JPH10205065A - 竹を素材とする建築材料及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 国内産及外国産の質の良い建築構造材が得が
たくなっている。木造３階建用の通し柱が市販されてい
ないので、２階建用の通し柱を２本使用しているので坪
単価が高くなっいる。在来木造の通し柱と梁の接合部は
プレカット加工により柱断面の切欠きが多く地震時、台
風時に非常に危険である。森林経営の後継者が少なく森
林は荒れて洪水の原因となっている。 【解決手段】 本発明の竹とスチールパイプの合成材は
竹全体枝迄使うので材料が安価で安定して入手出来、加
工が容易で曲げ強度、引張、圧縮強度共に在来の木材や
集成材より優れているので、安価で軽量かつ高耐久の建
築構造材が得られ、森林も整備され洪水の恐れもなくな
る。通し柱と梁の接合部は柱、梁共に芯にスチールパイ
プが入っているので貫通ボルトによる柱及梁の裂けが出
なくなり、不必要な大きな切欠きが不用で地震時、台風
時にも安全である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】竹の集成材とスチールパイプ
を合成した建築材料に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】特開平７−２１７０５５ 竹質材（構
成）竹材のチップに接着剤を混入した混合材を高温高圧
でプレス成型したことを特徴とする。強度、耐久性等に
優れ、加工が容易であるとともに、軽量かつ安価な竹質
材を得ることができる。実開平７−３８３４７ 竹柱
竹を長さ方向に裁断して水平断面が横長の長方形にして
上方程少し肉薄な細長い竹材を形成し、隣同志の竹材を
上下反対にして並列接着せしめ、この並列竹材郡を並べ
て所定断面を有する竹集材柱を接着形成し、外面を仕上
切削加工して柱表面を形成したことを特徴とする竹柱が
あった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記、特開平７−２１
７０５５の竹質材は竹を細かなチップにして接着剤でプ
レス成型したもので、竹本来の持つ曲げに対す強さを生
かしていなく在来のパーティクルボードの材を竹のチッ
プに置き替えただけで構造用柱、梁、桁等への使用には
強度面で難があります。又、実開平７−３８３４７の竹
柱も竹を裁断する手間とそれを柱に成形して仕上加工す
る手間が大きく、重量もかさみ金額的にも難がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の竹材とスチール
パイプの合成建築材料は竹全体、枝までも使用するので
無駄がなく芯にスチールパイプを入れるので軽量で安価
で高耐久の柱、梁、桁を製造出来ます。表面に長尺肉厚
の竹を配置するので、曲げ強度が大きく、通し柱、長尺
の梁も容易に出来ます。

【０００５】

【発明の実施の形態】国内産の孟宗竹、真竹（雄竹）、
矢竹を使用する。（図１）（図２）に示す位く柱の周辺
部には孟宗竹又は真竹の根元の方（太い所）を柱の表面
に竹の表が向く様に配置し曲げに抵抗させる。同様に梁
材も下端及上端部に竹の表を梁の外側（下端及上端）に
来る様に配置する。（図１）及（図２）の（２）の部分
には先に使用した根元の方から残った上方の細い部分の
竹及その枝と曲げに強い矢竹を割ったものを圧縮接着し
たものを使う。梁も同様の仕様です。各々の柱の上端及
下端にはスチールパイプを▲ほぞ▼として５ｃｍ柱より
延ばしておく。製作寸法は管柱１２ｃｍ×１２ｃｍ×３
３０ｃｍ。２階建用通し柱１２ｃｍ×１２ｃｍ×６６０
ｃｍ。３階建用通し柱１２ｃｍ×１２ｃｍ×９００ｃ
ｍ。梁１２ｃｍ×（２０ｃｍ〜５０ｃｍ）×（３００ｃ
ｍ〜６００ｃｍ）

【０００６】

【実施例】国内産の孟宗竹、真竹（雄竹）及矢竹を使用
し木造家屋在来軸組工法に使用する管柱、通し柱、梁、
桁及胴差しを作成する。管柱は（図１）の（１）及
（２）の部分をエリア樹脂接着剤で接着し巾１２５ｃｍ
×長さ３３０ｃｍ厚さ３．５ｃｍの厚板状のボードを作
りそれを巾１２ｃｍと５ｃｍに連装鋸にて切断し（図
１）の様にスチールパイプ（市販品）に接着剤で送り装
置付プレス機を使って圧着する。通し柱の長さ６６０ｃ
ｍ、９００ｃｍも管柱と同じ工程であるが（１）の部分
は４つ割り竹を２００ｃｍと１００ｃｍに切り継目をず
らして（図４）の様に（チドリ）に配置する。柱の上端
と下端には土台及梁に入れする為、スチールパイプを各
々５ｃｍ延ばして置く。梁も同じ工程となるが（図２）
の下部及上部の（１）＋（２）の厚さはスパンの長さに
比例して１０ｃｍ〜１５ｃｍとする。両側面の（１）＋
（２）は前記の柱で作成した厚３．５ｃｍのボードを使
用する。

【０００７】

【発明の効果】 竹材の全部、枝迄を使用するので、全く無駄がない
ので材料費が安くなる。 内部に市販品のスチールパイプを入れる事により、
軽量で曲げ、圧縮、引張り、強度が大きくなる。 在来市販品のなかった３階建用の９．０ｍの通し柱
や４．０ｍ〜６．０ｍの耐久性のある梁が作成出来るの
で３階建の２世帯住宅が安全かつ安価に出来る。 産業空洞化の折柄、林業及地方の生産活動、雇用に
貢献する。 森林を整備され洪水の恐れもなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 柱の構成材を示す断面図である。

【図２】 梁、桁及胴差しの構成を示す断面図である。

【図３】 柱の柄部を示す立体図である。

【図４】 （１）の部分の竹材の継目の配置（チドリ）
を示す図である。

【符号の説明】

１ 外側板 ２ 細竹及枝と矢竹部分 ３ スチールパイプ ４ 接着面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ４つ割りにした所望数の孟宗竹又は真竹
   をプレスして平板に形成し、かつこの板を互いに接着し
   て多層の外側板としこの外側板の上に所望数の矢竹の半
   割りと上記平板に使用した残りの細い部分の竹の４つ割
   りとその枝を互いにプレスして接着して厚板を形成しこ
   の板を所望の寸法に切断してスチールパイプの周囲に接
   着したことを特徴とした竹を材料とした建築材料であ
   る。
2. 【請求項２】 複数の孟宗竹又は真竹の繊維を平行にし
   て４つ割りに形成する工程と、この竹の表面を下にして
   平行に並べてプレスし所定厚さの平板とする工程と、こ
   の平板を互いに接着して多層板を形成する工程と、半割
   りにした所望数の矢竹と請求項１で使用した竹の残りの
   細い部分の４つ割りとその枝を前記多層板の上に並べて
   多層板と一体になる様プレス接着して厚板を形成する工
   程と前記厚板を所望の寸法に切断してスチールパイプに
   接着したことを特徴とする竹を材料とした建築材料の製
   造方法である。
3. 【請求項３】 前記建築材料は、柱材、通し柱、梁等と
   して形成したことを特徴とする請求項１及２に記載の竹
   を材料とした建築材料である。