JPH10208259A - 光ディスクドライブ装置 - Google Patents

光ディスクドライブ装置

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JPH10208259A
JPH10208259A JP9010865A JP1086597A JPH10208259A JP H10208259 A JPH10208259 A JP H10208259A JP 9010865 A JP9010865 A JP 9010865A JP 1086597 A JP1086597 A JP 1086597A JP H10208259 A JPH10208259 A JP H10208259A
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JP
Japan
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optical
optical disk
carriage
frequency component
signal
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JP9010865A
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Inventor
Kiyoyuki Suenaga
清幸 末永
Hisanori Takamure
久宜 高牟礼
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定したデータ読み出しを行える光ディスク
ドライブ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 ローパスフィルタ11によって抽出した
トラッキングエラー信号の低周波数成分A/D変換器1
8でをA/D変換器18でディジタルデータに変換し、
CPU16によってモニタする。トラッキングサーボが
ON状態のとき、オフセット発生手段17へ司令値を送
り、ローパスフィルタ11によって抽出したトラッキン
グエラー信号の低周波数成分にオフセット電圧を加算す
る。12はキャリッジのサーボ制御手段であり、トラッ
キングエラー信号の低周波数成分とオフセット発生手段
17より発生するオフセット電圧を加算したキャリッジ
制御信号を用いてキャリッジ2をディスクの半径方向に
移動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ピックアップによ
り光ディスクの情報を再生する光ディスクドライブ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクドライブ装置は、半導体レー
ザ等の光源で発光される出射光を光プリズムなどを介し
て対物レンズによって光ディスクの表面に集束させて絞
り込み、この光ディスクのトラック上に信号の記録・再
生を行う装置であり、大容量メモリー装置として、脚光
を浴びている。その中でもCD−ROM駆動装置は、コ
ンピュータ用の安価なデータ再生装置として急速に普及
している。しかしながら、映画等の高画質の動画を長時
間収録するためには、CDよりも大きな記録容量を持つ
光ディスクが必要とされることから、近年では更に高密
度の新規格としてDVD(Digital Video Disk)が提案
されている。光ディスクの記録密度は対物レンズで集光
される光スポットの大きさによって決まるが、光スポッ
トの大きさは波長に比例し、開口数に反比例するするた
め、高密度録再を行うためには半導体レーザの短波長化
と対物レンズの開口数の向上を図る必要がある。しかし
対物レンズの開口数が大きい場合、レーザビームの光軸
に対して光ディスクが傾くとレーザビームにコマ収差が
発生して集光スポットの形状が歪みやすくなるという問
題が生じる。このコマ収差は対物レンズの開口数の3乗
と光ディスクの厚みに比例して増大することから、DV
Dの規格では光ディスクの厚みをCDの半分にすること
によって光ディスクの傾きに対する特性を改善してい
る。しかし、DVDの場合は記録密度を向上させている
ために情報信号の光学的マージンが従来のCDに比べて
かなり小さくなっているため、このような光ディスクの
傾きに対応するために、光ディスクに常に垂直に光スポ
ットが照射されるように対物レンズの傾きを制御するチ
ルトサーボ制御の必要性も叫ばれている。
【0003】DVDはCDを大きく上回る記録容量を持
ち、将来的にはCDと置き換わるメディアと考えられる
が、既に膨大な数が市場に流通しているCDソフトの資
産を無視することはできず、CDとDVDの再生互換性
を有することが、次世代の光ディスクドライブ装置とし
ては必須である。ところが前述した様に、光ディスクの
傾きに対する特性を改善するためにDVDのディスク厚
みはCDの半分になっていることが光学的な再生互換と
いう点で大きな障害となる。それは、対物レンズはディ
スクの厚みに合わせて集光される光スポットが最小とな
るように設計されており、厚みの異なる光ディスクでは
レンズの中心部を通るレーザビームとレンズの周辺部を
通るレーザビームの収束位置に球面収差と呼ばれるずれ
が生じ、信号読みとりが不可能となるからである。つま
り、CD用に設計された対物レンズを用いてのDVDの
信号再生や、逆にDVD用に設計された対物レンズを用
いてのCDの再生が不可能ということである。
【0004】そこで、異なるディスク厚みに対しても再
生互換を実現するために、数種類の光学的な方式が提案
されている。ここでは、それぞれのディスクに対して専
用の対物レンズを搭載し、ディスクに応じてレンズを切
り換えて1つの光スポットを集光する方式について説明
する。
【0005】図5は従来の軸摺動回動方式のアクチュエ
ータの斜視図である。図5において21はボビンであ
り、支軸22に対してフォーカス方向に摺動動作を行
い、トラック方向に回動動作をする。DVD用対物レン
ズ23とCD用対物レンズ24は支軸22から偏心量が
等しくなる位置でキャリッジ上に取り付けられている。
トラッキングコイル25と磁性片26はボビン21の側
面に接着固定され、これと対向して設けられたDVD用
トラッキングマグネット27とCD用トラッキングマグ
ネット28とでそれぞれ磁気回路を形成する。磁性片2
6がマグネットの中心部に対向して位置したときに磁気
的なエネルギーが最小となることから、図5の構成では
DVD用磁気回路とCD用磁気回路の2つのボビン21
の中立位置を設けることができる。対物レンズの切り換
えは、トラッキングコイル25にキックパルス電圧を印
加してボビン21の中立位置を移動させることにより行
われる。
【0006】次に、軸摺動回動方式のアクチュエータを
用いて対物レンズを切り換える構成を例にして、従来の
光ディスクドライブ装置の動作について以下に説明す
る。図6は従来のトラッキングサーボ制御系のブロック
図である。図6において、1は光ディスクであり、図示
していないディスクモータに結合したターンテーブル上
面に装着され、回転駆動される。2はキャリッジであ
り、DVD用対物レンズ3とCD用対物レンズ4が接着
固定されているボビン5と、前記光ディスク1上のトラ
ックにボビン5を追従させるボビン駆動手段6と、前記
光ディスク1からの反射光を受光する光検出器7が搭載
されている。信号生成手段8は前記光検出器7の信号か
らトラッキングエラー信号を生成し、サーボ制御手段9
は前記トラッキングエラー信号に基づいてドライバ10
を介して前記ボビン駆動手段6を位置決め制御する。ト
ラックの偏心等の高周波帯域の追従はボビン5の駆動に
よって行われるが、トラックに沿ってトレースを続ける
場合、トラックはスパイラル状に形成されているために
次第に対物レンズの位置がボビン駆動手段6の可動中心
からずれて、トラッキングエラー信号には直流成分のオ
フセットが生じる。12はキャリッジのサーボ制御手段
であり、ローパスフィルタ11によって抽出したトラッ
キングエラー信号の低周波数成分を用いてキャリッジ駆
動手段14をドライバ13で位置決め駆動し、キャリッ
ジ2をディスクの半径方向に移動制御する。
【0007】図5のアクチュエータ構成において、レン
ズセンターが光軸の中心からずれるとレンズに入射する
光量が減少するために信号特性が劣化する。光軸の中心
位置のずれ量はキャリッジへの半導体レーザの取り付け
精度によって決まり、ボビンの位置は磁気的なエネルギ
ーが最も小さくなる位置で中立するため、磁性片とトラ
ッキングマグネットの取り付け精度によって決まる。信
号特性を確保するためには光軸の中心とレンズセンター
とのずれが一般に±300μm以内になるようにレンズ
とキャリッジの位置関係を保つようキャリッジサーボに
よって制御している。
【0008】また、レンズ切り換え時の光軸に対するレ
ンズセンターの位置ずれを量産時にメカ的な精度で管理
する事は非常に困難であり、実際には±100μm程度
の位置ずれが発生する。
【0009】図6のトラッキングサーボの構成において
は、キャリッジのサーボはボビンの磁気的な中立位置を
中心に追従して行われるため、光軸の中心とボビンの磁
気的な中立位置が一致するようにボビンを組み付ける必
要がある。実際には、信号特性をモニタしながらボビン
取り付け位置の微調整が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスクドラ
イブ装置は、信号特性を向上するためには光軸の中心と
レンズセンターとのずれを極力小さくする必要がある
が、キャリッジサーボの追従性を上げるためにサーボゲ
インを増大させると、キャリッジサーボ系が不安定にな
ったり、消費電力が増大してしまうため、サーボゲイン
を上げられず、光軸の中心とレンズセンターとのずれを
小さくできないという問題があった。
【0011】また、ボビンに2つ以上のレンズが取り付
けられている場合、一つのレンズに対してしかボビン取
り付け位置の微調整ができないため、他のレンズの位置
はボビンの磁気的な中立位置によって決定される。この
ため、レンズ位置が光軸の中心よりずれて信号特性が劣
化するといった問題が生じていた。
【0012】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、キャリッジサーボのゲインを上げることな
しに、またピックアップの対物レンズを切り換えた時
も、全てのレンズで安定したデータ読み出しを行える光
ディスクドライブ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクドラ
イブ装置においては、光ディスクに対して対物レンズを
有する光ピックアップがデータの記録・再生を行い、こ
の光ピックアップから光ディスクに投射される光スポッ
トをボビン駆動手段が微小移動させ、この光スポットを
第1制御部が光ディスク上のトラックに追従するように
制御し、このトラックに対する光スポットの位置ずれ信
号の低周波数成分に所定のオフセット電圧を加算して制
御信号を第2制御部が生成し、この制御信号に基づいて
キャリッジ駆動手段が光ピックアップを光ディスクの半
径方向におおまかに移動させるものである。この発明に
よれば、キャリッジサーボのゲインを上げることなしに
キャリッジサーボの追従性を向上させ、また複数の対物
レンズを持つピックアップにおいて対物レンズを切り換
えた時も全てのレンズで安定したデータ読み出しを行え
る光ディスクドライブ装置が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光ディスクに対し対物レンズを用いて光ディスク上
に光スポットを集光してデータの記録・再生を行う光ピ
ックアップと、前記光スポットを光ディスク半径方向に
微小移動させるボビン駆動手段と、前記光ピックアップ
の光検出器の出力信号から生成されるトラック位置ずれ
信号に基づいて前記光スポットが前記光ディスク上のト
ラックに追従するように制御する第1制御部と、前記光
ピックアップを光ディスクの半径方向におおまかに移動
させるキャリッジ駆動手段と、前記トラック位置ずれ信
号の低域周波数成分に所定のオフセット電圧を加算して
前記キャリッジ駆動手段を制御する第2制御部を備える
ものであり、キャリッジサーボのゲインを上げることな
しにキャリッジサーボの追従性を向上させることができ
るという作用を有する。
【0015】本発明の請求項2に記載の発明は、第2制
御部は前記トラック位置ずれ信号の低域周波数成分がト
ラック位置ずれ信号における位置ずれのない状態からの
偏差値を演算し、当該偏差値の略2分の1に相当する値
をオフセット電圧とするものであり、トラック位置ずれ
信号の低周波数成分から容易にオフセット電圧を生成
し、トラック位置ずれからの確実な補正を行うサーボ制
御が可能となる。
【0016】本発明の請求項3に記載の発明は、前記第
2制御部が前記光ピックアップの光検出器の出力信号か
ら生成される情報信号が最大となるように前記トラック
位置ずれ信号の低域周波数成分に加えるオフセット電圧
を調整するオフセット調整手段を備えるものであり、キ
ャリッジにおける光軸の中心と対物レンズの中心とのず
れを極力小さくすることができるという作用を有する。
【0017】本発明の請求項4に記載の発明は、前記光
ピックアップが記録密度が異なる2種類以上の光ディス
クに対し、光スポットを前記光ディスク上に集光してデ
ータの記録・再生を行うための切り替え可能な複数のレ
ンズを具備するものであり、複数の対物レンズを持つピ
ックアップにおいて対物レンズを切り換えた時も全ての
レンズでキャリッジにおける光軸の中心と対物レンズの
中心とのずれを極力小さくすることができるという作用
を有する。
【0018】以下本発明の実施の形態について、図面を
参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1に本発明の実施の形態1における
光ディスクドライブ装置のトラッキングサーボの構成ブ
ロック図を示す。図1において、1は光ディスクであ
り、図示していないディスクモータに結合したターンテ
ーブル上面に装着され、回転駆動される。2はキャリッ
ジであり、DVD用対物レンズ3とCD用対物レンズ4
が接着固定されているボビン5と、前記光ディスク1上
のトラックにボビン5を追従させるボビン駆動手段6
と、前記光ディスク1からの反射光を受光する光検出器
7が搭載されている。信号生成手段8は前記光検出器7
の信号からトラッキングエラー信号と情報信号を生成
し、サーボ制御手段9は前記トラッキングエラー信号に
基づいてドライバ10を介して前記ボビン駆動手段6を
位置決め制御する。18はA/D変換器であり、ローパ
スフィルタ11によって抽出したトラッキングエラー信
号の低周波数成分をディジタルデータに変換し、CPU
16によってモニタする。CPU16は、トラッキング
サーボがON状態のときのトラッキングエラー信号の低
周波数成分信号をモニタして最適なオフセット電圧を印
加するために、オフセット発生手段17へ司令値を送
り、ローパスフィルタ11によって抽出したトラッキン
グエラー信号の低周波数成分にオフセット電圧を加算す
る。このオフセット電圧はトラッキングエラー信号の低
周波数成分に基づいてCPU16により次のように演算
する。即ち、トラッキングエラー信号の低周波数成分が
生じていないときから、トラッキングエラー信号の低周
波数成分が生じてキャリッジ2が移動を開始するときま
での、キャリッジ2の位置ずれ量(δ1、δ2・・・)
(図2を参照)を求め、この位置ずれ量(δ1、δ2・
・・)のいづれかを2分の1した値(δ1/2、δ2/
2・・・)(図2を参照)を算出し、この算出した2分
の1の位置ずれ量(δ1/2、δ2/2・・・)をオフ
セット発生手段17へ出力してオフセット電圧を出力す
る。12はキャリッジのサーボ制御手段であり、トラッ
キングエラー信号の低周波数成分とオフセット発生手段
17より発生するオフセット電圧を加算したキャリッジ
制御信号を用いてキャリッジ駆動手段14をドライバ1
3で位置決め駆動し、キャリッジ2をディスクの半径方
向に移動制御する。
【0019】図2にトラッキングサーボ動作中における
トラッキングエラー信号の低周波数成分信号の変化の様
子を示す。図中の破線は従来のオフセットを印加しない
時を、実線は本発明によりオフセットを印加した時のト
ラッキングエラー信号の低周波数成分信号をそれぞれ示
す。この信号は対物レンズ3、4(又は23、24)の
位置とキャリッジ2の位置のずれに相当し、対物レンズ
3、4(又は23、24)の位置が機械的中立位置にあ
る時に0となり、対物レンズ3、4(又は23、24)
が中立位置よりも光ディスク1の内周方向にあるときは
プラス(+)、中立位置よりも光ディスク1の外周方向
にあるときはマイナス(−)の極性で示してある。
【0020】まず、従来の例であるトラッキングエラー
信号の低周波数成分にオフセットを印加しない場合(破
線)の動作について説明する。トラッキングサーボ制御
動作を開始した時点では、キャリッジ2と対物レンズ
3、4(又は23、24)の位置ずれがほとんどない状
態で対物レンズ3、4(又は23、24)は光ディスク
1のトラックに追従している。また光ディスク1が回転
することによって、トラックはみかけ上徐々に外周側へ
移動しているため、対物レンズ3、4(又は23、2
4)も徐々に外周側へ移動する。ところが、キャリッジ
2のサーボ制御は一般に追従性が悪いため、通常200
〜300μm程度のずれが生じるまで移動を開始しな
い。よってトラッキングエラー信号の低周波数成分信号
が図のように徐々に大きくなる。そして対物レンズ3、
4(又は23、24)とキャリッジ2の位置ずれが−2
00〜−300μm程度になって初めてキャリッジ2が
移動し、トラッキングエラー信号の低周波数成分信号が
0付近に戻る。キャリッジ2はこのような間欠的な動作
を繰り返すため、トラッキングエラー信号の低周波数成
分信号は図中の破線のように、ほとんど0以下のマイナ
スの極性の領域を変化する波形となる。
【0021】次に、本発明によるトラッキングエラー信
号の低周波数成分にオフセットを印加した場合(実線)
の動作について説明する。CPU16は、上記したよう
に前記トラッキングエラー信号の低周波数成分における
キャリッジ2の位置ずれ量(δ1、δ2・・・)の2分
の1の値(δ1/2、δ2/2・・・)に相当する値を
演算する。この演算された2分の1の位置ずれ量(δ1
/2、δ2/2・・・)に基づいてオフセット発生手段
17は、オフセット電圧を発生させて出力し、このオフ
セット電圧が後段の加算器に出力されてトラッキングエ
ラー信号の低周波数成分に加算される。なお、前記オフ
セット発生手段17は、前記2分の1の位置ずれ量(δ
1/2、δ2/2・・・)に基づいて所定のオフセット
電圧を予め決定しておいて初期値としてトラッキングエ
ラー信号の低周波数成分に加算することもできる。
【0022】続いて、トラッキングサーボがON状態の
ときのトラッキングエラー信号の低周波数成分信号をモ
ニタしながらオフセット電圧を徐々に変化させていき、
最終的にはトラッキングエラー信号の低周波数成分信号
が図中の実線のように0を中心にしてプラスとマイナス
の両方の極性の領域を平均的にほぼ同等の頻度で変化す
る波形となるようにオフセット電圧を決定する。
【0023】このことにより、対物レンズとキャリッジ
の平均的な位置ずれ量を従来に比べて大幅に低減するこ
とができる。なお、印加するオフセット電圧はCPU1
6による最適化動作を行わずに、予め実験的に決定た所
定の固定値を印加する簡略化した方法を用いても同様の
効果が得られる。
【0024】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2における光ディスクドライブ装置のトラッキングサ
ーボ制御系の構成ブロック図である。図3において、1
は光ディスクであり、図示していないディスクモータに
結合したターンテーブル上面に装着され、回転駆動され
る。2はキャリッジであり、DVD用対物レンズ3とC
D用対物レンズ4が接着固定されているボビン5と、前
記光ディスク1上のトラックにボビン5を追従させるボ
ビン駆動手段6と、前記光ディスク1からの反射光を受
光する光検出器7が搭載されている。信号生成手段8は
前記光検出器7の信号からトラッキングエラー信号と情
報信号を生成し、サーボ制御手段9は前記トラッキング
エラー信号に基づいてドライバ10を介して前記ボビン
駆動手段6を位置決め制御する。15は信号振幅測定手
段であり、信号生成手段8より出力される情報信号の振
幅を測定し、CPU16に入力する。CPU16は情報
信号振幅が最大となるようにトラッキングエラー信号の
低周波数成分にオフセット電圧を加算する。最適なオフ
セット電圧を決める例として、サーボ制御手段9によっ
てトラッキングサーボをOFFにした状態でボビンに電
圧を印加してオフセットさせたときの情報信号振幅の平
均値をモニタして最適なオフセット電圧を求める方法が
ある。
【0025】図4は本発明の実施の形態2における光デ
ィスクドライブ装置の光ピックアップのボビンの位置ず
れに対する再生情報信号の特性図である。図において光
軸の中心に対してボビンの位置を光ディスクの半径方向
にオフセットさせた時の再生情報信号の信号振幅特性を
示す。光軸の中心と一致するボビン位置で情報信号振幅
は最大となり、ボビンの位置ずれとともに、信号振幅値
は減少する。よって、ボビンにオフセット電圧を印加し
て情報信号振幅の最大値をモニタすることは可能であ
る。また、オフセット発生手段17で任意の予め決めて
おいたオフセット電圧値を発生させて、サーボ制御手段
12によってサーボONした後のある一定時間の情報信
号振幅の平均が最大のオフセット値を選択する方法でも
同様なオフセット電圧を求めることができる。また、情
報信号振幅の最大点をモニタするの代わりに、情報信号
のジッタ値または情報信号に発生するエラー数が最小点
をモニタすることでも、なんら問題ない。
【0026】12はキャリッジのサーボ制御手段であ
り、ローパスフィルタ11によって抽出したトラッキン
グエラー信号の低周波数成分とオフセット発生手段17
より発生するオフセット電圧を加算したキャリッジ制御
信号を用いてキャリッジ駆動手段14をドライバ13で
位置決め駆動し、キャリッジ2をディスクの半径方向に
移動制御する。このことにより、複数の対物レンズを持
つピックアップを用いてデータ再生を行う場合に対物レ
ンズを切り換えた時でも再生信号振幅が十分に良好な範
囲になるようにキャリッジサーボを行うことができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明の光ディスクドライ
ブ装置は、対物レンズとキャリッジの光軸ずれを補正す
る手段を設けたため、再生信号振幅が十分に良好な範囲
になるようにキャリッジサーボを行うことができ、ディ
スクの種類によらずに安定したデータ読み出し特性を持
った光ディスクドライブ装置を実現できるものである。
さらに、このように再生信号の特性向上を図ることによ
って、チルトサーボを用いないでも安定したデータ読み
出し特性を持った光ディスクドライブ装置を実現できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスクドラ
イブ装置のトラッキングサーボ制御系の構成ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるトラッキングサ
ーボ動作中におけるトラッキングエラー信号の低周波数
成分信号の変化を示す図
【図3】本発明の実施の形態2における光ディスクドラ
イブ装置のトラッキングサーボ制御系の構成ブロック図
【図4】本発明の実施の形態2における光ディスクドラ
イブ装置の光ピックアップのボビンの位置ずれに対する
再生情報信号の特性図
【図5】従来例における光ディスクドライブ装置の軸摺
動回動方式アクチュエータ構成の斜視図
【図6】従来例における光ディスクドライブ装置のトラ
ッキングサーボ制御系の構成ブロック図
【符号の説明】
1 光ディスク 2 キャリッジ 3、23 DVD用対物レンズ 4、24 CD用対物レンズ 5、21 ボビン 6 ボビン駆動手段 7 光検出器 8 信号生成手段 9、12 サーボ制御手段 10、13 ドライバ 11 ローパスフィルタ 14 キャリッジ駆動手段 15 信号振幅測定手段 16 CPU 17 オフセット発生手段 18 A/D変換器 22 支軸 25 トラッキングコイル 26 磁性片 27 DVD用トラッキングマグネット 28 CD用トラッキングマグネット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクに対し対物レンズを用いて光デ
    ィスク上に光スポットを集光してデータの記録・再生を
    行う光ピックアップと、前記光スポットを光ディスク半
    径方向に微小移動させるボビン駆動手段と、前記光ピッ
    クアップの光検出器の出力信号から生成されるトラック
    位置ずれ信号に基づいて前記光スポットが前記光ディス
    ク上のトラックに追従するように制御する第1制御部
    と、前記光ピックアップを光ディスクの半径方向におお
    まかに移動させるキャリッジ駆動手段と、前記トラック
    位置ずれ信号の低域周波数成分に所定のオフセット電圧
    を加算して前記キャリッジ駆動手段を制御する第2制御
    部を備えることを特徴とする光ディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】前記第2制御部は、前記トラック位置ずれ
    信号の低域周波数成分がトラック位置ずれ信号における
    位置ずれのない状態からの偏差値を演算し、当該偏差値
    の略2分の1に相当する値をオフセット電圧とすること
    を特徴とする請求項1記載の光ディスクドライブ装置。
  3. 【請求項3】前記第2制御部は、前記光ピックアップの
    光検出器の出力信号から生成される情報信号が最大とな
    るように前記トラック位置ずれ信号の低域周波数成分に
    加えるオフセット電圧を調整するオフセット調整手段を
    備えることを特徴とする請求項1記載の光ディスクドラ
    イブ装置。
  4. 【請求項4】前記光ピックアップは、記録密度が異なる
    2種類以上の光ディスクに対し、光スポットを前記光デ
    ィスク上に集光してデータの記録・再生を行うための切
    り替え可能な複数のレンズを具備することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の光ディスクドライブ装置。
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JP2001236675A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Pioneer Electronic Corp 光ピックアップ装置
JP2015095267A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント 光ディスク装置

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