JPH10211658A - 粉粒体積層造形方法及びその装置 - Google Patents

粉粒体積層造形方法及びその装置

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JPH10211658A
JPH10211658A JP9018885A JP1888597A JPH10211658A JP H10211658 A JPH10211658 A JP H10211658A JP 9018885 A JP9018885 A JP 9018885A JP 1888597 A JP1888597 A JP 1888597A JP H10211658 A JPH10211658 A JP H10211658A
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laser beam
layer
irradiation
mask
solidified
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JP9018885A
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English (en)
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Yukio Otsuka
幸男 大塚
Motoaki Ozaki
元亮 尾崎
Hiromoto Sato
弘元 佐藤
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザビームのスポット径を大きめに設定した
場合であっても、固化層ひいては三次元造形物の周縁の
形状精度の向上を図り得、散布層の過熱の抑制、生産性
の向上に有利な粉粒体積層造形方法及びその装置を提供
する。 【解決手段】レーザビームが照射されると固化する性質
をもつ粉粒体を用い、粉粒体をX方向及びY方向に沿う
ように散布して形成した散布層にレーザビームを照射
し、固化層を形成し、三次元造形物を得る。照射の際
に、散布層をマスクで覆った状態で、X回転ミラーでX
方向において振動しているレーザビームを、Y回転ミラ
ーでY方向に移動させることにより、レーザビームが連
続波状の照射軌跡を描くようにレーザビームをマスク越
しに散布層にスキャン照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体を散布した
散布層にレーザ照射を行ない固化層を形成し、これを積
層して三次元造形物を造形する粉粒体積層造形方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、粉粒体積層造形方法(特開平3−
183530号公報、USP(米国特許)424750
8等)が開発されている。この粉粒体積層造形方法で
は、樹脂被覆砂等の粉粒体が用いられ、粉粒体を散布し
て散布層を形成する散布処理、散布層にレーザビームを
照射して薄い固化層を形成する照射処理が交互に繰り返
され、これにより固化層が順次多数積層され、以て三次
元造形物が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この粉粒体積層造形方
法においては、レーザビームのスポット径は、固化層の
形状精度、ひいては三次元造形物の形状精度に大きな影
響を与えるため、極めて小さくする必要があった。即
ち、上記した技術では、レーザビームが照射されると散
布層が固化するため、図9から理解できるように、固化
層300の周縁では、レーザビームのスポット径Dの大
きさにほぼ相応する微小な凸部301が生成され易い。
そのためスポット径Dが大きいと、凸部301のサイズ
が大きくなり、三次元造形物の周縁の形状精度が低下す
る。そこで上記した粉粒体積層造形方法においては、造
形物の周縁の形状精度を高精度にするため、スポット径
Dを極めて小さく設定せざるを得ない(例えば0.2m
m前後と微小径)。
【0004】この場合には、三次元造形物の形状精度は
確保されるものの、レーザビームを照射する必要照射時
間がかなり長くなり、高速造形に不利であり、生産性の
向上には限界があった。従って上記した粉粒体積層造形
方法は、量産には必ずしも適さず、せいぜい試作品の造
形に利用するものであった。また生産性の向上を図るに
は、レーザ出力を増大する方策が考えられるが、この場
合には、散布層に照射する単位面積あたりの照射エネル
ギが過大となり易い。従って、適切なエネルギに制御す
るためには、レーザビームのスキャンスピード、オンオ
フ制御をさらに高速で行う必要がある。しかしながら、
その高速化には限界があり、生産性の大幅な向上は現状
では極めて困難である。
【0005】また生産性の向上を図るべく、セグメント
ミラー法、カライドスコープ法等で生成した散光レーザ
ビームを照射することも考えられるが、この場合には構
造上、エネルギむらも発生し易く、鋳型のような広い面
積をもつ三次元造形物を良好に造形するには、必ずしも
適切ではない。本発明は上記した実情に鑑みなされたも
のであり、請求項1、2、4は、マスクを利用すること
により、レーザビームのスポット径を大きめに設定した
場合であっても、固化層ひいては三次元造形物の周縁の
形状精度の向上を図り得、これによりレーザビームのス
ポット径の拡大及び最適化、スポット径の選択の自由度
の確保に有利であり、レーザビームのスポット径の拡大
及び最適化に伴い、散布層の過熱の抑制、固化層の剥離
防止、固化不足の抑制等、生産性の向上に有利な粉粒体
積層造形方法及び粉粒体積層造形装置を提供することを
課題とする。
【0006】更に請求項1、2、4は、X回転ミラー及
びY回転ミラーによるスキャン照射方式を採用すること
により、散光レーザビームをスキャンせずに照射する方
式に比較して、広い照射面積においてエネルギを均一に
照射するのに有利であり、従って良好な固化層、三次元
造形物を得るのに有利な粉粒体積層造形方法及び粉粒体
積層造形装置を提供することを課題とする。
【0007】請求項3は、散布層及び粉粒体の少なくと
も一方の温度に応じてレーザビームの照射エネルギを増
減することにより、散布層の温度に応じてレーザビーム
を照射し、これにより散布層の固化の最適化を図るのに
有利であり、良好な固化層、三次元造形物を得るのに有
利な粉粒体積層造形方法を提供することを課題とする。
【0008】即ち本発明に係る各請求項は、散布層の過
熱を抑制することを共通課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】 請求項1に係る粉粒体積層造形方法は、レーザビーム
が照射されると固化する性質をもつ粉粒体を用い、粉粒
体をX方向及びY方向に沿うように散布して形成した散
布層にレーザビームを照射し、X方向及びY方向に沿う
固化層を形成し、固化層を積層して三次元造形物を得る
積層造形方法において、X方向においてレーザビームの
向きを変えるX回転ミラーと、Y方向においてレーザビ
ームの向きを変えるY回転ミラーと、レーザビームが透
過する透過パタ−ン形状をもつマスクとを用い、固化層
を形成するにあたり、散布層をマスクで覆った状態で、
レーザ発振機からレーザビームを発振しつつ、X回転ミ
ラーでX方向において振動しているレーザビームを、Y
回転ミラーでY方向に移動させることにより、レーザビ
ームが連続波状の照射軌跡を描くようにレーザビームを
マスク越しに散布層にスキャン照射することを特徴とす
るものである。
【0010】請求項2に係る粉粒体積層造形方法は、
請求項1において、連続波状の照射軌跡は、隣設する頂
点域を実質的に三角形状につないだ三角波または疑似三
角波が連続した軌跡であることを特徴とするものであ
る。 請求項3に係る粉粒体積層造形方法は、レーザビーム
が照射されると固化する性質をもつ粉粒体を用い、粉粒
体をX方向及びY方向に沿うように散布して形成した散
布層にレーザビームを照射し、X方向及びY方向に沿う
固化層を形成し、固化層を積層して三次元造形物を得る
積層造形方法において、散布層及び散布する前の粉粒体
のうちの少なくとも一方の温度を検出する温度検出手段
を用い、固化層を形成するにあたり、レーザビームを散
布層に照射し、照射の前または照射途中に、温度検出手
段により散布層及び散布する前の粉粒体のうちの少なく
とも一方の温度を検出し、温度検出手段による検出に応
じて、散布層に照射するレーザビームの照射エネルギを
増減することを特徴とするものである。
【0011】請求項4に係る粉粒体積層造形装置は、
レーザビームが照射されると固化する性質をもつ粉粒体
をX方向及びY方向に沿う形態で散布する散布装置と、
レーザビームが透過する透過パタ−ン形状をもつマスク
を散布層の上に配置するマスク配置装置と、レーザビー
ムをX方向において多数回振動させると共にY方向に少
なくとも1回移動させることにより、レーザビームが連
続波状の照射軌跡を描くようにレーザビームをマスク越
しに散布層にスキャン照射するレーザ照射装置とを具備
することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いる粉粒体は、レーザ
ビームが照射されると固化するものである。この粉粒体
としては、例えば、熱硬化型樹脂を被覆した砂等の粉粒
体、熱硬化型樹脂で形成された粉粒体、金属の粉粒体等
を採用できる。これらは、レーザビーム照射で加熱され
ると固化する。
【0013】X回転ミラー、Y回転ミラーとしては、ミ
ラーの向きが反転するガルバノミラー、あるいは、一方
向に連続回転する多面体鏡であるポリゴンミラーなどを
採用できる。本発明で用いるレーザビームとしては、例
えば、CO2 レーザ、YAGレーザ、Arレーザ等の公
知のビームを適宜選択でき、可視光、非可視光の双方を
含む。レーザ出力は適宜選択できる。
【0014】レーザの出力の割りにレーザビームのスポ
ット径が小さ過ぎると、単位面積あたりの照射エネルギ
が同じでも散布層の最表面が短時間で集中的に過熱され
易く、散布層の最表面の過固化が生じると共に、深さ方
向における加熱が不充分となり易い。従って、固化層と
その下層との結合が不充分となり易く、固化層の剥離、
反り等の欠陥が誘発され易い。一方、レーザ出力の割り
にレーザビームのスポット径が過大であると、スポット
あたりの照射エネルギが同じになるように照射繰り返し
数を増しても、散布層の必要加熱温度まで到達しにくく
なり、固化が不充分となり易い。
【0015】このような諸要因を考慮して、レーザビー
ムのスポット径を設定する。レーザ出力、造形物のサイ
ズ等によっても相違するものの、スポット径の上限値と
しては20mm、50mm、80mm、100mm等、
あるいはそれ以上を採用でき、下限値としては0.2m
m、1mm、2mm、4mm、8mm等を採用できる。
なおレーザ出力が増大すれば、照射むらを抑えつつスポ
ット径を大きくするのに有利である。
【0016】請求項3に係る方法では、照射の前または
照射途中に、散布層及び散布する前の粉粒体のうちの少
なくとも一方の温度を温度検出手段により検出し、温度
検出手段による検出に応じて、散布層に照射するレーザ
ビームの照射エネルギを増減する。例えば、温度検出手
段で検出した温度が適温域よりも高温気味の場合には、
照射速度の増加およびレーザ発振機の出力の低減のうち
の少なくとも一方の処理を採用できる。また検出した温
度が適温域よりも低温気味の場合には、照射速度の減少
およびレーザ発振機の出力の増加のうちの少なくとも一
方の処理を採用できる。
【0017】散布層の温度を検出する場合には、散布層
のうちレーザビームが直接照射されなかった部位に対応
する領域の温度を検出することが好ましい。温度が安定
しており、照射前の散布層や粉粒体がもつ本来の温度を
測定し易いからである。温度検出手段としては接触式、
非接触式を問わない。例えば熱電対、サーミスタ、放射
温度計等を採用できる。
【0018】
【実施例】以下、実施例を図面を参照して説明する。図
1は全体構成を示す。本実施例では、水平二次元方向を
X方向、Y方向とし、高さ方向をZ方向とする。X方
向、Y方向は互いに直交する方向である。本実施例で
は、図1から理解できるように、矢印Z方向に昇降可能
な昇降テーブル1をもつ昇降装置2、昇降テーブル1を
昇降させる第1駆動手段3、粉粒体としての樹脂被覆砂
を収容すると共に樹脂被覆砂を昇降テーブル1に散布し
て散布層を昇降テーブル1に形成する散布装置5、散布
装置5を案内レール6に沿って矢印Y方向に移動させる
第2駆動手段7と、レーザビームを発振するレーザ発振
機8(CO2 レーザ)、レーザビームを伝達する伝達系
9、レーザビームの向きを変える回転ミラー装置10
と、多種類のマスク12が多数積層されたマスク供給台
13と、使用済みのマスク12が多数積層されるマスク
回収台15と、使用済みマスク12をマスク回収台15
に運ぶと共にマスク供給台13上の新規なマスク12を
保持して昇降テーブル1の上方に配置させるマスク配置
装置17とをもつ。マスクホルダ14はマスク12を着
脱可能に載せ得る機能をもつ。マスクホルダ14はマス
ク12を載せた状態で、案内レール6に沿って矢印Y方
向において移動し、移動に伴い、マスク12を昇降テー
ブル1の上方にセットしたり、マスク12を昇降テーブ
ル1から遠ざけたりする機能をもつ。
【0019】マスク配置装置17は、マスク12を1枚
づつ磁気吸着または真空吸着する吸着部17rと、吸着
部17rを移動させる第3駆動手段19とをもつ。第1
駆動手段3、第2駆動手段7、第3駆動手段19として
は油圧、空圧等のシリンダ機構が好ましいが、場合によ
ってはモータ機構でもよい。モータ機構としてはパルス
数に応じて駆動量が規定されるステッピングモータが適
する。
【0020】マスク12は、本実施例で照射するレーザ
ビームに対して耐久性をもつ鋼板、アルミ板等で構成さ
れている。マスク12には、レーザビームが透過する所
定の透過パターン形状の透過窓11が形成されている。
透過窓11は、レーザビームを透過できる性質をもてば
良い。図2は要部構成を示す。レーザ発振機8から発振
したレーザビームはビームエキスパンダ9aでビーム径
が拡大及び調整され、固定ミラー9b〜9dを経て回転
ミラー装置10に至る。回転ミラー装置10は、矢印X
A方向に揺動して振動するX回転ミラー21をもつXガ
ルバノスキャナ22と、YA方向に揺動して振動するY
回転ミラー24をもつYガルバノスキャナ25とをも
つ。
【0021】X回転ミラー21が矢印XA方向に所定の
振動数で振動すると、レーザビームは矢印X方向におい
てその振動数で振動する。Y回転ミラー24が矢印YA
方向のうちの一方向に揺動すると、矢印X方向で振動す
るレーザビームは、矢印Y方向のうちのY1方向に移動
する。従ってレーザ発振機8、伝達系9、回転ミラー装
置10はレーザ照射装置20を構成する。
【0022】本実施例では図2から理解できるように、
照射にあたっては、レーザビームが矢印X方向における
照射端Maから照射端Mcまでの間で多数回往復移動し
て振動する間に、その振動するレーザビームはY回転ミ
ラー24の作動により照射端Maから照射端Meへ矢印
Y1方向に1回往動する。これにより図2に示すよう
に、レーザビームによる連続波状の照射軌跡が形成され
る。
【0023】本実施例では図2から理解できるように、
連続波状の照射軌跡は、照射端Ma、Mcとして機能す
る頂点域を実質的に三角形状につないだ三角波あるいは
疑似三角波が連続した軌跡である。このような波形で照
射するためには、模式図である図4から理解できるよう
に、X回転ミラー21が矢印XA1 方向に揺動すること
によりレーザビームMを照射端Maから照射端Mcまで
照射した後に、X回転ミラー21が逆方向である矢印X
2 方向に反転する必要がある。そのためレーザビーム
のX方向における振動数が過剰に高くなく、適切域であ
れば、X回転ミラー21の反転瞬時における揺動速度の
低下の問題は少ないか、あるいは無く、レーザビーム照
射にあたり三角波または疑似三角波が形成され易い。な
お図4ではY回転ミラー24は省略されている。
【0024】このように三角波が得られる場合には、矢
印X方向におけるエネルギ密度分布は図5(C)の特性
線Ea に示すようになり、矢印X方向における照射端M
a、Mcでエネルギ密度は高くなるものの、平坦状領域
c の幅が長くなる。従ってX方向における散布層55
のエネルギ照射密度分布の平均化に有利であり、良好な
固化層55Aを得るのに有利である。なお図5(A)、
図5(C)において、横軸は矢印X方向を意味し、縦軸
はエネルギ照射密度を意味する。図5(B)、図5
(D)において、横軸は矢印X方向を意味し、縦軸は矢
印Y方向を意味する。
【0025】矢印X方向において振動するレーザビーム
の振動数が過剰に高い場合には、X回転ミラー21の単
位時間あたりの反転数は過剰となり、X回転ミラー21
の反転が良好に対応できない。即ち、図5(B)から理
解できるように、矢印X方向における中央域XCeをレー
ザビームが通過する通過速度に比較して、反転瞬時であ
る照射端Ma、Mcをレーザビームが通過する通過速度
がかなり遅くなる。よって、図5(B)に示すようにレ
ーザビームの照射軌跡はサインカーブ状に近くなる。
【0026】この場合には、矢印X方向におけるレーザ
ビームの照射エネルギ分布は図5(A)の特性線Fa
示すようになり、反転瞬時に相当する照射端Ma、Mc
における単位時間あたりの照射エネルギが過剰となり、
この結果、照射端Ma、Mcにおける照射エネルギ密度
は高くなると共に、平坦状領域Fc の幅がかなり短くな
り、不適当領域FK が増大し、散布層55における矢印
X方向の照射エネルギの均一分布化には不利である。
【0027】更に本実施例では図2に示すように、昇降
テーブル1に散布した散布層55の温度を検出する温度
検出手段としての温度センサ30が装備されている。温
度センサ30は、散布層55のうち、マスク12で遮光
されレーザビームが照射されなかった部位に対応する領
域を非接触で検出する温度センサ30の検出信号は信
号線30fを経て制御装置32に伝達される。制御装置
32は信号線10aを介して回転ミラー装置10のXガ
ルバノスキャナ22、信号線10bを介してYガルバノ
スキャナ25を制御し、信号線8aを介してレーザ発振
機8の出力を制御する。
【0028】図3は散布装置5を示す。図3に示すよう
に散布装置5は、貯蔵室51及び吐出口52をもつ容器
53と、容器53の底部に回転可能に装備された切り出
しローラ54とを備えている。貯蔵室51には粉粒体と
しての樹脂被覆砂HAが装填されている。樹脂被覆砂H
Aは、レーザビームの照射で熱硬化して固化する熱硬化
型樹脂を用い、熱硬化型樹脂を砂粒子に被覆したもので
ある。熱硬化型樹脂の材質はフェノール系樹脂である。
樹脂被覆砂HAの樹脂を含めた平均サイズは50〜10
0μm程度である。
【0029】図1に示す第1駆動手段3が駆動すると、
昇降装置2の昇降テーブル1が高さ方向つまり矢印Z
1、Z2方向に沿って昇降し、昇降テーブル1上に積層
されている散布層55の高さ位置を調整できる。さて本
実施例では、三次元造形物が積層造形で形成される。三
次元造形物は中子型、外型部を含む。この場合には、先
ず砂散布工程が実行される。即ち図3から理解できるよ
うに、切り出しローラ54を回転させつつ、昇降テーブ
ル1の載置面1wに沿って散布装置5を矢印S1方向に
定速度で横移動させ、これにより砂を昇降テーブル1の
載置面1wに散布する。散布層55の厚みtは造形物の
種類に応じて適宜選択できるものの、0.1〜0.4m
m、特に0.2mm程度にできるが、これに限定される
ものではない。
【0030】その後、掻き取り部材57を同方向に移動
させ、これにより散布された余分の樹脂被覆砂を掻き取
り部材57の先端部57cで掻き取り、平滑化された散
布層55を形成する。必要に応じて、ならしローラ58
を回転させつつ同方向に移動させ、散布層55の上面5
5fを一層平滑化することもできる。ならしローラ5
8、掻き取り部材57は、散布装置5に一体的に搭載で
きる。
【0031】上記のように砂散布工程を終えたら、レー
ザビーム照射工程を実行する。レーザビーム照射工程で
は、図2から理解できるように、昇降テーブル1に形成
した散布層55の上面をマスク12で覆った状態で、レ
ーザビームMをマスク12越しに散布層55にスキャン
照射する。図2から理解できるように、スキャン照射
は、マスク12の透過窓11よりも広い範囲にわたって
実行される。
【0032】レーザビーム照射工程においては照射され
たレーザビームMはマスク12の透過窓11を透過し、
散布層55に到達し、これを加熱する。散布層55のう
ち、レーザビームMが照射された砂部分は熱硬化して固
化し、薄い固化層55Aが形成される。一方、散布層5
5のうち、マスク12で遮光されてレーザビームMが照
射されなかった部分は熱硬化されずに未固化であり、除
去可能である。
【0033】上記のようにレーザビーム照射工程によ
り、透過窓11の平面形状に対応した平面形状をもつ固
化層55Aが形成される。レーザビーム照射工程を終え
たら、次に昇降テーブル1を降下ピッチ量Kぶん矢印Z
2方向に降下させる。降下ピッチ量Kは散布層55の厚
みに実質的に相当する。
【0034】その状態で前述同様に砂散布工程を再び行
うべく、図3から理解できるように、一旦、矢印S2方
向に戻した後に、切り出しローラ54を回転させつつ、
昇降テーブル1上の固化層55Aに沿って散布装置5を
矢印S1方向に横移動させ、これにより砂を昇降テーブ
ル1の載置面に散布し、新たな散布層55を形成する。
【0035】その後、レーザビーム照射工程を再び実行
すべく、新たな散布層55に、新たなマスク12を被せ
た状態で、新たな散布層55にレーザ照射する。このよ
うな砂散布工程、レーザビーム照射工程が順に多数回繰
り返されると、積層造形が実行され、三次元造形物が形
成される。 (レーザビーム照射条件の選定)さて図6は、上記した
熱硬化型樹脂で被覆した樹脂被覆砂を用いた場合におい
て、レーザビームの必要照射面積と、この必要照射面積
をスキャン照射するために必要な必要照射時間とを関係
を示す。レーザビームの必要照射面積は、目標とする三
次元造形物の水平断面形状に基づいて求められる。図6
の特性線に基づいて必要照射面積から必要照射時間Tが
求められる。必要照射面積がA〔mm〕(X方向)×B
〔mm〕(Y方向)であるときには、レーザ出力が5k
Wであれば、必要照射時間Tはt2 秒(例えば10秒)
となり、レーザ出力が10kWであれば、必要照射時間
Tはt1 秒(t1 <t2 )となる。
【0036】次にY方向におけるレーザビームのスキャ
ンピッチPを求める。図7から理解できるようにスキャ
ンピッチPは、Y方向において隣設するスポット径の中
心間距離を意味する。レーザビームがX方向において振
動する1秒間あたりの振動数をHx〔Hz〕とすれば、
スキャンピッチP〔mm〕は次の式(1)から求まる。
【0037】P=B/(T・Hx)…(1) 一方、レーザビームのスポット径をD(D>P)とする
と、同じ場所をレーザビームが何回繰り返して透過する
通過回数を示す繰り返し数Nは、スポット径Dとスキャ
ンピッチPとの関係で求まる。つまり次の式(2)によ
り求まる。 N=D/P…(2) 例えば、レーザビームのX方向における振動数Hxが5
0〔Hz〕で、必要照射時間Tが10秒の場合には、A
×Bの必要照射面積を1回スキャン照射するにあたり、
レーザビームは500回振動することになる。従ってY
方向の寸法B=500mmの場合にば、Y方向における
スキャンピッチP=500/500=1〔mm〕とな
る。従ってスポット径が5〔mm〕、スキャンピッチP
が1〔mm〕の場合には 繰り返し数N=5/1=5回
となる。なお繰り返し数Nは、照射エネルギ分布をでき
るだけ均一化し、良好な固化層55Aを得るには、本発
明者による現在までの試験によれば、本実施例の条件下
では2〜5回程度が好ましいと考えられる。
【0038】ところでレーザの出力を維持しつつレーザ
ビームのスポット径を小さくすると、単位面積あたりの
照射エネルギが同じでも、散布層55の最表面が短時間
で集中的に過熱され、散布層55の最表面の過硬化が生
じると共に、深さ方向における加熱が不充分となり易
い。この場合には、形成された固化層とこれの下層との
結合性が低下し、過熱された固化層55Aの剥離、反り
等が誘発される。一方、レーザの出力をそのままに維持
してスポット径を過大とすると、スポットあたりの照射
エネルギが過少となり易く、散布層55の必要加熱温度
まで到達せず、固化が不充分となる。上記した事情を考
慮した適切なスポット径は、レーザ発振機8の出力によ
っても変動する。
【0039】以上の関係を整理すると、本実施例のよう
な条件下ではレーザ発振機8の出力が一般的に1〜5k
W程度であれば、良好なる造形物を得るには、図8に示
す特性に基づくことが好ましい。図8の横軸はレーザビ
ームのスポット径〔mm〕を示し、縦軸はレーザビーム
のX方向における振動数〔Hz〕を示す。N=2は、繰
り返し数が2回の場合における特性線を示す。N=3
は、繰り返し数が3回の場合における特性線を示す。N
=5についても同様である。
【0040】X方向におけるレーザビームの振動数が約
100〔Hz〕(図8に示す境界Rf)よりも大きくな
ると、それに対応して単位時間あたりにおけるX回転ミ
ラー21の反転数が増加するため、X回転ミラー21の
反転瞬時における相対揺動速度が低下し、レーザビーム
の三角波スキャン照射を維持しにくくなる。この結果、
前述したようにレーザビームはサインカーブ状のスキャ
ン照射となり易く、X方向におけるエネルギ密度の均一
性は低下し易い。そのため現状の反転方式の回転ミラー
装置10を使用する限り、X方向におけるレーザビーム
の振動数が100〔Hz〕を越えることは好ましくな
い。
【0041】図8の特性線(N=2、N=3、N=5)
から理解できるように、スポット径Dを小さくする場合
には、単一スポット当たりの照射面積が小さいため、こ
れを補うべくレーザビームの振動数を増加する必要があ
る。この場合には、三角波とサインカーブとの境界域
(約100Hz、図8に示す境界Rf)にレーザビーム
の振動数が接近する。そのためレーザビームの連続軌跡
がサインカーブとなり易く、矢印X方向における照射エ
ネルギの均一化の観点からは好ましくない。
【0042】これに対してレーザビームのスポット径D
を大きくすれば、単一スポットの照射面積が増大し、生
産性の向上に貢献できるばかりか、図8の上記特性線か
ら理解できるように、必要照射面積を確保するにあたり
レーザビームのX方向の振動数を低減でき、これにより
X回転ミラー21の単位時間あたりの反転数が低減で
き、故に前述したようにレーザビームの連続軌跡が三角
波、疑似三角波となり易く、矢印X方向における照射エ
ネルギの均一化、良好なる造形物を得る観点から好まし
い。
【0043】上記した実施例に係る試験条件のもとで
は、図8において、スポット径及び振動数が適切である
領域KAでは、良好な固化層55Aが得られ易い。スポ
ット径が小さく振動数が高い領域KBでは、固化層55
Aが過硬化となり易い。領域KCでは、固化層55Aの
硬化が不充分となり易い。良好な固化層55Aが得られ
る範囲は、一般的には、図8に示す領域KAにおいてハ
ッチングで示される領域である。
【0044】図8に示す特性に基づいて、最適なX方向
の振動数、繰り返し数、レーザビームのスポット径を選
択することができる。但し図8に示すデータは、上記し
た実施例の場合に適合するものであり、レーザ出力等の
各種条件の変動に応じて変更できる。従って出力が増大
したレーザ発振機8を用いれば、レーザビームのスポッ
ト径の上限値を前述したように50mm、80mm、1
00mm、あるいはそれ以上に設定しても、良好なる固
化層55Aが得られる。
【0045】図8に示す特性に基づけば、繰り返し数N
=3のときには、レーザビームのスポット径が10mm
であれば、X方向における振動数Hxは80〔Hz〕程
度に設定するのが好ましい。繰り返し数N=3のときに
は、スポット径が20mmであれば、X方向における振
動数Hxは50〔Hz〕程度に設定するのが好ましい。
繰り返し数N=2のときには、スポット径が30mmで
あれば、X方向における振動数Hxは20〔Hz〕程度
に設定するのが好ましい。
【0046】なお、反転方式のXガルバノスキャナ22
ではなく、一方向に連続回転する多面鏡であるポリゴン
ミラーをX回転ミラーとして採用すれば、反転瞬時の遅
れの問題は改善されるものの、ポリゴンミラー方式は、
その性質上スキャン照射面積が大きい場合には不利であ
る。よって造形物が鋳型等のようにスキャン照射面積が
広い場合には、反転方式のXガルバノスキャナ22が適
する。
【0047】(実施例の効果)以上説明したように本実
施例では、固化層55Aを形成するにあたり、散布層5
5をマスク12で覆った状態で、レーザビームをマスク
12越しに照射するため、固化層55Aはマスク12の
透過窓11の形状に対応した平面形状となり、従来技術
で生じていた精度低下の要因である凸部301(図9参
照)を防止できる。よって、レーザビームのスポット径
Dを増加しても、固化層55Aひいては三次元造形物の
周縁の形状精度を確保できる。
【0048】このように造形物の精度を維持しつつレー
ザビームのスポット径Dを増大できるため、レーザビー
ムの過剰集中に起因する散布層55の過硬化、過固化を
抑制でき、特に散布層55の最表面の過硬化、過固化を
抑制できる。更にレーザビームのスポット径Dを増大で
きるため、単一スポットの照射面積が確保され、照射時
間の短縮を図り得、生産性の向上に有利である。
【0049】また本実施例では、X回転ミラー21及び
Y回転ミラー24によるスキャン照射方式が採用されて
いるため、散光レーザ(カライドスコープ法、セグメン
トミラー法等による散光レーザ:これらは構造上、レー
ザビーム固定式)を非スキャン方式で照射する場合に比
較して、広い照射面積における照射エネルギの均一化に
有利である。従って固化層55Aの均一化に有利であ
り、良好なる三次元造形物を形成するのに有利である。
【0050】加えて本実施例では前述したように、造形
物の形状精度を確保しつつレーザビームのスポット径D
を大きくできるため、レーザビームのX方向における振
動数を低減しても必要照射面積を確保し易い。このよう
にレーザビームのX方向における振動数を低減できるた
め、X回転ミラー21の単位時間あたりの反転数が低減
され、三角形状または疑似三角形状の照射軌跡でスキャ
ン照射するのに有利である。この意味においても、X方
向における照射エネルギ密度の分布の均一化を図り得
る。従って固化層55Aの均一化に一層有利であり、良
好なる三次元造形物を形成するのに一層有利である。
【0051】ところで造形物の形成に伴い固化層55A
の積層枚数が増加すると、固化層55Aが次第に昇温す
る。その理由は、レーザビーム照射されて熱硬化した固
化層55Aからの伝熱等の影響である。したがって固化
層55Aの上に新たに散布した照射前の散布層55も昇
温する。また予熱した樹脂被覆砂HAを用いて散布層5
5を形成した場合には、散布層55は通常よりも昇温し
ている。
【0052】これらの場合には、散布層55が常温のと
きと同様のエネルギ密度でレーザビームを散布層55に
照射すると、照射エネルギの投入が過剰となり、散布層
55が過硬化し易くなる。この点本実施例では、各散布
層55を照射する散布層55の温度が、各散布層55に
レーザビームを照射する前に温度センサ30により検出
される。温度センサ30の検出信号は制御装置32に入
力され、制御装置32は、その検出信号に応じて、散布
層55の単位面積あたりに照射する照射エネルギを増減
する補正処理を実行する。
【0053】具体的には、散布層55の温度が適温域よ
りも高温気味の場合には、単位面積あたりの照射エネル
ギを低減補正すべく、レーザ発振機8の出力PLを低減
すると共に、レーザビームの照射速度VLを増加する。
また、散布層55の温度が適温域よりも低温気味の場合
には、単位面積あたりの照射エネルギを増加補正すべ
く、レーザ発振機8の出力PLを増加すると共に、レー
ザビームの照射速度VLを減少する。
【0054】散布層55の温度を検出するにあたって
は、散布層55のうち、レーザビームが直接照射されな
かった部位に対応する領域の温度を検出することが好ま
しい。温度が安定しており、照射前の散布層55がもつ
本来の温度を測定し易いからである。上記した例では、
前述したように各散布層55にレーザビームを照射する
前の段階で散布層55の温度を検出しているが、これ限
らず、照射途中で散布層55の温度を検出しても良い。
場合によっては、散布装置5の容器53内に収容されて
いる樹脂被覆砂HAの温度を検出し、その検出に応じ
て、レーザ発振機8の出力PL、レーザビームの照射速
度VLを増減補正しても良い。
【0055】(制御)図10は、制御装置32が実行す
るレーザビームの照射エネルギの補正処理サブルーチン
のフローチャートの一例を示す。ステップS100では
検温指令が出力されているか判定する。検温指令は、散
布層55の形成が完了したら出力される。図10に示す
ように検温指令が出力されていなければ、補正処理を実
行せずに、メインルーチンにそのままリターンする。
【0056】検温指令が出力されていれば、ステップS
102で温度センサ30からの温度信号Tmを入力す
る。ステップS104では温度信号Tmに応じて、レー
ザ出力PLを算出する。レーザ出力PLは、温度信号T
mを含む関数式(PL=f1 (Tm))として表されて
おり、この関数式からレーザ出力PLは算出される。ス
テップS106では温度信号Tmに応じて、レーザビー
ムの照射速度VLを算出する。照射速度VLは、温度信
号Tmを含む関数式(VL=f2 (Tm))として表さ
れており、この関数式から照射速度VLは算出される。
そしてステップS108で補正信号をレーザ発振機8の
駆動回路、回転ミラー装置10の駆動回路に出力し、メ
インルーチンにリターンする。
【0057】なお図1に示す例では、図1から理解でき
るように散布装置5が移動する方向が矢印Y方向と規定
し、これと直交する方向が矢印X方向と規定している
が、これと逆に、散布装置5が移動する方向を矢印X方
向と規定しても良い。
【0058】
【発明の効果】請求項1に係る方法によれば、固化層を
形成するにあたり、散布層をマスクで覆った状態で、レ
ーザビームをマスク越しに照射するため、レーザビーム
のスポット径を増加しても、固化層の周縁の形状精度、
ひいては三次元造形物の周縁の形状精度を確保できる。
【0059】このように造形物の精度を維持しつつレー
ザビームのスポット径を増大及び最適化できるため、レ
ーザビームの過剰集中に起因する散布層の過固化を抑制
でき、特に散布層の最表面の過固化を抑制できる。従っ
て良好な固化層、三次元造形物を得るのに有利である。
更に前述したようにレーザビームのスポット径を増大で
きるため、スキャン照射時間の短縮に有利であり、生産
性の向上にも貢献できる。
【0060】また請求項1に係る方法によれば、X回転
ミラー及びY回転ミラーによるスキャン照射を採用して
いるため、カライドスコープ法等の散光レーザを非スキ
ャン方式で照射する場合に比較して、広い照射面積にお
ける照射エネルギの均一化に有利である。従って固化層
の均一化に有利であり、良好なる三次元造形物を形成す
るのに有利である。
【0061】請求項2に係る方法によれば、連続波状の
照射軌跡は三角波または疑似三角波が連続した軌跡であ
る。そのため照射エネルギの均一分布化に一層有利であ
る。従って固化層の均一化に有利であり、良好なる三次
元造形物を形成するのに一層有利である。請求項3に係
る方法によれば、照射の前または照射途中に、散布層及
び散布する前の粉粒体のうちの少なくとも一方の温度を
温度検出手段により検出し、温度検出手段による検出に
応じて、散布層に照射する照射エネルギを増減する。そ
のため、積層造形が進行するにつれて散布層や粉粒体が
昇温した場合であっても、あるいは、散布層や粉粒体が
降温した場合であっても、迅速に対応でき、良好なる固
化層を得るのに有利であり、良好なる三次元造形物を形
成するのに有利である。
【0062】請求項4に係る装置によれば、請求項1に
係る方法を実施するのに有利である。即ち、固化層を形
成するにあたり、散布層をマスクで覆った状態で、レー
ザビームをマスク越しに照射するため、レーザビームの
スポット径を増加しても、固化層の周縁の形状精度、ひ
いては三次元造形物の周縁の形状精度を確保できる。更
に、カライドスコープ法等の散光レーザを非スキャン方
式で照射する場合に比較して、広い照射面積における照
射エネルギの均一化に有利である。従って固化層の均一
化に有利であり、良好なる三次元造形物を形成するのに
有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体構成を模式的に示す構成図である。
【図2】ミラー装置でスキャン照射する形態を模式的に
示す構成図である。
【図3】砂散布工程を示す構成図である。
【図4】X回転ミラーの反転形態を模式的に示す構成図
である。
【図5】X方向における照射エネルギ分布を示す構成図
である。
【図6】必要照射面積と必要照射時間との関係を模式的
に示すグラフである。
【図7】レーザビームのスキャン照射におけるスキャン
ピッチを説明するための構成図である。
【図8】レーザビームのスポット径とX方向の振動数と
の関係を示すグラフである。
【図9】レーザビームのスポット径の影響で生じて造形
物の形状精度の低下を誘発する凸部を説明する構成図で
ある。
【図10】制御装置が実行する補正処理サブルーチンの
フローチャートである。
【符号の説明】
図中、1は昇降テーブル、8はレーザ発振機、10はミ
ラー装置、11は透過窓、12はマスク、17はマスク
配置装置、20はレーザ照射装置、21はX回転ミラ
ー、22はXガルバノスキャナ、24はY回転ミラー、
25はYガルバノスキャナ、30は温度センサ(温度検
出手段)、55は散布層、55Aは固化層を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザビームが照射されると固化する性質
    をもつ粉粒体を用い、前記粉粒体をX方向及びY方向に
    沿うように散布して形成した散布層にレーザビームを照
    射し、X方向及びY方向に沿う固化層を形成し、前記固
    化層を積層して三次元造形物を得る積層造形方法におい
    て、 X方向において前記レーザビームの向きを変えるX回転
    ミラーと、Y方向において前記レーザビームの向きを変
    えるY回転ミラーと、前記レーザビームが透過する透過
    パタ−ン形状をもつマスクとを用い、 前記固化層を形成するにあたり、前記散布層を前記マス
    クで覆った状態で、 レーザ発振機から前記レーザビームを発振しつつ、前記
    X回転ミラーでX方向において振動しているレーザビー
    ムを、前記Y回転ミラーでY方向に移動させることによ
    り、前記レーザビームが連続波状の照射軌跡を描くよう
    に前記レーザビームをマスク越しに前記散布層にスキャ
    ン照射することを特徴とする粉粒体積層造形方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、連続波状の照射軌跡
    は、隣設する頂点域を実質的に三角形状につないだ三角
    波または疑似三角波が連続した軌跡であることを特徴と
    する粉粒体積層造形方法。
  3. 【請求項3】レーザビームが照射されると固化する性質
    をもつ粉粒体を用い、前記粉粒体をX方向及びY方向に
    沿うように散布して形成した散布層にレーザビームを照
    射し、X方向及びY方向に沿う固化層を形成し、前記固
    化層を積層して三次元造形物を得る積層造形方法におい
    て、 前記散布層及び散布する前の前記粉粒体のうちの少なく
    とも一方の温度を検出する温度検出手段を用い、 前記固化層を形成するにあたり、前記レーザビームを前
    記散布層に照射し、 照射の前または照射途中に、前記温度検出手段により前
    記散布層及び散布する前の前記粉粒体のうちの少なくと
    も一方の温度を検出し、前記温度検出手段による検出に
    応じて、 前記散布層に照射するレーザビームの照射エネルギを増
    減することを特徴とする粉粒体積層造形方法。
  4. 【請求項4】レーザビームが照射されると固化する性質
    をもつ粉粒体をX方向及びY方向に沿う形態で散布する
    散布装置と、 レーザビームが透過する透過パタ−ン形状をもつマスク
    を前記散布層の上に配置するマスク配置装置と、 レーザビームをX方向において多数回振動させると共に
    Y方向に少なくとも1回移動させることにより、レーザ
    ビームが連続波状の照射軌跡を描くようにレーザビーム
    を前記マスク越しに前記散布層にスキャン照射するレー
    ザ照射装置とを具備することを特徴とする粉粒体積層造
    形装置。
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