JPH10211018A - 化粧用縫製パフおよびその製造方法 - Google Patents

化粧用縫製パフおよびその製造方法

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JPH10211018A
JPH10211018A JP3118197A JP3118197A JPH10211018A JP H10211018 A JPH10211018 A JP H10211018A JP 3118197 A JP3118197 A JP 3118197A JP 3118197 A JP3118197 A JP 3118197A JP H10211018 A JPH10211018 A JP H10211018A
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JP
Japan
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puff
base material
adhesive
sewing
thin film
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JP3118197A
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Kenji Nakamura
憲司 中村
Koji Nakamura
興司 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧用縫製パフによって化粧する際の化
粧料の無駄をなくし、またパフの中芯のずれをなくし
て、パフが変形することがなく、心地よく化粧ができる
化粧用縫製パフおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 立毛繊維を有する布帛またはウレタンフ
ォームもしくはゴムスポンジシートに静電植毛を施した
立毛シートからなる塗布母材1を裁断し、裁断した塗布
母材2枚をパイル面同士が内側になるように重ね合せ、
リボン3を塗布母材の間に挟んで塗布母材の裏面を外側
にした状態で周縁部を縫製12し、その際に周縁の一部
分13を縫製しないで残しておき、中芯2となる2枚の
弾性体シートを薄膜状の接着剤4によりそれぞれ塗布母
材の裏面11に接着し、一部分を縫製しないで残した口
から内部のパイル面を反転して外側にし、2枚の中芯を
内部に収め、次いで縫製しないで残した口を綴じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉末状または固型状
化粧料を塗布する際に使用する化粧用縫製パフに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から粉末状または固型状の化粧料の
塗布具としては、長い毛足を有するパイル織物や発泡体
に植毛したシート等を塗布母材とした化粧用縫製パフが
多用されてきている。このパフの内部には、中芯体が挿
入されている。この中芯体は、パフの使用時における弾
性効果を高めるため、およびパフのヘタリ防止の役目を
するものであり、その素材としては合成樹脂の発泡体や
ゴムの発泡体、不織布等からなる弾性体シートが用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の縫製パフにおい
ては、その内部に化粧料が入り込んで溜まるのを少なく
するにはパイル織物における地の織密度を上げなくては
ならず、織密度を上げることによって布帛の柔軟性が失
われることより布帛を裏返しする際にスムースな形が出
ないなどの欠点が生ずる。
【0004】また、ウレタンフォームやゴムスポンジフ
ォーム等のシートに静電植毛を施した立毛シートを用い
る場合には、シートの密度を高くして化粧料の浸透を防
止しなければならなかったため、風合いを損ねることが
多い。
【0005】また、従来の縫製パフは中芯となる弾性体
とパフ表面の立毛塗布母材とは独立したものとなってお
り、パフ表面との立毛塗布母材と弾性体との間に隙間が
あるため、パフの使用時に化粧料が入り込んで溜まるこ
とや、化粧料を塗布するに際に化粧用パフを手で折り曲
げて使用することが多いので、その際、中芯となる弾性
体が曲がってずれてパフ自体が変形してしまうなど、使
用時に不都合なことが起り易いものであった。
【0006】
【発明の目的】本発明は化粧用縫製パフによって化粧を
する際の化粧料の無駄をなくし、またパフの中芯のずれ
をなくして、パフが変形することがなく、心地よく化粧
ができるような化粧用縫製パフを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、立毛繊
維を有する布帛またはウレタンフォームもしくはゴムス
ポンジシートに静電植毛を施した立毛シートからなる塗
布母材を縫い合せた両面使用可能なリボン付きの化粧用
縫製パフにおいて、中芯となる2枚の弾性体シートの裁
断品がパフ内部に入っており、該弾性体シートの片面が
薄膜状の接着剤によりほぼ全面的に前記塗布母材に接着
されていることを特徴とする化粧用縫製パフにより前記
目的を達成する。
【0008】また、本発明によれば、立毛繊維を有する
布帛またはウレタンフォームもしくはゴムスポンジシー
トに静電植毛を施した立毛シートからなる塗布母材を裁
断し、該裁断した塗布母材2枚をパイル面同士が内側に
なるように重ね合せ、リボンを前記塗布母材の間に挟ん
で前記塗布母材の裏面を外側にした状態で周縁部を縫製
し、その際に周縁の一部分を縫製しないで残しておき、
中芯となる2枚の弾性体シートを薄膜状の接着剤により
それぞれ前記塗布母材の裏面に接着し、前記一部分を縫
製しないで残した口から内部のパイル面を反転して外側
にし、前記2枚の中芯を内部に収め、次いで縫製しない
で残した口を綴じることを特徴とする化粧用縫製パフの
製造方法により前記目的を達成する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のパフの塗布母材1とし
て、ビロード織物、パイル織物、パイル編物等の立毛布
帛が使用できる。立毛布帛を構成する繊維として、例え
ばナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン等の合
成繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、羊毛、
綿、絹、麻等の天然繊維等が使用できる。、また、塗布
母材1としてポリウレタン発泡体やゴムスポンジシート
に静電植毛を施した立毛シートを用いてもよい。静電植
毛のパイルとしてナイロン、ポリエステル、アクリル、
ビニロン等の合成繊維、レーヨン、アセテート等の再生
繊維、羊毛、綿、絹、麻等の天然繊維等の短繊維が使用
できる。
【0010】中芯2としてポリウレタン発泡体、ゴムス
ポンジ、不織布等の弾性体シートが使用できる。
【0011】本発明によれば塗布母材1と中芯2との隙
間をなくすために、中芯2の弾性体シートと塗布母材1
とを薄膜状の接着剤4によって接着する。この場合、中
芯2の大きさおよび形状と薄膜状接着剤4の大きさおよ
び形状をほぼ同一として、中芯2のほぼ全面を塗布母材
1に固着することが好ましい。このようにすると、パフ
の使用中に中芯2がずれてパフ形状が変形するのを防止
できる。また、塗布母材1と中芯2との間にある薄膜状
接着剤4が、パフ内部、特に中芯2の中に化粧料が入り
込むのを妨げる遮断膜の役目を果たし、化粧料が浪費さ
れることを防止する。
【0012】本発明に用いる薄膜状接着剤4は次のよう
にして予め製造する。すなわち、離型紙または離型フィ
ルム上に薄く接着剤を塗布し、乾燥して薄膜状接着剤と
する。接着剤は加圧により接着するタイプ、いわゆる感
圧接着剤であればよく、例えばアクリル系のものなどが
ある。
【0013】図1に示すような両面使用可能なリボン付
きの化粧用縫製パフを製造するには、まずビロード織
物、パイル織物、パイル編物等の立毛繊維を有する布帛
あるいはウレタンフォームやゴムスポンジフォーム等の
シートの静電植毛を施したものを塗布母材1として用
い、これを縫製後に所望のパフ形状が得られるような形
に裁断する。
【0014】図2(a)に示すように、裁断した2枚の
塗布母材のパイル面同士が内側になるように重ね合せ、
リボン3をパイル面の間に挟んで塗布母材1の裏面11
が外側になるようにしてその周縁部を縫製し(縫目を符
号12で示した)、袋状にする。この際、リボン3の片
方の端を含んでいる周縁部の一部分を縫製しないで残し
て(残した箇所を符号13で示した)、縫製する。
【0015】薄膜状接着剤4は離型紙(または離型フィ
ルム)と共に弾性体シート2の形状に合わせて打抜きま
たは裁断し、そして離型紙を付けたまま弾性体シート2
に加圧して貼着する。その後、離型紙を剥して、図2
(b)に示すように、その接着剤4の面を各塗布母材
1、1の裏面11に接着する。
【0016】次いで、図2(c)に示すように、袋の
口、すなわち、縫製しないで残した部分13から内部の
パイル面を反転して外側にし、2枚の弾性体シート2を
その口から内部に収める。次いで、図2(d)に示すよ
うに、手縫いによってその口を綴じる、所謂“くけ”を
行って仕上げる。
【0017】以下に、本発明の実施例に基き、本発明を
より詳細に説明する。
【0018】
【実施例1】長さ4mmのパイルを有するナイロンパフ織
物(6TT−3.8(92cm幅):杣長(株)の製品)
を直径95mmの円形に裁断し、パイル面を内側にして2
枚を合わせ、中央部に15S両面リボン(ゼンBG:日
本織マーク(株)の製品)を挟んだ。リボン部分1箇所
を含んだ周縁部30mmを残して、パフの周縁部を直径8
0mmの円形に縫製する。
【0019】 アクリル系接着剤[BPS−5231:東洋インキ製造(株)の製品] 100部 架橋剤[BXX−5134:東洋インキ製造(株)の製品] 1部 合計 101部 を離型紙に100g/m2 で塗布し、乾燥した。その
後、この接着剤とスコットフォームBJW[ブリヂスト
ン化成品(株)の製品]6mm厚さ、95cm幅のものとを
加圧して貼り合わせて中芯用のシート材料とし、これを
直径70mmの円形に裁断した。中芯用シート材料の離型
紙を剥離した後、接着剤面を上記縫製品の両裏面に加圧
して貼り合わせた。そして、縫製していない部分から裏
返してパイル面を表に出した後、開いた口にリボンの端
を差込んで、開いた口を手縫いにより口綴じを行って化
粧用縫製パフとした。
【0020】この化粧用縫製パフは化粧料が中芯に入り
込むことのないものであり、化粧時に中芯が動いて変形
することのない優れたパフであった。
【0021】
【実施例2】 デイクナル#1500[大日本インキ化学工業(株)の製品] 100部 デイクナル#1850[大日本インキ化学工業(株)の製品] 100部 デコナールX−1500[大日本インキ化学工業(株)の製品] 8部 ボンコートV[大日本インキ化学工業(株)の製品] 1.5部 アンモニア水 適量 合計 209.5部 からなる接着剤をポリウレタンフォームシートのモルト
プレンMF−50[イノアックコーポレーションの製
品]の3mmの厚さのシートに100g/m2 の厚さ程度
に塗布し、1.5デニール、長さ1.5mmのナイロン6
の短繊維を静電植毛し、乾燥し、加熱架橋して植毛シー
トを得た。この植毛シートを直径80mmの円形に裁断
し、パイル面を内側に2枚を合わせ、中央部に10S両
面リボン[ゼンBG:日本織マーク(株)の製品]を挟
んだ。リボン部分を1箇所含んだ周縁部25mmを残し
て、パフの周縁部を直径65mmの円形に縫製した。
【0022】 アクリル系接着剤[BPS−5231:東洋インキ製造(株)の製品] 100部 架橋剤[BXX−5134:東洋インキ製造(株)の製品] 1部 合計 101部 からなる粘着性接着剤を離型紙に80g/m2 程度に塗
布し、乾燥した。その後、この接着剤とスコットフォー
ムBJW[ブリヂストン化成品(株)の製品]4mm厚
さ、95cm幅のものとを加圧して貼り合わせて中芯用の
シート材料とし、これを直径50mmの円形に裁断した。
2枚の中芯用シート材料の離型紙を剥離した後、それぞ
れ接着剤面を上記縫製品の両裏面に加圧して貼り合わせ
た。そして、縫製していない部分から裏返してパイル面
を表に出した後、開いた口にリボンの端を差込んで手縫
いにより口綴じを行って化粧用縫製パフとした。
【0023】この化粧用縫製パフは化粧料が中芯に入り
込むことがなく、化粧時に中芯が動いたりせず、パフが
変形することがなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、2枚の中芯が薄膜状の
接着剤により、それらの塗布母材側の面のほぼ全面が塗
布母材に接着されているので、化粧時に中芯がずれたり
することがなく化粧料の塗布を行い易い。
【0025】また本発明によれば、パフの化粧料塗布面
のほぼ全面において薄膜状の接着剤が塗布母材の裏側に
接着している状態であるので、粉末状または固型状の化
粧料がパフの内部に侵入することを、その薄膜状接着剤
により防止することができ、それによって化粧料の無駄
使いを防止することができる。
【0026】また本発明においては、中芯を2枚として
パフの内部においてそれぞれ薄膜状接着剤により塗布母
材に接着されているので、塗布母材のいずれの面を用い
ても上記のように化粧料の侵入が防げ、また中芯の移動
がなく、従ってパフの両面を同じように使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧用縫製パフの一実施例を示し、
(a)は斜視図、(b)は断面斜視図である。
【図2】本発明の化粧用縫製パフを製造していく過程を
示すパフの一部断面斜視図であり、(a)から(d)の
順に順次製造する。
【符号の説明】
1 パイルを有する塗布母材 2 中芯 3 リボン 4 薄膜状接着剤 11 塗布母材の裏面 12 縫目 13 縫製しないで残した箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 興司 大阪府大阪市東淀川区西淡路6丁目3番41 号 中村物産株式会社淡路工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立毛繊維を有する布帛またはウレタンフ
    ォームもしくはゴムスポンジシートに静電植毛を施した
    立毛シートからなる塗布母材を縫い合せた両面使用可能
    なリボン付きの化粧用縫製パフにおいて、中芯となる2
    枚の弾性体シートの裁断品がパフ内部に入っており、該
    弾性体シートの片面が薄膜状の接着剤によりほぼ全面的
    に前記塗布母材に接着されていることを特徴とする化粧
    用縫製パフ。
  2. 【請求項2】 前記薄膜状接着剤は化粧料がパフの内部
    に入ることを妨げる遮断膜として働くことを特徴とする
    請求項1記載の化粧用縫製パフ。
  3. 【請求項3】 立毛繊維を有する布帛またはウレタンフ
    ォームもしくはゴムスポンジシートに静電植毛を施した
    立毛シートからなる塗布母材を裁断し、該裁断した塗布
    母材2枚をパイル面同士が内側になるように重ね合せ、
    リボンを前記塗布母材の間に挟んで前記塗布母材の裏面
    を外側にした状態で周縁部を縫製し、その際に周縁の一
    部分を縫製しないで残しておき、中芯となる2枚の弾性
    体シートを薄膜状の接着剤によりそれぞれ前記塗布母材
    の裏面に接着し、前記一部分を縫製しないで残した口か
    ら内部のパイル面を反転して外側にし、前記2枚の中芯
    を内部に収め、次いで縫製しないで残した口を綴じるこ
    とを特徴とする化粧用縫製パフの製造方法。
  4. 【請求項4】 離型紙または離型フィルム上に薄くアク
    リル系接着剤を塗布し、乾燥して薄膜状の接着剤とし、
    前記弾性体シートを塗布母材に接着する際に前記接着剤
    を使用することを特徴とする請求項3記載の化粧用縫製
    パフの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記薄膜状の接着剤が感圧タイプの接着
    剤であることを特徴とする請求項3または4記載の化粧
    用縫製パフの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記薄膜状の接着剤が前記中芯の弾性体
    シートとほぼ同形状であることを特徴とする請求項3か
    ら5のいずれか1項に記載の化粧用縫製パフの製造方
    法。
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