JPH10202401A - 工作物の加工方法 - Google Patents

工作物の加工方法

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JPH10202401A
JPH10202401A JP1958797A JP1958797A JPH10202401A JP H10202401 A JPH10202401 A JP H10202401A JP 1958797 A JP1958797 A JP 1958797A JP 1958797 A JP1958797 A JP 1958797A JP H10202401 A JPH10202401 A JP H10202401A
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chuck
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JP1958797A
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Hitoshi Ogawa
均史 小川
Yutaka Fukai
豊 深井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作物の加工方法において、加工の精度を
維持しつつ加工速度を高め作業効率を向上させることを
第1の課題とし、残材を少なくすることを第2の課題と
する。 【解決手段】 Z軸線上に間隔をおいて配置された第1
主軸台と第2主軸台とによって、長尺素材10が回転させ
られ、刃物がZ軸線に平行な方向及びX軸線に平行な方
向に任意に移動されて工作物が加工される加工方法であ
る。第1主軸台21と第2主軸台22とによって長尺素材10
の2か所が同時に保持され、長尺素材10が第1主軸台21
と第2主軸台22とを介して同期回転されるときに、工作
物11の表面加工及び工作物の切離し加工が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤等の工作機械
を用いて、長尺素材からピストンロッド、ピストン、鉄
心、バルブスプール等の工作物を加工する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の加工方法の工程説明図であ
り、図5は工作物の従来の加工方法に用いる旋盤の説明
図である。図5に示されているように、第1主軸台1、
ガイドブッシュ2及び第2主軸台3が、それぞれの中心
線が同一軸Z上に位置するように順次配設され、中央位
置のガイドブッシュ2は固定され、左側の第1主軸台1
及び右側の第2主軸台3はZ軸方向に移動可能である。
第1主軸台1の左方から長尺素材10が挿通され、さらに
長尺素材10はガイドブッシュ2の内部を挿通され、ガイ
ドブッシュ2の右側には前タレット刃物台7、後タレッ
ト刃物台8及び不図示のミーリング装置が配設されてい
る。第1主軸台1には不図示のチャック及び第1駆動モ
ータ5が配設され、同様に第2主軸台3にも不図示のチ
ャック及び第2駆動モータ6が配設されている。第1駆
動モータ5及び第2駆動モータ6は、それぞれ第1駆動
モータ制御器12及び第2駆動モータ制御器13により制御
され、第1駆動モータ制御器12及び第2駆動モータ制御
器13は同期装置14により制御されるように構成されてい
る。
【0003】図4を参照して従来の加工方法について説
明する。ここではクロムメッキされた円柱状の長尺素材
10から、図6に示す形状のピストンロッド11を加工する
例が示されている。このピストンロッド11の最大径の部
分は素材のままの非加工部19であり、右側の小径部16及
び中径部17を切削加工し、次いで左側の大径部18等を切
削加工する。工程(a) において、ガイドブッシュ2の右
側へ長尺素材10を所定長さ(小径部16、中径部17及び切
削加工に安全上必要な長さ)だけ移動させる。次に、第
1主軸台1のチャックで長尺素材10を保持し、第1主軸
台1により長尺素材10を回転させる。長尺素材10を回転
させながら、後タレット刃物台8の刃物46を長尺素材10
の右端に当て、経路に沿って後タレット刃物台8を移
動させ、長尺素材10の表面をある程度の量だけ切削(粗
削り)する。このとき、後タレット刃物台8の反対側の
前タレット刃物台7の刃物47を長尺素材10の右端に当
て、刃物46の後を追って、経路に沿って刃物47を移動
させ、長尺素材10の小径部16及び中径部17の仕上げ加工
を行う。工程(a) では、後タレット刃物台8の刃物46と
前タレット刃物台7の刃物47を対向方向から同時に押し
付け、長尺素材10の撓みが少なくなるように工夫してい
る。それでも、長尺素材10を片持支持の状態で加工する
ので、加工中の切削抵抗等による振れや材料のもぐりが
避けられず、所定の加工精度を維持するためには、長尺
素材10の回転速度及び刃物の送り速度を制限する必要が
ある。なお、クロムメッキされた円柱状の長尺素材10は
硬くて滑り易いので、第1主軸台1のチャックのみで保
持する場合には、高速回転には適さないという事情もあ
る。
【0004】工程(b) において、第2主軸台3のチャッ
クを開いた状態で、第2主軸台3を経路に沿って左方
へ移動させ、ガイドブッシュ2に接近させる。次いで第
2主軸台3のチャックを締め付けて長尺素材10を保持
し、その状態で第2主軸台3を経路に沿って右方へ移
動させ、長尺素材10を所定長さだけ引き出す。工程(c)
において、第1主軸台1及び第2主軸台3の2つのチャ
ックにより長尺素材10を保持し、第1主軸台1及び第2
主軸台3を同期回転させながら、後タレット刃物台8の
刃物48を経路に沿って移動させ、環状の溝を形成す
る。溝は、素材の儘の非加工部19と大径部18との境とな
る箇所に形成され、境となる傾斜面と次に刃物を挿入す
るための短い筒状部分(工作物の切離しのために後に切
断される部分)とを有する。
【0005】工程(d) において、第1主軸台1及び第2
主軸台3の回転を停止させ、長尺素材10を固定した状態
でミーリング装置のエンドミルを回転させながら、経路
,に沿って(X線上を)長尺素材10に接近させ次い
で離隔させる。1回目の操作により、非加工部19の側面
の端部に平面が形成される。次に長尺素材10を180度
回転させ、再び長尺素材10を固定してエンドミルを回転
させながら、前回と同様に経路, に沿って移動させ
る。2回目の操作により、1回目の平面の反対側に平面
が形成され、非加工部19の端部の両側に二面が形成さ
れ、この二面はスパナをかける場合に利用される。工程
(e) において、第1主軸台1及び第2主軸台3の2つの
チャックにより長尺素材10を保持し、第1主軸台1及び
第2主軸台3を同期回転させながら、後タレット刃物台
8の刃物49を経路に沿って移動させ、大径部18の仕上
げ加工を行う。次いで、刃物49を経路に沿って移動さ
せ、大径部18の先端の傾斜部を加工する。工程(f) にお
いて、第1主軸台1及び第2主軸台3の2つのチャック
により長尺素材10を保持し、第1主軸台1及び第2主軸
台3を同期回転させながら、刃物(突っ切りバイト)50
をX軸方向に長尺素材10の回転中心に向かって進める。
刃物50の先端の幅に相当する長さだけ切削され、加工さ
れたピストンロッド11が長尺素材10から分離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の加工方法では、
工程(a) において片持支持の状態で切削するので、加工
精度を保つためには長尺素材の回転速度と刃物の移動速
度が制限されるので、工作物の加工に長時間を要した。
また、ガイドブッシュを用いるので、工程(f) から分か
るように、ガイドブッシュの右側の突っ切り部分から第
1主軸台1のチャックまでの長さの長尺素材が残材とな
り、利用できない。本発明は、工作物の加工方法におい
て、加工の精度を維持しつつ加工速度を高め作業効率を
向上させることを第1の課題とし、残材を少なくするこ
とを第2の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を達
成するために、Z軸線上に間隔をおいて配置された第1
主軸台と第2主軸台とによって、長尺素材(10)が回転さ
せられ、刃物がZ軸線に平行な方向及びX軸線に平行な
方向に任意に移動されて工作物が加工される加工方法に
おいて、第1主軸台(21)と第2主軸台(22)とによって長
尺素材(10)の2か所が同時に保持され、長尺素材(10)が
第1主軸台(21)と第2主軸台(22)とを介して同期回転さ
れるときに、工作物の表面加工及び工作物の切離し加工
が行われることを第1構成とする。本発明は、第1構成
において、長尺素材(10)の引き出し工程において1個の
工作物(11)の長さに相当する量だけ引き出され、工作物
(11)の表面加工の工程において一つの工作物の前部分及
び他の工作物の残余部分の加工が行われることを第2構
成とする。本発明は、第1構成又は第2構成において、
一つの工作物(11)の前部分及び他の工作物の残余部分の
加工が行われた後に、一つの工作物(11)の前部分と他の
工作物の残余部分との間を突っ切ることによって工作物
(11)の切離し加工が行われることを第3構成とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の工作物の加工方法
の実施形態の工程説明図であり、図2は工作物の本発明
の加工方法に用いる旋盤の説明図である。図2に示され
ている旋盤にはガイドブッシュがなく、長尺素材10が第
1主軸台21及び第2主軸台22に挿通され、第1主軸台21
及び第2主軸台22で長尺素材10を保持しつつ回転させ、
加工を行うようにされている。第1主軸台21及び第2主
軸台22のそれぞれの中心線がZ軸上に位置するように配
設され、第1主軸台21は固定され、第2主軸台22はZ軸
方向に移動可能である。第1主軸台21は右側に第1チャ
ック24が配設され、第1チャック24は第1チャックシリ
ンダ27によって操作される。同様に、第2主軸台22は左
側に第2チャック25が配設され、第2チャック25は第2
チャックシリンダ28によって操作される。
【0009】駆動モータ30の回転力が第1主軸台21及び
第2主軸台22に伝達され、第1チャック24及び第2チャ
ック25を介して長尺素材10に伝達されるように構成され
ている。同期装置32からの制御信号に従って、第1駆動
モータ制御器33及び第2駆動モータ制御器34が第1主軸
台21及び第2主軸台22を同期回転させる。図2には、駆
動モータ30が1個示されているだけであるが、1個の駆
動モータで第1主軸台21及び第2主軸台22を同期回転さ
せてもよいし、2個の駆動モータを用いて第1主軸台21
及び第2主軸台22を同期回転させてもよい。左方から第
1主軸台21及び第2主軸台22に長尺素材10が挿通され、
第1主軸台21及び第2主軸台22の第1チャック24及び第
2チャック25によって長尺素材10は保持され、あるいは
開放される。左側の第1主軸台21と右側の第2主軸台22
との間の位置で、長尺素材10の側方の位置に、ミーリン
グ装置36及びタレット刃物台37が配設されている。ミー
リング装置36はZ軸に垂直なX軸方向へ移動することが
でき、またタレット刃物台37はZ方向及びX方向に同時
に移動することが可能である。
【0010】図1を参照して本発明の加工方法について
説明する。ここではクロムメッキされた断面円形の長尺
素材10から、図6に示す形状のピストンロッド11を加工
する例が示されている。工程(a) において、第1主軸台
21の第1チャック24により長尺素材10を保持し、第2主
軸台22の第2チャック25を開放した状態で、第2主軸台
22をZ軸線上を左方へ移動させ、第1主軸台21の直前
の位置で第2主軸台22を停止させる。次に第1主軸台21
の第1チャック24を開放し、第2主軸台22の第2チャッ
ク25で長尺素材10を保持した状態で、第2主軸台22を右
方へ移動させ、1個のピストンロッド11の長さに相当す
る量(切離し用の突っ切り部分を含む)だけ長尺素材10
を第1主軸台21から右方へ引き出す。
【0011】図2(a) には、加工された部分が記載され
ていないが、長尺素材10を最初に挿入した場合を除き、
前回の加工により加工されたピストンロッドの小径部16
・中径部17(図示せず)が、材料引き出し後には第2主
軸台22の内部に入っていることになり、そうした状態を
前提として次工程以下の説明をする。なお、長尺素材10
の最初の加工を、工程(a) 〜(f) に従って行う場合は、
図2(b) にピストンロッド11aで示す部分と第2チャッ
ク25で保持する部分が利用されないこととなる。そこ
で、通常は後記の工程(b) 及び工程(c) に相当する加工
を、片持支持回転の状態で行い、工程(a) へ進むことに
なる。
【0012】工程(b) において、第1主軸台21の第1チ
ャック24及び第2主軸台22の第2チャック25を締めつけ
て長尺素材10を保持し、駆動モータ30の回転力を第1主
軸台21及び第2主軸台22を介して長尺素材10に伝達して
同期回転させる。次に、前回に一部を加工したピストン
ロッド11aと、今回はじめて加工するピストンロッド11
bとの境界部を加工する。タレット刃物台37をZ軸と平
行に移動させて所定の位置で停止させ、タレット刃物台
37中の刃物40(面取り用刃物)を選択して長尺素材10に
向け、X方向に所定距離だけ移動させる。この面取り
加工により、表面加工で刃物を挿入するための隙間が形
成される。なお、2つの傾斜面に挟まれた小径の円筒部
は、工作物(ピストンロッド)の切離しのための突っ切
り部分である。
【0013】工程(c) において、工程(b) と同様にして
長尺素材10を同期回転させ、タレット刃物台37の刃物41
を経路に沿って移動させ、ピストンロッド11bの大径
部18の仕上げ加工を行う。工程(d) において、長尺素材
10を同期回転させ、タレット刃物台37の刃物42を経路
に沿って移動させ、ピストンロッド11aの粗削り加工を
行い、続けて刃物42を経路に沿って移動させピストン
ロッド11aの小径部16及び中径部17の仕上げ加工を行
う。
【0014】工程(e) において、第1主軸台21及び第2
主軸台22の回転を停止させ、長尺素材10を固定した状態
でミーリング装置36のエンドミルを回転させながら、経
路, に沿って長尺素材10に接近させ次いで離隔させ
る。1回目の操作により、非加工部19の側面の端部に平
面が形成される。次に長尺素材10を180度回転させ、
再び長尺素材10を固定してエンドミルを回転させなが
ら、前回と同様に経路, に沿って移動させる。2回
目の操作により、1回目の平面の反対側に平面が形成さ
れ、非加工部19の端部の両側に二面が形成され、この二
面はスパナをかける場合に利用される。工程(f) におい
て、長尺素材10を同期回転させ、タレット刃物台37の突
っ切りバイトを経路に沿って突っ切り完了位置まで移
動させ、完成されたピストンロッド11aを未完成のピス
トンロッド11bから切り離す。
【0015】以上のとおり、本発明の工作物の加工方法
の実施形態においては、工程(a) 〜(f) で1個のピスト
ンロッドが加工され、工程(a) 〜(f) を長尺素材10が全
部加工されるまで繰り返すこととなる。この一連の加工
のうち、工程(a) が材料引き出しの工程、工程(b) 〜
(e) が工作物の表面加工の工程、工程(f) が工作物の切
離しの工程である。工程(b) 〜(f) は、すべて常に第1
主軸台21及び第2主軸台22で長尺素材の2箇所を保持し
て行われるので、加工中の切削抵抗等による振れやもぐ
りが大幅に減少し、高い加工精度を維持しながら長尺素
材の高速回転及び刃物の高速送りが可能となり、作業効
率が大幅に向上する。また、この加工ではガイドブッシ
ュを用いないので、長尺素材の残材を図1(f) の突っ切
り部分から第1主軸台21のチャックまでの長さにするこ
とができ、残材が非常に少なくなる。
【0016】図3は本発明の工作物の加工方法の実施形
態の変形例の工程説明図であり、図2に示す旋盤を用い
て加工する。図3では、クロムメッキされた断面円形の
長尺素材10を第1主軸台21に挿通させた最初の加工から
示されており、ピストンを加工する例が示されている。
工程(a) において、長尺素材10を所定距離(ピストンの
長さの1/2に、加工上の安全を維持するのに必要な距
離だけ加えたもの)だけ第1主軸台21の右側に、例えば
工程(d) と同様な方法によって、突出させる。次いで、
第1主軸台21の第1チャック24により長尺素材10を保持
し、駆動モータ30の回転力を第1主軸台21を介して長尺
素材10に伝達する。タレット刃物台37中の刃物41を経路
に沿って移動させ、片持支持の状態で回転させられて
いる長尺素材10を加工して、ピストンの右端面及び大径
部の仕上げ加工をする。
【0017】工程(b) において、タレット刃物台37中の
刃物44を経路に沿って移動させ、片持支持の状態で回
転させられている長尺素材10の表面を加工して、ピスト
ンの右端大径部及び溝部すなわちピストンの右半分を形
成する。工程(c) において、第1主軸台21の第1チャッ
ク24により長尺素材10を保持し、第2主軸台22の第2チ
ャック25を開放した状態で、第2主軸台22をZ軸線上を
左方へ移動させ、ピストンの右端大径部を第2主軸台22
の第2チャック25により保持する。
【0018】工程(d)において、第1主軸台21の第1
チャック24を開放し、第2主軸台22の第2チャック25で
長尺素材10(ピストンの右端大径部)を保持した状態
で、第2主軸台22を右方へ移動させ、1個のピストンの
長さに相当する量(切離し用の突っ切り部分を含む)だ
け長尺素材10を第1主軸台21から右方へ引き出す。工程
(e) において、第1主軸台21の第1チャック24及び第2
主軸台22の第2チャック25を締めつけて長尺素材10を保
持し、駆動モータ30の回転力を第1主軸台21及び第2主
軸台22を介して長尺素材10に伝達して同期回転させる。
次に、前回に右半分を加工したピストンの左半分の大径
部と、次回に加工するピストンの右半分の大径部を加工
する。タレット刃物台37中の刃物41を選択して長尺素材
10に向け、経路に所定距離(ピストン1個分の長さに
切離し用の突っ切り部分を加えた長さ)だけ移動させ
る。
【0019】工程(f) において、工程(e) と同様にして
長尺素材10を同期回転させ、タレット刃物台37の刃物44
を経路に沿ってX線方向に移動させ、前回のピストン
の左半分(左端部及び溝部)と次回のピストンの右半分
(右端部及び溝部)の加工を同時に行う。なお、前回の
ピストンの左端と次回のピストンの右端との間には、切
離し用の突っ切り部分が形成されている。工程(g) にお
いて、長尺素材10を同期回転させ、タレット刃物台37の
突切りバイト43を経路に沿って突っ切り完了位置まで
移動させ、完成された前回のピストンを未完成の次回の
ピストンから切り離す。
【0020】以上のとおり、本発明の工作物の加工方法
の実施形態の変形例においては、工程(a) 〜(g) で最初
のピストンが加工され、次いで工程(c) 〜(g) を長尺素
材10が全部加工されるまで繰り返して、2回目以降のピ
ストンが加工される。この一連の加工のうち、工程(a),
(b) が長尺素材10の最初の右半分の加工ための工程、工
程(c) が材料引き出しの工程、工程(d) 〜(f) が工作物
の表面加工の工程、工程(g) が工作物の切離しの工程で
ある。工程(c) 〜(g) は、すべて常に第1主軸台21及び
第2主軸台22で長尺素材の2箇所を保持して行われるの
で、加工中の切削抵抗等による振れやもぐりが大幅に減
少し、高い加工精度を維持しながら長尺素材の高速回転
及び刃物の高速送りが可能となり、作業効率が大幅に向
上する。また、この加工ではガイドブッシュを用いない
ので、長尺素材の残材を図1(g)の突っ切り部分から第
1主軸台21のチャックまでの長さにすることができ、残
材が非常に少なくなる。
【0021】
【発明の効果】本発明においては、第1主軸台と第2主
軸台とによって長尺素材の2か所が同時に保持され、長
尺素材が第1主軸台と第2主軸台とを介して同期回転さ
れるときに、工作物の表面加工及び工作物の切離し加工
が行われる。従って、加工中の切削抵抗等による振れや
もぐりが大幅に減少し、高い加工精度を維持しながら長
尺素材の高速回転及び刃物の高速送りが可能となり、作
業効率が大幅に向上する。また、本発明においては、長
尺素材の引き出し工程において1個の工作物の長さに相
当する量だけ引き出され、一つの工作物の前部分及び他
の工作物の残余部分の表面加工が行われ、その後に一つ
の工作物の前部分と他の工作物の残余部分との間を突っ
切ることによって工作物の切離し加工が行われる。従っ
て、長尺素材の最後の部分も有効に利用され、ガイドブ
ッシュを使用した従来の方法に比べ、残材を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工作物の加工方法の実施形態の工程説
明図である。
【図2】本発明の工作物の加工方法に用いる旋盤の説明
図である。
【図3】本発明の工作物の加工方法の実施形態の変形例
の工程説明図である。
【図4】従来の加工方法の工程説明図である。
【図5】従来の加工方法に用いる旋盤の説明図である。
【図6】本発明の工作物の加工方法の実施形態によって
製造される工作物・ピストンロッドを示す図である。
【符号の説明】
10 長尺素材 21 第1主軸台 22 第2主軸台

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Z軸線上に間隔をおいて配置された第1
    主軸台と第2主軸台とによって、長尺素材が回転させら
    れ、刃物がZ軸線に平行な方向及びX軸線に平行な方向
    に任意に移動されて工作物が加工される加工方法におい
    て、第1主軸台と第2主軸台とによって長尺素材の2か
    所が同時に保持され、長尺素材が第1主軸台と第2主軸
    台とを介して同期回転されるときに、工作物の表面加工
    及び工作物の切離し加工が行われることを特徴とする工
    作物の加工方法。
  2. 【請求項2】 長尺素材の引き出し工程において1個の
    工作物の長さに相当する量だけ引き出され、工作物の表
    面加工の工程において一つの工作物の前部分及び他の工
    作物の残余部分の加工が行われる請求項1記載の工作物
    の加工方法。
  3. 【請求項3】 一つの工作物の前部分及び他の工作物の
    残余部分の加工が行われた後に、一つの工作物の前部分
    と他の工作物の残余部分との間を突っ切ることによって
    工作物の切離し加工が行われる請求項1又は2記載の工
    作物の加工方法。
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JP2005148046A (ja) * 2003-10-23 2005-06-09 Seiko Epson Corp 時計用部品の製造方法、時計用部品および時計
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