JPH10208105A - 蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装置 - Google Patents

蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装置

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JPH10208105A
JPH10208105A JP9013824A JP1382497A JPH10208105A JP H10208105 A JPH10208105 A JP H10208105A JP 9013824 A JP9013824 A JP 9013824A JP 1382497 A JP1382497 A JP 1382497A JP H10208105 A JPH10208105 A JP H10208105A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙葉類の紙を漉き上げる際に混入してあり、
蛍光を発する紙幣等の繊維がランダムにまばらに紙葉類
の用紙に存在するものと、そうでないものとを判別して
紙葉類の真偽判定を行なう。 【解決手段】 紫外線を紙葉類に照射し、前記紙葉類の
蛍光物質からの励起光の可視光成分を受光素子に与える
ようにした蛍光検出センサを備えた蛍光センサを用いた
紙葉類の真偽判定装置において、前記紙葉類を搬送する
搬送手段と、前記紙葉類の搬送距離に従って受光データ
をブロック化するブロック化手段と、前記ブロック化さ
れた個々の領域の蛍光の有無に従って画像画素データを
2値化し、前記2値化された画素に対して平面的に連続
しているか否かの判断を行ない、隣り合う蛍光有りと判
定した画素の個数集団を同一グループとみなして、当該
グループの個数若しくはグループ内の画素数が所定以上
有れば真と判定する真偽判定手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライン状又はエリ
ア状の蛍光センサを使用して、海外紙幣等の一部に含ま
れている糸状蛍光物質を効率良く検知して、画像処理的
に蛍光糸の部分を削除して蛍光インクのパターン部のみ
についてパターン認識を行ない、確実に紙幣等の紙葉類
の真偽を判定するようにした蛍光センサを用いた紙葉類
の真偽判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発行されて流通している紙弊等の
一部には、蛍光物質が含まれているものがある。あるも
のは印刷インクそのものに蛍光物質が入っているもので
あり、あるものは、紙幣の紙を漉き込むときに蛍光を発
する繊維を混ぜた状態で漉くものがある(例えばスペイ
ン、オランダの紙幣)。従来技術では、紙幣に蛍光物質
の励起光を照射した場合に、紙幣紙質が蛍光発光特性を
もつものを対象としており、蛍光糸が漉き込まれている
ものはその絶対的な差がなく、このために蛍光糸の有無
の判断は難しいものであった。
【0003】又、特開平6−154943号公報には、
紙幣の検知部を複数の微小面積に限定して検知すれば蛍
光糸を効率良く検知できることが開示されている。しか
しながら、被識別紙幣が印刷インクの濃厚な紙幣である
場合には、検知面積を小さくしていった場合に、下絵が
無い箇所(例えば漉かし部)と印刷が施されている部分
とでは、インクの無い部分ははっきりと蛍光出力が得ら
れるのに対して、絵柄のある部分では同等には得られな
いという問題がある。この様に、従来の紙幣の真偽判定
に蛍光検知を利用したものは、紙幣に使用されているイ
ンクに紫外線を照射した際に、蛍光或いは燐光を発する
物質が正規に入っているか否かを判別するだけのものに
過ぎなかった。
【0004】紙幣の中には、紙を漉き上げる際に蛍光を
発する繊維をランダムにまばらに紙幣用紙に混入させた
ものがあり、この様に紙幣の用紙に蛍光繊維が漉き込ま
れている場合には、ランダムに蛍光繊維が散らばって存
在しているので、例えば漉かし部のようなインクの印刷
が無い部分と、人物像の印刷が有るような比較的厚く印
刷インクが載っている部分とでは、同一紫外線を紙幣に
照射した場合でも光る光量が必然的に異なってくる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の検出技術として
は、特開昭63−154943号公報に示されるような
糸状蛍光物質を検出する装置があるが、この装置は蛍光
の有無の検出のみを行なっており、上述の理由により精
度良く糸状蛍光物質の有無を検出するためには、紙幣の
印刷インクの濃さを考慮した識別方法が必要となって来
る。即ち、インク印刷がある部分では、蛍光糸からの蛍
光はインクの下から発せられるので弱く、インクの無い
場所では比較的強く蛍光が検出されるのである。このよ
うに従来技術では、被識別紙葉類に印刷されているイン
クの量や紙質がその種類によって変化しているもので
は、蛍光糸の有無の判定が適正にできないといった問題
があった。
【0006】また、蛍光インクで印刷された部分を有す
る紙葉類にあっても、印刷された蛍光インク以外にも蛍
光物質を含む場合には、適正な判断を誤るといった不具
合を生じている。
【0007】本発明は上述のような事情から成されたも
のであり、本発明の目的は、スペインの10,000ペ
セタのように蛍光糸と蛍光インクの双方が混在している
ような紙幣においても、蛍光糸の部分を削除し、蛍光イ
ンクのパターン部のみについてパターン認識ができるよ
うにした蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線を紙葉
類に照射し、前記紙葉類の蛍光物質からの励起光の可視
光成分を受光素子に与えるようにした蛍光検出センサを
備えた蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装置に関す
るものであり、本発明の上記目的は、前記紙葉類を搬送
する搬送手段と、前記紙葉類の搬送距離に従って受光デ
ータをブロック化するブロック化手段と、前記ブロック
化された個々の領域の蛍光の有無に従って画像画素デー
タを2値化し、前記2値化された画素に対して平面的に
連続しているか否かの判断を行ない、隣り合う蛍光有り
と判定した画素の個数集団を同一グループとみなして、
当該グループの個数若しくはグループ内の画素数が所定
以上有れば真と判定する真偽判定手段とを具備すること
によって達成される。
【0009】また、本発明は、紫外線を紙葉類に照射
し、前記紙葉類の蛍光物質からの可視光成分を受光素子
に与えるようにした蛍光検出センサを備えた蛍光センサ
を用いた紙葉類の真偽判定装置に関し、本発明の上記目
的は、前記紙葉類の種類及び搬送方向を判別する紙葉類
判別手段と、前記紙葉類の種類及び搬送方向毎に蛍光イ
ンクによる蛍光パターンの存在位置及びそのパターン情
報を記憶する基準データ記憶手段と、前記蛍光センサか
らの画素データをデジタル化するA/D変換手段と、デ
ジタル化した紙葉類の蛍光画像データを記憶する第1フ
レームメモリと、前記第1フレームメモリの各画素値に
対して明部を強調する演算を行なう演算手段と、前記明
部を強調後の画素値を記憶する第2フレームメモリと、
前記紙葉類の種類及び搬送方向に応じて、前記基準デー
タ記憶手段のパターンの存在位置及びそのパターン情報
を読出し、前記第2フレームメモリのパターンの存在す
るエリアを特定し、その特定部分の画像と前記パターン
情報とのパターンマッチングを行なって真偽を判定する
真偽判定手段とを具備することによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る蛍光センサを用いた
紙葉類の真偽判定装置は、例えば紙幣の全面に亘って紫
外線を照射して、ライン状又はエリア状の蛍光センサで
蛍光を検出すると共に、所定の搬送距離に従って受光デ
ータをブロック化し、そのブロック化された部分の画素
に対して異なったスレッショルドで2値化するようにし
て、蛍光の有無や蛍光パターンを検出するようにしてい
る。これにより、紙葉類の表面にインクが印刷されてい
る場合であっても、紙に漉き込まれている蛍光糸の有無
の検出を精度良く行なうことができる。また、蛍光物質
が汚れとして紙葉類の表面に付いた場合には、正規の面
積の蛍光発光面積とはならないので、発光面積の大きさ
を判定するようにして検出の精度を良くしている。更
に、蛍光糸と蛍光インクの双方が混在している紙葉類の
パターンを認識するに際して、蛍光インクよりも明るい
蛍光糸の影響を取り除き、蛍光インクの成分のみの蛍光
画像データで別途種別毎(紙幣の場合には金種及び搬送
方向毎)に用意してある基準パターンデータとパターン
マッチングを行ない、紙葉類の真偽を判定するようにし
ている。
【0011】以下、図面に基づいて本発明の好適な実施
例について詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の蛍光センサを用いた紙葉
類の真偽判定装置の一例の全体構成を示すブロック図で
あり、蛍光センサ100内のブラックライト1には高周
波電源2より高周波電力HWが供給され、ブラックライ
ト(又はUVランプ)1が高周波点灯される。そして、
反射鏡内の光量センサ3により高周波点灯されたブラッ
クライト1の光量が測定され、光量信号KS1が増幅回
路4に入力される。増幅回路4で増幅された光量信号K
S2がA/Dコンバータ5に入力され、A/D変換され
たデイジタル光量信号KS3が出力される。デイジタル
光量信号KS3はCPU等に入力されて、ブラックライ
ト1の光量チェック等に利用される。
【0013】一方、ブラックライト1は紫外線(励起
光)BLで搬送路を搬送される紙幣20を照射し、紙幣
20の蛍光物質からの励起光の可視光成分が集光レンズ
としてのセルフォックレンズアレイ11を通してCCD
イメージセンサ10に入射され、CCDイメージセンサ
10からの検知信号SS1は増幅回路12に入力され、
増幅回路12で増幅された検知信号SS2がA/Dコン
バータ13に入力されてデイジタル値SS3に変換さ
れ、そのデイジタル値SS3がFIFOメモリ(フレー
ムメモリ)14に記憶されて後にブロック化手段31に
入力される。ブロック化手段31は、FIFOメモリ1
4から送られた受光データ(SS3)を搬送距離に従っ
てブロック化する。また、紙幣20を搬送する搬送パル
ス手段21からのパルス信号PSもブロック化手段31
に入力され、ブロック化手段31でブロック化されたデ
ータBDは比較/真偽判定手段30に入力されると共
に、ラベリング手段32でラベリングされて比較/真偽
判定手段30に入力される。金種/方向判定部22で判
定された種別信号TSは基準データ部(フレームメモ
リ)23に入力され、その入力された種別信号TSに応
じた基準データSDが比較/真偽判定手段30に入力さ
れる。基準データ部23は各種紙幣の基準データSDを
金種、方向別に格納しており、金種/方向判定部22か
らの種別信号TSに対応した基準データSDを比較/真
偽判定手段30に入力するようにしている。
【0014】また、FIFOメモリ14からの受光デー
タ(SS3)は演算部40に送られ、パターンマッチン
グに必要な演算、例えば蛍光部(明部)を強調する演算
を行ない、フレームメモリ41に格納される。フレーム
メモリ41に格納されたデータは、パターンマッチング
時に比較/真偽判定手段30に入力されてパターンマッ
チングに用いられる。この場合に用いる基準データ部2
3の基準データSDは図3に示すようになっており、比
較エリアを示す座標データとパターンマッチング用デー
タを有している。FIFOメモリ14からの受光データ
(SS3)は、本発明の処理が「繊維」と判定された場
合にはブロック化手段31に入力され、処理が「パター
ン」と判定された場合には演算部40に入力されるよう
になっている。
【0015】本発明に用いる蛍光センサ100は図2に
示すようになっており、1は紫外線領域の励起光を発光
する励起光源としてのブラックライトであり、UVラン
プ等も使用できる。10は上述のCCDイメージセンサ
であり、ブラックライト1は、検知部に搬送された紙幣
20に対して45゜の角度で励起光BLが入射するよう
に配置されており、CCDイメージセンサ10は紙幣2
0に対して直角方向、真下に配置されている。ガラスブ
ロックにより構成された光学フィルタ102は、ブラッ
クライト1及び紙幣20との間に配置され、その材質は
例えば紫外線により蛍光発色しない合成石英ガラスが適
している。
【0016】上記光学フィルタ102には、それに入射
するブラックライト1からの励起光BLの可視光成分を
遮断して、紫外線領域のみを透過するフィルタ機能を有
する膜が蒸着等により設けられており、ブラックライト
1から発光する励起光BLが可視光成分を含まず紫外線
領域のみを含む場合には、フィルタ機能を有する膜を設
けなくともよい。紙幣20を載置又は近接して通過させ
る保護ガラス103は、励起光(紫外線)BL及び紙幣
20の蛍光物質から発生する蛍光(可視光)の両方が透
過するようになっている。保護ガラス103とCCDイ
メージセンサ10との間には、紙幣20から発光する蛍
光をCCDイメージセンサ10に結像させる集光レンズ
(例えばセルフォックレンズアレイ)11及び光学フィ
ルタ104が配置されている。尚、CCDイメージセン
サ10はフォトダイオードアレイの構成であっても良
い。
【0017】セルフォックレンズアレイ11及び光学フ
ィルタ104は紙幣20から発光する蛍光をCCDイメ
ージセンサ10に結像させるが、紙幣20で反射する励
起光(紫外線領域)はCCDイメージセンサ10に結像
しないようになっている。具体的には、光学フィルタ1
04は紙幣20で反射する励起光(紫外線領域)は遮断
して、紙幣20の蛍光物質から発生する蛍光(可視光)
を透過させる機能を有する膜を蒸着等により設けてあ
る。
【0018】また、セルフォックレンズアレイ11は波
長依存性が大きいセルフォックレンズからなるアレイ
で、例えば日本板硝子社製のSLA−20(品名TC1
6.9)等が使用される。TC16.9のセルフォック
レンズにおいては、450nmの波長では700nmの
波長に比べて焦点距離が4mm程度短くなっている。光
学フィルタ104の一方の端部側に蛍光体101が配置
され、蛍光体101は、例えば紫外線により蛍光を発生
する物質が配合された合成石英ガラスが適している。蛍
光体101の直下で、CCDイメージセンサ10の一方
の端部側に蛍光受光体105が配置されている。蛍光受
光体105は蛍光体101の蛍光物質から発生する蛍光
(可視光)を受光するもので、例えばCCDイメージセ
ンサ10を構成するCCDイメージセンサやフォトダイ
オードのアレイの一部をモニタ用として構成されていて
も差し支えない。この様に、励起光量モニタ用の蛍光受
光体105をCCDイメージセンサ10の一部で兼用し
て構成した場合は、別に蛍光受光体を配置する必要がな
いことから、安価で小型に本検出装置を提供できる効果
を有する。
【0019】さらに、ブラックライト1から蛍光受光体
105への光路の部分は、ブラックライト1から発光す
るする励起光が、例えば紙幣20が保護ガラス103を
通過する際に起こる光量変動や、保護ガラス103等の
反射ノイズによる影響を受けないようにするため遮蔽体
(図示せず)が、CCDイメージセンサ10の他端に設
けられている。
【0020】上記のように構成された蛍光センサ100
は次のように動作する。ブラックライト1から発光する
紫外線領域の励起光BLは、光学フィルタ102を透過
して保護ガラス103を経て紙幣20に照射され、この
とき励起光BLの可視光成分は光学フィルタ102で遮
断され、紫外線領域のみが透過して紙幣20に照射され
る。そして、励起光BLの照射により、紙幣20の蛍光
物質から可視光領域の蛍光が発光してセルフォックレン
ズアレイ11内に入射され、同時に紙幣20で反射した
紫外線領域の励起光もセルフォックレンズアレイ11内
に入射されるが、次の光学フィルタ104で遮断されて
透過することはない。
【0021】セルフォックレンズアレイ11内に入射し
て、光学フィルタ104を透過した可視光領域の蛍光は
CCDイメージセンサ10の面上に結像すると共に、ブ
ラックライト1の光量モニタ用として、ブラックライト
1から蛍光受光体105に至る光路を設けており、ブラ
ックライト1から発光する紫外線領域の励起光の一部は
光学フィルタ102を透過して保護ガラス103の内面
に設けられた鏡で反射されて、セルフォックレンズアレ
イ11に入射される。このとき、紫外線領域のみがセル
フォックレンズアレイ11内に入射される。セルフォッ
クレンズアレイ11に入射した紫外線領域の励起光は、
蛍光体101に照射され、蛍光体101の蛍光物質から
可視光領域の蛍光が発光し、発光した蛍光は蛍光受光体
105で受光され、モニタ部110でその光量がモニタ
される。
【0022】上述のような構成において、以下に図4の
フローチャートを参照して、本発明の動作を説明する。
通過センサ(図示せず)は常時紙幣20の検知部の通過
を検知しており、紙幣20の通過が検知されたときに搬
送パルス手段21からのパルス信号PSに連動して光学
センサ(図示せず)(又は磁気センサ)により画像デー
タを取込み(ステップS2)、当該紙幣20の金種を金
種/方向判定部22で判定する(ステップS3)。上記
判定で該当金種が無いと判定された場合には当該紙幣は
リジェクトされ(ステップS4)、該当金種が有ると判
定された場合は、上述した蛍光センサ100によって画
像データを読込み(ステップS5)、蛍光センサ100
の画素毎のバラツキを光量補正するためのシェーディン
グ補正を行なう(ステップS6)。
【0023】次に、得られた金種情報を元にして、比較
/真偽判定手段30での処理方法を「繊維」又は「パタ
ーン」にするかを決定する(ステップS10)。金種判
定後に真偽判定を行なえば、紙幣の種類により予め蛍光
の内容を知ることができる。例えばイタリアの紙幣の場
合は蛍光繊維のみであり、ドイツ紙幣の場合は蛍光繊維
とインク(即ち、パターン)であり、紙幣の金種(種
類)によって真偽判定の手法を変えることができる。コ
ピー券等は蛍光が全面に入っているため、リジェクトで
きる。また、紙幣自身も蛍光レベルが0ではなく、場所
によって若干のレベルがある。そして、蛍光繊維のみの
場合は、ライン毎又はエリア毎に2値化することで背景
の紙幣の影響を除去できる。蛍光インクの場合は画像全
体を乗算することにより暗い部分、即ち、蛍光のない部
分の値を小さくすることによって、通常画像を蛍光部か
ら分離することができる。更に加算することによって蛍
光部のレベルを高くし、蛍光とそれ以外とを分離する。
この結果、流通して蛍光レベルが小さくなった紙幣で
も、蛍光インクの検出が可能である。
【0024】上記ステップS10において蛍光繊維の処
理として決定された場合には、画像データ取込みのライ
ン毎にスレッショルドTHを決定する(ステップS1
1)。図5は各ラインの濃度ヒストグラムの例を示して
おり、同図(A)はすかし部などの背景が白い部分の濃
度ヒストグラムを示し、同図(B)は顔などの背景が黒
い部分の濃度ヒストグラムを示しており、同一紙幣でも
濃度分布が異なる。従って、ブロック化手段31では分
割された部分の濃度ヒストグラムをとり、中間値(又は
平均値)mを求め、その中間値mからスレッショルドT
H=m+αを求める。図5(A)の場合にはスレッショ
ルドTH1を設定し、同(B)の場合にはスレッショル
ドTH2を設定する。このようなスレッショルドTHが
決定された後に、当該スレッショルドTHで全画素を2
値化し(ステップS12)、ラベリング手段32でラベ
リングする(ステップS13)。図6はラベリングを説
明する図であり、同図(A)のような2値化データを左
上から順次走査して行き、同図(B)に示すように連な
っている全ての画像(連結部分)に同一のラベル(番
号)を付け、異なった連結成分には異なった番号を付
け、ラベル付けする画素がなくなるまで繰り返す。
【0025】上述のようなラベリングを行なった後、比
較/真偽判定手段30はラベルのサイズ(ラベル付けし
た画素の数)が大きいものは汚れとみなし、また小さい
ものはノイズとみなす判定処理を行なう(ステップS1
4)。現在、イタリアの蛍光繊維は3〜4mmのサイズ
であり、蛍光センサの画素サイズが0.8×0.8[m
2]であるため蛍光繊維の画素は2〜9画素程度であ
る。よって、ラベリングした中で2〜9画素のサイズの
ものを蛍光繊維とし、その数を数える。また、日本の場
合は総裁印の部分に蛍光があり、ラベリングの後の処理
は画素が60以上あるラベルが1つあれば真券とする。
即ち、比較/真偽判定手段30は、ブロック化された2
値データに対して平面的に連続しているか否かの判断を
行ない、隣り合う蛍光有りと判定した画素の個数集団を
同一グループとみなして、当該グループの個数若しくは
グループ内の画素数が所定以上有れば真と判定して、判
定結果RSを出力する。
【0026】一方、上記ステップS10においてパター
ンの処理として決定された場合には、パターンマッチン
グによる処理を行なう。即ち、紙幣の中には蛍光繊維の
他に蛍光インクを用いて印刷されているものがある。こ
れらは数字であったり、模様であったりする。蛍光セン
サにより得られた画像を2値化し、その後基準データと
のパターンマッチングをすることにより真偽の判定をす
る。この場合、先ずFIFOメモリ14からの受光デー
タを演算部40に入力して乗算、加算、γ補正等の濃度
補正を行ない(ステップS15)、その演算されたデー
タをフレームメモリ41に格納して後に比較/真偽判定
手段30に入力する。そして、金種/方向判定部22か
らの種別信号TSに応じて基準データ部23より読出さ
れた基準データSDとの比較を、比較/真偽判定手段3
0において行なうことによってパターンマッチングを実
施する(ステップS16)。図7は蛍光画像の処理方法
を示す図であり、原画像を同図(A)のAijとする
と、紙幣の発光を取り除くために8ビットの場合、下記
数1の乗算を行なう。
【0027】
【数1】Bij=Aij×Aij/255 そして、その後に蛍光部(繊維、インク)を強調するた
めに下記数2の加算を行なう。
【0028】
【数2】Cij=Bij+Bij 更に、下記数3の乗算を行なうことによって蛍光部の抽
出を行ない、この画像Dを用いて判定を行なう。
【0029】
【数3】Dij=Cij×Cij/255 パターンマッチングによる真偽判定の方法は、金種及び
方向が金種/方向判定部22より与えられると、基準デ
ータ部23の図3に示すような金種/方向別のテーブル
に基づき判定を行なう。蛍光センサにより得られたデー
タがi=1,2,…n、j=1,2,…mの2次元の画
像データとすると、比較エリアは金種方向により1から
複数個存在し、各々判定方法が決められている。例えば
金種1では比較エリアが3個設けられている。エリアA
はi=10〜70、j=20〜50の範囲で蛍光の有無
を判定し、エリアBはi=100〜170、j=30〜
50の範囲で蛍光パターンの形状の判定を行なう。(テ
ーブルのパターンとの比較)エリアCはi=100〜1
50、j=50〜90で蛍光のレベルの判定を行ない、
これらの判定は1つのエリアでパターンと濃度について
行なうこともある。そして、これら全ての条件を満たし
た時、真券と判定する。
【0030】図8はパターンマッチングの例を示してお
り、同図(A)がテーブルパターンを示し、同図(B)
がフレームメモリ41の演算画像を示している。そし
て、図8(B)のA,B,Cがそれぞれ図3の比較エリ
アA,B,Cに対応しており、本例では比較エリアBが
異なっていること、つまり偽券であることを示してい
る。
【0031】尚、上述では紙幣について説明したが、蛍
光物質を含んだ他の紙葉類に対しても同様に適用でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の蛍光セ
ンサを用いた紙葉類の真偽判定装置によれば、紙葉類に
漉き込まれている蛍光繊維の有無を微小面積にて検出す
るに際して、その部分に特有のインクの厚みなどの特徴
を考慮して検出するので、より精度良く蛍光繊維の有無
の判定を行なうことができる。又、小面積毎にスレッシ
ョルドを設定して蛍光発光の有無を示す様に2値化を行
ない、その部分的な蛍光発光画素の個数を計数すること
により、汚れなどによる蛍光の発生等蛍光繊維の発光す
る蛍光とは分離して判定ができる。更に、蛍光の存在す
るエリア数の数によっても真偽の判定が可能である。更
にまた、紙葉類の種類や搬送方向のデータを取得した上
で、蛍光インクで印刷されている部分の蛍光パターンの
認識を行なう際に、障害となるランダムに存在する蛍光
糸の画像を排除してノイズリダクションを行ない、極め
てクリアな画像データで判定処理を行なうので、真偽判
定の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明に用いる蛍光センサの展開構成図であ
る。
【図3】パターン比較に用いる基準データの一例を示す
図である。
【図4】本発明の動作例を示すフローチャートである。
【図5】画像データラインに対する濃度ヒストグラムの
例を示す図である。
【図6】ラベリングを説明するための図である。
【図7】蛍光画像の処理方法を説明するための図であ
る。
【図8】本発明によるパターンマッチングを説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 ブラックライト 5、13 A/Dコンバータ 10 CCDイメージセンサ 20 紙幣 21 搬送パルス手段 22 金種/方向判定部 30 比較/真偽判定手段 31 ブロック化手段 32 ラベリング手段 100 蛍光センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線を紙葉類に照射し、前記紙葉類の
    蛍光物質からの励起光の可視光成分を受光素子に与える
    ようにした蛍光検出センサを備えた蛍光センサを用いた
    紙葉類の真偽判定装置において、前記紙葉類を搬送する
    搬送手段と、前記紙葉類の搬送距離に従って受光データ
    をブロック化するブロック化手段と、前記ブロック化さ
    れた個々の領域の蛍光の有無に従って画像画素データを
    2値化し、前記2値化された画素に対して平面的に連続
    しているか否かの判断を行ない、隣り合う蛍光有りと判
    定した画素の個数集団を同一グループとみなして、当該
    グループの個数若しくはグループ内の画素数が所定以上
    有れば真と判定する真偽判定手段とを具備したことを特
    徴とする蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装置。
  2. 【請求項2】 紫外線を紙葉類に照射し、前記紙葉類の
    蛍光物質からの励起光の可視光成分を受光素子に与える
    ようにした蛍光検出センサを備えた蛍光センサを用いた
    紙葉類の真偽判定装置において、前記紙葉類の種類及び
    搬送方向を判別する紙葉類判別手段と、前記紙葉類の種
    類及び搬送方向毎に蛍光インクによる蛍光パターンの存
    在位置及びそのパターン情報を記憶する基準データ記憶
    手段と、前記蛍光センサからの画素データをデジタル化
    するA/D変換手段と、デジタル化した紙葉類の蛍光画
    像データを記憶する第1フレームメモリと、前記第1フ
    レームメモリの各画素値に対して明部を強調する演算を
    行なう演算手段と、前記明部を強調後の画素値を記憶す
    る第2フレームメモリと、前記紙葉類の種類及び搬送方
    向に応じて前記基準データ記憶手段のパターンの存在位
    置及びそのパターン情報を読出し、前記第2フレームメ
    モリのパターンの存在するエリアを特定し、その特定部
    分の画像と前記パターン情報とのパターンマッチングを
    行なって真偽を判定する真偽判定手段とを具備したこと
    を特徴とする蛍光センサを用いた紙葉類の真偽判定装
    置。
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