JPH10211202A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

Info

Publication number
JPH10211202A
JPH10211202A JP32427797A JP32427797A JPH10211202A JP H10211202 A JPH10211202 A JP H10211202A JP 32427797 A JP32427797 A JP 32427797A JP 32427797 A JP32427797 A JP 32427797A JP H10211202 A JPH10211202 A JP H10211202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
data
reception
frequency
received
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32427797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3620953B2 (ja
Inventor
Ryuichi Shinomura
▲隆▼一 篠村
Yuichi Miwa
祐一 三和
Satoshi Tamano
聡 玉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP32427797A priority Critical patent/JP3620953B2/ja
Publication of JPH10211202A publication Critical patent/JPH10211202A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3620953B2 publication Critical patent/JP3620953B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で低価格の超音波診断装置を提供するこ
と。 【解決手段】 複数の振動子からなる超音波探触子を2
以上有し、前記超音波探触子ごとの受波フォーカスデー
タに基づいて、前記振動子が受波した受波データの内で
所定の遅延時間の受波データを加算して超音波像を構成
する整相方式の超音波診断装置であって、所定の超音波
探触子の受波フォーカスの生成用データを格納する第1
の格納手段と、前記所定の超音波探触子と他の超音波探
触子との中心周波数の比を格納する第2の格納手段と、
前記他の超音波探触子で受波した超音波信号から超音波
像を構成する場合には、前記第1の格納手段と前記第2
の格納手段とに格納する中心周波数の比に基づいて、前
記受波フォーカスデータを計算する計算手段とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
関し、特に、異なる中心周波数の超音波探触子および広
帯域超音波探触子の受波フォーカスデータの軽減に適用
して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波診断装置は、複数の超音波
振動子により超音波を被検体に送波し、被検体内からの
反射波を前記超音波振動子により受波し、この受波した
受波信号を増幅して各振動子からの受波信号を電気的に
フォ−カスするため、焦点からの波面が各超音波振動子
に到達する伝播時間差を補正する遅延処理(整相)をし
た後、加算し超音波ビ−ムを形成している。
【0003】また、この受波フォ−カス点は、多段ある
いはダイナミックに時間とともに変えている。
【0004】アナログ処理を行う場合、前述の遅延時間
はアナログ遅延線のタップ切り替えデータに変換され
る。
【0005】一方、デジタル処理を行う場合には(整相
方式により遅延時間の与え方は異なるが)、たとえば、
受波信号をアナログデジタル変換した後、メモリに記憶
し、読み出しアドレスの差によって遅延を実現する。ま
た、サンプリング間隔以下の微小遅延は、補間により所
定量の遅延τ0を行っていた。
【0006】たとえば、電子走査型超音波診断装置で
は、1フレームを形成するために、100〜300程度
のラスタが必要となる。このラスタは、超音波の送波方
向に対して、ダイナミックな受波フォーカスを行って形
成し、順次その方向をスキャンすることによって、1フ
レームの画像を形成していた。
【0007】したがって、1ラスタのフォーカス段数が
1、振動子数がa2、ラスタ数がa3の場合には、a1×
2×a3個のフォーカスデータが必要であった。
【0008】一方、従来の超音波診断装置では、一般に
周波数が異なる複数の超音波探触子が対応可能であり、
検者が診断部位により使い分けていた。この超音波探触
子としては、たとえば、3.5MHz,5MHz,7.
5MHz,10MHzなどのものがあった。
【0009】したがって、従来の超音波診断装置では、
各々の探触子毎に、計算で求めた受波フォーカスデータ
を、予めROM(Read Only Memory)
等に保存しておき、使用する探触子により、ROMから
受波フォーカスデータを選択して使用していた。
【0010】また、最近では、広帯域の超音波探触子
(以下、広帯域超音波探触子と記す)も使用されるに至
っている。この広帯域超音波探触子は、たとえば、3.
5MHz,5MHz,7.5MHzが、同じ超音波探触
子で使い分けることが可能となっている、すなわち、同
じ超音波探触子で複数の周波数での送受信が可能となっ
ている。この広帯域超音波探触子では、中心周波数のみ
を検者の所望の周波数に設定する。また、広帯域でない
探触子においても、ドプラ応用においては、送受信周波
数を複数有し、状況により使い分けている。両者とも同
じ探触子を用いるので、当然振動子ピッチは、変更な
い。また、フォーカス点までの各振動子からの距離およ
び距離差、そしてフォーカスデータとなる時間差は、中
心周波数と無関係であるため、アナログ整相では、受波
フォーカスデータの変更は不要であった。
【0011】しかしながら、デジタル整相を行う場合で
は、時間遅延のみではなく、アナログ信号をデジタル信
号に変換するADC(A/D変換器)のサンプリング時
間よりも小さい微小時間の遅延を行うための種々の工夫
(補間処理)がなされていた。したがって、微小時間の
遅延に使用するデータすなわちAD変換後の受波データ
の遅延データは、受波フォーカス条件で再度計算し直す
必要があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0013】従来の超音波診断装置では、超音波探触子
の受波フォーカスデータ計算において、複数個の超音波
探触子間では、設計および使用条件に関連性がなかっ
た。このため、従来の超音波診断装置は、当該超音波診
断装置で使用する超音波探触子の全てに対して、それぞ
れの受波フォーカスデータを持っている必要があった。
一方、個々の超音波探触子の受波フォーカスデータ量も
多いので、全ての超音波探触子に対応する受波フォーカ
スデータを持つと膨大なデータ量になってしまうという
問題があった。
【0014】このために、大容量のROM等が必要とな
るので、超音波診断装置のコストが上昇してしまうとい
う問題があった。
【0015】さらには、フォーカスデータをあらかじめ
持たない場合は、超音波探触子を取り替えた際には、当
該超音波探触子の受波フォーカスデータを計算し直す
か、また、フォーカスデータをあらかじめ持っている場
合はROMからフォーカスデータを受波整相回路制御部
へ転送する必要があり、医師等の診断効率が低下してし
まうという問題があった。
【0016】また、広帯域超音波探触子等の同じ探触子
で複数の周波数に対応する場合においても、前述する複
数個の超音波探触子を用いる場合と同様に受波フォーカ
スデータの量が膨大となってしまうという問題があると
共に、微小遅延を行う補間処理に必要となるデータを計
算するか、また、ROMからフォーカスデータを受波整
相回路部へ転送する必要があり、多くの時間がかかって
しまっていたので、さらに、医師等の診断効率が低下し
てしまうという問題があった。
【0017】本発明の目的は、小型で低価格の超音波診
断装置を提供することである。
【0018】本発明の他の目的は、診断効率の良い超音
波診断装置を提供することにある。
【0019】本発明のより具体的な目的は、2個以上の
超音波探触子を使用する超音波診断装置において、受波
フォーカスデータ量を低減することにより、データ記憶
手段の記憶容量を低減した超音波診断装置を提供するこ
とにある。
【0020】本発明のより具体的な他の目的は、2個以
上の超音波探触子を使用する超音波診断装置において、
フォーカスのための遅延時間の計算を簡略化することに
より、診断効率を高めた超音波診断装置を提供すること
にある。
【0021】本発明の別の目的は、広帯域超音波探触子
等の同じ探触子で複数の周波数に対応する場合におい
て、受波フォーカスデータ量を低減することにより必要
記憶容量を低減した超音波診断装置を提供することにあ
る。
【0022】本発明のその他の目的は、広帯域超音波探
触子等の同じ探触子で複数の周波数に対応する場合にお
いて、フォーカスのための遅延時間の計算、および、微
小遅延に伴う補間処理の計算を簡略化することにより診
断効率を高めた超音波診断装置を提供することにある。
【0023】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0024】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0025】(1)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波
探触子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振
動子が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データ
に変換した後、前記受波データに所定の遅延を行い、遅
延後の受波データを加算して超音波像を構成する超音波
診断装置であって、所定の超音波探触子の受波フォーカ
スデータを格納する第1の格納手段と、前記所定の超音
波探触子と他の超音波探触子との中心周波数の比を格納
する第2の格納手段と、前記他の超音波探触子で受波し
た超音波信号から超音波像を構成する場合には、前記第
1の格納手段に格納された前記所定の超音波探触子の受
波フォーカスデータと前記第2の格納手段に格納する中
心周波数との比に基づいて、前記受波フォーカスデータ
を計算する計算手段とを具備する。
【0026】(2)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波
探触子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振
動子が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データ
に変換した後、該受波データに受信周波数と同じ周波数
の参照信号を乗算し、該乗算後の受波データの内で差周
波成分の受波データを遅延し、該遅延後の受波データに
位相回転による位相補正を行った後、該位相補正後の受
波データを加算して超音波像を構成する整相方式の超音
波診断装置であって、所定の超音波探触子の受波フォー
カスデータを格納する第1の格納手段と、前記所定の超
音波探触子と他の超音波探触子との中心周波数の比を格
納する第2の格納手段と、前記他の超音波探触子で受波
した超音波信号から超音波像を構成する場合には、前記
第1の格納手段に格納された前記所定の超音波探触子の
受波フォーカスデータと前記第2の格納手段に格納する
中心周波数との比に基づいて、前記受波フォーカスデー
タを計算する計算手段とを具備する。
【0027】(3)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波
探触子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振
動子が受波した超音波信号を受波信号の中心周波数の4
倍のサンプリング周波数でサンプリングして受波データ
に変換した後、該受波データを格納し、所定の遅延時間
の該受波データを90°位相で読み出し、複素信号の位
相を制御し加算して超音波像を構成する整相方式の超音
波診断装置であって、所定の超音波探触子の受波フォー
カスのためのデータを格納する第1の格納手段と、前記
所定の超音波探触子と他の超音波探触子との中心周波数
の比を格納する第2の格納手段と、前記他の超音波探触
子で受波した超音波信号から超音波像を構成する場合に
は、前記第1の格納手段に格納された前記所定の超音波
探触子の受波フォーカスデータと前記第2の格納手段に
格納する中心周波数との比に基づいて、前記受波フォー
カスデータを計算する計算手段とを具備する。
【0028】(4)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波
探触子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、複数の
受波信号を複数のアナログデジタル変換機によりそれぞ
れデジタル信号に変換し該受波データを格納し、読み出
しタイミングによりデジタル信号を遅延処理し、微小遅
延の補間を、フィルタ(たとえば、FIRフィルタ)の
係数を設定することにより実現する超音波ビームを形成
する方式の超音波診断装置であって、所定の超音波探触
子の受波フォーカスのためのデータを格納する第1の格
納手段と、前記所定の超音波探触子と他の超音波探触子
との中心周波数の比を格納する第2の格納手段と、前記
他の超音波探触子で受波した超音波信号から超音波像を
構成する場合には、前記第1の格納手段に格納された前
記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータと前記第
2の格納手段に格納する中心周波数との比に基づいて、
前記受波フォーカスデータを計算する計算手段とを具備
する。
【0029】(5)前述した(1)ないし(4)の内の
いずれかに記載の超音波診断装置において、前記他の超
音波探触子を使用する場合に、前記所定の超音波探触子
の中心周波数に対する他の超音波探触子の中心周波数が
1/h倍であるとき、前記計算手段は前記他の超音波探
触子の配列ピッチをh倍、フォーカス距離をh倍、サン
プリング周波数を1/h倍とする。
【0030】(6)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波
探触子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振
動子が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データ
に変換した後、該受波データに受信周波数と同じ周波数
の参照信号を乗算し、該乗算後の受波データの内で差周
波成分の受波データを遅延し、該遅延後の受波データに
位相回転による位相補正を行った後、該位相補正後の受
波データを加算して超音波像を構成する整相方式の超音
波診断装置であって、所定の超音波探触子の受波フォー
カスのためのデータを格納する第1の格納手段と、前記
所定の超音波探触子と他の超音波探触子との中心周波数
の比を格納する第2の格納手段と、前記他の超音波探触
子で受波した超音波信号から超音波像を構成する場合に
は、前記第1の格納手段に格納された前記所定の超音波
探触子の受波フォーカスデータと前記第2の格納手段に
格納する中心周波数との比に基づいて、前記受波フォー
カスデータを計算する計算手段とを具備し、前記他の超
音波探触子を使用する場合に、前記所定の超音波探触子
の中心周波数に対する他の超音波探触子の中心周波数が
1/h倍であるとき、前記計算手段は前記他の超音波探
触子の配列ピッチおよびフォーカス距離をh倍とし、サ
ンプリング周波数はそのままとする。
【0031】(7)前述した(6)に記載の超音波診断
装置において、中心周波数の比が1/h倍としたとき、
前記計算手段は時間遅延のフォーカスデータをh倍、位
相回転データをそのままとする。
【0032】(8)前述した(1)ないし(6)の内の
いずれか1項に記載の超音波診断装置において、前記複
数の超音波探触子は、振動子配列ピッチ、フォーカス距
離およびサンプリング周波数が各探触子の中心周波数の
関数で与えられる。
【0033】(9)超音波を送波および受波する複数の
振動子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波探
触子を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごとの
受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波し
た超音波信号をデジタル信号の受波データに変換した
後、前記受波データの内で所定の遅延時間の受波データ
を加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装
置であって、所定の送受信周波数の受波フォーカスデー
タを格納する第1の格納手段と、前記所定の送受信周波
数と他の送受信周波数の比を格納する第2の格納手段
と、前記他の送受信周波数で受波した超音波信号から超
音波像を構成する場合には、前記第1の格納手段に格納
された前記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータ
と前記第2の格納手段に格納する中心周波数の比に基づ
いて、前記受波フォーカスデータを計算する計算手段と
を具備する。
【0034】(10)超音波を送波および受波する複数
の振動子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波
探触子を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごと
の受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波
した超音波信号をデジタル信号の受波データに変換した
後、該受波データに受信周波数と同じ周波数の参照信号
を乗算し、該乗算後の受波データの内で差周波成分の受
波データを遅延し、該遅延後の受波データに位相回転に
よる位相補正を行った後、該位相補正後の受波データを
加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装置
であって、所定の送受信周波数の受波フォーカスデータ
を格納する第1の格納手段と、前記所定の送受信周波数
と他の送受信周波数の比を格納する第2の格納手段と、
前記他の送受信周波数で受波した超音波信号から超音波
像を構成する場合には、前記第1の格納手段に格納され
た前記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータと前
記第2の格納手段に格納する中心周波数の比に基づい
て、前記受波フォーカスデータを計算する計算手段とを
具備する。
【0035】(11)超音波を送波および受波する複数
の振動子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波
探触子を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごと
の受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波
した超音波信号を受波信号の中心周波数の4倍のサンプ
リング周波数でサンプリングして受波データに変換した
後、該受波データを格納し、所定の遅延時間の該受波デ
ータを90°位相で読み出し、複素信号の位相を制御し
加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装置
であって、所定の送受信周波数の受波フォーカスデータ
を格納する第1の格納手段と、前記所定の送受信周波数
と他の送受信周波数の比を格納する第2の格納手段と、
前記他の送受信周波数で受波した超音波信号から超音波
像を構成する場合には、前記第1の格納手段に格納され
た前記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータと前
記第2の格納手段に格納する中心周波数の比に基づい
て、前記受波フォーカスデータを計算する計算手段とを
具備する。
【0036】(12)前述した(9)ないし(11)の
内のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記他
の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送受信周
波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、前記計
算手段はサンプリング周波数を1/hとする。
【0037】(13)前述した(10)もしくは(1
2)に記載の超音波診断装置において、前記他の送受信
周波数を使用する場合に、前記所定の送受信周波数に対
し、送受信周波数が1/hであるとき、前記計算手段は
時間遅延のフォーカスデータを1/h、位相回転データ
も1/hとしてフォーカスデータとする。
【0038】(14)前述した(11)もしくは(1
2)に記載の超音波診断装置において、前記他の送受信
周波数を使用する場合に、前記所定の送受信周波数に対
し、送受信周波数が1/hであるとき、前記計算手段は
時間遅延のフォーカスデータを1/h、としてフォーカ
スデータとする。
【0039】(15)前述した(8)ないし(11)の
内のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記他
の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送受信周
波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、前記計
算手段はサンプリング周波数を変更しない。
【0040】(16)前述した(9)もしくは(15)
に記載の超音波診断装置において、前記他の送受信周波
数を使用する場合に、前記所定の送受信周波数に対し、
送受信周波数が1/hであるとき、前記計算手段は位相
回転データを1/hとしてフォーカスデータとする。
【0041】前述した(1)〜(4)、(6)および
(8)の手段によれば、第1の格納手段に格納される基
準となる所定の超音波探触子以外の超音波探触子を使用
する場合には、第1の格納手段に格納する所定の超音波
探触子の受波フォーカスデータと、第2の格納手段に格
納する中心周波数の周波数比とから、計算手段が当該超
音波探触子の受波フォーカスデータを計算し、このデー
タに基づいて、超音波診断装置が遅延時間を計算するの
で、超音波探触子の受波フォーカスデータを格納するた
めの第1の格納手段の容量を小さくできるという効果が
ある。
【0042】さらには、計算手段の計算によって、他の
超音波探触子に取り替えた場合の遅延時間を計算できる
ので、フォーカスのための遅延時間の計算を簡略化する
ことができるという効果もある。
【0043】したがって、超音波診断装置を安価に製造
できる。また、使用する部品の数を低減する、および、
構成が簡単な計算手段を使用できるので、超音波診断装
置を小型化できる。
【0044】また、フォーカスのための遅延時間の計算
を簡略化できるすなわち受波フォーカスデータが速やか
に計算できることにより、探触子を切り換えたり、周波
数を変えてから超音波像の表示にかかるまでの時間が短
縮できるので、医師の診断効率を向上できる。
【0045】特に、(6)の手段では、基準でない他の
超音波探触子を使用する場合に、所定の超音波探触子の
中心周波数に対する他の超音波探触子の中心周波数が1
/h倍であるときには、他の超音波探触子の時間遅延に
係わる受波フォーカスデータは、所定の超音波探触子の
時間遅延に係わる他の超音波探触子の配列ピッチ、フォ
ーカス距離およびサンプリング周波数の内で、超音波探
触子の配列ピッチおよびフォーカス距離をh倍にし、サ
ンプリング周波数をそのままとしているので、受波フォ
ーカスデータが簡単な計算でできるという効果がある。
【0046】したがって、受波フォーカスデータが速や
かに計算できることにより、探触子を切り換えてから超
音波像の表示にかかるまでの時間が短縮できるので、医
師の診断効率を向上できる。
【0047】なお、基準となる超音波探触子の受波フォ
ーカスデータと中心周波数の比とから、他の超音波探触
子の受波フォーカスデータを計算できる原理は、後述す
る。
【0048】前述した(5)の手段によれば、たとえ
ば、基準でない他の超音波探触子を使用する場合に、所
定の超音波探触子の中心周波数に対する他の超音波探触
子の中心周波数が1/h倍であるときには、他の超音波
探触子の時間遅延に係わる受波フォーカスデータは、所
定の超音波探触子の時間遅延に係わる他の超音波探触子
の配列ピッチ、フォーカス距離およびサンプリング周波
数の内で、超音波探触子の配列ピッチおよびフォーカス
距離をh倍にし、サンプリング周波数を1/h倍として
いるので、受波フォーカスデータが簡単な計算でできる
という効果がある。
【0049】したがって、受波フォーカスデータが速や
かに計算できることにより、探触子を切り換えてから超
音波像の表示にかかるまでの時間が短縮できるので、医
師の診断効率を向上できる。
【0050】前述した(7)の手段によれば、たとえ
ば、基準でない他の超音波探触子を使用する場合に、所
定の超音波探触子の中心周波数に対する他の超音波探触
子の中心周波数が1/h倍であるときには、他の超音波
探触子の時間遅延に係わる受波フォーカスデータは、所
定の超音波探触子の時間遅延に係わる受波フォーカスデ
ータのh倍にし、位相回転データは変化させないので、
受波フォーカスの生成用データがかけ算という簡単な計
算でできる。
【0051】したがって、受波フォーカスの生成用デー
タが速やかに計算できることにより、探触子を切り換え
てから超音波像の表示にかかるまでの時間が短縮できる
ので、医師の診断効率を向上できる。
【0052】前述した(9)〜(16)の手段によれ
ば、第1の格納手段に格納される基準となる中心周波数
以外の周波数を使用する場合には、第1の格納手段に格
納する所定の中心周波数の受波フォーカスデータと、第
2の格納手段に格納する中心周波数の周波数比とから、
計算手段が当該周波数の受波フォーカスデータを計算す
るので、例えば広帯域超音波探触子で、送受信中心周波
数を変更させた場合や、ドプラにおいて、参照周波数を
変更する場合の受波フォーカスデータを格納する格納手
段の容量を小さくできるという効果がある。
【0053】さらには、計算手段の計算によって、他の
送受信周波数に取り替えた場合の遅延時間を計算できる
ので、フォーカスのための遅延時間の計算を簡略化する
ことができるという効果もある。
【0054】したがって、超音波診断装置を安価に製造
できる。また、使用する部品の数を低減する、および、
構成が簡単な計算手段を使用できるので、超音波診断装
置を小型化できる。
【0055】(原理)図1に本発明の原理となる基準の
超音波探触子A及び他の探触子Bの受波フォーカスの計
算を説明するための図を示す。以下、図1に基づいて、
本発明の原理を説明する。ただし、図1において、図1
(a)は基準の超音波探触子Aの受波フォーカスの計算
を説明するための図であり、図1(b)は他の探触子B
の受波フォーカスの計算を説明するための図である。
【0056】図1(a)において、基準となる超音波探
触子Aの振動子アレーA−200は、1〜a個の振動子
から構成されており、その超音波探触子の中心周波数が
0、サンプリング周波数がfs0、その振動子ピッチ
(振動子配列ピッチ)がP0とする。いま中心基準とな
る素子n+1からあるフォーカス点Q0までの距離が
0、ビームの方向がθとすると、基本的に、振動子1
からフォーカス点Q0までの距離X0は、下記の数1とな
る(ただし、d0=P0×nとする。λは、波長を示
す。)。
【0057】
【数1】
【0058】ここで、媒体の音速をvelとすると、基
準素子n+1と素子1との時間差τ0は、下記の数2と
なる。
【0059】
【数2】
【0060】この値τ0を遅延時間とした場合、フォー
カス点Q0からの反射信号は、基準となる振動子n+1
よりも振動子1に早く到着するので、該時間差τ0の遅
延が振動子1に加えられる。
【0061】次に、図1(b)に示す他の超音波探触子
Bの中心周波数fが、図1(a)に示される基準となる
探触子Aの中心周波数f0の1/h倍(f=f0/h)に
なったとする。この超音波探触子Bの設計および使用条
件を、振動子ピッチP、フォーカス距離rおよびサンプ
リング周波数fsとすると、 P=h×P0、r=h×r0,fs=fs0/h となる。
【0062】ここで、超音波探触子Bの振動子1の中心
の振動子n+1との距離xは、図1(b)において下記
の数3で与えられる。
【0063】
【数3】
【0064】ここで、距離差x−rを時間差τに直す
と、下記の数4となる。
【0065】
【数4】
【0066】したがって、他の超音波振動子Bの時間差
(遅延時間)τは、基本(基準)となる超音波探触子A
の遅延時間τ0のh倍となる。すなわち、基本(基準)
となる超音波探触子Aの遅延時間をh倍することによっ
て、超音波振動子Bの遅延時間を計算できる。
【0067】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(実施
例)を図面を参照して詳細に説明する。
【0068】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0069】(実施の形態1)図2は本実施の形態1の
超音波診断装置の信号処理部分の概略構成を示すブロッ
ク図であり、100はADC(A/D変換器、アナログ
デジタル変換器)、101は遅延手段、102は加算手
段、103はサンプリング信号発生手段、104は遅延
制御手段、112は信号処理部、113は表示部、11
4はフォーカスデータ発生部、114aは探触子データ
格納部(第2の格納手段)、114bはフォーカスデー
タ格納部(第1の格納手段)、114cは演算部(計算
手段)を示す。
【0070】なお、本実施の形態においては、説明を簡
単にするために、超音波探触子の振動子数は振動子1〜
4の4個の場合、すなわち、4チャンネルの整相回路の
場合とした。このとき、チャンネルとは、振動子1素子
に接続された、受波遅延回路である。
【0071】しかしながら、本発明は4チャンネルに限
定されることはなく、他のチャンネル数でもよいことは
いうまでもない。通常は50〜200程度ある。
【0072】なお、ADC100、遅延手段101、加
算手段102、サンプリング信号発生手段103、信号
処理部112および表示部113は、周知の手段あるい
は機構を用いることができる。
【0073】また、本実施の形態1の超音波診断装置の
説明においては、従来の超音波診断装置と構成あるいは
動作が異なる遅延制御手段104とフォーカスデータ発
生部114について、詳細に説明する。
【0074】図2において、遅延制御手段104は、フ
ォーカスデータ発生部114が計算した受波フォーカス
データに基づいて、SRAM等のメモリで構成される遅
延手段101に格納される受波データの読み出しアドレ
スを制御する。
【0075】フォーカスデータ発生部114は、図2に
示すように、探触子データを格納する探触子データ格納
部(第2の格納手段)114aと、基準とする超音波探
触子(所定の超音波探触子)の受波フォーカスデータを
格納するフォーカスデータ格納部(第1の格納手段)1
14bと、探触子データおよび受波フォーカスデータか
ら検者が使用する超音波探触子の受波フォーカスデータ
を演算する演算部114cとから構成される。
【0076】探触子データ格納部114aは、たとえば
予め設定した超音波探触子の中心周波数と、当該超音波
診断装置に接続可能な超音波探触子の中心周波数との周
波数比を格納しており、入力される探触子コードに基づ
いて、該当する周波数比を演算部114cに出力する。
【0077】なお、この探触子コードは、超音波探触子
ごとに異なっており、たとえば、検者が図示しない操作
卓から使用している超音波探触子を選択することによっ
て、該当する探触子コードがフォーカスデータ発生部1
14に出力される。
【0078】フォーカスデータ格納部114bは、前述
の工場出荷時に予め設定した超音波探触子の受波フォー
カスデータを格納しており、演算部114cの要求に応
じて受波フォーカスデータを該演算部114cに出力す
る。
【0079】演算部114cは、探触子データ格納部1
14aから入力される周波数比と、フォーカスデータ格
納部114bから入力される予め設定された超音波探触
子の受波フォーカスデータとから、遅延制御に必要とな
る読み出しアドレスのアドレス差等の受波フォーカスデ
ータを演算し、その結果を遅延制御手段に出力する。
【0080】次に、図2に基づいて、本実施の形態1の
超音波診断装置の動作を説明する。なお、本動作説明に
おいては、まず、超音波探触子Aを用いて計測をした
後、超音波探触子Bを用いて計測を行う場合について説
明する。
【0081】ADC100は、サンプリング発生手段1
03により入力されたサンプリングクロックによって、
サンプリング動作し、振動子で受波した超音波信号をデ
ジタルの受波データの変換する。この受波データは、ま
ず、遅延制御手段104により、遅延手段101(メモ
リ)に順番に書き込まれる。次に、所定の時刻の経過後
に、遅延制御手段104の読み出し指示に基づいて、各
チャンネル一斉に読み出しを開始する。遅延制御手段1
04は、フォーカスデータ発生部114により読み出し
アドレスのアドレス差等の受波フォーカスに必要となる
データが与えられてから動作する。このときの読み出し
アドレスは、本実施の形態1では、たとえば、2チャン
ネルを基準とする。
【0082】したがって、本実施の形態1では、まず、
第2チャンネルの受波データが読み出され、次に、第2
チャンネルのデータの読み出しアドレスに前述のアドレ
ス差が加算されたアドレス値のデータが読み出される。
以上に示す読み出し動作を各チャンネルとも繰り返すこ
とにより、受波フォーカスに必要となるすべてのデータ
が読み出される。
【0083】次に、加算手段102が、このデータを加
算(遅延整相)した後、信号処理部112に出力する。
信号処理部112は、加算後のデータに検波、圧縮、エ
ッジ強調および各種フィルタ処理を行った後、DSC
(デジタルスキャンコンバータ)により、断層像、ドッ
プラー像あるいはカラードップラー像を構成した後、そ
の出力を表示部113に出力し、表示させる。
【0084】以上に示す動作の内で、フォーカスデータ
発生部114が出力するアドレス差が遅延時間となる。
よって、遅延手段101から受波データを読み出すアド
レスは、サンプリング周波数の逆数であるサンプリング
時間Tで遅延時間を量子化する必要がある。
【0085】基本探触子Aのサンプリング周期をT0
遅延時間をτ0とした場合、与えるべきアドレス差A
0は、下記の数5となる。
【0086】
【数5】
【0087】ただし、Roundは、四捨五入を示す。
【0088】次に、超音波探触子Aと異なる中心周波数
の超音波探触子Bを用いて、再び、診断を行う場合に
は、前述の原理に示すように、この超音波探触子Bの遅
延時間のフォカスデータAは、以下に示す数6のように
与えることができる。
【0089】
【数6】
【0090】いま、超音波探触子Bの中心周波数が超音
波探触子Aの中心周波数の1/h倍、振動子ピッチおよ
びフォーカス距離がh倍、サンプリング周波数が1/h
倍の時、数4より、τ=hτ0、T=hT0で数6に代入
すると、下記の数7になる。
【0091】
【数7】A=Round(τ0/T0)=A0 よって、遅延時間のフォーカスデータに変更は生じな
い。一方、サンプリング周波数が固定の場合には、アド
レス差Aは、下記の数8となる。
【0092】
【数8】A=Round(h・τ0/T0) これより、基準探触子Aの遅延時間のアドレス差A0
Round(τ0/T0)のh倍となる。すなわち、前述
する数6による演算を行うことなく、超音波探触子Bに
取り替えた場合の読み出しアドレスを容易に計算でき
る。
【0093】前述のように、サンプリング周波数(サン
プリング周期の逆数)が固定の場合も、非固定の場合
も、前述する数6による演算を行うことなく、超音波探
触子Bに取り替えた場合の遅延読み出しアドレス差を容
易に得ることができる。
【0094】以上説明したように、本発明の実施の形態
1の超音波診断装置によれば、従来では、超音波探触子
A,Bに関しそれぞれメモリに蓄えておく、あるいは、
複雑な計算をそれぞれの探触子で行って求める必要があ
ったフォーカスデータを、基準となる超音波探触子Aの
フォーカスデータのみ記憶しておき、超音波探触子Bに
ついては、振動子ピッチ、フォーカス距離がh倍、サン
プリング周波数が固定の場合は、この超音波探触子Aの
データに所定の係数h(超音波探触子Aの中心周波数に
対する超音波探触子Bの中心周波数の比率)を演算して
求めることができ、また振動子ピッチおよびフォーカス
距離をh倍、サンプリング周波数を1/h倍にすること
で同じデータを用いることができるので、探触子データ
格納部114aには、中心周波数比hのみ記憶してお
き、フォーカスデータ格納部114bに格納する超音波
探触子Aの受波フォーカスデータを読み出し、次に、比
を乗算するか、または同じデータを使用できる。
【0095】したがって、フォーカスデータ格納部11
4bの容量を小さくできるという効果がある。
【0096】さらには、数8に示す簡単な演算によっ
て、超音波探触子Bに取り替えた場合の読み出しアドレ
ス差(遅延時間)を計算できるので、フォーカスのため
の遅延時間の計算を簡略化することができるという効果
もある。
【0097】この場合の効果は、たとえば、電子セクタ
走査探触子の場合、振動子数がそれぞれm個の超音波探
触子を2個使用する超音波診断装置の場合では、従来で
は2×m個の受波フォーカスの生成用データが必要であ
ったものが、本実施の形態1の超音波診断装置では、m
+1個のデータ数に減少する。
【0098】超音波探触子Aの受波フォーカスデータが
round(四捨五入)、または、floor(切り捨
て)で与えられた場合、中心周波数の比より演算で求め
たのでは、遅延時間精度が、多少悪くなることが考えら
れる。したがって、その分のビームへの影響が許容範囲
となるように、例えば、20MHzで十分な精度を得ら
れるものは、40MHzのサンプリングクロックを基準
としておく等のように、基準サンプリング周波数f0を
設定しておくことにより、遅延時間精度を許容範囲内に
できる。また、受波フォーカスデータをroundある
いはfloor等で量子化する前のデータで記憶してお
き、設定時に、量子化をする構成とすることで、比をか
けるのみで精度を保つことができることは言うまでもな
い。
【0099】(実施の形態2)図3は本実施の形態2の
超音波診断装置の信号処理部分の概略構成を示すブロッ
ク図であり、第1の波形変換手段、106は累加手段、
107は第2の波形変換手段、108はデジタル参照信
号発生手段、109は位相補正信号発生手段を示す。な
お、前述する各手段は周知の手段を用いるものである。
【0100】次に、図3に基づいて、従来の超音波診断
装置と構成あるいは動作が異なる制御手段104にかか
わる部分の動作の詳細な説明と共に、本実施の形態2の
超音波診断装置の動作を説明する。ただし、以下の説明
ではサンプリング周波数は固定であるとする。
【0101】本実施の形態においては、配列超音波振動
子200は、a(ただし、aは1以上の自然数)個から
なり、目的とする焦点からの波面到達時間差をもって受
信される。また、受波信号は、ADC100によりデジ
タル化(受波データに変換)された後、第1の波形変換
手段105に出力される。このときのサンプリングは、
サンプリングクロックfs(fs≧2f0:ナイキスト定
理)で行われる。
【0102】デジタル参照信号発生手段108は、co
s(ω0t)(ただし、ω0=2πf0),sin(ω
0t)を第1の波形変換手段(ミキシング)105に出
力し、第1の波形変換手段105で受波データと参照波
信号とを乗算し、複素信号で周波数移動を行う。
【0103】その後、累加手段(あるいは、低域通過フ
ィルタ、実部、虚部それぞれに有する)106により和
周波を削除した後、差周波成分を遅延手段101(実
部、虚部それぞれに有する)で遅延制御手段104によ
り遅延する。次に、遅延後の差周波成分を第2の波形変
換手段107(位相回転部)に入力することにより、位
相回転により微小遅延を実施した実部信号R,虚部信号
Iを出力する。ただし、第2の波形変換手段107に
は、位相補正信号発生手段109より位相データが入力
される。
【0104】第2の波形変換手段107で微小遅延され
た実部信号R,虚部信号Iは、加算手段102で加算さ
れた後、実施の形態1と同様に、図示しない信号処理部
に出力された後に図示しない表示部で表示される。
【0105】このとき、基準となる超音波探触子Aの1
番目の超音波振動子において、基準振動子n+1からの
時間差をτ0とすると、位相回転データの位相回転角Φ0
は、ω0×τ0(ω0=2πf0)で与えられる。したがっ
て、位相回転データは、cos(Φ0)、sin(Φ0
となる。
【0106】次に、前述の実施の形態1と同様に、超音
波探触子Aを超音波探触子Bに交換した場合を考える
と、遅延手段101の受波フォーカスのデータは、実施
の形態1と同様となる。一方、位相回転データでは、超
音波探触子Bの位相回転角Φは、下記の数9となる。
【0107】
【数9】
【0108】この結果から、位相回転データは、サンプ
リング周波数によらず変化しない。すなわち、超音波探
触子Aの位相回転データをそのまま用いることができ
る。
【0109】したがって、本発明の超音波診断装置を用
いることにより、従来、超音波探触子Bも、数1、数
2、数5、Φ=ω×τによって計算していたものが、超
音波探触子の中心周波数の比であるhを用いることによ
り、遅延時間については、サンプリング周波数が固定の
場合は、数8のみで計算できる。
【0110】すなわち、従来では超音波探触子A,Bそ
れぞれメモリに蓄えていた受波フォーカスデータが、本
発明を用いることにより、基準となる超音波探触子Aの
フォーカスデータのみ記憶しておき、超音波探触子Bに
ついては、遅延手段101の受波フォーカスデータは、
超音波探触子Aの遅延フォーカスデータにhを演算して
求めることができる。また、位相回転データは、超音波
探触子Aのデータをそのまま使用できるので、超音波探
触子Bの受波フォーカスデータを格納する容量の分を減
少させることができる。
【0111】この場合の効果は、たとえば、振動子数が
それぞれm個の超音波探触子を2個使用する超音波診断
装置の場合では、従来では2×m個の受波フォーカスデ
ータが必要であったものが、本実施の形態2の超音波診
断装置では、m+1個のデータ数に減少する。
【0112】また、本実施の形態においても、前述の実
施の形態1と同様に、超音波探触子Aの受波フォーカス
の生成用データがround(四捨五入)、または、f
loor(切り捨て)で与えられた場合、中心周波数の
比をかけて求めたのでは、遅延時間精度が、多少悪くな
ることが考えられる。したがって、その分のビームへの
影響が許容範囲となるように、例えば、20MHzで十
分な精度を得られるものは、40MHzのサンプリング
クロックを基準としておく等のように、基準サンプリン
グ周波数f0を設定しておくことにより、遅延時間精度
を許容範囲内にできる。また、受波フォーカスデータを
roundあるいはfloor等で量子化する前のデー
タで記憶しておき、設定時に、量子化をする構成とする
ことで、比を演算するのみで精度を保つことができるこ
とは言うまでもない。
【0113】なお90度サンプルの場合は、変更探触子
の中心周波数が1/h倍のとき、サンプリング周波数を
1/h倍にすれば、数7で説明したように遅延データに
変更は生じない。
【0114】(実施の形態3)図4は本実施の形態3の
超音波診断装置の信号処理部分の概略構成を示すブロッ
ク図であり、110はラッチ手段、111は補間部を示
す。なお、前述する各手段は周知の手段を用いるもので
ある。
【0115】次に、図4に基づいて、従来の超音波診断
装置と構成あるいは動作が異なる制御手段104にかか
わる部分の動作の詳細な説明と共に、本実施の形態3の
超音波診断装置の動作を説明する。
【0116】本実施の形態においては、超音波振動子で
受波した受波信号をADC100によりサンプリング周
波数fsでデジタル化し、その信号(受波データ)を時
間遅延手段101によりサンプリング周期Tの整数倍の
範囲で時間遅延した後、サンプリング周期Tより小さい
遅延を補間部111で行う。
【0117】補間部111では、ラッチ110により、
サンプリング間隔で遅延後の受波データを保持し、該受
波データとサンプリング関数との畳み込み処理を行うこ
とで補間する。このときのサンプリング関数は、下記の
数10となる。
【0118】
【数10】
【0119】次に、図5に受波データとサンプリング関
数との畳み込み処理を説明するための図を示し、以下、
この図5に基づいて、本実施の形態における畳み込み処
理をサンプリング周波数を1/hとした場合について説
明する。
【0120】図5は、横軸に時間、縦軸に振幅を示して
おり、サンプリングされた受波データを示している。特
に、白抜きの丸は、サンプリング周期Tでサンプルされ
たデ−タ点を示し、黒丸はその間を3点で補間(補間点
数N=4)できることを示している。たとえば、サンプ
リング周期Tに対し、遅延精度Δτとした場合の補間点
数N(N:整数)は、下記の数11となる。
【0121】
【数11】
【0122】一方、求めたい信号をS(tn)とした場
合には、数10において、Nとnより求めることができ
る。このとき、jが補間部111の段数に相当する。超
音波ビ−ムの性能を決める時間精度は、受波信号の中心
周波数に比例して決まる。
【0123】したがって、たとえば、図5に示すよう
に、中心周波数f0の受波信号が実線、サンプリング周
波数が4f0、N=4、段数2としていたとすると、遅
延精度Δτは1/16波長精度となる。
【0124】次に、前述する実施の形態1,2同様に、
超音波探触子Aを超音波探触子Bに変更した場合では、
遅延手段101のフォーカスデータは前述の実施の形態
1,2と同じとなる。
【0125】一方、補間部111の各乗算器に付与する
係数データa1〜a4は、以下のようになる。遅延時間
が、数2,数4で与えられるため、超音波探触子Aで行
う微小遅延は、下記の数12となる。
【0126】
【数12】Δxτ0=τ0−zT0 また、超音波探触子Bでは、下記の数13となる。
【0127】
【数13】Δxτ=hτ0−hzT0=h(τ0−zT0
=hΔxτ0 ただし、zは整数、zT0はサンプリング単位の遅延、
Δxτはサンプリング周期以下の微少遅延量を示す。
【0128】ここで、遅延精度が、波長で定義され、同
じ波長精度とする(サンプリング周波数が1/h倍、振
動子ピッチがh倍、フォーカス距離がh倍、Nが固
定)。この数13から明らかなように、微小遅延時間が
h倍、遅延精度が波長精度で同じということは、時間精
度に直すとh倍となり、相殺されて補間データに変更は
生じない。もちろんメモリの遅延データも、遅延量がh
倍で、サンプリング周期(サンプリング遅延精度)もh
倍なので相殺されて、変更は生じない。
【0129】このように、本実施の形態3においても、
従来では超音波探触子A,Bそれぞれメモリに蓄えてい
た受波フォーカスデータが、本発明を用いることによ
り、基準となる超音波探触子Aのフォーカスデータのみ
記憶しておき、超音波探触子Bについては、遅延手段1
01の遅延データおよび補間手段111の補間データ
(畳み込み用のデータ)は、超音波探触子Aの遅延フォ
ーカスデータおよび補間データ(畳み込み用のデータ)
をそのまま使用できるので、超音波探触子Bの受波フォ
ーカスデータを格納する容量の分を減少させることがで
きる。
【0130】この場合の効果は、たとえば、振動子数が
それぞれm個の超音波探触子を2個使用する超音波診断
装置の場合では、従来では2×m個の受波フォーカスの
生成用データが必要であったものが、本実施の形態3の
超音波診断装置では、m+1個のデータ数に減少する。
サンプル周波数が固定の場合は遅延データをh倍すれば
よいが、補間データはhτ0−zT0となり、hの係数で
単純に計算することはできない。
【0131】(実施の形態4)次に、実施の形態4とし
て、前述する図2に示す実施の形態1の超音波診断装置
に、同じ探触子で周波数を変える場合について、広帯域
探触子(広帯域超音波探触子)を例にし、動作を図2に
基づいて、説明する。
【0132】広帯域探触子を用いるということは、実施
の形態1における探触子AまたはBにおいて、同じ探触
子であるから振動子のピッチ(振動子配列ピッチ)は固
定である。超音波探触子のフォーカス距離は中心周波数
がfとf0でフォーカス距離を変えずに、サンプリング
周波数も変えないとする。この場合、超音波探触子の構
造変化はなく、前述の数1、数2および数4〜7より明
らかなように、遅延時間のフォーカスデータに変更はな
い。
【0133】したがって、広帯域探触子を用いた場合
は、図2に示す実施の形態1の超音波診断装置の入力が
超音波探触子A,Bが広帯域探触子に変更になっただけ
であり、他の構成は図2に示す構成がそのまま適用でき
る。
【0134】したがって、図2に示す本発明の実施の形
態1の超音波診断装置に、広帯域探触子を適用し、中心
周波数を変えた場合においても、サンプル周波数とフォ
ーカス距離に変更がなければ、同じ遅延データを用いる
ことができる。90度サンプルのようにフォーカス距離
を変えずにサンプリング周波数を比で与えた場合には1
/h倍することで対応できる。基準となる周波数の探触
子の受波フォーカスデータのみ記憶しておき、他の周波
数の部分については、この基準となる周波数のデータに
所定の係数1/h(基準となる周波数に対する周波数の
比率)をかけて求めることができるので、探触子データ
格納部114aには、中心周波数比hのみ記憶してお
き、フォーカスデータ格納部114bに格納する超音波
探触子Aの受波フォーカスデータを読み出し、次に、比
を演算することで求められる。または、同じデータを使
用できる。
【0135】したがって、フォーカスデータ格納部11
4bに格納するデータの容量を小さくできるので、フォ
ーカスデータ格納部114bの記憶容量を小さくできる
という効果がある。
【0136】この場合の効果は、たとえば、振動子数が
それぞれm個の超音波探触子を2個使用する超音波診断
装置の場合では、従来では2×m個の受波フォーカスの
生成用データが必要であったものが、本実施の形態4の
超音波診断装置では、m個のデータ数に減少する。
【0137】(実施の形態5)次に、実施の形態5とし
て、前述する図3に示す実施の形態2の超音波診断装置
に、広帯域探触子を用いた場合の動作を図3に基づい
て、説明する。
【0138】広帯域探触子で中心周波数を変えるという
ことは、実施の形態1における探触子AまたはBにおい
て、振動子のピッチは固定であり、超音波探触子のフォ
ーカス距離およびサンプリング周波数をともに変更しな
い場合、超音波探触子の構造変化はなく、前述の数1〜
6より明らかなように、遅延時間のフォーカスデータに
変更はない。また、数2および数5より遅延時間は同じ
である。また、位相は、数8よりΦ0/hとなる。サン
プリング周波数を変更すると数8のTにhT0を代入
し、遅延時間は1/hになる。また、位相データは、Φ
0/hとなる。
【0139】したがって、広帯域探触子で中心周波数
(送受信周波数)のみ変わる場合は、周波数比hで割る
手段を設けることで、前述する実施の形態2の超音波診
断装置と同様に、実施の形態5の超音波診断装置におい
ても、受波フォーカスデータとして、すべてのΦデータ
をもつ必要はなくなる。
【0140】したがって、図3に示す本発明の実施の形
態2の超音波診断装置に、広帯域探触子を適用した場合
においても、従来では、広帯域探触子の中心周波数毎に
それぞれメモリに蓄えておく必要があったフォーカスデ
ータを、基準となる周波数の探触子の受波フォーカスデ
ータのみ記憶しておき、他の周波数の部分については、
この基準となる周波数のデータに所定の係数h(基準と
なる周波数に対する周波数の比率)により演算して求め
ることができるので、探触子データ格納部114aに
は、中心周波数比hのみ記憶しておき、フォーカスデー
タ格納部114bに格納する超音波探触子Aの受波フォ
ーカスデータを読み出し、次に、比を乗算することで求
められる。または、同じデータをそのまま使える。
【0141】したがって、フォーカスデータ格納部11
4bに格納するデータの容量を小さくできるので、フォ
ーカスデータ格納部114bの記憶容量を小さくできる
という効果がある。
【0142】この場合の効果は、たとえば、振動子数が
それぞれm個の超音波探触子を3個使用する超音波診断
装置の場合では、従来では3×m個の受波フォーカスの
生成用データが必要であったものが、本実施の形態5の
超音波診断装置では、m+2個のデータ数に減少する。
【0143】なお、以上の説明においては、超音波探触
子の口径すなわち振動子数×振動子のピッチについては
特に規定していないが、たとえば、複数個の超音波探触
子の内で、最も口径の大きい超音波探触子の中心周波数
を基準として、他の超音波探触子の中心周波数の比率を
格納しておくことにより、本発明が適用できる。ただ
し、この場合には、基準とした超音波探触子よりも口径
の小さい超音波探触子の振動子のない部分は使用しな
い。
【0144】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0145】たとえば、前述した方式にかかわらず、中
心周波数で探触子設定条件、使用条件を規格化(波長で
も同じ)することができ、フォーカスデータを軽減する
ことができる。上記実施例では、基準となる探触子のフ
ォーカスデータが記憶されていたが、フォーカスデータ
を演算するに必要なデータ(ピッチ、距離、周波数等)
のみ記憶または、与えて、演算により基準となるフォー
カスデータを計算するようなシステムにおいても周波数
を変えた場合に、その比により、さらに簡単な演算でそ
のフォーカスデータを求めることができる。
【0146】また、本実施の形態においては、セクタ走
査の場合について説明したが、これに限定されることは
なく、リニアおよびコンベックス走査等の他の走査でも
よいことはいうまでもない。
【0147】また、本実施の形態においては、受波フォ
ーカスデータを格納する第1の格納手段と、中心周波数
を格納する第2の格納手段とは、別々の格納手段であっ
ても、または、同一の格納手段で格納場所を変えている
ものであってもよいことはいうまでもない。たとえば、
メモリを2個持つか、あるいは、1個のメモリでアドレ
スで区別するかであって、本発明では、第1の格納手段
と第2の格納手段とは、その両者を区別するためのもの
ではない。
【0148】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0149】(1)2以上の超音波探触子を使用する超
音波診断装置を小型で低価格にできる。
【0150】(2)2以上の超音波探触子を使用する超
音波診断装置において、診断効率を向上することができ
る。
【0151】(3)2個以上の超音波探触子を使用する
超音波診断装置において、受波フォーカスデータ量を低
減することができる。
【0152】(4)2個以上の超音波探触子を使用する
超音波診断装置において、データ記憶手段の記憶容量を
低減することができる。
【0153】(5)2個以上の超音波探触子を使用する
超音波診断装置において、フォーカスのための遅延時間
の計算を簡略化することができる。
【0154】(6)広帯域超音波探触子等の同じ探触子
で複数の周波数に対応する場合において、受波フォーカ
スデータ量を低減することができる。
【0155】(7)広帯域超音波探触子等の同じ探触子
で複数の周波数に対応する場合において、必要記憶容量
を低減することができる。
【0156】(8)広帯域超音波探触子等の同じ探触子
で複数の周波数に対応する場合において、フォーカスの
ための遅延時間の計算、および、微小遅延に伴う補間処
理の計算を簡略化することができる。
【0157】(9)広帯域超音波探触子等の同じ探触子
で複数の周波数に対応する場合において、診断効率を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理となる基準の超音波探触子Aの受
波フォーカスの計算を説明するための図である。
【図2】本実施の形態1の超音波診断装置の信号処理部
分の概略構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態2の超音波診断装置の信号処理部
分の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態3の超音波診断装置の信号処理部
分の概略構成を示すブロック図である。
【図5】受波データとサンプリング関数との畳み込み処
理を説明するための図である。
【符号の説明】
100…ADC(A/D変換器、アナログデジタル変換
器)、101…遅延手段、102…加算手段、103…
サンプリング信号発生手段、104…遅延制御手段、1
12…信号処理部、113…表示部、114…フォーカ
スデータ発生部、114a…探触子データ格納部、11
4b…フォーカスデータ格納部、114c…演算部、第
1の波形変換手段、106…累加手段、107…第2の
波形変換手段、108…デジタル参照信号発生手段、1
09…位相補正信号発生手段、110…ラッチ手段、1
11…補間部。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波探触
    子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子
    が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データに変
    換した後、前記受波データに所定の遅延を行い、遅延後
    の受波データを加算して超音波像を構成する超音波診断
    装置であって、 所定の超音波探触子の受波フォーカスデータを格納する
    第1の格納手段と、前記所定の超音波探触子と他の超音
    波探触子との中心周波数の比を格納する第2の格納手段
    と、前記他の超音波探触子で受波した超音波信号から超
    音波像を構成する場合には、前記第1の格納手段に格納
    された前記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータ
    と前記第2の格納手段に格納する中心周波数との比に基
    づいて、前記受波フォーカスデータを計算する計算手段
    とを具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波探触
    子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子
    が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データに変
    換した後、該受波データに受信周波数と同じ周波数の参
    照信号を乗算し、該乗算後の受波データの内で差周波成
    分の受波データを遅延し、該遅延後の受波データに位相
    回転による位相補正を行った後、該位相補正後の受波デ
    ータを加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診
    断装置であって、 所定の超音波探触子の受波フォーカスデータを格納する
    第1の格納手段と、前記所定の超音波探触子と他の超音
    波探触子との中心周波数の比を格納する第2の格納手段
    と、前記他の超音波探触子で受波した超音波信号から超
    音波像を構成する場合には、前記第1の格納手段に格納
    された前記所定の超音波探触子の受波フォーカスデータ
    と前記第2の格納手段に格納する中心周波数との比に基
    づいて、前記受波フォーカスデータを計算する計算手段
    とを具備することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波探触
    子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子
    が受波した超音波信号を受波信号の中心周波数の4倍の
    サンプリング周波数でサンプリングして受波データに変
    換した後、該受波データを格納し、所定の遅延時間の該
    受波データを90°位相で読み出し、複素信号の位相を
    制御し加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診
    断装置であって、 所定の超音波探触子の受波フォーカスのためのデータを
    格納する第1の格納手段と、前記所定の超音波探触子と
    他の超音波探触子との中心周波数の比を格納する第2の
    格納手段と、前記他の超音波探触子で受波した超音波信
    号から超音波像を構成する場合には、前記第1の格納手
    段に格納された前記所定の超音波探触子の受波フォーカ
    スデータと前記第2の格納手段に格納する中心周波数と
    の比に基づいて、前記受波フォーカスデータを計算する
    計算手段とを具備することを特徴とする超音波診断装
    置。
  4. 【請求項4】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波探触
    子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、複数の受波
    信号を複数のアナログデジタル変換機によりそれぞれデ
    ジタル信号に変換し該受波データを格納し、読み出しタ
    イミングによりデジタル信号を遅延処理し、微小遅延の
    補間を、フィルタの係数を設定することにより実現する
    超音波ビームを形成する方式の超音波診断装置であっ
    て、 所定の超音波探触子の受波フォーカスのためのデータを
    格納する第1の格納手段と、前記所定の超音波探触子と
    他の超音波探触子との中心周波数の比を格納する第2の
    格納手段と、前記他の超音波探触子で受波した超音波信
    号から超音波像を構成する場合には、前記第1の格納手
    段に格納された前記所定の超音波探触子の受波フォーカ
    スデータと前記第2の格納手段に格納する中心周波数と
    の比に基づいて、前記受波フォーカスデータを計算する
    計算手段とを具備することを特徴とする超音波診断装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4の内のいずれか1項に
    記載の超音波診断装置において、 前記他の超音波探触子を使用する場合に、前記所定の超
    音波探触子の中心周波数に対する他の超音波探触子の中
    心周波数が1/h倍であるとき、前記計算手段は前記他
    の超音波探触子の配列ピッチをh倍、フォーカス距離を
    h倍、サンプリング周波数を1/h倍とすることを特徴
    とする超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなる超音波探触子を2以上有し、前記超音波探触
    子ごとの受波フォーカスデータに基づいて、前記振動子
    が受波した超音波信号をデジタル信号の受波データに変
    換した後、該受波データに受信周波数と同じ周波数の参
    照信号を乗算し、該乗算後の受波データの内で差周波成
    分の受波データを遅延し、該遅延後の受波データに位相
    回転による位相補正を行った後、該位相補正後の受波デ
    ータを加算して超音波像を構成する整相方式の超音波診
    断装置であって、 所定の超音波探触子の受波フォーカスのためのデータを
    格納する第1の格納手段と、前記所定の超音波探触子と
    他の超音波探触子との中心周波数の比を格納する第2の
    格納手段と、前記他の超音波探触子で受波した超音波信
    号から超音波像を構成する場合には、前記第1の格納手
    段に格納された前記所定の超音波探触子の受波フォーカ
    スデータと前記第2の格納手段に格納する中心周波数と
    の比に基づいて、前記受波フォーカスデータを計算する
    計算手段とを具備し、前記他の超音波探触子を使用する
    場合に、前記所定の超音波探触子の中心周波数に対する
    他の超音波探触子の中心周波数が1/h倍であるとき、
    前記計算手段は前記他の超音波探触子の配列ピッチおよ
    びフォーカス距離をh倍とし、サンプリング周波数はそ
    のままとすることを特徴とする超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の超音波診断装置におい
    て、 中心周波数の比が1/h倍としたとき、前記計算手段は
    時間遅延のフォーカスデータをh倍、位相回転データを
    そのままとすることを特徴とする超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6の内のいずれか1項に
    記載の超音波診断装置において、 前記複数の超音波探触子は、振動子配列ピッチ、フォー
    カス距離およびサンプリング周波数が各探触子の中心周
    波数の関数で与えられることを特徴とする超音波診断装
    置。
  9. 【請求項9】 超音波を送波および受波する複数の振動
    子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波探触子
    を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごとの受波
    フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波した超
    音波信号をデジタル信号の受波データに変換した後、前
    記受波データの内で所定の遅延時間の受波データを加算
    して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装置であ
    って、 所定の送受信周波数の受波フォーカスデータを格納する
    第1の格納手段と、前記所定の送受信周波数と他の送受
    信周波数の比を格納する第2の格納手段と、前記他の送
    受信周波数で受波した超音波信号から超音波像を構成す
    る場合には、前記第1の格納手段に格納された前記所定
    の超音波探触子の受波フォーカスデータと前記第2の格
    納手段に格納する中心周波数の比に基づいて、前記受波
    フォーカスデータを計算する計算手段とを具備すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 超音波を送波および受波する複数の振
    動子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波探触
    子を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごとの受
    波フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波した
    超音波信号をデジタル信号の受波データに変換した後、
    該受波データに受信周波数と同じ周波数の参照信号を乗
    算し、該乗算後の受波データの内で差周波成分の受波デ
    ータを遅延し、該遅延後の受波データに位相回転による
    位相補正を行った後、該位相補正後の受波データを加算
    して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装置であ
    って、 所定の送受信周波数の受波フォーカスデータを格納する
    第1の格納手段と、前記所定の送受信周波数と他の送受
    信周波数の比を格納する第2の格納手段と、前記他の送
    受信周波数で受波した超音波信号から超音波像を構成す
    る場合には、前記第1の格納手段に格納された前記所定
    の超音波探触子の受波フォーカスデータと前記第2の格
    納手段に格納する中心周波数の比に基づいて、前記受波
    フォーカスデータを計算する計算手段とを具備すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  11. 【請求項11】 超音波を送波および受波する複数の振
    動子からなり、複数の周波数で送受信できる超音波探触
    子を有し、前記超音波探触子の使用する周波数ごとの受
    波フォーカスデータに基づいて、前記振動子が受波した
    超音波信号を受波信号の中心周波数の4倍のサンプリン
    グ周波数でサンプリングして受波データに変換した後、
    該受波データを格納し、所定の遅延時間の該受波データ
    を90°位相で読み出し、複素信号の位相を制御し加算
    して超音波像を構成する整相方式の超音波診断装置であ
    って、 所定の送受信周波数の受波フォーカスデータを格納する
    第1の格納手段と、前記所定の送受信周波数と他の送受
    信周波数の比を格納する第2の格納手段と、前記他の送
    受信周波数で受波した超音波信号から超音波像を構成す
    る場合には、前記第1の格納手段に格納された前記所定
    の超音波探触子の受波フォーカスデータと前記第2の格
    納手段に格納する中心周波数の比に基づいて、前記受波
    フォーカスデータを計算する計算手段とを具備すること
    を特徴とする超音波診断装置。
  12. 【請求項12】 請求項9ないし11の内のいずれか1
    項に記載の超音波診断装置において、 前記他の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送
    受信周波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、
    前記計算手段はサンプリング周波数を1/hとすること
    を特徴とする超音波診断装置。
  13. 【請求項13】 請求項10もしくは12に記載の超音
    波診断装置において、 前記他の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送
    受信周波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、
    前記計算手段は時間遅延のフォーカスデータを1/h、
    位相回転データも1/hとしてフォーカスデータとする
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  14. 【請求項14】 請求項11もしくは12に記載の超音
    波診断装置において、 前記他の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送
    受信周波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、
    前記計算手段は時間遅延のフォーカスデータを1/h、
    としてフォーカスデータとすることを特徴とする超音波
    診断装置。
  15. 【請求項15】 請求項8ないし11の内のいずれか1
    項に記載の超音波診断装置において、 前記他の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送
    受信周波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、
    前記計算手段はサンプリング周波数を変更しないことを
    特徴とする超音波診断装置。
  16. 【請求項16】 請求項9もしくは15に記載の超音波
    診断装置において、 前記他の送受信周波数を使用する場合に、前記所定の送
    受信周波数に対し、送受信周波数が1/hであるとき、
    前記計算手段は位相回転データを1/hとしてフォーカ
    スデータとすることを特徴とする超音波診断装置。
JP32427797A 1996-11-27 1997-11-26 超音波診断装置 Expired - Fee Related JP3620953B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32427797A JP3620953B2 (ja) 1996-11-27 1997-11-26 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-316233 1996-11-27
JP31623396 1996-11-27
JP32427797A JP3620953B2 (ja) 1996-11-27 1997-11-26 超音波診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10211202A true JPH10211202A (ja) 1998-08-11
JP3620953B2 JP3620953B2 (ja) 2005-02-16

Family

ID=26568597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32427797A Expired - Fee Related JP3620953B2 (ja) 1996-11-27 1997-11-26 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3620953B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529134A (ja) * 1998-11-11 2002-09-10 スペンサー テクノロジーズ, インコーポレイテッド 血流をモニタリングするためのドップラー超音波法および装置
JP2020062280A (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 コニカミノルタ株式会社 超音波診断装置の受信ビームフォーマ、及び超音波診断装置の受信処理プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529134A (ja) * 1998-11-11 2002-09-10 スペンサー テクノロジーズ, インコーポレイテッド 血流をモニタリングするためのドップラー超音波法および装置
JP2020062280A (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 コニカミノルタ株式会社 超音波診断装置の受信ビームフォーマ、及び超音波診断装置の受信処理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3620953B2 (ja) 2005-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4039643B2 (ja) 超音波ビーム形成装置
JP3329575B2 (ja) マルチチャンネルデジタル受信装置および超音波診断装置
JP4039642B2 (ja) 超音波ビーム形成装置
JP2588185B2 (ja) 超音波診断装置
US6514205B1 (en) Medical digital ultrasonic imaging apparatus capable of storing and reusing radio-frequency (RF) ultrasound pulse echoes
JPH06254092A (ja) 超音波信号処理装置
KR20070113083A (ko) 직교 복조기 없이 iq 데이터를 형성하는 초음파 진단장치 및 방법
JPH07509786A (ja) アレイ型画像システムにおけるデジタル信号集束のための帯域幅サンプリング方式
JPH03123879A (ja) 超音波エコーグラフ装置
WO1999027858A1 (fr) Dispositif de diagnostic ultrasonore
JP3976897B2 (ja) 超音波装置
JP3620953B2 (ja) 超音波診断装置
US5891041A (en) Ultrasonic imaging system adapted for use with ultrasonic probes having different center frequencies
JP3600994B2 (ja) 超音波診断装置
JPH119603A (ja) 超音波診断装置
JPH08173431A (ja) 超音波診断装置
JP2001178716A (ja) 超音波診断装置
JP4395558B2 (ja) 超音波診断装置
JPH08257027A (ja) 超音波診断装置
JP2004216047A (ja) 超音波診断装置
JP6038259B1 (ja) 超音波診断装置
JPH05184567A (ja) 超音波診断装置
JP3869046B2 (ja) 超音波装置
JPH0722582B2 (ja) 超音波診断装置
JP3607459B2 (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041116

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101126

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101126

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111126

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121126

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees