JPH10212906A - 蒸気タービンの流量制御弁制御方式 - Google Patents
蒸気タービンの流量制御弁制御方式Info
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- JPH10212906A JPH10212906A JP3310297A JP3310297A JPH10212906A JP H10212906 A JPH10212906 A JP H10212906A JP 3310297 A JP3310297 A JP 3310297A JP 3310297 A JP3310297 A JP 3310297A JP H10212906 A JPH10212906 A JP H10212906A
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- Japan
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- pressure
- steam
- turbine
- control
- valve
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 弁テスト中の蒸気タービン出力(流量)を安
定させる様にガバナ弁を制御するのみを目的とするので
はなく前記流量制御とともに、弁テスト中に生じる圧力
変動もガバナ弁その他の流量制御弁で制御し、蒸気流量
と圧力を同時に安定を図る制御方式の提供。 【解決手段】 本発明は、出力フィードバックによる出
力制御を行うことを基本とし、その出力制御の目標値を
従来の様に一定にするのではなく、蒸気タービンに供給
する実際の主蒸気圧と該主蒸気圧の設定値との圧力偏差
により修正する回路を組み合わせた二重コントローラ制
御を採用し、この課題を解決した。
定させる様にガバナ弁を制御するのみを目的とするので
はなく前記流量制御とともに、弁テスト中に生じる圧力
変動もガバナ弁その他の流量制御弁で制御し、蒸気流量
と圧力を同時に安定を図る制御方式の提供。 【解決手段】 本発明は、出力フィードバックによる出
力制御を行うことを基本とし、その出力制御の目標値を
従来の様に一定にするのではなく、蒸気タービンに供給
する実際の主蒸気圧と該主蒸気圧の設定値との圧力偏差
により修正する回路を組み合わせた二重コントローラ制
御を採用し、この課題を解決した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電プラント
やその他の各種プラントに使用される蒸気タービンの流
量制御弁制御方式に係り、特に蒸気タービンへの流入蒸
気量を支配するガバナ弁その他の流量制御弁を具えてな
る、蒸気タービンの流量制御弁制御方式に関する。
やその他の各種プラントに使用される蒸気タービンの流
量制御弁制御方式に係り、特に蒸気タービンへの流入蒸
気量を支配するガバナ弁その他の流量制御弁を具えてな
る、蒸気タービンの流量制御弁制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、石油、石炭、廃棄物等の燃焼
エネルギーとボイラ水との熱交換により蒸気を発生させ
るボイラと、前記蒸気を駆動源として回転する蒸気ター
ビンと、該タービンに軸連結された発電機からなる発電
プラントは周知である。かかる発電プラントのボイラと
蒸気タービン間配管系を図3に基づいて説明するに、1
はボイラで、該ボイラ1で発生した蒸気は、配管2及び
3により2系統に分岐され、夫々の配管系に設けた主塞
止弁4A、4B、流量制御弁5A、5B及びノズル6
A、6Bを介してタービン7に噴射流入する。(以下2
つの部材を共通して説明するときはA、Bを省略す
る。)
エネルギーとボイラ水との熱交換により蒸気を発生させ
るボイラと、前記蒸気を駆動源として回転する蒸気ター
ビンと、該タービンに軸連結された発電機からなる発電
プラントは周知である。かかる発電プラントのボイラと
蒸気タービン間配管系を図3に基づいて説明するに、1
はボイラで、該ボイラ1で発生した蒸気は、配管2及び
3により2系統に分岐され、夫々の配管系に設けた主塞
止弁4A、4B、流量制御弁5A、5B及びノズル6
A、6Bを介してタービン7に噴射流入する。(以下2
つの部材を共通して説明するときはA、Bを省略す
る。)
【0003】そして主塞止弁4、流量制御弁5及びノズ
ル6からなる配管系を2系統設けた理由は、主塞止弁4
のスティックを防止する為、定期的に主塞止弁4を閉す
る弁テスト動作を行う為であり、かかる弁テスト動作は
蒸気タービン7運転中に実施する必要から、各配管系毎
に流量制御弁5を絞り閉した後主塞止弁4を閉させ、且
つ前記と逆の動作で復帰する動作を前記両配管系で交互
に行う。
ル6からなる配管系を2系統設けた理由は、主塞止弁4
のスティックを防止する為、定期的に主塞止弁4を閉す
る弁テスト動作を行う為であり、かかる弁テスト動作は
蒸気タービン7運転中に実施する必要から、各配管系毎
に流量制御弁5を絞り閉した後主塞止弁4を閉させ、且
つ前記と逆の動作で復帰する動作を前記両配管系で交互
に行う。
【0004】そして従来の弁テスト動作では、テスト動
作中のタービン7出力が変動しない様、弁テストを行っ
ている配管系と反対側の配管系の主塞止弁4及び流量制
御弁5を開動作させるとともに、タービン第一段(調速
段)後の圧力がタービン出力に比例する特性を利用し、
これの目標出力値との偏差をフィードバックし、例えば
流量制御弁5A、5Bを構成するガバナ弁のガバナ制御
をしていた。
作中のタービン7出力が変動しない様、弁テストを行っ
ている配管系と反対側の配管系の主塞止弁4及び流量制
御弁5を開動作させるとともに、タービン第一段(調速
段)後の圧力がタービン出力に比例する特性を利用し、
これの目標出力値との偏差をフィードバックし、例えば
流量制御弁5A、5Bを構成するガバナ弁のガバナ制御
をしていた。
【0005】かかる制御動作を図2のブロック図に基づ
いて説明する。図2において101は負荷(流量)目標
値設定回路で、一定の負荷目標値Rsを出力する。FΧ
1 はタービン第一段(調速段)後の調速段後圧力Pt
(以下検知圧力という)を入力してこれに対応する換算
負荷Rtを得る事の出来る関数演算器FΧ1 である。
いて説明する。図2において101は負荷(流量)目標
値設定回路で、一定の負荷目標値Rsを出力する。FΧ
1 はタービン第一段(調速段)後の調速段後圧力Pt
(以下検知圧力という)を入力してこれに対応する換算
負荷Rtを得る事の出来る関数演算器FΧ1 である。
【0006】105は加減算器で、負荷目標値Rsと換
算負荷Rtの偏差、すなわち偏差(Rs〜Rt)を負荷
(流量)コントローラPIに送る。負荷(流量)コント
ローラPIでは偏差(Rs〜Rt)を比例積分制御して
PI制御信号εを加算器106に送る。加算器106で
は負荷目標値RsにPI制御信号εを加算した(Rs+
ε)を弁開度/流量特性関数演算器FΧ2 に投入し、該
演算器FΧ2 で(Rs+ε)に対応する弁開度を演算
し、その弁開度信号に基づいてガバナ弁5のガバナ制御
をしていた。
算負荷Rtの偏差、すなわち偏差(Rs〜Rt)を負荷
(流量)コントローラPIに送る。負荷(流量)コント
ローラPIでは偏差(Rs〜Rt)を比例積分制御して
PI制御信号εを加算器106に送る。加算器106で
は負荷目標値RsにPI制御信号εを加算した(Rs+
ε)を弁開度/流量特性関数演算器FΧ2 に投入し、該
演算器FΧ2 で(Rs+ε)に対応する弁開度を演算
し、その弁開度信号に基づいてガバナ弁5のガバナ制御
をしていた。
【0007】従って前記従来技術によれば一定出力負荷
目標値Rsに対し、関数演算器(FΧ1 )にて出力換算
した第一段後圧力(換算負荷Rt)をフィードバックし
て得た偏差(Rs〜Rt)を比例積分制御して、そのP
I制御信号εを加算した補正負荷目標値(Rs+ε)に
て流量制御弁5側に弁開度指令を出力していた。これに
よりタービン出力が一定となる結果、流入蒸気量がテス
ト中もほぼ安定させることが出来たが、一方、流入蒸気
圧力(主蒸気圧)は、流量の若干の変動による影響も、
ボイラ全体の蒸気発生ラインの保有容量が大きい事と、
ボイラ自身の燃料量制御が充分である事の2点から、充
分に吸収され、安定を保つことが出来た。(ここで安定
とは、定格設定値にほぼ近い値で維持されることを示
す。)
目標値Rsに対し、関数演算器(FΧ1 )にて出力換算
した第一段後圧力(換算負荷Rt)をフィードバックし
て得た偏差(Rs〜Rt)を比例積分制御して、そのP
I制御信号εを加算した補正負荷目標値(Rs+ε)に
て流量制御弁5側に弁開度指令を出力していた。これに
よりタービン出力が一定となる結果、流入蒸気量がテス
ト中もほぼ安定させることが出来たが、一方、流入蒸気
圧力(主蒸気圧)は、流量の若干の変動による影響も、
ボイラ全体の蒸気発生ラインの保有容量が大きい事と、
ボイラ自身の燃料量制御が充分である事の2点から、充
分に吸収され、安定を保つことが出来た。(ここで安定
とは、定格設定値にほぼ近い値で維持されることを示
す。)
【0008】すなわち、従来技術では、ガバナ弁5に
て、タービン出力つまり蒸気流量だけを制御し、蒸気圧
力については、ボイラの特性や制御性にまかせて、全体
の安定を分担していたものである。
て、タービン出力つまり蒸気流量だけを制御し、蒸気圧
力については、ボイラの特性や制御性にまかせて、全体
の安定を分担していたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら加圧流動
床ボイラなどの蒸気発生システムでは、特性としてボイ
ラの蒸気発生ラインの保有容量が小さく、この結果流量
の変動に対する圧力応答が鋭敏になってしまう。この為
蒸気発生側でのボイラの燃焼エネルギーの制御、言換え
れば石油等のボイラ燃料供給制御により発生蒸気の圧力
制御を行う方法も検討されているが、かかる方法は応答
時定数が非常に長く、上記の様な鋭敏な圧力変動を支配
することは出来ない。
床ボイラなどの蒸気発生システムでは、特性としてボイ
ラの蒸気発生ラインの保有容量が小さく、この結果流量
の変動に対する圧力応答が鋭敏になってしまう。この為
蒸気発生側でのボイラの燃焼エネルギーの制御、言換え
れば石油等のボイラ燃料供給制御により発生蒸気の圧力
制御を行う方法も検討されているが、かかる方法は応答
時定数が非常に長く、上記の様な鋭敏な圧力変動を支配
することは出来ない。
【0010】従ってボイラ全体の蒸気発生ラインの保有
容量が小さい加圧流動床ボイラなどの蒸気発生システム
では、従来の様な流量と圧力の安定を、分担することは
出来ず、この為前記のようなガバナ弁制御で、流量も圧
力も同時に安定させる技術の開発が課題となる。即ち、
図2に示すように、弁テスト中の蒸気タービン出力(流
量)を安定させる様にガバナ弁を制御することのみを目
的とするのではなく、前記流量制御とともに、弁テスト
中に生じる圧力変動もガバナ弁その他の流量制御弁で制
御し、蒸気流量と圧力を同時に安定を図る制御方式の提
供を本発明の目的とする。
容量が小さい加圧流動床ボイラなどの蒸気発生システム
では、従来の様な流量と圧力の安定を、分担することは
出来ず、この為前記のようなガバナ弁制御で、流量も圧
力も同時に安定させる技術の開発が課題となる。即ち、
図2に示すように、弁テスト中の蒸気タービン出力(流
量)を安定させる様にガバナ弁を制御することのみを目
的とするのではなく、前記流量制御とともに、弁テスト
中に生じる圧力変動もガバナ弁その他の流量制御弁で制
御し、蒸気流量と圧力を同時に安定を図る制御方式の提
供を本発明の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】蒸気タービン7の出力を
保つ為には、従来技術同様、調速段後圧力(検知圧力)
によるフィードバック制御が弁テストの様な弁体が大き
く動く場合の出力制御には不可欠である。しかし、出力
(流量)と圧力の制御は、ガバナ弁5を逆に動作させる
ことが発生する為、図2に示すような従来技術では両立
は困難である。つまり、圧力が上昇した場合、ガバナ弁
5を開き、出力(流量)を上昇させなくてはならない
が、出力(流量)制御側は、逆にガバナ弁5を絞り、出
力(流量)を目標設定値を維持しようとする。従って互
いに逆の操作が必要な従来技術では流量と圧力を同時に
安定させることは出来なかった。
保つ為には、従来技術同様、調速段後圧力(検知圧力)
によるフィードバック制御が弁テストの様な弁体が大き
く動く場合の出力制御には不可欠である。しかし、出力
(流量)と圧力の制御は、ガバナ弁5を逆に動作させる
ことが発生する為、図2に示すような従来技術では両立
は困難である。つまり、圧力が上昇した場合、ガバナ弁
5を開き、出力(流量)を上昇させなくてはならない
が、出力(流量)制御側は、逆にガバナ弁5を絞り、出
力(流量)を目標設定値を維持しようとする。従って互
いに逆の操作が必要な従来技術では流量と圧力を同時に
安定させることは出来なかった。
【0012】そこで本発明では、出力フィードバックに
よる出力制御を行うことを基本とし、その出力制御の目
標値を従来の様に一定にするのではなく、蒸気タービン
に供給する実際の主蒸気圧と該主蒸気圧の設定値との圧
力偏差により修正する回路を組み合わせた二重コントロ
ーラ制御を採用し、この課題を解決した。
よる出力制御を行うことを基本とし、その出力制御の目
標値を従来の様に一定にするのではなく、蒸気タービン
に供給する実際の主蒸気圧と該主蒸気圧の設定値との圧
力偏差により修正する回路を組み合わせた二重コントロ
ーラ制御を採用し、この課題を解決した。
【0013】すなわち本発明は、ボイラと蒸気タービン
との間に、その蒸気タービンへの流入蒸気量を支配する
流量制御弁の開度制御を、前記タービンの出力(負荷)
フィードバックにより制御するようにした蒸気タービン
の流量制御弁制御方式において、前記蒸気タービンに供
給する実際の主蒸気(のみ込み蒸気)圧と該主蒸気圧の
設定値との圧力偏差値により負荷目標を変化させなが
ら、前記タービンの出力(負荷)フィードバックによる
流量制御弁の開度制御を行い、流量と圧力の両方を安定
させることを特徴とした蒸気タービンの流量制御弁制御
方式である。
との間に、その蒸気タービンへの流入蒸気量を支配する
流量制御弁の開度制御を、前記タービンの出力(負荷)
フィードバックにより制御するようにした蒸気タービン
の流量制御弁制御方式において、前記蒸気タービンに供
給する実際の主蒸気(のみ込み蒸気)圧と該主蒸気圧の
設定値との圧力偏差値により負荷目標を変化させなが
ら、前記タービンの出力(負荷)フィードバックによる
流量制御弁の開度制御を行い、流量と圧力の両方を安定
させることを特徴とした蒸気タービンの流量制御弁制御
方式である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発
明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例
にすぎない。図1において10は蒸気タービンに供給さ
れる主蒸気圧力(検知圧力)P1 と主蒸気圧力の目標設
定値Psとの偏差(Ps〜P1 )を演算する加減算器
で、該偏差(Ps〜P1 )を主蒸気圧力コントローラP
I1 に送る。主蒸気圧力コントローラPI1 では圧力偏
差(Ps〜P1 )を比例積分制御してPI制御信号δ1
を加減算器15と加算器16に送る。これによりPI制
御信号δ1 は主蒸気圧の圧力偏差(Ps〜P1 )に対応
して変動する負荷設定指令信号δ1 となる。
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発
明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例
にすぎない。図1において10は蒸気タービンに供給さ
れる主蒸気圧力(検知圧力)P1 と主蒸気圧力の目標設
定値Psとの偏差(Ps〜P1 )を演算する加減算器
で、該偏差(Ps〜P1 )を主蒸気圧力コントローラP
I1 に送る。主蒸気圧力コントローラPI1 では圧力偏
差(Ps〜P1 )を比例積分制御してPI制御信号δ1
を加減算器15と加算器16に送る。これによりPI制
御信号δ1 は主蒸気圧の圧力偏差(Ps〜P1 )に対応
して変動する負荷設定指令信号δ1 となる。
【0015】FΧ1 はタービン第一段(調速段)後の調
速段後圧力Ptを入力してこれに対応する換算負荷(流
量)R1 を得ることの出来る関数演算器で、該関数演算
器FΧ1 よりの換算負荷(流量)R1 は加減算器15
で、換算負荷R1 と変動負荷設定指令信号δ1 の偏差、
すなわち偏差(R1 〜δ1 )を負荷(流量)コントロー
ラPI2 に送る。負荷(流量)コントローラPI2 では
偏差(R1 〜δ1 )を比例積分制御して弁開度指令δ2
を加算器16に送る。
速段後圧力Ptを入力してこれに対応する換算負荷(流
量)R1 を得ることの出来る関数演算器で、該関数演算
器FΧ1 よりの換算負荷(流量)R1 は加減算器15
で、換算負荷R1 と変動負荷設定指令信号δ1 の偏差、
すなわち偏差(R1 〜δ1 )を負荷(流量)コントロー
ラPI2 に送る。負荷(流量)コントローラPI2 では
偏差(R1 〜δ1 )を比例積分制御して弁開度指令δ2
を加算器16に送る。
【0016】加算器16では変動負荷設定指令値δ1 に
弁開度指令δ2 を加算した(δ1 +δ2 )を弁開度/流
量特性関数演算器FΧ2 に投入し、該演算器FΧ2 で
(δ1+δ2 )に対応する弁開度を演算し、その指令信
号αに基づいてガバナ弁5のガバナ制御を行うものであ
る。
弁開度指令δ2 を加算した(δ1 +δ2 )を弁開度/流
量特性関数演算器FΧ2 に投入し、該演算器FΧ2 で
(δ1+δ2 )に対応する弁開度を演算し、その指令信
号αに基づいてガバナ弁5のガバナ制御を行うものであ
る。
【0017】従って、前記構成によれば、指令信号αの
弁開度は、調速段後圧力Ptの換算負荷R1 値に基づ
き、変動負荷設定指令信号δ1 相当の弁開度になる様に
動作する。これは負荷コントローラPI2 によって為さ
れる。負荷コントローラPI2 に高いゲインを設定して
おくことで、弁テスト時のタービン流入蒸気負荷の変動
は、完全に吸収出来る。従って、ガバナ弁5によって前
記の動作でガバナ制御される蒸気タービン7は、変動負
荷設定指令信号δ1 に追従するサーボ系と見なすことが
可能となる。
弁開度は、調速段後圧力Ptの換算負荷R1 値に基づ
き、変動負荷設定指令信号δ1 相当の弁開度になる様に
動作する。これは負荷コントローラPI2 によって為さ
れる。負荷コントローラPI2 に高いゲインを設定して
おくことで、弁テスト時のタービン流入蒸気負荷の変動
は、完全に吸収出来る。従って、ガバナ弁5によって前
記の動作でガバナ制御される蒸気タービン7は、変動負
荷設定指令信号δ1 に追従するサーボ系と見なすことが
可能となる。
【0018】次に、主蒸気圧力の圧力偏差(Ps〜P
1 )は主蒸気圧力コントローラPI1にて変動負荷設定
指令信号δ1 を生成する。この主蒸気圧力コントローラ
PI1に低いゲインを設定しておけば、圧力変動をゆる
やかに補正するための変動負荷設定指令信号δ1 (つま
りタービン7のみ込み流量)を出力する。
1 )は主蒸気圧力コントローラPI1にて変動負荷設定
指令信号δ1 を生成する。この主蒸気圧力コントローラ
PI1に低いゲインを設定しておけば、圧力変動をゆる
やかに補正するための変動負荷設定指令信号δ1 (つま
りタービン7のみ込み流量)を出力する。
【0019】結果的に、下流の負荷コントローラPI2
で、弁テストの流量変化を補正し、全体として、上流の
圧力コントローラPI1 が主蒸気圧力P1 を補正する。
このカスケード回路により、弁テスト時のタービン7負
荷変動と圧力変動を共に最小にする制御を実現すること
が出来る。
で、弁テストの流量変化を補正し、全体として、上流の
圧力コントローラPI1 が主蒸気圧力P1 を補正する。
このカスケード回路により、弁テスト時のタービン7負
荷変動と圧力変動を共に最小にする制御を実現すること
が出来る。
【0020】
【実施例】図1を基に本発明の実施例を具体的に説明す
る。主蒸気圧力の目標設定値Psと、実際に計測された
主蒸気圧力P1 は、主蒸気圧力コントローラ(比例積分
コントローラ)PI1 にて出力指令δ1 を出力するが、
そのパラメータは圧力単位系をMPa、指令単位系を0
〜100%(100%は最大出力)とすると、比例8.
8、積分時定数27秒となる。これは、運転による調整
結果である。
る。主蒸気圧力の目標設定値Psと、実際に計測された
主蒸気圧力P1 は、主蒸気圧力コントローラ(比例積分
コントローラ)PI1 にて出力指令δ1 を出力するが、
そのパラメータは圧力単位系をMPa、指令単位系を0
〜100%(100%は最大出力)とすると、比例8.
8、積分時定数27秒となる。これは、運転による調整
結果である。
【0021】次に、この出力指令δ1 と調速段圧から換
算した実出力R1 とを負荷コントローラPI2 (比例積
分コントローラ)にて弁開度指令δ2 とする。このとき
調速段後圧力Ptと実出力R1 の換算関係は比例とな
る。これは、タービン7本体の設計に基づき計算され
る。負荷コントローラPI2 のパラメータは、弁開度指
令δ2 を0〜100%(100%は最大出力相当の開
度)とすると比例0.9、積分時定数10秒である。こ
れも運転調整の結果である。
算した実出力R1 とを負荷コントローラPI2 (比例積
分コントローラ)にて弁開度指令δ2 とする。このとき
調速段後圧力Ptと実出力R1 の換算関係は比例とな
る。これは、タービン7本体の設計に基づき計算され
る。負荷コントローラPI2 のパラメータは、弁開度指
令δ2 を0〜100%(100%は最大出力相当の開
度)とすると比例0.9、積分時定数10秒である。こ
れも運転調整の結果である。
【0022】この両コントローラPI1 、PI2 の出力
値を加算(δ1 +δ2 )し、関数演算器FX2 にて油圧
指令信号αに変換する。このパラメータは、ガバナ弁5
の油圧特性から導びかれるもので、図1(B)に示す様
な形状の関数となる。これは、タービン7停止中の開度
VS油圧の関係計測によるもので、タービン7個々で計
測する。この油圧指令信号αは電圧信号であり、現地の
電/油変換器により、油圧に変換され、ガバナ弁5その
他の流量調節弁を開閉制御させる。
値を加算(δ1 +δ2 )し、関数演算器FX2 にて油圧
指令信号αに変換する。このパラメータは、ガバナ弁5
の油圧特性から導びかれるもので、図1(B)に示す様
な形状の関数となる。これは、タービン7停止中の開度
VS油圧の関係計測によるもので、タービン7個々で計
測する。この油圧指令信号αは電圧信号であり、現地の
電/油変換器により、油圧に変換され、ガバナ弁5その
他の流量調節弁を開閉制御させる。
【0023】
【発明の効果】本発明により、圧力制御が容易でないボ
イラ、特に加圧流動床ボイラなどに於いて、ボイラ側に
外乱を与えることなく、蒸気タービン7の弁テストが自
動で行うことが可能となった。このことは、ボイラ側で
より扱いにくい燃料を用いた構成を取ることへの制約が
少なくなる点で、新エネルギー等の商用化、実用化に貢
献することになる。
イラ、特に加圧流動床ボイラなどに於いて、ボイラ側に
外乱を与えることなく、蒸気タービン7の弁テストが自
動で行うことが可能となった。このことは、ボイラ側で
より扱いにくい燃料を用いた構成を取ることへの制約が
少なくなる点で、新エネルギー等の商用化、実用化に貢
献することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施形態に係る制御回路のブ
ロック図、(B)はコントローラPI1 、PI2 の出力
指令(δ1 +δ2 )と関数演算器FX2 の油圧指令信号
αのパラメータを示すグラフ図である。
ロック図、(B)はコントローラPI1 、PI2 の出力
指令(δ1 +δ2 )と関数演算器FX2 の油圧指令信号
αのパラメータを示すグラフ図である。
【図2】従来のタービン制御を示すブロック図である。
【図3】本発明が適用される蒸気タービンとボイラのプ
ラント構成図である。
ラント構成図である。
1 ボイラ 2、3 配管 4、4A、4B 主塞止弁 5、5A、5B 流量制御弁 6、6A、6B ノズル 7 タービン 10、15、105 加減算器 16、106 加算器 PI1 主蒸気圧力コントローラ PI2 負荷(流量)コントローラ FΧ1 関数演算器 FΧ2 開度/流量特性関数演算器
Claims (1)
- 【請求項1】 ボイラと蒸気タービンとの間に、その蒸
気タービンへの流入蒸気量を支配する流量制御弁の開度
制御を、前記タービンの出力(負荷)フィードバックに
より制御するようにした蒸気タービンの流量制御弁制御
方式において、 前記蒸気タービンに供給する実際の主蒸気(のみ込み蒸
気)圧と該主蒸気圧の設定値との圧力偏差値により負荷
目標を変化させながら、前記タービンの出力(負荷)フ
ィードバックによる流量制御弁の開度制御を行い、流量
と圧力の両方を安定させることを特徴とした蒸気タービ
ンの流量制御弁制御方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310297A JPH10212906A (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 蒸気タービンの流量制御弁制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310297A JPH10212906A (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 蒸気タービンの流量制御弁制御方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10212906A true JPH10212906A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=12377309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3310297A Withdrawn JPH10212906A (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 蒸気タービンの流量制御弁制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10212906A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149441A (ja) * | 2004-09-30 | 2011-08-04 | General Electric Co <Ge> | タービン制御弁試験のための流量補償 |
JP2014126305A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Hitachi Ltd | ボイラ制御装置 |
CN108278134A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-07-13 | 清华大学 | 一种母管制直流锅炉发电机组协调控制方法 |
-
1997
- 1997-01-31 JP JP3310297A patent/JPH10212906A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149441A (ja) * | 2004-09-30 | 2011-08-04 | General Electric Co <Ge> | タービン制御弁試験のための流量補償 |
JP2014126305A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Hitachi Ltd | ボイラ制御装置 |
CN108278134A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-07-13 | 清华大学 | 一种母管制直流锅炉发电机组协调控制方法 |
CN108278134B (zh) * | 2017-12-28 | 2020-07-14 | 清华大学 | 一种母管制直流锅炉发电机组协调控制方法 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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