lvetica Physica Acta,55,7
26(1982)]、単結晶、非晶質を問わず導体表面
の実空間像を原子オーダーの高い分解能で観察できるよ
うになった。STMは金属のプローブと導体表面との間
に電圧を加えて、両者の距離を1nm程度まで近づける
とトンネル電流が流れることを利用している。この電流
は両者の距離変化に非常に敏感で指数関数的に変化する
ので、トンネル電流を一定に保つようにプローブを走査
することにより実空間の表面構造を原子オーダーの分解
能で観察することができる。また、走査型力顕微鏡(以
下SFM)は、物質間に働く力によって物質表面の形状
を二次元的に観察するものであり、STMと異なり、電
気伝導性のない材料表面や有機分子をナノメートルスケ
ールで観察できることから広範な応用が期待されている
[G.Binning et al.,Phys.Re
v.Lett.,56(1986)1930]。
【0003】SFMは一般に先端径の小さなプローブ
(探針)を持つカンチレバー部と、このカンチレバーの
曲がりを測定する変位測定部から構成される。一般に、
プローブと試料表面との間においては、比較的遠距離で
は分散力による微弱な引力が働き、近距離では斥力が働
く。カンチレバーの変位は作用する力に比例するので、
プローブの変位を測定することによって、プローブ先端
とこれに数nm以内に近接する試料表面間に働く微弱で
局所的な力を検出することが可能になる。更に試料表面
に沿ってプローブを走査することで試料表面の力の2次
元的情報が得られる。試料表面に垂直に働く力による変
位すなわちカンチレバーのたわみを検出するものを原子
間力顕微鏡(AFM)、試料表面に平行に働く力による
変位すなわちカンチレバーのねじれを検出するものを摩
擦力顕微鏡(FFM)といって区別する場合もある。
【0004】カンチレバーの変位を測定する手段として
は、STMを応用する方法、試料とカンチレバー間の電
気容量を検出する方式、光の干渉を用いる方式、カンチ
レバーにレーザー光を入射しその反射角の変化から曲が
りを読み取る光てこ方式などがあるが、操作性、検出感
度を考慮して光てこ方式が一般的である。さらに、SF
M/STM複合機においては、SFMにおけるカンチレ
バー部とプローブに金属コート等によって導電性を持た
せ、探針−試料間にバイアス電圧を印加することによっ
て、SFMとしての機能に加えてSTMとしての機能を
実現させ、プローブに作用する力、探針−試料間に流れ
る電流という2つの物理量を同時に複合検出することが
できる。
【0005】図2はSFM/STM複合機のシステムブ
ロック図である。この図に示すように、カンチレバー1
03によって支持された先端の尖ったプローブ101を
試料102表面に対して数10nm以下まで接近させた
状態とし、走査信号発生回路112の出力により走査駆
動アクチュエータ107を駆動して、該走査駆動アクチ
ュエータ107上に配置された試料102を走査する。
このときプローブと試料間に発生する原子間力を反映す
るカンチレバーの変形を半導体レーザー105、4分割
センサー106、及び変位検出回路108からなる光て
こ方式、またはトンネル電流検出方式などの変位検出セ
ンサーによって検出し、この検出された変位が一定にな
るように微動アクチュエータ104を垂直方向駆動回路
109によって駆動することによりプローブ試料間距離
を帰還制御する。また、バイアス電圧印加回路111に
よりプローブ101と試料102の間に電圧を印加し、
電流検出回路110で流れる電流を検出する。これらの
変位検出回路108で検出されるカンチレバー103の
変位、垂直方向駆動回路109に与えられる帰還量、及
び電流検出回路110で検出される電流量から試料の表
面に関する情報を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のS
FMやSFM/STM複合機等の走査型プローブ顕微鏡
による表面観察方法において、有機物等のやわらかい試
料を観察するためには、試料の損傷を防ぐために極めて
やわらかいカンチレバーを使用する必要がある。具体的
には、プローブ先端でのばね定数が0.1[N/m]以
下であることが望ましい。なぜなら、カンチレバーが硬
すぎるとプローブから試料に作用する力が大きくなりす
ぎて試料を損傷してしまうからである。ところが、その
ようなやわらかいカンチレバーを用いたSFMやSFM
/STM複合機等の走査型プローブ顕微鏡による表面観
察方法において電流像を得るためにプローブにバイアス
電圧を印加すると、以下のような問題が生じ、正確な力
情報が得られなくなってしまうという問題点があった。 (1)カンチレバーが静電力で大きくたわむため、変位
検出量に誤差が生じる。 (2)静電力が垂直方向変位やプローブ−サンプル間に
流れる電流に依存して変化するためプローブに働く垂直
抗力が変動し、検出される摩擦力や垂直方向変位が変動
する。
【0007】そこで、本発明は上記従来のものにおける
課題を解決し、プローブヘのバイアス電圧の印加がSF
M情報に影響を与えないようにした走査型プローブ顕微
鏡による表面観察方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するため、プローブと、該プローブを試料の表面に
沿って移動させる移動手段と、前記プローブと試料表面
の距離を制御する距離制御手段と、前記プローブと前記
試料との間に印加するバイアス電圧を制御する電圧制御
手段と、前記プローブと前記試料との間に流れる電流を
検出する電流検出手段と、前記プローブと前記試料との
間の作用力を検出する作用力測定手段を有する走査型プ
ローブ顕微鏡によって、前記試料の表面を観察する表面
観察方法において、前記電流検出手段から電流像を得る
際には前記バイアス電圧を印加し、前記変位測定手段か
ら作用力像を得る際には前記バイアス電圧を印加しない
ように電圧制御手段の制御を行うことを特徴としてい
る。また、本発明の表面観察方法は、前記移動手段によ
ってラスター状走査を行い、電流像を取得する走査と作
用力像を取得する走査とを交互に行うようにしたことを
特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は上記構成により、電流像
を取得する際にはバイアス電圧を印加し、作用力像を取
得する際にはバイアス電圧印加を行わないように制御す
るため、作用力を測定する際にカンチレバーに働くバイ
アス電圧による静電引力が作用力像に影響を与えること
がなくなり、正確な作用力像を得ることが可能になる。
また、電流像を取得する走査と作用力像を取得する走査
を交互に行うことで、同一箇所の正確な作用力像と電流
像を得ることが可能になる。
【0010】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]実施例1は、図2に示すようなSFM/S
TM複合機に本発明の表面観察法を適用したものであ
る。図1は本実施例の表面観察法を用いた制御のタイミ
ングチャートであり、ラスター状走査を行うときの走査
信号とバイアス電圧を表している。なお、図1は走査時
の制御信号の一部であり、x方向に3回往復走査を行
い、y方向に3回ステップ状に移動したときの様子を表
している。実際の走査は観察領域全面にわたって行うこ
とはいうまでもない。本実施例においては、x走査信号
が大きくなる向き、すなわちx走査の往路でバイアス電
圧を0にして力信号を検出し、x走査信号が小さくなる
向き、すなわちx走査の復路でバイアス電圧をVbとし
て電流信号の検出を行うように制御を行っている。検出
した結果の表示等は従来のSFM/STM複合機等と同
様である。本発明の表面観察法を用いることで、やわら
かいカンチレバーを用いてもSFM/STM複合機にお
いて正確な作用力像と電流像を得ることが可能になる。
【0011】[実施例2]図3は実施例2の表面観察法
を用いた制御法のタイミングチャートであり、ラスター
状走査を行うときの走査信号とバイアス電圧を表してい
る。本実施例においては、y走査信号が一定である間に
x方向に2回往復走査を行い、x走査信号が大きくなる
向きのとき、すなわちx走査の往路の時にのみに信号の
検出を行うようにしている。つまり2回往復走査のう
ち、1往復目の往路でバイアス電圧を0にして力信号を
検出し、2往復目の往路でバイアス電圧をVbとして電
流信号の検出を行うように制御を行っている。その他は
実施例1と同様である。
【0012】一般にプローブ先端に摩擦力が作用すると
カンチレバーはねじれ、プローブの先端の位置にずれが
生じる。実施例1では、x走査の往路で力信号を検出
し、復路で電流信号を検出するように制御を行っていた
ため、作用力像と電流像でレバーのねじれる方向が異な
るためにx方向に多少のずれが生じていた。本実施例の
表面観察法は、実施例1と比べて走査に時間がかかる反
面、同一方向に走査するときのみ信号の検出を行うため
に、プローブに摩擦力が作用することによるカンチレバ
ーのねじれの影響を少なくすることができる。そのた
め、電流像と作用力像の位置の対応関係が、実施例1に
比較して正確になるという利点を有する。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明の表面観察方法に
よると、電流像を取得する際にはバイアス電圧を印加
し、作用力像を取得する際にはバイアス電圧印加を行わ
ないように制御するため、作用力を測定する際にカンチ
レバーに働くバイアス電圧による静電引力が作用力像に
影響を与えることがなく、やわらかいカンチレバーを用
いてもSFM/STM複合機において正確な作用力像と
電流像を得ることが可能となり、有機物などの比較的や
わらかい試料の観察を正確に行うことができる。また、
電流像を取得する走査と作用力像を取得する走査を交互
に行うことにより、同一箇所の正確な作用力像と電流像
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の表面観察法における制御のタイミン
グチャートを示す図である。
【図2】SFM/STM複合機のシステムブロック図で
ある。
【図3】実施例2の表面観察法における制御のタイミン
グチャートを示す図である。
【符号の説明】
101:プローブ 102:試料 103:カンチレバー 104:微動アクチュエータ 105:半導体レーザ 106:4分割センサ 107:走査駆動アクチュエータ 108:変位検出回路 109:垂直方向駆動回路 110:電流検出回路 111:バイアス電圧印加回路 112:走査信号発生回路 113:制御コンピュータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プローブと、該プローブを試料の表面に沿
    って移動させる移動手段と、前記プローブと試料表面の
    距離を制御する距離制御手段と、前記プローブと前記試
    料との間に印加するバイアス電圧を制御する電圧制御手
    段と、前記プローブと前記試料との間に流れる電流を検
    出する電流検出手段と、前記プローブと前記試料との間
    の作用力を検出する作用力測定手段を有する走査型プロ
    ーブ顕微鏡によって、前記試料の表面を観察する表面観
    察方法において、前記電流検出手段から電流像を得る際
    には前記バイアス電圧を印加し、前記変位測定手段から
    作用力像を得る際には前記バイアス電圧を印加しないよ
    うに電圧制御手段の制御を行うことを特徴とする表面観
    察方法。
  2. 【請求項2】前記表面観察方法において、前記移動手段
    によってラスター状走査を行い、電流像を取得する走査
    と作用力像を取得する走査とを交互に行うようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の表面観察方法。
JP3110197A 1997-01-30 1997-01-30 走査型プローブ顕微鏡による表面観察方法 Pending JPH10213749A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016505144A (ja) * 2013-01-24 2016-02-18 エコール ポリテクニーク マルチモード局所プローブを有する顕微鏡、先端増強ラマン顕微鏡、および局所プローブとサンプルとの間の距離をコントロールするための方法。

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016505144A (ja) * 2013-01-24 2016-02-18 エコール ポリテクニーク マルチモード局所プローブを有する顕微鏡、先端増強ラマン顕微鏡、および局所プローブとサンプルとの間の距離をコントロールするための方法。

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