JP2005148046A - 時計用部品の製造方法、時計用部品および時計 - Google Patents

時計用部品の製造方法、時計用部品および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】 金型を要する成形加工を用いずに時計用部品の完成形状を効率的に製造する時計用部品の製造方法、時計用部品および時計用部品を備える時計を提供する。
【解決手段】 第1の母材10を第1テーブルに設定して機械加工により第1加工部分を切削することで対象部位13を形成する第1加工ステップと、第2テーブルに設定された第2の母材を機械加工により切削することで、第1加工ステップにおいて切削加工された対象部位13を保持する保持部分15を形成する第2加工ステップと、第1加工ステップにおいて切削加工された対象部位13を第2テーブル側の保持部分15にて保持して対象部位13を母材10から切削加工により分離する第3加工ステップと、母材10から分離された対象部位13に対してさらに機械加工により切削することで対象部位に第2加工部分16を形成する第4加工ステップとを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、時計用部品の製造方法、時計用部品および時計に関するものである。
一般に、時計用部品としての外装部品には、ケース胴、ガラス縁、飾り縁、裏ぶた、バンド駒、リューズなどがある。この種の時計用部品の成形方法としては、金型を要する成形加工方法が主流である。
この成形加工方法では、リロールされた平板材又は短尺材、もしくは単一部品を製造するのに適したサイズに切断した平板片を、そのまま常温で又は加熱して、プレス加工によって打抜くことにより1次ブランク材とする。そしてこの1次ブランク材を、さらにプレス加工、切削加工、研磨加工、表面処理加工などの後加工を施して完成品とする方法が採られている。(例えば、特許文献1参照)
また、別の成形加工方法として、丸棒又は角棒などの棒材をスライスして成形して平板片を得る。この平板片をそのまま常温で又は加熱して、プレス加工によって打抜くことで1次ブランク材とする。もしくは短く切断した棒材を、加熱してプレス加工によって成形することで1次ブランク材とする。この1次ブランク材を、さらにプレス加工、切削加工、研磨加工、表面処理加工などの後加工を施して完成品とする方法が採られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−343471号公報(第1頁、図1) 特開2001−343472号公報(第1頁、図1)
しかしながら、上述した従来の時計用部品の製造方法では次のような問題がある。各種の時計用部品を製造するために、多数の種類の金型を用意する必要があるので、大きな初期投資費用が発生する。この金型の設計や金型の製作に関わる作業者や機械が必要となる。金型寿命に合わせた定期的なメンテナンス作業が必要となる。
特に、時計用部品の生産数量は、少量でかつ小ロット化の傾向にあることから、必要とされる金型の種類は多数となり高価である。
そこで本発明は、上記課題を解消し、金型を要する成形加工を用いずに時計用部品の完成形状を効率的に製造すると共に、偏芯や芯振れ等の少ない高精度の時計用部品の製造方法、時計用部品および時計用部品を備える時計を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明の時計用部品の製造方法は、第1の母材を加工して時計用部品を製造するための時計用部品の製造方法であって、前記第1の母材を第1テーブルに設定して機械加工により第1加工部分を削り出しすることで対象部位を形成する第1加工ステップと、第2テーブルに設定された第2の母材を機械加工により削り出しすることで、前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された対象部位を保持する保持部分を形成する第2加工ステップと、前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された前記対象部位を前記第2テーブル側の前記保持部分にて保持して、前記対象部位を前記第1の母材から削り出し加工により分離する第3加工ステップと、前記第1の母材から分離された前記対象部位に対してさらに機械加工により削り出しすることで前記対象部位に第2加工部分を形成する第4加工ステップとを有することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、必要な時計用部品を全て削り出し加工により製造することができ、金型を要する成形加工を用いずに時計用部品の完成形状を効率的に製造すると共に、第2加工ステップにおいて第2テーブルに設定された第2の母材を機械加工により削り出しすることで、第1加工ステップにおいて削り出し加工された対象部位を保持する保持部分を形成することにより、第1テーブルから第2テーブルへの受け渡しによる偏芯や芯振れ等が少なく、表裏面の同軸度の良い高精度の時計用部品を得ることができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材及び第2テーブルに設定された保持部分形成後の前記第2の母材を用いて、第2の時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、以降、同様に各ステップを順次繰り返し、1つの第1の母材から複数の時計用部品を順次加工することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、1つの母材から複数種の時計用部品を製造することができる。この複数種の時計用部品の製造方法は、多品種少量及び短納期生産に対応することができる。さらに、例えば時計ケース1セット分の全ての時計用部品を連続的に製造することが可能であり、偏芯等の全く無い高寸法精度の時計用部品を得ることにより、時計ケースのセット(組込み)効率が向上する。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材を用いて、所望数の前記時計用部品を前記第1加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、偏芯や芯振れ等が少なく、しかも表裏面の同軸度の良い高精度の時計用部品を所望数、容易に得ることができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材を用いて、所望数の前記時計用部品を前記第1加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材及び前記第2テーブルに設定された保持部分形成後の前記第2の母材を用いて、第2の時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、以降、この順序に複数種の時計用部品を必要数ずつ加工することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、1つの母材から、偏芯や芯振れ等が少なく表裏面の同軸度の良い高精度の複数種の時計用部品を、所望の数量、容易に得ることができる。さらに、多品種少量及び短納期生産に対応することができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記第1加工ステップ、第2加工ステップの順に替えて、第2加工ステップ、第1加工ステップの順に加工することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、前述と同様の効果が得られる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された対象部位を、第2テーブル側の内・外径押さえチャックに着脱自在に保持される保持部分で保持することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、第3加工ステップにおいて、対象部位は第2テーブル側に対して内・外径押さえチャックにより着脱自在に保持されていることから、対象部位が母材から切削加工により分離された状態でも対象部位を第2テーブル側に確実に保持することができると共に、第2の母材を短時間に容易に交換して、新たな対象部位を保持する保持部分を加工することができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記第1の母材を第1テーブルに保持する保持手段により、当該第1の母材を着脱自在に前記第1テーブルへ設定することを特徴とする。
上記の製造方法によれば、母材の第1テーブルへの設定は、第1テーブルに保持手段により着脱自在に保持されることにより、各種材質の棒材や異型ブロックの母材を短時間に容易に交換して、種々の時計用部品を効率的に製造することができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記機械加工は、第1加工ステップと第4加工ステップの少なくとも何れか一方に、研磨加工を含むことを特徴とする。
上記の製造方法によれば、第1加工ステップと第4加工ステップの少なくとも何れか一方に、研磨加工を含むことにより、母材投入から完成形状までを一貫加工で効率的に時計用部品を得ることができる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記第2テーブルと前記保持部分との間に設けられた位置決め手段により、前記保持部分を前記第2テーブルに対して位置決めすることを特徴とする。
上記の製造方法によれば、位置決め手段により保持部分を第2テーブルに対して位置決めするので、保持部分の取付精度が向上する。このため、例えば保持部分を繰り返し着脱させる場合においても、保持部分の第2テーブルに対する取付位置の再現性が良好となる。これにより、良好な加工精度を維持しながら多品種少量生産により一層柔軟に対応できる。
また、本発明の時計用部品の製造方法は、前記第4加工ステップの加工終了した時計用部品を、前記保持部分から除材する除材工程を備えたことを特徴とする。
上記の製造方法によれば、第4加工ステップの加工終了した時計用部品を、保持部分から除材する除材工程を備えたことにより、製造装置を無人稼動して時計用部品を得ることができる。また、複数種の時計用部品を連続一貫加工して1組の時計ケースのセット加工をすることが可能となる。
また、本発明の時計用部品は、前述の時計部品の製造方法によって製造されることを特徴とする。
上記構成によれば、金型を要する成形加工を用いずに全て削り出し加工により時計用部品を得ることができると共に、偏芯や芯振れ等が少なく、表裏面の同軸度の良い高精度の時計用部品を得ることができる。
また、本発明の時計は、前述の時計用部品の製造方法によって製造される時計用部品を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、金型を要する成形加工を用いずに全て削り出し加工により時計用部品を得ることができると共に、偏芯や芯振れ等が少なく、表裏面の同軸度の良い高精度の時計用部品を備えた時計を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
(第1の実施形態)
図1及び図2は、本発明の時計用部品としての外装部品の製造方法の第1の実施形態を示す図であり、外装部品の一例であるケース胴を製造する際の部品形状の変化を示している。図3は、図1及び図2のケース胴を製造するための製造装置の一例を示す模式図である。
図1及び図2において、本発明の時計用部品の製造方法は、第1加工ステップS1、第2加工ステップS2、第3加工ステップS3および第4加工ステップS4を有している。
図1及び図2に示すケース胴を製造するために、第1の母材としての母材10の材質は、製造しようとするケース胴の材質に応じて採用される。母材10は、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、黄銅のいずれか1つからなる、例えば棒材である。
この母材10の端面の平面サイズは、ケース胴等の部品を1つだけ成形するのに適したサイズであることが好ましい。たとえば、ケース胴を製造する場合には、母材10は、通常、直径100mm以下の円形、あるいは一辺が100mm以下の正方形、もしくは長方形状の平面形状、または部品の平面形状に近似の形状に成形された棒材である。これにより、母材10の無駄を最小限に抑えた加工ができる。なお、母材10の形状は、中心部分が中抜きされた引き抜き材であってもよい。
図1及び図2に示す本発明の時計用部品の製造方法の第1加工ステップS1は、母材10を第1テーブルに設定して機械加工により第1加工部分11を削り出しすることで、対象部位13を形成するステップである。
第2加工ステップS2は、第2テーブルに設定された第2の母材20を削り出し加工することで、第1加工ステップS1において削り出し加工された対象部位13を第2テーブル側に保持する保持部分15を形成するステップである。
第3加工ステップS3は、第1加工ステップS1において削り出し加工された対象部位13を、第2テーブルの保持部分15により保持して、対象部位13を母材10から削り出し加工により分離するステップである。
第4加工ステップS4は、母材10から分離された対象部位13に対して、さらに機械加工により削り出しすることで対象部位に第2加工部分16を形成するステップである。
これによって、ケース胴のブランク17が、機械による削り出し加工のみで製造されるようになっている。なお、削り出し加工とは、切削加工及び研削加工の何れか少なくとも一方の加工を含む加工を言う。すなわち、切削加工のみ、切削加工と研削加工、研削加工のみ、の3つの形態がこれに該当する。また、研削加工としては、荒加工はもちろん、仕上げ加工などの研磨加工も含まれる。
図1及び図2に示す第1加工ステップS1ないし第4加工ステップS4を詳しく説明する前に、各ステップを加工するための製造装置の一例について説明する。
図3は、時計用部品としての外装部品の製造装置100を示している。図4は、内・外径押さえチャックの説明図であり、図4(A)は内・外径押さえチャックの平面、図4(B)は断面を示している。
この製造装置100は、ミーリング主軸101、第1旋回テーブル102、第2旋回テーブル103、バーフィーダ104、除材ロボット120および制御部105を有している。
ミーリング主軸101は、工具ホルダ106、モータ107,108,109,110を有している。
工具ホルダ106は、チャック125、研削工具126、研磨工具127、旋削工具128、ミーリング(研削)工具129、穴明工具130のいずれか1つを、着脱可能に取り付けることができる。
モータ107は、工具ホルダ106を連続回転させる。X軸用モータ108は、ミーリング主軸101をX方向に移動して位置決めする。Y軸用モータ109は、ミーリング主軸101をY方向に沿って移動して位置決めする。Z軸用モータ110は、ミーリング主軸101をZ方向に沿って移動して位置決めする。X,Y,Zの方向はそれぞれ直交する方向である。
第1テーブルとしての第1旋回テーブル102は、外径押さえチャック140、モータ141,142を有している。外径押さえチャック140は、母材10の外周部分を機械的に着脱可能に押さえて保持するための保持手段であり、公知の3爪のチャックである。モータ141は、この外径押さえチャック140を母材10および外径押さえチャック140の軸を中心に、第2軸L2に沿って回転させる。モータ142は、第1旋回テーブル102を第2軸L2に直交し、かつY軸に平行な軸を中心に、第4軸L4に沿って所定角度旋回させる。バーフィーダ104は、母材10を第1旋回テーブル102においてX軸に平行な第1軸L1に沿って送り込む装置である。したがって、第1旋回テーブル102は、第2軸L2および第4軸L4の2軸に関して駆動される2軸駆動系となっている。
第2テーブルとしての第2旋回テーブル103は、内・外径押さえチャック150、モータ151,152,153を有している。
内・外径押さえチャック150は、2爪チャックであり、2つの爪156,157の作動により内径あるいは外径チャックとして機能する。図4の内・外径押さえチャックの説明図に示すように、この2つの爪156,157には、第2の母材20としての子爪158,159が各々取外し及び交換可能(着脱自在)に、例えば螺子161により固定されている。ここで、子爪158,159は、第2の母材20を削り出すことで形成されており、内・外径押さえチャック150の内径チャック機能と外径チャック機能のいずれの子爪も形成可能に、その内径及び外形寸法が設定された形状をしている。したがって、内・外径押さえチャック150は、対象部位13に対して半径方向外側に押しつけられることで対象部位13の内径を、また半径方向内側に押しつけられることで対象部位13の外径を保持可能に構成されている。
このような内・外径押さえチャック150は、2つの爪156,157が径方向に互いに近接離間し、つまり第2旋回テーブル103の回転軸に対して近接離間する方向に平行移動する構造となっている。したがって、例えば内・外径押さえチャック150としてコレットチャックの構造のチャックを用いた場合とは異なり、内・外径押さえチャック150の内径または外径が対象部位13に良好に密着し、内・外径押さえチャック150の保持精度が向上する。また反対に、内・外径押さえチャック150の保持精度を良好とするためには、内・外径押さえチャック150の内径または外径を、対象部位13の外径形状または内径形状に対応した形状とすればよいので、内・外径押さえチャック150の形成が容易となる。
この子爪158,159には、後述する第2加工ステップにおいて対象部位14が切削加工されて、保持部分15が形成される。本実施形態では、保持部分15は、図1及び図2に示す対象部位13の内径部分155を半径方向外側に押し付けることで、着脱可能に対象部位13を保持することができる。なお、この子爪158,159の材質は、対象部位13を保持することができる材質ならばどんな材質でも良いが、耐久性等を考慮して例えば、金属材質にてできている。
ここで、子爪158,159と爪156,157との対向面には、それぞれ二カ所の凹部158A,159A,156A,157Aが形成されている。これらの凹部158A,159A,156A,157Aには、位置決め手段としてのノックピン(係合片)150Aが係合されている。子爪158,159を爪156,157に取り付ける際には、まず、凹部156A,157Aにノックピン150Aを係合させ、これらのノックピン150Aに子爪158,159の凹部158A,159Aを係合させて位置決めし、螺子161で固定する。これらのノックピン150Aにより、子爪158,159が第2旋回テーブル103に対して精度よく位置決めされる。
モータ151は、内・外径押さえチャック150を内・外径押さえチャック150の軸を中心に、第3軸L3に沿って回転させる。モータ152は、第2旋回テーブル103を第3軸L3に直交し、かつY軸に平行な第5軸L5に沿って所定角度旋回させる。モータ153は、第2旋回テーブル103をU軸(第1軸L1)に沿って直線移動させる。したがって、第2旋回テーブル103は、第1軸L1、第3軸L3および第5軸L5の3軸に関して駆動される3軸駆動系となっている。
除材ロボット120は、第2旋回テーブル103の保持部分15から完成形状のケース胴のブランク17を取外し(除材)して、図示しない収納容器に収納する除材手段である。
制御部105は、各モータ107,108,109,110,141,142,151,152,153、バーフィーダ104、除材ロボット120などの動作を制御する。
図5は、図1のブランク17を切削により加工するための加工プログラムの例を示している。この加工プログラムは、図3に示す制御部105に与えられるプログラムであり、製品の3次元加工データを活用することが望ましい。こうすることにより、製品設計段階の3次元加工データがCAM(コンピュータ支援加工)活用でき、効率的に加工プログラムを作成することができる。図5のステップST1では、製品の3次元加工データに基づいて、旋削ツールパスが生成される。ステップST2では、旋削ツールパスの検証が行われ、ステップST6においてNC(数値制御)データを出力する。
ステップST2において旋削ツールパスの検証を行った後に、ステップST3ではファセット(旋削加工からミーリング加工への移行)が行われる。ステップST4では、ミーリングツールパス生成が行われ、ステップST4aでは、ミーリングツールパスの検証が行われ、ステップST5ではこれによりNCデータが出力される。
ステップST7では、ステップST6におけるNCデータ出力とステップST5におけるNCデータが1つのデータにファイル化される。ステップST8では、NCデータが、1データファイルに基づいて出力されて、ステップST9においてNCデータ入力が図3の制御部に供給される。
このように、この製造装置100は、一例として第1旋回テーブル102および第2旋回テーブル103が第1軸L1から第5軸L5までを有する5軸同時制御機能を有し、XYZ軸と合わせて8軸同時制御機能を有しており、図1に示す母材10の対象部位13、第2加工部分16及び第2母材20の対象部位14に対して2次元および3次元の削り出し加工が可能である。第1旋回テーブル102は第1テーブルに相当し、第2旋回テーブル103は第2テーブルに相当する。
次に、図1及び図2に示す第1加工ステップS1ないし第4加工ステップS4を詳しく説明する。
図6から図11は、図3に示す製造装置100を用いて、後に示すケース胴であるブランク17が製造される製造工程の一例を示している。
そこで、図1及び図2の時計用部品の製造方法の各ステップS1〜S3を参照しながら、図3ないし図11に従ってケース胴のブランク17の製造例について説明する。
まず図1に示す第1加工ステップS1では、第1の母材としての母材10が用意される。この母材10は、ケース胴のブランク17を製造する所望のサイズと所望の材質とからなる丸棒である。
この母材10は、バーフィーダ104によりX方向に沿って第1軸L1上を送られる。母材10の第1加工部分11は、外径押さえチャック140から外側に突出して保持される。第1旋回テーブル102は図3に示す加工姿勢P1により設定されている。第2旋回テーブル103は加工姿勢P2に設定されている。従って第1旋回テーブル102と第2旋回テーブル103とは対面した状態にある。
ここで、加工姿勢P1とは、第1旋回テーブル102の回転軸がX軸に平行となった状態の姿勢をいい、回転軸がU軸(第1軸L1)に沿う状態の姿勢をいう。また、加工姿勢P2とは、第2旋回テーブル103の回転軸がX軸に平行となった状態の姿勢をいい、回転軸がU軸(第1軸L1)に沿う状態の姿勢をいう。
なお、ミーリング主軸101の工具ホルダ106には予め、図3に示すチャック125が装着されることにより、バーフィーダ104と図3に示すチャック125を用いて母材10の第1軸L1に沿った位置を自動的に変えることにより、外径押さえチャック140が母材10をクランプする位置を自動的に連続的に変えることができる。
図6では、工具ホルダ106にはチャック125に代えて旋削工具128が装着されている。この旋削工具128は母材10の第1加工部分11に対面した位置にある。
図1に示す第1加工ステップS1では、母材10の第1加工部分11は、図3に示す旋削工具128もしくはミーリング工具129を用い、第1旋回テーブル102を加工姿勢P1と図6の破線で示す加工姿勢P3にする。ここで、加工姿勢P3とは、第1旋回テーブル102が第4軸L4に沿って90°旋回して、第1旋回テーブル102の回転軸がZ軸に平行となった状態の姿勢をいう。これにより、図1(A)の母材10の状態から図1(B)に示す対象部位13が加工されるとともに、細径部分90が形成される。すなわち、図6に示すように第1旋回テーブル102は加工姿勢P1と加工姿勢P3を適宜選択し、旋削工具128またはミーリング工具129を選択して使用する。例えば具体的には、第1旋回テーブル102を加工姿勢P1に設定して第2軸L2に沿って回転させ、旋削工具128を選択して細径部分90を形成する。また、第1旋回テーブル102を加工姿勢P3に設定し、一方ミーリング主軸101を回転させてミーリング工具129でケース胴のバンド取付部分の形状を形成する。
これによって、母材10の第1加工部分11は、端面部分、内径部分、外径部分の輪郭形状を切削加工により形成する。しかも細径部分90は、母材10の半径方向に沿って溝加工することで形成する。これによって、図7に示すように対象部位13および細径部分90が削り出し加工のみにより形成される。この場合の対象部位13の軸方向の厚みは、たとえば2mm〜30mmである。
そして、図7と図8に示すように第1旋回テーブル102は、第4軸L4に沿ってコンタリング加工(円弧加工、ヘリカル加工)ができる加工姿勢P5を併用することにより、図1(B)に示す対象部位13は図1(C)に示すように3次元切削加工が施され、傾斜した輪郭部分160が形成される。ここで、第1旋回テーブル102の加工姿勢P5は、第1旋回テーブル102が第4軸L4に沿って円弧状に旋回する場合において旋回軌跡上の任意の位置に配置される状態をいう。したがって、加工姿勢P5およびミーリング主軸101のXYZ軸方向の移動を用いて3次元切削加工を施すことにより、円弧状面、傾斜面などが形成可能となる。
さらに、3次元切削加工され傾斜した輪郭部分160に、3次元切削加工と同様に加工姿勢P5を併用して、研削工具126もしくは研磨工具127を用い研削加工もしくは研磨加工を行い、輪郭部分160に鏡面などの仕上げ面を得ることができる。このような輪郭部分160は、図8にも示されている。
次に、図1の第2加工ステップS2に移る。
第2加工ステップS2では、図9に示すように第2旋回テーブル103を加工姿勢P2から、2点鎖線で示す加工姿勢P4にする。そして、加工姿勢P4を用いて、図3の内・外径押さえチャック150の2つの爪156,157に固定された第2の母材20としての子爪158,159の先端外周部の対象部位14を、図1に示す対象部位13の内径部分155を内径側からクランプ可能な内径形状(寸法)に切削加工を行う。ここで、加工姿勢P4とは、第2旋回テーブル103が加工姿勢P2から第5軸L5に沿って90°旋回して、第2旋回テーブル103の回転軸がZ軸に平行となった状態の姿勢をいう。
この場合に用いる工具は、たとえば旋削工具128、ミーリング工具129である。これによって、対象部位13の内径部分155を保持する保持部分15を形成する。第2旋回テーブル103は、保持部分15を形成の後に加工姿勢P4から加工姿勢P2にする。
なお、以上の第1加工ステップS1、第2加工ステップS2の順に替えて、先ず第2加工ステップS2において第2の母材20としての子爪158,159の保持部分15を形成し、次に第1加工ステップS1において第1の母材としての母材10の対象部位13を形成する順に加工しても良い。
次に、図2の第3加工ステップS3に移る。
第3加工ステップS3では、図10に示すように穴明け工具130が工具ホルダ106に装着される。そして、第1旋回テーブル102は、加工姿勢P1において、母材10を保持している。穴明け工具130を回転してミーリング主軸101を下げていくことにより、対象部位13の側面に対して穴13Hを形成する。この穴13Hは図1(D)にも示している。
このような切削による穴明け加工が終了すると、第3加工ステップS3では、図11に示すように第2旋回テーブル103がU軸(第1軸L1)に沿って第1旋回テーブル102側に近接するように移動する。そして内・外径押さえチャック150が対象部位13の加工側正面13E側の図2(E)に示す内径部分155を内・外径押さえチャック150に形成された保持部分15によりクランプして保持される。なお、本実施形態では、内・外径押さえチャック150は、内径部分155を内側から半径方向外側に押しつけることで当該内径部分155を保持する。
これによって、図2(E)において点線部で示す母材10と細径部分90は、外径押さえチャック140と内・外径押さえチャック150(保持部分15)の間に位置されることになる。
図11に示すミーリング主軸101の工具ホルダ106には、たとえば旋削工具128が装着されている。そして図11において第1旋回テーブル102と第2旋回テーブル103はそれぞれ加工姿勢P1,P2に保持されたままである。外径押さえチャック140と内・外径押さえチャック150は、同期して第2軸L2および第3軸L3に沿って母材10を回転させることにより、旋削工具128は細径部分90にはまり込んで、半径方向に沿って突っ切り切削加工を行う。これによって、母材10と対象部位13は完全に分離される。
この状態において対象部位13は、内・外径押さえチャック150側に内径部分155を押さえた状態で確実に保持されているので、内・外径押さえチャック150から対象部位13は落下してしまうことがない。
このようにして対象部位13は、図2(E)から図2(F)に示すように、点線部で示す母材10から機械的に完全に分離することができる。これによって、ケース胴であるブランク17が図2(F)のように得られる。
次に図2の第4加工ステップS4に移る。第4加工ステップS4では、図12に示すように第2旋回テーブル103の加工姿勢P2,P4およびP5を用いて、図2(F)のブランク17に対して突っ切り切削した側の端面部分、内径部分、外径部分に対して2次元および3次元切削加工を行う。この場合に用いる工具は、たとえば旋削工具128、ミーリング工具129、穴明け工具130である。このように第4加工ステップにおいて、ブランク17に対してさらに加工する部分は、図2(G)に示す第2加工部分16である。ここで、第2旋回テーブル103の加工姿勢P5とは、第2旋回テーブル103が第5軸L5に沿って円弧状に旋回する場合において旋回軌跡上の任意の位置に配置される状態をいう。
これによって、図2(G)に示すような完成形状のケース胴であるブランク17を削り出し加工により得ることができる。このブランク17の表面粗さは、たとえば(最大粗さRmaxは、)10μm以下、好ましくは5μm以下である。特に、表面粗さが0.5〜3.5μmの範囲であることが、その後の工程にあまり配慮することなく、部品の表面状態を良好にする上で望ましい。そのために、旋削加工においては旋回主軸は50〜5,000min−1、ミーリング主軸は35〜100,000min−1の回転範囲を装備していることが望ましい。また、必要に応じて研磨加工をしても良い。
そして、ブランク17は、図3に示す除材手段としての除材ロボット120により、第2旋回テーブル103の保持部分15から取外し(除材)されて(除材工程)、図示しない収納容器に収納される。
その後、バーフィーダ104と図3に示すチャック125を用いて母材10の第1軸L1に沿った位置を自動的に変えることにより、外径押さえチャック140が切断加工後の残りの母材10を第1加工ステップ位置にクランプし、上述の第1加工ステップS1と第3加工ステップS3及び第4加工ステップS4をくり返すことで、複数の同形状のブランク17が削り出し加工で形成することができる。
その後このブランク17は、必要に応じてメッキ等の表面処理加工が施されケース胴が完成する。
以上説明したように、第1の実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)必要な時計用部品としての外装部品を全て削り出し加工により製造することができ、金型を要する成形加工に頼らずに部品の完成形状を成形することができるため、金型代などの初期投資費用、長期間の金型維持管理費用などが不要になることから、製造コストの低減が可能になる。
例えば新しいデザインの試作品を作成する場合などでは、金型を作成すると長期間を要するため、従来ではプラスチックなどの加工が容易な代替材料で形状を形成していたが、金属の質感が再現できず、試作品の良否を判断することが困難であった。本実施形態の製造方法によれば、外装部品を全て削り出し加工により製造することができるので、試作品の形状を金属で形成することができ、より再現性を向上させることができる。また、試作品の形状の修正を行う場合でも、加工プログラムを修正するのみで、短期間で新たな形状の試作品を製造することができる。さらに、加工プログラムを変更するのみで様々な形状を形成できるので、多品種小ロットのニーズに容易に対応できる。
(2)第2加工ステップS2において第2旋回テーブル103に設定された第2の母材を機械加工により切削することで、第1加工ステップS1において削り出し加工された対象部位13を保持する保持部分15を形成することにより、第1旋回テーブル102から第2旋回テーブル103への受け渡しによる偏芯や芯振れ等が少なく、表裏面の同軸度の良い高精度の時計用部品としての外装部品を得ることができる。
(3)第3加工ステップS3において、対象部位13は第2旋回テーブル103側に対して内・外径押さえチャック150により着脱自在に保持されていることから、対象部位13が母材から切削加工により分離された状態でも対象部位13を第2旋回テーブル103側に確実に保持することができると共に、第2の母材を短時間に容易に交換して、種々の時計用部品としての外装部品を効率的に製造することができる。
(4)母材の第1テーブルへの設定は、第1旋回テーブル102に保持する保持手段により着脱自在に保持されることにより、各種材質の棒材や異型ブロックの第1の母材10を短時間に容易に交換して、種々の時計用部品としての外装部品を効率的に製造することができる。
(5)第1加工ステップS1と第4加工ステップS4の少なくとも何れか一方に、研磨加工を含むことにより、母材から完成形状までを一貫加工で効率的に時計用部品としての外装部品を得ることができる。
(6)第4加工ステップS4の加工終了した時計用部品としての外装部品を、保持部分15から除材する除材手段としての除材ロボット120を備えたことにより、製造装置100を無人稼動して外装部品を得ることができる。
(7)ノックピン150Aで子爪158,159を爪156,157に対して位置決めするので、異なる種類の子爪158,159を交換しながら加工を行う場合などでも、子爪158,159の交換の際の位置決め精度を向上させることができ、良好な再現性が得られるため、繰り返し子爪158,159を使用しても安定した高精度の外装部品を形成できる。
(8)第1旋回テーブル102および第2旋回テーブル103を第1軸L1から第5軸L5までの5軸で駆動し、ミーリング主軸101をXYZ軸で駆動する8軸同時制御機能を有する製造装置100で製造するので、同心円状の形状だけでなく変形形状も形成でき、連続した一貫加工工程で多種多様の形状に対応できる。また、ミーリング主軸101が回転可能に構成されているので、穴明け加工を施すこともでき、これによっても一貫加工工程で多種多様の形状に対応できる。
また、例えば従来、傾斜面や断面円弧凹状面に小穴を形成する場合などでは、外径形状を鍛造などで形成し、その後傾斜面や断面円弧凹状面に小穴を形成しなければならず、小さい径の穴を形成することが困難であった。したがってこのような小穴を形成する場合では、傾斜面や凹状面を形成しない状態で鍛造し、小穴を形成してから切削するなどの必要があり、加工工程が複雑となっていた。本実施形態の製造方法によれば、母材から完成形状までの加
工が一貫して一台の製造装置100で行われるので、例えば傾斜面や断面円弧凹状面を形成する前に小穴を形成し、その後削り出し加工によって傾斜面や断面円弧凹状面を形成するなどのように加工工程を自由に変更することができ、従来困難であった加工を一貫して良好に行うことができる。
(9)削り出し加工により外装部品を製造できるので、従来のような鍛造による製造に比べて、材料のひずみを最小限に抑制できる。したがって、例えば文字板のような薄板状の時計用部品を製造する場合でも、反りなどの変形を抑制しながら、良好な成形性を得られる。
また、削り出し加工により外装部品を製造できるので、従来の鍛造により製造された外装部品に比べて、安定した組成を得ることができ、防錆性を向上させることができる。
図13は、ステンレス鋼で外装部品を製造した場合の製造後の組成であり、図13(A)は従来の鍛造方法(冷間鍛造および焼鈍)により製造した場合の図であり、図13(B)は、本実施形態の削り出し加工のみの製造方法により製造した場合の図である。これらの図に示されるように、図13(A)の鍛造および焼鈍によって製造された外装部品では、組織に変色(図中の黒い部分)が見られるとともに組成が不均一となることがわかる。この変色はクロムCr濃度の低下によるものと思われる。一方、図13(B)の本実施形態の製造方法によって製造された外装部品では、組成が均一に安定していることがわかる。
また、図14は、チタンで外装部品を製造した場合の製造後の組成であり、図14(A)は従来の鍛造方法(熱間鍛造および冷間鍛造の後焼鈍)により製造した場合の図であり、図14(B)は、本実施形態の削り出し加工のみの製造方法により製造した場合の図である。これらの図に示されるように、図14(A)では、高温の熱間鍛造および焼鈍のため母材が変態点を越え、母材の組織が肥大化して部分的に不揃いとなっているのがわかる。これに対し、図14(B)では、緻密な組織形状を形成しており、従来の製造方法によるものよりも均一な組成が得られることがわかる。
これらの図からわかるように、本実施形態のような削り出し加工のみによる製造方法では、従来の鍛造、焼鈍による製造方法に比べて、母材の組成をより均一に、かつ安定させることができ、したがって外装部品の耐食性を向上させることができる。これは、例えば腕時計のバンド駒などの直接肌に触れる時計用部品では、汗などが付着するため高い防錆性が要求されるので、特に有用である。
次に、本発明の別の実施形態を、図12,図13に基づいて説明する。
(第2の実施形態)
図15は、第2の実施形態を示す模式図であり、第1テーブルとしての第1旋回テーブル102に設定された第1の母材としての母材10Bと、第2テーブル103に設定された第2の母材20Bの製造ステップ状態を示している。
この実施形態は、1つの時計を構成する複数種類の時計用部品としての外装部品をセット加工するもので、第1加工ステップS1から第4加工ステップS4の各加工ステップ及び製造装置100の構成と動作は、第1の実施形態と同様であり、その詳細説明はこれを省略する。
第1の母材10Bは、金属材料からなる異型ブロックで、第1の母材10Bに形成された固定部が保持手段としての螺子162により第1テーブルとしての第1旋回テーブル102に取外し可能に固定されている。一方、第2の母材20Bは、例えば金属材質からなり、第2テーブルとしての第2旋回テーブル103に配置された内・外径押さえチャック150の2つの爪156,157に、第2母材としての子爪158B,159Bが各々取外し可能(着脱自在)に螺子161により固定されている。この子爪158B,159Bは、後述する複数種の保持部分が加工可能な高爪(長さ)を有している。
先ず、第1旋回テーブル102に設定された母材10BのA1部を用いて、ケース胴であるブランク17を製造する。
このブランク17の製造は、第1旋回テーブル102において第1加工ステップS1で対象部位13(図1参照、但し形状(寸法)は第1実施形態と異なる)を形成する。そして、第2加工ステップS2として第2旋回テーブル103に設定された第2の母材20B(子爪158B,159B)のAH部を用いて、第1加工ステップS1において切削加工された対象部位13を第2旋回テーブル103側に保持する保持部分15(図1(D)参照、但し形状(寸法)は第1実施形態とは異なる)を形成する。
そして、第3加工ステップS3として第1加工ステップS1において切削加工された対象部位13を、第2旋回テーブル103の保持部分15により保持して、対象部位13を第1の母材10Bから切削加工により分離する。そして、第4加工ステップS4として、第2旋回テーブル103において第1の母材10Bから分離された対象部位13に対して、さらに機械加工により切削することで対象部位13に第2加工部分16を形成し、ケース胴であるブランク17が完成する。
そして、ブランク17は、図3に示す除材手段としての除材ロボット120により、第2旋回テーブル103の保持部分15から取外し(除材)されて、図示しない収納容器に収納される。
次に、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材10BのA1部を切断加工した残りのB1部を用いて、ガラス縁を製造する。
このガラス縁の製造は、第1旋回テーブル102において第1加工ステップS1で対象部位を形成する。そして、第2加工ステップS2として第2旋回テーブル103に設定された第2の母材20B(子爪158B,159B)のAH部を用いて形成された保持部分15を切削して除去しながら、BH部を用いて、第1加工ステップS1において切削加工された対象部位を第2旋回テーブル103側に保持する新たな保持部分を形成する。
以降、前記ブランクと同様に、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4を経て、ガラス縁が完成する。
そして、ガラス縁は、図3に示す除材手段としての除材ロボット120により、第2旋回テーブル103の保持部分から取外し(除材)されて、図示しない収納容器に収納される。
次に、前記ブランク及びガラス縁と同様に、第1の母材10BのC1部と第2の母材20BのCH部を用いて、第1〜第4ステップS1〜S4を順次経て、裏ぶたを製造する。
その後、このブランク、ガラス縁及び裏ぶたは、必要に応じて研磨加工、表面処理加工が施され外装部品が完成する。
なお、以上に説明した加工ステップは、第1加工ステップS1、第2加工ステップS2の順に替えて、先ず第2加工ステップS2において第2の母材20Bの保持部分15を形成し、次に第1加工ステップS1において第1の母材10Bの対象部位13を形成する順に加工しても良い。
以上説明したように第2の実施形態によれば、第1の実施形態における効果(1)〜(6)が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)1つの第1の母材10Bから複数種の時計用部品を製造することができる。この複数種の時計用部品の製造方法は、多品種少量及び短納期生産に対応することができる。さらに、例えば時計ケース1セット分の全ての時計用部品を連続的に製造することが可能であり、偏芯等の全く無い高寸法精度の時計用部品を得ることにより、時計ケースのセット(組込み)効率が向上する。また、偏芯等がない高寸法精度の時計用部品がセットで得られるので、これらの部品の嵌め合い精度を向上させることができ、時計の防水性を向上させることができる。また、これらの時計用部品をセットで同一の製造方法で一貫して製造するので、加工による時計用部品表面の稜線や表面状態を統一させることができ、デザイン性を向上させることができる。
(2)第1の母材10Bの第1テーブルへの設定は、第1旋回テーブル102に保持手段としての螺子162により着脱自在に保持されることにより、各種材質の棒材や異型ブロックの第1の母材10Bを短時間に容易に交換して、種々の時計用部品を効率的に製造することができる。
(3)第4加工ステップS4の加工終了した時計用部品を、保持部分15から除材する除材手段としての除材ロボット120を備えたことにより、製造装置100を無人稼動して複数種の時計用部品を得ることができる。また、複数種の時計用部品を1組の時計用部品のセット加工をすることができる。
(第3の実施形態)
図16は、第3の実施形態を示す模式図であり、第2の実施形態と同様に、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材としての母材10Cと、第2旋回テーブル103に設定された第2の母材20Cの製造ステップ状態を示している。
第1の母材10Cは、第2の実施形態と同様に、金属材料からなる異型ブロックで、第1の母材10Cに形成された固定部が、第1テーブルとしての第1旋回テーブル102に配置された保持手段としての押付けチャック163により、図3に示す第1軸L1方向に第1旋回テーブル102に取外し可能に押付け固定されている。一方第2の母材20Cは例えば金属材質からなり、第2テーブルとしての第2旋回テーブル103に配置された内・外径押さえチャック150の2つの爪156,157に、第2母材としての子爪158C,159Cが各々取外し可能(着脱自在)に螺子161により固定されている。この子爪158C,159Cは、後述する複数種の保持部分が加工可能な高爪(長さ)を有している。
先ず、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材10CのD1部を用いて、ケース胴であるブランクを製造する。
このケースの製造は、第1旋回テーブル102において第1加工ステップS1で対象部位13(図1参照、但し形状(寸法)は第1実施形態と異なる)を形成する。そして、第2加工ステップS2として第2旋回テーブル103に設定された第2の母材20C(子爪158C,159C)のDH部を用いて、第1加工ステップS1において切削加工された対象部位13を第2旋回テーブル103側に保持する保持部分15(図1(D)参照、但し形状(寸法)は第1実施形態とは異なる)を形成する。
そして、第3加工ステップS3として第1加工ステップS1において切削加工された対象部位13を、第2旋回テーブル103の保持部分15により保持して、対象部位13を第1の母材10Cから切削加工により分離する。
そして、第4加工ステップS4として、第2旋回テーブル103において母材10Cから分離された対象部位13に対して、さらに機械加工により切削することで対象部位に第2加工部分16を形成し、ケース胴であるブランク17が完成する。
そして、ブランク17は、図3に示す除材手段としての除材ロボット120により、第2旋回テーブル103の保持部分から取外し(除材)されて、図示しない収納容器に収納される。
次に、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材10CのD1部を切断加工した残りのD2部を用いて、前記と全く同じ形状のケース胴であるブランク17を製造する。
このケース胴であるブランク17の製造は、第1加工ステップS1、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4の順に加工することにより2個目のブランク17が完成する。
そして、ブランク17は、最初のブランク17と同様に除材ロボット120により、第2旋回テーブル103の保持部分から取外しされて収納容器に収納される。
以降、同様に第1の母材10CのD2部を切断加工した残りのD3部を用いて、ケース胴であるブランク17を第1加工ステップS1、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4の順に加工することにより3個目のブランク17が完成する。
次に、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材10CのD3部を切断加工した残りのE1部を用いて、ガラス縁を製造する。
このガラス縁の製造は、第1旋回テーブル102において第1加工ステップS1として対象部位を形成する。そして、第2加工ステップS2として第2旋回テーブル103に設定された第2の母材20C(子爪158C,159C)のDH部を用いて形成された保持部分15を切削除去しながら、EH部を用いて、第1加工ステップS1において切削加工された対象部位を第2旋回テーブル103側に保持する新たな保持部分を形成する。
以降、同様に、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4を経て、ガラス縁が完成する。
次に、第1旋回テーブル102に設定された第1の母材10CのE1部を切断加工した残りのE2部を用いて、前記と全く同じ形状のガラス縁を製造する。
このガラス縁の製造は、第1加工ステップS1、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4の順に加工することにより2個目のガラス縁が完成する。
以降、必要数のガラス縁を同様に、第1加工ステップS1、第3加工ステップS3、第4加工ステップS4を経て、ガラス縁を製造する。
その後、このブランク及びガラス縁は、必要に応じて研磨加工、表面処理加工が施され外装部品が完成する。
なお、以上に説明した加工ステップは、第1加工ステップS1、第2加工ステップS2の順に替えて、先ず第2加工ステップS2において第2の母材20Cの保持部分15を形成し、次に第1加工ステップS1において第1の母材10Cの対象部位13を形成する順に加工しても良い。
以上説明したように第3の実施形態によれば、第1の実施形態における効果(1)〜(6)が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)1つの第1の母材10Cから、偏芯や芯振れ等が少なく表裏面の同軸度の良い高精度の複数種の時計用部品としての外装部品を、所望の数量、容易に得ることができる。
(2)第1の母材10Cの第1テーブルへの設定は、第1旋回テーブル102に保持手段としての押付けチャック163により着脱自在に保持されることにより、各種材質の棒材や異型ブロックの第1の母材10Cを短時間に容易に交換して、種々の時計用部品としての外装部品を効率的に製造することができる。
(3)第4加工ステップS4の加工終了した時計用部品としての外装部品を、保持部分15から除材する除材手段としての除材ロボット120を備えたことにより、製造装置100を無人稼動して、複数種の外装部品を必要数得ることができる。
以上の実施形態において、第1の母材10,10B,10Cは、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、チタン、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、黄銅のいずれか1つからなる棒材の場合、金属材料からなる異型ブロックの場合で説明したが、材質は金、プラチナなどの貴金属あるいは、金属ガラス(ナノメタル)などであっても良い。
また、母材の材質は、前述のような金属材料に限らず、プラスチック等任意の材料を採用でき、切削、研磨等の機械加工が可能な材料であれば、任意に選択できる。
また、第1の母材の形状は、板及び鍛造、射出成形などにより機械的に成形された形状の母材であっても良いし、時計用部品の平面形状に成形されたもの、例えば部品の平面形状に近似の引き抜き材などを用いても良い。こうすることで、加工工程において平面形状の加工(2次元加工)を簡略化できる。さらに、第1の母材10は、例えばJIS(日本工業規格)の規格品を用いることが望ましい。こうすることで、棒材の場合には形状、サイズなどの種類が豊富であり、安価で容易に入手することができる。
第1の母材の形状は、棒状部材に限らず、例えばブロック状部材や、平板状部材、環状部材、異径形状など、任意の形状のものを採用できる。また、第1の母材は、予め鍛造や切削など適宜な加工が施されある程度の形状が形成された任意の形状のブランク材などを使用してもよい。
第1の母材は、各実施形態のような外径押さえチャック140によって保持されるものに限らない。
図17には、第1の母材の保持手段の変形例が示されている。この図17において、第1の母材10は、大径部分および小径部分を有する異径形状に形成されており、保持手段140Aは、この第1の母材10の小径部分を外側からチャックする構造となっている。
また、図18には、第1の母材の保持手段の別の変形例が示されている。この図18において、第1の母材10は、環状に形成されており、保持手段140Bは、この第1の母材10の内径部分を内側からチャックする構造となっている。これらのように、第1の母材の保持手段は、第1の母材の形状に応じて適宜設定できる。
実施形態において、第1の母材10,10B,10Cの第1旋回テーブル102への保持手段は、外径押さえチャック140、螺子162、押付けチャック163を用いた場合で説明したが、内径押さえチャックあるいは、外径押さえチャック140の3爪と爪の作動範囲を除いた第1テーブル面に螺子により固定する等の併用の保持方法により、着脱自在に保持される場合で有っても良い。また、第1の母材の保持手段は、第1の母材の保持部材と同様に、爪と子爪を備え、製造装置による削り出しで子爪の形状を第1の母材の形状に対応させて形成してもよい。
また、内・外径押さえチャック150は、2つの爪156,157を有する2爪チャックの場合で説明したが、3爪チャックあるいは4爪チャック等の複数爪チャックであっても良い。
また、実施形態において、ケース胴のブランクの切削による製造工程においては、単にケース胴の部品が輪郭部品を形成する場合で説明したが、例えば文字や模様なども対象部位に対して削り出し加工することが可能である。
穴明け加工は、第3加工ステップで行う製造方法に限らず、第1加工ステップや第2加工ステップ、または第4加工ステップで行ってもよい。また、穴明け加工は、必要に応じて行えばよく、必ずしも必要ではない。
研磨加工は、必ずしも必要ではなく、例えば鏡面仕上げが必要ない場合には、研磨加工の工程を省略して、切削加工のみまたは荒加工の研削加工のみで完成形状を製造してもよい。これによれば、研磨加工の工程の有無により時計用部品の表面状態の多様化を図ることができ、デザインの多様化にも柔軟に対応できる。
本発明において、製造装置100は、削り出し加工には、3次元加工が可能なたとえば同時5軸制御機能を有しているが、旋削機能を主体とした機械よりも、マシニング機能を主体とした機械の方が望ましい。具体的には、旋削主軸の回転数は50〜5,000min−1、ミーリング主軸は35〜100,000min−1の回転領域を装備していることが望ましい。こうすることにより、第1の母材に適した加工条件範囲で効率的な加工が可能となり、加工効率(加工時間)の観点、製品の品位を高めることができる。
除材手段および除材方法は、除材ロボットを備えた構成および除材ロボットによる方法に限らず、例えば第2テーブルの駆動機構を利用してもよい。具体的には、例えば除材手段は、完成形状に加工された時計用部品を収納する収納容器と、少なくとも回転軸に直交する方向を軸に旋回可能な第2テーブルとを備える。時計用部品を加工したのち、第2テーブルを旋回して時計用部品の保持部分が鉛直方向下方となる位置に移動させ、時計用部品の保持を解除することによって時計用部品を自由落下させ、収納容器に収納する。この場合に、製造装置にもともと設けられている切削油を時計用部品にかけることにより、時計用部品に付着した切削くずを除去するとともに、保持部分から離脱しやすくして収納容器に収納しやすいようにしてもよい。また、収納容器には水などの液体を収容するなど、緩衝手段を設け、収納された複数の時計用部品が互いに衝突して損傷するのを防止することが望ましい。このような除材手段の構成及び除材方法によれば、もともと設けられている製造装置の構成を利用しながら自動的に時計用部品の除材を行えるので、簡単な構造で加工工程の自動化を図れ、複数の時計用部品を連続して一貫加工できる。
時計用部品は、各実施形態で述べられた外装部品に限らず、その他例えば竜頭や地板、輪列受け、文字板、バンド駒等、任意の部品を採用できる。
本発明の時計用部品の製造方法の第1の実施形態を示す図。 本発明の時計用部品の製造方法の第1の実施形態を示す図。 時計用部品を製造するための製造装置の一例を示す模式図。 内・外径押さえチャックの説明図。 ブランクを切削により加工するための加工プログラムの一例を示す模式図。 第1加工ステップS1を示す図。 第1加工ステップS1を示す図。 第1加工ステップS1を示す図。 第2加工ステップS2を示す図。 第3加工ステップS3を示す図。 第3加工ステップS3を示す図。 第4加工ステップS4を示す図。 ステンレス鋼で外装部品を製造した場合の製造後の組成を示す図。 チタンで外装部品を製造した場合の製造後の組成を示す図。 本発明の第2の実施形態を示す模式図。 本発明の第3の実施形態を示す模式図。 第1の母材の保持手段の変形例を示す図。 第1の母材の保持手段の別の変形例を示す図。
符号の説明
10,10B,10C…第1の母材、11…第1加工部分、13,14…対象部位、15…保持部分、16…第2加工部分、20…第2の母材、102…第1テーブルとしての第1旋回テーブル、103…第2テーブルとしての第2旋回テーブル、120…除材手段としての除材ロボット、140…保持手段としての外形押さえチャック、150…内・外形押さえチャック、162…保持手段としての螺子、163…保持手段としての押付けチャック、S1…第1加工ステップ、S2…第2加工ステップ、S3…第3加工ステップ、S4…第4加工ステップ。

Claims (12)

  1. 第1の母材を加工して時計用部品を製造するための時計用部品の製造方法であって、
    前記第1の母材を第1テーブルに設定して機械加工により第1加工部分を削り出しすることで対象部位を形成する第1加工ステップと、
    第2テーブルに設定された第2の母材を機械加工により削り出しすることで、前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された対象部位を保持する保持部分を形成する第2加工ステップと、
    前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された前記対象部位を前記第2テーブル側の前記保持部分にて保持して、前記対象部位を前記第1の母材から削り出し加工により分離する第3加工ステップと、
    前記第1の母材から分離された前記対象部位に対してさらに機械加工により削り出しすることで前記対象部位に第2加工部分を形成する第4加工ステップとを有することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の時計用部品の製造方法において、
    時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材及び第2テーブルに設定された保持部分形成後の前記第2の母材を用いて、第2の時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、以降、同様に各ステップを順次繰り返し、1つの第1の母材から複数の時計用部品を順次加工することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  3. 請求項1に記載の時計用部品の製造方法において、
    時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材を用いて、所望数の前記時計用部品を前記第1加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  4. 請求項1に記載の時計用部品の製造方法において、
    時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材を用いて、所望数の前記時計用部品を前記第1加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、その後、前記第1テーブルに設定された切断加工後の残りの前記第1の母材及び前記第2テーブルに設定された保持部分形成後の前記第2の母材を用いて、第2の時計用部品を前記第1加工ステップ、第2加工ステップ、第3加工ステップ、第4加工ステップの順に加工し、以降、この順序に複数種の時計用部品を必要数ずつ加工することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記第1加工ステップ、第2加工ステップの順に替えて、第2加工ステップ、第1加工ステップの順に加工することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記第1加工ステップにおいて削り出し加工された対象部位を、第2テーブル側の内・外径押さえチャックに着脱自在に保持される保持部分で保持することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記第1の母材を第1テーブルに保持する保持手段により、当該第1の母材を着脱自在に前記第1テーブルへ設定することを特徴とする時計用部品の製造方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記機械加工は、第1加工ステップと第4加工ステップの少なくとも何れか一方に、研磨加工を含むことを特徴とする時計用部品の製造方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記第2テーブルと前記保持部分との間に設けられた位置決め手段により、前記保持部分を前記第2テーブルに対して位置決めすることを特徴とする時計用部品の製造方法。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法において、
    前記第4加工ステップの加工終了した時計用部品を、前記保持部分から除材する除材工程を備えたことを特徴とする時計用部品の製造方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法によって製造されることを特徴とする時計用部品。
  12. 請求項1乃至10の何れか一項に記載の時計用部品の製造方法によって製造される時計用部品を備えたことを特徴とする時計。

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