JPH10202526A - ブラスト加工方法 - Google Patents

ブラスト加工方法

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JPH10202526A
JPH10202526A JP683197A JP683197A JPH10202526A JP H10202526 A JPH10202526 A JP H10202526A JP 683197 A JP683197 A JP 683197A JP 683197 A JP683197 A JP 683197A JP H10202526 A JPH10202526 A JP H10202526A
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JP683197A
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Shigekazu Sakai
茂和 境
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Sintobrator Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投射範囲を規制して加工する際、投射材の加
工効率を向上させることができて、加工工数・加工コス
トを低減できるブラスト加工方法を提供すること。 【解決手段】 このブラスト加工方法は、投射材Sを投
射可能なノズル10をワーク1の被加工表面3に対向さ
せ、ノズル10からの投射材Sの被加工表面3への投射
範囲を規制して加工するものである。ノズル10から投
射される投射材Sの内の、投射方向を被加工表面3外と
している外向き投射材Soは、被加工表面3側へ投射さ
せるように、投射範囲制限部材55の反射面56で反射
させる。そして、ノズル10から投射される投射材Sの
内の、投射方向を被加工表面3側とした内向き投射材S
iと、投射範囲制限部材55で反射した外向き投射材S
oと、を被加工表面3に衝突させて、被加工表面3を加
工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面層剥離、粗面
化、ピーニング加工等の精密なブラスティングを要求さ
れるブラスト加工に関し、特に、ワークの一部のみの選
択的な加工、あるいは、ワークに対する加工力を連続的
に変化させるべき加工、に好適なブラスト加工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラスト加工による投射材の加速
は、投射材を含む圧縮流体の噴射時の膨張力によるもの
とされている。そのため、噴射時には、圧縮流体の膨張
作用を伴う結果、図6に示すように、投射材を含む圧縮
流体は、ノズルの噴射口より円錐形に広がりながら進行
する。そして、被加工表面に達すれば、投射距離に比例
した略円形の投射範囲が加工されることとなる。そのた
め、投射距離によって投射範囲を調整することが可能と
なる。この投射範囲は、例えば、直径8mmの円形の噴射
口であるノズルを被加工表面から200mm離して保持さ
せ、0.3MPaの圧縮空気により#45サイズの投射
材を噴射させたとすれば、直径60mm程度の円形範囲と
なる。
【0003】そして、投射範囲内の単位面積当りの加工
力は、噴射圧力や噴射口径に比例し、投射距離に反比例
する性質があるため、加工力を弱くして加工しようとす
る場合の態様については、つぎのような問題があった。
【0004】すなわち、噴射圧力を低くすれば、投射材
流路において投射材が詰まり易くなって、噴射に脈動を
生じ、加工力が安定しない。また、噴射口径を小さくし
ても、やはり、投射材が詰まり易くなって、噴射に脈動
を生じ、加工力が安定しなくなってしまう。
【0005】そこで、実際のブラスト加工装置では、投
射距離を調整することによって加工力を調整する方法
を、一般的に採用していた。
【0006】しかしながら、従来のこのような投射距離
によって加工力を調整する方法では、弱い加工力で被加
工表面の一部のみを加工しようとする場合、投射範囲が
広がり過ぎて、加工すべきでない部分まで加工してしま
う問題が生じてしまう。
【0007】この対処のためには、図7に示すように、
ワークの加工すべきでない部位(非加工表面)に、合成
樹脂等からなるマスク材でマスキングする方法がある
(特公昭56−14041号公報、特開昭56−150
189号公報等参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このマスキン
グ方法では、マスク材に衝突した投射材は、マスク材で
反射されて被加工表面から離れ、ブラスト加工に寄与し
ないため、ノズルから投射される投射材の加工効率が悪
かった。
【0009】また、マスキング方法では、投射材を投射
するノズルが被加工表面に対向するように配置され、ワ
ークの加工すべきでない部分に配置されるマスク材に対
して、略直交方向に投射材が投射されることから、マス
ク材の損耗が激しく、マスク材を頻繁に交換しなければ
ならず、大量のワークをブラスト加工する際に手間がか
かり、ランニングコストの上昇を招いていた。
【0010】さらに、マスキング方法では、マスク材の
有無によって投射材の加工力の差が明確に表われるた
め、限られた狭い範囲の被加工表面に対して、加工力の
連続的な強弱をつけて加工する場合には、マスク材を配
置し直して投射材を投射する等の工程が必要となって、
簡単に行なえなかった。
【0011】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、投射範囲を規制して加工する際、投射材の加工効率
を向上させることができて、加工工数・加工コストを低
減できるブラスト加工方法を提供することを目的とす
る。
【0012】また、本発明は、投射範囲を規制して加工
する際の部品の交換を抑えることができて、ランニング
コストを低減することができるブラスト加工方法を提供
することを目的とする。
【0013】さらに、本発明は、限られた狭い範囲の被
加工表面に対して、簡単に加工力の連続的な強弱を付け
ることができるブラスト加工方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るブラスト加
工方法は、投射材を投射可能なノズルをワークの被加工
表面に対向させ、前記ノズルからの投射材の前記被加工
表面への投射範囲を規制して加工するブラスト加工方法
であって、前記ノズルから投射される投射材の内の、投
射方向を前記被加工表面外としている外向き投射材を、
前記被加工表面側へ投射させるように投射範囲制限部材
の反射面で反射させて、前記ノズルから投射される投射
材の内の、投射方向を前記被加工表面側とした内向き投
射材とともに、前記被加工表面を加工することを特徴と
する。
【0015】前記投射範囲制限部材の反射面は、ノズル
の軸方向と略平行に配置させることが望ましい。
【0016】また、前記投射範囲制限部材と前記ノズル
とを、前記被加工表面に沿うように前記ワークに対して
相対的に移動させるとともに、前記ノズルを前記被加工
表面の略直交方向に沿って移動させつつ加工しても良
い。
【0017】さらに、加工時には、前記投射範囲制限部
材を、加工後の投射材や加工粉を排出可能に前記被加工
表面から離隔させて配置させても良い。
【0018】さらにまた、前記投射範囲制限部材として
は、前記反射面における前記ノズル軸方向に沿う長さを
伸縮可能に構成することが望ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明に係るブラスト加工方法では、ノ
ズルから投射される投射材の内の、投射方向を被加工表
面外としている外向き投射材を、被加工表面側へ投射さ
せるように投射範囲制限部材の反射面で反射させて、ノ
ズルから投射される投射材の内の、投射方向を被加工表
面側とした内向き投射材とともに、被加工表面を加工す
るものである。
【0020】すなわち、ノズルから投射される投射材の
内、投射方向を被加工表面外として従来無駄となってい
た外向き投射材を、投射範囲制限部材の反射面で反射さ
せて、被加工表面に衝突させることから、ノズルから投
射される投射材のすべてを加工に利用できる。
【0021】したがって、本発明に係るブラスト加工方
法では、投射範囲を規制して加工する際、投射材の加工
効率を向上させることができて、加工工数・加工コスト
を低減させることができる。
【0022】また、投射範囲制限部材の反射面を、ノズ
ルの軸方向と略平行となるように配置させるようにすれ
ば、外向き投射材が反射面に衝突する際、従来のよう
な、マスク材に対して略直交方向に投射材が衝突する態
様と相違して、浅い角度で外向き投射材が衝突すること
から、反射面の損耗が少なく、投射範囲制限部材の交換
頻度を抑えることが可能となる。
【0023】したがって、ノズル軸方向と略平行な反射
面を備えた投射範囲制限部材を使用する本発明のブラス
ト加工方法では、投射範囲を規制して加工する際の部品
の交換を抑えることができて、ランニングコストを低減
することができる。
【0024】さらに、投射範囲制限部材とノズルとを、
被加工表面に沿うようにワークに対して相対的に移動さ
せるとともに、ノズルを被加工表面の略直交方向に沿っ
て移動させつつ加工すれば、限られた狭い範囲の被加工
表面に対して、簡単に加工力の連続的な強弱を付けるこ
とができる。
【0025】すなわち、被加工表面に対する加工力は、
被加工表面とノズルとの距離、すなわち、投射材の投射
距離であり、上記のような加工では、投射範囲制限部材
のワークからの離隔距離を一定としておいて、ノズルの
ワークからの離隔距離を変えつつ、投射範囲制限部材と
ノズルとを、被加工表面に沿うようにワークに対して相
対的に移動させれば、従来のマスク材の配置し直し等の
工程を行なわずに、投射範囲制限部材の移動した軌跡の
範囲内の狭い被加工表面に対して、直ちに加工力の連続
的な強弱を付けることができることとなるからである。
【0026】さらにまた、加工時に、投射範囲制限部材
を、加工後の投射材や加工粉を排出可能に被加工表面か
ら離隔させて配置させれば、加工後の投射材や加工粉が
堆積しても、投射範囲制限部材と被加工面との隙間を利
用して排出させることができて、円滑にブラスト加工を
行なうことができ、特に、投射範囲制限部材とノズルと
をワークに沿って移動させつつ加工する際に、加工の進
行が妨げられず、効率的にブラスト加工することができ
る。
【0027】さらに、投射範囲制限部材を、反射面にお
けるノズル軸方向に沿う長さを伸縮可能に構成しておけ
ば、投射距離を調整するようにノズルを移動させる際、
投射範囲制限部材を取り替えることなく、反射面を適宜
伸縮させてノズルの周囲に配置させることができること
から、加工力を変更する際の作業工数を低減することが
できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0029】第1実施形態のブラスト加工方法は、図1
に示すブラスト加工装置M1を使用して行なうものであ
り、ブラスト加工装置M1は、投射材Sを投射するノズ
ル10と、投射範囲制限部材15と、を備えて構成され
ている。なお、加工するワーク1は、第1実施形態の場
合、鉛直方向に配置されている。
【0030】ノズル10は、投射材Sと圧縮空気とが供
給されるホース11を接続させて保持部材12に保持さ
れている。保持部材12は、ワーク1の表面2における
被加工表面3に対向するようにノズル10を保持すると
ともに、ワーク1における被加工表面3からのノズル1
0の距離(投射材Sの投射距離)を変更させたり、ノズ
ル10を被加工表面3に沿って移動させることができる
ように、水平方向や上下方向等に移動可能に構成されて
いる。
【0031】投射範囲制限部材15は、第1実施形態の
場合、4つの長方形の板材15a・15b・15c・1
5dが連結された四角筒形状として、支持部材13に連
結支持されている。支持部材13は、水平方向や上下方
向等に移動可能に構成されている。
【0032】そして、投射範囲制限部材15の内周側の
4つの面が、ノズル10から投射された投射材Sの内
の、投射方向を被加工表面3外としている外向き投射材
Soを、被加工表面3側へ投射させるように反射させる
反射面16・17・18・19としており、これらの反
射面16〜19は、ノズル10の軸方向Xと平行で、ワ
ーク1の被加工表面3側に向けられている。
【0033】このブラスト加工装置M1を使用して、ワ
ーク1をブラスト加工する際には、所定の加工力でブラ
スティングできるように、予め試験を行なって決定した
投射距離に対応させて、ノズル10を配置させ、投射範
囲制限部材15の先端を、被加工表面3から1〜2mmの
距離h分、離すように、配置させ、ノズル10から投射
材S(So・Si)を投射する。なお、図1の斜線部分
は、投射材Sが衝突するエリアを示している。
【0034】すると、ノズル10から投射された投射材
Sの内の、投射方向を被加工表面3側とした内向き投射
材Siは、投射範囲制限部材15と干渉することなく、
被加工表面3に衝突して、被加工表面3をブラスト加工
する。そして、ノズル10から投射される投射材Sの内
の、投射方向を被加工表面3外としていた外向き投射材
Soは、投射範囲制限部材15の反射面16〜19と衝
突して反射され、被加工表面3と衝突し、無駄無く、被
加工表面3をブラスト加工することとなる。また、ワー
ク1の表面2における非加工表面4は、投射範囲制限部
材15で遮蔽される態様となって、投射材Sが投射され
ないことからブラスト加工されず、所定の被加工表面3
のみがブラスト加工されることとなる。
【0035】したがって、第1実施形態のブラスト加工
方法では、ノズル10から投射される投射材Sのすべて
を加工に利用できることとなって、投射範囲を規制して
加工する際、投射材Sの加工効率を向上させることがで
きて、マスキング方法に比べて、加工工数・加工コスト
を低減させることができる。
【0036】また、第1実施形態では、投射範囲制限部
材15の反射面16・17・18・19を、ノズル10
の軸方向Xと平行となるように配置させて加工している
ことから、外向き投射材Soが反射面16・17・18
・19に衝突する際、従来のような、マスク材に対して
略直交方向に投射材が衝突する態様と相違して、浅い角
度で外向き投射材Soが衝突することから、反射面16
〜19の損耗が少なく、投射範囲制限部材15の交換頻
度を抑えることが可能となって、大量のワーク1を加工
する際の部品の交換を抑えることができて、ランニング
コストを低減することができる。
【0037】さらに、第1実施形態では、投射範囲制限
部材15が、加工後の投射材Sや加工粉を排出可能に、
被加工表面3から1〜2mm程度の距離h分、離隔させて
配置されており、加工後の投射材Sや加工粉が、投射範
囲制限部材15と被加工表面3との隙間から落下して排
出されることから、円滑にブラスト加工を行なうことが
できる。
【0038】勿論、第1実施形態のブラスト加工装置M
1の作動時、ノズル10と投射範囲制限部材15とを、
ワーク表面2に沿って上下方向や水平方向等へ移動させ
れば、広い面積をブラスト加工することができ、その際
の加工後の投射材Sや加工粉も、投射範囲制限部材15
と被加工表面3との隙間から落下することから、加工の
進行が妨げられず、効率的にブラスト加工することがで
きる。
【0039】そしてまた、ノズル10と投射範囲制限部
材15とを、ワーク表面2に沿って上下方向や水平方向
等へ移動させて、加工する際、ノズル10のワーク1か
らの離隔距離を変えつつ、すなわち、投射材Sの投射距
離を変えつつ、加工すれば、投射範囲制限部材15の移
動した軌跡の範囲内の狭い被加工表面3に対して、直ち
に加工力の連続的な強弱を付けることができ、従来のマ
スキング方法でのマスク材の貼り変え等を行なうことな
く、限られた狭い範囲の被加工表面3に対して、簡単に
加工力の連続的な強弱を付けることができる。そして、
このような狭い被加工表面3に対して加工力の連続的な
強弱を付けるブラスト加工は、特開平8−160229
号公報等で開示されている導光板の加工に好適となる。
【0040】なお、第1実施形態では、ワーク1の被加
工表面3に沿う移動として、ノズル10や投射範囲規制
部材15側を移動させる場合について説明したが、ブラ
スト加工時、ワーク1を被加工表面3に沿うように移動
させても良い。
【0041】また、第1実施形態で使用する投射範囲制
限部材15として、図2に示すような投射範囲制限部材
25を使用するようにしても良い。この投射範囲制限部
材25は、四角筒形状の外筒26と、外筒26内に摺動
可能に配置される四角筒形状の内筒27と、の2部材か
ら構成され、各筒26・27の内周面26a・27a側
を投射材Soの反射面28として、外筒26に対して内
筒27を移動させることにより、内筒内周面27aから
露出する外筒内周面26aの長さを変えて、反射面28
におけるノズル軸方向Xに沿う長さを伸縮可能としたも
のである。
【0042】外筒26には、投射材Sを投射するノズル
10の軸方向Xに沿う上下方向や水平方向に、外筒26
を移動可能な支持部材23が連結され、内筒27には、
ノズル10を保持した保持部材22が連結されている。
保持部材22は、内筒27とともにノズル10をノズル
軸方向Xに沿う上下方向や水平方向に、移動可能として
いる。
【0043】この第2実施形態のブラスト加工装置M2
を使用したブラスト加工方法では、ノズル10と投射範
囲制限部材25とを、ワーク表面2に沿って水平方向へ
移動させつつ、保持部材22を上下方向に移動させて、
ノズル10のワーク1からの離隔距離(投射距離)を変
えて加工すれば、投射範囲制限部材25の移動した軌跡
の範囲内の狭い被加工表面3に対して、加工力の連続的
な強弱を付けることができる。そしてその際、加工力を
弱めるように、ノズル10を大きく上昇させても、内筒
27が追随して、外筒26の内周面26aを長く露出さ
せ、長くなった反射面28で外向き投射材Soを円滑に
反射させて被加工表面3の加工に利用することができ
る。勿論、非加工表面4側への投射材So・Siの投射
は、制限部材25で制限される。
【0044】したがって、この第2実施形態のように、
投射範囲制限部材25を、複数の部材26・27で構成
して、反射面28におけるノズル軸方向Xに沿う長さを
伸縮可能に構成しておけば、投射距離を調整するように
ノズル10を移動させる際、投射範囲制限部材を取り替
えることなく、反射面28を適宜伸縮させてノズル10
の周囲に配置させることができることから、加工力を変
更する際の作業工数を低減することができる。
【0045】なお、第2実施形態のブラスト加工装置M
2では、ノズル10と投射範囲制限部材25の内筒27
とを連結させており、ノズル10の投射距離を変更する
際、自動的に、ノズル10の周囲を投射範囲制限部材2
5で覆うことができるため、一層、加工力を変更する際
の作業工数を低減することができる。ちなみに、この点
を考慮しなければ、内筒27をノズル10側でなく、位
置止め可能でかつ摺動可能に外筒26に対して連結させ
ても良い。
【0046】また、第1・2実施形態では、投射範囲制
限部材15・25がノズル10の周囲の4方向を覆う四
角筒形状としたものを使用したが、他の三角・五角・凹
形・凸形等の多角筒形状や円筒形状等に投射範囲制限部
材を使用しても良く、さらに、それらの筒状の投射範囲
制限部材をノズル軸方向と略平行に伸縮可能に構成して
も良い。
【0047】さらに、ノズル10の周囲の全周を覆うの
ではなく、図3・4・5に示す第3・4・5実施形態の
ブラスト加工装置M3・M4・M5に使用される投射範
囲制限部材35・45・55を使用しても良い。すなわ
ち、図3の投射範囲制限部材35は、投射材Sを投射す
るノズル10の周囲の3方向を覆うような、3つの長方
形の板材35a・35b・35cからコ字形となる反射
面36・37・38、を備えたものである。また、図4
に示す投射範囲制限部材45は、ノズル10の周囲の2
方向を対向して覆うような、2つの長方形の板材45a
・46aからなって2つの反射面46・47、を備えた
ものである。さらに、図5に示す投射範囲制限部材55
は、ノズル10の周囲の1方向を覆う1つの反射面56
を備えた長方形板としたものである。
【0048】そして、各実施形態の加工装置M1・M2
・M3・M4・M5で使用するの反射面16・17・…
・28・36・…・46・47・56では、ノズル10
からの外向き投射材Soを被加工表面3側に反射させる
ことができれば、ノズル軸方向Xと略平行でなくとも、
投射材Sの加工効率を向上させることができることか
ら、各反射面を、ノズル10の軸方向Xと略平行とせず
に、ノズル軸方向Xに沿う方向で凹面等となる曲面状と
したり、軸方向Xと略直交するように、構成しても良
い。勿論、各実施形態のように、各反射面をノズル軸方
向Xと略平行としておれば、さらに、ノズル軸方向Xと
略平行な断面では直線となり、ノズル軸方向Xと略直交
方向の断面では曲線となるような反射面を構成すれば、
浅い角度で外向き投射材Soが衝突することから、反射
面の損耗が少なく、ランニングコストを低減することが
できる。
【0049】さらに、第1・2実施形態では、投射範囲
制限部材15・25をワーク1と相対的に移動させるよ
うにしたが、図3に示す第3実施形態のブラスト加工装
置M3のように、ワーク1に固定されたベース34に、
投射範囲制限部材35を連結させても良い。なお、32
は、ノズル10を保持する保持部材である。
【0050】また、ブラスト加工する被加工表面3の面
積が広い場合には、図5に示す第5実施形態のように、
ブラスト加工装置M5の作動時、ノズル10の投射距離
を保って、ノズル10を保持した保持部材52を、投射
範囲制限部材55の反射面56に沿う前後方向に平行移
動させつつ、ノズル10から投射材Sを投射すれば、投
射範囲制限部材55の反射面56に沿った前後方向を、
被加工表面3と非加工表面4との境界部位Bとして、ワ
ーク1の表面2の広い面積の被加工表面3を安定した加
工力で簡単にブラスト加工することができる。この加工
時、投射範囲制限部材55の下端を、被加工表面3から
上方へ1〜2mm離さず、被加工表面3に接触させるよう
にして、加工しても、ノズル10の周囲における投射範
囲制限部材55以外の3方向が開放されているため、加
工後の投射材Sや加工粉が堆積せず、円滑にブラスト加
工することができる。
【0051】さらに、第5実施形態において、投射範囲
制限部材55と直交するような左右方向に保持部材52
を移動させても、広い面積の被加工表面3を加工するこ
とができる。この場合、保持部材52が境界部位Bから
離れた際には、投射範囲制限部材55を支持した支持部
材53を上昇させて、投射範囲制限部材55を上げ、制
限部材55が投射材Sと干渉しないようにすれば、効率
的に広い面積を加工することができる。勿論、この場
合、保持部材52が境界部位Bに接近した際には、制限
部材55を下降させて、投射材Sが非加工表面4を加工
しないようにすれば良い。
【0052】さらにまた、第1・2実施形態の場合より
広い範囲で、加工力の強弱を付けてブラスト加工する場
合には、図4の第4実施形態のように、投射範囲制限部
材45の2枚の板材45a・45bのワーク表面2から
の距離を変えずに、ノズル10を上下移動させて投射距
離を変えつつ、ノズル10と投射範囲制限部材45と
を、反射面46・47と直交方向に移動させれば、ノズ
ル10の周囲の2方向が開放されているため、第1・2
実施例の場合に比べて、広い範囲で加工力の強弱を付け
てブラスト加工することができる。なお、42は、ノズ
ル10を保持する保持部材、43は、投射範囲制限部材
45を支持する支持部材である。
【0053】また、第4・5実施形態の加工装置M4・
M5では、ノズル10の保持部材42・52と、投射範
囲制限部材45・55を支持する支持部材43・53
と、を相互に別々に移動できるように、独立させて図示
したが、ノズル10の投射距離を調整可能であれば、保
持部材42・52と支持部材43・53とを相互に連結
させて、ワーク表面2に沿って移動する駆動手段を1つ
で構成しても良い。
【0054】さらに、第3〜5実施形態の投射範囲制限
部材35・45・55でも、反射面におけるノズル軸方
向Xに沿う長さを伸縮可能なように、反射面を構成する
部材を、複数部材から構成しも良い。
【0055】さらにまた、各実施形態のブラスト加工
時、小さい範囲等で非加工表面4が必要となる場合、マ
スク材を利用したマスキング方法を併用して、加工して
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の加工を示す図である。
【図2】第2実施形態の加工を示す図である。
【図3】第3実施形態の加工を示す図である。
【図4】第4実施形態を示す図である。
【図5】第5実施形態を示す図である。
【図6】従来の投射距離と投射範囲との関係を示す図で
ある。
【図7】従来の投射範囲を規制した状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…ワーク、 3…被加工表面、 10…ノズル、 15・25・35・45・55…投射範囲制限部材、 16・17・18・19・28・36・37・38・4
6・47・56…反射面、 S…投射材、 So…外向き投射材、 Si…内向き投射材、 X…ノズル軸方向。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投射材を投射可能なノズルをワークの被
    加工表面に対向させ、前記ノズルからの投射材の前記被
    加工表面への投射範囲を規制して加工するブラスト加工
    方法であって、 前記ノズルから投射される投射材の内の、投射方向を前
    記被加工表面外としている外向き投射材を、前記被加工
    表面側へ投射させるように投射範囲制限部材の反射面で
    反射させて、 前記ノズルから投射される投射材の内の、投射方向を前
    記被加工表面側とした内向き投射材とともに、 前記被加工表面を加工することを特徴とするブラスト加
    工方法。
  2. 【請求項2】 前記投射範囲制限部材の反射面を、前記
    ノズルの軸方向と略平行に配置させていることを特徴と
    する請求項1記載のブラスト加工方法。
  3. 【請求項3】 前記投射範囲制限部材と前記ノズルと
    を、前記被加工表面に沿うように前記ワークに対して相
    対的に移動させるとともに、前記ノズルを前記被加工表
    面の略直交方向に沿って移動させつつ加工することを特
    徴とする請求項1若しくは請求項2記載のブラスト加工
    方法。
  4. 【請求項4】 前記投射範囲制限部材を、加工後の投射
    材や加工粉を排出可能に前記被加工表面から離隔させて
    配置させることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載
    のブラスト加工方法。
  5. 【請求項5】 前記投射範囲制限部材が、前記反射面に
    おける前記ノズル軸方向に沿う長さを伸縮可能に構成さ
    れていることを特徴とする請求項2乃至請求項4記載の
    ブラスト加工方法。
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