JPH10201148A - 同期電動機 - Google Patents

同期電動機

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JPH10201148A
JPH10201148A JP9000050A JP5097A JPH10201148A JP H10201148 A JPH10201148 A JP H10201148A JP 9000050 A JP9000050 A JP 9000050A JP 5097 A JP5097 A JP 5097A JP H10201148 A JPH10201148 A JP H10201148A
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Masayuki Nashiki
政行 梨木
Seiji Hiramatsu
誠治 平松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期電動機を広い速度範囲で安定に動作させ
る。ドライブユニットに過度な負担をかけず、特に高速
回転領域において十分な界磁を発生させる。 【解決手段】 同期電動機は、回転軸8を備えた回転子
とその回転子の周囲に設けられた固定子7とを含む。回
転子は、磁束を導く磁路が形成され磁気方向性をもった
電磁鋼板回転子6と、着磁された永久磁石で構成された
永久磁石回転子9と、で構成される。永久磁石は界磁を
発生する。回転子の円周方向に沿って永久磁石による磁
極を形成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広い速度域で使用
可能な同期電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の同期電動機の例を図7〜11をも
とに説明する。図7及び図8は従来の6極の同期電動機
を示しており、具体的には、同期電動機の一種であるリ
ラクタンスモータと呼ばれる電動機を示している。リラ
クタンスモータは周知のように磁気誘導によってトルク
を発生するモータである。図7は同期電動機を側面から
見た断面図である。図7において、6は回転子であり、
7は固定子であり、8は軸である。図8は図7の同期電
動機を軸方向から見た断面図である。図8において1は
回転子の磁路であり、2は磁路1間をセパレートするス
リットである。図11は、別の従来の6極の同期電動機
の回転子を示しており、同期電動機の一種である永久磁
石型同期モータと呼ばれる電動機を示している。図11
は同期電動機の回転子を軸方向から見た断面図である。
図11に示す回転子を持つ同期電動機の固定子は、図8
に示すリラクタンスモータのものと変わりないものとな
っている。また、永久磁石型同期モータを側面から見た
断面図は図7と同様になっている。図11において、6
は回転子であり、3は永久磁石であり、PN及びPSは
磁極の向きでそれぞれN極とS極を示している。図9及
び図10は、この同期電動機の固定子巻線の結線状態を
示したものである。図9及び図10におけるのR、S、
Tは電源の相を示しており、U、V、Wはそれらの相
R、S、Tに対応した固定子巻線の一方端子を示してお
り、X、Y、Zはそれぞれ固定子巻線の他方端子で相互
連結されている。
【0003】はじめに、従来の同期電動機の内、リラク
タンスモータについて説明する。回転子6は、電磁鋼板
製の薄い円盤を軸方向に幾重にも積層してなるものであ
る。それらの円盤間は電気的に絶縁されている。この円
盤を軸方向から見た様子は、図8の回転子6のとおりで
あり、回転子磁路1とスリット2が交互に多数並んで存
在している。回転子磁路1は、隣り合う2つの磁極を磁
気的に短絡するパターンを有している。スリット2は、
隣接する磁路1間を磁気的に絶縁する役目を果たしてい
る。固定子7には、固定子巻線として3相の交流巻線が
巻回されている。固定子巻線に回転子の回転位置に合わ
せて励磁電流を流すと、回転子では励磁電流に比例した
トルクが発生する。次に、従来の同期電動機の内、永久
磁石式同期モータについて説明する。回転子6は、回転
子軸外周に永久磁石3を貼り付けてなるものである。回
転子6の外周に貼り付けられた永久磁石3は、N極とS
極が回転方向に交互に現れるように着磁されている。前
記リラクタンスモータと同様に、固定子7には、固定子
巻線として3相の交流巻線が巻回されている。固定子巻
線に回転子の回転位置に合わせて励磁電流を流すと、回
転子では励磁電流に比例したトルクが発生する。図9及
び図10はそれぞれスター結線及びデルタ結線を示して
いる。スター結線とデルタ結線は各相に巻回された巻線
の端子を切り替えることにより選択的に実現される。図
9において、端子X・Y・Zは短絡されている。図10
において端子UとZ、端子VとX、端子WとYはそれぞ
れ短絡されている。図7及び図8に示す同期電動機にお
いて、界磁を一定としつつ、回転子の回転数を上げてい
くと、巻線には回転数に比例した逆起電力が発生され
る。このため、図7の同期電動機に関し、その最大トル
ク及び最高回転速度は、同期電動機に電力を供給するド
ライブユニットの電圧及び電流の供給能力によって制限
を受ける。
【0004】低速回転領域において同期電動機は図9に
示したスター結線で制御され、高速回転では図10に示
したデルタ結線で制御され、すなわち回転速度に応じて
結線状態を切り替えることで、基底回転数の例えば1.
7倍程度の速度域まで使用することが可能である。速度
域の可変に関し、別の方法として界磁弱めによる制御が
あげられる。これは、誘導電動機において定電力制御を
行うものであり、この界磁弱め制御はリラクタンスモー
タの制御においても、実現可能なことが現在の電動機制
御の常識になっている。リラクタンスモータもこの制御
により基底回転数の4倍程度の速度域まで制御すること
が可能である。更に、以上のような方式を複数組み合わ
せて用いることにより、同期電動機をより広い速度領域
で使用することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スター結線−
デルタ結線の切り換えと定電力制御を組み合わせで、基
底回転数の10倍等の特に広い範囲の速度制御を行おう
とすると、高速回転領域において、界磁が非常に小さな
値になって電動機制御が困難になるという問題がある。
また、高速回転領域で短い巻線に切り換えることで界磁
を抑制する方式では、巻線長を切り替える前後で同等の
界磁磁束を得ようとすると、その巻線切り替え前後で、
巻線長の差の2乗に反比例させた分だけ界磁成分を大き
くする必要があり、巻線切り替え直後に必要な励磁電流
値がドライブユニットの最大出力電流値を上回ってしま
うという問題があった。なお、リラクタンスモータ自体
は、停電時に制動する機構を持たないため、それが必要
な場合、リラクタンスモータに制動機構を別途設ける必
要がある。本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、広い速度範囲で安定に動作でき
る同期電動機(特にリラクタンスモータ)を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、ドライブユニッ
トに過度な負担を課することなく、特に高速回転領域に
おいて十分な界磁を発生させることにある。また、本発
明の他の目的は、界磁弱めによる定電力制御を行うこと
ができる同期電動機を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、停電時などにリラクタンスモータを制
動させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、回転軸を備えた回転子とその回転子の周
囲に設けられた固定子とを含む同期電動機において、前
記回転子は、磁束を導く磁路が形成され磁気方向性をも
った第一の回転子磁極部と、着磁された永久磁石で構成
された第二の回転子磁極部と、を備えたことを特徴とす
る。上記構成によれば、第一の回転子磁極部に加えて第
二の回転子磁極部が設けられ、その第二の回転子磁極部
は着磁された永久磁石で構成されているため、その第二
の回転子磁極部により自発的に界磁(補助界磁又は主界
磁)を発生させて、例えば界磁弱め制御を行った場合で
も、必要十分な界磁を形成して安定した高速回転を行え
る。すなわち、特に高速回転領域でトルク性能を向上で
きる。本発明の好適な態様では、前記第一の回転子磁極
部と前記第二の回転子磁極部が回転軸方向に並んで設け
られ、あるいは、前記第一の回転子磁極部と前記第二の
回転子磁極部が回転子の円周方向に並んで設けられる。
第二の回転子磁極部が第一の回転子磁極部と回転軸方向
に並んで設けられる場合、第二の回転子磁極部は第一の
回転子磁極部の負荷側又は非負荷側に設けられ、あるい
は2分割された第一の回転子磁極部の中間に設けられ
る。また、第二の回転子磁極部が第一の回転子磁極部と
回転軸方向に並んで設けられる場合、第二の回転子磁極
部は、一磁極分又はそれ以下の幅の軸に沿った永久磁石
磁極が前記第一の回転子磁極部の間に設けられる。第二
の回転子磁極部は1又は複数のS・N極ペアで構成され
る。本発明の好適な態様では、前記固定子に含まれる各
相の巻線群がそれぞれ長さの異なる複数の巻線で構成さ
れ、巻線の長さを選択できる。巻線長の選択により、動
作条件が切り換えられ運転可能な速度範囲が広げられ
る。異なる長さの巻線は、1つの巻線に中間タップを設
けることにより構成でき、あるいは実際に複数の巻線を
設けることにより構成される。本発明の好適な態様で
は、前記第一の回転子磁極部は、磁極間に渡る磁路に沿
って磁束を導き、磁路と交差する方向に磁気抵抗が大き
い磁性材料で構成される。例えば、第二の回転子磁極部
は着磁された永久磁石で構成される。なお、回転子上に
おいて、第一の回転子磁極部と第二の回転子磁極部とが
磁気的に直列に接続されるように構成してもよい。そし
て、第一の回転子磁極部により界磁と第二の回転子磁極
部による界磁とが逆になるように界磁方向を設定し、第
二の回転子磁極部の界磁により全体としての界磁の大き
さを制御してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1をもとに
説明する。図1において、6は電磁鋼板回転子であり、
9は永久磁石回転子である。電磁鋼板回転子6及び永久
磁石回転子9の両者全体として回転子を構成している。
図1において、7は固定子であり、8は回転軸である。
図1の電磁鋼板回転子6は第一の回転子磁極部に相当す
る。その構造は基本的にリラクタンスモータと呼ばれる
従来の同期電動機と変わりない。その軸方向の断面も図
8に示した従来の同期電動機の回転子と変わりない。電
磁鋼板回転子6は、その名称が示す通り、磁極間に渡る
磁路に沿って磁束を導き、磁路と交差する方向に磁気抵
抗が大きい磁気方向性のある電磁鋼板からなる。永久磁
石回転子9は第二の回転子磁極部に相当し、その軸方向
の断面も図11に示した従来の永久磁石式同期モータの
回転子と変わりない。第二の回転子磁極部の作用につい
ては後述する。
【0008】リラクタンスモータでは励磁電流が界磁を
担っている。このため、永久磁石界磁のモータに比べ
て、リラクタンスモータではドライブユニットの駆動負
担が大きくなるという問題がある。特に、この問題は固
定子巻線を短く切り替えた直後に問題になる。そこで、
図1に示す実施形態では、電磁鋼板回転子6と同じ回転
軸8上の負荷側に永久磁石回転子9を設けている。永久
磁石回転子9は、電磁鋼板回転子6と同様に固定子7に
対向しており、その固定子7に対し磁気的に作用する。
永久磁石回転子9の外縁部には永久磁石が配置されてお
り、外縁部の所定箇所が磁極になるように着磁されてい
る。以上の構成によれば、高速回転時において、界磁磁
束を主に永久磁石回転子9に負担させ、励磁電流による
界磁でトルク制御を行える。従って、ドライブユニット
の電流負担が軽減されるので、固定子巻線を短くするこ
とによって高速回転を実現しても従来の問題を回避でき
る。なお、永久磁石回転子9の軸方向の長さあるいは永
久磁石回転子9及び電磁鋼板回転子6の軸方向の長さ比
は適宜設定できる。永久磁石回転子9は、各磁極に対応
しつつその円周に沿って配置された1又は複数ペアのS
・N極で構成される。この実施形態によれば、永久磁石
が設けられているので、停電時などに制動作用を得られ
る利点もある。
【0009】ちなみに、図1において、永久磁石回転子
9は電磁鋼鈑回転子6の負荷側に位置しているが、永久
磁石回転子9の位置は、電磁鋼鈑回転子6の非負荷側や
電磁鋼鈑回転子を2つに分けた間にあってもかまわな
い。また、図1において電磁鋼鈑回転子6と永久磁石回
転子9は接して描かれているが、電磁鋼鈑回転子6と永
久磁石回転子9とは回転軸方向に離れていてもかまわな
い。また、永久磁石回転子9を説明した図11では、永
久磁石を回転子外周に配しているが、磁路1を設けて磁
極を外周に導くことにより、永久磁石を回転子内部に配
してもかまわない。
【0010】次に、図2に別の実施形態を示す。図2
は、この実施形態に係る6極の同期電動機の回転子部分
を回転軸方向から見た図である。ここで、この同期電動
機の固定子となる部分は、従来の6極の同期電動機の固
定子と同様であるため、図示省略されている。図2にお
いて、1は回転子の磁路であり、2は磁路1を磁気的に
絶縁するために設けられたスリットである。3は永久磁
石であり、4及び5はそれぞれ永久磁石3の回転子外周
になる部分であって、4がN極部分であり、5がS極部
分である。回転子のもつ磁極は、図2中に矢印で示した
間でであり、PNが回転子のN極部を構成し、PSが回
転子のS極部を構成する。
【0011】このように図1に示した回転子と別の形状
で、同期電動機の回転子の外周の一部に永久磁石を設け
ることによって、界磁磁束の一部又はかなりの部分を永
久磁石で負担することが可能である。図2において、永
久磁石3は回転方向におよそ1磁極分の幅をもってお
り、幾何学的に均衡が保たれるように、一方の永久磁石
3がもう一方の永久磁石3の対称(反対側)になるよう
に同じ形状の2個の永久磁石が回転子外周に配置されて
いる。なお、N極部及びS極部の関係も対称である。電
磁鋼鈑部分の磁極は、図8に示す従来の同期電動機の回
転子と同様、帯状に連なった多数の磁路1によって形成
されている。図2において、永久磁石3は、図8に示し
たような回転子における一方の磁極からその隣の磁極へ
磁束を導いている一連の磁路1を永久磁石に見立てたの
と同様の位置に設けられている。永久磁石3はその中央
で磁極間をまたいでおり、永久磁石の内でPN部分4が
N極に着磁され、PS部分5がS極に着磁されている。
【0012】次に、図3に更に別の実施形態を示す。図
3の回転子において、矢印で示した間に磁極が形成され
ており、PNが回転子のN極部、PSが回転子のS極部
になっている。ここで、ハイフンの後ろのPMは永久磁
石磁極を表し、MMは電磁鋼鈑磁極を表している。図3
において、2個の永久磁石3はそれぞれが1つ磁極の役
目をしており、その回転方向の幅は磁極PN、PSの幅
に等しくなっている。永久磁石3の位置は、図2の実施
形態と同様に、一方が他方の反対側に位置するように対
称に配置されている。図3において、永久磁石3の回転
子外周における一方側にはN極が形成され、永久磁石3
の回転子外周における他方側にはS極が形成されてい
る。電磁鋼鈑部分は複数の帯状の磁路1を含んでおり、
それらの磁路1の一方端はN極の範囲PNに延在してお
り、それらの磁路1の他方端はS極の範囲PSに延在し
ている。
【0013】図3に示す回転子は2極の固定子と組み合
わせることにより、2極の同期電動機としても用いる事
も出来る。この時、回転子の磁極の様子を図6に示す。
図6の回転子の左半分がN極、右半分がS極になってお
り、それぞれ磁極の中央に永久磁石を配置した形になっ
ていて、極の両縁が帯状の磁路になっていると見なすこ
とができる。ここで、図6における永久磁石磁極の幅は
磁極の幅より小さな値で適宜設定することで、永久磁石
による界磁負担を設定することができる。
【0014】次に、図4に更に別の実施形態を示す。電
磁鋼鈑の磁気抵抗を利用して界磁を制御することが可能
であり、すなわち、界磁の大きさを制御し、永久磁石界
磁の内の所望量を部分的に打ち消すことも可能である。
永久磁石による界磁磁束が多少多い場合に逆界磁を行え
ば、定電力制御により広い速度領域での電動機制御が可
能である。図4に示す実施形態では、図3に示した実施
形態よりも、永久磁石磁極が2個から4個に増やされて
おり、その代わりに、電磁鋼鈑の磁極が4極から2極に
減らされている。各磁路1の一方端は一方磁極に延在し
ており、各磁路1の他方端は他方磁極に配置された永久
磁石(N極又はS極)に対向している。すなわち、一方
磁極から他方磁極への磁力線経路に沿って見た場合、電
磁鋼板の磁極と永久磁石の磁極とが磁気的に直列に接続
されている。このように永久磁石による界磁磁束が大き
い場合でも、図2、図3の実施形態と同様に広い速度領
域での制御が可能である。なお、上記実施形態では永久
磁石磁界と電磁鋼板磁界とを逆方向に設定したが、順方
向に設定することもできる。
【0015】ちなみに、図2、図3及び図4に示した実
施形態では、6極の同期電動機が示されていたが、6極
を越える極数を有する同期電動機においても本発明を適
応可能である。すなわち、永久磁石3による界磁磁束を
適切にするために、永久磁石界磁を行う極数を増やして
もよい。同様に図6に示した実施形態についても、2極
を越える極数を有する同期電動機に本発明を適応可能で
ある。また、図2、図3、図4及び図6に示した実施形
態では回転子外縁部に永久磁石3を配置したが、永久磁
石を回転子6内部に埋め込んだ場合でも磁束を磁路1に
より回転子外周に導くことも可能であり、永久磁石が回
転子外周に現れていない場合でも、本特許に含むものと
する。
【0016】上記各実施形態に示した同期電動機の作用
を図5をもとに説明する。図5は、各実施形態の同期電
動機における固定子巻線の結線図である。図5中におい
て、R、S、Tは電源の相を示し、U1、V1、W1は
R、S、Tの各相に対応した固定子巻線の一方端子を示
し、X、Y、Zはそれぞれ端子U1、V1、W1の固定
子巻線の他方端子である。U2、V2、W2はそれぞれ
各相の固定子巻線の端子U1、V1、W1と端子X、
Y、Zの間にある端子である。
【0017】リラクタンスモータの回転速度が上るのに
従って固定子巻線を巻線長の短いものに切り替えること
により、そのリラクタンスモータを広い速度領域で制御
することが可能である。しかし、固定子巻線を短くする
とドライブユニットの界磁負担の増加して電流が増加す
るという問題が生じる。このため、あまり巻線を短くす
ることができなかった。そこで、上記各実施形態では、
界磁用の永久磁石を含む回転子が利用されている。これ
により、ドライブユニットの界磁負担が減り、それゆえ
ドライブユニットの電流供給能力にゆとりができるの
で、逆に考えれば、固定子巻線の巻線長を従来のリラク
タンスモータに比べ短くすることが可能になる。ところ
で、従来の同期電動機において、図9及び図10に示し
たようなスター結線とデルタ結線とを切り替える方式が
採用される場合、スター結線とデルタ結線との巻線長の
比は例えばおよそ1:1.7であるが、従来においてそ
の比を変えることができず、界磁弱め制御と組み合わせ
て使用した場合も、制御できる速度帯域の重複する速度
域が広いために、それほど大きな効果が得られなかっ
た。そこで、図5に示すように複数種類の巻線長を切り
替えられる構造を持つ固定子巻線を上記各実施形態の電
動機に組み合わせれば、従来よりも短い固定子巻線を使
うことができ、その結果、広い速度帯域を獲得できる。
図5において端子X,Y,Zは短絡され電動機の中性点
になっている。電源R、S、Tを低速回転時には端子U
1、V1、W1を選択し、高速回転時には端子U2、V
2、W2を選択することにより、広帯域な速度制御が可
能になる。
【0018】図5において、固定子巻線は各相1本であ
り、各巻線の中間地点に高速回転時用の電源端子を設け
ているが、固定子巻線は2種類の長さの別々の2本の巻
線であってもかまわない。また、固定子巻線の中間に設
けた端子の数、もしくは1相当たりの巻線の数はもっと
多くてもかまわない。また、上述の例では、高速回転時
にはU2、V2、W2を電源側に繋いだが、端子U2と
V2とW2を短絡しても同様の結果を得ることが可能で
ある。
【0019】上記実施例においては多くのスリットをも
つ磁性鋼板でできた回転子を使った同期電動機で説明し
てきたが、本発明は他の構造をもったリラクタンスモー
タにも適用可能であり、これらも本発明の範囲に含まれ
る。
【0020】また、本発明をリニアモータへ応用するこ
とも可能であり、複数の回転子を組み合わせた電動機に
も本発明を適用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、回転子の一部に界磁の
ための永久磁石を設けたので、特に高速回転領域で確実
な動作を可能にでき、広い速度範囲に渡って安定した速
度制御を実現できる。また、ドライブユニットの負担が
軽減されるので、従来に比べ短い固定子巻線を用いるこ
とができる。また、固定子巻線長の切り替えを併用する
ことで、特に広い広帯域の速度制御が容易化される。ま
た、停電時において、固定子巻線の短絡による短絡制動
も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る同期電動機の側面図である。
【図2】 本発明に係る同期電動機の断面図である。
【図3】 本発明に係る同期電動機の断面図である。
【図4】 本発明に係る同期電動機の断面図である。
【図5】 本発明に係る巻線の結線図である。
【図6】 本発明に係る同期電動機の断面図である。
【図7】 従来の同期電動機の側面断面図である。
【図8】 従来の同期電動機の軸方向断面図である。
【図9】 従来の同期電動機の結線図である。
【図10】 従来の同期電動機の結線図である。
【図11】 従来の同期電動機の軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 回転子磁路、2 回転子スリット、3 回転子永久
磁石、4 外周がN極の部分、5 外周がS極の部分、
6 電磁鋼板回転子、7 固定子、8 軸、9永久磁石
回転子、PN 回転子N極、PS 回転子S極、PN−
PM 永久磁石磁極N極、PS−PM 永久磁石磁極S
極、PN−MM 電磁鋼鈑磁極N極、PS−MM 電磁
鋼鈑磁極S極。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を備えた回転子とその回転子の周
    囲に設けられた固定子とを含む同期電動機で、前記回転
    子は、 磁束を導く磁路が形成され磁気方向性をもった第一の回
    転子磁極部と、 前記第一の回転子磁極部と回転軸方向に並んで設けられ
    た、 着磁された永久磁石で構成された第二の回転子磁極部
    と、 を備えたことを特徴とする同期電動機。
  2. 【請求項2】 回転軸を備えた回転子とその回転子の周
    囲に設けられた固定子とを含む同期電動機において、 前記回転子は、 磁束を導く磁路が形成され磁気方向性をもった第一の回
    転子磁極部と、 前記第一の回転子磁極部と回転子の円周方向に並んで設
    けられた、 着磁された永久磁石で構成された第二の回転子磁極部
    と、 を備えたことを特徴とする同期電動機。
  3. 【請求項3】 請求項1、または請求項2記載の同期電
    動機において、 前記固定子に含まれる各相の巻線群がそれぞれ長さの異
    なる複数の巻線で構成され、 巻線の長さを選択できることを特徴とする同期電動機。
  4. 【請求項4】 請求項1、または請求項2記載の同期電
    動機において、 前記第一の回転子磁極部は、磁極間に渡る磁路に沿って
    磁束を導き、磁路と交差する方向に磁気抵抗が大きい磁
    気方向性のある部材で構成されたことを特徴とする同期
    電動機。
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