JPH10212137A - 自動車用窓ガラスおよびこのガラスを用いた自動車窓構造 - Google Patents

自動車用窓ガラスおよびこのガラスを用いた自動車窓構造

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JPH10212137A
JPH10212137A JP8331122A JP33112296A JPH10212137A JP H10212137 A JPH10212137 A JP H10212137A JP 8331122 A JP8331122 A JP 8331122A JP 33112296 A JP33112296 A JP 33112296A JP H10212137 A JPH10212137 A JP H10212137A
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ray shielding
shielding film
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浩一 坂口
Shigeki Nakagaki
茂樹 中垣
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康人 阪井
Akimitsu Hishinuma
晶光 菱沼
Yasukimi Nagashima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱線遮蔽機能、プライバシー保護機能などを
有しながらも、ハイミラーストップランプなどによる警
告が明瞭に視認される自動車用窓ガラスおよび同窓構造
を提供する。 【解決手段】 自動車用窓ガラスの凹面側(車内側)に
熱線遮蔽膜を形成し、この膜を部分的に除去または改質
して、この部分の可視光透過率をこれ以外の被膜形成部
分の可視光透過率よりも所定量だけ向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用窓ガラス
および自動車窓構造の技術分野に属し、さらに詳しく
は、熱線遮蔽機能、警告表示機能などを有する自動車用
窓ガラスおよび自動車窓構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】自動車用窓ガラスには、車外から流入す
る熱線を遮蔽して冷房負荷を軽減するために熱線遮蔽ガ
ラスが用いられるようになってきている。また、自動車
用窓ガラスには、プライバシー保護のためのガラス、さ
らにはデザイン面から着色されたガラスも用いられるよ
うにもなってきている。
【0003】一方、安全の確保のため、自動車用窓ガラ
スから周囲に警告を発するような構造が採用される場合
も多く、特に自動車バックウインドウには、図7に示す
ように、その車内側に後続車に車の減速ないし停止を知
らせるためのハイマウントストップランプ(以下、「H
MSL」という。)が設けられることが多くなってい
る。このHMSLは、特に追突事故防止の観点から後続
車に明瞭に視認される必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱線遮
蔽機能、プライバシー保護機能などを十分に発揮するた
めには窓ガラスの可視光透過率をある程度抑制するガラ
スを用いたほうがよく、警告表示機能を十分に発揮する
ためには窓ガラスの可視光透過率をある程度確保する必
要がある。
【0005】本発明は、このような相反する要求を満た
す自動車用窓ガラスおよび自動車窓構造を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された自動車用窓ガラスは、自動車
の窓に適合するように曲げ成形され、車内側に接する凹
面の表面と車外側に接する凸面の表面とを有するガラス
板と、このガラス板の表面に形成された熱線遮蔽膜とを
有する自動車用窓ガラスにおいて、この熱線遮蔽膜は、
前記凹面の表面に形成され、部分的に除去または改質さ
れた範囲を有しており、この範囲の可視光透過率がこの
範囲を除く被膜形成部分の可視光透過率よりも%表示で
10ポイント以上高いことを特徴とする。なお、本明細
書における可視光透過率はA光源によるものである。
【0007】請求項1に記載された発明によれば、熱線
遮蔽機能と警告表示機能とをともに十分に発揮する自動
車用窓ガラスを提供することができる。膜が部分的に除
去または改質され可視光透過率を相対的に高くした範囲
から警告が表示され、この範囲以外の可視光透過率が相
対的に低い範囲においては熱の流入が効果的に制限され
る。また、熱線遮蔽機能を担う熱線遮蔽膜が車内側の凹
面に形成されているため、熱線遮蔽膜が車外側に形成さ
れた場合よりも、車外側ガラス板表面についての可視光
反射率が低くなる。このような可視光反射率の低減は、
特に昼間に表示される警告の視認性の向上に有効であ
る。
【0008】また、請求項2に記載された自動車用窓ガ
ラスは、自動車の窓に適合するように曲げ成形され、車
内側に接する凹面の表面と車外側に接する凸面の表面と
を有するガラス板と、このガラス板の表面に形成された
熱線遮蔽膜とを有する自動車用窓ガラスにおいて、この
熱線遮蔽膜は、前記凹面の表面に形成され、部分的に除
去または改質された範囲を有しており、この範囲の可視
光透過率が50%以上であり、この範囲を除く被膜形成
部分の可視光透過率が40%以下であることを特徴とす
る。
【0009】請求項2に記載された発明によれば、請求
項1に記載された発明と同様に、熱線遮蔽機能と警告表
示機能とをともに十分に発揮する自動車用窓ガラスを提
供することができる。膜が部分的に除去または改質され
可視光透過率が50%以上とされた範囲から警告が表示
され、この範囲以外の可視光透過率が40%以下とされ
た範囲においては、熱の流入が効果的に制限される。ま
た、熱線遮蔽機能を担う熱線遮蔽膜が車内側の凹面に形
成されているため、上述の理由により、可視光反射率が
低減されて警告の視認性が向上している。
【0010】警告が明瞭に視認されるためには、被膜が
除去または改質された範囲の可視光透過率が70%以上
であることが好ましい。また、プライバシー保護の要求
がある場合には、上記範囲以外の被膜形成部分の可視光
透過率が30%以下であることが好ましく、20%以下
であることがさらに好ましい。これらを考慮した場合に
は、請求項1における可視光透過率の差異は、20ポイ
ント以上であることが好ましく、30ポイント以上であ
ることがさらに好ましい。
【0011】被膜が改質または除去された範囲は、通
常、警告が表示される範囲を含むように設定されるが、
過度に広い範囲であれば熱線遮蔽機能が低下するため表
示部分を含む必要最小限の範囲であることが好ましく、
一般的にはガラス板に近接して配置される表示装置に略
等しい範囲であることが好ましい。例えば、HMSLが
車内のガラス板に近接した位置に設けられる場合には、
このHMSLの表示部分にほぼ相当する範囲であること
が好ましい。
【0012】ガラス板としては、通常、ソーダライムシ
リカガラスが用いられる。ソーダライムシリカガラスと
しては、無色透明のガラスに限らず、可視光透過率を調
整し、あるいは美観を整えるために着色したガラスを使
用することができる。着色成分としては、酸化チタン
(TiO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化コバルト
(CoO)、セレン(Se)、酸化クロム(Cr
23)、酸化バナジウム(V25)、酸化ニッケル(N
iO)、酸化マンガン(MnO)などが挙げられる。ま
た、ガラス中に含まれる酸化鉄(FeO、Fe23)の
濃度を上げて着色してもよい。これら成分のうち、Ti
2、CeO2、Fe23は紫外線吸収性能を有するので、
内装退色防止、日焼け防止などの観点からは、これら紫
外線吸収成分を含むガラス板を用いることが好ましい。
【0013】なお、ガラス板の凸面、凹面とは、全体と
しての表面形状を示したものであって、ガラス板が、部
分的には平面であっても、あるいは部分的には逆の凸凹
形状を有していても(特にウィンドシールドやバックウ
ィンドウでは下端付近において車外側に凹となる部分を
有して断面S字の形状を有することがある。)、全体と
して凸面状または凹面状であれば凸面または凹面に該当
するものとする。
【0014】また、熱線遮蔽膜としては、主として日射
を反射により遮蔽するいわゆる熱線反射膜が用いられる
が、プライバシー保護、紫外線吸収、着色によるデザイ
ン向上など他の機能を併有しながら熱線を遮蔽する膜で
あっても構わない。
【0015】請求項3に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項1または2に記載の自動車用窓ガラスにおい
て、前記熱線遮蔽膜の表面に、アンテナ線および/また
は曇り除去のための発熱線として、導電性線条を形成し
たことを特徴とする。この自動車用窓ガラスによれば、
さらに、AM波、FM波、TV波などの電波を受信する
ことや、ガラス板表面の微細水滴付着による曇りを通電
加熱により除去することができる。
【0016】導電性線条は、ガラス板の表面に直接形成
してもよいが、車外側からの美観を考慮すると、請求項
3に記載のように、熱線遮蔽膜の上に形成することが好
ましい。このようにすると、熱線遮蔽膜により車外から
導電性線条が視認しにくくなる。なお、請求項3に記載
の自動車用窓ガラスにおいても、被膜が部分的に除去ま
たは改質された範囲に導電性線条を形成する必要がある
場合には、この範囲の導電性線条は露出したガラス表面
に形成される。
【0017】請求項4に記載された自動車用窓ガラス
は、自動車の窓に適合するように成形されたガラス板
と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜と、アン
テナ線および/または曇り除去のための発熱線である導
電性線条とを有する自動車用窓ガラスにおいて、前記導
線性線条は、前記熱線遮蔽膜の上に形成され、この熱線
遮蔽膜は、部分的に除去または改質された範囲を有して
おり、この範囲の可視光透過率がこの範囲を除く被膜形
成部分の可視光透過率よりも%表示で10ポイント以上
高いことを特徴とする。
【0018】また、請求項5に記載された自動車用窓ガ
ラスは、自動車の窓に適合するように成形されたガラス
板と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜と、ア
ンテナ線および/または曇り除去のための発熱線である
導電性線条とを有する自動車用窓ガラスにおいて、前記
導線性線条は、前記熱線遮蔽膜の上に形成され、この範
囲の可視光透過率が50%以上であり、この範囲を除く
被膜形成部分の可視光透過率が40%以下であることを
特徴とする。
【0019】請求項4または5に記載された発明によれ
ば、請求項1または2に記載された発明と同様に、熱線
遮蔽機能と警告表示機能とをともに十分に発揮する自動
車用窓ガラスを提供することができる。また、これら自
動車用窓ガラスは、通常、主として導電性線条保護の観
点から、熱線遮蔽膜および導電性線条が形成された表面
を車内側として自動車の窓部に用いられ、このような使
用態様において、上記と同様に、可視光反射率の低減に
より警告の視認性が向上する一方、導電性線条は視認し
にくくなる。
【0020】請求項3〜5に記載の窓ガラスは、自動車
サイドウィンドウなどに適用してもよいが、自動車バッ
クウィンドウに好適である。バックウインドウは、面積
も比較的広く熱線反射の必要性が高いながらも電波受信
のためのアンテナ線形成に利用されることが多く、さら
には、HMSLなど後続車への警告表示手段が多用され
る部位だからである。
【0021】請求項6に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項1または2に記載の自動車用窓ガラスにおい
て、前記熱線遮蔽膜が本質的に酸化物からなる膜である
ことを特徴とする。本質的に酸化物からなる膜において
は、窒化物膜、金属膜などを含む膜よりも被膜の耐久性
が高く維持されている。
【0022】ここで、本質的に酸化物からなる膜として
は、コバルト、鉄、クロム、ニッケル、錫、アンチモン
およびチタンからなる群から選択した少なくとも1種の
金属の酸化物からなる被膜であることが好ましく、さら
に具体的には、コバルトを含む金属の酸化物からなる
膜、酸化チタンを主成分とする膜、錫およびアンチモン
の酸化物を主成分とする膜が好ましい。可視光透過率の
十分な低下が必要な場合には、請求項7に記載したよう
に、コバルトを含む金属の酸化物からなる膜が好まし
い。これらの膜には、反射率低減や色調微調整のため
に、上記金属の他、シリコン、アルミニウム、亜鉛、
銅、インジウム、ビスマス、バナジウム、マンガン、ジ
ルコニウムなどを適宜添加してもよい。
【0023】請求項8に記載の自動車用窓ガラスは、請
求項6または7に記載の自動車用窓ガラスにおいて、前
記熱線反射膜がフロート法で製造されるガラスリボンの
表面における熱分解法により形成された膜であることを
特徴とする。フロート製法におけるガラスリボンの表面
上に熱分解法により連続的に酸化物被膜を形成する方法
は、ガラス溶融の余熱を被膜の形成に利用することがで
きるため、生産効率上好ましい成膜方法である。
【0024】また、本質的に酸化物からなる膜として
は、請求項9に記載のように、金、銀、白金、パラジウ
ム、硫化カドミウムおよびセレン化カドミウムから選ば
れた少なくとも1種の着色用微粒子を含む膜も好適に使
用できる。この膜は、適宜、酸化ケイ素、酸化チタン、
酸化セリウムなどを含ませることにより、赤系〜青系の
種々の透過色を有する着色膜とすることが可能であり、
コバルト、クロム、銅、マンガン、ニッケル、鉄からな
る群から選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物を含ま
せることにより、適宜可視光透過率を低下させることが
可能である。
【0025】請求項10に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項1〜9のいずれか一つに記載の自動車用窓ガ
ラスにおいて、被膜が除去または改質された範囲が文
字、図形、記号などの標章とされていることを特徴とす
る。この自動車用窓ガラスによれば、自動車の車名、製
造会社のハウスマークなど任意の形状をガラスに表示す
ることができるので、車外への情報表示、外観上の付加
価値付与が可能となる。このように、本発明に係る自動
車用窓ガラスにおいては、可視光透過率が部分的に向上
した範囲を、後続車などへの警告に限ることなくその他
一般の情報を表示するために利用してもよい。
【0026】請求項11に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項1〜10のいずれか一つに記載の自動車用窓
ガラスにおいて、熱線遮蔽膜の表面抵抗値を104Ω/
□以上としたことを特徴とする。この自動車用窓ガラス
によれば、さらに、車内で使用される携帯電話など通信
機器の受発信性能が安定する。
【0027】請求項12に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項10に記載の自動車用窓ガラスにおいて、上
記熱線遮蔽膜の表面抵抗値を105Ω/□以上としてア
ンテナの受信性能の低下を防止したものである。アンテ
ナパターンの形状などによっても左右されるが、さらに
受信性能を向上させるためには、一般的に被膜の表面抵
抗値は106Ω/□以上であること好ましい。
【0028】請求項13に記載された自動車用窓ガラス
は、請求項1〜12のいずれか一つに記載の自動車用窓
ガラスにおいて、被膜が除去または改質された範囲の波
長710nmにおける透過率が50%以上であることを
特徴とする。この自動車用窓ガラスは、部分的に、可視
光域の赤色波長域において透過率が高く確保され、HM
SLに多用される赤色の発光手段(赤色のプラスチック
のカバーを被覆した高輝度ランプ、赤色のLEDなど)
との組み合わせにより使用される自動車窓構造において
特に好適である。上記透過率は60%以上であることが
好ましい。
【0029】請求項14に記載の自動車窓構造は、自動
車の窓の車内側に接する凹面の表面と車外側に接する凸
面の表面とを有する曲げ成形されたガラス板とこのガラ
ス板の表面に形成された熱線遮蔽膜とを有する自動車用
窓ガラス、および車外への警告表示手段を備えた自動車
窓構造において、前記自動車用窓ガラスは、前記凹面側
の表面に形成された前記熱線遮蔽膜が部分的に除去また
は改質された範囲を有しており、この範囲の可視光透過
率がこの範囲を除く被膜形成部分の可視光透過率よりも
%表示で10ポイント以上高く、前記警告表示手段は、
前記被膜が部分的に除去または改質された範囲を透過す
る光により警告を発する手段であることを特徴とする。
【0030】請求項15に記載の自動車窓構造は 自動
車の窓の車内側に接する凹面の表面と車外側に接する凸
面の表面とを有する曲げ成形されたガラス板とこのガラ
ス板の表面に形成された熱線遮蔽膜とを有する自動車用
窓ガラス、および車外への警告表示手段を備えた自動車
窓構造において、前記自動車用窓ガラスは、前記凹面の
表面に形成された前記熱線遮蔽膜が部分的に除去または
改質された範囲を有しており、この範囲の可視光透過率
が50%以上であり、この範囲を除く被膜形成部分の可
視光透過率が40%以下であり、前記警告表示手段は、
前記被膜が部分的に除去または改質された範囲を透過す
る光により警告を発する手段であることを特徴とする。
【0031】請求項16に記載の自動車窓構造は、自動
車の窓に適合するように成形されたガラス板と、このガ
ラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜と、アンテナ線およ
び/または曇り除去のための発熱線である導電性線条と
を有する自動車用窓ガラス、ならびに車外への警告表示
手段を有する自動車窓構造において、前記自動車用窓ガ
ラスは、前記導線性線条が前記熱線遮蔽膜の上に形成さ
れ、この熱線遮蔽膜が部分的に除去または改質された範
囲を有しており、この範囲の可視光透過率がこの範囲を
除く被膜形成部分の可視光透過率よりも%表示で10ポ
イント以上高く、前記警告表示手段は、前記被膜が部分
的に除去または改質された範囲を透過する光により警告
を発する手段であることを特徴とする。
【0032】請求項17に記載の自動車窓構造は、自動
車の窓に適合するように成形されたガラス板と、このガ
ラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜と、アンテナ線およ
び/または曇り除去のための発熱線である導電性線条と
を有する自動車用窓ガラス、ならびに車外への警告表示
手段を有する自動車窓構造において、前記自動車用窓ガ
ラスは、前記導線性線条が前記熱線遮蔽膜の上に形成さ
れ、この熱線遮蔽膜が部分的に除去または改質された範
囲を有しており、この範囲の可視光透過率が50%以上
であり、この範囲を除く被膜形成部分の可視光透過率が
40%以下であり、前記警告表示手段は、前記被膜が部
分的に除去または改質された範囲を透過する光により警
告を発する手段であることを特徴とする。
【0033】ここで、警告表示手段は、特に限定される
ものではなく、方向指示ランプなどであってもよいが、
上述したHMSLが好ましい。
【0034】なお、上記各窓構造に使用される窓ガラス
は、請求項2〜13に記載の自動車用窓ガラスであって
もよい。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施態様の一例
を示した平面図であり、図2は、その部分拡大図であ
る。ガラス板の表面に形成された熱線遮蔽膜2の一部2
aは除去され、この範囲ではガラス板の表面が露出して
いる。図2の断面図である図3に示すように、熱線遮蔽
膜2は、曲げ加工されたガラス板1の凹面側に形成され
ている。被膜が除去された部分2aは、車内側に配置さ
れるHMSL表示部分に対応する範囲に適宜設定され
る。この範囲は、一般的には図1のようにガラス板中央
下部に設定されるが、ガラス板上方部分などに設定して
もよい。
【0036】この自動車バックウィンドウ用ガラス10
には、導電性線条からなるヒーター線4とアンテナ線5
が形成されている。ヒーター線に給電するバスバーやア
ンテナ線への給電部分は、ガラス板の表面周縁部に形成
されたセラミックカラー3により隠されている。これら
の線条4,5も、熱線遮蔽膜2と同様、ガラス板1の凹
面側に形成されている。導電性線条4,5は、熱線遮蔽
膜2の上に形成され、例外的に被膜除去部分2aではヒ
ーター線4がガラス板の表面に直接形成されている。
【0037】なお、図6は、本発明の別の実施態様とし
て、自動車サイドウィンドウ用窓ガラス30に適用した
場合を示す平面図であって、熱線遮蔽膜2が除去された
部分2aが文字とされた場合の例を示すものである。こ
の窓ガラス30にもアンテナ線5が形成されている。こ
のアンテナ線5はガラス周縁部に形成されているアンテ
ナ線(セラミックカラー3によって見えないため図示し
ていない。)によって相互に接続されている。図6にお
いても、アンテナ線5は熱線遮蔽膜2の上に形成されて
いる。
【0038】窓ガラスの一部に膜を形成する方法の一例
を図4により説明する。所定の形状に切断されたガラス
板11の表面に、酸化物からなる熱線遮蔽膜12を形成
し(a)、この膜12の所定範囲に無機化合物の粉末1
5を載置する(b)。次に、これを加熱し、粉末15を
流動化させ、無機化合物を融解した状態で被膜表面に接
触させる。無機化合物は被膜とともに融解し、被膜は部
分的に無機化合物が混入した状態となる(c)。さら
に、この被膜を液体に浸漬または液体で洗浄し、改質し
た被膜部分14のみをこの液体に溶解し除去して部分的
に被膜12bを形成する(d)。
【0039】図4ではガラス板11の曲げ加工工程は簡
略化のため省略した。ガラス板11は、上記一連の工程
の前後いずれかの段階で曲げ加工してもよいが、この工
程中において曲げ加工され、必要に応じて強化すること
が好ましい。
【0040】このような工程の一例を図5により説明す
る。所定の形状に切断されたガラス板11の表面に酸化
物からなる熱線遮蔽膜12を形成し(a)、この被膜1
2の所定表面に無機化合物に有機溶剤を加えたペースト
状化合物13を載置する(b)。次に、ガラス板11を
加熱し、ペースト13を流動化させ、これに含まれてい
た無機化合物を融解した状態で被膜表面に接触させる。
無機化合物は被膜とともに融解し、被膜は部分的に無機
化合物が混入した状態となる(c)。それとともに、加
熱され軟化したガラス板11に曲げ加工を施して所定の
形状にする。必要に応じてこの加熱されたガラス板11
は急冷され、表面に圧縮応力が生じたいわゆる強化ガラ
スとされる。さらに、被膜を液体に浸漬または液体で洗
浄し、改質した被膜部分14のみを液体に溶解させ、こ
の部分の被膜を除去して、曲げ加工されたガラス板11
の表面に部分的に被膜12bを形成する(d)。
【0041】図5に示したように、無機化合物を被膜と
ともに融解する際の加熱工程を利用して、ガラス板の強
化および/または曲げ加工を実施することができる。こ
のように、被膜の融解とガラス板の二次加工とを同一の
加熱工程で実施すると、生産効率上有利である。
【0042】なお、図4、図5における粉末15、ペー
スト13は、後述するように、これに限って用いられる
ものではない。
【0043】このように、図4および図5に記載した自
動車用窓ガラスの表面の一部に熱線遮蔽膜を形成する方
法は、ガラス板の表面に最終的に被膜を形成する部分を
含むように熱線遮蔽膜を形成する工程と、所定範囲の熱
線遮蔽膜を無機化合物とともに融解してこの無機化合物
を熱線遮蔽膜の一部に混入することにより被膜を部分的
に改質する工程と、この改質工程により生じた被膜の溶
解性の部分的な相違を利用して改質した熱線遮蔽膜を液
体に溶解させてこの液体とともに除去する工程とを含む
方法である。 $ もっとも、液体により被膜を除去する最終の工程は省略
可能である。すなわち、図4および図5における(c)
の状態で改質した被膜部分4、14が適当な可視光透過
率と実用的な耐久性を有している場合には、この部分を
除去することなく、この(c)の状態のまま使用するこ
とができる。
【0044】また、図4および図5においては、被膜除
去のために無機化合物を被膜の一部とともに融解し改質
する手段を用いたが、被膜除去の方法はこれに限られる
ものではなく、例えば、被膜を適当な無機化合物を含む
溶液により部分的に溶解して除去してもよい。
【0045】上記無機化合物としては、基本的には、被
膜を構成する酸化物とともに融解したときに特定の液体
に対する溶解性が向上するもの、または溶液状態で被膜
を構成する酸化物を溶解しうるものであればよく、用い
る被膜などに応じて適宜選択することができる。被膜を
部分的に除去するための液体としては、アルコール、各
種有機溶媒を用いてもよいが、水を用いることが簡便で
取り扱い上も好ましい。
【0046】汎用性のある無機化合物としては、リン酸
化合物、ホウ酸化合物をあげることができる。さらに具
体的には、リン酸(H3PO4)、リン酸二水素ナトリウ
ム(NaH2PO4)(代表的には二水和物:NaH2
4・2H2O)、リン酸二水素カリウム(KH2
4)、ホウ酸(H3BO3)、四ホウ酸ナトリウム(N
247)(代表的には十水和物:Na247・10
2O)などを用いることができる。
【0047】無機化合物としてガラスを用いてもよい。
ガラスとしては、酸化リン(P25)、酸化ホウ素(B
23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉛(PbO)、酸化
ビスマス(Bi23)を含むものが好ましい。具体的に
は、R2O−P25系、R2O−B23系、PbO−B2
3-ZnO系、PbO−SiO2-B23系、Bi23-
ZnO−B23系、R2O−ZnO−SiO2-B2
3系、ZnO−B23系、R2O−ZnO−P25系(上
記Rは、NaまたはKなどのアルカリ金属である。)な
どの組成系のものを好適に使用することができる。
【0048】被膜の一部を無機化合物とともに融解する
場合には、以下の方法により、無機化合物を被膜の一部
と選択的に接触させることができる。 無機化合物を含む粉末または顆粒を被膜表面の一部に
載置する。 無機化合物と有機溶媒とを混合したペーストを被膜表
面の一部に塗布する。 無機化合物を溶解または分散させた溶液を被膜表面の
一部に塗布し、必要に応じて被膜表面を乾燥させる。
【0049】これら〜に代表される方法により、無
機化合物を被膜表面の一部と接触させた後には、一般的
にはガラス板が加熱され(場合によっては、無機化合物
周辺のみが加熱され)、無機化合物が融解する。この融
解の前に、通常は、粉末、顆粒、ペーストなどは流動化
して被膜表面に付着する。もっとも、このような加熱工
程によらず、あらかじめ加熱し融解した無機化合物を被
膜表面に選択的に接触させることとしてもよい。
【0050】上述のような加熱工程における熱効率を考
慮すると、無機化合物の融点は、一般的には低いことが
好ましく、例えば、基板をガラス板とする場合には、少
なくとも、ガラスの軟化点よりも低い温度(ソーダライ
ムガラスをガラス基板とする場合は735℃以下)であ
ることが要求される。なお、無機化合物としてガラスを
用いる場合には、このガラスの軟化点が基板を構成する
ガラスの軟化点よりも低いことが要求される。無機化合
物の融点またはガラス軟化点は、500℃以下が好まし
く、350℃以下がさらに好ましいが、もっとも好まし
くは200℃以下である。
【0051】なお、被膜の一部を溶液によって溶解し除
去する場合には、上記の方法における乾燥工程を省略
した方法により実施すればよい。この方法を用いる場合
の無機化合物としてはリン酸が好適である。
【0052】酸化物からなる被膜を形成する方法として
は、スパッタリング法、真空蒸着法、液相成膜法、熱分
解法などを用いることができる。熱分解法は、原料化合
物を高温のガラス板の表面で熱分解し酸化することによ
り、酸化物膜を基板表面上に成膜する方法であって、具
体的には、金属化合物を基板表面上に塗布した後に焼成
する方法、高温に加熱された基板上に金属化合物の蒸気
を送り込む法(CVD法)、金属化合物を有機溶剤や水
に溶解ないし分散させた溶液もしくは分散液を微小液滴
として吹き付ける方法(スプレー法)などが含まれる。
また、代表的な液相成膜法としては、いわゆるゾルゲル
法を挙げることができる。
【0053】導電性線条を形成する方法としては、銀を
含むペーストをスクリーン印刷などの手段により所定の
パターンに印刷し、これを加熱して焼き付ける方法を用
いることができる。
【0054】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明す
る。 (実施例1)厚さが3.4mmで、実体色が緑色を有す
るソーダライムシリカガラス(可視光透過率81%)を
洗浄、乾燥して基板とした。この基板を吊り具によって
固定し、650℃に設定された電気炉内にて5分間保持
した。この基板を取り出した後に、基板表面に、トルエ
ン100ミリリットルに対して3価のコバルトのジプロ
ピオニルメタン12.5g、3価の鉄のアセチルアセト
ナート0.62g、クロムのアセチルアセトナート1.
83gを溶解させた原料液を、市販のスプレーガンを用
いて空気圧3.0kg/cm2、空気量90リットル/
分、噴霧量20ミリリットル/分の条件で吹き付けた。
形成した熱線反射膜の単位面積当たりの総金属量に占め
るコバルト、鉄およびクロムの重量百分率を高周波プラ
ズマ発光分析により求めた結果、コバルト84%、クロ
ム10%、鉄6%であった。
【0055】次に、リン酸二水素ナトリウム(二水和
物)(NaH2PO4・2H2O、融点60℃)を増粘剤
である有機溶剤(奥野製薬製「EX5000」)と重量
比で1対1の割合で混合したものを被膜の表面の一部
(HMSLの表示部分に相当する大きさ)に、約10μ
mの厚さで塗布した。その後、200℃の温度に保持し
た電気炉中で、3分間保持して有機物を蒸発させ、さら
に、この熱線遮蔽ガラスについて、曲げ強化炉中で、6
50℃にまで加熱し、曲げ加工するとともに、圧縮空気
を吹き付けて急冷し、強化処理を施した。なお、曲げ加
工は、被膜形成面が凹面となるように実施した。
【0056】処理後の熱線反射ガラスを観察したとこ
ろ、上記混合物を塗布した被膜には光沢が生じており、
被膜の一部が改質されていることがわかった。この部分
の可視光透過率は63%であった。被膜を温水により洗
浄したところ、改質された被膜を完全に除去することが
できて部分的にガラス表面が露出した。
【0057】被膜除去部と被膜残存部とについてそれぞ
れ可視光透過率を測定したところ、被膜除去部の可視光
透過率は81%であり、被膜残存部の可視光透過率は3
1%であった。また、被膜除去部の波長710nmにお
ける光線透過率は、64%であった。
【0058】また、この被膜の抵抗値を測定したとこ
ろ、2×106Ω/□であった。
【0059】この曲げ強化された熱線反射ガラスの凹面
の膜除去部分を赤色に発光するHMSLの表示部分に近
接し、凸面から観察したところ、被膜除去部分を通して
表示が極めて鮮明に確認できた。
【0060】なお、無機化合物としてリン酸二水素ナト
リウムの代わりにメタリン酸カルシウム(Ca(P
32、融点975℃)を用いた他は実施例1と同様に
して、熱線反射膜の部分的除去を試みた。しかし、メタ
リン酸カルシウムは、被膜上焼結したのみで被膜の部分
的改質および除去は実施できなかった。
【0061】(実施例2)無機化合物としてリン酸二水
素ナトリウムの代わりにリン酸二水素カリウム(KH2
PO4、融点96℃)を用いた他は実施例1と同様にし
て被膜の形成および処理を実施したところ、実施例1と
同様に熱線反射膜を部分的に形成することができた。可
視光透過率は、被膜除去部について81%、残存部につ
いて31%であった。なお、被膜を除去する前の被膜改
質部分の可視光透過率は、69%であった。
【0062】(実施例3)厚さが6mmの透明のソーダ
ライムシリカガラス(可視光透過率88%)を基板と
し、実施例1と同様に、トルエン100ミリリットルに
対して3価のコバルトのアセチルアセトナート2.7
g、2価のニッケルのジプロピオニルメタン0.6g、
3価の鉄のアセチルアセトナート0.3gを溶解させた
液を原料液として、基板上に約5秒間、空気圧1.5k
g/cm2、空気量50リットル/分、噴霧量100ミ
リリットル/分の条件下で吹き付けた。この熱線反射膜
の単位面積当たりの総金属量に占めるコバルト、ニッケ
ルおよび鉄の重量百分率を高周波発光プラズマ分析によ
り求めた結果、コバルト70%、ニッケル21%、鉄9
%であった。
【0063】その後は実施例1と同様に被膜のパターニ
ングを実施して熱線反射膜を部分的に形成するとともに
ガラス板を曲げ強化した。可視光透過率は、被膜除去部
について87%、残存部について37%であった。ま
た、被膜除去部の波長710nmにおける光線透過率は
79%であった。なお、被膜を除去する前の被膜改質部
分の可視光透過率は60%であった。
【0064】また、この被膜の抵抗値を測定したとこ
ろ、3.5×104Ω/□であった。
【0065】(実施例4)実施例2と同じ塩を用いた他
は実施例3と同様にして、熱線反射膜を部分的に形成し
た。可視光透過率は、被膜除去部について87%、残存
部について37%であった。なお、被膜を除去する前の
被膜改質部分の可視光透過率は、59%であった。
【0066】(実施例5)無機化合物としてリン酸二水
素ナトリウムの代わりにホウ酸(H3BO3、融点約18
5℃)を用いた他は実施例1と同様にして、熱線反射膜
を部分的に形成した。可視光透過率は、被膜除去部につ
いて81%、残存部について31%であった。なお、被
膜を除去する前の被膜改質部分の可視光透過率は、63
%であった。
【0067】(実施例6)リン酸二水素ナトリウム(二
水和物)(NaH2PO4・2H2O、融点60℃)10
0gを水200gに溶解したものにエタノール100g
を加えた。この液を充分攪拌しながらスプレーガンを用
いて、実施例1と同じ熱線反射ガラスの被膜に対して所
定の範囲に吹き付けた。その後も実施例1と同様にパタ
ーニングを実施した。可視光透過率は、被膜除去部につ
いて81%、残存部について31%であった。なお、被
膜を除去する前の被膜改質部分の可視光透過率は、63
%であった。
【0068】(実施例7)無機化合物としてリン酸二水
素ナトリウムの代わりに、組成が重量百分率でPbO:
81%、ZnO:4%、B23:15%からなる低融点
ガラス粉末(軟化点約300℃)を用いた他は実施例1
と同様にして、熱線反射膜を部分的に形成した。被膜は
85℃の温水で洗浄した。可視光透過率は、被膜除去部
について81%、残存部について31%であった。な
お、被膜を除去する前の被膜改質部分の可視光透過率
は、63%であった。
【0069】(実施例8)厚さが6mmの無色のソーダ
ライムシリカガラスを基板とし、実施例1と同様に、ジ
ブチル錫脂肪酸((C492Sn(OCOC
7152)トルエン、キシレン、イソプロピルアルコー
ル、トリフェニルアンチモンを混合した溶液を原料液と
して、市販のスプレーガンにより基板上に吹き付けた。
その後は、実施例1と同様にして、錫およびアンチモン
の酸化物を主成分とする熱線反射膜を部分的に形成し
た。可視光透過率は、被膜除去部について81%、残存
部について69%であった。
【0070】また、この被膜の抵抗値を測定したとこ
ろ、2.4×104Ω/□であった。
【0071】(実施例9)厚さが6mmの無色のソーダ
ライムシリカガラスを基板とし、実施例1と同様に、チ
タニウムジノルマルプロポキシビスアセチルアセトナー
ト、トルエン、キシレンを混合した溶液を原料液とし
て、市販のスプレーガンにより基板上に吹き付けた。そ
の後は、実施例1と同様にして、酸化チタンを主成分と
する熱線反射膜を部分的に形成した。可視光透過率は、
被膜除去部について81%、残存部について62%であ
った。
【0072】また、この被膜の抵抗値を測定したとこ
ろ、1.5×106Ω/□であった。
【0073】(実施例10)リン酸(H3PO4、常温で
液体)および上記有機溶剤を混合してペーストを作製し
た。このペーストを実施例1と同じ被膜の表面の一部
(HMSLの表示部分に相当する範囲)に、約10μm
の厚さで塗布した。その後、200℃の温度に保持した
電気炉中に5分間保持して加熱処理を行った。冷却後塗
布したペースト分を洗浄して除去したところ、ペースト
塗布部分は被膜が完全に除去されており、熱線反射膜を
部分的に形成することができた。このガラスに実施例1
と同様の曲げ強化処理を施した。可視光透過率は、被膜
除去部について81%、残存部について31%であっ
た。なお、被膜を除去する前の被膜改質部分の可視光透
過率は、69%であった。
【0074】(実施例11)撹拌しているチタンイソプ
ロポキシド1モルにアセチルアセトン2モルを滴下ロー
トで滴下し、この溶液を酸化チタン原液とした。また、
エチルシリケート50gに0.1N塩酸6gとエチルセ
ロソルブ44gを加え、室温で2時間攪拌し、この溶液
を酸化珪素原液とした。硝酸セリウム6水和物10gに
エチルセロソルブを7.16g加え、攪拌しながら90
℃に昇温して1時間処理し、CeO2固形分を23.2
%とした溶液を硝酸セリウム原液とした。塩化金酸四水
和物1gにエチルセロソルブ9.00gを加えたものを
金微粒子原料液とした。硝酸鉄九水和物10gにエチル
セロソルブ18.8gを加えたものを酸化鉄原液とし
た。
【0075】酸化鉄原液0.433g、酸化チタン原液
を1.31g、酸化珪素原液を0.815gとり、これ
にエチルセロソルブ8.03g加え、最後に金原液3.
00g加えて混合攪拌し、コーティング液を作製した。
【0076】厚さが3.4mmで、実体色が緑色を有す
るソーダライムシリカガラス(可視光透過率74%)を
洗浄、乾燥して基板とし、上記コーティング液を、この
基板上に回転数1000rpmで15秒間スピンコーテ
ィングを行った。風乾後250℃で2時間熱処理し、金
微粒子を析出させた。次いで、720℃で105秒間焼
成を行い、膜厚210nmの青緑色に着色した膜をガラ
ス板上に形成した。
【0077】この着色膜に対して実施例10と同様にし
てリン酸および上記有機溶剤を混合したペーストを塗
布、250℃に設定した炉内に5分間保持する加熱処理
を施し、冷却後洗浄を行ったところ、ペースト塗布部分
は着色膜が完全に除去されており、着色膜を部分的に形
成することができた。可視光透過率は、被膜除去部につ
いて74%、残存部について27%であった。また、7
10nmにおける透過率は被膜除去部について52%、
残存部について28%であった。
【0078】(実施例12)実施例11と同様にして原
液を作製し、スピンコーティングを行い、風乾後250
℃で2時間熱処理し、金微粒子を析出させた膜厚310
nmの青緑色に着色した膜をガラス板上に形成した。
【0079】この着色膜に対して実施例10と同様にリ
ン酸および上記有機溶剤を混合したペーストを塗布し、
125℃に設定した炉内に5分間保持する加熱処理を施
し、冷却後洗浄を行ったところ、ペースト塗布部分は着
色膜が完全に除去されていた。このガラスに実施例1と
同様の曲げ強化処理を施し、着色膜が部分的に形成され
た着色膜付強化曲げガラス板を得た。曲げ強化処理後の
着色膜厚は210nmであった。可視光透過率は、被膜
除去部について74%、残存部について27%であっ
た。また、710nmにおける透過率は被膜除去部につ
いて52%、残存部について28%であった。
【0080】なお、実施例11および12で得られた着
色膜の組成は、重量%で、Au:16.1%、Si
2:18.2%、TiO2:24.2%、CeO2:3
6.6%、Fe23:4.9%であった。
【0081】(実施例13)厚さが3.4mmで、実体
色が緑色を有するソーダライムシリカガラス(可視光透
過率81%)を基板とし、実施例1と同様に、トルエン
300ミリリットルに対して3価のコバルトのアセチル
アセトナート7.44g、2価のニッケルのジプロピオ
ニルメタン0.52g、3価の鉄のアセチルアセトナー
ト1.87g、クロムのアセチルアセトナート1.83
gを溶解させた原料液を、基板上に約5秒間、空気圧
1.5kg/cm2、空気量50リットル/分、噴霧量
100ミリリットル/分の条件下で吹き付けた。この熱
線反射膜の単位面積当たりの総金属量に占めるコバル
ト、鉄、クロムおよびニッケルの重量百分率を高周波発
光プラズマ分析により求めた結果、コバルト59.0
%、鉄18.5%、クロム22.0%、ニッケル0.5
%であった。
【0082】その後は実施例10と同様に被膜のパター
ニングを実施して熱線反射膜を部分的に形成し、その後
ガラス板を曲げ強化した。可視光透過率は、被膜除去部
について81%、残存部について36%であった。ま
た、被膜除去部の波長710nmにおける光線透過率
は、30%であった。
【0083】この被膜の抵抗値を測定したところ1.8
×106Ω/□であった。
【0084】(実施例14)厚さが3.4mmで、実体
色が緑色を有するソーダライムシリカガラス(可視光透
過率81%)を基板とし、実施例13と同様に、トルエ
ン300ミリリットルに3価のコバルトのアセチルアセ
トナートを7.12g、2価のニッケルのジプロピオニ
ルメタン3.13gを溶解させた原料液を、基板上に約
5秒間、空気圧1.5kg/cm2、空気量50リット
ル/分、噴霧量100ミリリットル/分の条件下で吹き
付けた。この熱線反射膜の単位面積当たりの総金属量に
占めるコバルトおよびニッケルの重量百分率を高周波発
光プラズマ分析により求めた結果、コバルト73.8
%、ニッケル26.2%であった。
【0085】その後は実施例10と同様に被膜のパター
ニングを実施して熱線反射膜を部分的に形成し、その後
ガラス板を曲げ強化した。可視光透過率は、被膜除去部
について81%、残存部について34%であった。ま
た、被膜除去部の波長710nmにおける光線透過率
は、64%であった。
【0086】この被膜の抵抗値を測定したところ5.8
×103Ω/□であった。
【0087】実施例13(抵抗値1.8×106Ω/
□)および実施例14(抵抗値5.8×103Ω/□)
で製造したガラスの凹面側表面に、導電性ペースト(市
販のAgペースト)により、所定のパターンとなるよう
にヒーター線とアンテナ線を形成した。この自動車用窓
ガラスを自動車バックウィンドウに装着し、アンテナ線
給電端子と同軸ケーブルを介してラジオ受信機に接続し
た。この状態で、アンテナ受信性能を試験したところ、
実施例13で製造したものは良好な受信状態が得られた
が、実施例14で製造したものは雑音が多く受信状態が
不良であった。
【0088】また、上記各実施例においては、ペースト
などを塗布した部分のみの膜が改質、除去され、塗布部
分を所定の形状にすると、例えば図6に示したように、
ガラス板に任意の文字などを表示できることが確認され
た。
【0089】
【発明の効果】請求項1または2に記載された発明によ
れば、熱線遮蔽機能と警告表示機能をともに十分に発揮
する自動車用窓ガラスを提供することができる。また、
車外側ガラス表面についての可視光反射率が低減されて
警告の視認性が向上している。加えて、請求項3に記載
された発明によれば、電波受信などが可能とされ、しか
も、導電性線条が視認しにくくなっている。また、請求
項4または5に記載された発明によっても請求項3に記
載された発明と同様の効果を得ることができる。さら
に、請求項14〜17に記載された発明によれば、これ
らと同様の効果を奏する自動車窓構造を提供することが
できる。
【0090】これに加えて、請求項6に記載された発明
によれば、窒化物膜、金属膜などを含む膜もよりも被膜
の耐久性が高く維持され、請求項7に記載された発明に
よれば、特に可視光透過率を低減できる膜が提供され、
請求項8に記載された発明によれば、生産効率上も好ま
しい膜が提供され、請求項9に記載された発明によれ
ば、種々の透過色を有するデザイン自由度の高い膜が提
供されることになる。
【0091】さらに、請求項10に記載された発明によ
れば、警告のみならずその他の情報も表示することがで
き、請求項11に記載された発明によれば、車内で使用
される通信機器の受発信性能が安定し、請求項12に記
載された発明によれば、アンテナの受信性能の低下が防
止され、請求項13に記載された発明によれば、HMS
Lなど警告表示手段の赤色発光が後続車などに明瞭に視
認される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車用窓ガラスの平面図である。
【図2】 図1A−Bの部分拡大図である。
【図3】 図2Cにおける断面図である。
【図4】 ガラス板表面の一部に被膜を形成する方法を
示す図である。
【図5】 曲げガラス板表面の一部に被膜を形成する方
法を示す図である。
【図6】 文字を表示した自動車用窓ガラス(サイドウ
ィンドウ用ガラス)の平面図である。
【図7】 HMSLを有する自動車窓構造(バックウィ
ンドウ)の斜視図である。
【符号の説明】
1、11:ガラス板、2、12:熱線遮蔽膜、4:ヒー
ター線、5:アンテナ線、10:自動車バックウィンド
ウ用ガラス、12a:被膜が除去された範囲、12b:
部分的に形成された被膜、13:ペースト、14:被膜
が改質された部分、15:粉末、20:ハイマウントス
トップランプ(HMSL)、30:自動車サイドウィン
ドウ用ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菱沼 晶光 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 長嶋 廉仁 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の窓に適合するように曲げ成形さ
    れ、車内側に接する凹面の表面と車外側に接する凸面の
    表面とを有するガラス板と、このガラス板の表面に形成
    された熱線遮蔽膜とを有する自動車用窓ガラスにおい
    て、 この熱線遮蔽膜は、前記凹面側の表面に形成され、部分
    的に除去または改質された範囲を有しており、 この範囲の可視光透過率がこの範囲を除く被膜形成部分
    の可視光透過率よりも%表示で10ポイント以上高い自
    動車用窓ガラス。
  2. 【請求項2】 自動車の窓に適合するように曲げ成形さ
    れ、車内側に接する凹面の表面と車外側に接する凸面の
    表面とを有するガラス板と、このガラス板の表面に形成
    された熱線遮蔽膜とを有する自動車用窓ガラスにおい
    て、 この熱線遮蔽膜は、前記凹面側の表面に形成され、部分
    的に除去または改質された範囲を有しており、 この範囲の可視光透過率が50%以上であり、この範囲
    を除く被膜形成部分の可視光透過率が40%以下である
    自動車用窓ガラス。
  3. 【請求項3】 前記熱線遮蔽膜の表面に、アンテナ線お
    よび/または曇り除去のための発熱線として、導電性線
    条を形成した請求項1または2に記載の自動車用窓ガラ
    ス。
  4. 【請求項4】 自動車の窓に適合するように成形された
    ガラス板と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜
    と、アンテナ線および/または曇り除去のための発熱線
    である導電性線条とを有する自動車用窓ガラスにおい
    て、 前記導線性線条は、前記熱線遮蔽膜の上に形成され、 この熱線遮蔽膜は、部分的に除去または改質された範囲
    を有しており、 この範囲の可視光透過率がこの範囲を除く被膜形成部分
    の可視光透過率よりも%表示で10ポイント以上高い自
    動車用窓ガラス。
  5. 【請求項5】 自動車の窓に適合するように成形された
    ガラス板と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽膜
    と、アンテナ線および/または曇り除去のための発熱線
    である導電性線条とを有する自動車用窓ガラスにおい
    て、 前記導線性線条は、前記熱線遮蔽膜の上に形成され、 この範囲の可視光透過率が50%以上であり、この範囲
    を除く被膜形成部分の可視光透過率が40%以下である
    自動車用窓ガラス。
  6. 【請求項6】 前記熱線遮蔽膜が本質的に酸化物からな
    る膜である請求項1〜5のいずれか一つに記載の自動車
    用窓ガラス。
  7. 【請求項7】 前記熱線遮蔽膜がコバルトを含む金属の
    酸化物からなる膜である請求項6に記載の自動車用窓ガ
    ラス。
  8. 【請求項8】 前記熱線遮蔽膜がフロート法で製造され
    るガラスリボンの表面における熱分解法により形成され
    た膜である請求項6または7に記載の自動車用窓ガラ
    ス。
  9. 【請求項9】 前記熱線遮蔽膜が金、銀、白金、パラジ
    ウム、硫化カドミウムおよびセレン化カドミウムから選
    ばれた少なくとも1種の着色用微粒子を含む膜である請
    求項6に記載の自動車用窓ガラス。
  10. 【請求項10】 前記熱線遮蔽膜が除去または改質され
    た範囲が文字、図形、記号などの標章とされている請求
    項1〜9のいずれか一つに記載の自動車用窓ガラス。
  11. 【請求項11】 前記熱線遮蔽膜の表面抵抗値が104
    Ω/□以上である請求項1〜10のいずれか一つに記載
    の自動車用窓ガラス。
  12. 【請求項12】 前記熱線遮蔽膜の表面抵抗値が105
    Ω/□以上である請求項11に記載の自動車用窓ガラ
    ス。
  13. 【請求項13】 前記被膜が除去または改質された範囲
    の波長710nmにおける透過率が50%以上である請
    求項1〜12のいずれか一つに記載の自動車用窓ガラ
    ス。
  14. 【請求項14】 自動車の窓の車内側に接する凹面の表
    面と車外側に接する凸面の表面とを有する曲げ成形され
    たガラス板と、このガラス板の表面に形成された熱線遮
    蔽膜とを有する自動車用窓ガラス、および車外への警告
    表示手段を備えた自動車窓構造において、 前記自動車用窓ガラスは、前記凹面側の表面に形成され
    た前記熱線遮蔽膜が部分的に除去または改質された範囲
    を有しており、この範囲の可視光透過率がこの範囲を除
    く被膜形成部分の可視光透過率よりも%表示で10ポイ
    ント以上高く、 前記警告表示手段は、前記被膜が部分的に除去または改
    質された範囲を透過する光により警告を発する手段であ
    る自動車窓構造。
  15. 【請求項15】 自動車の窓の車内側に接する凹面の表
    面と車外側に接する凸面の表面とを有する曲げ成形され
    たガラス板と、このガラス板の表面に形成された熱線遮
    蔽膜とを有する自動車用窓ガラス、および車外への警告
    表示手段を備えた自動車窓構造において、 前記自動車用窓ガラスは、前記凹面の表面に形成された
    前記熱線遮蔽膜が部分的に除去または改質された範囲を
    有しており、この範囲の可視光透過率が50%以上であ
    り、この範囲を除く被膜形成部分の可視光透過率が40
    %以下であり、 前記警告表示手段は、前記被膜が部分的に除去または改
    質された範囲を透過する光により警告を発する手段であ
    る自動車窓構造。
  16. 【請求項16】 自動車の窓に適合するように成形され
    たガラス板と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽
    膜と、アンテナ線および/または曇り除去のための発熱
    線である導電性線条とを有する自動車用窓ガラス、なら
    びに車外への警告表示手段を備えた自動車窓構造におい
    て、 前記自動車用窓ガラスは、前記導線性線条が前記熱線遮
    蔽膜の上に形成され、この熱線遮蔽膜が部分的に除去ま
    たは改質された範囲を有しており、この範囲の可視光透
    過率がこの範囲を除く被膜形成部分の可視光透過率より
    も%表示で10ポイント以上高く、 前記警告表示手段は、前記被膜が部分的に除去または改
    質された範囲を透過する光により警告を発する手段であ
    る自動車窓構造。
  17. 【請求項17】 自動車の窓に適合するように成形され
    たガラス板と、このガラス板の表面に形成した熱線遮蔽
    膜と、アンテナ線および/または曇り除去のための発熱
    線である導電性線条とを有する自動車用窓ガラス、なら
    びに車外への警告表示手段を有する自動車窓構造におい
    て、 前記自動車用窓ガラスは、前記導線性線条が前記熱線遮
    蔽膜の上に形成され、この熱線遮蔽膜が部分的に除去ま
    たは改質された範囲を有しており、この範囲の可視光透
    過率が50%以上であり、この範囲を除く被膜形成部分
    の可視光透過率が40%以下であり、 前記警告表示手段は、前記被膜が部分的に除去または改
    質された範囲を透過する光により警告を発する手段であ
    る自動車窓構造。
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