JPH10205481A - マグネット駆動ポンプ - Google Patents

マグネット駆動ポンプ

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Publication number
JPH10205481A
JPH10205481A JP2313897A JP2313897A JPH10205481A JP H10205481 A JPH10205481 A JP H10205481A JP 2313897 A JP2313897 A JP 2313897A JP 2313897 A JP2313897 A JP 2313897A JP H10205481 A JPH10205481 A JP H10205481A
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JP
Japan
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impeller
pump
shaft
rotor
magnet
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Application number
JP2313897A
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English (en)
Inventor
Eiji Miyamoto
栄治 宮本
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ軸を使用することなく、ロータの回転
を羽根車に伝達することができとともに、空引き運転や
空気巻き込み運転時の軸受の破損を極力防止して耐久性
を向上させ、しかも容易かつ安価に多段に組むことがで
きるようにしたマグネット駆動ポンプを提供する。 【解決手段】 モータ軸6に連結された円筒ケース7の
内周面に取付けられた駆動磁石体8と、ロータ10に固
着された従動磁石体11とをシェル5を挟んで互いに対
向させるとともに、吸込みノズル部41aを有するポン
プケーシング40の内部に前記ロータ10及び該ロータ
10の回転に伴って回転する羽根車14を回転自在に収
納したマグネット駆動ポンプにおいて、前記羽根車14
の中心部に軸部52を一体に連接し、この軸部52を介
して前記ロータ10の内部に嵌着した略中実円柱状の回
転軸受50と該羽根車14とを両者が一体に回転するよ
うに連結したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば毒性の強い
薬液の送液等、漏洩を防止しつつ取扱液の圧送を行うの
に使用して最適なシールレスポンプの一種であるマグネ
ット駆動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、ポンプ軸回転タイプの従来の
一般的なマグネット駆動ポンプの構成を示すもので、駆
動モータ1には、略円筒状のポンプブラケット2及びケ
ーシングカバー20を介してポンプケーシング3が接続
され、このポンプケーシング3には、互いに直交する方
向に延びる吸込みノズル部3aと吐出しノズル部3bと
が備えられている。
【0003】前記ポンプブラケット2とケーシングカバ
ー20との間に周縁部を気密的に挟持固定されて、前記
ポンプケーシング3との間でポンプ室4を形成するシェ
ル5が前記ポンプブラケット2の内方に延在して配置さ
れ、これによって、ポンプ室4内が液で満たされても、
シェル5の外方には液が漏れないようになっている。
【0004】前記駆動モータ1のモータ軸6には、前記
シェル5の周囲を囲繞する円筒ケース7が該モータ軸6
と一体に回転するように連結され、この円筒ケース7の
内周面に、前記シェル5の外方に非接触に駆動磁石体8
が固着されている。
【0005】一方、前記ポンプ室4の内部には、ポンプ
軸9が該ポンプ軸9の軸心が前記ポンプケーシング3の
吸込みノズル部3aの流路中心と一致するように配置さ
れ、このポンプ軸9と共に回転するロータ10には、従
動磁石体11が樹脂モールドによって一体に固着されて
いるとともに、この従動磁石体11と前記駆動磁石体8
とが前記シェル5を挟んで互いに対向するように配置さ
れている。
【0006】前記ポンプ軸9の吸込み側自由端部は、ボ
ス部材13で被覆されているとともに、ポンプ室4内に
位置して、羽根車14が挿着され、更に前記ポンプ軸9
とロータ10とはキー21aを介して、ポンプ軸9と羽
根車14とはキー21bを介して、それぞれ一体に回転
するように構成されている。
【0007】そして、前記ケーシングカバーの20の内
周面には固定軸受22aが、前記ロータ10の端面には
前記固定軸受22aに相対する回転軸受22bがそれぞ
れ設けられ、更に前記羽根車14の吸込マウス部14a
の外周面は、ポンプケーシング3の内周面に摺接するよ
うになっている。
【0008】これによって、前記駆動モータ1の回転に
伴う駆動磁石体8の回転によって、従動磁石体11を介
してロータ10、およびこれに固定した羽根車14がポ
ンプ軸9と一体になって回転し、この回転を、ロータ1
0と一体に回転する回転軸受22bとケーシングカバー
20に固着した固定軸受22aで支持するように構成さ
れていた。
【0009】図14は、従来の一般的なポンプ軸回転タ
イプの多段マグネット駆動ポンプ(この例では2段)を
示すもので、前記図13に示す従来例と異なる点は、以
下の通りである。
【0010】即ち、吸込みノズル部31aを有する吸込
みケーシング31と、吐出しノズル部32aを有する吐
出しケーシング32とでポンプケーシング30を構成す
るとともに、前記吸込みケーシング31内に第1段目の
羽根車14を、吐出しケーシング32内に第2段(最終
段)目の羽根車14をそれぞれ収納し、更に第1段目の
羽根車14とポンプ軸9との間、及び第2段目の羽根車
14とポンプ軸9との間にそれぞれキー21c,21d
を装着して、回転軸9と第1段目及び第2段目の羽根車
14,14が一体に回転するようにしたものである。
【0011】そして、前記第1段目の羽根車14と第2
段目の羽根車14との間には、仕切板33が配置され、
更に前記第2段目の羽根車14の吸込みマウス部14a
の周囲は、前記吐出しケーシング32の該吸込みマウス
部14aに延びる隔壁34の内周面に摺接するようにな
っている。
【0012】ここに、前記ポンプ軸回転タイプのマグネ
ット駆動ポンプにあっては、羽根車への動力の伝達がポ
ンプ軸によって行われるようになっており、接液部とな
る羽根車を耐食性の優れたプラスチックで、ポンプ軸を
耐食性に優れ、かつプラスチックより剛性の高いセラミ
ックで構成することが広く行われていた。また剛性を更
に高めるため、羽根車のボス部に金属をインサートし、
金属をプラスチックでモールドしてポンプ軸を構成する
ことも広く行われていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、プラスチックやセラミックス製のポン
プ軸は、金属等に比べて強度が一般に低く、しかも、特
にポンプ軸回転タイプのマグネット駆動ポンプにあって
は、動力伝達部に加わる面圧を下げる必要もあって、こ
の径を大きくする必要があり、それに伴い軸受部品も大
きくなって、結果的に高価なものとなってしまうといっ
た問題があった。
【0014】なお、羽根車のボス部に金属をインサート
し、金属をプラスチックでモールドしてポンプ軸を構成
すると、金属の腐食対策としてOリング等のシールが必
要となり、Oリングに漏れが発生すると金属が腐食され
てしまうおそれがある。
【0015】更に、ポンプ吸込み中心と羽根車及びロー
タの回転中心とが同一線上にあるため、吸込みフート弁
や吐出しチェッキ弁がない配管系では、空引き運転時に
揚液の逆流などでポンプ内部の水が羽根車吸込みマウス
部の下部の位置まで抜けてしまい、水中軸受がドライ運
転となって、この破損を引起こしてしまうといった問題
があった。
【0016】特に、ポンプ軸固定タイプのマグネット駆
動ポンプにあっては、羽根車間の連結(接続)が一般に
困難で、多段に組むことができず、多段にするために
は、図14に示すように、必然的にポンプ軸回転タイプ
を採用しなくてはならないが、このように多段にする
と、ポンプ軸の長さが長くなり、これをセラミックスで
構成すると、ポンプ軸が長くなればなるほど、またキー
溝のような溝部があればあるほど、焼結時に曲がりが生
じて、焼結後の機械加工に多くの時間を要し、また加工
精度の点からも非常に高価なものとなってしまうのが現
状であった。
【0017】本発明は上記事情に鑑みて為されたもの
で、ポンプ軸を使用することなく、ロータの回転を羽根
車に伝達することができるとともに、空引き運転や空気
巻き込み運転時の軸受の破損を極力防止して耐久性を向
上させ、しかも容易かつ安価に多段に組むことができる
ようにしたマグネット駆動ポンプを提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、モータ軸に連結された円筒ケースの内周面に取付け
られた駆動磁石体と、ロータに固着された従動磁石体と
をシェルを挟んで互いに対向させるとともに、吸込みノ
ズル部を有するポンプケーシングの内部に前記ロータ及
び該ロータの回転に伴って回転する羽根車を回転自在に
収納したマグネット駆動ポンプにおいて、前記羽根車の
中心部に軸部を一体に連接し、この軸部を介して前記ロ
ータの内部に嵌着した略中実円柱状の回転軸受と該羽根
車とを両者が一体に回転するように連結したことを特徴
とするマグネット駆動ポンプである。
【0019】このように構成した本発明によれば、ロー
タの回転を該ロータの内周面に嵌着した略中実円柱状の
回転軸受から直接羽根車の軸部に伝達することができ、
これによって、高価なポンプ軸を使用することなく、ロ
ータの回転を羽根車に伝達することができる。
【0020】請求項2に記載の発明は、前段に位置する
羽根車の軸部と後段に位置する羽根車の軸部とを両者が
一体に回転するよう連結して、羽根車を多段に連結した
ことを特徴とする請求項1記載のマグネット駆動ポンプ
である。これにより、羽根車同士を該羽根車の軸部を介
して多段に連結して、複数の羽根車がロータと一体に回
転する多段ポンプを構成することができる。
【0021】請求項3に記載の発明は、前記連結手段と
して、凸凹の嵌合によるクラッチ接続、面取りを用いた
嵌合による接続、ネジ接続、ピン接続、キー接続のいず
れかを使用したことを特徴とする請求項1又は2記載の
マグネット駆動ポンプである。これにより回転軸受と羽
根車間、或いは多段羽根車間を容易に、且つ確実に連結
(接続)することができる。
【0022】請求項4に記載の発明は、前記ポンプケー
シングの吸込みノズル部を該吸込みノズル部の流路中心
と前記羽根車の軸部の軸心とが所定間隔離間して平行に
延びるように配設するとともに、前記羽根車の吸込み側
軸部に回転軸受を連結し、ポンプケーシングの前記羽根
車の吸込みマウス部が臨む内周面に前記回転軸受に相対
する固定軸受を固着したことを特徴とする請求項1乃至
3のいずれかに記載のマグネット駆動ポンプである。
【0023】これにより、ポンプケーシングの吸込みノ
ズルの流路中心を羽根車の軸部の軸心からずらし、羽根
車の吸込み側を支持する固定軸受を剛性の高いポンプケ
ーシングの内周面に設けて、強度的に不安定なリブ等を
排除した堅牢構造とすることができる。
【0024】請求項5に記載の発明は、前記羽根車の軸
部の直上方に前記ポンプケーシングの吸込みノズル部の
流路中心が位置するよう横置きに設置するとともに、前
記吸込みノズル部の流路中心と前記羽根車の軸部の軸心
との間隔を、吸込みノズル部の流路底部が羽根車の吸込
みマウス部の上端より上で、かつ逆流により吸込みノズ
ル部から液が流出した時に、前記軸受の摺動部が水没で
きる残水を確保できるように設定したことを特徴とする
請求項4記載のマグネット駆動ポンプである。
【0025】これにより、羽根車を回転自在に支持する
各軸受(水中軸受)の摺動部が常に水没するようになし
て、吸込みフート弁や吐出しチェッキ弁がない配管系に
使用しても、空引き運転等の時に、軸受がドライ運転と
なることを防止することができる。
【0026】請求項6に記載の発明は、前記ポンプケー
シングの内部を吸込み室とポンプ室に仕切って羽根車の
吸込みマウス部に延びる隔壁に、前記吸込み室とポンプ
室とを互いに連通させる連通穴を設けたことを特徴とす
る請求項4または5記載のマグネット駆動ポンプであ
る。
【0027】請求項7に記載の発明は、前記羽根車及び
該羽根車の両側に位置する回転軸受の内部を直線状に延
びる圧力水導入用流路を形成するとともに、前記ポンプ
ケーシングと羽根車との間に装着した軸受にスラスト荷
重バランス機能を持たせたことを特徴とする請求項4乃
至6のいずれかに記載のマグネット駆動ポンプである。
【0028】請求項8に記載の発明は、前記圧力水導入
用流路の入口または出口の一方または双方に対面する側
壁に摩耗防止用保護板を設けたことを特徴とする請求項
7記載のマグネット駆動ポンプである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図12を参照して説明する。なお、前記図13及び
図14に示す従来例と同一部材には同一符号を付して説
明する。
【0030】図1乃至図5は、ポンプ軸回転タイプに適
用した本発明のマグネット駆動ポンプの第1の実施の形
態を示すもので、駆動モータ1には、略円筒状のポンプ
ブラケット2とケーシングカバー20を介してポンプケ
ーシング40が接続されている。
【0031】このポンプケーシング40は、吸込みノズ
ル部41aを有する吸込みケーシング41と、吐出しノ
ズル部42aを有する吐出しケーシング42の2部材を
互いに接合することによって構成されているとともに、
前記吐出しケーシング42には、羽根車14の吸込みマ
ウス部14aに延びる隔壁43が設けられ、この隔壁4
3によって、ポンプケーシング40の内部がポンプ室4
4と吸込み室45に区画されている。
【0032】前記ポンプブラケット2と吐出しケーシン
グ42との間に周縁部を気密的に挟持固定されて、前記
吐出しケーシング42との間で前記ポンプ室44を形成
するシェル5が前記ポンプブラケット2の内方に延在し
て配置され、これによって、ポンプ室44内が液で満た
されても、シェル5の外方には液が漏れないようになっ
ている。
【0033】前記駆動モータ1のモータ軸6には、前記
シェル5の周囲を囲繞する円筒ケース7が該モータ軸6
と一体に回転するように連結され、この円筒ケース7の
内周面に、前記シェル5の外方に位置して駆動磁石体8
が固着されている。
【0034】一方、ロータ10には、従動磁石体11が
樹脂モールドによって一体に固着されているとともに、
この従動磁石体11と前記駆動磁石体8とが前記シェル
5を挟んで互いに対向するように配置され、更に前記ロ
ータ10の内部には、略中実円柱状の回転軸受50が該
ロータ10と一体に回転するように嵌着されている。
【0035】そして、前記回転軸受50は、前記ケーシ
ングカバー20の内方まで延び、このケーシングカバー
20の内周面に該回転軸受50に相対する固定軸受51
が固着され、これによって、前記回転軸受50が、前記
固定軸受51の内周面に摺接しながら、ロータ10と一
体に回転するようになっている。
【0036】前記羽根車14の中心部には、軸部52が
一体に設けられ、この軸部52を介して、回転軸受50
の動力が羽根車14に伝達されるようになっており、更
に羽根車14の軸部52の他端には、回転軸受53が連
結され、この回転軸受53と対をなす固定軸受54が吸
込みケーシング41の内周面の羽根車14の吸込みマウ
ス部14aが臨む位置に固着されている。
【0037】これによって、駆動磁石体8の回転に伴う
ロータ10の回転によって、このロータ10の内部に嵌
着された回転軸受50が回転し、この回転を軸部52を
介して直接羽根車14に伝達し、更に、この羽根車14
の回転を軸部52を介して直接吸込み側の回転軸受53
に伝達して、羽根車14及びこの両側の回転軸受50,
53が一体に回転し、この回転を各固定軸受51,54
で支持するように構成されている。
【0038】そして、前記羽根車吸込み側の回転軸受5
3と羽根車14、及び羽根車14と回転軸受50との各
接合端面には、例えばゴムやプラスチック製の柔軟材料
からなり、起動時の衝撃を緩和する緩衝材55が介装さ
れている。なお、この緩衝材55にシール性を持たせる
ことにより、接続部へのスラリー混入防止対策を施すこ
ともできる。
【0039】ここに、前記羽根車14は、その軸部52
の軸心O1 、即ち羽根車14及び両回転軸受50,53
の回転中心が前記吸込みノズル部41aの流路中心O2
と間隔Lを隔てて該流路中心O2 と平行に延びるように
配置されている。即ち羽根車14の軸部52の軸心O1
と吸込みノズル部41aの流路中心O2 とが互いに同一
線上に並ぶことなく、両者の間に間隔Lを有するように
構成されている。
【0040】このように、羽根車14の軸部52の軸心
1 をポンプケーシング40の吸込みノズル部41aの
流路中心O2 からずらした状態で該羽根車14の両側を
軸受50,51、53,54で支持することにより、強
度的に不安定なリブ等を排除した堅牢構造とすることが
できる。
【0041】ここに、前記羽根車14の軸部52の軸心
1 と吸込みノズル部41aの流路中心O2 との間隔L
は、羽根車14の軸部52の直上方に吸込みノズル部4
1aの流路中心O2 が位置するよう横置きに設置した時
に、吸込みノズル部41aの流路底部56が羽根車14
の吸込みマウス部14aの上端57より上で、かつ逆流
により吸込みノズル部41aから液が流出した時に、前
記軸受50,51、53,54の各摺動部が水没できる
残水を確保できるように設定されている。
【0042】これにより、羽根車14を支持する軸受5
0,51、53,54の各摺動部が常に水没するように
なして、吸込みフート弁や吐出しチェッキ弁がない配管
系に使用しても、空引き運転等の時に、軸受50,5
1、53,54がドライ運転になることを防止すること
ができる。
【0043】そして、逆流した液は再び昇圧されて吐出
し配管内に戻され、以後、これらの現象が繰り返されて
軸受50,51、53,54は常に濡らされることにな
る。
【0044】前記羽根車14及びこの両側の回転軸受5
0,53の中心部に連続して直線状に延びる圧力水導入
用流路60が設けられ、更に羽根車吸込み側の軸受5
3,54の外径d1 を、羽根車14の吸込みマウス部1
4aの外径d2 と同一(d1 =d2 )に設定することに
よって、軸受53,54にスラスト荷重バランス機能を
持たせている。
【0045】このように、圧力水導入用流路60を形成
すると、圧力水導入用水路60の入口及び出口近傍では
流速が速くなる。このため、圧力水導入用流路60の入
口及び出口に対面する吸込みケーシング41とシェル5
に摩耗防止用保護板61,62をそれぞれ設置して、摩
耗を防止している。
【0046】更に、前記隔壁43には、吸込み室45と
ポンプ室44とを連通させる連通穴63が設けられ、こ
れによって、逆流時のサイホン作用を遮断してポンプ内
部に液が溜まることを確実なものとするとともに、吐出
し配管内の液を直接羽根車14の吸込みマウス部14a
に戻して、羽根車吸込み側に設置した軸受53,54を
濡らすことができるように構成されている。
【0047】次に、前記羽根車14の軸部52と前記各
固定軸受50,53と連結部の構成を図2乃至図5を参
照して説明する。
【0048】先ず、図2に示すように、前記吸込み側の
回転軸受53の中心には、前記圧力水導入流路60を構
成する貫通孔53aが設けられているとともに、羽根車
14側の端面には、両側に平坦状の面取り部53bを有
する凹溝53cが形成されている。
【0049】また、前記緩衝材55は、図3に示すよう
に、フランジ部55aと前記回転軸受55の凹溝53c
の形状に沿ったスリーブ部55bとからなり、このスリ
ーブ部55bには、前記面取り部53bに沿った平坦部
55cが設けられている。
【0050】一方、図4に示すように、前記羽根車14
の軸部52の中心には、前記圧力水導入水路60を構成
する貫通孔52aが設けられ、吸込み側の端面には、前
記回転軸受53の凹溝53cに沿った形状で両側に面取
り部52bを有する突起52cが突設されている。更
に、反対側の端面には、前記回転軸受53の凹溝53c
と同じ形状で、両側に平坦状の面取り部52dを有する
凹溝52eが形成されている。
【0051】また、図5に示すように、ロータ10側の
回転軸50の中心には、前記圧力水導入水路60を構成
する貫通孔50aが設けられ、羽根車側14の端面に
は、前記軸部52の突起52cと同じ形状で、両側に平
坦状の面取り部50bを有する突起50cが突設されて
いる。
【0052】これにより、前記回転軸受53の凹溝53
c及び羽根車14の軸部52の凹溝50e内に緩衝材5
5のスリーブ部55bをそれぞれ嵌入し、更にこの内部
に羽根車14の軸部52の突起52c及び回転軸受50
の突起50cをそれぞれ嵌入することによって、羽根車
14及びその両側の回転軸受50,53が一体となって
回転するように連結される。
【0053】なお、上記例は、面取り部を介して、ロー
タ10からの動力を回転軸受50から軸部52を介して
羽根車14へ、更には羽根車14から軸部52を介して
回転軸受53へ伝達するようにしているが、これに限る
ことはないことは勿論である。
【0054】例えば、図6及び図7に示すように、羽根
車14の吸込み側の軸部52の端面に、外周面に雄ねじ
52fを刻設した突起52gを、図示しないが、羽根車
吸込み側の回転軸受55の羽根車側端面に、内周面に前
記雄ねじ52fと螺合する雌ねじを刻設した凹溝をそれ
ぞれ設け、更に羽根車14の軸部52の他方の端面に、
内周面に雌ねじ52hを刻設した凹溝52iを、回転軸
受50の羽根車側端面に、外周面にこの雌ねじ52hと
螺合する雄ねじ50dを刻設した突起50eをそれぞれ
設けた、いわゆるねじ接続を採用することもできる。
【0055】更に、図8及び図9に示すように、羽根車
14の軸部52の両端面にピン穴52jを設け、回転軸
受50の羽根車側端面のこのピン穴52jに対応する位
置にもピン穴50fを、図示しないが、羽根車吸込み側
の回転軸受53にも同様にピン穴をそれぞれ設け、これ
らの各ピン穴52j,50f内にピン70を差し込ん
だ、いわゆるピン接続を採用することもできる。
【0056】また、図10及び図11に示すように、羽
根車14の吸込み側の軸部52の端面に、外周面にキー
溝52kを有する突起52lを、図示しないが、羽根車
吸込み側の回転軸受46の羽根車側端面にも、内周面に
キー溝を有する凹溝をそれぞれ設け、更に羽根車14の
軸部52の他方の端面に、内周面にキー溝52mを有す
る凹溝52nを、回転軸受50の羽根車側端面に、外周
面にキー溝50gを有する突起50hをそれぞれ設け、
これらの各対応するキー溝52m,50g内にキー71
を装着した、いわゆるキー接続を採用することもでき
る。
【0057】なお、以上のような、羽根車14の軸部5
2と回転軸受50との種々の連結(接続)構造を採用で
きることは、以下の実施の形態においても同様である。
図12は、ポンプ軸回転タイプの多段マグネット駆動ポ
ンプ(この例では2段)に適用した本発明の第2の実施
の形態を示すもので、この実施の形態は、前記実施の形
態に以下の構成を付加したものである。
【0058】即ち、吸込みケーシング41と吐出しケー
シング42との間に連結ケーシング80を介装するとと
もに、この連結ケーシング80の内部に第1段目の羽根
車14を該羽根車14が吐出しケーシング42内に位置
する第2段目の羽根車14と羽根車吸込み側の回転軸受
53との間に位置するように収納し、更にこの両羽根車
14,14及び回転軸受53がロータ10の内部に嵌着
した回転軸受50と一体に回転するように連結したもの
である。
【0059】つまり、前記両羽根車14,14は同一形
状に形成され、第1段目の羽根車14の軸部52の端面
に設けた凹溝52e内に第2段目の羽根車14の軸部5
2の端面に設けた突起52cが緩衝材55を介在させつ
つ嵌り込んで、両者14,14が一体に回転するように
なっている。
【0060】なお、第1段目の羽根車14の軸部52と
回転軸受53との連結、及び第2段目の羽根車14の軸
部52と回転軸受50との連結は、前記実施の形態に示
すものと同様である。
【0061】ここに、前記連結ケーシング80内に位置
して、前記第1段目の羽根車14と第2段目の羽根車1
4との間に仕切板33が配設されているとともに、この
仕切板33には固定軸受81が、第1段目の羽根車14
の該固定軸受81に対面する位置には、この固定軸受8
1と相対する回転軸受82がそれぞれ固着されて、回転
体の安定性が高められている。
【0062】この実施の形態にあっては、前記羽根車1
4と連結ケーシング80とをユニット化しておき、これ
を単に連結することにより、容易且つ安価にポンプを多
段に組むことができる。
【0063】例えば、図示しないが、3段に組む時に
は、吸込みケーシングと吐出しケーシングとの間に2個
の連結ケーシングを介装し、更に両回転軸受間に、3個
の同一形状の羽根車を組み込み、必要に応じて仕切板を
配置することによって、3段に組むことができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ロータの回転を該ロータの内周面に嵌着した略中実円柱
状の回転軸受から直接羽根車の軸部して羽根車を回転さ
せることができ、これによって、高価なポンプ軸を使用
することなく、ロータの回転を羽根車に伝達することが
できる。
【0065】特に、ポンプ軸回転タイプの多段ポンプに
あっては、セラミックス製のポンプ軸が非常に高価なも
のとなってしまうが、本発明によれば、高価なポンプ軸
を使用する必要をなくして、ポンプ全体としてのコスト
ダウンを図り、しかも、容易かつ安価に多段に組むこと
ができる。
【0066】また、ポンプケーシングの吸込みノズル部
を該吸込みノズル部の流路中心と羽根車の軸部の軸心と
が所定間隔離間して平行に延びるように配設するととも
に、羽根車の吸込み側ボス部に回転軸受を、ポンプケー
シングの前記羽根車の吸込みマウス部が臨む内周面に前
記回転軸受に相対する固定軸受をそれぞれ設けることに
より、ポンプケーシングの吸込みノズル部の流路中心を
羽根車の軸部の軸心からずらし、羽根車を支持する固定
軸受を剛性の高いポンプケーシングの内周面に設けて、
強度的に不安定なリブ等を排除した堅牢構造とすること
ができる。
【0067】更に、羽根車の軸部の直上方にポンプケー
シングの吸込みノズル部の流路中心が位置するよう横置
きに設置するとともに、前記吸込みノズル部の流路中心
と前記羽根車の軸部の軸心との間隔を、吸込みノズル部
の流路底部が羽根車の吸込みマウス部の上端より上で、
かつ逆流により吸込みノズル部から液が流出した時に、
前記各軸受の摺動部が水没できる残水を確保できるよう
に設定することにより、羽根車を支持する各軸受(水中
軸受)の摺動部が常に水没するようになして、吸込みフ
ート弁や吐出しチェッキ弁がない配管系に使用しても、
空引き運転等の時に、軸受がドライ運転となることを防
止して、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】図1における羽根車吸込み側の回転軸受を示
し、(a)は縦断正面図、(b)は右側面図である。
【図3】図1における緩衝材を示し、(a)は縦断正面
図、(b)は右側面図である。
【図4】図1における羽根車を示し、(a)は左側面
図、(b)は縦断正面図、(c)は右側面図である。
【図5】図1におけるロータ側の回転軸受を示し、
(a)は左側面図、(b)は縦断正面図((a)のA−
A線断面図)である。
【図6】羽根車とロータ側の回転軸受との連結部の他の
変形例を示す連結時の断面図である。
【図7】図6の分解図である。
【図8】羽根車とロータ側の回転軸受との連結部の第2
の変形例を示す連結時の断面図である。
【図9】図8の分解図である。
【図10】羽根車とロータ側の回転軸受との連結部の第
3の変形例を示す連結時の断面図である。
【図11】図10の分解図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図13】従来例を示す断面図である。
【図14】他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 駆動モータ 2 ポンプブラケット 5 シェル 6 モータ軸 7 円筒ケース 8 駆動磁石体 10 ロータ 11 駆動磁石体 14 羽根車 14a 同吸込みマウス部 20 ケーシングカバー 40 ポンプケーシング 41 吸込みケーシング 41a 同吸込みノズル部 42 吐出しケーシング 43 隔壁 44 ポンプ室 45 吸込み室 50 回転軸受 51 固定軸受 52 軸部 53 回転軸受 54 固定軸受 55 緩衝材 60 圧力水導入流路 61,62 摩耗防止用保護板 63 連通穴 80 連結ケーシング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ軸に連結された円筒ケースの内周
    面に取付けられた駆動磁石体と、ロータに固着された従
    動磁石体とをシェルを挟んで互いに対向させるととも
    に、吸込みノズル部を有するポンプケーシングの内部に
    前記ロータ及び該ロータの回転に伴って回転する羽根車
    を回転自在に収納したマグネット駆動ポンプにおいて、 前記羽根車の中心部に軸部を一体に連接し、この軸部を
    介して前記ロータの内部に嵌着した略中実円柱状の回転
    軸受と該羽根車とを両者が一体に回転するように連結し
    たことを特徴とするマグネット駆動ポンプ。
  2. 【請求項2】 前段に位置する羽根車の軸部と後段に位
    置する羽根車の軸部とを両者が一体に回転するよう連結
    して、羽根車を多段に連結したことを特徴とする請求項
    1記載のマグネット駆動ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記連結手段として、凸凹の嵌合による
    クラッチ接続、面取りを用いた嵌合による接続、ネジ接
    続、ピン接続、キー接続のいずれかを使用したことを特
    徴とする請求項1又は2記載のマグネット駆動ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記ポンプケーシングの吸込みノズル部
    を該吸込みノズル部の流路中心と前記羽根車の軸部の軸
    心とが所定間隔離間して平行に延びるように配設すると
    ともに、前記羽根車の吸込み側軸部に回転軸受を連結
    し、ポンプケーシングの前記羽根車の吸込みマウス部が
    臨む内周面に前記回転軸受に相対する固定軸受を固着し
    たことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    マグネット駆動ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記羽根車の軸部の直上方に前記ポンプ
    ケーシングの吸込みノズル部の流路中心が位置するよう
    横置きに設置するとともに、前記吸込みノズル部の流路
    中心と前記羽根車の軸部の軸心との間隔を、吸込みノズ
    ル部の流路底部が羽根車の吸込みマウス部の上端より上
    で、かつ逆流により吸込みノズル部から液が流出した時
    に、前記軸受の摺動部が水没できる残水を確保できるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項4記載のマグネッ
    ト駆動ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記ポンプケーシングの内部を吸込み室
    とポンプ室に仕切って羽根車の吸込みマウス部に延びる
    隔壁に、前記吸込み室とポンプ室とを互いに連通させる
    連通穴を設けたことを特徴とする請求項4または5記載
    のマグネット駆動ポンプ。
  7. 【請求項7】 前記羽根車及び該羽根車の両側に位置す
    る回転軸受の内部を直線状に延びる圧力水導入用流路を
    形成するとともに、前記ポンプケーシングと羽根車との
    間に装着した軸受にスラスト荷重バランス機能を持たせ
    たことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の
    マグネット駆動ポンプ。
  8. 【請求項8】 前記圧力水導入用流路の入口または出口
    の一方または双方に対面する側壁に摩耗防止用保護板を
    設けたことを特徴とする請求項7記載のマグネット駆動
    ポンプ。
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