JPH10208985A - 活性炭電極およびその製造法 - Google Patents

活性炭電極およびその製造法

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JPH10208985A
JPH10208985A JP9026071A JP2607197A JPH10208985A JP H10208985 A JPH10208985 A JP H10208985A JP 9026071 A JP9026071 A JP 9026071A JP 2607197 A JP2607197 A JP 2607197A JP H10208985 A JPH10208985 A JP H10208985A
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carbon electrode
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Suguru Ueda
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武雄 黒崎
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正則 辻
Toshio Kimura
俊雄 木村
Seishi Mukai
清史 向井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の方法では大電流放電時の静電容量が不十
分であった。そこで瞬時に大電流を放電することがで
き、かつ取り扱いやすさ、耐衝撃性にも優れる成形され
た活性炭電極を得るため鋭意研究を重ねた。 【解決手段】活性炭、塩化ビニリデン重合体およびその
他の焼成により熱分解してマクロポアを形成する有機材
料、必要により成形用助材を含有する混合物を成形し、
その成形物を焼成することにより得られる活性炭電極
が、イオン移動に最適のマクロポアを有し、瞬時に大電
流の放電を可能にすることを知見した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサおよび電池用の活性炭電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサは、固体の分極性
電極と電解液の界面に生じる電気二重層を利用したコン
デンサであり、静電容量が電池と比べて非常に大きく、
かつ充放電サイクル特性や急速充電にも優れ、また維持
管理不要で、環境汚染を招く恐れもないため、マイコン
やICメモリの小型バックアップ電源として最近特に注
目されている。この電気二重層コンデンサにおける上記
固体の分極性電極としては、通常粉末状活性炭もしくは
繊維状活性炭が用いられている。電気二重層コンデンサ
に用いられる電解液は、これまで有機溶媒系と水溶液系
に大別されてきたが、最近では固体電解液も使用される
ようになってきた。有機溶媒系は耐電圧が高いため小型
化に有利であり、また外装に金属を用いることもでき
る。水溶液系では電解液の導電率が高いために低等価直
列抵抗(ESR)化に向いており、湿度に影響されず環
境特性に優れるという特長を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電気二重層コンデンサ
用の電極として繊維状活性炭を用いる場合には、粉末状
活性炭に比べ充填密度が低く、内部抵抗も大きいという
課題がある。一方、粉末状活性炭を用いる場合は通常電
解質の溶液と混合し、スラリー状のペーストにしてコン
デンサに組み込んでいるが、充填密度を上げるためには
加圧しながら密封する必要があるので、コンデンサ製造
プロセスが複雑になり、また電極のハンドリング性が悪
いという問題がある。そこで粉末活性炭に結合剤を添加
してシート状に成形する方法が提案されている(特開平
6−97004号、特開平5−043348号)。しか
し、電気二重層コンデンサをたとえば電気自動車の主ま
たは補助電源として利用するには瞬時に大電流を放電し
うることが必要となるが、これまでに提案されてものは
いずれも大電流放電時の静電容量が不充分であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、瞬時に大
電流を放電することができ、取り扱いが容易で、耐衝撃
性にも優れる成形された活性炭電極を得るため、活性炭
原料の種類、補助原料や成形用助剤の使用とその種類、
成形後の熱処理条件などにつき鋭意研究を重ねた。その
結果、粉末活性炭、塩化ビニリデン重合体および焼成に
より熱分解してマクロポア形成する有機材料、必要によ
りさら成形助剤を加えた混合物を成形し、その成形物を
焼成することにより得られる活性炭電極が、イオン移動
に最適のマクロポアを有し瞬時に大電流の放電を可能に
することを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成し
た。すなわち本発明は、(1)活性炭、塩化ビニリデン
重合体および/または塩化ビニリデン共重合体、および
焼成により熱分解してマクロポアを形成する他の有機材
料を含有する電極用原料成形物を焼成して得られる活性
炭電極、(2)他の有機材料が130℃未満では溶融、
熱分解または昇華せず、水に対する溶解度が2w/w%
(25℃)以下のものである前記(1)記載の活性炭電
極、(3)他の有機材料が分子量1,000以上の高分
子化合物である前記(2)記載の活性炭電極、(4)高
分子化合物が熱可塑性樹脂である前記(3)記載の活性
炭電極、(5)他の有機材料がカルボン酸、その酸無水
物、塩またはエステルである前記(2)記載の活性炭電
極、(6)電極用原料成形物が無水物として活性炭5〜
90重量%、塩化ビニリデン単量体由来の部分構造5〜
90重量%および他の有機材料3〜50重量%含有する
ものである前記(1)記載の活性炭電極、(7)電極用
原料成形物中に成形用助剤が配合された前記(1)記載
の活性炭電極、(8)電極用成形物中に成形用助剤が無
水物として0.5〜50重量%配合された前記(7)記
載の活性炭電極、(9)成形用助剤が多糖類である前記
(7)または(8)記載の活性炭電極、(10)多糖類
がβ−1,3−グルカンである前記(9)記載の活性炭
電極、(11)焼成が500〜1,200℃で行われた
前記(1)記載の活性炭電極、(12)電極用原料成形
物がシート状である前記(1)記載の電極、(13)マ
クロポアの細孔径ピークが9,000〜80,000オン
グストロームの間にあり、30オングストローム以上の
細孔径を有する細孔総容積が0.5〜1.1ml/gであ
る前記(1)記載の活性炭電極、(14)活性炭、塩化
ビニリデン重合体および焼成により熱分解してマクロポ
アを形成する他の有機材料を含有する電極用原料成形物
を500〜1,200℃で焼成する活性炭電極の製造
法、(15)焼成に先立ち電極用原料組成物を130〜
400℃で予備加熱処理する前記(14)記載の製造
法、および(16)電極用原料成形物中に成形用助剤が
配合された請求項14記載の活性炭電極の製造法、であ
る。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明において用いられる活性炭
原料としては、通常活性炭原料として用いられる炭素源
であれば特に限定されるものではなく、たとえば、木
材、木粉、ヤシ殻、パルプ製造時の副産物、バカス、廃
糖蜜、泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、石油蒸留残
渣成分、石油ピッチ、コークス、コールタールなどの植
物系原料や化石系原料、フェノール樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、レゾル
シノール樹脂、セルロイド、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などの各種
合成樹脂、ポリブチレン、ポリブタジエン、ポリクロロ
プレンなどの合成ゴム、その他合成木材、合成パルプな
どがあげられる。 これらの活性炭原料の中では、ヤシ
殻が好適に使用される。活性炭原料の炭化、賦活方式と
しては、たとえば固定床方式、移動床方式、流動床方
式、スラリー方式、ロータリーキルン方式などのこれま
で知られている活性炭の製造方式が挙げられる。炭化方
法としては窒素ガス、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴ
ン、キセノン、ネオン、一酸化炭素、燃焼排ガスなどの
不活性ガスおよびこれらの不活性ガスを主成分とした他
のガスとの混合ガスを使用して焼成する方法が挙げられ
る。
【0006】賦活化方法としては、水蒸気、塩化水素、
一酸化炭素、二酸化炭素、酸素などの賦活ガスを用いて
焼成するガス賦活法や、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム
などアルカリ土類金属の水酸化物、ホウ酸、リン酸、硫
酸、塩酸などの無機酸類、塩化亜鉛などの無機塩類の存
在下に上述の活性炭原料を賦活するいわゆる薬品賦活法
が挙げられる。炭化の温度や時間の条件としては、通常
250〜1,200℃、10分〜30時間、好ましくは
300〜1,000℃、15分〜25時間、より好まし
くは350〜850℃、20分〜20時間である。賦活
の温度や時間の条件としては、通常200〜1,200
℃、10分〜30時間、好ましくは400〜1,100
℃、15分〜25時間、より好ましくは600〜1,0
00℃、20分〜20時間である。本発明に用いられる
活性炭の比表面積は、液体窒素温度条件下の窒素吸着に
よるB.E.T.法による測定法で通常500〜4,000
2/g、好ましくは700〜3,000m2/g、より
好ましくは900〜2,500m2/gである。活性炭は
必要により目的とする粒度に粉砕し、またさらに必要に
より分級によってその粒度を調整する。本発明の目的に
かなう活性炭の粒度はコールターカウンターで測定した
中位径が通常0.1〜150μm、好ましくは0.5〜1
00μm、さらに好ましくは1〜80μmである。
【0007】本発明に用いられる塩化ビニリデン重合体
は、塩化ビニリデンを単独重合させて得られる重合体す
なわち塩化ビニリデンのホモポリマーである。塩化ビニ
リデン共重合体は、塩化ビニリデン単量体と、他の共重
合性単量体との共重合体である。塩化ビニリデンと共重
合する他の共重合性単量体としては、公知のものがいず
れも使用できるが、たとえば、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、アルキルビニルエーテルなどのビニル化合物、アク
ロニトリル、アクリル酸、アクリル酸ハライド、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステルな
どのアクリル化合物、メタクリル化合物などが代表例と
して挙げられる。これらの共重合性単量体は、任意に組
み合わせて用いることができる。これらの共重合体の中
で特に好ましいものは塩化ビニリデンと(メタ)アクリ
ル酸(エステル)との共重合体である。塩化ビニリデン
の共重合反応は自体公知の方法で実施することができ
る。塩化ビニリデン共重合体を構成する塩化ビニリデン
単量体由来の部分構造と、共重合性単量体に由来する部
分構造の比率は通常5〜95:95〜5重量%、好まし
くは10〜90:90〜10重量%、さらに好ましくは
15〜85:85〜15重量%である。用いられる塩化
ビニリデン重合体および/または塩化ビニリデン共重合
体は熱や光による劣化防止のための安定剤や酸化防止
剤、紫外線吸収剤、成形時の成形性を高めるための助
剤、可塑剤、帯電防止剤などとしてこれまで公知のもの
を必要に応じ適宜混合したものでもよい。重合体の性状
は、固状やエマルジョン、サスペンジョン、スラリーな
ど固体や液体が液体媒体中に分散した形のものを含む液
状など、どのような形態でもよく、上述の塩化ビニリデ
ンやその他の共重合成分の1部が重合せずに単量体の状
態で残留していたり、また必要に応じてそれらを加えた
ようなものでもよい。
【0008】本発明に用いられる焼成により熱分解して
マクロポアを形成する塩化ビニリデン重合体以外の有機
材料は、焼成によって熱分解し、消失もしくは炭化して
その後にマクロポアを形成するようなものである。しか
し電極用原料成形物の乾燥時には溶融したり分解したり
しないものが好ましい。したがって、本発明の活性炭電
極が後述する好ましいマクロポアを有するためには、用
いられる有機材料は通常130℃未満では溶融、熱分解
または昇華しないものが好ましい。高分子化合物ではガ
ラス転移点を有するものがあるが、本発明においてはこ
れを融点とはみない。有機材料によっては融点や熱分解
点が明確でないものもあるが、そのような場合は熱天秤
により材料の重量減少が始まる温度をもって熱分解点と
する。この有機材料は電極用原料成形物中に固体、つま
り好ましくは一定粒度を有する粒子として存在するもの
が用いられ、そのためには水に対する溶解度が2w/w
%(25℃)以下、好ましくは1w/w%以下、さらに
好ましくは0.8w/w%以下のものが用いられる。有
機材料の粒度は通常0.1〜200μm、好ましくは0.
2〜100μm、さらに好ましくは0.3〜80μmで
ある。
【0009】有機材料の好ましい例としてはカルボン
酸、その塩、エステル、酸無水物が挙げられる。カルボ
ン酸としては、たとえばアジピン酸、スベリン酸などの
4-20の脂肪族飽和二価カルボン酸、たとえばソルビン
酸などのC5-20の脂肪族不飽和一価カルボン酸、たとえ
ばフマル酸などのC2-20の脂肪族不飽和二価カルボン
酸、たとえばシクロペンタンジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸などC5-6のシクロアルキルジカルボ
ン酸、たとえばオルトフタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸などの芳香族二価カルボン酸、たとえばグルタミ
ン酸、アスパラギン酸などのアミノ酸などが挙げられ
る。これらの中ではアジピン酸などの脂肪族飽和二価カ
ルボン酸、フマル酸などの脂肪族不飽和二価カルボン
酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族二価カル
ボン酸が好ましい。これらのカルボン酸の塩類として
は、たとえばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金
属、アルミニウムなどの三価金属の塩類があげられる。
なかでも、シュウ酸カルシウム、酒石酸カルシウム、リ
ンゴ酸カルシウムなどのカルシウム塩が好ましい。それ
らの酸のエステルとしてはたとえばメチルエステル、エ
チルエステルなどC1-6のアルキルエステルや、たとえ
ばフェニルなどのC1-3アルキルフェニルエステルなど
があげられ、カルボン酸が多塩基性酸である場合はモノ
エステル、ポリエステル、酸無水物の形であってもよ
い。有機材料の他の好ましい例は、分子量1,000以
上、好ましくは3,000〜500,000、さらに好ま
しくは5,000〜300,000の高分子化合物であ
る。この高分子化合物としては、例えば、ポエチレン、
ポリプロピレンなどの石油系樹脂、例えば塩化ビニル、
酢酸ビニルなどのビニル系樹脂、例えばブチラル樹脂な
どのアセタール樹脂、例えばアクリル酸樹脂、メタアク
リル酸樹脂などのアクリル樹脂、例えばポリスチレンな
どのスチロール樹脂、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹
脂、例えばフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂な
どの熱硬化性樹脂が挙げられるが、熱可塑性樹脂の方が
好ましい。
【0010】本発明の活性炭電極を製造するには、まず
活性炭、塩化ビニリデン重合体および/または塩化ビニ
リデン共重合体、および焼成により熱分解してマクロポ
アを形成する他の有機材料、必要によりさらに成形用助
剤および水や他の溶媒を加えて混合し、混合物を成形し
て電極用原料成形物とする。この際成形用助剤を加える
と、成形物を作る際の成形、加工が容易となり、成形体
の強度や密度が向上することがある。成形用助剤として
は、従来活性炭やセラミックの成形に用いられているも
のであればいずれも使用することができるが、たとえ
ば、微生物起源、植物起源、動物起源といった天然起源
の多糖類やセルロース系化合物、多価ヒドロキシル化合
物、ポリビニル重合体などが挙げられる。天然起源の多
糖類とは、その最も普通の意味において理解されるもの
であって、重合度が約10程度のオリゴ糖から分子量1
0000以上の高分子量の多糖類を含む。微生物起源の
多糖類としては、例えばデキストラン、ジュランガム、
キサンタンガム、カードラン、パラミロン、プルラン等
を挙げることができる。植物起源の多糖類としては、例
えば、ペクチン、アラビノガラクタン等のような抽出多
糖、グアーガム、ローカストビーンガム、タラガム、タ
マリンド種子ガム等のような種子多糖、トラガントガ
ム、カラヤゴム、アラビアガム、ガツテイガム等のよう
な流出多糖、カラギーナン等のような紅藻多糖、アルギ
ン酸等のような褐藻多糖、キシラン、ラミナラン等のよ
うな構造多糖、コンニャクマンナンのような貯蔵多糖を
挙げることができる。また、動物起源の多糖類として
は、例えば、キトサンのような構造多糖、ヒアルロン
酸、コンドロイチン硫酸等のようなムコ多糖を挙げるこ
とができる。これらの多糖類は、保水性を有することが
知られている。
【0011】上記した天然起源の多糖類のなかでも、グ
ルカン、特に、β−1,3−グルコシド結合を主体とす
るβ−1,3−グルカンが好ましく用いられる。このよ
うなβ−1,3−グルカンとしては、例えば、カードラ
ン、ラミナラン、パラミロン、カロース、パキマン、ス
クレログルカン等を挙げることができるが、カードラン
とパラミロンが特に好ましい。プルランは、α−1,4
−及びα−1,6−グルコシド結合を主体とするグルカ
ンであるが、これらも本発明において、好ましく用いる
ことができる。カードランは、例えば、New Food Indus
try,第20巻、第10号、第49〜57頁(1978年)に記
載されているように、β−1,3−グルコシド結合を主
体とし、通常、加熱凝固性を有する多糖類、即ち、水分
の存在下で加熱することによって凝固する(ゲルを形成
する)性質を有する多糖類である。パラミロンは、例え
ば、Carbohydrate Research, 25巻、第231■242頁(197
9)によって既に知られている。しかし、カードランと
異なってパラミロンの粉末は、加熱凝固性をもたないの
で、加熱凝固性をもたせるために、必要に応じてアルカ
リ処理してもよい。このように、アルカリ処理によって
熱凝固性が与えられたパラミロンは、本発明における天
然多糖類に含まれる。カードラン、パラミロンその他の
多糖類は、これを未精製のまま用いてもよく、或いは必
要に応じて、高度に精製して用いてもよい。
【0012】セルロース系化合物としては、例えば、メ
チルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース等を挙げることができる。多価ヒドロキシ
化合物としては、例えば、グリセリン、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール等のアルキレングリコ
ールや、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール等のポリオキシアルキレングリコール等を挙げる
ことができる。また、ポリビニル重合体としては、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸樹脂、ポリアクリル酸塩、例えば、ポリア
クリル酸アンモニウム、アクリル酸−マレイン酸共重合
体、そのアンモニウム塩等を挙げることができる。ポリ
アクリル酸樹脂は架橋されていてもよい。かかる架橋型
ポリアクリル酸樹脂は既に知られており、市販品として
入手することができる。成形用助剤としては、上記以外
にも、例えば、カルボキシメチルスターチ、アルギン酸
ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等も好ましく用い
ることができる。これらの成形用助剤は、単独で用いて
もよいが、2種以上の混合物として用いることもでき
る。またこれら成形用助剤は、その目的を達成する限
り、すなわち焼成により熱分解してマクロポアを形成す
る限り本発明に用いられる有機材料にも含まれるもので
ある。
【0013】このように、本発明においては、成形用助
剤として、種々のものを用いることができるが、なかで
も、熱凝固性を有する多糖類、例えば、カードランやパ
キマン、或いはアルカリ処理したパラミロン等と、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース化合
物とを併用するとき、成形性にすぐれる組成物を得るこ
とができ、しかも、後述するように、この成形物におけ
る熱凝固性多糖類を熱凝固させた後、乾燥することによ
って、ひび割れなく、高強度の成形物を得ることができ
る。電極用原料成形物中に各成分の配合量についていえ
ば、いずれも無水物として、活性炭が通常5〜90重量
%、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは1
5〜70重量%であり、塩化ビニリデン重合体および/
または塩化ビニリデン共重合体中の塩化ビニリデン由来
構造(すなわち、−C(Cl2)−CH2−で表されるジ
クロロエチレン構造)の合計重量が、通常5〜90重量
%、好ましくは10〜80重量%、さらに好ましくは1
5〜70重量%であり、また有機材料が通常3〜50重
量%、好ましくは5〜45重量%、さらに好ましくは1
0〜40重量%である。本発明において塩化ビニリデン
共重合体が用いられる場合は、共重合体中の塩化ビニリ
デン由来構造を除く他の共重合体由来構造の重量は有機
材料の重量とみなされる。しかし原料成形物中の塩化ビ
ニリデン単独重合体は通常5重量%以上、特に10重量
%以上含有させておくのがよい。成形用助剤が使用され
る場合の使用量は、電極原料成形物に対して無水物とし
て、通常0.5〜50重量%、好ましくは1〜40重量
%、さらに好ましくは2〜30重量%である。
【0014】更に、本発明においては、必要に応じて、
ポリエチレングリコールのアルキルエーテル等湿潤剤と
して知られている界面活性剤や、或いはステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシ
ウム等の滑剤を成形用組成物に含有させてもよい。成形
用組成物の調製方法は、特に、限定されるものではな
い。例えば、成形用助剤を粉体状のまま、活性炭粉末お
よび有機材料の混合物に加えてよく混合し、又は必要に
応じて成形用助剤を予め水や、或いはメタノール、エタ
ノール等のような水溶性有機溶剤の少量に溶解させ、こ
れを活性炭粉末に加え、成形用助剤が偏在しないように
十分に混合する。次いで、得られた混合物に塩化ビニリ
デン重合体および場合により塩化ビニリデン共重合体を
加え、十分に混合して成形用組成物とすることができ
る。また塩化ビニリデン重合体や共重合体は予め活性炭
や有機材料と混合しておいてもよいし、複数の成形用助
剤を用いる場合は別々に成形用組成物中に混合してもよ
い。このようにして調製した成形用組成物を所望の形に
成形する。板状に成形するには、たとえば、押し出し成
形法、熱間押し出し成形法、射出成形法、乾式プレス成
形法、湿式プレス成形法、鋳込成形法、ドクターブレー
ド成形法、ロール成形法など自体公知の方法で行うこと
ができる。これらの中では押し出し成形法、各種プレ
ス、ロール成形法が低コスト大量生産に適している。水
を使用する成形法の場合、塩化ビニリデン重合体や共重
合体はラテックスとして使用するのがよい。特に押し出
し成形法ではラテックスが好ましい。成形物の形状は、
電極の内部抵抗が低いシート状に成形するのがよく、そ
の厚みとしては通常0.1〜5mm、好ましくは0.2〜
4mm、さらに好ましくは0.3〜3mmである。
【0015】このようにして得られた成形物を必要によ
り乾燥させるのであるが、成形用助剤として熱凝固性多
糖類を用いる場合は、成形物を水分の存在下に加熱し
て、熱凝固性多糖類を熱凝固させ、この後、乾燥するの
が好ましい。一般的には、成形物が含有する水分の自由
蒸発を抑制しつつ、必要に応じて、付加的な水分の存在
下に成形物を加熱することによって、前記熱凝固性多糖
類を凝固させることができる。より具体的には、マイク
ロウエーブによる加熱、飽和水蒸気雰囲気下での加熱、
密閉容器中での加熱等によることができる。このように
多糖類を加熱凝固させる温度は、用いる多糖類の種類に
もよるが、通常は70〜130℃の範囲がよい。加熱時
間は、通常、0.5〜6時間の範囲で十分である。この
ように、成形用助剤として熱凝固性多糖類を用いること
により、成形物に強度を付与することができ、この後に
成形物を乾燥や熱処理するとき、成形物にひび割れ等が
生じない。成形物の乾燥は、通常室温から130℃未満
の温度で行なう。乾燥された成形物は、焼成に先立ち1
30℃以上400℃以下の温度による予備加熱処理を行
うとガスが発生し、その後成形物を焼成炉に移して焼成
する時塩酸ガスの発生が殆どないので、酸性ガスによる
焼成炉の腐食を防ぐことができるのみならず、後の焼成
時の成形物の割れや反りなどを防ぐことができる。さら
にこの予備加熱処理により焼成後得られる電極のマクロ
ポアを好ましい細孔径に調節することもできる。この熱
処理は酸素雰囲気下、非酸素雰囲気下のいずれで実施し
てもよい。
【0016】次に得られた電極用原料成形物を焼成す
る。この熱処理は通常500〜1,200℃、15分〜
25時間、好ましくは600〜1,000℃、20分〜
20時間程度行なう。この焼成により本発明の電気二重
層コンデンサ用電極とすることができる。この焼成は窒
素、アルゴン、ヘリウム、ハロゲン、燃焼排ガス、水蒸
気、塩化水素、一酸化炭素、二酸化炭素などのガスの存
在下に行ってもよく、また真空中で行ってもよい。これ
らの中では窒素ガス、燃焼排ガス中で行うのが好まし
い。本発明の活性炭電極においては、原料成形物中の有
機物が焼成時熱分解して分解物の揮散によりそのあとに
形成されるマクロポアが放電時のイオン移動を著しく改
善する。本発明の活性炭電極のマクロポア水銀ポロシ法
(水銀圧入法:30オングストローム以上の領域におい
て)による細孔径のピークは、通常9,000〜80,0
00オングストローム、好ましくは10,000〜70,
000オングストロームである。また30オングストロ
ーム以上の細孔の総容積が通常0.5〜1.1ml/g、
特に0.6〜1.0ml/gのものが好ましい。このよう
にして得られた活性炭電極が板状である場合は、必要に
より適当な大きさに裁断または打ち抜きをし、その2枚
から数枚をセパレータを介して重ね、外装容器に収納し
て、その中に電解液を注入することにより電気二重層コ
ンデンサユニットセルを作ることができる。電解液とし
ては有機溶媒系のものと水溶液系のものがある。有機溶
媒系電解液の溶媒としてはプロピレンカーボネイトが一
般的であり、電解質としてはこれまで知られている種々
の第4級ホスホニウム塩、第4級アンモニウム塩のいず
れもが使用できる。水溶液系電解液としては、希硫酸が
一般的であるが、その他の無機塩、たとえば4フッ化ホ
ウ酸、硝酸なども使用できる。さらに水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウムなどの無機塩を
溶質とする水溶液も便宜に使用できる。それぞれの電解
質の濃度は5〜95重量%の範囲で適宜選択することが
できる。
【0017】
【実施例】
実施例1 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,600m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、成形用助剤としてカード
ラン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
(2重量%水溶液の20℃における粘度10万センチポ
イズ)150gを加え、ビニール袋中で十分に混合し
た。次に、この混合物を二軸ニーダに装填し、混合しな
がら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55重量
%)1,800gと塩化ビニリデン−アクリル共重合体
ラテックス(固形分46重量%、塩化ビニリデン含量5
0重量%、アクリル含量50重量%)2,200gと水
100gを添加して2時間混練した。この混練において
は、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷却
した。このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデン
重合体塩化ビニリデン−アクリル共重合体を含む組成物
を押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装填
し、真空度練して成形用組成物を得た。次に、シート成
形用金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物
を幅5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。115
℃で5時間乾燥した乾燥品を300℃で2時間の予備加
熱処理を行い、ついでこの乾燥品を密閉容器内に入れ、
電気炉で900℃、1時間焼成し、シート状活性炭電極
を得た。得られた電極のマクロポア細孔径のピークは4
5,000オングストロームで、30オングストローム
以上の細孔径を有する細孔容積は0.90ml/gであ
った。
【0018】実施例2 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1600m2/g、平均
粒径3μm)1000gに、成形用助剤としてカードラ
ン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
(2重量%水溶液の20℃における粘度10万センチポ
イズ)150gを加え、ビニール袋中で十分に混合し
た。次に、この混合物を二軸ニーダに装填し、混合しな
がら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55重量
%)930g、塩化ビニリデン−アクリル共重合体ラテ
ックス(固形分46重量%、塩化ビニリデン含量50重
量%、アクリル含量50重量%)1,220と水900
gを添加して2時間混練した。この混練においては、ニ
ーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷却した。
このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデン重合
体、塩化ビニリデンアクリル共重合体を含有する組成物
を押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装填
し、真空度練して成形組成物を得た。次にシート成形用
金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物を幅
5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。この成形体
を115℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を180
℃の熱風下で4時間予備加熱処理し、ついで密閉容器内
に入れ、電気炉で700℃、1.5時間の焼成を行い、
シート状活性炭電極を得た。得られた電極のマクロポア
細孔径のピークは40,000オングストロームで、3
0オングストローム以上の細孔径を有する細孔容積は
0.93ml/gであった。
【0019】実施例3 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、有機材料としてフマル酸
(分子量116.07)400g、成形用助剤としてカ
ードラン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(2重量%水溶液の20℃における粘度10万セン
チポイズ)150gを加え、十分に混合した。次にこの
混合物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩化ビニリ
デン重合体ラテックス(固形分55%)2,500gと
水414gを添加して2時間混練した。この混練におい
ては、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷
却した。このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデ
ン重合体、フマル酸を含有する組成物を押し出し成形機
(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して
成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し
出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1
mmのシート状に成形した。この成形体を115℃で5
時間乾燥した。次にこの乾燥品を200℃の熱風下で2
時間予備加熱処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電
気炉で600℃、3時間焼成を行ってシート状活性炭電
極を得た。この電極のマクロポア細孔径のピークは3
6,000オングストロームで、30オングストローム
以上の細孔径を有する細孔容積は0.85ml/gであ
った。
【0020】実施例4 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、有機材料としてテレフタ
ル酸(分子量166.13)400g、成形用助剤とし
てカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度10万
センチポイズ)150gを加え、十分に混合した。次に
この混合物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩化ビ
ニリデン重合体ラテックス(固形分55%)2,500
gと水414gを添加して2時間混練した。この混練に
おいては、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環さ
せ冷却した。このようにして得られた活性炭−塩化ビニ
リデン重合体−フマル酸組成物を押し出し成形機(本田
鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して成形用
組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し出し成
形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1mmの
シート状に成形した。この成形体を115℃で5時間乾
燥した。次にこの乾燥品を250℃の熱風下で2時間前
処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で950
℃、1時間焼成を行い、電極用シートを得た。得られた
電極のマクロポア細孔径のピークは19,000オング
ストロームで、30オングストローム以上の細孔径を有
する細孔容積は0.72ml/gであった。
【0021】実施例5 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリメタ
クリル酸メチルビーズ(平均粒径17μm)400g、
成形用助剤としてカードラン50gおよびヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース(2重量%水溶液の20℃にお
ける粘度10万センチポイズ)150gを加え、十分に
混合した。次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合
しながら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55
%)2,500gと水900gを添加して2時間混練し
た。この混練においては、ニーダのジャケットに10℃
の冷水を循環させ冷却した。このようにして得られた活
性炭−塩化ビニリデン重合体−フマル酸組成物を押し出
し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空
度練して成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を
上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5c
m、厚さ1mmのシート状に成形した。この成形体を1
15℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を350℃の
熱風下で1時間前処理を行い、その後密閉容器内に入
れ、電気炉で900℃、1時間焼成を行い、電極用シー
トを得た。得られた電極のマクロポア細孔径のピークは
20,500オングストロームで、30オングストロー
ム以上の細孔径を有する細孔容積は0.75ml/gで
あった。
【0022】実施例6 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリスチ
レンビーズ(平均粒径20μm)400g、成形用助剤
としてカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度1
0万センチポイズ)150gを加え、十分に混合した。
次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩
化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55%)2,5
00gと水900gを添加して2時間混練した。この混
練においては、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循
環させ冷却した。このようにして得られた活性炭−塩化
ビニリデン重合体−フマル酸組成物を押し出し成形機
(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して
成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し
出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1
mmのシート状に成形した。この成形体を115℃で5
時間乾燥した。次にこの乾燥品を300℃の熱風下で2
時間前処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で
1,000℃、1時間焼成を行い、電極用シートを得
た。得られた電極のマクロポア細孔径のピークは11,
000オングストロームで、30オングストローム以上
の細孔径を有する細孔容積は0.69ml/gであっ
た。
【0023】実施例7 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリスチ
レンビーズ(平均粒径50μm)400g、成形用助剤
としてカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度1
0万センチポイズ)150gを加え、十分に混合した。
次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩
化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55%)2,5
00gと水900gを添加して2時間混練した。この混
練においては、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循
環させ冷却した。このようにして得られた活性炭−塩化
ビニリデン重合体−フマル酸組成物を押し出し成形機
(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して
成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し
出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1
mmのシート状に成形した。この成形体を115℃で5
時間乾燥した。次にこの乾燥品を300℃の熱風下で2
時間前処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で
1,000℃、1時間焼成を行い、電極用シートを得
た。得られた電極のマクロポア細孔径のピークは11,
000オングストロームで、30オングストローム以上
の細孔径を有する細孔容積は0.82ml/gであっ
た。
【0024】比較例1 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,600m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、成形用助材としてカード
ラン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
(2重量%水溶液の20℃における粘度10万センチポ
イズ)150gを加え、十分に混合した。次にこの混合
物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩化ビニリデン
重合体ラテックス(固形分55%)1,800gと水8
00gを添加して2時間混練した。この混練において
は、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷却
した。このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデン
アクリル共重合体を含有する組成物を押し出し成形機
(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して
成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し
出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1
mmのシート状に成形した。この成形体を115℃で5
時間乾燥した。次にこの乾燥品を300℃の熱風下で2
時間前処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で
900℃、1時間焼成を行って電極用シートを得た。こ
の電極のマクロポア細孔径のピークは7,000オング
ストロームで、30オングストローム以上の細孔径を有
する細孔容積は0.45ml/gであった。
【0025】比較例2 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,600m2/g、平均
粒径7μm)1,000gに、成形用助材としてカード
ラン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
(2重量%水溶液の20℃における粘度10万センチポ
イズ)150gを加え、十分に混合した。次にこの混合
物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩化ビニリデン
重合体ラテックス(固形分55%)2,520gと水5
60gを添加して2時間混練した。この混練において
は、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷却
した。このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデン
アクリル重合体、塩化ビニリデン共重合体を含有する組
成物を押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に
装填し、真空度練して成形用組成物を得た。次にシート
成形用金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成
物を幅5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。この
成形体を115℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を
300℃の熱風下で2時間前処理を行い、その後密閉容
器内に入れ、電気炉で900℃、1時間焼成を行って電
極用シートを得た。この電極のマクロポア細孔径のピー
クは6,000オングストロームで、30オングストロ
ーム以上の細孔径を有する細孔容積は0.4ml/gで
あった。
【0026】静電容量測定 実施例および比較例で得られた電極用シートを10×1
0mmに切り出した。このシート2枚を絶縁性多孔質セ
パレータを介して対向させ、電解溶液(40重量%硫酸
水溶液)に含浸させた後、両外側を集電体(白金板)で
挟み、静電容量測定用サンプル(電気二重層コンデン
サ)とした。このコンデンサに0.9Vで30分間充電
を行った後、30mA/cm2および300mA/cm2
で放電させ、静電容量を求めた。結果を〔表1〕に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の電極は、大電流での大放電時に
も容積当たり高い静電容量と、低い内部抵抗を示す。ま
た本発明の電極は細孔径の大なるマクロポアを有し且つ
空隙率も従来のものより高いに拘わらず、耐衝撃性に優
れている。したがって、本電極を用いた電気二重層コン
デンサは、コンピュータやICメモリのバッアップ電源
のみならず、電気自動車をはじめ各種のモータの駆動な
どの電源として期待される。更に一般の電池の電極とし
ても幅広い応用が期待される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項15
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、瞬時に大
電流を放電することができ、取り扱いが容易で、耐衝撃
性にも優れる成形された活性炭電極を得るため、活性炭
原料の種類、補助原料や成形用助剤の使用とその種類、
成形後の熱処理条件などにつき鋭意研究を重ねた。その
結果、粉末活性炭、塩化ビニリデン重合体および焼成に
より熱分解してマクロポア形成する有機材料、必要によ
りさら成形助剤を加えた混合物を成形し、その成形物を
焼成することにより得られる活性炭電極が、イオン移動
に最適のマクロポアを有し瞬時に大電流の放電を可能に
することを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成し
た。すなわち本発明は、(1)活性炭、塩化ビニリデン
重合体および/または塩化ビニリデン共重合体、および
焼成により熱分解してマクロポアを形成する他の有機材
料を含有する電極用原料成形物を焼成して得られる活性
炭電極、(2)他の有機材料が130℃未満では溶融、
熱分解または昇華せず、水に対する溶解度が2w/w%
(25℃)以下のものである前記(1)記載の活性炭電
極、(3)他の有機材料が分子量1,000以上の高分
子化合物である前記(2)記載の活性炭電極、(4)高
分子化合物が熱可塑性樹脂である前記(3)記載の活性
炭電極、(5)他の有機材料がカルボン酸、その酸無水
物、塩またはエステルである前記(2)記載の活性炭電
極、(6)電極用原料成形物が無水物として活性炭5〜
90重量%、塩化ビニリデン単量体由来の部分構造5〜
90重量%および他の有機材料3〜50重量%含有する
ものである前記(1)記載の活性炭電極、(7)電極用
原料成形物中に成形用助剤が配合された前記(1)記載
の活性炭電極、(8)電極用成形物中に成形用助剤が無
水物として0.5〜50重量%配合された前記(7)記
載の活性炭電極、(9)成形用助剤が多糖類である前記
(7)または(8)記載の活性炭電極、(10)多糖類
がβ−1,3−グルカンである前記(9)記載の活性炭
電極、(11)焼成が500〜1,200℃で行われた
前記(1)記載の活性炭電極、(12)電極用原料成形
物がシート状である前記(1)記載の活性炭電極、(1
3)マクロポアの細孔径ピークが9,000〜80,0
00オングストロームの間にあり、30オングストロー
ム以上の細孔径を有する細孔総容積が0.5〜1.1m
l/gである前記(1)記載の活性炭電極、(14)活
性炭、塩化ビニリデン重合体および焼成により熱分解し
てマクロポアを形成する他の有機材料を含有する電極用
原料成形物を500〜1,200℃で焼成する活性炭電
極の製造法、(15)焼成に先立ち電極用原料組成物を
130〜400℃で予備加熱処理する前記(14)記載
活性炭電極の製造法、および(16)電極用原料成形
物中に成形用助剤が配合された請求項14記載の活性炭
電極の製造法、である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例2 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1600m/g、平均
粒径3μm)1000gに、成形用助剤としてカードラ
ン50gおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース
(2重量%水溶液の20℃における粘度10万センチポ
イズ)150gを加え、ビニール袋中で十分に混合し
た。次に、この混合物を二軸ニーダに装填し、混合しな
がら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55重量
%)930g、塩化ビニリデン−アクリル共重合体ラテ
ックス(固形分46重量%、塩化ビニリデン含量50重
量%、アクリル含量50重量%)1,220と水90
0gを添加して2時間混練した。この混練においては、
ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環させ冷却し
た。このようにして得られた活性炭、塩化ビニリデン重
合体、塩化ビニリデンアクリル共重合体を含有する組成
物を押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装
填し、真空度練して成形組成物を得た。次にシート成形
用金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物を
幅5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。この成形
体を115℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を18
0℃の熱風下で4時間予備加熱処理し、ついで密閉容器
内に入れ、電気炉で700℃、1.5時間の焼成を行
い、シート状活性炭電極を得た。得られた電極のマクロ
ポア細孔径のピークは40,000オングストローム
で、30オングストローム以上の細孔径を有する細孔容
積は0.93ml/gであった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】実施例4 ヤシ殼系活性炭(BET表面積1,200m/g、平
均粒径7μm)1,000gに、有機材料としてテレフ
タル酸(分子量166.13)400g、成形用助剤と
してカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメチル
セルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度10
万センチポイズ)150gを加え、十分に混合した。次
にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合しながら塩化
ビニリデン重合体ラテックス(固形分55%)2,50
0gと水414gを添加して2時間混練した。この混練
においては、ニーダのジャケットに10℃の冷水を循環
させ冷却した。このようにして得られた活性炭−塩化ビ
ニリデン重合体−テレフタル酸組成物を押し出し成形機
(本田鉄工社製DE−35型)に装填し、真空度練して
成形用組成物を得た。次にシート成形用金型を上記押し
出し成形機に装着し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1
mmのシート状に成形した。この成形体を115℃で5
時間乾燥した。次にこの乾燥品を250℃の熱風下で2
時間前処理を行い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で
950℃、1時間焼成を行い、電極用シートを得た。得
られた電極のマクロポア細孔径のピークは19,000
オングストロームで、30オングストローム以上の細孔
径を有する細孔容積は0.72ml/gであった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例5 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m/g、平
均粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリメ
タクリル酸メチルビーズ(平均粒径17μm)400
g、成形用助剤としてカードラン50gおよびヒドロキ
シプロピルメチルセルロース(2重量%水溶液の20℃
における粘度10万センチポイズ)150gを加え、十
分に混合した。次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、
混合しながら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分
55%)2,500gと水900gを添加して2時間混
練した。この混練においては、ニーダのジャケットに1
0℃の冷水を循環させ冷却した。このようにして得られ
た活性炭−塩化ビニリデン重合体−ポリメタクリル酸メ
チルビーズ組成物を押し出し成形機(本田鉄工社製DE
−35型)に装填し、真空度練して成形用組成物を得
た。次にシート成形用金型を上記押し出し成形機に装着
し、成形用組成物を幅5cm、厚さ1mmのシート状に
成形した。この成形体を115℃で5時間乾燥した。次
にこの乾燥品を350℃の熱風下で1時間前処理を行
い、その後密閉容器内に入れ、電気炉で900℃、1時
間焼成を行い、電極用シートを得た。得られた電極のマ
クロポア細孔径のピークは20,500オングストロー
ムで、30オングストローム以上の細孔径を有する細孔
容積は0.75ml/gであった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例6 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m/g、平
均粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリス
チレンビーズ(平均粒径20pm)400g、成形用助
剤としてカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメ
チルセルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度
10万センチポイズ)150gを加え、十分に混合し
た。次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合しなが
ら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55%)
2,500gと水900gを添加して2時間混練した。
この混練においては、ニーダのジャケットに10℃の冷
水を循環させ冷却した。このようにして得られた活性炭
−塩化ビニリデン重合体−ポリスチレンビーズ組成物を
押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装填
し、真空度練して成形用組成物を得た。次にシート成形
用金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物を
幅5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。この成形
体を115℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を30
0℃の熱風下で2時間前処理を行い、その後密閉容器内
に入れ、電気炉で1,000℃、1時間焼成を行い、電
極用シートを得た。得られた電極のマクロポア細孔径の
ピークは11,000オングストロームで、30オング
ストローム以上の細孔径を有する細孔容積は0.69m
l/gであった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】実施例7 ヤシ殻系活性炭(BET表面積1,200m/g、平
均粒径7μm)1,000gに、有機材料としてポリス
チレンビーズ(平均粒径50μm)400g、成形用助
剤としてカードラン50gおよびヒドロキシプロピルメ
チルセルロース(2重量%水溶液の20℃における粘度
10万センチポイズ)150gを加え、十分に混合し
た。次にこの混合物を二軸ニーダに装填し、混合しなが
ら塩化ビニリデン重合体ラテックス(固形分55%)
2,500gと水900gを添加して2時間混練した。
この混練においては、ニーダのジャケットに10℃の冷
水を循環させ冷却した。このようにして得られた活性炭
−塩化ビニリデン重合体−ポリスチレンビーズ組成物を
押し出し成形機(本田鉄工社製DE−35型)に装填
し、真空度練して成形用組成物を得た。次にシート成形
用金型を上記押し出し成形機に装着し、成形用組成物を
幅5cm、厚さ1mmのシート状に成形した。この成形
体を115℃で5時間乾燥した。次にこの乾燥品を30
0℃の熱風下で2時間前処理を行い、その後密閉容器内
に入れ、電気炉で1,000℃、1時間焼成を行い、電
極用シートを得た。得られた電極のマクロポア細孔径の
ピークは11,000オングストロームで、30オング
ストローム以上の細孔径を有する細孔容積は0.82m
l/gであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 正則 兵庫県明石市二見町東二見1542番地 (72)発明者 木村 俊雄 兵庫県西宮市神垣町5丁目21番 武田薬品 夙川寮407 (72)発明者 向井 清史 大阪府守口市佐太中町5丁目13番地の3

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭、塩化ビニリデン重合体および/ま
    たは塩化ビニリデン共重合体、および焼成により熱分解
    してマクロポアを形成する他の有機材料を含有する電極
    用原料成形物を焼成して得られる活性炭電極。
  2. 【請求項2】他の有機材料が130℃未満では溶融、熱
    分解または昇華せず、水に対する溶解度が2w/w%
    (25℃)以下のものである請求項1記載の活性炭電
    極。
  3. 【請求項3】他の有機材料が分子量1,000以上の高
    分子化合物である請求項2記載の活性炭電極。
  4. 【請求項4】高分子化合物が熱可塑性樹脂である請求項
    3記載の活性炭電極。
  5. 【請求項5】他の有機材料がカルボン酸、その酸無水
    物、塩またはエステルである請求項2記載の活性炭電
    極。
  6. 【請求項6】電極用原料成形物が無水物として活性炭5
    〜90重量%、塩化ビニリデン単量体由来の部分構造5
    〜90重量%および他の有機材料3〜50重量%含有す
    るものである請求項1記載の活性炭電極。
  7. 【請求項7】電極用原料成形物中に成形用助剤が配合さ
    れた請求項1記載の活性炭電極。
  8. 【請求項8】電極用成形物中に成形用助剤が無水物とし
    て0.5〜50重量%配合された請求項7記載の活性炭
    電極。
  9. 【請求項9】成形用助剤が多糖類である請求項7または
    8記載の活性炭電極。
  10. 【請求項10】多糖類がβ−1,3−グルカンである請
    求項9記載の活性炭電極。
  11. 【請求項11】焼成が500〜1,200℃で行われた
    請求項1記載の活性炭電極。
  12. 【請求項12】電極用原料成形物がシート状である請求
    項1記載の電極。
  13. 【請求項13】マクロポアの細孔径ピークが9,000
    〜80,000オングストロームの間にあり、30オン
    グストローム以上の細孔径を有する細孔総容積が0.5
    〜1.1ml/gである請求項1記載の活性炭電極。
  14. 【請求項14】活性炭、塩化ビニリデン重合体および焼
    成により熱分解してマクロポアを形成する他の有機材料
    を含有する電極用原料成形物を500〜1,200℃で
    焼成する活性炭電極の製造法。
  15. 【請求項15】焼成に先立ち電極用原料組成物を130
    〜400℃で予備加熱処理する請求項14記載の製造
    法。
  16. 【請求項16】電極用原料成形物中に成形用助剤が配合
    された請求項14記載の活性炭電極の製造法。
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