JPH10213679A - からくり時計 - Google Patents

からくり時計

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Publication number
JPH10213679A
JPH10213679A JP1842797A JP1842797A JPH10213679A JP H10213679 A JPH10213679 A JP H10213679A JP 1842797 A JP1842797 A JP 1842797A JP 1842797 A JP1842797 A JP 1842797A JP H10213679 A JPH10213679 A JP H10213679A
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JP
Japan
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music box
disc
switch
timepiece
music
Prior art date
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Pending
Application number
JP1842797A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiko Nakamura
徳彦 中村
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Rhythm Watch Co Ltd
Original Assignee
Rhythm Watch Co Ltd
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Publication date
Application filed by Rhythm Watch Co Ltd filed Critical Rhythm Watch Co Ltd
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Priority to TW086102004A priority patent/TW333638B/zh
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Publication of JPH10213679A publication Critical patent/JPH10213679A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 からくり動作に連係した実音のオルゴール演
奏が可能なからくり時計を提供すること。 【構成】 からくり動作するからくり装置50を時計体
10内に備えたからくり時計Aにおいて、前記時計体内
に、オルゴールディスク1を着脱可能に装着するディス
クオルゴール装置20を設け、前記からくり装置50の
からくり動作と前記ディスクオルゴール装置20のオル
ゴール動作とを連係させた構成のからくり時計である。
更に、前記オルゴールディスク1の回転によってオンオ
フするスイッチ46,47を設けるとともに、このスイ
ッチのオン信号又はオフ信号により前記からくり装置5
0のからくり動作を制御する構成のからくり時計であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、からくり動作する
からくり装置を時計体内に備えたからくり時計に関する
もので、より詳細には、この時計体内に、オルゴール弁
を弾いてメロディを奏でるディスクオルゴール装置を設
けたからくり時計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、からくり時計は、常時は時計体
内に隠蔽されている人形等のからくり装置が、通常は正
時(1時、2時、という具合に、時計の長針が文字板の
「12」を指す時)になると外界に出現し、からくり演
技動作する時計であり、小型のものは、室内に配置され
る置時計、掛時計から、大型のものは、建物の壁面や独
立搭に設置される設備時計まで、多種多様なものが知ら
れている。
【0003】このからくり時計は、からくり装置のステ
ージが一方向に面しており、そして、所定時刻になる
と、当該ステージ上に人形等が表われる構成になってい
る。また、からくり装置の動きの態様は種々であって、
例えば扉が開いて人形等が出てくるもの、出てきた人形
が更に動くもの、その動作も上下方向や左右方向であっ
たり、また同時に各種メロディや、その他の音響効果が
もたらされたり、ライトアップされるもの等、大小のか
らくり時計によって、それぞれ異なる態様を有してい
る。
【0004】また、一方で、古風なオルゴール音を奏で
るオルゴール装置が知られている。オルゴール装置は、
一般的に、所定の曲目をオルゴール演奏する場合が多
く、この音程数に応じた複数の発音部分を備えた長板状
のオルゴール発音体と、このオルゴール発音体に対向配
置され、その外周の適宜位置に所定の演奏タイミングで
発音体の発音部分を爪弾く突起が突設されたドラム体
と、このドラム体を一定速度で回転駆動する駆動部とか
ら構成されている。
【0005】すなわち、この発音体は、略長板状の金属
板を、音階数に応じた所定数の発音部分であるクシ歯状
に形成され、これらクシ歯部分(オルゴール弁)は、所
定の長さ且つ厚さに形成され、このオルゴール弁の先端
が爪弾かれた場合には、分担する音階のオルゴール音が
発生するようにしている。また、ドラム体は、少なくと
も発音体より長い円筒状に形成され、発音体の発音部位
に対峙して回転可能に配設され、発音体の発音部分に対
応した外周には、曲目に合わせて間歇的な突起が形成さ
れている。そして、駆動部が、ドラム体を一定方向に所
定スピードで回転駆動することにより、所定のタイミン
グでドラム体の各突起が、発音体の各発音部位を爪弾く
ことにより、曲目をオルゴール演奏している。
【0006】また、このようなドラム体の替わりに、発
音体の各発音部位を発音動作させる係合駆動部が形成さ
れた円盤状のオルゴールディスクを用いるとともに、こ
のオルゴールディスクを交換可能に構成することによ
り、任意の曲目をオルゴール演奏できるようにしたオル
ゴール装置も、提案されている。
【0007】このようなオルゴール装置のオルゴールデ
ィスクは、金属製の円盤状に形成され、該オルゴールデ
ィスクの一面を発音体のオルゴール弁に応じて複数トラ
ックに区画し、そのトラックが分担した音階の演奏タイ
ミングに応じた周方向の箇所に係合駆動部を形成した構
成とされ、これらの係合駆動部は、オルゴールディスク
の一面から突出した突起や所定径の孔により構成されて
いる。
【0008】そして、このような係合駆動部を用いて、
発音体の所定部位を爪弾きオルゴール演奏が行われる。
【0009】このオルゴールディスクを用いるオルゴー
ルは、多数の係合駆動部を備えた円板状のオルゴールデ
ィスクを装着してオルゴール演奏するものであって、オ
ルゴールディスクはオルゴール本体部の駆動機構により
回転駆動され、他方、オルゴール本体部には、発音体の
オルゴール弁を弾くスターホイールを、スターホイール
軸に回転可能に装着している。そして、駆動機構により
オルゴールディスクを回転させると、オルゴールディス
クの係合駆動部が該係合駆動部に対応するスターホイー
ルの爪を引っ掛けて該スターホイールを回転させ、この
回転するスターホイールに後続する他の爪でオルゴール
弁を弾いてオルゴール音を生成し、メロディを奏でる形
式のオルゴールである。
【0010】また、このディスクオルゴールは、スター
ホイールに対向する部位のオルゴールディスクを、押え
ローラを備えたオルゴールディスク押えアームで片側面
から押圧して保持することにより、比較的に薄い厚さの
オルゴールディスクを用いることができるものである。
従って、異なる曲目パターンが形成されたオルゴールデ
ィスクを、多数、廉価に制作することができるととも
に、オルゴールディスク自体が薄板円盤状なので、収
納、保管も容易に行え、効率的に輸送することができ
る。
【0011】更に、このようにオルゴールディスク自体
の取扱が容易なので、オルゴールに着脱することも簡易
に行え、短時間にオルゴールディスク交換できる。従っ
て、予め異なる曲目のオルゴールディスクを複数枚、用
意しておき、これらのオルゴールディスクから任意の曲
目を選択してオルゴールディスク交換することにより、
オルゴール演奏する曲目変更を迅速且つ容易に行うこと
ができる。
【0012】このように、ディスクオルゴールは、ドラ
ム固定型の1曲専用のオルゴールに比べて、複数のオル
ゴールディスクから任意のオルゴールディスクを選択し
て簡単に装着できるので、使用者の好みに合わせて、曲
目の変更が柔軟且つ容易に行える利点を有している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したからくり時計
において、そのからくり動作時には、スピーカー等から
の電子的な発音を用いることが多くて、電子玩具的であ
り、工芸品的な興趣に乏しく、高級感が得られにくいと
いう不都合がある。
【0014】また、からくり動作の伴奏に使われるメロ
ディは、メロディICに格納されているので、予め固定
的に設定され、たとえ複数の曲目を格納して、使用者が
選択できるようにしても、その固定された曲目数に限ら
れるとともに、コストアップを招くおそれがある。
【0015】そして、従来においては、交換可能なディ
スクを用いたディスクオルゴール装置を組合せたからく
り時計は、提案されていなかった。
【0016】そこで、本発明は、この種のからくり時計
において、からくり動作に連係した実音のオルゴール演
奏が可能なからくり時計を提案するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項の発明
は、からくり動作するからくり装置を時計体内に備えた
からくり時計において、前記時計体内に、オルゴールデ
ィスクを着脱可能に装着するディスクオルゴール装置を
設け、前記からくり装置のからくり動作と前記ディスク
オルゴール装置のオルゴール動作とを連係させた構成の
からくり時計である。
【0018】本願第2請求項の発明は、前記請求項1の
発明において、前記オルゴールディスクの回転によって
オンオフするスイッチを設けるとともに、このスイッチ
のオン信号又はオフ信号により前記からくり装置のから
くり動作を制御する構成のからくり時計である。
【0019】本発明に係るからくり時計は、ディスクオ
ルゴール装置を組込んで、からくり装置のからくり動作
とディスクオルゴール装置のオルゴール動作とを連係さ
せて、そのからくり動作に、臨場感の豊富なオルゴール
実音演奏をいわば伴奏としているので、より使用者に興
趣を与えることができる。
【0020】このように、本発明のからくり時計は、通
常の時計としてのみならず、からくり時計としても、工
芸品的な興趣を十分に確保できるので、高級感が得ら
れ、より商品価値を高めることができるとともに、商品
として、多様な展開が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るからくり時
計を図示の具体例に基づいて説明する。
【0022】図1ないし図4に示すように、本例のから
くり時計Aは、壁面等に設置する掛け時計式のからくり
時計であり、時計体10の上部に配設され時計文字盤7
を備えた時計機構Bと、下部に配設されたディスクオル
ゴール装置20と、これらの中間且つ中央に配設された
回転飾りCと、通常は時計文字盤7の背後に隠蔽配置さ
れたからくり装置50とから構成されている。
【0023】すなわち、この時計体10は、上部が丸み
を帯びた平箱形状に形成され、その背面の上端には、か
らくり時計Aを壁面に取付ける掛け金具10aが設けら
れている。
【0024】また、この時計体10の正面上部には、現
在時刻を表示する時計機構Bが収納されている。
【0025】この時計機構Bは、所定径を有する円盤状
の時計文字盤7と、この時計文字盤7の略中央背面に設
けられた時計ムーブメント7Aと、この時計ムーブメン
ト7Aから文字盤7を貫設した時計軸7aと、この時計
軸7aに基端が固着された長針及び短針の時計針7bと
から構成され、時計ムーブメント7Aには、時計針7b
を駆動する計時機構が収納され、予め設定された正時に
は、からくり装置50に正時信号を出力するように構成
されている。
【0026】従って、時計ムーブメント7A内の計時機
構により、時計針7bを装着した時計軸7aが所定に回
転駆動され、時計文字盤7上の所定回転角度に移動する
長針及び短針の時計針7bにより、現在時刻を表示する
ようにしている。
【0027】更に、この時計文字盤7の直下には、常
時、ゆるやかに反転して回転動作する回転飾りCが設け
られ、時計としての装飾効果を高めるようにしている。
【0028】この回転飾りCは、クリスタル等を備えた
軸対称形状の飾り部材9と、図示を省略した回転飾り駆
動機構とから構成され、この飾り部材9は、回転飾り駆
動機構の垂直に立設された支承軸に固着されている。ま
た、この飾り駆動機構は、時計体10に固定されるとと
もに、モータ等を用いた支承軸を所定に反転駆動する反
転機構を収納している。従って、この回転飾り駆動機構
により、回転飾り部材9がゆるやかに反転して、回転動
作するように設けられている。
【0029】また、この回転飾りCの直下には、ディス
クオルゴール装置20を立設させて、つまり、装着され
たディスク1の上面を、時計の正面に向けるように設置
され、からくり時計Aの正面から、ディスク1及びその
回転動作が、常に見えるようにして、時計の装飾の一部
として外観性の向上を図るとともに、容易にディスク交
換ができるようにしている。
【0030】この時計体10は、透明ガラスを備えた前
面側の部材10Aと、後面側の部材10Bとにより構成
され、これらの両者10A,10Bは、ヒンジ金具10
Cを介して、結合されている。従って、この開閉可能な
部材10Bにより、オルゴール装置20を保護するとと
もに、ディスク1の迅速な交換を可能にしている。
【0031】また、この立設されたオルゴールディスク
装置20の背面側且つ左右両側には、ディスク1を収納
可能な空間部11が設けられ、この空間部11の奥側壁
部に設けられた装飾用の柱13,13には、スペア・デ
ィスク保持部12,12が設けられており、これらのス
ペア・ディスク保持部12,12にスペア交換用オルゴ
ールディスク1’,1’を、迅速且つ容易に着脱できる
ようにしている。更に、このオルゴールスペア・ディス
ク保持部12,12にスペア用オルゴールディスク
1’,1’を収納した際に、このスペア用オルゴールデ
ィスクの一部分が、外部から見えるように配置され、こ
れも、時計の装飾となるように配慮されるとともに、デ
ィスクの紛失を防止できるようにしている。
【0032】また、このディスクオルゴール装置20
は、容易且つ迅速に交換できるオルゴールディスク1を
用いて、オルゴール演奏するものであり、以下、説明の
便宜上、オルゴールディスク1から詳述する。
【0033】本例のディスクオルゴール装置20に用い
るオルゴールディスク1は、アルミ素材等の軽金属を用
いて所定の剛性強度を備えた円盤形状に形成され、その
裏面に曲目パターンに応じて複数の演奏用係合部3が設
けられている。更に、図8に示すように、オルゴールデ
ィスク1は、その中心に所定の内径を備えた円形状の装
着孔2が設けられ、この装着孔2の近傍且つ演奏パター
ンに応じた角度位置には、オルゴールディスク1自体の
回転駆動に用いられる駆動孔4が設けられている。ま
た、この駆動孔4を用いて行うオルゴールディスク1の
回転駆動制御については、後述する。
【0034】また、このオルゴールディスク1の裏面
は、後述するオルゴール20のオルゴール発音体27の
オルゴール弁27aに相応して、径方向に複数トラック
に区画されており、各トラックが分担した音階の演奏タ
イミングに応じた周方向の箇所には、演奏用係合部3が
形成され、これらの演奏用係合部3により、所定の演奏
パターンを構成している。
【0035】また、この演奏用係合部3は、本例におい
ては、突起タイプのものが用いられており、金属製オル
ゴールディスク1の該当箇所を切り起こして突起6を形
成し、この突起6を発音動作用の係合部駆動2としてい
る。すなわち、略長方形のコ字形状に切り込み6aを形
成し(図9(1))、この切り込み6aを押圧して切り
起こし部6bに成形し(図9(2))、更にこの切り起
こし部6bを中間で折り曲げて、所定高さにオルゴール
ディスク1背面から突出した突起6を形成している(図
9(3))。また、このような演奏用係合部3は、自動
的な加工機械により、オルゴールディスク1の内周側か
ら外周側に向って、順次、形成されている。従って、こ
のように演奏用係合部3を形成しているので、簡易な製
作治具、製作工程で容易に、多数のオルゴールディスク
1を製作することができる。更に、一旦、起こした切り
起こし部6bの中間を折曲げて、その演奏用係合部3と
しているので、その突出高さ調節も比較的容易に行なう
ことができる。
【0036】このようなオルゴールディスク1を用いる
ディスクオルゴール装置20は、図5ないし図7に示す
ように、所定の平面形状の略平板状に形成されたベース
台21と、このベース台21上に立設された中心軸22
に回転可能に遊嵌されたターンプレート23と、このタ
ーンプレート23にオルゴールディスク1を脱着可能に
保持する保持アーム25と、ターンプレート23を回転
駆動する駆動機構24と、このターンプレート23に同
行して回転駆動されるオルゴールディスク1の各演奏用
係合部3により、対応したスターホイール26を介し
て、発音駆動されるオルゴール発音体27とから構成さ
れている。
【0037】このベース台21は、剛性強度が高い素材
を用いて、少なくとも、オルゴールディスク1半径の長
さより長く形成され、その長手方向の一端に、オルゴー
ルディスク1を保持するターンプレート23を立設して
回転可能に軸支する一方、他端に、駆動機構24のモー
タMを配設するとともに、これらの間に、オルゴール演
奏時にモータ回転駆動力をターンプレート23に減速し
て伝達する駆動機構24の伝達軸及び歯車を配設して構
成されている。また、このベース台21の所定箇所に
は、ディスクオルゴール装置20を,時計体10に取付
けるねじ孔が設けられている。
【0038】このターンプレート23は、ベース台21
に立設された金属製の中心軸22に遊嵌されるととも
に、ターンプレート23の先端側には、Eリングが嵌着
されて抜け止めが図られている。
【0039】また、このターンプレート23は、合成樹
脂を用いて、厚板円盤状に形成され、その先端側には、
オルゴールディスク1の内径に応じた外径の装着部23
aが、中間には、この装着部23aよりも大径でオルゴ
ールディスク1の下面を支持する支持部23bが、ま
た、基端側には、駆動機構の出力歯車に噛合された歯車
部23cが、それぞれ設けられており、更に、オルゴー
ルディスク1の前記駆動孔4に対応する位置のターンプ
レート23には、駆動突起部23dが突設されている。
尚、図中、29は支持部材で、オルゴールディスク1の
外周側の下面を支持して、オルゴールディスク1を安定
化する部材であり、回転部材を用いても良い。
【0040】更に、ターンプレート23は、駆動機構2
4に接続され、この駆動機構24により、オルゴール演
奏時には、ターンプレート23を、一定回転方向に一定
速度で回転駆動するようにしている。
【0041】この駆動機構24は、ターンプレート23
にオルゴールディスク1が装着されたときに該オルゴー
ルディスク1の外側に位置するモータMと、このモータ
回転出力をターンプレート23に減速しつつ伝達する第
1入力歯車32、伝達軸33、第1出力歯車34、第2
歯車35とから構成されている。以下、各部を詳述す
る。
【0042】モータMは、DCモータが用いられ、オル
ゴールディスク1の外方に、そのモータ軸を、ベース台
21の平面と平行に、且つ、保持アーム25の長手方向
と直交して、ベース台21の固定されている。従って、
モータMをベース台21の平面に、安定して保持できる
とともに、ほぼ最小限、モータ径程度の高さに、ディス
クオルゴール装置20全体の厚さを収めることができる
ので、薄型化を図ることができる。
【0043】また、このモータMの接続端子は、図示を
省略したモータ駆動回路に接続され、このモータ駆動回
路から、供給される駆動電流により、動作するように構
成されている。また、このモータMは、後述するよう
に、安全スイッチ機構37により、保持アーム25の未
ロック時には、動作しないように設定されている。
【0044】モータMの出力軸には、ウォームギア31
が固着され、このウォームギア31には、第1入力歯車
32が噛合している。この第1入力歯車32は、このモ
ータ出力軸の長手方向と直交し、且つスターホイール軸
26Aと平行に軸支された伝達軸33の一端に固着さ
れ、この伝達軸33の他端には、第1出力歯車34が固
着されている。この第1出力歯車34は、第2歯車35
の入力歯車部35aに噛合し、この第2歯車35に一体
に形成された出力歯車部35bは、ターンプレート23
の基端に一体に形成された歯車部23cに噛合してい
る。
【0045】この第2歯車35は、互いに直交する回転
面を有する入力歯車部35a,出力歯車部35bを一体
に備えており、その入力歯車部35aが、略円板上の外
周縁を軸方向に突設するとともに、この突設された端面
に歯部が刻設されて形成され、第1出力歯車34に噛合
している。また、この第2歯車35の出力歯車部35b
は、入力歯車部35aと同軸且つ内周に、所定外径の外
歯状に形成され、ターンプレート23の基端に一体に形
成された歯車部23cに、噛合している。従って、第1
入出力歯車の回転を、該回転軸に直交する方向に、ベー
ス台21上に設けられたターンプレート23に減速しつ
つ伝達するようにしている。
【0046】更に、これらの互いに噛合する各歯車3
1,32,34,34,23c間には、所定の減速比が
設定されている。
【0047】従って、この駆動機構24により、モータ
Mの回転駆動力は、所定速度に減速されつつターンプレ
ート23に伝達され、このターンプレート23に装着さ
れたオルゴールディスク1を所定の回転速度で回転させ
る。
【0048】また、再び図5及び図6に示すように、保
持アーム25は、少なくとも前記オルゴールディスク1
の半径長さよりも長い略長板形状に形成され、その基端
が、立設されたベース台21の下側箇所に軸支され、先
端が同ベース台21に立設された中心軸22に、係合ロ
ック可能に構成され、係合ロック時には、保持アーム2
5の先端が、上方に向くように配設されている。
【0049】すなわち、中心軸22先端の保持アーム2
5が係合する箇所には、切欠き部22aが設けられる一
方、この切欠き部22aに応じて、保持アーム25の該
当箇所には、所定形状のロックアーム25bが設けら
れ、このロックアーム25bは、その先端が、切欠き部
22aに係合するようにバネ付勢されている。
【0050】従って、使用者がロックアーム25bの係
合を解除する操作を行わない限り、オルゴールディスク
1は確実にオルゴール20に装着されて保持され、オル
ゴール20自体の姿勢に拘らず、オルゴールディスク1
を安定保持して、オルゴール演奏できるようにしてい
る。他方、このような保持アーム25のロックを解除
し、保持アーム25をスイングして、その先端を下方に
倒すと、保持アーム25が倒立状態を維持することによ
り、使用者が片手だけを用いても、迅速且つ容易に、オ
ルゴールディスク1の交換を行うことができる。
【0051】また、保持アーム25の中間には、装着し
たオルゴールディスク1を、ベース台21側のスターホ
イール26に回転しながら押圧するローラ25aを備
え、このローラ25aによって、後述するオルゴールデ
ィスク1の演奏用係合部3(突起6)と、スターホイー
ル26の爪部26aとの係合を、安定且つ確実化できる
ようにしている。
【0052】更に、本例においては、保持アーム25を
ロックしたか否かを確認する安全スイッチ機構37が設
けられている。
【0053】すなわち、図6に示すように、安全スイッ
チ機構37は、保持アーム25のオルゴールディスク1
よりも外側で、該オルゴールディスク1の方向に対峙し
た箇所に設けた突起部38と、これに対応して、ベース
台21の所定箇所に設けられた起倒式スイッチレバー3
9aを有したマイクロスイッチ39とから構成され、こ
のマイクロスイッチ39は、電気的に、オルゴール演奏
を開始させる起動信号を伝達する信号線に、直列接続さ
れている。
【0054】また、このマイクロスイッチ39は、突起
部38に対応して、ベース台21に固定されており、そ
の上部には、一般的な起倒式スイッチレバー39aを、
基部には、電気的なスイッチ接続端子を備えている。
【0055】すなわち、このスイッチレバー39aは、
外方に突出するようにバネ等で付勢され、この突出した
状態の場合は、スイッチとして、電気的にオフ遮断状態
となるとともに、スイッチレバー39aが倒された場合
には、オン接続状態となるように構成されている。
【0056】従って、保持アーム25を開放状態にした
時には、保持アーム25に設けた突起部38がマイクロ
スイッチ39から離れ、マイクロスイッチ39のスイッ
チレバー39aは起立して、スイッチ39が遮断状態と
なり、オルゴール20の動作が抑制される。他方、保持
アーム25をロック状態にした時には、保持アーム25
の突起部38がマイクロスイッチ39に接近し、そのス
イッチレバー39aを倒して、スイッチ39を接続状態
とし、オルゴール20の動作が可能となる。
【0057】尚、これに加えて、オルゴールディスク1
のセット状態も、同時に判別するように構成できる。す
なわち、保持アーム25のオルゴールディスク1に対峙
した箇所に、同様に、スイッチレバー39aをオルゴー
ルディスク1側に所定量、突出させたマイクロスイッチ
39を設け、このマイクロスイッチ39を制御回路に接
続してもよい。従って、この場合には、同様に、保持ア
ーム25を開放状態にした時には、マイクロスイッチ3
9のスイッチレバー39aは、起立状態となり、オルゴ
ールの動作が抑制されるとともに、オルゴールディスク
未装着時に、保持アーム25をロックしても、スイッチ
レバー39aは起立状態となり、オルゴール20の動作
が抑制される。
【0058】従って、このような安全スイッチ機構37
を設けているので、オルゴールディスク未装着時の誤動
作を防止できるとともに、オルゴール演奏途中でも、何
等かの理由で、又は、使用者の任意に保持アーム25の
ロックが解除された場合にも、オルゴール演奏動作を即
座に停止することができ、各種の損傷や人的な事故等を
未然に防止することが可能となり、安全性を向上するこ
とができる。
【0059】図5及び図6において、オルゴール発音動
作するオルゴール発音体27は、金属素材を用いて長板
形状に形成され、ベース台21にオルゴールディスク1
と平行になるように配設されている。オルゴール発音体
27の一端側の先端は、クシ歯状形成されたオルゴール
弁部27aが設けられ、オルゴール弁部27a側の端部
が、保持アーム25に対応したオルゴールディスク1の
半径方向に揃うように、他端側の基端が、ベース台21
に設けられた台座部に固定されている。また、これらの
オルゴール弁部27a,27aは、発音する音階数に応
じた所定数が設けられ、それぞれが、音階に応じた所定
の厚さ及び長さに形成され、これらのオルゴール弁部2
7a,27aの先端が弾かれると、所定の音階/音程の
オルゴール音を生成するように設けられている。
【0060】そして、保持アーム25に対応したオルゴ
ールディスク1下面側の箇所には、オルゴールディスク
1の音階トラック数に応じた複数のスターホイール26
が、スターホイール軸26Aにより、回転可能に軸支さ
れている。
【0061】これらのスターホイール26の外周には、
どのような回転位置でも、オルゴールディスク1の係合
突部に係合できるように、等間隔に8つの爪部26aが
設けられており、これらの爪部26aの回転方向におけ
る前側は、鋭角なスロープ面に形成される一方、後側
は、回転方向に直交する面に形成され、オルゴールディ
スク1が演奏用係合部3(突起6)との係合を確実に行
えるようにしている。
【0062】従って、オルゴールディスク1の演奏係合
部3を、穴を設けたタイプに比べて、突起タイプとして
いるので、全てのスターホイール26の爪を一列に揃え
る整列動作や、各爪部26aが穴に確実に係合するよう
に回転方向にスターホイール26を回転付勢する必要が
無くなり、構成的に簡素化することができる。
【0063】また、各スターホイール26に対峙したベ
ース台21の箇所には、摩擦を低減できる合成樹脂を用
いて、スターホイール26と同数に所定幅の間隙部を有
した離間部材が設けられ、各スターホイール26のスタ
ーホイール軸長手方向に沿った所定の間隔に保持するよ
うにしている。従って、各スターホイール26は、それ
ぞれ、回転可能に、対応したオルゴール発音体27のオ
ルゴール弁部27aに、常に対峙した位置を維持できる
ようにしている。
【0064】そして、ベース台21に、使用者が任意に
選択したオルゴールディスク1を装着した後に、図示を
省略した制御回路から正時等に起動信号が出力された
り、同様に図示を省略したモニタースイッチを使用者が
オン操作すると、駆動機構24によりオルゴールディス
ク1が回転駆動され、曲目の音階に応じたオルゴール弁
部27aが、所定のタイミングで、スターホイール26
の爪部26aにより爪弾かれ、からくり動作に連動した
オルゴール演奏が行なわれる。
【0065】すなわち、オルゴールディスク1の各演奏
用係合部3の突起が、該演奏用係合部3に対応するスタ
ーホイール26の爪部26aを引っ掛けて、該スターホ
イール26を強制的に回転させ、この回転するスターホ
イール26の後続する他の爪部26aにより、最終的に
オルゴール弁部27aが弾かれ、オルゴール音が発生す
る。
【0066】図10に示すように、オルゴールディスク
1が回転駆動され(図10(1))、演奏用係合部3が
スターホイール26の爪部26aのうち、例えば爪部2
6aと係合する(図10(2))と、該爪部26aは演
奏用係合部3の突起6により強制的に移動され、スター
ホイール26が回転させられる。このとき、スターホイ
ール26の爪部26aに後続する爪部26aがオルゴー
ル弁部27aと当接し(図10(3))、更に回転移動
してオルゴール弁部27aを爪弾いて(図10
(4))、この結果、当該オルゴール弁部27aの固有
な音階のオルゴール音が発生する。
【0067】更に、1曲を演奏してオルゴールディスク
1が1回転すると、自動的にオルゴール演奏を停止する
オートストップ機構41が設けられ、からくり時計Aに
用いることができるようにしている(図1参照)。
【0068】このオートストップ機構41は、ターンプ
レート23に設けられた検出用の切欠き部42と、ベー
ス台21の所定箇所に配設された検出用のマイクロスイ
ッチ43とから構成されている。
【0069】また、このオートストップ機構41を可能
にするために、マイクロスイッチ43による1回転検出
位置に、ターンプレート23の回転位置を位置決めし
て、組み込むための位置決め孔44,45が、ベース台
21及びターンプレート23に設けられている。
【0070】すなわち、ターンプレート23に設けた駆
動突起部23bに、オルゴールディスク1の駆動孔4を
係合させて、オルゴールディスク1をターンプレート2
3に装着しているので、常に、ターンプレート23に対
して、同一な回転角度位置で、オルゴールディスク1が
装着されることになる。従って、ターンプレート23に
装着したオルゴールディスク1のベース台21に対する
演奏スタート位置は、常に一定になり、両者の関係位置
が僅かにずれても、オルゴール演奏開始及び終了が正常
に行えなくなる。
【0071】つまり、ターンプレート23が回転駆動さ
れ、ターンプレート23の切欠き部42が、マイクロス
イッチ43による検出位置に到達すると、ターンプレー
ト23の駆動突起部23bにより回転規制されるオルゴ
ールディスク1の回転位置が、常に演奏終了位置(以
下、回転基準位置)になるようにする必要がある。
【0072】すなわち、再び図5及び図6に示すよう
に、このオートストップ機構41は、ターンプレート2
3の支持部23bの外周に、周方向に所定長さに設けた
切欠き部42と、ディスクオルゴール固定側部材たるベ
ース台21の所定箇所に設けたマイクロスイッチ43と
から構成されるので、ベース台21及びターンプレート
23に設けた位置決め孔44,45にピンを係合させな
がら、ターンプレート23を組み込むことにより、当該
ターンプレート23を適正な回転基準位置に設けること
ができることになる。
【0073】尚、マイクロスイッチ43を設置する位置
と、切欠き部42を設ける位置とは、ターンプレート2
3に設けた駆動突起部23bの位置を基準として、互い
に上下に一致した場合に、駆動突起部23bによるオル
ゴールディスク1の回転位置が、スタート又は演奏終了
位置になるように設定されている。
【0074】また、マイクロスイッチ43とターンプレ
ート23の支持部23bの下面との距離は、そのスイッ
チレバー43aの全長よりも短く、つまり、オルゴール
の演奏途中の回転位置では、スイッチレバー43aが、
支持部23bの下面に当接して倒される距離に設定され
ている。更に、このマイクロスイッチ43は、通常とは
逆のスイッチ動作し、スイッチレバー43aが倒された
場合に、オフ信号を出力する一方、スイッチレバー43
aが起立した場合に、スイッチ・オン信号を出力するよ
うに構成されている。尚、これに限らず、通常設定のマ
イクロスイッチ43の出力端子を、その出力信号を反転
する逆転回路を介して、外部に接続した構成にしてもよ
い。
【0075】更に、ターンプレート23の支持部23b
に設けられた切欠き部42は、支持部23bの外周で且
つ前述した条件を満たす位置において、検出を確実にす
るように周方向に所定の長さを有して形成されている。
【0076】従って、オルゴール演奏時に、ターンプレ
ート23つまりオルゴールディスク1が回転駆動され、
1回転して演奏を終了する基準回転位置に到達した場合
には、ターンプレート23の支持部23bに設けた切欠
き部42が、マイクロスイッチ43の直上に位置するの
で、マイクロスイッチ43のスイッチレバーが起立し、
マイクロスイッチ43からオン状態の検出信号が出力さ
れ、この検出信号に基づき制御回路により、オルゴール
ディスク1の回転駆動を停止することができ、オートス
トップ機構41を実現することができる。
【0077】また、オルゴールディスク1自体に1回転
位置検出用の爪部や孔部等の成形部を形成せずに、ター
ンプレート23で検出しているので、多数生産するオル
ゴールディスク1自体の製作が容易となるとともに、該
成形部をディスク側に形成した場合に、これが損傷した
ときの回転停止位置の検出が不可能となることを防止で
きる。
【0078】尚、前記位置決め孔44,45は、貫通孔
に限らず、袋孔や切欠き溝等、適宜のものを用いること
ができる。尚、本明細書では、これら貫通孔、袋孔や切
欠き溝等、前述した位置決めに供される係合部一般を位
置決め孔と指称している。
【0079】また、このように、一度組込んでしまえ
ば、ターンプレート23は、前述した駆動機構24の出
力歯車に噛合されるので、互いの関係つまり回転位置が
ずれることを、確実に回避できる。
【0080】このようにディスク1とターンプレート2
3とを係合させてディスク1を回転駆動するセンタード
ライブ方式を採ったことにより、オルゴールディスクの
回転速度を、確実に安定且つ一定にできるとともに、オ
ルゴールディスクの演奏開始並びに演奏停止の位置検出
を確実に行えるので、オルゴールディスクの回転に伴う
出力情報を正確に取得することが可能となる。
【0081】すなわち、ターンプレート23に検出用の
切欠き部42を設ける代わりに、オルゴールディスク1
自体の外周所定位置に、1回転位置検出用の爪部を設け
るとともに、これに対応して、ベース台21にマイクロ
スイッチ46を設けて(図6参照)、オルゴールディス
ク回転停止制御の精度の向上を図ることや、他の出力情
報を得るようにすることができる。これは、オルゴール
ディスク外周側の方が、1回転する際の周方向の長さ
が、内周側よりも、十分に長くなるので、回転角度位置
の設定精度及びその検出精度を向上することができるた
めである。
【0082】また、このようにディスク1外周に対応し
てベース台21に設けたマイクロスイッチ46の位置
や、オルゴールディスク1の外周に設けた爪部の位置の
許容誤差範囲も拡大できるとともに、オルゴールディス
ク1内周の演奏用係合部3を形成するオルゴールディス
ク用の加工機械を転用でき、オルゴールディスク1の製
作も容易となる。
【0083】更に、図5に示すように、オルゴール発音
体27のオルゴール弁27aと同様に、スターホイール
26を介して、オルゴールディスク1の係合突起6によ
り、スイッチ操作されるようにスイッチ47を設けても
よい。この場合は、スターホイール26の回転により、
オンオフするものであり、このスイッチ専用の係合突起
6を、別途、形成することも考えられる。従って、スタ
ーホイール26と同等の精度で組み立てることができ
て、加工性及び組み立て性が向上するとともに、オルゴ
ール発音体27の発音動作タイミングと同様な精度で、
スイッチ操作が可能となり、このスイッチ信号を、多様
且つ高度な制御の基準信号として、用いることができ
る。
【0084】本例のからくり時計において、予め定めら
れた正時等には、上記オルゴール装置20を含めた機器
を用いて、一連のからくり動作するからくり装置50
が、時計体10内に収納されている。
【0085】このからくり装置50は、図2ないし図4
に示すように、通常は、時計文字盤7の背面に隠蔽さ
れ、からくり動作時には、からくり演技動作するからく
り人形51を搭載した大型のステージ52と、このステ
ージ52を隠蔽位置から下方の出現位置に移動させるス
テージ駆動機構53と、このステージ駆動機構53及び
上述したディスクオルゴール装置20を連係動作させる
制御機構(回路基板61)とから構成されている。
【0086】このステージ52は、比較的に剛性強度が
高い硬質プラスチックを用いて、その横幅が、時計体1
0内の横幅よりも所定に短い横幅に設定され、左右方向
の中間部に回転飾りCを迂回した凹部が設けられ、ステ
ージ駆動機構53により所定に、時計体10内を上下移
動可能に設けられている。また、このステージ52の左
右両脇且つ下側は、下方に延在され、上下移動の際に、
安定したバランスを維持できるようにしている。
【0087】また、このステージ52の左右両脇には、
からくり演技動作するからくり人形51が配設されてい
る。
【0088】このからくり人形51は、ステージ52の
左右に設けた台座52a上に、固定され、それぞれ、独
立したモータ駆動ユニット54を備え、所定のからくり
演技動作するようにしている。すなわち、これらのから
くり人形51は、その腕部が、可動するように構成され
るとともに、この腕部の先端は、からくり動作時に、モ
ータ駆動ユニット54によって回転駆動されるハンドル
に接続されており、後述するように、オルゴール演奏に
は、自らがハンドルを回して、オルゴールを駆動してい
るようなからくり演技動作を行なうようにしている。
【0089】このステージ駆動機構53は、ステージ5
2の後面の略中央に上下に沿って固着されたラック55
と、このラック55に設けられたラック歯55aに、そ
の出力歯車が噛合され、時計体10に固定された駆動ユ
ニット56と、ステージ52の両側に配置されたスライ
ダ57とから構成され、ステージ52を上下に安定して
スライド移動できるようにしている。
【0090】すなわち、このラック55は、ステージ5
2のスライド移動距離より長い所定長さの略長板状に形
成されるとともに、一方の側端の全長に渡って、所定ピ
ッチのラック歯55aが形成されている。また、このラ
ック55は、ステージ52の前面の略中央に、上下に沿
って固着され、単一の駆動ユニット56を用いて、安定
して上下に移動できるようにしている。
【0091】また、この駆動ユニット56は、ステージ
52に設けたラック55位置に対応して、時計体10に
強固に固定され、その出力歯車が、ラック55のラック
歯55aに噛合されている。更に、この駆動ユニット5
6は、正逆転可能なモータ56aと、このモータ回転出
力を所定に減速して出力歯車に伝達する減速ギア群とを
備え、電気的に制御機構に接続され、制御機構からの動
作指令により、所定にモータ56aを正逆回転できるよ
うにしている。
【0092】従って、ステージ駆動機構53のモータ5
6aが正回転すると、出力歯車が右回転して、ステージ
52が下降する一方、モータ56aが逆回転すると、出
力歯車が左回転して、ステージ52が上昇するようにな
っている。
【0093】また、このスライダ57は、時計体10の
上下に沿って固着され、図示を省略したガイド溝を備え
たガイド部材58と、このガイド溝内に遊嵌され、ステ
ージ52の上下に沿って固着された長板状のスライダ本
体59とから構成され、このスライダ本体59がガイド
部材のガイド溝内を移動することにより、ステージ52
を上下に安定して移動できるようにしている。更に、こ
れらの両者58,59は、金属素材を用いて形成され、
両者間のすべり摩擦抵抗を減少させて、なめらかなスラ
イド移動を可能にするとともに、スライダ57としての
耐久性を向上させるようにしている。
【0094】更に、上記制御機構は、回路基板61に搭
載された制御回路により構成され、この制御回路には、
時計ムーブメント7Aから出力される正時信号に基づ
き、一連のからくり動作を行なうように設定されてい
る。
【0095】また、この制御回路には、ステージ52が
下方の出現位置に到達したことを検出する上端スイッチ
62と、上述したオルゴール装置によるディスクの1回
転を検出するオートストップ・スイッチであるマイクロ
・スイッチ43と、ステージ52が上方の隠蔽位置に到
達したことを検出する下端スイッチ63とが、電気的に
接続され、これらの検出信号に基づき、オルゴール演奏
を含めた一連のからくり動作を駆動制御するようにして
いる。
【0096】この上端スイッチ62は、一般的な起倒式
スイッチレバーを備えたマイクロスイッチが用いられ、
そのスイッチレバーを、上述したラック55のラック歯
55aを設けない側方に対峙するとともに、上下方向に
おいて、ラック55が下方位置になったときに、ラック
55の上端が対面しない箇所に設けられている。
【0097】また、この上端スイッチ62のスイッチレ
バーは、スイッチ本体から突出して起立するようにバネ
等で付勢されるとともに、この上端スイッチ62は、一
般的なスイッチと逆に、そのスイッチレバーが倒された
場合には、電気的にオフ遮断状態となる一方、起立した
場合には、スイッチとして、オン接続状態となるように
構成されている。
【0098】従って、ステージ52つまりラック55が
上方の隠蔽位置にある時には、ラック55が上端スイッ
チ62に対峙し、そのスイッチレバーを倒して、スイッ
チをオフ遮断状態とし、スイッチ信号が出力されない。
他方、ステージ52つまりラック55が下方の出現位置
に到達した時には、ラック55の上端が上端スイッチ6
2から離れるので、スイッチレバーが起立して、スイッ
チがオン接続状態となり、オン・スイッチ信号が出力さ
れる。
【0099】また、オートストップ・スイッチ43は、
後述するように、オルゴール装置20によりディスク1
が1回転したことを検出して、オン・スイッチ信号を出
力するように構成されている。
【0100】更に、この下端スイッチ63は、一般的な
起倒式スイッチレバーを備えたマイクロスイッチが用い
られ、上端スイッチ62と同様なスイッチ動作するよう
に設定されている。また、この下端スイッチ63は、そ
のスイッチレバーを、上述したラック55のラック歯5
5aを設けない側方に対峙するとともに、上下方向にお
いて、ラック55が上方位置になったときに、ラック5
5の下端が対面しない箇所に設けられている。
【0101】従って、ステージ52つまりラック55が
下方の出現位置にある時には、ラック55が下端スイッ
チ63に対峙し、そのスイッチレバーを倒して、スイッ
チをして、スイッチレバー43が起立し、オフ遮断状態
とし、スイッチ信号が出力されない。他方、ステージ5
2つまりラック55が上方の隠蔽位置に到達した時に
は、ラック55の下端が下端スイッチ63から離れるの
で、スイッチレバーが起立して、スイッチがオン接続状
態となり、オン・スイッチ信号が出力される。
【0102】尚、15は、時計体10の上部且つ左側に
配設されたスピーカーであり、このスピーカーは、制御
回路に接続され、所定の発音動作を行うようにしてい
る。
【0103】次に、このような本例のからくり時計Aの
からくり動作を説明する。
【0104】予め設定された正時になると、時計ムーブ
メント7Aからからくり動作を起動する起動信号が、制
御回路に出力され、この制御回路により駆動制御された
機器の連係動作による一連のからくり動作が実行され
る。
【0105】まず、ステージ駆動機構53が起動され、
そのステージ用駆動ユニット56のモータ56aが順方
向に回転駆動され、ステージ52の下降動作が開始され
る。
【0106】そして、ステージ52が所定の出現位置で
ある最下端位置に到達すると、上端スイッチ62のスイ
ッチレバーが起立して、上端スイッチ62がオン状態と
なり、このスイッチ・オン信号に基づき、ステージ52
の下降駆動が停止されるとともに、からくり人形51に
よるからくり演技動作と、オルゴール装置20による実
音のオルゴール演奏が開始される。
【0107】すなわち、ステージ52の左右に配設され
たからくり人形51が、ハンドルを回して、オルゴール
を駆動するような、からくり演技動作をするとともに、
オルゴール装置20が起動して、オルゴールディスク1
が回転駆動され、実音のオルゴール演奏が実行される。
【0108】尚、本例においては、説明を省略したが、
このステージ52の下降途中には、回路基板にROMを
追加し、このROMに格納された演奏データに基づい
て、スピーカー15から電子的なプレリュード・メロデ
ィ音を発音させるようにしても良い。
【0109】そして、オートストップ・スイッチ43に
よりディスクの1回転(1曲の演奏終了)を検出する
と、オルゴール演奏動作が停止されるとともに、からく
り人形51によるからくり演技動作も停止され、ステー
ジ52の退避動作が開始される。
【0110】すなわち、ステージ用駆動ユニット56の
モータ56aが逆方向に回転駆動され、ステージ52が
隠蔽位置である最上端位置に到達すると、下端スイッチ
63のスイッチレバーが起立して、下端スイッチ63が
オン状態となり、このスイッチ・オン信号に基づき、ス
テージ52の上昇駆動が停止され、からくり動作が終了
する。
【0111】また、ステージ52の下降時と同様に、ス
ピーカー15を用いて、上昇途中にエンディング・メロ
ディ音を発音させるようにしてもよい。
【0112】尚、前述の具体例においては、からくり装
置のステージが上方の隠蔽位置から下方の出現位置に移
動する構成としたが、これに限らず、適宜、従来から用
いられている多様な構成を用いることができる。すなわ
ち、ステージが、下方から上方に、左方から右方に、前
方にせり出したりする直線的に移動する構成や、ステー
ジ自体が回転する構成、或いは、これらの組合せた構成
を用いることができる。
【0113】また、使用者の任意に、からくり装置の動
作を抑制して、正時にオルゴール演奏のみを行なうよう
に、選択できるようにしてもよい。
【0114】以上説明したように、本例のからくり時計
によれば、オルゴール装置を組込んで、そのからくり動
作に、臨場感の豊富なオルゴール実音演奏を伴奏として
いるので、より使用者に興趣を与えることができる。
【0115】また、からくり動作を伴奏するメロディ
を、ディスク交換により簡単に変更できるので、多様な
組合せが可能になるとともに、使用者の好み等に柔軟に
対応することができる。例えば、季節の変化に応じて、
その季節にふさわしい曲目に変更したり、特定の祝日
に、その祝日をテーマとした曲目に変更することもでき
る。
【0116】これらの結果、通常の時計としてのみなら
ず、からくり時計としても、工芸品的な興趣を十分に確
保できるので、高級感が良好に得られ、より商品価値を
高めることができるとともに、商品として、多様な展開
が可能となる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1請求項の
発明は、からくり動作するからくり装置を時計体内に備
えたからくり時計において、前記時計体内に、オルゴー
ルディスクを着脱可能に装着するディスクオルゴール装
置を設け、前記からくり装置のからくり動作と前記ディ
スクオルゴール装置のオルゴール動作とを連係させた構
成のからくり時計である。
【0118】本願第2請求項の発明は、前記請求項1の
発明において、前記オルゴールディスクの回転によって
オンオフするスイッチを設けるとともに、このスイッチ
のオン信号又はオフ信号により前記からくり装置のから
くり動作を制御する構成のからくり時計である。
【0119】本発明に係るからくり時計は、ディスクオ
ルゴール装置を組込んで、からくり装置のからくり動作
とディスクオルゴール装置のオルゴール動作とを連係さ
せて、そのからくり動作に、臨場感の豊富なオルゴール
実音演奏をいわば伴奏としているので、より使用者に興
趣を与えることができる。
【0120】このように、本発明のからくり時計は、通
常の時計としてのみならず、からくり時計としても、工
芸品的な興趣を十分に確保できるので、高級感が得ら
れ、より商品価値を高めることができるとともに、商品
として、多様な展開が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のからくり時計の具体例に係り、全体構
成を示す正面図である。
【図2】本具体例のからくり時計に係り、からくり動作
中の状態を示す正面図である。
【図3】本具体例のからくり時計に係り、からくり動作
時のからくり装置の主要部を示す前面部材を省略した正
面図である。
【図4】本例のからくり時計に係り、からくり動作時の
縦断側面図である。
【図5】本例のからくり時計に用いるディスクオルゴー
ル装置に係り、全体構成を示す正面図である。
【図6】本例のディスクオルゴール装置に係り、概略全
体構成を示す側面図である。
【図7】本例のオルゴールディスク装置の駆動機構を示
す一部省略した斜視図である。
【図8】ディスクオルゴール装置に用いるディスクに係
り、ディスクの概略全体構成を示す外観斜視図である。
【図9】本例のオルゴールディスクの演奏用係合部であ
る突起の形成過程を示し、(1)はオルゴールディスク
に切り込みを入れた状態の斜視図、(2)はこの切り込
みを押圧して切り起こし部を形成した状態の斜視図、
(3)は更にこの切り起こし部を中間で折り曲げて突起
を形成した状態の斜視図である。
【図10】本例のオルゴールディスクの発音動作を説明
し、(1)は、発音準備状態を示し、(2)は、オルゴ
ールディスクの演奏用係合部(突起)にスターホイール
の爪部が係合した初期状態を示し、(3)は、スターホ
イールの爪部によりオルゴール弁が弾かれた発音状態を
示し、(4)は、発音準備に復帰した状態を示す。
【符号の説明】
1 オルゴールディスク 1’ スペア用オルゴールディスク 2 装着孔 3 演奏用係合部 4 回転駆動用の駆動孔 5 タイトル表示用マーク部 6 係合突起 7 時計文字盤 7A 時計ムーブメント 7a 時計軸 7b 時計針 9 飾り部材 10 時計体 10a 掛け金具 10A 前面部材 10B 後面部材 10C ヒンジ金具 11 空間部 12 スペア・ディスク保持部 13 柱 15 スピーカー 20 ディスクオルゴール装置 21 ベース台 22 中心軸 22a アームロック用切欠き部 23 ターンプレート 23a オルゴールディスク装着部 23b 支持部 23c 歯車部 23d 駆動突起部 24 駆動機構 25 保持アーム 25a オルゴールディスク中間上面用の押圧ローラ 25b ロックアーム 26 スターホイール 26a 爪部 26A スターホイール軸 27 オルゴール発音体 27a オルゴール弁 29 固定支持部材 31 ウォームギア 32 第1入力歯車 33 伝達軸 34 第1出力歯車 35 第2歯車 35a 入力歯車部 35b 出力歯車部 37 安全スイッチ機構 38 突起部 39 マイクロスイッチ 41 オートストップ機構 42 切欠き部 43 マイクロスイッチ(オートストップ・スイッ
チ) 43a スイッチレバー 44 位置決め孔 45 位置決め孔 46 マイクロスイッチ 47 スイッチ 50 からくり装置 51 からくり人形 52 ステージ 52a 人形体用台座 53 ステージ駆動機構 54 からくり人形用モータ駆動ユニット 55 ラック 55a ラック歯 56 ステージ用駆動ユニット 56a モータ 58 ガイド部材 59 スライダ本体 61 回路基板 62 上端スイッチ 63 下端スイッチ A からくり時計 B 時計機構 C 回転飾り機構 M オルゴールディスク駆動用モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 からくり動作するからくり装置を時計体
    内に備えたからくり時計において、 前記時計体内に、オルゴールディスクを着脱可能に装着
    するディスクオルゴール装置を設け、前記からくり装置
    のからくり動作と前記ディスクオルゴール装置のオルゴ
    ール動作とを連係させたことを特徴とするからくり時
    計。
  2. 【請求項2】 前記オルゴールディスクの回転によって
    オンオフするスイッチを設けるとともに、このスイッチ
    のオン信号又はオフ信号により前記からくり装置のから
    くり動作を制御することを特徴とする請求項1記載のか
    らくり時計。
JP1842797A 1996-04-30 1997-01-31 からくり時計 Pending JPH10213679A (ja)

Priority Applications (3)

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JP1842797A JPH10213679A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 からくり時計
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103337237A (zh) * 2013-06-04 2013-10-02 烟台美时嘉钟表有限公司 —种机械演奏东方红乐曲的音乐钟

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