JPH10202577A - 工業用ロボット - Google Patents

工業用ロボット

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JPH10202577A
JPH10202577A JP695697A JP695697A JPH10202577A JP H10202577 A JPH10202577 A JP H10202577A JP 695697 A JP695697 A JP 695697A JP 695697 A JP695697 A JP 695697A JP H10202577 A JPH10202577 A JP H10202577A
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JP
Japan
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internal pressure
robot
scavenging
heater
air
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JP695697A
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English (en)
Inventor
Yusuke Akami
裕介 赤見
Yoshinori Sugiyama
義範 杉山
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は内圧容器内の空気を掃気処理した後
ロボットが稼動できる状態になるまでの時間を短縮する
ことを課題とする。 【解決手段】 塗装用ロボット1は、マニピュレータ3
と、マニピュレータ3を駆動制御するロボットコントロ
ーラ4と、マニピュレータ3の各駆動ユニットに気体を
供給する空圧ユニット5と、ティーチング操作を行うた
めの手元操作装置6とから構成されている。空圧ユニッ
ト5の気体供給系路には、気体を暖めるヒータ18が設
けられている。そのため、マニピュレータ3を駆動する
各駆動ユニットの内圧容器内を掃気するときヒータ18
により加温された気体を内圧容器に供給することができ
る。そのため、掃気処理と暖機処理を同時に行うことが
でき、ロボット制御システムを立ち上げてから塗装用ロ
ボット1が稼働されるまでの時間を短縮することが可能
になり、ロボットの稼働率を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工業用ロボットに係
り、特にマニピュレータを駆動する駆動ユニットが内圧
防爆構造とされた工業用ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動化された塗装ラインに設置さ
れる塗装用ロボットには、主にプレイバック形の多関節
ロボット(マニピュレータ)が使用されている。この種
の塗装用ロボットは、可燃性の雰囲気中で稼働されるた
め、各アームや手首部を駆動するモータが内圧容器に収
納されており、内圧容器に保護気体を供給して内圧容器
内の圧力を所定圧に加圧する内圧防爆構造が採用されて
いる。
【0003】この内圧防爆構造の駆動ユニットにおいて
は、ロボットの制御動作中、内圧容器の内部圧力を常に
大気圧以上に保ち、例えシール部分から漏れが生じても
可燃性雰囲気が内圧容器内に侵入しないようにしてい
る。このような駆動ユニットが内圧防爆構造とされた工
業用ロボットでは、ロボット制御システムを立ち上げる
前に内圧容器内の掃気処理を行って内圧容器内の気体を
安全な不活性ガスや空気に置換させている。この掃気処
理に要する時間は、内圧容器の容積や掃気圧力及び気体
を供給するチューブの管路抵抗(圧力損失)等により異
なる。例えば6軸ロボットの場合、全ての内圧容器の掃
気処理を終えるのに数分間を要することになる。
【0004】上記のような掃気処理が終了した後、ロボ
ット制御システムを立ち上げてロボットを稼働可能状態
にする。これで、塗装ラインの運転が開始できる。すな
わち、塗装ラインが動きだす前に塗装用ロボットの上記
掃気処理を終了させておく必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は駆動部や関節部の減速機や軸受け等の動きが渋く、特
に外気温の低い冬場では予め数分間の暖機運転や慣らし
運転を行ってからロボットを稼働させなければ所定の動
作精度及び動作速度が得られなかった。
【0006】そのため、従来の内圧防爆構造とされた工
業用ロボットでは、始動前に数分間の掃気処理を行った
後、ロボット制御システムを立ち上げて十分な暖機運転
を行ってからロボットを稼働可能状態にするため、外気
温が高い夏場に比べて暖機運転によりロボットが稼働可
能になるまで10数分間もの間ロボットの稼働が遅れる
といった問題があった。
【0007】さらに、オペレータは、生産ラインの運転
開始時間になる前に予めロボットの掃気処理及び暖機運
転を行っておかなければならず、その分早く出社してロ
ボットを稼働状態にする必要があった。そこで、本発明
は上記問題を解決した工業用ロボットを提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。本発明は、密
閉された内圧容器にモータが収納された内圧防爆構造の
駆動ユニットと、該内圧容器に気体を供給して該モータ
の周囲を所定圧力に保つ気体供給系路とを有し、前記駆
動ユニットによりマニピュレータを駆動する工業用ロボ
ットにおいて、前記気体供給系路に気体を暖める加温手
段を設け、前記内圧容器内を掃気するとき前記加温手段
により加温された気体を前記内圧容器に供給することを
特徴とするものである。
【0009】従って、本発明によれば、内圧容器内を掃
気するとき加温手段により加温された気体を内圧容器に
供給することができるので、掃気処理と暖機処理を同時
に行うことができる。よって、掃気処理を行っている間
に駆動部や関節部の減速機や軸受け等の可動部分を暖め
ることが可能になり、暖機運転や慣らし運転に要する時
間を短縮あるいは暖機運転や慣らし運転を省略すること
ができる。
【0010】そのため、掃気処理と暖機処理が同時に行
われてロボット制御システムを立ち上げてからロボット
が稼働されるまでの時間を短縮することが可能になり、
ロボットの稼働率を高めることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明になる工業用ロボ
ットの一実施例が塗装用ロボットに適用された構成図で
ある。
【0012】塗装用ロボット1は、被塗装物が搬送され
る塗装ラインに予めティーチングされた塗装動作を行う
スカラ形ロボットを設置したものである。本実施例の塗
装用ロボット1は、垂直な壁面2に取り付けられたスカ
ラ形のマニピュレータ3と、マニピュレータ3を駆動制
御するロボットコントローラ4と、マニピュレータ3の
各駆動ユニットに気体を供給する空圧ユニット5と、テ
ィーチング操作やデータ管理等を行うための手元操作装
置6とから構成されている。
【0013】空圧ユニット5の気体供給系路には、後述
するように気体を暖めるヒータ18(加温手段)が設け
られている。そのため、マニピュレータ3を駆動する各
駆動ユニットの内圧容器内を掃気するときヒータ18に
より加温された気体を内圧容器に供給することができ
る。
【0014】そのため、掃気処理と暖機処理を同時に行
うことができ、ロボット制御システムを立ち上げてから
塗装用ロボット1が稼働されるまでの時間を短縮するこ
とが可能になり、ロボットの稼働率を高めることができ
る。マニピュレータ3は、大略、壁面2に固定された固
定ベース7と、一端が固定ベース7に支持されたアーム
支持部8と、アーム支持部8により水平方向に回動自在
に支持された第1アーム9と、第1アーム9の先端から
水平方向に回動自在に支持された第2アーム10と、第
2アーム10の先端に設けられた手首部11と、手首部
11に装着された塗装ガン12とよりなる。
【0015】また、固定ベース7と第1アーム9との間
には、アーム支持部8と平行リンクを構成するリンク1
3が回動自在に装架されている。そして、固定ベース7
には、アーム支持部8を回動させて第1アーム9を昇降
させる第1の駆動ユニット14が取り付けられ、アーム
支持部8の先端部には第1アーム9を水平方向に揺動さ
せる第2の駆動ユニット15が取り付けられている。
【0016】さらに、第1アーム9の根元部には第2ア
ーム10を水平方向に揺動させる第3の駆動ユニット1
6と、手首部11を水平方向に揺動させる第4の駆動ユ
ニット17とが取り付けられている。尚、第4の駆動ユ
ニット17の駆動力は、第1アーム9及び第2アーム1
0の内部に設けられた伝達機構(図示せず)を介して手
首部11に伝達される。
【0017】上記構成とされたマニピュレータ3では、
被塗装物としてのワーク(図示せず)の形状に応じて第
1アーム9、第2アーム10、手首部11が動作して塗
装ガン12の塗料噴射方向が変更される。各駆動ユニッ
ト14〜17は、ロボットコントローラ4から出力され
た制御信号により駆動制御される。また、手元操作装置
6の操作によりティーチングデータが設定される。その
結果、ロボットコントローラ4は、搬送されたワークの
種類に応じたティーチングデータに基づいて各駆動ユニ
ット14〜17を駆動制御して所定の塗装作業を行わせ
ることができる。
【0018】また、各駆動ユニット14〜17は、各々
電動モータM1〜M4が個別に内蔵されており、塗装ガ
ン12から可燃性の塗料やシンナ等が噴霧されるため、
各電動モータM1〜M4は後述するように各々内圧防爆
構造とされたケース内に収納されている。
【0019】図2は第1アーム9及び第2の駆動ユニッ
ト15の断面の一部を拡大して示す縦断面図である。第
1アーム9は、基端部の上面に駆動ユニット15が取り
付けられている。この駆動ユニット15は、第1アーム
9を駆動するモータ20及びモータ20の回転量を検出
するエンコーダ21を有し、モータ20及びエンコーダ
21は第1アーム9に固定された内圧容器22内に収納
されている。
【0020】内圧容器22は、密閉された内圧防爆構造
であり、後述するように掃気時にヒータ18により加温
された掃気空気が供給され、掃気終了後には内圧空気が
供給されて内圧容器22内部が大気圧以上に加圧され
る。そのため、内圧容器22内に収納されたモータ20
及びエンコーダ21は、加温された掃気空気の供給によ
り所定温度に暖められる。
【0021】また、モータ20に回転駆動される回転軸
23は、第1アーム9を貫通して第1アーム9の下面側
に設けられた減速機24の入力部に連結されている。そ
して、減速機24の出力部は、第1アーム9に結合され
ている。また、回転軸23が挿通される第1アーム9の
上部挿通孔9aには内圧容器22を密閉するためのシー
ル部材25が装着され、下部挿通孔9bには回転軸23
を軸承する軸受26が取り付けられている。
【0022】さらに、回転軸23には、受熱用フィン2
7が取り付けられている。この受熱用フィン27は、受
熱面積をできるだけ確保するため円盤状に形成されてお
り、内圧容器22内でモータ20とシール部材25との
間に位置する。内圧容器22には、気体供給用チューブ
28と気体排気用チューブ29が接続されており、掃気
時にヒータ18により加温された気体が気体供給用チュ
ーブ28を介して供給される。
【0023】そのため、この暖気により内圧容器22に
収納されたモータ20及びエンコーダ21と共に受熱用
フィン27が加熱される。そして、受熱用フィン27の
熱が回転軸23及び回転軸23が接触するシール部材2
5及び軸受26に伝わって暖められる。さらに、回転軸
23を介して減速機24にも熱が伝わり、減速機24が
暖められる。
【0024】本実施例では、第1アーム9を駆動する駆
動ユニット15の構成をコンパクトにするため、減速機
24が駆動ユニット15と分離されて第1アーム9の下
面側に取り付けられている。尚、他の駆動ユニット1
4,16,17が取り付けられた部分も上記駆動ユニッ
ト15と同様な内圧防爆構成となっているので、その説
明を省略する。
【0025】図3はロボットコントローラ4のブロック
図である。ロボットコントローラ4は、各駆動ユニット
14〜17を駆動制御する制御演算装置30と、制御演
算装置30からの指令により制御信号を生成するサーボ
制御部31と、サーボ制御部31から出力された制御信
号により各駆動ユニット14〜17へ動作信号を出力
し、各駆動ユニット14〜17からのフィードバック信
号が入力されるサーボモータドライバ32と、タイマ3
3と、ROM34と、RAM35と、掃気制御装置36
と、EEPROM37と、リアルタイムクロック38と
よりなる。
【0026】ROM34には、ティーチングデータを読
み込んで各駆動ユニット14〜17を駆動制御する制御
プログラムが格納されている。また、RAM35は、バ
ッテリバックアップされており、手元操作装置6の操作
によりティーチングされた各ワーク毎のティーチングデ
ータが格納されている。
【0027】掃気制御装置36は、後述するように、ロ
ボット制御システムを立ち上げる前に各駆動ユニット1
4〜17の内圧容器22内の掃気処理を行って内圧容器
22内の気体を安全な不活性ガスや空気に置換させる掃
気処理を実行する。図4は各駆動ユニット14〜17に
保護気体として空気を供給する内圧防爆システムの構成
図である。
【0028】内圧防爆システム40は、空圧ユニット5
と、各駆動ユニット14〜17の内圧容器22と、掃気
バルブ45〜47とよりなる。空圧ユニット5には、工
場エアが供給される空気配管41に接続された掃気用管
路42と、空気配管41に接続された内圧用管路43
と、掃気バルブ駆動エア管路44とが配設されている。
また、空圧ユニット5と各駆動ユニット14〜17の内
圧容器22との間は、気体供給用チューブ28を介して
連通され、内圧容器22とエア駆動式の掃気バルブ45
〜47との間は、気体排気用チューブ29を介して連通
されている。掃気バルブ45〜47は、通常、閉弁して
おり、掃気処理時に開弁されて気体排気用チューブ29
を介して排気された内圧容器22の空気を大気中に放出
する。
【0029】掃気用管路42及び内圧用管路43は、電
磁弁よりなる第1切換弁48に接続されている。この第
1切換弁48は、掃気処理時に掃気用管路42と気体排
気用チューブ29とを連通し、掃気処理終了後内圧用管
路43と気体排気用チューブ29とを連通するように切
り換わる。この第1切換弁48の下流側には、掃気処理
のとき気体供給用チューブ28に供給される空気を加温
するための電熱式のヒータ18が配設されている。
【0030】尚、ヒータ18は、第1切換弁48の下流
側に配設されているので、各駆動ユニット14〜17の
内圧容器22との距離が短く、加温された空気の熱損失
が小さくなるように設けられている。また、ヒータ18
の取付位置としては、第1切換弁48の下流側に限ら
ず、第1切換弁48より上流側の掃気用管路42の途中
に配設しても良い勿論である。この場合、掃気用の空気
のみを確実に加温することができるという利点がある。
但し、塗装用ロボット1側に電熱式のヒータ18を設け
た構成は、防爆上の理由により現実的ではない。
【0031】そのため、ヒータ18は、後述するように
第1切換弁48が掃気用管路42と気体供給用チューブ
28とを連通するように切り換わると共に、加熱されて
掃気用管路42から供給された空気を所定温度に加温す
る。よって、気体供給用チューブ28を介して各駆動ユ
ニット14〜17の内圧容器22に供給される掃気用の
空気は、各内圧容器22内の残留空気を掃気すると共に
各駆動ユニット14〜17のモータや前述した各駆動ユ
ニット14〜17の回転軸、シール部材、軸受、減速機
を加温する。
【0032】これにより、各駆動ユニット14〜17
は、運転開始前の掃気処理と暖気処理が同時に行われ、
ロボット制御システムを立ち上げて塗装用ロボット1を
稼働可能状態にするまでの時間を短縮することができ
る。特に、外気温の低い冬場では、各駆動ユニット14
〜17や各関節部の減速機や軸受け等の動きが渋く、予
め数分間の暖機運転や慣らし運転を行ってからロボット
を稼働させなければ所定の動作精度及び動作速度が得ら
れなかったが、掃気処理と暖気処理を同時に行えるの
で、外気温が高い夏場と同程度の時間で塗装用ロボット
1を稼働可能にできる。
【0033】また、掃気用管路42には、空気配管41
から供給された工場エアを減圧して掃気用空気を所定圧
力に設定する第1減圧弁50と、掃気用管路42の圧力
を計測する圧力計51とが配設されている。また、内圧
用管路43には、空気配管41から供給された工場エア
を減圧して内圧用空気を所定圧力に設定する第2減圧弁
52と、内圧用管路43の圧力を計測する圧力計53と
が配設されている。
【0034】本実施例では、掃気時に各駆動ユニット1
4〜17の内圧容器22の空気を完全に掃気させるた
め、第1減圧弁50により設定される掃気圧力Paが第
2減圧弁52により設定される内圧Pbよりも高い圧力
となるように設定されている。また、掃気バルブ駆動エ
ア管路44には、電磁弁よりなる第2切換弁54が配設
されている。この第2切換弁54は、通常、掃気バルブ
駆動エア管路44を閉弁しており、掃気処理のとき開弁
して掃気バルブ駆動エアを掃気バルブ45〜47に供給
して掃気バルブ45〜47を開弁させる。
【0035】また、各駆動ユニット14〜17の内圧容
器22に連通された気体排気用チューブ29には、内圧
容器22の圧力を検出する圧力スイッチ55〜57が配
設されている。これらの圧力スイッチ55〜57により
内圧防爆用の空気圧力が所定値以下に降下したことを検
知した場合、直ちに各駆動ユニット14〜17への電源
供給を遮断する回路構成となっている。
【0036】図5はヒータ18の構成を示す図である。
ヒータ18は、箱状に形成されたハウジング58内に電
熱式の熱交換機59が設けられている。ハウジング58
の一端には、第1の切換弁48に連通された給気口58
aが設けられ、ハウジング58の他端には、気体供給用
チューブ28に連通された排気口58bが設けられてい
る。
【0037】給気口58aと排気口58bとの間には、
熱交換室58cが形成され、熱交換室58cの中央部に
は熱交換機59が挿入されている。熱交換機59は、熱
効率を高めるため、表面積の大きい板状の複数のフィン
59aにニクロム線59bを巻き付けた構成となってい
る。
【0038】この熱交換機59は、電源オンによりヒー
タスイッチ60が閉成されて商用電源の供給により発熱
して熱交換室58cの空気を加温するものである。従っ
て、給気口58aから熱交換室58cに供給された空気
は、熱交換機59の周囲を通過する過程で加温され、所
定温度に上昇した状態で排気口58bから気体供給用チ
ューブ28へ供給される。
【0039】上記切換弁48,54及びヒータ18は、
掃気制御装置36により制御されており、掃気制御装置
36は電源がオンになると、所定時間掃気処理を実行す
る。すなわち、掃気制御装置36は、電源がオンになる
と、ヒータスイッチ60を閉成させて熱交換機59に通
電させると共に、切換弁48,54を切り換えてヒータ
18の掃気用空気を供給し、且つ掃気バルブ駆動エアを
掃気バルブ45〜47に供給して掃気バルブ45〜47
を開弁させる。
【0040】そして、予め設定された時間がタイマでカ
ウントされると、ヒータ18への電源供給を停止すると
共に、第1切換弁48を切り換えて、内圧空気を各駆動
ユニット14〜17の内圧容器22に供給し、且つ第2
切換弁54を閉弁させて掃気バルブ45〜47を閉弁す
る。
【0041】図6はヒータの変形例1を示す。ヒータ1
8の熱交換機59は、ヒータスイッチ60が閉成する
と、鉛電池よりなるバッテリ61から電源供給されて発
熱する構成である。このバッテリ61には各アームの減
速動作に伴って各駆動ユニット14〜17のモータで発
電された回生電力がサーボモータドライバ32を介して
充電される。そのため、ヒータ18の電源としてのバッ
テリ61は、回生電力が充電されているため、外部から
の電源を必要とせず、ヒータ18の消費電力を安価にで
きる。
【0042】図7はヒータの変形例2を示す。ヒータ6
2は、箱状のハウジング63内にセメント抵抗を利用し
た熱交換機64が設けられている。セメント抵抗体65
は、空気の流れ方向に延在する直方体であり、上下面が
固定ブラケット66によりハウジング63の内壁に接触
しないように所定高さに支持されている。ハウジング6
3の一端には給気口63aが設けられ、ハウジング63
の他端には排気口63bが設けられている。
【0043】この熱交換機64は、セメント抵抗体65
の周囲に放熱用の複数のフィン67を突出させ、複数の
フィン67間を通過する空気を加温する構成である。
尚、フィン67は、上方からみると長方形の枠形状に形
成された熱伝導率の高い金属板(例えば、アルミニウム
合金等)よりなり、セメント抵抗体65の側面に一定間
隔毎に固着されている。
【0044】セメント抵抗体65は、電源コード68か
ら電源供給されると発熱し、複数のフィン67を所定温
度に加熱する。そして、給気口63aからハウジング6
3内部に流入した掃気用空気は、複数のフィン67間を
通過して排気口63bから気体供給用チューブ28へ供
給される。
【0045】図8はヒータの変形例2を示す。熱交換機
70は、セメント抵抗体65の外周に複数のフィン67
が一体的に設けられた枠体71を嵌合させた構成であ
る。枠体71は、セメント抵抗体65の側面に応じた寸
法に形成されており、上下面が外された中空状とされて
いる。
【0046】枠体71とセメント抵抗体65との接触部
分には、熱伝導性の良いシリコン等が塗布してあり、枠
体71とセメント抵抗体65との間の熱抵抗の差を小さ
くしてある。また、シリコンの代わりに熱伝導性の良い
接着材により枠体71をセメント抵抗体65に固定し、
枠体71とセメント抵抗体65との間の熱抵抗の差を小
さくすると共にフィン67を確実に固定するようにして
も良い。
【0047】図9はヒータの変形例3を示す。熱交換機
72は、セメント抵抗体65の前後側面に一対のフィン
取付板73を貼着させる構成である。フィン取付板73
の表面には、空気の流れ方向に延在する薄板状のフィン
74が一定間隔毎に固着されている。また、フィン取付
板73とセメント抵抗体65の側面との間には、熱伝導
性の良い接着剤が塗布されており、フィン取付板73と
セメント抵抗体65との間の熱抵抗の差を小さくしてあ
る。
【0048】また、接着剤の代わりに熱伝導性の良い両
面テープを使用してフィン取付板73をセメント抵抗体
65の前後側面に貼着するようにしても良い。図10は
ヒータの変形例4を示す。熱交換機72は、セメント抵
抗体65の前後側面に一対のフィン取付板73を取付ボ
ルト75によりネジ止めする構成である。フィン取付板
73の表面には、空気の流れ方向に延在する薄板状のフ
ィン74が一定間隔毎に固着され、取付ボルト75の取
付箇所(本実施例では、4箇所)のみフィン74の一部
が削除された凹部74aとなっている。
【0049】フィン取付板73は、取付ボルト75がセ
メント抵抗体65の側面に螺入されて確実に固定され
る。また、フィン取付板73とセメント抵抗体65との
接触部分には、熱伝導性の良いシリコン等が塗布してあ
り、フィン取付板73とセメント抵抗体65との間の熱
抵抗の差を小さくしてある。
【0050】また、フィン取付板73とセメント抵抗体
65の側面との間に熱伝導性の良い接着剤を塗布して取
付ボルト75をセメント抵抗体65に螺入させることに
より、フィン取付板73とセメント抵抗体65との間の
熱抵抗の差を小さくすると共に、より強固に固定するこ
とができる。
【0051】図11はヒータの変形例5を示す。ヒータ
76は、温水タンク77と、温水タンク77から供給さ
れた温水を熱源とした熱交換機78とからなる。温水タ
ンク77は、内部に温水を加熱する電熱線79が挿入さ
れており、この電熱線79はバッテリ61に接続されて
いる。そして、バッテリ61は各アームの減速動作に伴
って各駆動ユニット14〜17のモータで発電された回
生電力がサーボモータドライバ32を介して充電され
る。
【0052】温水タンク77内の温水は、電熱線79の
発熱により所定温度に加熱される。また、温水タンク7
7には、温水供給管路80及び温水還流管路81を介し
て熱交換機78と連通されている。温水タンク77内の
温水は、温水供給管路80に配設されたポンプ82によ
り送液されて熱交換機78に供給される。そして、熱交
換機78で熱交換された水は、温水還流管路81を通っ
て温水タンク77に戻される。
【0053】このように温水タンク77で加熱された温
水は、熱交換機78に流入した掃気用空気を加温した
後、温水タンク77に還流され、温水タンク77と熱交
換機78とを循環する。図12は熱交換機78の内部構
造を示す図である。
【0054】熱交換機78は、箱状に形成されたハウジ
ング83の内部に複数の温水パイプ84が平行に配設さ
れている。各温水パイプ84の一端は、温水供給管路8
0が連通された供給側マニホールド85に連通され、各
温水パイプ84の他端は、温水還流管路81が連通され
た還流側マニホールド86に連通されている。
【0055】また、各温水パイプ84は、長形状のケー
ス87に覆われており、ケース87の側面外側には複数
の放熱用フィン88が設けられている。ケース87は、
上下面が外された4方向の側面からなり、上下方向から
空気が流入する構成となっている。また、各温水パイプ
84は、ブラケット89によりハウジング83の壁面か
ら離間した位置に保持されている。
【0056】そして、ハウジング83の給気口83aか
らハウジング83内部に流入した掃気用空気は、複数の
フィン88間及び各温水パイプ84間を通過して加温さ
れてハウジング73の排気口73bから気体供給用チュ
ーブ28へ供給される。このように、熱交換機78は、
温水により掃気用空気を加温できるので、防爆構造とす
る必要がなく、塗装用ロボット1に取り付けることが可
能になる。
【0057】尚、上記実施例では、塗装用ロボットを一
例として挙げたが、これに限らず、これ以外の内圧防爆
構造が用いられるロボットにも適用することができるの
は勿論である。
【0058】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、内圧容器
内を掃気するときヒータにより加温された気体を内圧容
器に供給することができるので、掃気処理と暖機処理を
同時に行うことができる。よって、掃気処理を行ってい
る間に駆動部や関節部の減速機や軸受け等の可動部分を
暖めることが可能になり、暖機運転や慣らし運転に要す
る時間を短縮あるいは暖機運転や慣らし運転を省略する
ことができる。
【0059】そのため、掃気処理と暖機処理が同時に行
われてロボット制御システムを立ち上げてからロボット
が稼働されるまでの時間を短縮することが可能になり、
ロボットの稼働率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる工業用ロボットの一実施例が適用
された塗装用ロボットの構成図である。
【図2】アーム及び駆動ユニットの縦断面図である。
【図3】ロボットコントローラの構成を示すブロック図
である。
【図4】各駆動ユニットに保護気体を供給する内圧防爆
システムの構成図である。
【図5】ヒータの構成を示す回路図である。
【図6】ヒータの変形例1を示す回路図である。
【図7】ヒータの変形例2の構成を説明するための図で
ある。
【図8】ヒータの変形例3の構成を説明するための図で
ある。
【図9】ヒータの変形例4の構成を説明するための図で
ある。
【図10】ヒータの変形例5の構成を説明するための図
である。
【図11】ヒータの変形例6の構成を説明するための図
である。
【図12】変形例6の熱交換機の内部構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 塗装用ロボット 3 マニピュレータ 4 ロボットコントローラ 5 空圧ユニット 9 第1アーム 10 第2アーム 11 手首部 12 塗装ガン 14 第1の駆動ユニット 15 第2の駆動ユニット 16 第3の駆動ユニット 17 第4の駆動ユニット 18,62,76 ヒータ 20 モータ 22 内圧容器 23 回転軸 24 減速機 27 受熱用フィン 28 気体供給用チューブ 29 気体排気用チューブ 36 掃気制御装置 40 内圧防爆システム 42 掃気用管路 43 内圧用管路 44 掃気バルブ駆動エア管路 45〜47 掃気バルブ 48 第1切換弁 50 第1減圧弁 52 第2減圧弁 54 第2切換弁 59,64,70,72 熱交換機 60 ヒータスイッチ 65 セメント抵抗体 67,74 フィン 71 枠体 73 フィン取付板 75 取付ボルト 77 温水タンク 78 熱交換機 79 電熱線 80 温水供給管路 81 温水還流管路 84 温水パイプ 88 放熱用フィン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉された内圧容器にモータが収納され
    た内圧防爆構造の駆動ユニットと、該内圧容器に気体を
    供給して該モータの周囲を所定圧力に保つ気体供給系路
    とを有し、前記駆動ユニットによりマニピュレータを駆
    動する工業用ロボットにおいて、 前記気体供給系路に気体を暖める加温手段を設け、 前記内圧容器内を掃気するとき前記加温手段により加温
    された気体を前記内圧容器に供給することを特徴とする
    工業用ロボット。
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