JPH10202775A - 制振シート - Google Patents
制振シートInfo
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- JPH10202775A JPH10202775A JP9024256A JP2425697A JPH10202775A JP H10202775 A JPH10202775 A JP H10202775A JP 9024256 A JP9024256 A JP 9024256A JP 2425697 A JP2425697 A JP 2425697A JP H10202775 A JPH10202775 A JP H10202775A
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- JP
- Japan
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- vibration damping
- layer
- adhesive layer
- damping sheet
- emulsion
- Prior art date
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- Laminated Bodies (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種の構造物や機械類等において発生する振
動および騒音の低減のために使用される制振シートを提
供する。 【解決手段】 ガラス転移温度が−50〜50℃の合成
樹脂を主成分とするエマルションと、該エマルションの
固形分100質量部に対し30〜550質量部の無機充
填材とを含む塗料を乾燥して得られる層1、および粘着
層2を有してなる。合成樹脂エマルションは、アクリル
酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体から選ばれる少なくとも1種であることが好まし
い。無機充填材は、炭酸カルシウム、マイカから選ばれ
る少なくとも1種であることが好ましい。
動および騒音の低減のために使用される制振シートを提
供する。 【解決手段】 ガラス転移温度が−50〜50℃の合成
樹脂を主成分とするエマルションと、該エマルションの
固形分100質量部に対し30〜550質量部の無機充
填材とを含む塗料を乾燥して得られる層1、および粘着
層2を有してなる。合成樹脂エマルションは、アクリル
酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体から選ばれる少なくとも1種であることが好まし
い。無機充填材は、炭酸カルシウム、マイカから選ばれ
る少なくとも1種であることが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅,アパート,
マンション,オフィスビル等の建築構造物、高架道路,
高架橋等の各種構造物、自動車,鉄道車輛,産業用車輛
等の各種車輛、建設機械、産業機械等の各種機械類、精
密機器、家電機器、OA機器等の機器、その他の構造
物、機器、機械類において発生する振動および騒音の低
減のために使用される制振シートに関する。
マンション,オフィスビル等の建築構造物、高架道路,
高架橋等の各種構造物、自動車,鉄道車輛,産業用車輛
等の各種車輛、建設機械、産業機械等の各種機械類、精
密機器、家電機器、OA機器等の機器、その他の構造
物、機器、機械類において発生する振動および騒音の低
減のために使用される制振シートに関する。
【0002】
【技術背景】従来、上記のような各種の機器や構造物等
における振動や騒音の低減のために、様々な制振材料が
使用されている。
における振動や騒音の低減のために、様々な制振材料が
使用されている。
【0003】従来の制振材料は、振動する部位に付与さ
れ、振動する機器や構造物等と共に振動しながら該制振
材料の内部摩擦等により振動のエネルギーを熱エネルギ
ーに変換することにより、振動を減衰し、合わせて騒音
をも低減する効果を奏するものである。
れ、振動する機器や構造物等と共に振動しながら該制振
材料の内部摩擦等により振動のエネルギーを熱エネルギ
ーに変換することにより、振動を減衰し、合わせて騒音
をも低減する効果を奏するものである。
【0004】このような作用を奏する制振材料として、
これまでは、アスファルトを主体とし各種の充填材等を
配合したものをシート状にしたアスファルト系の制振シ
ートが多く使用されている。
これまでは、アスファルトを主体とし各種の充填材等を
配合したものをシート状にしたアスファルト系の制振シ
ートが多く使用されている。
【0005】しかし、アスファルト系の制振シートで
は、(1)制振性能の温度依存性により、室温以上の高
温度領域では、制振性が低下する、(2)アスファルト
を使用しているため、高温度領域では、シート表面がベ
タつき、シートを積層して貯蔵する際にシート同士が接
着してしまったり、施工作業性を低下させたり、あるい
は使用環境を悪化させる、(3)アスファルトが可燃性
であるため、別途、防火対策が必要となる、等の問題が
ある。
は、(1)制振性能の温度依存性により、室温以上の高
温度領域では、制振性が低下する、(2)アスファルト
を使用しているため、高温度領域では、シート表面がベ
タつき、シートを積層して貯蔵する際にシート同士が接
着してしまったり、施工作業性を低下させたり、あるい
は使用環境を悪化させる、(3)アスファルトが可燃性
であるため、別途、防火対策が必要となる、等の問題が
ある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、これらの問題を解消して、目
的の使用温度に応じて幅広い制振性能を発揮させること
ができ、施工作業性および使用環境性に優れた制振シー
トを提案することを目的とする。
的の使用温度に応じて幅広い制振性能を発揮させること
ができ、施工作業性および使用環境性に優れた制振シー
トを提案することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】上記目的を達成するために、本発明の制
振シートは、ガラス転移温度が−50〜50℃の合成樹
脂を主成分とするエマルションと、該エマルションの固
形分100質量部に対し30〜550質量部の無機充填
材とを含む塗料を乾燥して得られる層、および粘着層を
有してなることを特徴とする。
振シートは、ガラス転移温度が−50〜50℃の合成樹
脂を主成分とするエマルションと、該エマルションの固
形分100質量部に対し30〜550質量部の無機充填
材とを含む塗料を乾燥して得られる層、および粘着層を
有してなることを特徴とする。
【0008】本発明における合成樹脂エマルションは、
その主成分である合成樹脂を乳化重合等の方法により水
に乳化、分散させたものであり、その主成分の含有量
(固形分)は特に限定しないが、30〜70質量%のも
のが好ましい。
その主成分である合成樹脂を乳化重合等の方法により水
に乳化、分散させたものであり、その主成分の含有量
(固形分)は特に限定しないが、30〜70質量%のも
のが好ましい。
【0009】上記の合成樹脂としては、アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合
体、アクリル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル重合
体、塩化ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニリデン重
合体、ブタジエン重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げら
れる。ただし、制振性、加工性、耐久性等の面からは、
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体が好ましい。
テル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル重合
体、アクリル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル重合
体、塩化ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニリデン重
合体、ブタジエン重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げら
れる。ただし、制振性、加工性、耐久性等の面からは、
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体が好ましい。
【0010】アクリル酸エステル共重合体としては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ベ
ンジルアクリレート、テトラシクロドデシルアクリレー
ト、ノルボニルアクリレート等から選択した2種以上を
組み合わせた共重合体や、これらとビニルトルエン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等の
他の共重合可能なモノマーとの共重合体が挙げられ、好
ましくは、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレートから選択した2種以上を組み合わせた共重合体
である。
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ベ
ンジルアクリレート、テトラシクロドデシルアクリレー
ト、ノルボニルアクリレート等から選択した2種以上を
組み合わせた共重合体や、これらとビニルトルエン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル等の
他の共重合可能なモノマーとの共重合体が挙げられ、好
ましくは、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレートから選択した2種以上を組み合わせた共重合体
である。
【0011】スチレン−アクリル酸エステル共重合体と
しては、スチレンと上記から選択した1種以上のアクリ
ル酸エステルとの共重合体等が挙げられ、好ましくはス
チレンと2−エチルヘキシルアクリレートとの共重合体
である。
しては、スチレンと上記から選択した1種以上のアクリ
ル酸エステルとの共重合体等が挙げられ、好ましくはス
チレンと2−エチルヘキシルアクリレートとの共重合体
である。
【0012】上記の合成樹脂のガラス転移温度(Tg)
は、−50〜50℃、好ましくは−40〜40℃であ
る。−50℃未満では、室温で塗膜が柔らかくなるた
め、塗膜強度が低下したり、制振性が低下する傾向があ
る。逆に50℃を超えると、室温で塗膜が硬くなりす
ぎ、乾燥時にひび割れが発生したり、塗膜が脆く割れ易
くなる等の傾向が見られる。
は、−50〜50℃、好ましくは−40〜40℃であ
る。−50℃未満では、室温で塗膜が柔らかくなるた
め、塗膜強度が低下したり、制振性が低下する傾向があ
る。逆に50℃を超えると、室温で塗膜が硬くなりす
ぎ、乾燥時にひび割れが発生したり、塗膜が脆く割れ易
くなる等の傾向が見られる。
【0013】合成樹脂エマルションは、単独で使用して
もよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
もよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0014】無機充填材としては、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、クレイ、タルク、マイカ、ケイソウ土、ア
ルミナ、石膏、セメント、転炉スラグ粉末、シラスバル
ーン、ガラスバルーン等が挙げられ、これらは単独で使
用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ただし、制振性、塗料の貯蔵安定性の面から、真比重が
2〜5のものが好ましい。より好ましくは、炭酸カルシ
ウム、マイカである。
酸バリウム、クレイ、タルク、マイカ、ケイソウ土、ア
ルミナ、石膏、セメント、転炉スラグ粉末、シラスバル
ーン、ガラスバルーン等が挙げられ、これらは単独で使
用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ただし、制振性、塗料の貯蔵安定性の面から、真比重が
2〜5のものが好ましい。より好ましくは、炭酸カルシ
ウム、マイカである。
【0015】上記の無機充填材の粒子径は、特に限定さ
れないが、平均粒子径が約0.5〜80μm、好ましく
は約1〜20μm程度である。平均粒子径が0.5μm
より小さいと、塗料の粘度上昇、流動性の低下のみなら
ず、粒子の凝集による貯蔵安定性の低下等の問題が生じ
る。逆に平均粒子径が80μmより大きいと、粒子の沈
降による塗料の貯蔵安定性の低下のみならず、塗膜表面
が粗くなり、ひび割れの原因となる等の問題が生じる。
れないが、平均粒子径が約0.5〜80μm、好ましく
は約1〜20μm程度である。平均粒子径が0.5μm
より小さいと、塗料の粘度上昇、流動性の低下のみなら
ず、粒子の凝集による貯蔵安定性の低下等の問題が生じ
る。逆に平均粒子径が80μmより大きいと、粒子の沈
降による塗料の貯蔵安定性の低下のみならず、塗膜表面
が粗くなり、ひび割れの原因となる等の問題が生じる。
【0016】無機充填材の配合割合は、合成樹脂エマル
ションの固形分100質量部に対して30〜550質量
部とする。30質量部未満であると、制振性能が低下
し、550質量部を超えると、塗料の粘度が高くなりす
ぎて、貯蔵安定性が低下したり、塗装性が低下する外、
塗膜の柔軟性や強度も低下する。
ションの固形分100質量部に対して30〜550質量
部とする。30質量部未満であると、制振性能が低下
し、550質量部を超えると、塗料の粘度が高くなりす
ぎて、貯蔵安定性が低下したり、塗装性が低下する外、
塗膜の柔軟性や強度も低下する。
【0017】上記の合成樹脂エマルションと無機充填材
とを含む塗料には、必要に応じて、分散剤、消泡剤、増
粘剤、密着性向上剤、凍結防止剤、安定剤、皮張り防止
剤、防錆剤、着色剤等の添加剤を含有することができ
る。また、これらの成分を含む塗料は、必要に応じて、
水で希釈することもできる。さらに、シートの柔軟性を
高めるために、合成ゴムエマルション等のゴム成分を添
加することもできる。
とを含む塗料には、必要に応じて、分散剤、消泡剤、増
粘剤、密着性向上剤、凍結防止剤、安定剤、皮張り防止
剤、防錆剤、着色剤等の添加剤を含有することができ
る。また、これらの成分を含む塗料は、必要に応じて、
水で希釈することもできる。さらに、シートの柔軟性を
高めるために、合成ゴムエマルション等のゴム成分を添
加することもできる。
【0018】上記の塗料は、例えば、離型性支持体上
に、周知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプ
レー、刷毛塗り、へら塗り、ローラー塗り等の方法、ま
たはドクターブレード法、ローラーコーター等により塗
布し、あるいは所定寸法内の型内に塗料を流し込み、乾
燥し、離型性支持体あるいは型を除去する等の方法で、
層の形態にする。
に、周知の方法、例えば、エアスプレー、エアレススプ
レー、刷毛塗り、へら塗り、ローラー塗り等の方法、ま
たはドクターブレード法、ローラーコーター等により塗
布し、あるいは所定寸法内の型内に塗料を流し込み、乾
燥し、離型性支持体あるいは型を除去する等の方法で、
層の形態にする。
【0019】また、上記の塗料を、綿、レーヨン、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、ビニ
ロン、パルプ等の有機系繊維、ガラス等の無機系繊維か
らなる不織布、織布、編布等に、含浸または塗布し、乾
燥する方法で、層の形態にしてもよい。
エステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、ビニ
ロン、パルプ等の有機系繊維、ガラス等の無機系繊維か
らなる不織布、織布、編布等に、含浸または塗布し、乾
燥する方法で、層の形態にしてもよい。
【0020】上記の乾燥は、何れも、例えば、自然乾
燥、熱風乾燥、赤外線・遠赤外線乾燥、電気炉乾燥等に
より行うことができる。
燥、熱風乾燥、赤外線・遠赤外線乾燥、電気炉乾燥等に
より行うことができる。
【0021】上記の層の厚さは、特に制限されないが、
薄すぎると、塗料の乾燥は速くなるが、十分な制振性が
得られず、逆に厚すぎると、制振性は向上するが、塗料
の乾燥に時間がかかるばかりでなく、乾燥時にひび割れ
が発生する等の問題があるため、約0.3〜5mm、好
ましくは約0.5〜3mmとすることが適している。
薄すぎると、塗料の乾燥は速くなるが、十分な制振性が
得られず、逆に厚すぎると、制振性は向上するが、塗料
の乾燥に時間がかかるばかりでなく、乾燥時にひび割れ
が発生する等の問題があるため、約0.3〜5mm、好
ましくは約0.5〜3mmとすることが適している。
【0022】本発明の制振シートは、以上の塗料を乾燥
して得られる層と、粘着層とからなるが、この粘着層
は、粘着剤単独からなる層、あるいはポリエステル、レ
ーヨン、ビニール等からなるフィルム、不織布、織布、
編布、紙、ウレタンフォーム、ネオプレンフォーム、ア
クリルフォーム等からなる基材の両面に粘着剤を塗布ま
たは含浸してなる層等である。後者の層の一例として、
JIS Z 1528に規定されるような両面粘着テー
プ等が挙げられる。
して得られる層と、粘着層とからなるが、この粘着層
は、粘着剤単独からなる層、あるいはポリエステル、レ
ーヨン、ビニール等からなるフィルム、不織布、織布、
編布、紙、ウレタンフォーム、ネオプレンフォーム、ア
クリルフォーム等からなる基材の両面に粘着剤を塗布ま
たは含浸してなる層等である。後者の層の一例として、
JIS Z 1528に規定されるような両面粘着テー
プ等が挙げられる。
【0023】上記の粘着剤としては、合成ゴム系粘着
剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げら
れ、粘着性や経済性の面からは合成ゴム系粘着剤やアク
リル系粘着剤が好ましい。
剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げら
れ、粘着性や経済性の面からは合成ゴム系粘着剤やアク
リル系粘着剤が好ましい。
【0024】上記の粘着層の厚さは、特に制限されない
が、粘着性、対象物との密着性、制振性能等の面から、
50μm〜1mm程度、好ましくは100μm〜1mm
程度が適している。
が、粘着性、対象物との密着性、制振性能等の面から、
50μm〜1mm程度、好ましくは100μm〜1mm
程度が適している。
【0025】上記の粘着層は、上記の合成樹脂エマルシ
ョンと無機充填材とを含む塗料を乾燥して得られる層の
片面または両面に設けられるが、該粘着層の外表面には
剥離紙を付与してもよい。
ョンと無機充填材とを含む塗料を乾燥して得られる層の
片面または両面に設けられるが、該粘着層の外表面には
剥離紙を付与してもよい。
【0026】図1(A),(B)は、以上のような構成
を有する本発明の制振シートの構成を説明するための図
である。図1(A)は、塗料を乾燥して得られる層1の
片面に粘着層2を設け、該粘着層2の外表面に剥離紙3
を付与した構成の本発明の制振シートを示している。図
1(B)は、塗料を乾燥して得られる層1の両面に粘着
層2,2を設け、それら両粘着層2,2の外表面の各々
に剥離紙3,3を付与した構成の本発明の制振シートを
示している。
を有する本発明の制振シートの構成を説明するための図
である。図1(A)は、塗料を乾燥して得られる層1の
片面に粘着層2を設け、該粘着層2の外表面に剥離紙3
を付与した構成の本発明の制振シートを示している。図
1(B)は、塗料を乾燥して得られる層1の両面に粘着
層2,2を設け、それら両粘着層2,2の外表面の各々
に剥離紙3,3を付与した構成の本発明の制振シートを
示している。
【0027】図1(A)に示す粘着層を片面に設けた本
発明の制振シートは、一般には、剥離紙3を剥がして制
振対象物等の基板(図示省略)に貼り付けることによ
り、基板の片面に制振材料が付与された構成の言わゆる
非拘束型制振材として使用される。また、図1(B)に
示す粘着層を両面に設けた本発明の制振シートは、例え
ば、片面の剥離紙3を剥がして制振対象物の基板に貼り
付け、他面の剥離紙3を剥がして拘束層(図示省略)を
貼り付けることにより、言わゆる拘束型制振材として使
用することができる。
発明の制振シートは、一般には、剥離紙3を剥がして制
振対象物等の基板(図示省略)に貼り付けることによ
り、基板の片面に制振材料が付与された構成の言わゆる
非拘束型制振材として使用される。また、図1(B)に
示す粘着層を両面に設けた本発明の制振シートは、例え
ば、片面の剥離紙3を剥がして制振対象物の基板に貼り
付け、他面の剥離紙3を剥がして拘束層(図示省略)を
貼り付けることにより、言わゆる拘束型制振材として使
用することができる。
【0028】上記の拘束層としては、特に制限されない
が、鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、樹脂板、合
板、紙、不織布、織布、編布等を使用することができ、
これら拘束層の厚さは、特に制限されないが、0.1〜
3mm、好ましくは0.2〜1.0mmが適している。
このような拘束層を設けることにより、制振性をより高
めることができる。
が、鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、樹脂板、合
板、紙、不織布、織布、編布等を使用することができ、
これら拘束層の厚さは、特に制限されないが、0.1〜
3mm、好ましくは0.2〜1.0mmが適している。
このような拘束層を設けることにより、制振性をより高
めることができる。
【0029】
<塗料の調製>表1〜2に示す各成分を同表に示す配合
割合で混合して塗料A〜Eを調製した。
割合で混合して塗料A〜Eを調製した。
【0030】<制振シートの作製> 実施例1〜10 塗料A〜Eを離型紙上に表3〜4に示す乾燥厚となるよ
うに塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、「塗料を乾
燥して得られる層」を得た。これらの層の片面または両
面に、「粘着層」として両面粘着テープ(住友スリーエ
ム(株)製の両面粘着テープNo.Y−9448H、厚
さ150μm)を貼着して、表3〜4に示す状態の制振
シートを作製した。
うに塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、「塗料を乾
燥して得られる層」を得た。これらの層の片面または両
面に、「粘着層」として両面粘着テープ(住友スリーエ
ム(株)製の両面粘着テープNo.Y−9448H、厚
さ150μm)を貼着して、表3〜4に示す状態の制振
シートを作製した。
【0031】実施例11〜12 離型紙上に厚さ1mm、みかけ密度0.25g/cm3
のポリエステル繊維製不織布を載置し、これに塗料Aを
表5に示す乾燥厚となるように含浸させ、乾燥し、離型
紙を取り除いて、「塗料を乾燥して得られる層」を得
た。これらの層の片面または両面に、「粘着層」として
実施例1〜10で使用したものと同じ両面粘着テープを
貼着して、表5に示す状態の制振シートを作製した。
のポリエステル繊維製不織布を載置し、これに塗料Aを
表5に示す乾燥厚となるように含浸させ、乾燥し、離型
紙を取り除いて、「塗料を乾燥して得られる層」を得
た。これらの層の片面または両面に、「粘着層」として
実施例1〜10で使用したものと同じ両面粘着テープを
貼着して、表5に示す状態の制振シートを作製した。
【0032】実施例13 塗料Aを離型紙上に乾燥後の厚さが1mmとなるように
塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、「塗料を乾燥し
て得られる層」を作製し、この層の片面に、「粘着層」
としてアクリル系粘着剤(東亜合成社製アロンタックH
V−C5350)を約200μmの厚さに塗布し、乾燥
後、粘着層面に剥離紙を貼着して制振シートを作製し
た。
塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、「塗料を乾燥し
て得られる層」を作製し、この層の片面に、「粘着層」
としてアクリル系粘着剤(東亜合成社製アロンタックH
V−C5350)を約200μmの厚さに塗布し、乾燥
後、粘着層面に剥離紙を貼着して制振シートを作製し
た。
【0033】<制振性能の評価>実施例1〜13のよう
にして作製した実施例1〜13の制振シートについて、
その制振性能を次の要領で評価した。
にして作製した実施例1〜13の制振シートについて、
その制振性能を次の要領で評価した。
【0034】(試験片の作製1)長さ200mm、幅2
5mm、厚さ0.8mmの電着塗装済み鋼板(日本テス
トパネル工業社製のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片
面に、実施例1〜9、11、13の制振シートの粘着層
の剥離紙を剥がして接着し、試験片とした。
5mm、厚さ0.8mmの電着塗装済み鋼板(日本テス
トパネル工業社製のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片
面に、実施例1〜9、11、13の制振シートの粘着層
の剥離紙を剥がして接着し、試験片とした。
【0035】(試験片の作製2)試験片の作製1で使用
したものと同じ電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工
業社製のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片面に、実施
例10、12の制振シートの一方の面の粘着層の剥離紙
を剥がして接着し、さらに他方の面の粘着層の剥離紙を
剥がして、拘束層としての長さ200mm、幅25m
m、厚さ0.3mmのアルミ合金板(日本テストパネル
工業社製のA−1100P)を接着し、試験片とした。
したものと同じ電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工
業社製のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片面に、実施
例10、12の制振シートの一方の面の粘着層の剥離紙
を剥がして接着し、さらに他方の面の粘着層の剥離紙を
剥がして、拘束層としての長さ200mm、幅25m
m、厚さ0.3mmのアルミ合金板(日本テストパネル
工業社製のA−1100P)を接着し、試験片とした。
【0036】(制振性能の測定)試験片の作製1,2の
ようにして作製した各試験片について、0〜120℃に
おいて、中央加振半値幅法による損失係数の測定を行
い、1000Hzにおける損失係数を測定し、結果を図
2〜5に示した。なお、この損失係数の数値が大きい
程、制振性能が優れていることを意味している。
ようにして作製した各試験片について、0〜120℃に
おいて、中央加振半値幅法による損失係数の測定を行
い、1000Hzにおける損失係数を測定し、結果を図
2〜5に示した。なお、この損失係数の数値が大きい
程、制振性能が優れていることを意味している。
【0037】また、図5には、比較および参考のため
に、次の測定結果を併せて示した。 1)比較例1:厚さ2mmのアスファルトシートを、長
さ200mm、幅25mm、厚さ0.3mmのアルミ合
金板(日本テストパネル工業社製のA−1100P)の
片面に接着したものの損失係数を、上記と同様にして測
定した結果 2)比較例2:塗料Aを、試験片の作製1で使用したも
のと同じ電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工業社製
のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片面に、乾燥後の厚
さが1mmとなるように直接塗布し、乾燥したもの(粘
着層を含まないもの)の損失係数を上記と同様にして測
定した結果 3)参考例1:塗料Aを離型紙上に乾燥後の厚さが1m
mとなるように塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、
「塗料を乾燥して得られる層」を作製し、この層の片面
に、「粘着層」としてアクリル系粘着剤(東亜合成社製
アロンタックHV−C5350)を約30μmの厚さに
塗布し、乾燥後、試験片の作製1で使用したものと同じ
電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工業社製のSPC
C−SB冷間圧延鋼板)の片面に接着したものの損失係
数を上記と同様にして測定した結果
に、次の測定結果を併せて示した。 1)比較例1:厚さ2mmのアスファルトシートを、長
さ200mm、幅25mm、厚さ0.3mmのアルミ合
金板(日本テストパネル工業社製のA−1100P)の
片面に接着したものの損失係数を、上記と同様にして測
定した結果 2)比較例2:塗料Aを、試験片の作製1で使用したも
のと同じ電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工業社製
のSPCC−SB冷間圧延鋼板)の片面に、乾燥後の厚
さが1mmとなるように直接塗布し、乾燥したもの(粘
着層を含まないもの)の損失係数を上記と同様にして測
定した結果 3)参考例1:塗料Aを離型紙上に乾燥後の厚さが1m
mとなるように塗布し、乾燥し、離型紙を取り除いて、
「塗料を乾燥して得られる層」を作製し、この層の片面
に、「粘着層」としてアクリル系粘着剤(東亜合成社製
アロンタックHV−C5350)を約30μmの厚さに
塗布し、乾燥後、試験片の作製1で使用したものと同じ
電着塗装済み鋼板(日本テストパネル工業社製のSPC
C−SB冷間圧延鋼板)の片面に接着したものの損失係
数を上記と同様にして測定した結果
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】本発明の制振シートによれば、優れた制
振性を有し、目的の使用温度に応じて幅広い制振性を発
揮することができる。しかも、優れた作業性を有し、簡
単な施工作業により対象物への取り付けを行うことがで
きる。
振性を有し、目的の使用温度に応じて幅広い制振性を発
揮することができる。しかも、優れた作業性を有し、簡
単な施工作業により対象物への取り付けを行うことがで
きる。
【図1】本発明の制振シートの一構成例を示す図であ
り、(A)は粘着層を片面に設けた例、(B)は粘着層
を両面に設けた例である。
り、(A)は粘着層を片面に設けた例、(B)は粘着層
を両面に設けた例である。
【図2】本発明の実施例1〜5で調製した制振シートの
制振性能を示すグラフである。
制振性能を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例6〜9で調製した制振シートの
制振性能を示すグラフである。
制振性能を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例10〜13で調製した制振シー
トの制振性能を示すグラフである。
トの制振性能を示すグラフである。
【図5】比較例および参考例におけるものの制振性能を
示すグラフである。
示すグラフである。
1 塗料を乾燥して得られる層 2 粘着層 3 剥離紙
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明の制振シートの一構成例を示す図であ
る。 ─────────────────────────────────────────────────────
る。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】本発明の制振シートの一構成例を示す図であ
り、(A)は粘着層を片面に設けた例、(B)は粘着層
を両面に設けた例である。
り、(A)は粘着層を片面に設けた例、(B)は粘着層
を両面に設けた例である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 孝夫 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス転移温度が−50〜50℃の合成
樹脂を主成分とするエマルションと、該エマルションの
固形分100質量部に対し30〜550質量部の無機充
填材とを含む塗料を乾燥して得られる層、および粘着層
を有してなることを特徴とする制振シート。 - 【請求項2】 合成樹脂エマルションが、アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
請求項1記載の制振シート。 - 【請求項3】 無機充填材が、炭酸カルシウム、マイカ
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
求項1〜2記載の制振シート。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9024256A JPH10202775A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 制振シート |
TW086104080A TW346501B (en) | 1996-06-28 | 1997-03-27 | Aqueous damping coating composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9024256A JPH10202775A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 制振シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202775A true JPH10202775A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=12133171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9024256A Pending JPH10202775A (ja) | 1996-06-28 | 1997-01-23 | 制振シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10202775A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040009613A (ko) * | 2002-07-24 | 2004-01-31 | 현대자동차주식회사 | 차량 제진재용 아크릴 공중합 수지 조성물 |
JP2011225864A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Cci Corp | 屋根材用塗料組成物、屋根材の防音防錆方法及び屋根材 |
JP2012082949A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-04-26 | Bridgestone Kbg Co Ltd | 制振構造体 |
JP2016172849A (ja) * | 2016-03-10 | 2016-09-29 | 高圧ガス工業株式会社 | 制振用塗料組成物およびそれを用いた制振材料 |
WO2023171798A1 (ja) * | 2022-03-10 | 2023-09-14 | 株式会社日本触媒 | 制振材用積層体 |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP9024256A patent/JPH10202775A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040009613A (ko) * | 2002-07-24 | 2004-01-31 | 현대자동차주식회사 | 차량 제진재용 아크릴 공중합 수지 조성물 |
JP2011225864A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Cci Corp | 屋根材用塗料組成物、屋根材の防音防錆方法及び屋根材 |
JP2012082949A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-04-26 | Bridgestone Kbg Co Ltd | 制振構造体 |
JP2016172849A (ja) * | 2016-03-10 | 2016-09-29 | 高圧ガス工業株式会社 | 制振用塗料組成物およびそれを用いた制振材料 |
WO2023171798A1 (ja) * | 2022-03-10 | 2023-09-14 | 株式会社日本触媒 | 制振材用積層体 |
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