JPH10200456A - 無線中継システム - Google Patents

無線中継システム

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Publication number
JPH10200456A
JPH10200456A JP164697A JP164697A JPH10200456A JP H10200456 A JPH10200456 A JP H10200456A JP 164697 A JP164697 A JP 164697A JP 164697 A JP164697 A JP 164697A JP H10200456 A JPH10200456 A JP H10200456A
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JP
Japan
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relay
time
signal
station
transmission
Prior art date
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Application number
JP164697A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Shiraishi
光男 白石
Minoru Ogawa
稔 小川
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Hitachi Denshi KK
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号遅延による影響を受けること無く、常に
確実に同時送受話に必要な切り替え制御が得られるよう
にした無線中継システムを提供すること。 【解決手段】 局間中継に伴う遅延時間td を補正する
ため、まず、同期信号SA2’は、前回の同期信号SA
1の立上り時点から時間T'(=T−td)後に発生させ、
これに続く圧縮音声信号としては、前回に受信した圧縮
音声信号A1の末尾で遅延時間td と同じ時間分の長さ
のデータを、末尾データA1”として記憶し、これを次
に受信されてくる今回の圧縮音声信号A2’の前に挿入
して補完することにより、遅延時間td が補正された信
号を得るようにしたもの。 【効果】 二周波時分割多重中継通信方式による長距離
の無線中継システムを容易に構築することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一周波同時送受話
方式の無線機を用いた無線電話システムに係り、特に比
較的広い通信エリアを対象としたシステムに好適な無線
中継システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、送信と受信の搬送波周波数が
同じでありながら、同時に双方向通話が可能な、一周波
同時送受話方式と呼ばれる無線通信システムが知られて
おり、この無線通信システムによれば、一周波にもかか
わらず、プレストーク方式などの送受切換操作を要せず
に、普通の電話と同様に通話を行なうことができる。
【0003】この一周波同時送受話方式は、SFD(Sin
gle Frequency Duplex)方式とも呼ばれる方式である
が、その動作について、図6により説明すると、この一
周波同時送受話方式では、図示のように、連続的に入力
される音声信号aを、順次、例えば400m秒の期間T
毎に1/2に時間圧縮して圧縮音声信号とする。そし
て、この圧縮音声信号を変調信号bとし、期間T内での
約半分を送信期間に割り当てる。
【0004】一方、この操作により、期間T内に作り出
された空き期間を受信期間に割り当てる。そして、この
受信期間に、通信相手が前記と同様に時間圧縮処理して
送出した圧縮音声データを受信し、これを2倍に時間伸
長して連続した受信音声出力が得られるようにする。
【0005】そして、この送受信動作の切換を、例えば
400m秒の周期の送受信切換制御信号cにより制御
し、交互に期間Tの1/2である200m秒の送信動作
と受信動作を繰り返して行う時分割動作により、一周波
双方向通信が得られるようにしたものである。
【0006】このとき、この時間圧縮/伸長のタイミン
グ管理は、変調信号bに示してあるように、送信期間毎
に最初に送出される同期信号により行なわれるようにな
っている。すなわち、まず、発呼局、すなわち、先に送
信を開始した局(無線機)が主導権をもち、変調信号bを
送信する。
【0007】そこで、着呼局、すなわち、通常は待ち受
け状態にある他の局の中で、この信号を受信し、それが
自局に対する呼びであった局は、その変調信号bの中の
同期信号を検出して送信と受信の切換を制御し、以後
は、この同期信号の授受により交互に送信と受信の切換
を継続するのである。なお、この制御は、マイクロコン
ピュータによるのが一般的である。
【0008】ところで、このような無線システムでは割
当周波数がセンチ波帯であり、このため、通信可能エリ
アがほぼ見通し範囲に限られてしまう。そこで、この制
限をクリアするため、中継用の基地局を設置し、この基
地局を介して通信を行うシステムが考えられるが、この
場合でも、上記した一周波同時送受話方式を適用するこ
とにより、通常は、4種類の周波数を異にする搬送波を
要するところ、2種類の搬送波を用いるだけで中継動作
を可能にした、いわゆる二周波時分割多重中継通信方式
の無線電話システムが従来から知られており、以下、こ
のシステムについて、図7により説明する。
【0009】この二周波時分割多重中継通信方式を用い
たシステムは、図示のように、例えば基地局1と、A移
動局2、B移動局3で構成されている。基地局1は、A
移動局2とB移動局3が、障害物Hなどの存在により見
通し範囲外にあったとき、これらの間の中継局となるも
ので、このため、可能な限り標高の高い場所、例えば障
害物Hの上などに設置される。
【0010】そして、この基地局1は、図8に示すよう
に、周波数f1 の受信部1Rと、周波数f2 の送信部1
Tとを備え、受信部1Rで受信した周波数f1 の電波か
ら復調した信号Vを送信部1Tに供給し、送信部1Tか
ら、今度は周波数f2 の電波として再び送信し、これに
より、中継局として働くようになっている。
【0011】移動局2、3は、何れも送信と受信を切り
替え、信号の圧縮と伸長による音声信号の同時伝送が得
られるように構成されている点は、上記した一周波同時
送受話方式と同じであるが、しかし、ここでは、図示の
ように、送信には周波数f1の電波を用い、受信には周
波数f2 の電波を用いるように構成されている点で、上
記した一周波同時送受話方式とは異なっている。
【0012】そして、これらの構成により、この図7の
システムは、以下の図9に示すように動作する。まず、
この図9において、A1、A2、A3、……はA移動局
2の音声信号(a1、a2、a3、……)を時間圧縮した圧
縮音声信号で、B1、B2、B3、……はB移動局3の
音声信号(b1、b2、b3、……)を時間圧縮した圧縮音
声信号であり、それぞれ同期信号が先頭に付加されてい
る。
【0013】次に、図9の(a)、(b)、(c)は、発呼局と
なったA移動局2での送信処理動作で、同図の(h)、
(i)、(j)は、着呼局となったB移動局3での送信処理動
作であり、これらは、基本的には図6のa〜cと同じで
あるが、ここで、図9(c)、(j)に示されているように、
この場合は、送信に周波数f1 の電波を用い、受信には
周波数f2 の電波を用いるというように、異なった周波
数の2種類の電波が用いられている点が、図6のときと
は異なっている。
【0014】次に、図9の(f)、(g)は、基地局1での信
号の受信処理と送信処理を示したもので、まず、受信部
1Rでは、周波数f1 の電波を受信し、同図(f)に示す
ように、復調信号Vを出力する。この復調信号Vは、図
9(b)に示されているA局変調入力信号と、(i)に示され
ているB局変調入力信号が組み合わされたものとなる。
そして、送信部1Tは、この復調信号Vを入力とし、周
波数f2 の搬送波信号を変調して、同図(g)に示すよう
に、信号Vで変調された周波数f2 の電波を送信するの
である。
【0015】これにより、一方のA移動局2の受信部か
らは、図9(e)に示す復調出力が現われ、この結果、そ
の受話器から、同図(d)に示すように、B移動局3から
の音声出力が得られ、同時に、他方のB移動局3の受信
部からは、図9(l)に示す復調出力が現われ、受話器か
らは、同図(k)に示すように、A移動局2からの音声出
力が得られることになる。
【0016】従って、この従来技術によれば、2種類の
搬送波を用いるだけで、移動局間での通話可能エリア
を、見通し範囲外にまで広げることができ、高い適応性
を備えた無線電話システムを得ることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、中継
局装置内における中継処理、並びに電波伝搬による信号
遅延に伴う信号遅延についての配慮がされておらず、特
に、中継距離の長い無線電話システムでは、同期信号の
遅れにより正常な切り替え制御が困難になってしまうと
いう問題があった。
【0018】例えば、図10に示すように、通話可能エ
リアを更に広げるため、かなりの距離を隔てた第1中継
ゾーンZ1にあるA移動局2と、第2中継ゾーンZ2に
あるB移動局3のために、それぞれ中継局RP1、RP
2を設置し、これら中継局RP1、RP2間を多重中継
回線で接続した無線電話中継システムなどでは、中継局
RP1、RP2間での信号遅延が無視できなくなってし
まう。
【0019】さらに詳しく説明するため、まず、各移動
局から送信される信号を細かく表示すると、図11に示
すようになっている。なお、これは、図9(f)、(g)を詳
細に示した状態になっている。そうすると、中継局RP
1、RP2のそれぞれで受信される信号も、図12(a)
に示す信号になる筈である。
【0020】しかしながら、これが多重中継回線で、一
方の中継局から他方の中継局に伝送されるので、各中継
局で受信される信号には、図12(b)に示すように、中
継局RP1、RP2間での伝送遅れによる遅延時間td
が現われてしまう。
【0021】そうすると、図12に示したA同期信号が
遅れて着呼局で受信され、続いて着呼局から送信される
B同期信号は更に遅れて発呼局で受信されることにな
り、この結果、発呼局では、このB同期信号に付随する
圧縮音声信号の一部と、次に送信されるA同期信号とが
時間的に重なってしまい、時分割による送受信動作がで
きなくなってしまうという問題を生じてしまうのであ
る。
【0022】本発明の目的は、信号遅延による影響を受
けること無く、常に確実に同時送受話に必要な切り替え
制御が得られるようにした無線中継システムを提供する
ことにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は、一周波同時
送受話方式の無線機を用い、中継局を介して二周波時分
割多重中継通信方式により通信を行うようにした無線中
継システムにおいて、所定の期間毎に順次周期的に受信
される同期信号の中の前回の同期信号の受信時点からの
時間処理により、予め設定してある所定の遅延時間だけ
順次進めた時点で同期信号を作成し、今回の同期信号と
して生成する手段と、前記同期信号に続いて受信される
圧縮音声信号の中の前回の圧縮音声信号の立上り時点か
ら、この圧縮音声信号の本来の継続時間から前記遅延時
間に相当する時間を差し引いた時間が経過した後からの
部分を補正用圧縮音声信号として順次抜き取って記憶す
る手段とを設け、前記今回の同期信号の送信時点に続く
今回受信圧縮音声信号の受信までの期間に、前記補正用
圧縮音声信号を挿入して中継送信するようにして達成さ
れる。
【0024】中継局間での信号伝送時間は決まっている
ので、予めこれを求めておき、前記所定の遅延時間とし
て設定しておくことにより、同期信号の遅れは完全に補
償されるので、同時送受話に必要な切り替え制御に狂い
が生じる虞れを無くすことができる。
【0025】一方、これにより今回の圧縮音声信号が受
信され始めるまでの間に生じる音声信号の欠落は、前回
の受信時に記憶した圧縮音声信号から補正用圧縮音声信
号として抜き取り、これにより補完されるので、音声の
受信再生に異常が生じる虞れも無い。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明による無線中継シス
テムについて、図示の実施形態により詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態で、この実施形態では、第
1中継ゾーンZ1に設置した中継局RP1と、第2中継
ゾーンZ2に設置した中継局RP2を用い、それぞれの
中継ゾーン内に位置する移動局間で、周波数f1 、f2
の二周波時分割多重中継通信方式により通信を行うよう
にした、図10に示したシステムと同様なシステムに本
発明を適用したもので、中継局RP1と中継局RP2の
間は無線多重回線Lで相互に同時中継伝送ができるよう
に構成してある。
【0027】まず、図示されていないが、A移動局、B
移動局などの各移動局は、それぞれ周波数f1 の送信機
と周波数f2 の受信機を備えている。次に、各中継局R
P1、RP2は、周波数f2 の送信機5と、周波数f1
の受信機6、アプローチ中継用受信ユニット7、リンク
中継用受信ユニット8、それに送信ユニット9を備えて
いる。
【0028】そして、この実施形態では、アプローチ中
継とリンク中継により、各移動局間での通話が得られる
ように構成してある。ここで、アプローチ中継とは、同
一中継ゾーン内に位置する移動局間での中継のことで、
リンク中継とは、異なった中継ゾーン内に位置する移動
局間での中継のことである。
【0029】従って、この図2では、A移動局とC移動
局間での中継局RP1を介して行われる中継と、B移動
局とD移動局間での中継局RP2を介して行われる中継
がアプローチ中継で、A移動局とB移動局間又はA移動
局とD移動局間の中継局RP1と無線多重回線L及び中
継局RP2を介しての中継と、C移動局とB移動局間又
はC移動局とD移動局間の中継局RP1と無線多重回線
L及び中継局RP2を介しての中継とがリンク中継とな
る。
【0030】まずアプローチ中継、例えば第1中継ゾー
ンZ1内のA移動局とC移動局の間では、図7の従来技
術と同じ中継動作になる。そして、このときは、各移動
局から周波数f1 で送信された信号が中継局RP1の受
信機6で受信され、アプローチ中継用受信ユニット7で
処理されてから送信機9に供給され、ここらから周波数
2 で送信され、同一中継ゾーン内に位置する他の移動
局、すなわち、C移動局で受信され、これが交互に行わ
れることにより、中継動作が得られることになる。
【0031】次にリンク中継、例えば第1中継ゾーンZ
1内のA移動局と、第2中継ゾーンZ2内のB移動局の
間では、次に説明する中継動作となる。すなわち、A移
動局から周波数f1 で送信された信号は、中継局RP1
の受信機6で受信された後、多重回線Lを介して中継局
RP2のリンク中継用受信ユニット8に伝送され、ここ
から送信ユニット9を介して送信機5に供給され、さら
にここから周波数f2 で送信され、B移動局で受信され
る。
【0032】一方、B移動局からA移動局への信号は、
中継局RP2の受信機6で受信されてから多重回線Lを
介して中継局RP1のリンク中継用受信ユニット8に伝
送され、ここから送信ユニット9を介して送信機5に供
給されて周波数f2 で送信され、A移動局で受信される
のである。
【0033】次に、この実施形態における各中継局RP
1、RP2のリンク中継用受信ユニット8と送信ユニッ
ト9による信号処理動作について説明する。上記したよ
うに、リンク中継では、中継局RP1と中継局RP2間
での信号伝送に伴う遅延時間が問題になるが、この実施
形態では、この遅延時間を無くすことができるようにな
っており、この点について、まず図1により説明する。
【0034】既に図12でも説明した通り、主として多
重回線Lの伝送時間ため、発呼局及び着呼局となった各
移動局から図1(a) に示すタイミングで送信された信号
は、各中継局では、図1(b) に示すタイミングで受信さ
れることになり、図示のように、遅延時間td が現われ
てしまう。
【0035】そこで、この実施形態では、各中継局RP
1、RP2の送信タイミングが、リンク中継用受信ユニ
ット8と送信ユニット9により、図1(b) に示す受信タ
イミングのもとで、図1(c) に示すタイミングに補正さ
れるように構成してある。
【0036】このとき、まず、同期信号SAについて
は、送信ユニット9内でのタイミング操作により、遅延
時間td と同じ時間だけ進めて送り出す方法をとる。し
かして、実際には、時間を進めることはできないので、
遅延時間td が定数として求まることを利用し、前回に
受信した同期信号から、この遅延時間td を考慮して経
過時間を計測し、圧縮信号をAD変換したデータのサン
プリングが開始されてから2番目の同期信号から正しい
タイミングが得られるようにする。
【0037】このため、まず、遅延時間td を求める。
この遅延時間td は、実測してもよく、多重回線Lの長
さから電波伝搬の遅延時間と多重中継回線を構成する装
置で発生する遅延時間から算出してもよい。次に、各同
期信号の時間間隔、つまり図6における期間Tと、遅延
時間td により、時間T'=(T−td)を計算し、この時
間T'を所定のメモリに設定しておく。
【0038】そして、前回の同期信号、例えば図1(b)
に示す同期信号SA1が受信され、立ち上がった時点か
ら時間の計測を開始し、時間T'が経過後、図1(c)に示
すように、予め設定してある所定のフォーマットの同期
信号を作成し、それを同期信号SA2'として送り出
し、これを順次、繰り返すのである。
【0039】これにより、通信動作開始後、最初に送信
された同期信号を除き、以後、図1(c)に示すように、
遅延補正され、図1(a)に示す発呼局及び着呼局の送信
タイミングに一致したタイミングの同期信号SA1’、
SB1’、SA2’、SB2’を、中継局から送信する
ことができる。
【0040】次に、圧縮音声信号A1〜、B1〜につい
ては、それらを中継局で新たに生成することはできな
い。従って、実際に受信されたデータを、そのままのタ
イミングで送り出すしかないが、そうすると、遅延補正
のため遅延時間td と同じ時間だけタイミングを進めた
分、その後、実際にデータが受信されてくるまでの間、
圧縮音声信号の最初の部分のデータが欠落してしまう。
【0041】そこで、図1(b)に示すように、前回に受
信した圧縮音声信号A1の末尾で遅延時間td と同じ時
間分の長さのデータを、末尾データA1”として記憶
し、これを、次に今回の圧縮音声信号A2’が受信され
てくるまでの間、図1(c)に示すように、補完して行く
ようにする。そして、これを各圧縮音声信号について順
次行うのである。
【0042】この結果、通信動作開始後、最初に送信さ
れた圧縮音声信号を除き、以後、例えば図1(b)、(c)に
示すように、今回の遅延補正された同期信号SA2’、
SB2’の後に、まず前回の圧縮音声信号A1の末尾デ
ータA1”、B1”が続き、次いで今回受信された圧縮
音声信号A2’、B2’に続くデータが得られることに
なり、この結果、信号を記憶して約T/2後に出力する
ことから信号の遅延が発生するかのように思われるかも
しれないが、時間伸長により連続した信号に復調された
ところでの遅延は、遅延時間Td だけである。
【0043】圧縮音声信号A1、B1からの各末尾デー
タA1”、B1”の抜取りは、次のようにして実行すれ
ば良い。すなわち、まず、同期信号を含む圧縮音声信号
の継続時間Dと遅延時間td から、時間D'=(D−td)
を求めておく。なお、この継続時間Dは、図6で説明し
た通り、期間Tの約1/2で、例えば図11に示したよ
うに、185ミリ秒である(T=375ミリ秒)。
【0044】そして、図1(b)に示すように、受信され
た同期信号SA1の立上り時点から時間の計測を開始
し、時間D'経過後、圧縮音声信号A1’を残して、圧
縮音声信号A1からデータの抜取りを開始してやるので
ある。従って、この実施形態によれば、音声の受信再生
に異常が生じることなく、同期信号の遅れを容易に補償
することができるので、同時送受話に必要な切り替え制
御に狂いが生じる虞れを確実に無くすことができる。
【0045】なお、この遅れ補償処理は、アプローチ中
継用受信ユニット、及びリンク中継用受信ユニットの両
ユニットで行なわれる。両ユニットでの処理方法は同じ
であるが、設定する遅延補正時間が異なる。
【0046】アプローチ中継用受信ユニットに設定する
遅延補正時間は、中継局RP1又はRP2、そのもので
発生する遅延時間、例えば図2の受信機6で受信し、送
信機5で送信したときに発生する遅延時間であって、f
1 とf2 の両方の電波を同時に受信・復調し測定した信
号の時間差である。
【0047】また、リンク中継用受信ユニットに設定す
る遅延補正時間は、アプローチ中継用受信ユニットの設
定値に、多重回線Lによる伝送遅延時間を加えたもので
ある。 次に、この図1に示す処理に必要な、各中継局
RP1、RP2におけるアプローチ中継用受信ユニット
7とリンク中継用受信ユニット8、それに送信ユニット
9の動作について、図3と図4により説明する。リンク
中継用受信ユニット8は、他方の中継局の受信機6から
多重回線Lを介して入力された受信信号16から同期信
号SA、SBと、圧縮音声信号A1、B1を検出する。
そして、まず同期信号に基づいて、各種の送信要求信号
10、11、12と、同期タイミング信号13を発生す
る。
【0048】また、これと共に、圧縮音声信号を図1で
説明した方法により処理し、遅延補正された圧縮音声信
号14を出力する。このとき、受信ユニット7、8は送
信ユニット9に対して圧縮信号クロック15を出力し、
送信ユニット9では、このクロックを基準に、圧縮信号
を取り込む。従って、このリンク中継用受信ユニット
7、8には、上記した遅延時間td と時間D'を格納し
たメモリが備えられている。
【0049】そして、これらアプローチ中継用受信ユニ
ット7とリンク中継用受信ユニット8から出力された信
号は、それぞれ送信ユニット9に供給されると共に、各
種の要求信号10、11、12については、他方の受信
ユニットにも相互に供給されるようになっている。
【0050】そこで、送信ユニット9は、これらの信号
に基づいて所定の変調信号を送信機5に供給し、これに
より、送信機5から、図4に示す遅延補正後の中継局電
波送信信号17が周波数f2 で送信されるようにする。
【0051】次に、これらの信号について説明する。ま
ず、信号10は発呼送信要求信号で、図4に示すよう
に、発呼局から最初に送信された同期信号の受信時に発
生され、送信ユニット9に発呼の送信を指示する働きを
するものである。
【0052】次に、信号11は着呼送信要求信号で、図
4に示すように、着呼局から最初に送信された同期信号
の受信時に発生され、送信ユニット9に着呼の送信を要
求する働きをするものである。なお、信号12は単信送
信要求信号で、送信ユニット9に単信の送信を要求する
ものであるが、二周波時分割多重中継通信方式による中
継動作には特に関係が無いので、詳しい説明は省略す
る。
【0053】同期タイミング信号13は、図1で説明し
た遅延補正後の同期信号SA1’、SA2’、……、S
B1’、SB2’、……の送信タイミングを送信ユニッ
ト9に与える働きをするもので、その作成については、
同じく図1で説明した通りで、要するに中継局電波受信
信号16の同期信号の内、前回の同期信号の立上り時点
から時間T'(=T−td)後に発生させるのである。
【0054】なお、送信ユニット9は、同期信号SA
1’、SA2’、……を受信した時間から一定時間後
に、同期信号SB1’、SB2’、……を送信してい
る。
【0055】一方、圧縮音声信号14は、受信ユニット
7、8から出力されたときは、図1(c)に示した信号の
内、同期信号を除いた信号に相当するものとなり、従っ
て、その作成処理も、図1で説明した通りで、要する
に、図1(b)に示すように、例えば、前回に受信した圧
縮音声信号A1の末尾で遅延時間td と同じ時間分の長
さのデータを、末尾データA1”として記憶し、これを
次に今回の圧縮音声信号A2’が受信されてくるまでの
間、図1(c)に示すように、DA変換することで補完し
て行くのである。
【0056】従って、この結果、送信ユニット9は、図
4に示す遅延補正後の中継局電波送信信号17が送信機
5から送信させるのに必要な変調信号を発生することが
できるのである。
【0057】なお、上記したように、発呼送信要求信号
10と着呼要求信号11、それに単信送信要求信号12
は、アプローチ中継用受信ユニット7とリンク中継用受
信ユニット8間で相互に入力されているが、これは、他
方の受信ユニットが現在中継を行なっていないことを確
認してから受信ユニットが送信ユニットに対し中継を指
示するためである。
【0058】次に、この実施形態での圧縮音声信号のデ
ータフォーマットについて、図5により説明する。な
お、この図5では、図1の信号A1を例にとって説明す
る。まず、圧縮音声信号には、サンプリング速度を96
00ワード/秒とすると、図示のように、全体として1
600ワードのデータが割り当てられている。
【0059】次に、末尾データA1”の前に10ワード
の重複データを付与し、これにより補正後の送信圧縮音
声データの前後が10ワードの重複データになるように
している。このワードは、AD変換及びDA変換の分解
能を示すビット数である。従って、この実施形態によれ
ば、音声再生時での音声のつなぎ目を連続的にすること
ができ、自然な音声再生を得ることができる。
【0060】ところで、この実施形態では、図3に示す
ように、アプローチ中継用受信ユニット7とリンク中継
用受信ユニット8に、必要な機能以外の機能を不能化す
ることにより、同じ構成のものが共用されるようにして
あり、これによりコストダウンが図れるようになってい
る。
【0061】しかして、この結果、アプローチ中継用受
信ユニット7についても、リンク中継用受信ユニット8
と同じ機能を持たせることもでき、この場合、同一中継
ゾーン内でのアプローチ中継に際しても、遅延補正を与
えることができ、これにより、アプローチ中継とリンク
中継とで、異なった遅延時間補正を行うことができる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、信号遅延による影響を
受けること無く、常に確実に同時送受話に必要な切り替
え制御が得られるので、中継距離の制約が無くなり、二
周波時分割多重中継通信方式による長距離の無線中継シ
ステムを容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線中継システムの一実施形態に
よる動作を説明するためのタイミング図である。
【図2】本発明による無線中継システムの一実施形態を
示す構成図である。
【図3】本発明の一実施形態における各ユニットの説明
図である。
【図4】本発明の一実施形態による信号処理を説明する
ためのタイミング図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるデータフォーマッ
トの説明図である。
【図6】一周波同時送受話方式の動作原理を説明するた
めのタイミング図である。
【図7】二周波時分割多重中継通信方式による中継シス
テムの説明図である。
【図8】二周波時分割多重中継通信方式による中継シス
テムに用いられる中継局の構成図である。
【図9】二周波時分割多重中継通信方式による中継シス
テムの動作を説明するためのタイミング図である。
【図10】本発明が適用対象とする無線中継システムの
一例を示す説明図である。
【図11】二周波時分割多重中継通信方式における信号
形式を説明するためのタイミング図である。
【図12】二周波時分割多重中継通信方式において発生
する遅延時間を説明するためのタイミング図である。
【符号の説明】
RP1 第1中継局 RP2 第2中継局 5 送信機 6 受信機 7 アプローチ中継用受信ユニット 8 リンク中継用受信ユニット 9 送信ユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一周波同時送受話方式の無線機を用い、
    中継局を介して二周波時分割多重中継通信方式により通
    信を行うようにした無線中継システムにおいて、 所定の期間毎に順次周期的に受信される同期信号の中の
    前回の同期信号の受信時点からの時間処理により、予め
    設定してある所定の遅延時間だけ順次進めた時点で同期
    信号を作成し、今回の同期信号として生成する手段と、 前記同期信号に続いて受信される圧縮音声信号の中の前
    回の圧縮音声信号の立上り時点から、この圧縮音声信号
    の本来の継続時間から前記遅延時間に相当する時間を差
    し引いた時間が経過した後からの部分を補正用圧縮音声
    信号として順次抜き取って記憶する手段とを設け、 前記今回の同期信号の送信時点に続く今回受信圧縮音声
    信号の受信までの期間に、前記補正用圧縮音声信号を挿
    入して中継送信するように構成したことを特徴とする無
    線中継システム。
JP164697A 1997-01-08 1997-01-08 無線中継システム Pending JPH10200456A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014170261A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Nohmi Bosai Ltd 警報システムおよび警報装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014170261A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Nohmi Bosai Ltd 警報システムおよび警報装置

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