JPH10202878A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents
インクジェット式記録ヘッドInfo
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- JPH10202878A JPH10202878A JP2439297A JP2439297A JPH10202878A JP H10202878 A JPH10202878 A JP H10202878A JP 2439297 A JP2439297 A JP 2439297A JP 2439297 A JP2439297 A JP 2439297A JP H10202878 A JPH10202878 A JP H10202878A
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Abstract
つ、圧力発生室の気泡の排除性を高めること。 【解決手段】 流路形成基板の両面にそれぞれ第1イン
ク供給口4、第2インク供給口4を介してリザーバ3に
連通し、かつインク供給連通孔10を介して相互に接続
する第1圧力発生室2、及び第2圧力発生室9を形成す
るとともに、インク供給連通孔10、10が圧電振動子
側をリザーバ側とし、またノズルプレート側をノズル開
口側とするように斜めに形成する。インク供給連通孔1
0、10の傾斜に沿ってノズルプレート側の圧力発生室
9にインクが容易に流れ込み、圧電振動子側の第1圧力
発生室2に停滞している気泡のノズル開口6に近い第2
圧力発生室9への移動を容易にさせる。
Description
する弾性板を圧電振動子により弾性変形させて、圧力発
生室のインクをノズル開口からインク滴として吐出させ
るインクジェット式記録ヘッド、より詳細には流路形成
基板の構造に関する。
ンクからインクの供給を受けるリザーバ、外部からの加
圧力を受ける凹部からなる圧力発生室、リザーバと圧力
発生室とを接続するインク供給口、及び圧力発生室とノ
ズル開口とを接続する貫通孔からなるノズル連通孔を形
成した流路形成基板と、流路形成基板の一方の面を封止
する弾性板と、流路形成基板の他面を封止するノズル開
口を備えたノズルプレートとにより流路ユニットを構成
するとともに、弾性板に圧電振動子を設けて圧電振動子
の変位により圧力発生室を膨張させてリザーバのインク
をインク供給口を経由して圧力発生室に吸引し、また圧
力発生室を収縮させて圧力発生室のインクを加圧してノ
ズル開口からインク滴を吐出させるように構成されてい
る。
ンクを用いることによりフルカラーでの印刷が簡単に行
えるため、カラープリンタの記録ヘッドとして急速に普
及し、これにともなって印字品質をさらに向上させるこ
とが要望されている。
は、インク滴が形成するドットのサイズと、記録密度と
に大きく支配されるため、1滴当たりのインク量を可及
的に少なくしてドットサイズを小さくし、かつ記録密度
を高めることが必要となる。
る一方、インク吐出時の圧力により流路形成基板の変形
を防止する必要や、さらには組立時のハンドリングのし
易さから、流路形成基板は、300μm以上、望ましく
は500μm程度の厚みを有するシリコン単結晶基板
を、例えば特開昭58-40509号公報等に見られるように、
フォトリソグラフィ技術と異方性エッチングにより面方
位(100)のシリコン単結晶基板を加工して開口面積
が小さく、また深さの浅い凹部を形成して、これを圧力
発生室とすることにより圧力発生室の容積を可及的に小
さく、しかも高い密度で配列したものが提案されてい
る。
うに圧力発生室を偏平な形状として構成すると、流路抵
抗が増大してリザーバからのインクの供給に滞りが生じ
易くなるため、圧電振動子が設けられている側とは反対
側、つまりノズル開口側に第2の発生室を形成して、イ
ンク滴に関る容積の拡大を招くこと無く、インク供給路
の拡大を図ることが考えられるが、今度はリザーバから
圧力発生室に流入するインクの流速が低下するため、特
に圧電振動子側の圧力発生室に気泡が停滞しやすくな
り、印字品質の低下を招くという新たな問題が生じる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、圧力発生室へのインクの
供給性の向上を図りつつ、圧力発生室の気泡の停滞を防
止することができるインクジェット式記録ヘッドを提供
することである。
るために本発明においては、シリコン単結晶基板を異方
性エッチングして凹部からなる圧力発生室、リザーバ、
インク供給口、及び貫通孔からなるノズル連通孔を形成
した流路形成基板と、前記ノズル連通孔を介して前記圧
力発生室に連通するノズル開口を備えたノズルプレート
と、前記流路形成基板の他面を封止する弾性板と、前記
圧力発生室を加圧する圧力発生手段とを備えたインクジ
ェット式記録ヘッドにおいて、前記流路形成基板の両面
にそれぞれ第1インク供給口、第2インク供給口を介し
て前記リザーバに連通する第1圧力発生室、及び第2圧
力発生室を形成するとともに、前記ノズル連通孔が前記
圧力発生手段側を前記リザーバ側とし、また前記ノズル
プレート側を前記ノズル開口側とするように斜めに形成
するようにした。
かうように斜めに形成されたインク供給連通孔に沿って
インクがスムーズに流れ、圧電振動子側の圧力発生室に
停滞している気泡が、排出口であるノズル開口に近い圧
力発生室に移動して、メンテナンス時に簡単に記録ヘッ
ドの外に排出される。
示した実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の一
実施例をそれぞれ隣接する圧力発生室の中心線上での断
面構造を示すものであり、また図2(イ)、(ロ)はそ
れぞれ、流路形成基板の表裏の構造を示すものであっ
て、図中符号1は、シリコン単結晶基板を異方性エッチ
ングすることにより形成された流路形成基板で、一方の
面には第1圧力発生室2がハーフエッチングにより浅い
凹部として形成されており、第1圧力発生室2の一側に
は貫通孔からなるリザーバ3が形成されている。
部からなる第1インク供給口4が形成され、また第1圧
力発生室2の他端側にはノズルプレート5のノズル開口
6に連通する貫通孔からなるノズル連通孔7が形成され
ている。
る面、つまりノズルプレート5側には、第2インク供給
口8が凹部として形成され、これに連通させて第1圧力
発生室2と同様の凹部からなる第2圧力発生室9がノズ
ル開口6まで延びて形成されている。そして第1、第2
圧力発生室2、9が対向する領域には複数の貫通孔から
なるインク供給連通孔10、10が形成されていて、第
1圧力発生室2と第2圧力発生室9とが連通されてい
る。
2側をリザーバ側とし、またノズルプレート側をノズル
開口側とするように角度θを持つように斜めに形成され
ている。
が変化する側の第1圧力発生室2とリザーバ3とを接続
する第1インク供給口4は、第2インク供給口8の流体
抵抗よりも小さくなるように、この実施例では開口面積
が大きく選択されている。
その第1圧力発生室2の側の面を弾性板11で封止さ
れ、ほぼ中央部には圧力発生手段となる縦振動モードの
圧電振動子12が、その先端を弾性板11に形成された
アイランド部11aに当接させて他端を図示しないフレ
ームに固定されて配置されている。
信号を印加して充電すると、圧電振動子12が収縮して
第1圧力発生室2の容積が膨張する。この膨張により第
1インク供給口4を介してリザーバ3のインクが第1圧
力発生室2に流れ込み、また第2インク供給口8を介し
て第2圧力発生室9にもインクが流れ込むから、ノズル
開口6のメニスカスに無用な後退を招くこと無く、印刷
に必要なインクを確実に第1、第2圧力発生室2、9に
供給することができる。
ると、圧電振動子12が元の状態に伸長して圧力発生室
2の容積を縮小させて、圧力発生室2、9のインクを加
圧して、ノズル連通孔7を経由してノズル開口6からイ
ンク滴を吐出させる。
6に気泡が付着したり、また圧力発生室2、9に気泡が
停滞したり、増大した場合には、ノズルプレート5にキ
ャップ部材を密着させてノズル開口6に負圧を作用させ
て、ノズル開口6インク滴を強制的に排出させる。
8よりも流体抵抗が小さく設定されているため、第1圧
力発生室2に流れ込んだインクは、第2圧力発生室9に
流れ込んだインクよりも流速が速くなり図1(ロ)にお
いて矢印Aで示したように第2圧力発生室9のノズル開
口6側に向かって第2圧力発生室9に流れ込む。これに
より、第1圧力発生室2やまた第1インク供給口4、イ
ンク供給連通孔10、10に停滞している気泡がノズル
開口6に近い第2圧力発生室9に流れ込み、インクの流
れに乗って簡単にノズル開口6から外部に排出される。
を、図3、4に基づいて説明する。ハンドリングの容易
な300μm乃至600ミクロン程度の厚みを有する、
面方位(110)のシリコン単結晶基板21の表面全体
にエッチング保護膜となる二酸化シリコン膜22を熱酸
化法により膜厚1μmで形成し、その表面にフォトレジ
スト剤をスピンコート法等により両面に塗布してフォト
レジスト層23、24を形成し、フォトリソグラフィ技
術により貫通孔として形成すべきリザーバ3、ノズル貫
通孔7、及びインク供給連通孔10となるレジストパタ
ーン25、25’、26、26’、27、27’、2
8、28’を表裏に形成する(図3(I))。
26、26’、27、27’、28、28’は、表裏で
ラップしないように圧力発生室の軸方向に位置をずらせ
て形成されている。
漬してレジストパターン25、25’、26、26’、
27、27’、28、28’に対応したパターン29、
29’、30、30’、31、31’、32、32’を
二酸化シリコン膜22のハーフエッチングとして転写す
る(図3(II))。
び第1、第2インク供給口4、8となる領域を露光、現
像して両面にインク供給口4、8のパターン33、3
4、及び35、36を形成し(図3(III))、再びシ
リコン単結晶基板21を緩衝フッ酸溶液に浸漬して、前
述の工程(II)で形成した二酸化シリコン膜のパターン
29、29’、30、30’、31、31’、32、3
2’が消失するまでエッチングを行う(図3(VI))。
これによりハーフエッチングとして形成すべき第1、第
2圧力発生室2、9、及び第1、第2インク供給口4、
8の酸化シリコンのパターンの一部が残り、また表裏に
は貫通孔として形成すべきリザーバ3、ノズル連通孔
7、インク供給連通孔10、10の異方性エッチング用
の窓37、37’、38、38’39、39’、40、
40’が形成される。
に先導用の小径の通孔41、42、43を穿設する(図
4(I))。シリコン単結晶基板21を摂氏80度に維
持された20重量%の水酸化カリウム(KOH)の水溶
液に浸潰して異方性エッチングを行うと、リザーバ3、
ノズル連通孔7、及びインク供給連通孔10となる貫通
孔44、45、46、47が形成される(図4(I
I))。
生室2、9となる領域にこれらを形成するパターン4
8、49、50、51を前述と同様にして二酸化シリコ
ン膜22に形成し(図4(III))、第1、第2インク
供給口4、8及び第1、第2圧力発生室2、9に適した
深さの凹部52、53、54、55となるまで異方性エ
ッチングを実行し(図4(IV))、最後に二酸化シリコ
ン膜22をエッチングにより除去すると流路形成基板1
が完成する。
形成後にレーザー光を照射してエッチング誘導用の貫通
孔を形成してから、異方性エッチングしているが、図5
に示したように貫通孔形成用の窓37、37’、38、
38’39、39’、40、40’を形成した段階で
(図3(IV))、断面三角形状の凹部56、56’、5
7、57’、58、58’が出現する程度に短時間の仮
の異方性エッチングを実行し、表面に対して35度程度
の壁面56a、57a、58aを出現させる(図5
(I))。
aにYAGレーザーを照射してエッチング誘導用の貫通
孔59、60、61を形成する(図5(II))。基板2
1の表面に対して35度程度の角度を有する壁面56
a、57a、58aにほぼ直角にレーザー光を照射する
ことになるから、反射率を低下させてレーザー光を穿孔
のために有効に利用することができる。そして前述と同
様に異方性エッチングを行なってリザーバ3、ノズル連
通孔9、及びインク供給連通孔10、10を形成する。
段として軸方向に伸縮する縦振動モードの圧電振動子を
使用したものを例に採って説明したが、弾性板の表面に
圧電材料のスパッタリングや、また圧電材料のグリーン
シートの貼着等により圧電体層を形成し、各圧力発生室
の領域だけを選択的に変形させるたわみ変位型圧電振動
子を使用しても同様の作用を奏することは明らかであ
る。
シリコン単結晶基板を異方性エッチングして凹部からな
る圧力発生室、リザーバ、インク供給口、及び貫通孔か
らなるノズル連通孔を形成した流路形成基板と、ノズル
連通孔を介して圧力発生室に連通するノズル開口を備え
たノズルプレートと、流路形成基板の他面を封止する弾
性板と、圧力発生室を加圧する圧力発生手段とを備えた
インクジェット式記録ヘッドにおいて、流路形成基板の
両面にそれぞれ第1インク供給口、第2インク供給口を
介してリザーバに連通する第1圧力発生室、及び第2圧
力発生室を形成するとともに、ノズル連通孔が圧力発生
手段側をリザーバ側とし、またノズルプレート側をノズ
ル開口側となるように斜めに形成したので、インク供給
連通孔の傾斜に沿ってノズルプレート側の圧力発生室に
インクが流れ込むことになり、圧電振動子側の第1圧力
発生室に停滞している気泡を排出口であるノズル開口に
近い第2圧力発生室に容易に移動させることができ、メ
ンテナンス時に簡単に記録ヘッドの外に排出することが
できる。
を、それぞれ隣接する圧力発生室の中心線での断面構
造、及びインクの流れを示す図である。
一実施例を、表裏2面で持って示す図である。
クジェット式記録ヘッドに用いる流路形成基板の製造方
法の一実施例の内、貫通孔形成までの工程を示す図であ
る。
クジェット式記録ヘッドに用いる流路形成基板の製造方
法の一実施例の内、エッチング誘導孔形成後の工程を示
す図である。
ジェット式記録ヘッドに用いる流路形成基板のインク供
給連通孔を形成するための他の実施例を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 シリコン単結晶基板を異方性エッチング
して凹部からなる圧力発生室、リザーバ、インク供給
口、及び貫通孔からなるノズル連通孔を形成した流路形
成基板と、前記ノズル連通孔を介して前記圧力発生室に
連通するノズル開口を備えたノズルプレートと、前記流
路形成基板の他面を封止する弾性板と、前記圧力発生室
を加圧する圧力発生手段とを備えたインクジェット式記
録ヘッドにおいて、 前記流路形成基板の両面にそれぞれ第1インク供給口、
第2インク供給口を介して前記リザーバに連通する第1
圧力発生室、及び第2圧力発生室を形成するとともに、
前記ノズル連通孔が前記圧力発生手段側を前記リザーバ
側とし、また前記ノズルプレート側を前記ノズル開口側
とするように斜めに形成されているインクジェット式記
録ヘッド。 - 【請求項2】 第1圧力発生室と第2圧力発生室が前記
シリコン単結晶基板に形成された少なくとも1以上のイ
ンク供給連通孔を介して相互に連通されている請求項1
に記載のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項3】 前記インク供給連通孔が前記圧力発生手
段側を前記リザーバ側とし、また前記ノズルプレート側
を前記ノズル開口側とするように斜めに形成されている
請求項2に記載のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 前記弾性板に対向する側に位置する第1
インク供給口が、前記ノズルプレート側に位置する第2
のインク供給口の流体抵抗よりも小さくなるように形成
されている請求項1に記載のインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項5】 前記シリコン単結晶基板の厚みが300
μm乃至600μmである請求項1に記載のインクジェ
ット式記録ヘッド。 - 【請求項6】 前記ノズル連通孔、及び前記インク供給
連通孔が前記シリコン単結晶基板の表面に対して約35
度の角度を持つように形成されている請求項2に記載の
インクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項7】 前記ノズル連通孔、及び前記インク供給
連通孔が、前記シリコン単結晶基板にレーザー光を前記
基板に対しいて斜めに照射して先孔加工してから異方性
エッチングすることにより形成されている請求項2に記
載のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項8】 前記ノズル連通孔が、その第1圧力発生
室側の開口と第2圧力発生室側の開口とが表裏でラップ
しない位置となるように形成されている請求項1に記載
のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項9】 前記インク供給連通孔が、その第1圧力
発生室側の開口と第2圧力発生室側の開口とが表裏でラ
ップしない位置となるように形成されている請求項2に
記載のインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項10】 前記圧力発生手段が、軸方向に伸縮す
る縦振動モードの圧電振動子である請求項1に記載のイ
ンクジェット式記録ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2439297A JP3473668B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インクジェット式記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2439297A JP3473668B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インクジェット式記録ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202878A true JPH10202878A (ja) | 1998-08-04 |
JP3473668B2 JP3473668B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=12136902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2439297A Expired - Lifetime JP3473668B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インクジェット式記録ヘッド |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3473668B2 (ja) |
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