JPH10206103A - 寸法測定装置 - Google Patents

寸法測定装置

Info

Publication number
JPH10206103A
JPH10206103A JP591597A JP591597A JPH10206103A JP H10206103 A JPH10206103 A JP H10206103A JP 591597 A JP591597 A JP 591597A JP 591597 A JP591597 A JP 591597A JP H10206103 A JPH10206103 A JP H10206103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving
shaft
measuring device
stator
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP591597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3809239B2 (ja
Inventor
Hiroaki Munakata
浩昭 宗像
Teruo Umehara
輝雄 梅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neomax Kiko Co Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Hitachi Metals Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd, Hitachi Metals Kiko Co Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP00591597A priority Critical patent/JP3809239B2/ja
Publication of JPH10206103A publication Critical patent/JPH10206103A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3809239B2 publication Critical patent/JP3809239B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量であり、長い寸法のものでも高精
度で測定できる寸法測定装置を提供する。 【解決手段】 被測定物と接触する測定子を有するシャ
フトを被測定物に対して進退可能とする移動手段と、測
定子の移動位置を検出する検出手段とを有する寸法測定
装置において、移動手段を、移動方向に沿ってNS極が
交互に配置された永久磁石を含む固定子と、永久磁石の
表面に沿って移動する多相コイルを含む可動子と、可動
子に接続された質量調整部材とを有する多極多相型リニ
アモータで構成し、検出手段をリニアスケールを含む磁
気的検出手段で構成し、リニアモータとリニアスケール
との間に磁性材料からなる保持部材を介装し、シャフト
の外周面を複数個のローラにより押圧支持する軸受部材
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の被測定
面に、例えば曲率半径の小なる曲面に形成した測定子を
先端に備えてなるシャフトを進退可能に形成して測定子
を接触させて寸法を測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、測定子を被測定物に接触させ
て寸法(長さ、厚さ、表面形状等)を測定する装置とし
ては、測定子の変位量を検出する検出機構部に圧縮コイ
ルばねを設けて、測定子を被測定物に押圧する構成のも
のが使用されている。しかしこのような構成の装置にお
いては、圧縮コイルばねの弾性力によって測定子を被測
定物に押圧するため、圧縮コイルばねの変位が大になる
と測定圧も大になる。このため、被測定物が変形し易い
ようなものでは、測定誤差が発生し易い。一方測定圧を
減少させるために圧縮コイルばねのばね定数を小にする
と、測定子が被測定物に忠実に接触しない場合があり、
測定誤差が発生するという問題点がある。
【0003】また上記のようなばね式のものにおいて
は、ばね定数が一定であることにより、測定力(押圧
力)を簡単に調整することができないため、測定子の移
動方向が重力に沿う方向であると、測定子および/また
は移動手段の自重により測定力が変化するという問題点
がある。
【0004】上記のようなばね式のものの欠点を解決す
るために、駆動手段を介して測定子を直線的に移動させ
る方式の寸法測定装置が提案されている。例えばモータ
によってボールねじを回転させて測定子を直線移動させ
るもの、ボイスコイルモータによって測定子を被測定物
に押圧するようにしたもの、あるいは測定子の支持部材
を圧縮空気により直線的に駆動するように構成したもの
等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
測定子を直線的に駆動する手段を使用した装置において
は、下記のような問題点がある。まずボールねじを使用
するものにおいては、ボールねじ構成部材の相互間に間
隙が存在するため、測定子に振れが発生し、高精度の測
定が行えないと共に、測定子の移動速度が遅いため、測
定時間が長くなるという問題点がある。
【0006】次に測定子の直線駆動手段としてボイスコ
イルモータを使用するものにおいては、可動子(コイ
ル)のストロークを長く形成することができず(20〜
30mmが限度)、従って測定子のストロークも当然に
小となり、測定範囲が狭いという欠点がある。一方上記
ストロークを長くするためには、ヨークおよび永久磁石
を含む磁気回路部を長くする必要があり、装置全体が大
型化するという問題点がある。
【0007】また圧縮空気により直線駆動するものにお
いては、測定子の移動距離を厳密に制御することが困難
であるため、高精度の測定ができないのみならず、測定
圧力の制御もまた困難であるという問題点がある。
【0008】更に上記従来の寸法測定装置においては、
測定子の移動方向が重力に沿う方向、すなわち垂直方向
に近づくと、測定圧に測定子および/または駆動手段の
自重が加算されるため、測定圧が変動するのみならず、
測定子を所定位置に保持できなくなることもあり、寸法
測定装置としての機能が低く、使いにくいものであると
いう問題点も併存する。
【0009】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、小型かつ軽量であり、高精度の測定を行い得
ると共に、測定子を所定位置に確実に保持し得る寸法測
定装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、被測定物と接触する測定子を
先端に備えてなる円柱状のシャフトと、このシャフトを
前記被測定物に対して軸線方向に進退可能に移動させる
移動手段と、前記測定子の移動位置を検出する検出手段
とを有する寸法測定装置において、移動手段を、対向し
て配設された一対のヨークと少なくとも一方のヨークの
対向内面に固着されかつ長手方向に沿ってN極とS極と
が交互に現れるように形成された複数個の永久磁石とを
有する固定子と、多相コイルを備えかつこの多相コイル
が前記永久磁石の表面に沿って移動するように形成され
た可動子と、磁性材料からなり前記可動子を支持するよ
うに形成された保持部材と、この保持部材に接続された
質量調整部材とによって構成し、検出手段を、前記固定
子に固定されかつ前記可動子の移動方向に沿ってN極と
S極とが交互に現れるように形成されたリニアスケール
と、前記保持部材に設けられ前記リニアスケールの磁極
を検出する磁気センサとによって構成すると共に、前記
固定子の被測定物側に、前記シャフトの外周面を円環状
の支持軸に回転可能に設けられた複数個のローラを介し
て押圧支持するように形成された軸受部材を設ける、と
いう技術的手段を採用した。
【0011】本発明において、リニアスケールの一端を
長手方向不拘束状態に固定することができる。また上記
の発明において、質量調整部材を、銅合金からなるベー
ス板上に、銅合金、鉛および重金属等からなる少なくと
も2種のバランスウエイトを固着して形成すると共に、
可動子と相対移動可能に構成することができる。
【0012】更に上記の発明において、移動手段および
検出手段を含む夫々の構成部材を、磁性材料からなり中
空角筒状に形成したケース内に収容することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態を示す
説明図であり、(a)は左側面、(b)は一部省略正面
を示す。図2は図1(b)におけるA−A線拡大断面
図、図3は本発明の実施の形態における要部構成部材を
示す分解斜視図である。
【0014】図1ないし図3において、1は測定子であ
り、例えば鋼球からなり、円柱状に形成されたシャフト
2の先端に固着されて、被測定物(図示せず)と接触す
る。次に3は移動手段であるリニアモータであり、前記
シャフト2を被測定物に対して軸線方向に進退可能に移
動させ得るように構成する。4は検出手段であり、リニ
アモータ3と長手方向に平行に設けられ、測定子1の移
動位置を検出するものである。なおリニアモータ3およ
び検出手段4は後述するように構成され、例えば鉄板の
ような磁性材料により、中空角筒状に形成したケース5
内に収容される。
【0015】次にリニアモータ3は固定子6と可動子7
とによって構成される。まず固定子6は、例えば帯状の
鉄板により形成され、かつ所定の間隔を介して対向配設
されたヨーク8,9と、ヨーク8の対向内面に固着され
た複数個の永久磁石10とを有する。ヨーク8,9は各
々長手方向両端部において、例えば止めねじ(図示せ
ず)を介してベース11に固着されている。
【0016】上記永久磁石10は、例えば角板状に形成
され、厚さ方向に着磁されると共に、ヨーク8の長手方
向に沿ってN極とS極とが交互に現れるように配設され
る。このような磁気回路の構造によれば、センターヨー
クがなく、かつ磁気空隙内で磁束が複数の閉ループを構
成し、磁路の一部に磁束が集中しないため、長いストロ
ークであってもそのストローク全体に亘って均一な磁束
密度が得られるという利点がある。
【0017】なお永久磁石10としては、公知の永久磁
石を使用できるが、装置の小型・軽量化のために希土類
磁石を使用することが好ましく、特にR−Fe−B系磁
石(RはPr,Nd等を含む希土類元素の1種以上)を
使用することがより好ましい。またR−Fe−B系磁石
の具体的組成および製造方法は、例えば特公昭61−3
4242号公報に記載されたものでもよいが、最大エネ
ルギー積が35MGOe以上の磁気特性を有するような
組成および製造方法を選定することが望ましい。
【0018】次に可動子7は、コイル基板12上に固着
された複数個の偏平コイル13からなる多相コイル14
を有し、この多相コイル14は正弦波状の電流を供給す
る駆動回路(図示せず)に接続されている。この場合コ
イルの相数をnとすると、永久磁石10の磁極ピッチ
(相隣るN極とS極との間隔)の1/nの幅で、図2に
おいて紙面と直交する面内で巻回されているn個の偏平
コイル13をコイル幅だけずらし、かつ相互の偏平コイ
ル13の中央部が重ならないように配置することにより
多相コイル14が形成される。なおコイルの相数が多く
なる程力率が低下するので、入力電流の増加を防ぐため
には2相または3相のコイルとすることが望ましい。例
えば3相コイルとする場合には、夫々の相をすべて直列
接続とすると共に、夫々の相間をY形結線とすればよ
い。
【0019】次に可動子7のコイル基板12には、通電
すべきコイルを選定し、かつ電流の方向を切り換えるた
めに、前記永久磁石10の磁極位置を検出すべきn個
(nはコイルの相数)の例えばホール素子のような位置
検出素子15が設けられ、例えば同期式ACサーボモー
タで使用されるものと同様の構成の制御回路(図示せ
ず)を介して、前記駆動回路に接続されている。図2お
よび図3においては位置検出素子15が1個のみ設けら
れたものが示されているが、夫々の位置検出素子15
は、磁極の配列方向に沿ってかつ理論的にはコイルピッ
チの1/nの間隔を介してコイル基板12に固着され
る。
【0020】また可動子7を構成するコイル基板12の
下方には、例えば鉄鋼材料のような強磁性材料からなる
保持部材16が固着されると共に、この保持部材16は
ベース11を構成する支持枠17上に固着されたレール
18に沿って摺動するリニアガイド19上に設けられて
いる。なおシャフト2の後端は保持部材16と固着され
ると共に、シャフト2はベース11の端部の軸受部20
内に設けられかつ後述するように構成された軸受部材2
1によって摺動可能に支持されている。
【0021】次に22は質量調整部材であり、後述する
ように形成され、支持枠17内に設けられた2本のガイ
ドシャフト23を介して長手方向移動可能に介装されて
いる。24はワイヤであり、支持枠17に設けられたガ
イドローラ25に巻回され、その中間部が前記質量調整
部材22と固着されると共に、両端部は前記保持部材1
6に接続されたアーム26に接続される。従って保持部
材16を介して保持された可動子7と質量調整部材22
とはワイヤ24を介して相対移動可能であると共に、前
記測定子1の移動方向が垂直方向に近い場合であって
も、測定子1を所定の位置に静止保持することができる
のである。
【0022】検出手段4は、ベース11を構成する支持
枠17上にスケールプレート28を介して設けられたリ
ニアスケール29と、可動子7を構成する保持部材16
にリニアスケール29と近接対向して設けられた磁気セ
ンサ30とによって構成される。リニアスケール29
は、例えば異方性フェライト磁石材料によって帯板状に
形成されると共に、その長手方向、すなわち可動子7の
移動方向に沿って、その表面にN極とS極とが例えば数
μmの微小間隔で現れるように着磁されて形成される。
磁気センサ30は前記保持部材16の底面に適宜の結合
手段を介して支持されたFPC31の先端に形成されて
いる。
【0023】なおスケールプレート28は、例えば鉄鋼
材料によって形成されて、支持枠17上に止めねじ等に
よって固着される。リニアスケール29は一方の端部を
スケールプレート28に例えば接着剤を介して固着され
るが、他方の端部は例えば後述するように形成された保
持ばね32を介して、長手方向不拘束状態に固定する。
このような構成により、スケールプレート28とリニア
スケール29との構成材料の相違による熱膨張差を吸収
することができる。
【0024】磁気センサ30としては、検出手段4から
例えば2相のエンコーダ信号を得るために磁気抵抗素子
(MR素子)が使用される。このMR素子は磁界を加え
るとその電気抵抗が変化する性質を利用するものであ
り、例えばNi−Fe系またはNi−Co系の強磁性材
料を使用して作製することができる。なおこの磁気セン
サ30とリニアモータ3を構成する磁気回路部(固定子
6)との間には、強磁性材料からなる保持部材16が介
在しているので、磁気センサ30を永久磁石10の磁束
に対して磁気的にシールドすることができるのである。
【0025】図4は図3における軸受部材21を示す説
明図であり、(a)は左側面、(b)は要部縦断面、
(c)は右側面を示す。図4において、41は本体であ
り、例えば鉄鋼材料やアルミニウム合金により中空円筒
状に形成すると共に、軸線と平行に例えば3個のスリッ
ト42を設ける。なお本体41は前記図3に示す軸受部
20内に同軸的に嵌装可能に形成される。次に43は支
持軸であり、例えばばね鋼により横断面形状を円形に、
かつ全体をC字状の円環状に形成し、この支持軸43に
例えば3個のローラ44を回転可能に介装させる。
【0026】なおローラ44は本体41に設けられたス
リット42内に収容され、かつローラ44の外周面がシ
ャフト2の外周面に当接し、シャフト2を軸線方向移動
可能に支持するように形成する。45は止めねじであ
り、本体41に螺合され、支持軸43の外周面の近傍に
その先端部が当接するように設けられる。46はねじ穴
であり、軸受部材21を例えば図3に示す軸受部20内
に同軸的に嵌装するためのものである。
【0027】上記の構成により、止めねじ45を本体4
1に螺合させることにより、支持軸43を所定の位置に
固定することができると共に、支持軸43の直径寸法を
調整してローラ44が確実にシャフト2の外周面と当接
し、かつシャフト2を本体41と同軸的に保持すること
ができる。
【0028】図5は図3における保持ばね32を示す説
明図であり、(a)は平面、(b)は側面を示す。図5
において、保持ばね32は例えばばね用リン青銅(C5
210)からなる板材により、先端にU字状の保持部4
7を設けて形成する。48は取付穴である。なお保持部
47の内法寸法は、前記図2および図3に示すリニアス
ケール29の幅寸法と実質的に同一に形成する。
【0029】上記構成により、保持ばね32を図3に示
すようにスケールプレート28に取り付ければ、保持部
47がリニアスケール29の端部を長手方向不拘束状態
に固定することができるのである。
【0030】図6は図3における質量調整部材22を示
す説明図であり、(a)は平面、(b)は底面、(c)
は(a)におけるB矢視を示す。図6において、51は
ベース板であり、例えば銅合金からなる板材により、擬
似台形状に形成する。次に52〜54は夫々バランスウ
エイトであり、夫々銅合金、鉛および重金属によって板
状に形成し、ベース板51の上面に、例えば接着剤を介
して固着する。なおバランスウエイト54を形成する重
金属としては、オスミウム、イリジウム、白金、タング
ステン、金等の比重5.0 以上(特に10以上)の金属
(価格の点からタングステン合金が好ましい)を使用で
きる。
【0031】次に55はローラであり、ベース板51の
長辺側にピン56を介して回転可能に設ける。なおベー
ス板51の短辺側には、後述するように形成してなるロ
ーラ57を位置調整可能かつ回転可能に設ける。58は
支持部材、59はピン、60は取付ねじ、61は貫通
穴、62は溝である。
【0032】図7は図6における支持部材58その他を
示す説明図であり、(a)は平面、(b)は正面を示
し、同一部分は前記図6と同一の参照符号で示す。図7
において支持部材58は、例えば銅合金により略L字形
に形成され、ピン59を介してローラ57を回転可能に
支持するように形成される。63は取付穴である。
【0033】上記構成の支持部材58は、前記図6に示
されるように、ローラ57を貫通穴61からベース板5
1の上方に臨ませて取付ねじ60によってベース板に取
り付けられる。そして図6におけるローラ55,57を
前記図2に示す2本のガイドシャフト23に係合させる
ことにより質量調整部材22を介装する。この場合、支
持部材58を若干外方に揺動させて固定することによ
り、ローラ55,57とガイドシャフト23との係合状
態を調整することができる。
【0034】上記の構成により、図2に示すように組み
立てた後、複数個の偏平コイル13に選択的に正弦波駆
動電流を供給し、かつ電流の向きを切り換えることによ
り、可動子7、シャフト2および測定子1(図1参照)
を紙面と直交する方向に直線移動させることができる。
すなわち偏平コイル13の巻線方向は永久磁石10の磁
束と直交しているので、可動子7にはフレミングの左手
の法則に基づいて、紙面の表から裏若しくは裏から表の
方向の推力が付与され、前記測定子1を直線移動させる
ことができるのである。
【0035】図8および図9は各々本発明の実施の形態
および従来のものにおける測定子の位置と摺動抵抗との
関係を示す図である。この場合、従来のものとしては、
先端に測定子を有するシャフトは、シャフトの外面と軸
受部材の内面との間に多数の鋼球を転動可能に介装させ
たボールスプライン若しくはリニアブッシュ構造によっ
て支持されるものとした。また摺動抵抗は、荷重変換器
によりシャフトを軸線方向に押すことによって測定し
た。
【0036】図8から明らかなように、本発明の実施の
形態においては、測定子1を先端に備えたシャフト2
を、図4に示すように複数個のローラ44により確実に
当接保持する構成の軸受部材21によって支持する構成
としたことにより、摺動抵抗の変動およびバラツキを極
めて小なる範囲内に抑制することができる。これに対し
て図9に示すように、従来のものにおいては、摺動抵抗
の変動およびバラツキが大であり、シャフトの直線移動
状態が極めて不安定であることがわかる。特に測定子の
位置によって局部的に摺動抵抗のピーク値が頻繁に現れ
るため、寸法測定装置としての操作性が低いことが示さ
れている。
【0037】次に本発明の実施の形態における被測定物
の寸法や表面状態の測定例について記述する。
【0038】
【実施例】
(実施例1)図10は本発明の第1実施例における測定
状態を示す説明図であり、同一部分は前記図1と同一の
参照符号で示す。図10において、Sは基盤であり、被
測定物Wが載置されており、被測定物Wの上方に前記構
成の寸法測定装置Mを直立状態で保持する。この状態に
おいて被測定物Wの高さ寸法h若しくは段差を測定する
には、シャフト2を介して測定子1を基盤Sおよび被測
定物Wの上面まで移動させて、移動量L0 およびL1
検出し、両者の差(L0 −L1 )を算出すれば上記高さ
寸法hが得られる。
【0039】この場合の移動量L0 ,L1 は、前記図2
および図3におけるリニアスケール29上の移動量を磁
気センサ30によって検出される。なお複数個の被測定
物Wを測定する場合において、寸法測定装置Mを所定位
置に固定しておけば、移動量L0 が一定となり、測定子
1をその都度基盤Sまで移動させる必要はない。
【0040】(実施例2)図11は本発明の第2実施例
における測定状態を示す説明図であり、同一部分は前記
図10と同一の参照符号で示す。図11において、まず
シャフト2を下方に移動させて測定子1を被測定物Wの
表面に当接させた後、寸法測定装置Mを水平方向に移動
させ、測定子1を被測定物Wの表面に追従して移動させ
ることにより、被測定物Wの表面の形状を測定すること
ができる。
【0041】(実施例3)図12は本発明の第3実施例
における測定状態を示す説明図であり、同一部分は前記
図10および図11と同一の参照符号で示す。図12に
おいて、S1 は基準ゲージであり、基盤S上の高さ寸法
0 に形成されている。まず測定子1を基準ゲージS1
の上面に当接させて電気的信号処理回路(図示せず)に
より、磁気センサ30(図2および図3参照)をリニア
スケール29の特定の位置に原点を形成する。
【0042】次に測定子1を被測定物Wに当接させて、
測定子1の上記原点からの移動量(h0 −h1 )を測定
することにより、被測定物Wの高さ寸法h1 を測定する
ことができる。なお上記原点の形成は、基準ゲージS1
によることなく、上記リニアスケール29上に絶対位置
として形成するようにしてもよい。
【0043】上記のように、本発明によれば、測定子1
を多極多相型のリニアモータによって移動させる構成で
あるため、駆動手段であるモータ部の体積がボイスコイ
ルモータと同一であっても、3倍以上のストロークが得
られる。すなわち、例えばストロークが30mmのボイ
スコイルモータを、それと同一の体積のリニアモータに
代えることにより、そのストロークは100mm以上に
なるのである。従って測定子1の移動位置の何れの位置
においても一定の測定圧力が得られ、被測定物Wの性状
に影響されず、その寸法を正確に測定することができる
のである。
【0044】次に測定子1を駆動するための可動子3に
は、質量調整部材22が接続されかつ可動子3と相対移
動可能に構成されているため、測定子1の移動方向が垂
直方向であっても可動子3が所定位置に保持される。従
って可動子3への通電を停止した場合においても、測定
子1を所定位置に確実に保持することができるのであ
る。
【0045】また可動子3の移動位置を検出する磁気セ
ンサ30は、リニアモータの磁気回路からの漏洩磁束に
起因するノイズの発生がないように磁性材料からなる保
持部材16によって保護されているため、高精度の測定
を行うことができる。
【0046】更にリニアモータを構成するヨーク8,9
をベース11と一体化した構成であるため、装置の剛性
を高め得ると共に、構成部材を磁性材料からなるケース
5内に収容した構成とすることにより、外部へのおよび
外部からの漏洩磁束を遮蔽することができ、装置使用の
自由度を大にできる。
【0047】なお検出手段4を構成するリニアスケール
29は、スケールプレート28に一方の端部のみを接着
剤等によって固着されるが、他方の端部は例えば保持ば
ね32を介して長手方向不拘束状態に固定されているた
め、両者の構成材料の相違によるいわゆるバイメタル効
果に起因する反り等の変形が防止され、磁気センサ30
とリニアスケール29との間隙を極めて小にすることが
でき、検出精度を向上させ得る。
【0048】上記の発明の実施の形態においては、ヨー
ク8の内面にのみ永久磁石10を固着した例について記
述したが、対向する他のヨーク9の内面にも永久磁石1
0を固着した構成としてもよい。またリニアスケール2
9はスケールプレート28を介することなくベース11
若しくは支持枠17に直接固定してもよい。なおリニア
スケール29の一方の端を固着する手段としては、接着
剤以外の機械的固着手段を使用することができる。更に
シャフト2の先端に固着する測定子1としては、鋼球以
外のものでもよく、また形状として球形以外の曲率半径
が小なる曲面を有するものとすることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、小型、軽量かつ低コストとすることがで
きると共に、例えば測定子のストロークが100mmの
ような大寸法の測定においても、繰り返し精度±1μ
m、絶対精度±5μmのような高精度が得られる。また
測定子の駆動を停止しても、質量調整部材によって測定
子を所定の位置に確実に保持することができるため、測
定方向の如何に拘らず寸法測定ができるという効果を奏
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す説明図であり、
(a)は左側面、(b)は一部省略正面を示す。
【図2】図1(b)におけるA−A線拡大断面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態における要部構成部材を示
す分解斜視図である。
【図4】図3における軸受部材21を示す説明図であ
り、(a)は左側面、(b)は要部縦断面、(c)は右
側面を示す。
【図5】図3における保持ばね32を示す説明図であ
り、(a)は平面、(b)は側面を示す。
【図6】図3における質量調整部材22を示す説明図で
あり、(a)は平面、(b)は底面、(c)は(a)に
おけるB矢視を示す。
【図7】図6における支持部材58その他を示す説明図
であり、(a)は平面、(b)は正面を示す。
【図8】本発明の実施の形態における測定子の位置と摺
動抵抗との関係を示す図である。
【図9】従来のものにおける測定子の位置と摺動抵抗と
の関係を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例における測定状態を示す
説明図である。
【図11】本発明の第2実施例における測定状態を示す
説明図である。
【図12】本発明の第3実施例における測定状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 測定子 2 シャフト 4 検出手段 6 固定子 7 可動子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物と接触する測定子を先端に備え
    てなる円柱状のシャフトと、このシャフトを前記被測定
    物に対して軸線方向に進退可能に移動させる移動手段
    と、前記測定子の移動位置を検出する検出手段とを有す
    る寸法測定装置において、 移動手段を、対向して配設された一対のヨークと少なく
    とも一方のヨークの対向内面に固着されかつ長手方向に
    沿ってN極とS極とが交互に現れるように形成された複
    数個の永久磁石とを有する固定子と、多相コイルを備え
    かつこの多相コイルが前記永久磁石の表面に沿って移動
    するように形成された可動子と、磁性材料からなり前記
    可動子を支持するように形成された保持部材と、この保
    持部材に接続された質量調整部材とによって構成し、 検出手段を、前記固定子に固定されかつ前記可動子の移
    動方向に沿ってN極とS極とが交互に現れるように形成
    されたリニアスケールと、前記保持部材に設けられ前記
    リニアスケールの磁極を検出する磁気センサとによって
    構成すると共に、 前記固定子の被測定物側に、前記シャフトの外周面を円
    環状の支持軸に回転可能に設けられた複数個のローラを
    介して押圧支持するように形成された軸受部材を設けた
    ことを特徴とする寸法測定装置。
  2. 【請求項2】 リニアスケールの一端を長手方向不拘束
    状態に固定したことを特徴とする請求項1記載の寸法測
    定装置。
  3. 【請求項3】 質量調整部材を、銅合金からなるベース
    板上に、銅合金、鉛および重金属等からなる少なくとも
    2種のバランスウエイトを固着して形成すると共に、可
    動子と相対移動可能に構成したことを特徴とする請求項
    1若しくは2記載の寸法測定装置。
  4. 【請求項4】 移動手段および検出手段を含む夫々の構
    成部材を、磁性材料からなり中空角筒状に形成したケー
    ス内に収容したことを特徴とする請求項1ないし3何れ
    かに記載の寸法測定装置。
JP00591597A 1997-01-17 1997-01-17 寸法測定装置 Expired - Lifetime JP3809239B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00591597A JP3809239B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 寸法測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00591597A JP3809239B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 寸法測定装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005030046A Division JP2005134408A (ja) 2005-02-07 2005-02-07 寸法測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10206103A true JPH10206103A (ja) 1998-08-07
JP3809239B2 JP3809239B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=11624202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00591597A Expired - Lifetime JP3809239B2 (ja) 1997-01-17 1997-01-17 寸法測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3809239B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231665A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ
JP2014010257A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ
JP2014035438A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013231665A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ
US9329058B2 (en) 2012-04-27 2016-05-03 Canon Kabushiki Kaisha Encoder that detects displacement of an object, and lens apparatus and camera having the same
JP2014010257A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ
JP2014035438A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Canon Inc エンコーダ、レンズ装置、および、カメラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3809239B2 (ja) 2006-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1256520A (en) Data converter pickup carriage assembly
US6867582B2 (en) Non-contact position sensor having specific configuration of stators and magnets
US5536983A (en) Linear motor
JP5006579B2 (ja) 可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置
US7786631B2 (en) Linear motor
US10491092B2 (en) Compact positioning assembly comprising an actuator and a sensor built into the yoke of the actuator
CN102722089B (zh) 一种无接触式粗精动叠层六自由度定位装置
JPWO2005122369A1 (ja) ムービングマグネット形リニアスライダ
JP2007325389A5 (ja)
EP1818135B1 (en) Linear drive apparatus
JP2558387B2 (ja) ボイスコイルモータおよび磁気ディスク装置
JP3809239B2 (ja) 寸法測定装置
JP2007143302A (ja) 微小変位制御装置と方法およびそれを用いた装置と方法
JP2005134408A (ja) 寸法測定方法
CN115356850A (zh) 一种动圈式柔性支撑振镜
CN2472212Y (zh) 电磁式测量力加力装置
JPH09280807A (ja) 寸法測定装置
JP3250364B2 (ja) 電磁式の天びんまたは力測定器
JPH0837772A (ja) リニアモータ
US2938151A (en) Electrical to mechanical magnetic transducer
JP2020071031A (ja) リニアモータ駆動装置及び表面形状測定装置
JP2005189097A (ja) 位置検出装置
TWI426684B (zh) 線型馬達
EP0066847A1 (en) Temperature compensated magnetic damping assembly for induction meters
JP2015038527A (ja) 位置検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031212

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040525

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040624

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130526

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130526

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140526

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term