JPH10210004A - Cdma移動体通信システムおよび送受信装置 - Google Patents

Cdma移動体通信システムおよび送受信装置

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JPH10210004A
JPH10210004A JP2456697A JP2456697A JPH10210004A JP H10210004 A JPH10210004 A JP H10210004A JP 2456697 A JP2456697 A JP 2456697A JP 2456697 A JP2456697 A JP 2456697A JP H10210004 A JPH10210004 A JP H10210004A
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輝己 須永
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Y R P IDO TSUSHIN KIBAN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CDMA移動体通信システムにおいて、スペ
クトル拡散の符号同期検出の時間を短縮し、かつ、同期
検出特性の劣化を防止する。 【解決手段】 送信側では、 aを任意の整数としたと
き、送信側の情報変調シンボルの第a+1シンボル目、
第a+2シンボル目、…、第a+Nシンボル目には、そ
れぞれ、第1、第2、…、第Nの拡散符号を用いてスペ
クトル拡散を行い送信する。受信側では、第1、…、第
Nの拡散符号にそれぞれ整合したマッチド・フィルタ2
2〜24を用い、受信信号から相関波形を得る。さらに
この相関波形を遅延回路25を用いて、0〜N−1情報
変調シンボル時間遅延させ、相関のピークが検出された
順序を検出することにより、基地局の識別および符号同
期の検出を行う。これにより、スライディング相関器を
用いた場合に比べ、符号同期検出の時間を短縮し、か
つ、同期特性の劣化を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル拡散通
信を用いた符号分割多元接続(CDMA:Code Divisio
n Multiple Access)移動体通信システムおよびCDM
A送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】米国 U.S.Telecommunications Industry
Association / Electronic Industries Association
(TIA/EIA) の標準規格であるIS−95に代表される長
周期の拡散符号をパイロットとして用いるCDMA移動
体通信システムが知られている。
【0003】図7は、この従来のCDMA移動体通信シ
ステムにおける符号のタイミングを示す図であり、この
図を参照して、上記従来システムにおける送信局基地局
が情報変調されたシンボル(以下、「情報変調シンボ
ル」という)のスペクトル拡散をどのように行うかにつ
いて説明する。図7において、1は情報変調シンボルを
示し、2はスペクトル拡散に用いる拡散符号(前記規格
においてはshort PNと呼ばれている)を示している。な
お、この図においては、説明の簡単化のために、上記従
来方式のトラヒックチャネルにおいて、端末固有のオフ
セットを有し端末の識別やスクランブルに用いられるlo
ng codeおよび直交多重用の直交符号については記載を
省略した。
【0004】図7に示すように、この従来方式において
は、拡散符号(short PN)として215=32768chip
という長周期のPN符号が用いられており、この1周期
中の128chipを情報変調シンボル1シンボルへ乗積す
ることによりスペクトルの拡散を行っている。すなわ
ち、情報変調シンボルの1シンボル目には前記拡散符号
の1周期中の第1〜128chipを乗積してスペクトルを
拡散し、2シンボル目には拡散符号中の第129〜25
6chipを乗積してスペクト拡散を行い、以下同様にし
て、256シンボル目には拡散符号中の第32641〜
32768chipを乗積することでスペクトル拡散を行っ
ている。そして、情報変調シンボルの257シンボル目
には、再び前記拡散符号中の第1〜128chipを乗積
し、これ以降の情報変調シンボルも同様に、前記拡散符
号の一部分(128chip)を順次用いてスペクトルの拡
散を行っている。この結果、スペクトル拡散の処理利得
は128倍となる。
【0005】一般に、1情報変調シンボルに対して1周
期の拡散符号を用いてスペクトルの拡散を行う場合に
は、1情報変調シンボルの時間(以下、「情報変調シン
ボル時間」という)以上の遅延時間を有する遅延波が受
信されたときに、該遅延波と次のスペクトル拡散された
情報変調シンボルとの識別はできなくなる。したがっ
て、この識別不可能な遅延波は干渉波となり、受信特性
の劣化を招くこととなる。
【0006】これに対し、上述した従来方式において
は、1情報変調シンボルに対し長周期のPN符号の一部
を用いてスペクトルの拡散を行い、次の情報変調シンボ
ルに対しては、該PN符号の次の一部分を用いてスペク
トルの拡散を行っている。そのため、1情報変調シンボ
ル時間以上の遅延時間を有する遅延波が存在した場合で
あっても、その情報変調シンボルと次の情報変調シンボ
ルとではスペクトルの拡散に用いられている拡散符号が
異なっているため両者の識別が可能となり、受信特性が
劣化しないという特徴がある。
【0007】さて、各基地局は、前述した長周期のPN
符号を拡散符号として用いたパイロット信号を送信す
る。図8は、上述した従来方式における各基地局間のP
N符号のタイミング関係を示す図である。この図におい
ては、簡単のために、基地局Aと基地局Bの2つの基地
局から送信されるパイロットチャンネルの送信信号のみ
が記載されている。この図において、2は前述した長周
期の拡散符号であり、図示するように、全ての基地局は
同一の拡散符号2を用い、それぞれ時間Tだけずれたタ
イミング(位相)の拡散符号2を用いている。
【0008】移動局は、前記パイロット信号を受信し、
該信号から当該基地局の拡散信号の同期タイミングを検
出するとともに、その信号の前記オフセット時間Tを用
いて基地局の識別を行う。すなわち、逆拡散時の参照系
列のタイミング(位相)が時間Tだけ異なるときは、異
なる基地局からの信号であると識別する。
【0009】図9は、従来のCDMA移動体通信システ
ムにおける移動局受信装置の同期検出・逆拡散部の構成
例を示す図である。この図において、3は同期検出用の
サーチ受信部であり、該サーチ受信部3は、逆拡散用の
参照PN符号を発生する逆拡散用PN発生部4、受信信
号と前記逆拡散用PN発生部4において発生された参照
PN系列を乗積する乗算器51、1情報変調シンボル区
間にわたり乗算器51の出力を積分する積分器71、およ
び、該積分器71からの相関出力のピーク位置を検出す
る同期検出回路8から構成されている。また、10はフ
ィンガ受信部であり、前記同期検出回路8から供給され
る同期タイミング情報に従いトラヒックチャンネルの逆
拡散用の参照PN符号を発生する逆拡散用PN発生部
6、受信信号と前記逆拡散用PN発生部6において発生
された参照PN系列とを乗積する乗算器52、1情報変
調シンボル区間にわたり前記乗算器52の出力を積分す
る積分器72から構成されている。さらに、9はフィン
ガ受信部10の出力、11は同期検出・逆拡散部の入力
を示す。
【0010】このように構成された移動局の同期検出・
逆拡散部において、受信信号は同期検出・逆拡散部の入
力11に入力される。この入力信号はパイロット信号の
逆拡散のタイミングを検出するサーチ受信部3とトラヒ
ックチャネルの受信信号の復調を行うフィンガ受信部1
0に入力される。サーチ受信部3においては、逆拡散の
タイミング検出のために、前記逆拡散用PN発生部4で
15周期の参照PN符号をタイミング(位相)をずらし
ながら発生させる。すなわち、逆拡散用PN発生部4か
ら発生されたPN符号と受信信号を乗算器51により乗
積し、その乗積結果を1情報変調シンボル区間にわたり
積分器71において積分することでそのタイミングにお
ける相関値を得る。次に、前記逆拡散用PN発生部4に
おける参照PN符号の発生タイミングを所定量ずらし、
該位相がずらされた参照PN符号と前記受信信号を乗積
し、1情報シンボル区間にわたり積分器71において積
分してその相関値を得る。以下、順次、参照PN符号の
発生タイミングをずらしながら相関波形を得る(スライ
ディング相関処理)。
【0011】図10は、受信信号と参照PN符号を乗積
した結果の相関波形の一例を示す図である。図10にお
いて、横軸は前記逆拡散用PN発生部4において発生さ
れる参照PN系列の位相であり、縦軸は各位相において
積分器71から出力される相関値を示している。この図
において、12は受信信号と参照PN符号の乗積結果の
相関波形であり、13は相関波形のピーク点である。受
信信号のPN符号のタイミングと参照PN符号のタイミ
ングが一致した点(同期点)で、相関波形の大きさはピ
ーク13を得る。前記同期検出回路8は、この相関波形
を観測し、逆拡散用PN発生部4で発生させたPN符号
のタイミング情報から、受信信号と逆拡散用PN符号の
同期タイミングを検出する。
【0012】フィンガ受信部10において、逆拡散用P
N発生部6は、前記同期検出回路8で検出された同期タ
イミングに従い復調用の参照PN符号を発生する。この
参照PN符号と受信信号は乗算器52で乗積され、該乗
積結果は積分器72において1情報変調シンボル分積分
される。これにより、出力9にトラヒックチャネルの相
関波形が得られ、この相関波形は図示しない後段のRA
KE合成部や復調部へ送られてRAKE合成や復調が行
われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
方式においてはスライディング相関を用いた同期タイミ
ングの検出方法を採用しているが、この方法は、タイミ
ング(位相)をずらした参照PN符号を発生させ受信信
号と乗積し、さらに1情報変調シンボル区間積分し相関
波形を得る事を繰り返し、得られた相関波形のピーク点
の参照PN符号のタイミング(位相)から、同期タイミ
ングを得るようにする方法であるため、同期タイミング
を得るまでの所要時間は、(1情報変調シンボルの積分
時間)×(同期タイミングを得るまでに参照PN符号の
タイミング(位相)をずらした回数)となる。このタイ
ミング(位相)をずらす回数の最悪値はPN符号の周期
分の回数となり、同期検出に長時間を要するという問題
点がある。
【0014】また、上述した従来方式においては、拡散
符号および参照PN符号として長周期のPN符号の一部
分を用いて情報変調シンボルの拡散および逆拡散を行っ
ていたため、受信装置において相関波形を得ることは、
スペクトルの拡散に用いた長周期のPN符号の部分相関
をとることになる。拡散符号として系列長2n−1のM
系列を用いた場合、1周期の自己相関では、相関のピー
クの値は処理利得に相当する値(2n−1)であり、そ
れ以外の相関の絶対値は1となる。これに対し、PN符
号の部分相関を用いた従来方式の場合、前記図10に示
したように、ノイズがない場合であっても、ピーク点1
3以外の相関の絶対値は1よりも大きな値をとることが
知られている。従って、上述したCDMA移動体通信シ
ステムにおいては、相関波形のピークの値とそれ以外の
相関値との比、すなわち、(相関波形のピークの絶対
値)/(ピーク点以外の相関の絶対値)が処理利得の値
よりも小さくなる。
【0015】これに対して、拡散符号としてM系列を用
い、1情報変調シンボルに拡散符号1周期を割り当てる
場合では、受信側で相関波形を得ることは、M系列の1
周期の自己相関をとることに相当するので、(拡散符号
と参照PN符号の相関のピークの絶対値)/(ピーク点
以外の相関の絶対値)は処理利得に相当する値となる。
従って、M系列1周期を用いて情報変調シンボル1シン
ボルのスペクトル拡散を行う方式に対して、従来方式で
は、相関波形のピークとそれ以外の点の大きさの比が小
さくなる。このピークとそれ以外の点の比は、同期タイ
ミング検出の精度に影響し、その比の値が小さくなる
と、同期タイミング検出の精度が劣化するという問題点
がある。
【0016】以上のように、上述した従来のCDMA移
動体通信システムにおいては、1つの長周期のPN符号
の一部分を用いてスペクトルの拡散を行っているため、
1情報変調シンボルに1拡散符号を割り当てる方式に対
して相関波形のピークとそれ以外の値の比が小さくなり
同期検出特性が劣化するという問題点があった。さら
に、参照PN符号をそのタイミング(位相)を順次ずら
して発生させ、1情報変調シンボルにわたり相関値を求
めるスライディング相関器を用いているため、同期の検
出に時間がかかるという問題点があった。
【0017】そこで、本発明は、同期検出に要する時間
を短縮し、かつ、同期検出特性の劣化を防止することの
できるCDMA移動体通信システムおよびCDMA送受
信装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のCDMA移動体通信システムは、CDMA
送信装置および受信装置を有するCDMA移動体通信シ
ステムであって、前記CDMA送信装置は、aを任意の
整数としたとき、送信側の情報変調シンボルの第a+1
シンボル目、第a+2シンボル目、…、第a+Nシンボ
ル目に対し、それぞれ、第1、第2、…、第Nの拡散符
号(Nは2以上の整数)を用いてスペクトル拡散を行う
機能を有しており、前記CDMA受信装置は、前記第1
〜第Nの拡散符号にそれぞれ対応するN個のマッチド・
フィルタと、前記各マッチド・フィルタに対応して設け
られ、それぞれ対応する前記マッチド・フィルタの出力
を0〜(N−1)情報変調シンボル時間遅延させる遅延
回路と、前記各マッチド・フィルタおよび前記各遅延回
路の出力から前記拡散符号の同期タイミングを検出する
同期検出部とを有しているものである。
【0019】また、本発明のCDMA送信装置は、aを
任意の整数としたとき、情報変調シンボルの第a+1シ
ンボル目、第a+2シンボル目、…、第a+Nシンボル
目に対し、それぞれ、第1、第2、…、第Nの拡散符号
(Nは2以上の整数)を用いてスペクトル拡散を行う機
能を有するものである。さらに、本発明のCDMA受信
装置は、第1〜第Nの拡散符号(Nは2以上の整数)に
それぞれ対応するN個のマッチド・フィルタと、前記各
マッチド・フィルタに対応して設けられ、それぞれ対応
する前記マッチド・フィルタの出力を0〜(N−1)情
報変調シンボル時間遅延させる遅延回路と、前記各マッ
チド・フィルタおよび前記各遅延回路の出力から前記拡
散符号の同期タイミングを検出する同期検出部とを有す
るものである。
【0020】本発明のCDMA移動体通信システムにお
いては、1情報変調シンボルに対して1周期の拡散符号
を割り当てているので、第1〜第Nの拡散符号を選ぶこ
とで1情報変調シンボル毎の相関波形のピーク点以外の
値を1に近づけることができる。したがって、(拡散符
号と参照PN符号の相関のピークの絶対値)/(ピーク
点以外の相関の絶対値)を処理利得に近づけることが可
能となり、同期検出時の特性劣化を防止することができ
る。また、同期検出に各拡散符号に対応した数のマッチ
ド・フィルタを用い、その出力を遅延させた結果を用い
て同期の検出を行っているため、従来方式に比べ同期時
間の大幅な短縮が可能となる
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のCDMA移動体
通信システムの実施の形態における、拡散符号のタイミ
ングを示す図である。なお、この図では、拡散符号とし
て周期が27−1=127の系列を用いた場合を例にと
って記載している。この図において、14は第1番目の
情報変調シンボル、15は第2番目の情報変調シンボ
ル、16は第N番目の情報変調シンボル、17は第N+
1番目の情報変調シンボルを示す。さらに、18は第1
番目の拡散符号、19は第2番目の拡散符号、20は第
N番目の拡散符号を示す。ここで、Nは2以上の整数で
ある。
【0022】本発明のCDMA移動体通信システムのス
ペクトル拡散部では、第1番目の情報変調シンボル14
には第1番目の拡散符号18を、第2番目の情報変調シ
ンボル15には第2番目の拡散符号19を、第N番目の
情報変調シンボル16には第N番目の拡散符号20を乗
積して、それぞれスペクトルの拡散を行う。さらに、第
N+1番目の情報変調シンボル17には前記第1番目の
拡散符号18を乗積することで、スペクトルの拡散を行
い、同様に、第(N+2)〜2N番目の情報変調シンボ
ルに関しては、それぞれ第2〜N番目の拡散符号を用
い、以後同様に第1〜N番目の拡散符号を順次用いてス
ペクトルの拡散を行う。この結果、1情報変調シンボル
時間以上の遅延時間を有する遅延波が存在しても、遅延
時間がN情報変調シンボル時間以下であれば、その情報
変調シンボルと次の情報変調シンボルとでは、スペクト
ルの拡散に用いる拡散符号が異なっている。従って、従
来方式の場合と同様に、1情報変調シンボル以上の遅延
時間を有する遅延波と、次の情報変調シンボルの識別が
可能になる。
【0023】図2に、本発明の実施の形態における基地
局間の符号のタイミングの一例を示す。図2は、基地局
A、Bが情報変調シンボルのスペクトルの拡散に用いる
拡散符号のタイミングを示したものであり、基地局A
は、情報変調シンボルの第1番目、2番目、…、N番目
のスペクトル拡散に際して、それぞれ拡散符号の第1
番、2番、…、第N番の拡散符号を用いている。また、
基地局Bでは情報変調シンボルの第1番目、2番目、
…、N番目に対して、第N番目、第2番目、…、第1番
目のように、他の基地局に対して、用いる拡散符号の順
序を変えたものを用いる。このように、異なる基地局か
らのパイロット信号では、スペクトルの拡散に用いるP
N符号の順序が異なるようにしているので、移動局にお
いて基地局のパイロット信号のPN符号の順序が既知で
あれば、この順序が異なることを用いて各基地局の識別
が可能となる。N個の拡散符号系列を用いた場合には、
N!個の基地局を識別することができる。
【0024】以上のように、本発明においては1情報変
調シンボルに対して1つの拡散符号を割り当てているた
め、拡散符号の相互相関の値が小さい組み合わせを使用
することができ、上述した従来技術のように、部分相関
により相関波形のピーク点以外の相関値が大きくなるこ
とはない。
【0025】本発明のCDMA移動体通信システムにお
ける受信装置の逆拡散・同期検出部の一構成例を図3に
示す。この図において、22、23、24はそれぞれ第
1番、第2番、第N番の拡散符号に対するマッチド・フ
ィルタであり、25はマッチド・フィルタ出力の相関波
形をそれぞれ1情報変調シンボル時間だけ遅延させる遅
延回路である。また、26は、基地局の識別を行い、さ
らに、同期を検出する同期検出回路である。これらによ
り、本発明の受信装置におけるサーチ受信部212が構
成されている。
【0026】図示するように、各マッチド・フィルタ2
2〜24には、それぞれN−1個の遅延回路25が直列
に接続されている。したがって、27は第1番の拡散符
号に対するマッチド・フィルタ22の出力信号(相関波
形)、28は該マッチドフィルタ22の出力27を(N
−2)情報変調シンボル時間だけ遅延させた信号、29
は該マッチド・フィルタ22の出力27を(N−1)情
報変調シンボル時間だけ遅延させた信号である。同様
に、30、31および32は、それぞれ、第2番の拡散
符号に対するマッチド・フィルタ23の出力信号(相関
波形)、マッチドフィルタ23の出力30を(N−2)
情報変調シンボル時間だけ遅延させた信号、および、マ
ッチド・フィルタ23の出力30を(N−1)情報変調
シンボル時間だけ遅延させた信号である。さらに、3
3、34および35は、それぞれ、第N番の拡散符号に
対するマッチド・フィルタ24の出力信号(相関波
形)、マッチドフィルタ24の出力33を(N−2)情
報変調シンボル時間だけ遅延させた信号、および、マッ
チド・フィルタ24の出力33を(N−1)情報変調シ
ンボル時間だけ遅延させた信号である。また、36はフ
ィンガ受信部であり、37はトラヒックチャネルの信号
の逆拡散用のPN符号発生器、5は乗算器、7は積分器
である。
【0027】このように構成された本発明の受信装置に
おける逆拡散・同期検出部の動作について説明する。こ
こで、ある時点tにおけるマッチド・フィルタ22、2
3、24の出力波形27、30、33を、それぞれf1
(t)、f2(t)、fN(t)とすると、27、30、
33を(N−2)情報変調シンボル時間遅延させた波形
28、31、34は、f1(t−(N−2)Ts)、f2
(t−(N−2)Ts)、fN(t−(N−2)Ts)と
なり、27、30、33を(N−1)情報変調シンボル
時間遅延させた波形29、32、35はf1(t−(N
−1)Ts)、f2(t−(N−1)Ts)、fN(t−
(N−1)Ts)となる。ここで、Tsは1情報変調シン
ボルの時間である。
【0028】ここで、基地局Aから、前記図2に示した
拡散符号の順序でスペクトル拡散されたパイロット信号
が送信されているものとする。すなわち、第1番目の情
報変調シンボルには第1の拡散符号を、第2番目の情報
変調シンボルには第2の拡散符号を、第N番目の情報変
調シンボルには第N番目の拡散符号を用いてスペクトル
の拡散が行われたパイロット信号が送信されているもの
とする。
【0029】図4は、このような基地局Aからの信号の
第N番目の情報変調シンボルの受信を完了した時点にお
ける前記マッチド・フィルタ22〜24および各遅延回
路25の出力27〜35の波形の一例を示す図である。
この図からも分かるように、第N番目の情報変調シンボ
ルの受信を完了した時点では、第1番目の拡散符号でス
ペクトル拡散された第1番目の情報変調シンボルは、時
間的に(N−1)情報変調シンボル時間前に受信されて
いるので、第1の拡散符号に整合したマッチド・フィル
タ22の出力27を(N−1)情報変調シンボル遅延さ
せた出力29にその自己相関波形が現れる。この時、同
じ遅延時間を持つ他の波形出力32、35は、それぞれ
のマッチド・フィルタ23、24が拡散符号に整合して
いないため、雑音成分のみとなる。
【0030】また、その次の時点すなわち(N−2)情
報変調シンボル時間前に受信される第2番目の情報変調
シンボルは、第2番目の拡散符号でスペクトルの拡散が
行われているので、該拡散符号に整合したマッチド・フ
ィルタ23の出力30を(N−2)情報変調シンボル時
間分だけ遅延させた結果である出力31にのみ自己相関
波形が得られ、拡散符号に整合していない他のマッチド
・フィルタの出力を(N−2)情報変調シンボル時間遅
延させた波形28、34には雑音成分のみが得られる。
同様にして、最後に受信された第N番目の情報変調シン
ボルでは、整合したマッチド・フィルタの出力33にの
み相関波形が得られ、他の波形27、30は雑音成分と
なる。なお、波形29、31、33のピーク点の絶対値
は処理利得に相当する値となり、ピーク点以外の絶対値
は、その前後の情報変調シンボルの拡散に用いた拡散符
号との相互相関により、1よりも大きな値となる。しか
し、本発明においては、情報変調シンボルの拡散に用い
る第1〜第Nの拡散符号の組み合わせを選ぶことで、こ
のピーク点以外の相関波形の値を変えることができる。
【0031】同期検出回路26においては、各基地局が
用いる拡散符号とその順序の情報は既知であるとする。
したがって、同期検出回路26は、前記各出力27〜3
5からの入力信号の全ての組み合わせについて、受信信
号が雑音か相関波形かを判定し、各基地局が用いる拡散
符号とその順序の情報と照合することにより、どの基地
局からの信号が受信されたかを識別する。この例におい
ては、29、31、33の相関波形から、ピーク点の位
置を検出することで、同期タイミングを検出する。同期
検出回路26においては、この、(1)どの基地局から
の信号を受信しているか、(2)受信している基地局が
用いる拡散符号とその順序、(3)同期タイミングの情
報、の3つの情報をフィンガ受信部36のPN符号発生
部37へ送る。
【0032】前記PN符号発生部37においては、26
から得られる情報を元に復調用の参照PN符号を発生さ
せ、乗算器5、積分器7を用いてスペクトルの逆拡散を
行う。この逆拡散結果を用いてトラヒックチャネルの復
調やRAKE受信を行う。
【0033】このようにして、本発明においては同期検
出と同時に基地局の識別を行うことができる。そして、
本発明ではマッチド・フィルタを用いているため、(1
情報変調シンボルの時間)×(遅延回路による遅延時間
の合計)という短時間で、同期の検出が可能となる。さ
らに、従来方式においては、長周期のPN符号を分割し
て使用しており、この長周期のPN符号を選んだ時点
で、(相関波形のピークの絶対値)/(ピーク点以外の
相関の絶対値)の値が処理利得よりも小さい値に決まっ
てしまっていた。それに対し、本発明では、スペクトル
の拡散に複数のPN符号の組み合わせを用いているの
で、そのPN符号の組み合わせを選ぶことが可能とな
る。そこで、互いに相互相関の値が小さくなるようなP
N符号を選べば、(相関波形のピークの絶対値)/(ピ
ーク点以外の相関の絶対値)の値を処理利得の値に近づ
けることが可能となり、同期検出時の特性劣化を防止す
ることができる。
【0034】なお、本実施の形態においては、同期検出
部26で検出した情報をもとに、PN符号発生部37で
復調用の参照PN符号を発生し、スペクトルの逆拡散を
行っているが、27〜35の出力をそのまま用いてトラ
ヒックチャネルの復調やRAKE受信を行うこともでき
る。この場合においても全く同様の効果を奏する。
【0035】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。この実施の形態においても、送信側のスペクト
ル拡散のタイミングおよび逆拡散・同期検出部の構成
は、前記図1および図3に示したものを用いている。な
お、ここでは、説明を簡単にするために、基地局は図2
に示した基地局A、Bのみがある場合に関して説明す
る。前記図2に示したように、基地局Aでは、情報変調
シンボルの第1番目、第2番目、・・・、第N番目に対
して拡散符号の第1番、第2番、・・・、第N番を割り
当てており、基地局Bでは、情報変調シンボルの第1番
目、第2番目、・・・、第N番目に対して拡散符号の第
N番、第2番、・・・、第1番といった、基地局Aとは
異なる順序で拡散符号を割り当てている。
【0036】この実施の形態においては、同期検出回路
26において受信する拡散符号の順序が予め既知である
ので、その情報を用いて、基地局Aの拡散符号の順序に
対応するようにマッチド・フィルタおよび遅延回路の出
力を合成してf1(t−(N−1)Ts)+f2(t−
(N−2)Ts)+・・・+fN(t)を求め、基地局B
からの信号の検出用には、基地局Bで使用した拡散符号
の順序に対応したマッチド・フィルタおよび遅延回路の
出力を合成してfN(t−(N−1)Ts)+f2(t−
(N−2)Ts)+・・・+f1(t)を求めるようにし
ている。
【0037】図5は、この実施の形態における同期検出
回路26の構成の一例を示す図である。この図に示すよ
うに、本実施の形態における同期検出回路26には、各
基地局に対応する順序の相関波形が入力される加算手段
40および41が設けられている。すなわち、加算手段
40は前記基地局Aに対応して設けられた加算手段であ
り、図示するように、基地局Aの拡散信号の順序に対応
する入力、すなわち、f1(t−(N−1)Ts)、f2
(t−(N−2)Ts)、…、fN(t)にそれぞれ対応
する入力29、31、…、33が接続されている。した
がって、この加算手段40の出力38からは、f1(t
−(N−1)Ts)+f2(t−(N−2)Ts)+・・
・+fN(t)が合成出力される。
【0038】また、加算手段41は前記基地局Bに対応
して設けられたものであり、図示するように、基地局B
の拡散符号の順序、fN(t−(N−1)Ts)、f
2(t−(N−2)Ts)、…、f1(t)に対応する入
力35、…、31、27が接続されている。これによ
り、加算手段41の出力39からは、fN(t−(N−
1)Ts)+f2(t−(N−2)Ts)+・・・+f
1(t)が合成出力される。
【0039】基地局Aからの信号を受信している場合、
マッチド・フィルタに接続された遅延回路の出力27〜
35は前記図4に示したようになるので、f1(t−
(N−1)Ts)+f2(t−(N−2)Ts)+・・・
+fN(t)の結果38、および、fN(t−(N−1)
s)+f2(t−(N−2)Ts)+f1(t)の結果3
9は図6の(a)および(b)に示すようになる。この
図からも分かるように、受信している基地局Aに対応し
た入力信号の合成結果は、(a)に示すように鋭いピー
クを持つ波形が得られる。それに対して、他の基地局に
対応した合成結果は、雑音成分が合成されるため、
(b)に示すように鋭いピークを持つ波形は得られな
い。この性質を利用し、どの基地局からの信号を受信し
ているのかを識別し、さらにピークのタイミング(位
相)を求めることで、同期タイミングを得る。なお、こ
れ以外の動作は、前述した第1の実施の形態と同一であ
る。
【0040】このように、この実施の形態によれば、同
期検出回路26においては、当該基地局に対応して設け
られた加算手段からの出力が雑音か相関波形かを判定す
ればよいこととなる。なお、各加算手段への入力の切り
替えにマトリックススイッチを用いて受信すべき基地局
の変更に対応できるようにすることができる。
【0041】以上の説明においては、基地局送信、移動
局受信の場合について記したが、本発明は移動局送信、
基地局受信の場合でも全く同様に適用することができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上のように構成された本発明のCDM
A移動体通信システムによれば、1情報変調シンボルに
対して1つの拡散符号を割り当てているため、その拡散
符号を選択することにより、相関波形のピーク点以外の
相関値が大きくなる事を防止することができ、同期特性
の劣化を防止できる。また、マッチド・フィルタを用い
ているため、(1情報変調シンボルの時間)×(遅延回
路による遅延時間の合計)で同期の検出が可能となり、
従来方式の場合と比べて同期検出時間を大幅に短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態におけるスペクトル拡
散のタイミングを示す図である。
【図2】 本発明の一実施の形態における基地局の識別
方法を説明するための図である。
【図3】 本発明の一実施の形態における受信装置の逆
拡散・同期検出部の構成例を示す図である。
【図4】 マッチド・フィルタおよび遅延回路からの相
関波形出力の一例を示す図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態における同期検出回
路26の構成例を示す図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態における動作を説明
するための図である。
【図7】 従来方式のスペクトル拡散のタイミングを示
す図である。
【図8】 従来方式の基地局の識別方法を説明するため
の図である。
【図9】 従来方式の移動局の逆拡散・同期検出部の構
成例を示す図である。
【図10】 受信信号と参照PN符号の相関波形出力の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 情報変調シンボル 2 拡散用PN符号 3 サーチ受信部 4 逆拡散用PN発生部 5、51、52 乗算器 6 逆拡散用PN発生部 7、71、72 積分器 8 同期検出回路 9 フィンガ受信部出力 10 フィンガ受信部 11 同期検出・逆拡散部入力 12 相関波形 13 相関波形のピーク点 14 1番目の情報変調シンボル 15 2番目の情報変調シンボル 16 N番目の情報変調シンボル 17 N+1番目の情報変調シンボル 18 第1番の拡散符号 19 第2番の拡散符号 20 第N番の拡散符号 21 本発明の実施の形態におけるサーチ受信部 22 第1番の拡散符号に対するマッチド・フィルタ 23 第2番の拡散符号に対するマッチド・フィルタ 24 第N番の拡散符号に対するマッチド・フィルタ 25 1情報変調シンボル時間の遅延回路 26 同期検出回路 27 22の出力 28 22の出力を1情報変調シンボル時間遅延した信
号 29 22の出力をN情報変調シンボル時間遅延した信
号 30 23の出力 31 23の出力を1情報変調シンボル時間遅延した信
号 32 23の出力をN情報変調シンボル時間遅延した信
号 33 24の出力 34 24の出力を1情報変調シンボル時間遅延した信
号 35 25の出力をN情報変調シンボル時間遅延した信
号 36 本発明の一実施例の形態のフィンガ受信部 37 本発明の一実施例の形態の逆拡散用PN発生部 38 fN(t−(N−1)Ts)+f2(t−(N−
2)Ts)+f1(t)の波形 39 f1(t−(N−1)Ts)+f2(t−(N−
2)Ts)+fN(t)の波形 40、41 加算手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CDMA送信装置および受信装置を有す
    るCDMA移動体通信システムであって、 前記CDMA送信装置は、aを任意の整数としたとき、
    送信側の情報変調シンボルの第a+1シンボル目、第a
    +2シンボル目、…、第a+Nシンボル目に対し、それ
    ぞれ、第1、第2、…、第Nの拡散符号(Nは2以上の
    整数)を用いてスペクトル拡散を行う機能を有してお
    り、 前記CDMA受信装置は、前記第1〜第Nの拡散符号に
    それぞれ対応するN個のマッチド・フィルタと、前記各
    マッチド・フィルタに対応して設けられ、それぞれ対応
    する前記マッチド・フィルタの出力を0〜(N−1)情
    報変調シンボル時間遅延させる遅延回路と、前記各マッ
    チド・フィルタおよび前記各遅延回路の出力から前記拡
    散符号の同期タイミングを検出する同期検出部とを有し
    ていることを特徴とするCDMA移動体通信システム。
  2. 【請求項2】 aを任意の整数としたとき、情報変調
    シンボルの第a+1シンボル目、第a+2シンボル目、
    …、第a+Nシンボル目に対し、それぞれ、第1、第
    2、…、第Nの拡散符号(Nは2以上の整数)を用いて
    スペクトル拡散を行う機能を有することを特徴とするC
    DMA送信装置。
  3. 【請求項3】 第1〜第Nの拡散符号(Nは2以上の
    整数)にそれぞれ対応するN個のマッチド・フィルタ
    と、前記各マッチド・フィルタに対応して設けられ、そ
    れぞれ対応する前記マッチド・フィルタの出力を0〜
    (N−1)情報変調シンボル時間遅延させる遅延回路
    と、前記各マッチド・フィルタおよび前記各遅延回路の
    出力から前記拡散符号の同期タイミングを検出する同期
    検出部とを有することを特徴とするCDMA受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385802B1 (ko) * 1999-02-09 2003-06-02 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 Cdma 수신 장치 및 cdma 수신 방법
US7039100B2 (en) 2000-11-27 2006-05-02 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Detection of correlation between detected transmissions from multiple base stations and a known code in a mobile telecommunications system
US7233613B2 (en) 2000-04-28 2007-06-19 Fujitsu Limited Synchronization establishing device, method of establishing synchronization, and receiver
JP2010183395A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology スロット同期伝送システム及び受信装置

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