JPH10210476A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

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JPH10210476A
JPH10210476A JP1024297A JP1024297A JPH10210476A JP H10210476 A JPH10210476 A JP H10210476A JP 1024297 A JP1024297 A JP 1024297A JP 1024297 A JP1024297 A JP 1024297A JP H10210476 A JPH10210476 A JP H10210476A
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JP
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vector
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block
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JP1024297A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Fukazawa
英一 深沢
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動きが左右いずれの方向に動く場合や静止画
の背景が動く映像であっても動きベクトルの検出精度
(正確度)を向上させることができ、画質の向上を図る
ことができる動きベクトル検出装置を提供する。 【解決手段】 動きベクトル検出装置20は、1つのブ
ロックに対して第1の方向(例えば、左側から右側)の
動きベクトルを検出する第1方向動きベクトル検出部4
1と、1つのブロックに対して第2の方向(例えば、右
側から左側)の動きベクトルを検出する第2方向動きベ
クトル検出部42と、左から右のスキャンで検出された
検出ベクトルKを用いてフィールド間差分値Lを算出す
るDFD演算回路31と、左から右のスキャンで検出さ
れた検出ベクトルRを用いてフィールド間差分値Sを算
出するDFD演算回路38と、フィールド間差分値Lと
フィールド間差分値Sの同じアドレスのブロックを大小
比較するDFDメモリ及び比較回路39と、大小比較出
力Tに基づいてフィールド間差分値の小さい方の動きべ
クトルVを検出ベクトルとしてする検出ベクトルメモリ
及び選択回路40とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動きベクトルを検
出する動きベクトル検出装置に係り、詳細には、例えば
TV信号において、動画像の大きさ及び方向、すなわち
動きベクトルを検出する動きベクル検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動きべクトルは、TV信号の高能率符号
化におけるフレーム間符号化効率を向上させる際や、Τ
V方式変換におけるフィールド数の変換による動きの不
連続性を軽減させる際に用いられている。参考文献とし
ては、例えば「1989ΤV学会全国大会予稿集20−
5」「1991TV誌(Vol45,No.12)P1
534〜P1543」がある。
【0003】一般的な動きベクトル検出方式は、TV信
号をm画素×nライン(m,nは整数)のブロックに細
分化した後、ブロック毎に動きベクトルを検出する方法
であり、例えば特開昭55−162683号、特開昭5
5−162684号公報記載のパターンマッチング法
や、特開昭60−158786号公報記載の反復勾配法
などが良く知られている。
【0004】更に反復勾配法の中に、動きベクトルの検
出精度を向上させるために初期偏位ベクトル(例えば、
特開昭62−206980号公報参照)を用いたものが
ある。
【0005】この公報記載のベクトル検出方式は、1フ
ィールド又は1フレームのTV信号を例えばm画素×n
ラインからなるブロック単位に細分化し、これらブロッ
クの動きべクトルを検出することを前提としている。
【0006】以下、図2〜図4を参照して前フィールド
を基準として、現フィールドの真の動きベクトルを初期
偏位べクトルを用いて求める方法について説明する。
【0007】図2は初期偏位ベクトルを用いた動きベク
トル検出回路の構成を示すブロック図であり、図3は現
フィールドと前フィールドのブロックの対応を示す図、
図4は図4は図2の動きベクトルを説明するための図で
ある。
【0008】図2において、動きベクトル検出回路10
は、既検出ベクトルメモリ11、初期偏位ベクトル選択
回路12、第1の勾配法演算回路13、加算回路14、
第2の勾配法演算回路15及び加算回路16から構成さ
れる。
【0009】図3に示すように、真の動きベクトルを求
めようとする被検出ブロック(m1,n1)に対して時間
的に前に検出されている動きべクトルの中から最適な動
きベクトルを選択し、この選択された動きベクトルを初
期偏位べクトルVo=(α0,β0)とし、次にこの初期
偏位ベクトル分、座標を偏位したブロック(m1+α0,
n1+β0)と前記被検出ブロックとを基に1回目の動き
偏位分V1=(α1,β1)と2回目の動き偏位分V2=
(α2,β2)を反復勾配法を用いて求め、更に前記初期
偏位ベクトルV0と前記動きベクトル偏位分V1,V2を
加算して被検出ブロックに対する真の動きベクトルV=
V0+V1+V2を求めている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の動きベクトル検出装置にあっては、以下に述
べるような問題点があった。
【0011】すなわち、2フィールド間の信号を用い、
基準フィールドからもう一方のフィールドを探索して動
きベクトルを検出する動きベクトル検出において、時間
的に前に検出されている動きベクトルの中から最適な動
きべクトルを選択し、それを初期偏位ベクトルV0とす
る方法で、図5に示すように画面の左上のブロックを始
点として右へ、右端まで終了したら1段下の左端のブロ
ック、というようにブロック毎行う場合、時間的に前に
検出されている動きベクトルの中で、最新の、時間的に
同じフィールドの既検出ベクトルは被検出ブロックの左
側に存在する。被検出ブロックの右側には時間的に同じ
フィールドの既検出ベクトルは存在せず、前フィールド
の既検出べクトルのみである。
【0012】よって、左側の同フィールドの既検出ベク
トルを初期偏位ベクトルとした場合に比べて、右側の前
フィールドの既検出ベクトルを初期偏位べクトルとした
場合は、最終的に検出される動きベクトルの精度(正確
度)が悪くなることがある。すなわち、右から左へ動く
動画像と、左から右へ動く動画像とで動きベクトルの検
出精度(正確度)が異なり、動きベクトルを用いて動き
内挿をした内挿画像が動きが右方向なのか、左方向なの
かによって異なることになるという欠点があった。
【0013】また、図6に示すような、静止画の背景が
動く映像では、静止画の背部から出現した信号は前フィ
ールドには存在しないため、その輪郭部分で動きベクト
ルを誤検出し、内挿画像が歪むという欠点があった。
【0014】本発明は、動きが左右いずれの方向に動く
場合や静止画の背景が動く映像であっても動きベクトル
の検出精度(正確度)を向上させることができ、画質の
向上を図ることができる動きベクトル検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動きベクト
ル検出装置は、映像信号をm画素×nライン(m,nは
任意の整数)のブロックに分割し、ブロック毎に少なく
とも1フィールド間以上離れた信号間で、動きの大きさ
及び方向を検出する動きべクトル検出装置において、ブ
ロック毎に第1の方向から動きベクトルを検出する第1
方向動きベクトル検出手段と、ブロック毎に第2の方向
から動きベクトルを検出する第2方向動きベクトル検出
手段と、第1方向動きベクトル検出手段により検出され
た検出ベクトルを用いてフィールド間差分値を算出する
第1の差分値算出手段と、第2方向動きベクトル検出手
段により検出された検出ベクトルを用いてフィールド間
差分値を算出する第2の差分値算出手段と、第1の差分
値と第2の差分値とを比較し、動きベクトルを選択する
選択手段とを備えて構成する。
【0016】本発明に係る動きベクトル検出装置は、映
像信号をm画素×nライン(m,nは任意の整数)のブ
ロックに分割し、ブロック毎に少なくとも1フィールド
間以上離れた信号間で、動きの大きさ及び方向を検出す
る動きべクトル検出装置において、ブロック毎に第1の
方向から動きベクトルを検出する第1方向動きベクトル
検出手段と、ブロック毎に第2の方向から動きベクトル
を検出する第2方向動きベクトル検出手段と、第1の方
向からスキャンされた前フィールド信号を基準信号と
し、現フィールド信号を探索信号とし、該基準信号と第
1方向動きベクトル検出手段により検出されたべクトル
量座標を偏位した探索信号とのブロック毎の差分値の絶
対値を総和する第1の差分値算出手段と、第2の方向か
らスキャンされた前フィールド信号を基準信号とし、現
フィールド信号を探索信号とし、該基準信号と第2方向
動きベクトル検出手段により検出されたべクトル量座標
を偏位した探索信号とのブロック毎の差分値の絶対値を
総和する第2の差分値算出手段と、第1の差分値の絶対
値の総和と第2の差分値の絶対値の総和とを比較し、動
きベクトルを選択する選択手段とを備えて構成する。
【0017】上記選択手段は、第1の差分値の絶対値の
総和と第2の差分値の絶対値の総和を比較して動きベク
トルを選択するものであってもよい。
【0018】上記動きベクトル検出装置において、動き
ベクトル検出は、反復勾配法を用いた動きベクトル検出
であってもよく、上記動きベクトル検出装置において、
動きベクトル検出は、初期偏位ベクトルを用いて動きベ
クトルを求める初期偏位ベクトル法を用いた動きベクト
ル検出であってもよい。
【0019】上記動きベクトル検出装置において、第1
の方向及び第2の方向は、ブロック毎に行うスキャン方
向であり、第2の方向は、第1の方向の逆方向であって
もよい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る動きベクトル検出装
置は、TV信号において、動画像の動きベクトルを検出
する動きベクトル検出装置に適用することができる。
【0021】図1は本発明の実施形態に係る動きベクト
ル検出装置の構成を示すブロック図である。
【0022】図1において、動きベクトル検出回路20
は、フィールドメモリ21,22、フィールドディレイ
23,24、検出ベクトルメモリ25、初期偏位ベクト
ル選択回路26、第1の勾配法演算回路27、加算回路
28、第2の勾配法演算回路29、加算回路30、DF
D(フィールド間差分値)演算回路31(第1の差分値
算出手段)、検出ベクトルメモリ32、初期偏位ベクト
ル選択回路33、第1の勾配法演算回路34、加算回路
35、第2の勾配法演算回路36、加算回路37、DF
D演算回路38(第2の差分値算出手段)、DFDメモ
リ及び比較回路39、検出ベクトルメモリ及び選択回路
40から構成される。
【0023】上記検出ベクトルメモリ25、初期偏位ベ
クトル選択回路26、第1の勾配法演算回路27、加算
回路28、第2の勾配法演算回路29及び加算回路30
は、全体として1つのブロックに対して第1の方向(例
えば、左側から右側)の動きベクトルを検出する第1方
向動きベクトル検出部41(第1方向動きベクトル検出
手段)を構成し、上記検出ベクトルメモリ32、初期偏
位ベクトル選択回路33、第1の勾配法演算回路34、
加算回路35、第2の勾配法演算回路36及び加算回路
37は、全体として1つのブロックに対して第2の方向
(例えば、右側から左側)の動きベクトルを検出する第
2方向動きベクトル検出部42(第2方向動きベクトル
検出手段)を構成する。
【0024】上記第1方向動きベクトル検出部41及び
第2方向動きベクトル検出部42は、それぞれ初期偏位
ベクトルを用いた動きベクトル検出部を構成し、前記図
2の動きベクトル検出回路10にそれぞれ相当する。
【0025】また、上記DFDメモリ及び比較回路39
と、検出ベクトルメモリ及び選択回路40とは、全体と
して動きベクトルを選択する選択手段を構成する。
【0026】上記フィールドメモリ21,22は、画像
データを記憶しブロック単位に読み出す画像メモリであ
る。
【0027】上記フィールドディレイ23,24は、画
像データを1フィールド分遅延させて前フィールド信号
(C,E)と現フィールド信号(B,D)を作るための
ものである。
【0028】上記DFD演算回路31は、第1方向動き
ベクトル検出部41により左から右のスキャンで検出さ
れた検出ベクトルKを用いてフィールド間差分値Lを算
出する。
【0029】上記DFD演算回路38は、第2方向動き
ベクトル検出部42により右から右のスキャンで検出さ
れた検出ベクトルRを用いてフィールド間差分値Sを算
出する。
【0030】上記DFDメモリ及び比較回路39は、左
から右のスキャンでのフィールド間差分値Lと右から左
のスキャンでのフィールド間差分値Sの同じアドレスの
ブロックを大小比較する。
【0031】上記検出ベクトルメモリ及び選択回路40
は、大小比較出力Tに基づいてフィールド間差分値の小
さい方の動きべクトルVを最終的に検出された動きベク
トルとして出力する。
【0032】このように、本実施形態に係る動きベクト
ル検出回路20は、1つのブロックに対して第1の方向
(例えば、左側から右側)の動きベクトルを検出する第
1方向動きベクトル検出部41と、1つのブロックに対
して第2の方向(例えば、右側から左側)の動きベクト
ルを検出する第2方向動きベクトル検出部42と、左か
ら右のスキャンで検出された検出ベクトルKを用いてフ
ィールド間差分値Lを算出するDFD演算回路31と、
左から右のスキャンで検出された検出ベクトルRを用い
てフィールド間差分値Sを算出するDFD演算回路38
と、フィールド間差分値Lとフィールド間差分値Sの同
じアドレスのブロックを大小比較するDFDメモリ及び
比較回路39と、大小比較出力Tに基づいてフィールド
間差分値の小さい方の動きべクトルVを検出ベクトルと
してする検出ベクトルメモリ及び選択回路40とを備え
て構成されている。
【0033】すなわち、動きベクトル検出をブロック毎
に左側から行うだけでなく、右側からもブロック毎に動
きベクトル検出を行い、1つのブロックに対して2つの
動きベクトル(右側と左側)を検出し、この2つの動き
べクトルを用いてそれぞれフィールド間差分値を求め、
その大小比較と2つのフィールド間差分値により大きさ
の小さい方を真の動きベクトルとする構成である。
【0034】次に、上述のように構成された動きベクト
ル検出装置20の動作を説明する。
【0035】この動きベクトル検出は、例えば8画素×
8ラインのブロックサイズで行われる。フィールドメモ
リ21によって、1フィールドの信号をブロック毎に左
から右へのスキャンで読み出す。読み出した1フィール
ド信号は、フィールドディレー23に入力され、フィー
ルドディレー23によって、前フィールド信号Cと現フ
ィールド信号Bを作る。
【0036】前フィールド信号Cを基準フィールドと
し、現フィールド信号Bを探索フィールドとして、初期
偏位ベクトル選択回路26、第1の勾配法演算回路2
7、第2の勾配法演算回路29及びDFD演算回路31
にそれぞれ供給する。
【0037】第1方向動きベクトル検出部41では、前
フィールド信号C、現フィールド信号Bをもとに初期偏
位ベクトルを用いた反復勾配法により左から右にスキャ
ンした場合の検出ベクトルKを求める。具体的には、初
期偏位べクトル選択回路26によって選択された初期偏
位ベクトルGを用いて、反復勾配法により第1の勾配法
演算回路27、加算回路28、第2の勾配法演算回路2
9及び加算回路30からなる動きベクトル検出部で動き
ベクトル検出を行い、左から右のスキャンでの検出ベク
トルKを算出し、算出した検出ベクトルKを検出ベクト
ル選択回路40とベクトルメモリ25に送出する。この
検出ベクトルKは、初期偏位べクトルの候補べクトルF
となるため、べクトルメモリ25に格納される。
【0038】上記左から右のスキャンにおける反復勾配
法の詳細を以下に述べる。
【0039】勾配法演算回路27では、初期偏位ベクト
ルGを用いて1回目の勾配法演算を行う。これより得ら
れた偏位分Hを、加算回路28により初期偏位べクトル
Gと加算する。勾配法演算回路29では、加算回路28
による加算結果I(=G+H)を用いて2回目の勾配法
演算を行う。そこで得られる偏位分Jを、加算回路30
により1回目で求められた動きベクトルIと加算して反
復勾配法による左から右のスキャンでの検出ベクトルK
を算出する。算出した検出ベクトルKは、検出ベクトル
選択回路40とベクトルメモリ25に送出する。
【0040】一方、1つのブロックに対して第2の方向
(例えば、右側から左側)の動きベクトル検出も同様に
行う。
【0041】すなわち、フィールドメモリ22によっ
て、1フィールドの信号をブロック毎に右から左へのス
キャンで読み出す。フィールドディレー24によって、
前フィールド信号Eと現フィールド信号Dを作る。
【0042】前フィールド信号Eを基準フィールドと
し、現フィールド信号Dを探索フィールドとして、初期
偏位ベクトル選択回路33、第2の勾配法演算回路3
4、第2の勾配法演算回路36及びDFD演算回路38
にそれぞれ供給する。
【0043】第2方向動きベクトル検出部42では、前
フィールド信号E、現フィールド信号Dをもとに初期偏
位ベクトルを用いた反復勾配法により右から左にスキャ
ンした場合の検出ベクトルRを求める。具体的には、初
期偏位ベクトル選択回路33によって選択された初期偏
位べクトルNを用いて、反復勾配法により第1の勾配法
演算回路34、加算回路35、第2の勾配法演算回路3
6及び加算回路37からなる動きベクトル検出部で動き
ベクトル検出を行い、右から左のスキャンでの検出ベク
トルRを算出し、算出した検出ベクトルRを検出ベクト
ル選択回路40とベクトルメモリ32に送出する。検出
ベクトルRは、初期偏位べクトルの候補べクトルMとな
るため、べクトルメモリ32に格納される。
【0044】上記右から左のスキャンにおける反復勾配
法の詳細を以下に述べる。
【0045】勾配法演算回路34では、初期偏位ベクト
ルNを用いて1回目の勾配法演算を行う。これより得ら
れた偏位分Oを、加算回路35により初期偏位べクトル
Nと加算する。勾配法演算回路36では、加算回路35
による加算結果P(=N+O)を用いて2回目の勾配法
演算を行う。そこで得られる偏位分Qを、加算回路37
により1回目で求められた動きベクトルPと加算して反
復勾配法による右から左のスキャンでの検出ベクトルR
を算出する。算出した検出ベクトルRは、検出ベクトル
選択回路40とベクトルメモリ32に送出する。
【0046】次に、左から右のスキャンでの検出ベクト
ルKを用いて、DFD演算回路31によりフィールド間
差分値Lを算出する。また、右から左のスキャンでの検
出べクトルRを用いて、DFD演算回路38によりフィ
ールド間差分値Sを算出する。ここで、フィールド間差
分値(DFD)は、2フィールド間のブロック内の差分
の絶対値の総和である。検出された動きべクトルで探索
フィールドのアドレスを移動させ、同じアドレスの基準
フィールドと差分を取る。
【0047】次に、左から右のスキャンでのフィールド
間差分値Lと、右から左のスキャンでのフィールド間差
分値SをDFDメモリ及び比較回路39に入力し、DF
Dメモリ及び比較回路39によって同じアドレスのブロ
ックを大小比較し、大小比較結果Tを検出ベクトル選択
回路40に出力する。
【0048】検出ベクトル選択回路40では、左から右
のスキャンでの検出ベクトルK、右から左のスキャンで
の検出べクトルR、及び大小比較結果Tに基づいてフィ
ールド間差分値の小さい方の動きべクトルVを選択し、
動きベクトルVを最終的に検出された動きベクトルとし
て出力する。
【0049】以上説明したように、本実施形態に係る動
きベクトル検出装置20は、1つのブロックに対して第
1の方向(例えば、左側から右側)の動きベクトルを検
出する第1方向動きベクトル検出部41と、1つのブロ
ックに対して第2の方向(例えば、右側から左側)の動
きベクトルを検出する第2方向動きベクトル検出部42
と、左から右のスキャンで検出された検出ベクトルKを
用いてフィールド間差分値Lを算出するDFD演算回路
31と、左から右のスキャンで検出された検出ベクトル
Rを用いてフィールド間差分値Sを算出するDFD演算
回路38と、フィールド間差分値Lとフィールド間差分
値Sの同じアドレスのブロックを大小比較するDFDメ
モリ及び比較回路39と、大小比較出力Tに基づいてフ
ィールド間差分値の小さい方の動きべクトルVを検出ベ
クトルとしてする検出ベクトルメモリ及び選択回路40
とを備え、ブロック毎に左から右へのスキャンで動きベ
クトル検出し、同時に、右から左へのスキャンで動きべ
クトル検出し、同じアドレスのブロックをフィールド間
差分値により大小比較し、フィールド間差分値の小さい
方の動きべクトルを最終的な検出動きべクトルとするよ
うに構成したので、ベクトル検出において、左右どちら
の動きに対しても同じ検出の精度(正確度)を得ること
ができ、動きべクトルの左右の違いによる歪みの無い、
内挿画像を得ることができる。また、静止画の背景が動
く映像においても、その輪郭部分での動きベクトルの誤
検出を軽減することができ、歪みの少ない内挿画像を得
ることができる。
【0050】すなわち、従来、ブロック毎に左から右へ
のスキャンだけで動きベクトル検出し、時間的に前に検
出されている動きベクトルの中で、最新の、時間的に同
じフィールドの既検出べクトルは被検出ブロックの左側
に存在し、被検出ブロックの右側には時間的に同じフィ
ールドの既検出ベクトルは存在せず、前フィールドの既
検出べクトルのみで、左側の同フィールドの既検出べク
トルを初期偏位ベクトルとした場合に比べて、右側の前
フィールドの既検出べクトルを初期偏位ベクトルとした
場合は、最終的に検出される動きべクトルの精度(正確
度)が悪くなることがあり、右から左へ動く動画像と、
左から右へ動く動画像とで動きベクトルの検出精度(正
確度)が異なり、動きべクトルを用いて動き内挿をした
内挿画像が、動きが右方向なのか、左方向なのかによっ
て異なることになるという欠点を除去できるという効果
がある。
【0051】また、図6に示すような、静止画の背景が
動く映像では、ブロック毎に左から右へのスキャンと、
左から右へのスキャンとで動きベクトル検出することに
より、左右両方に最新(現フィールド)の初期偏位ベク
トルが存在するため、その輪郭部分での動きべクトルの
誤検出は軽減され、内挿画像の歪みも少なくなるという
効果がある。
【0052】なお、上記実施形態では、1フィールド異
なる映像信号から動きベクトルを検出するものを示した
が、1フレーム(2フィールド)異なる映像信号から動
きベクトルを検出するものにも適用でき、また、3フィ
ールド以上異なる映像信号から動きベクトルを検出する
ものにも、適用することができることは勿論である。
【0053】また、上記実施形態では、過去の映像信号
(前フィールド信号)を基準側とし、現在の映像信号
(現フィールド信号)を探索側として動きベクトルを検
出するものを示したが、基準側及び探索側が逆の動きベ
クトル検出に対しても、本発明を適用できる。
【0054】また、上記実施形態では、第1の方向は、
左側から右側の動きベクトルを検出し、第2の方向は、
右側から左側の動きベクトルを検出するようにしている
が、これには限定されず、少なくとも2方向から動きベ
クトルを検出するものであればどのような方向であって
もよい。また、映像信号として、TV信号を適用してお
りこのため2方向の実施形態を示したが、映像信号の種
類若しくは必要に応じて2方向以上、例えば4方向から
動きベクトルを検出するものにおいても同様に適用でき
ることは言うまでもない。
【0055】また、上記各実施形態では、初期偏位ベク
トルを用いて動きベクトルを求める初期偏位ベクトル法
を用いる例について説明したが、動きベクトルを検出す
る方法であればどのような方法を適用してもよい。
【0056】また、上記実施形態においては、検出ブロ
ックの大きさが8画素×8ラインであるものを示した
が、この大きさは任意の大きさであってもよい。
【0057】さらに、上記各実施形態では動きベクトル
検出方法を、例えばMPEG(Moving Picture Expert
Group)アルゴリズムに基づく動画像処理装置に適用し
てもよいが、勿論これには限定されず、動きベクトルを
用いるものであれば全ての装置に適用可能であることは
言うまでもない。
【0058】さらにまた、上記動きベクトル検出装置、
動きベクトル検出部を構成する回路や部材の数、種類な
どは前述した実施形態に限られないことは言うまでもな
く、ソフトウェア(例えば、C言語)により実現するよ
うにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る動きベクトル検出装置で
は、ブロック毎に第1の方向から動きベクトルを検出す
る第1方向動きベクトル検出手段と、ブロック毎に第2
の方向から動きベクトルを検出する第2方向動きベクト
ル検出手段と、第1方向動きベクトル検出手段により検
出された検出ベクトルを用いてフィールド間差分値を算
出する第1の差分値算出手段と、第2方向動きベクトル
検出手段により検出された検出ベクトルを用いてフィー
ルド間差分値を算出する第2の差分値算出手段と、第1
の差分値と第2の差分値とを比較し、動きベクトルを選
択する選択手段とを備えて構成したので、ベクトル検出
において、左右どちらの動きに対しても同じ検出の精度
(正確度)を得ることができ、動きべクトルの左右の違
いによる歪みの無い、内挿画像を得ることができる。ま
た、静止画の背景が動く映像においても、その輪郭部分
での動きベクトルの誤検出を軽減することができ、歪み
の少ない内挿画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施形態に係る動きベクトル
検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】従来の初期偏位ベクトル法を用いた動きベクト
ル検出装置の構成を示すブロック図である。
【図3】現フィールドと前フィールドのブロックの対応
を示す図である。
【図4】従来の動きベクトル検出装置の動きベクトルを
説明するための図である。
【図5】従来の動きベクトル検出装置の動きベクトル検
出を説明するための図である。
【図6】従来の動きベクトル検出装置の動画の中の静止
画の動きベクトル検出を説明するための図である。
【符号の説明】
20 動きベクトル検出装置、21,22 フィールド
メモリ、23,24フィールドディレイ、25,32
検出ベクトルメモリ、26,33 初期偏位ベクトル選
択回路、27,34 第1の勾配法演算回路、28,3
0,35,37 加算回路、29,36 第2の勾配法
演算回路、31 DFD(フィールド間差分値)演算回
路(第1の差分値算出手段)、38 DFD演算回路
(第2の差分値算出手段)、39 DFDメモリ及び比
較回路、40 検出ベクトルメモリ及び選択回路、41
第1方向動きベクトル検出部(第1方向動きベクトル
検出手段)、42 第2方向動きベクトル検出部(第2
方向動きベクトル検出手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号をm画素×nライン(m,nは
    任意の整数)のブロックに分割し、ブロック毎に少なく
    とも1フィールド間以上離れた信号間で、動きの大きさ
    及び方向を検出する動きべクトル検出装置において、 ブロック毎に第1の方向から動きベクトルを検出する第
    1方向動きベクトル検出手段と、 ブロック毎に第2の方向から動きベクトルを検出する第
    2方向動きベクトル検出手段と、 前記第1方向動きベクトル検出手段により検出された検
    出ベクトルを用いてフィールド間差分値を算出する第1
    の差分値算出手段と、 前記第2方向動きベクトル検出手段により検出された検
    出ベクトルを用いてフィールド間差分値を算出する第2
    の差分値算出手段と、 前記第1の差分値と前記第2の差分値とを比較し、動き
    ベクトルを選択する選択手段とを備えたことを特徴とす
    る動きベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】 映像信号をm画素×nライン(m,nは
    任意の整数)のブロックに分割し、ブロック毎に少なく
    とも1フィールド間以上離れた信号間で、動きの大きさ
    及び方向を検出する動きべクトル検出装置において、 ブロック毎に第1の方向から動きベクトルを検出する第
    1方向動きベクトル検出手段と、 ブロック毎に第2の方向から動きベクトルを検出する第
    2方向動きベクトル検出手段と、 第1の方向からスキャンされた前フィールド信号を基準
    信号とし、現フィールド信号を探索信号とし、該基準信
    号と前記第1方向動きベクトル検出手段により検出され
    たべクトル量座標を偏位した探索信号とのブロック毎の
    差分値の絶対値を総和する第1の差分値算出手段と、 第2の方向からスキャンされた前フィールド信号を基準
    信号とし、現フィールド信号を探索信号とし、該基準信
    号と前記第2方向動きベクトル検出手段により検出され
    たべクトル量座標を偏位した探索信号とのブロック毎の
    差分値の絶対値を総和する第2の差分値算出手段と、 前記第1の差分値の絶対値の総和と前記第2の差分値の
    絶対値の総和とを比較し、動きベクトルを選択する選択
    手段とを備えたことを特徴とする動きベクトル検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記選択手段は、前記第1の差分値の絶
    対値の総和と前記第2の差分値の絶対値の総和を比較し
    て動きベクトルを選択することを特徴とする請求項1又
    は2の何れかに記載の動きベクトル検出装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1又は2の何れかに記載の動
    きベクトル検出装置において、 前記動きベクトル検出は、反復勾配法を用いた動きベク
    トル検出であることを特徴とする動きベクトル検出装
    置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1、2又は4の何れかに記載
    の動きベクトル検出装置において、 前記動きベクトル検出は、初期偏位ベクトルを用いて動
    きベクトルを求める初期偏位ベクトル法を用いた動きベ
    クトル検出であることを特徴とする動きベクトル検出装
    置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1又は2の何れかに記載の動
    きベクトル検出装置において、 前記第1の方向及び前記第2の方向は、ブロック毎に行
    うスキャン方向であり、 前記第2の方向は、前記第1の方向の逆方向であること
    を特徴とする動きベクトル検出装置。
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