JP2002077087A - 無線通信装置及び無線通信システム - Google Patents

無線通信装置及び無線通信システム

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JP2002077087A
JP2002077087A JP2000261228A JP2000261228A JP2002077087A JP 2002077087 A JP2002077087 A JP 2002077087A JP 2000261228 A JP2000261228 A JP 2000261228A JP 2000261228 A JP2000261228 A JP 2000261228A JP 2002077087 A JP2002077087 A JP 2002077087A
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distance
signal
transmission
wireless communication
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Susumu Asaoka
進 浅岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端末装置からの上りの信号の送信タイミング
をずらして送信することにより、ガードタイムを超える
ような距離の通信をする場合であっても、スロット間の
干渉を生じないTDMA無線通信を提供することを目的
とする。 【解決手段】 送信スロットと受信スロットとが所定間
隔で繰り返される時分割多重アクセス方式により、基地
局装置との間で無線通信を行う無線通信装置において、
前記無線通信装置は、前記基地局装置との距離に関連す
る情報を記憶する記憶手段(28)と、前記記憶された
距離に関連する情報により、前記基地局装置に対する送
信信号を同期させる同期手段(CPU27、クロック部
26)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、時分割多重アクセ
ス(TDMA)方式を利用した、WLL(Wirele
ss Local Loop)システムに関し、特に隣
接スロットへの干渉を抑制した送受信フレーム同期に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、TDMA方式を利用した無線通信
システムでは、基地局と移動局との間の電波の伝搬時間
を考慮して、受信スロットの最初に隣接するスロットか
らの干渉を防止するガードタイムを設け、無線局間の距
離をこのガードタイムを超えない範囲に限定していた。
また、無線局間の距離が長くなる固定マイクロ通信や、
静止衛星による衛星通信では、局間の距離が一定なの
で、その距離を考慮して送受信タイミングに固定的なオ
フセットを設け、送受信スロットのタイミングをずらし
て、スロット間の干渉を防止していた。
【0003】ここで、本発明が適用されるWLLシステ
ムは、人口密度が低い過疎地域であっても、電話線の敷
設工事をすることなく、電話局(交換機)と電話設置点
との間を無線回線で接続して遠隔地に加入者電話を開設
するものである。よって、無線基地局装置が設置される
電話局と電話機の近傍に設置される端末装置との間の距
離は一定にはならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したWLLシステ
ムのような半固定型の無線通信システムでは、局間の距
離が一定ではなく、送受信タイミングに固定的なオフセ
ットを設けることができない。また、自動車・携帯電話
のように基地局と移動局との距離が近接していないの
で、ガードタイムを超えて端末装置からの信号が隣接す
るスロットに侵入してしまい、干渉が生じてしまう。ま
たこの距離を考慮したガードタイムを設けると、一定時
間内に送信できるデータ量が減少し、多重化の効率が悪
化する。
【0005】図7に、PHS(Personal Ha
ndyphone System)方式における基地局
装置と端末装置との送受信タイミングを示す。このよう
に端末装置と基地局装置との距離によって、各スロット
の信号に伝搬遅延が発生していた。ここで、図7に示す
ように基地局装置と端末装置との距離が10kmである
とき、基地局装置で送信スロットTX1にて送信した信
号は10km先の端末装置では33.4μ秒遅延して受
信される。端末装置では、この受信信号に同期して送信
タイミングを生成する、すなわち受信スロットから送受
信切替タイミングである2.5m秒後に信号を送信す
る。よって端末装置が送信する信号は、端末装置と基地
局装置との往復の時間である66.8μ秒遅延して基地
局装置に到達する。一方、PHS方式では端末装置の出
力が小さいことから、各基地局装置のゾーンが小さい
(端末装置と基地局装置との距離が短い)ことを前提と
してシステム設計がされているので、各スロットの最初
に設けられるガードタイムは13μ秒である。この時間
は電波の伝搬時間に換算して約3.9kmである。よっ
て、端末装置を基地局装置から10km離れた場所に設
置した場合には、端末装置から送信された信号がガード
タイムを超えて隣接するスロット(RX2)に侵入し
て、干渉してしまう。
【0006】本発明は、端末装置からの上りの信号の送
信タイミングをずらして送信することにより、ガードタ
イムを超えるような距離の通信をする場合であっても、
スロット間の干渉を生じないTDMA無線通信を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、送信スロ
ットと受信スロットとが所定間隔で繰り返される時分割
多重アクセス方式により、基地局装置との間で無線通信
を行う無線通信装置において、前記無線通信装置は、前
記基地局装置との距離に関連する情報を記憶する記憶手
段(記憶部28)と、前記記憶された距離に関連する情
報により、前記基地局装置に対する送信信号を同期させ
る同期手段(CPU27、クロック部26)とを有する
ことを特徴とする。
【0008】第2の発明は、送信スロットと受信スロッ
トとが所定間隔で繰り返される時分割多重アクセス方式
により、基地局装置との間で無線通信を行う無線通信装
置において、前記無線通信装置は、前記基地局装置との
距離に関連する情報を記憶する記憶手段(記憶部28)
と、前記基地局装置からの信号に基づいて受信同期信号
を生成し、前記受信同期信号と前記記憶された距離に関
連する情報とにより送信同期信号を生成する同期信号生
成手段(ベースバンド部23、CPU27等)と、前記
送信同期信号により前記基地局装置に対する送信タイミ
ングを決定して、前記基地局装置に対する信号を送信す
る送信手段(無線部22、CPU27等)とを有するこ
とを特徴とする。
【0009】第3の発明は、第1又は第2の発明におい
て、前記無線通信装置は、前記基地局装置との距離によ
り前記受信スロットの最初に設けられるガードタイムを
超える遅延時間を生じるときに、前記記憶手段に前記距
離に関連する情報を記憶することを特徴とする。
【0010】第4の発明は、第1〜第3の発明におい
て、前記無線通信装置には、少なくとも数字及び記号の
入力が可能な入力手段を有する電話機が接続されてお
り、前記電話機に入力された情報に基づいて前記距離に
関連する情報を前記記憶部に記憶することを特徴とす
る。
【0011】第5の発明は、第1〜第4の発明におい
て、前記記憶手段は不揮発性メモリで構成されているこ
とを特徴とする。
【0012】第6の発明は、第1〜第5の発明におい
て、1の基地局装置と複数の端末装置との間を時分割多
重アクセス方式の無線回線で接続して通信をするTDM
A無線システムにおいて、前記端末装置は、前記端末装
置毎に異なる、前記基地局装置と前記端末装置との距離
に関連する情報を記憶する記憶手段と、前記基地局装置
からの信号に基づいて受信同期信号を生成し、前記受信
同期信号と前記記憶された距離に関連する情報とにより
送信同期信号を生成する同期信号生成手段と、前記送信
同期信号により前記基地局装置に対する送信タイミング
を決定して、前記基地局装置に対する信号を送信する送
信手段とを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の作用および効果】第1、第2の発明では、無線
通信装置と基地局装置との距離に関連する情報を記憶
し、この情報により基地局装置に対する送信信号のタイ
ミングを決定し、同期させるように構成したので、無線
通信装置と基地局装置との距離が受信スロットの最初に
設けられるガードタイムを超える遅延時間を生じる距離
であっても、隣接するスロットに干渉することなく、基
地局装置の受信スロットに同期したタイミングで上りの
信号を送信することができる。
【0014】特に、第3の発明では、無線通信装置と基
地局装置との距離により受信スロットの最初に設けられ
るガードタイムを超える遅延時間を生じるときに、無線
通信装置の記憶手段にこの距離に関連する情報を記憶す
るので、無線通信装置と基地局装置との距離により送信
タイミングのオフセットが必要でないときには基地局装
置への送信タイミングをずらすことなく、記憶手段の記
憶容量を削減し、同期処理を単純化することができる。
【0015】また、第4の発明では、距離に関連する情
報を電話機から入力して記憶部に登録するように構成し
たので、特別な装置を設けることなく、この距離に関連
する情報を登録することができる。
【0016】また、第5の発明では、距離に関する情報
は不揮発性メモリに記憶したので、端末装置の電源が遮
断しても登録した距離に関連する情報が消去されること
がない。
【0017】第6の発明では、前記端末装置毎に基地局
装置との距離に関する情報を記憶するように構成したの
で、一(基地局装置)対多(端末装置)とが通信する無
線通信システムで、前記端末装置毎に基地局装置との距
離が異なる場合であっても、隣接するスロットに干渉す
ることなく、基地局装置の受信スロットに同期したタイ
ミングで上りの信号を送信することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明が適用されるWLLシステ
ム全体の構成図である。
【0020】加入者電話網(PSTN)に接続された交
換機1には基地局装置(BS)10が接続されている。
基地局装置10と端末装置(SU)20とはPHS(パ
ーソナル・ハンディホン・システム)方式により無線回
線を設定して通信をすることができるように構成されて
おり、通常は局舎(例えば電話局)内に交換機1ととも
に設置される。
【0021】端末装置20は、交換機1(無線基地局装
置10)から数キロメートル〜数十キロメートル離れた
地点に設置される電話機2の近傍に設置される。また、
端末装置20と無線基地局10との間は無線回線で接続
されており、電話線を敷設することなく遠隔地において
も電話通信のサービスを提供する。この端末装置20に
は、加入者端末として音声通信のために電話機2が接続
されている。また、データ通信のためのモデム(図示省
略)も接続することができ、みなし音声信号を用いたデ
ータ通信を行うことができる。
【0022】1台の基地局装置10の周辺には複数の端
末装置20が設置されており、基地局装置10と端末装
置20との間で一対多通信を行うようになっている。す
なわち、本実施の形態では、端末装置20は一つの基地
局装置10との間で一対多の通信を行うものである。
【0023】電話機2に対して呼出があったときは、交
換機1は基地局装置10に着信先の電話番号を送信し、
基地局装置10は無線回線により着信先の電話機2が接
続されている端末装置20を呼び出し、加入者電話網と
電話機2とを接続する。一方、電話機2から発信すると
きは、電話機2のオフフックを検出した端末装置20
は、基地局装置10を呼び出し、基地局装置10との間
に無線回線を設定して、交換機1を介して、電話機2を
加入者電話網に接続する。
【0024】図2は、本発明の実施の形態の端末装置2
0のブロック図である。
【0025】端末装置20はアンテナ21により基地局
装置10からの電波(下りの信号)を受信し、基地局装
置10に向けて電波(上りの信号)を送信する。アンテ
ナ21で受信された基地局装置10からの下りの信号
は、無線部(TRX)22にて周波数変換処理等をして
ベースバンド部23に送られる。ベースバンド部23は
検波(復調)等のベースバンド処理をする。符号化・復
号化部24はベースバンド処理がされた信号を復号化し
アナログ信号に変換する。符号化・復号化部24で復号
化された信号は、インターフェース変換部25にて、電
話機2が接続可能な、加入者回線と同レベルの信号に変
換され、電話機2に供給される。
【0026】一方、電話機2からの音声信号は、インタ
ーフェース変換部25により内部信号のレベルに変換さ
れ、符号化・復号化部24により符号化されて、ベース
バンド部23、無線部22にて変調、高周波信号への変
換、増幅等の後、アンテナ21から基地局への上りの信
号として送信される。
【0027】CPU27は端末装置20の各部を制御す
る。特に無線部22に対してはクロック部26が発生し
たクロック信号に基づいて送受信切替タイミングを指示
する。記憶部28にはCPU27を動作させる制御プロ
グラムや、CPU27が動作するために必要なデータが
記憶されている。本発明では、基地局装置10と端末装
置20との距離により、端末装置20の送信タイミング
を変化させるので、記憶部28にはこの距離(送信タイ
ミング)のデータが記憶されている。また、記憶部28
は大容量コンデンサによりバックアップされたRAMや
EEPROM等の不揮発性メモリで構成されており、端
末装置20の電源が遮断しても記憶内容が消滅しないよ
うに構成されている。
【0028】図3は、本発明の実施の形態の基地局装置
10のブロック図である。
【0029】基地局装置10は交換機1を介して加入者
電話網に接続されている。交換機1から基地局装置10
に入力された信号はインターフェース変換部11にてレ
ベル変換され、符号化・復号化部12によって符号化さ
れ、ベースバンド部13、無線部14で変調、逓倍、増
幅等の処理がされて高周波信号となりアンテナ15から
端末装置20に対して下りの信号として送信される。
【0030】一方、アンテナ15により受信された端末
装置20からの上りの信号は、無線部14にて周波数変
換、復調等の処理がされベースバンド部13に送られ、
検波(復調)等のベースバンド処理がされる。符号化・
復号化部12はベースバンド処理がされた信号を復号化
しアナログ信号に変換する。復号化された信号は、イン
ターフェース変換部11にて、交換機1に入力可能なレ
ベルに変換され、交換機1に送られる。
【0031】CPU17は基地局装置10の各部を制御
する。クロック部16はクロック信号を発生し、CPU
17はこのクロック信号に基づいて無線部14に送受信
切替タイミングを指示する。記憶部18にはCPU17
を動作させる制御プログラムや、CPU17が動作する
ために必要なデータが記憶されている。
【0032】図4は、本発明の実施の形態の基地局装置
10と端末装置20との送受信タイミングを表すタイミ
ング図である。
【0033】前述したようにPHS方式では、1TDD
/TDMAフレーム中に4つの受信スロットと4つの送
信スロットとが配置されており、5ミリ秒周期で送受信
スロットが繰り返されている。また、各受信スロットの
最初には、端末装置20と基地局装置10との距離(端
末装置20と基地局装置10間の伝搬遅延時間)により
バーストが衝突して、隣接するスロットへの干渉を防止
するために13μ秒のガードタイムが設けられている。
【0034】本実施の形態では、基地局装置10と端末
装置20との間の距離が10kmであり、図4はこの場
合の送受信タイミングを示す。基地局装置10から送信
スロットTX1で送信された下りの信号は、10km先
に設置された端末装置20へ33.4μ秒遅延して到達
し、端末装置20ではこの距離の電波の伝搬時間だけ遅
延して受信される。また、送信スロットTX1に対応す
る受信スロットはRX1であるため、端末装置20はR
X1の受信スロットの33.4μ秒(Δt)前に上りの
信号を送信する必要がある。この33.4μ秒は基地局
装置10が送信スロットTX1にて送信したときの端末
装置20側での下りの信号が受信される遅延時間に等し
い。すなわち、端末装置20は、基地局装置10と端末
装置20との距離で定まる遅延時間分早く上りの信号を
送信しなければならない。
【0035】具体的には、端末装置20は下りの信号を
受信したスロット内に含まれる同期信号(同期ワード)
に基づいて送受信スロットの同期をとって、受信スロッ
トの2.5m秒(送受信切替タイミング)後に上りの信
号を送信する。本実施の形態では、下りの信号を受信し
て同期したタイミングから、距離により定まる遅延時間
の2倍の時間(66.8μ秒)だけ早く上りの信号を送
信する。すなわち、送受信切替タイミングから遅延時間
の2倍の時間(2×Δt)早く送受信を切り替える。よ
って、送信タイミングと受信タイミングとは、遅延時間
の2倍の時間(2×Δt)ずれる。
【0036】この上りの信号の遅延させる具体的手段に
ついて、図2を参照して説明する。基地局装置10から
の制御信号にはフレーム同期用の同期ワードが含まれて
いる。ベースバンド部23でこの制御信号から同期ワー
ドを抽出する、CPU27はタイミング生成手段を構成
しており、抽出された同期ワードに基づいて、クロック
部26が発生する19.2MHz(約0.05μ秒周
期)のクロック信号を分周して所定の周波数のフレーム
同期用のクロック信号(図5B)を生成する。このフレ
ーム同期用のクロック信号は下りの信号の受信に対応し
て端末装置20の受信スロット(基地局装置10の送信
スロット)と同期がとれている。
【0037】端末装置20の記憶部28にはオフセット
情報として、基地局装置10と端末装置20との距離の
情報が記憶されており、CPU27はこのオフセット情
報を読み出して、電波の伝搬速度を乗じて遅延時間を計
算し、受信同期用のクロック信号から計算された遅延時
間の2倍だけ早めた送信同期用のクロック信号(図5
C)を生成する。
【0038】この、基地局装置10と端末装置20との
距離の情報は電話機2に所定のコマンドを入力して登録
モードにすることにより、距離の情報を入力して端末装
置20の記憶部28に記憶することができるように構成
されている。なお、基地局装置10から無線回線を経由
して端末装置20に送信して、記憶部28に記憶するよ
うに構成することもできる。また、この距離の情報(キ
ロメートル又はメートル単位)は、遅延時間の情報(μ
秒又は秒単位)で記憶するように構成してもよい。
【0039】図5は、本発明の実施の形態の端末装置2
0での受信同期タイミングと送信同期タイミングを説明
する図である。図5のAは遅延時間を考慮しない通常の
同期クロック(基地局装置10の同期クロック)、Bは
到達時間分遅延した受信信号に同期した受信同期クロッ
ク、Cは到達遅延時間分早めた送信同期クロックを示
す。
【0040】基地局装置10からの制御信号に含まれる
フレーム同期用信号である同期ワードにより同期をとっ
たフレーム同期用のクロック信号(受信同期用のクロッ
ク信号B)は端末装置20の受信スロットと同期がとれ
ているので、基地局装置10の送信スロット(基地局装
置10のフレーム同期用のクロック信号A)からは到達
時間(Δt)分遅延している。一方、記憶部28に記憶
された、基地局装置10と端末装置20との距離に関連
するオフセット情報に基づき生成された、端末装置20
の送信同期用のクロック信号(C)は、端末装置20の
受信同期用のクロック信号(B)からオフセット情報に
規定された遅延時間の2倍の時間(2×Δt)だけ早
く、基地局装置10のフレーム同期用のクロック信号
(A)から遅延時間(Δt)分早い。
【0041】図6は、本発明の実施の形態の端末装置2
0でのフレーム同期タイミングの生成動作を示すフロー
チャートである。
【0042】基地局装置10は動作を開始すると一斉報
知チャネル等で下りの信号(ダウンリンク)を送信する
(ステップS101)。これに対応して端末装置20は
待受モードに入り、基地局装置10からの呼出を待つ
(ステップS102)。端末装置20が基地局装置10
からの自装置への呼出を受信したら(ステップS10
3)、基地局装置10からの同期用の信号に基づいて受
信同期クロック(図5B)を生成する(ステップS10
4)。その後、端末装置20のCPU27は記憶部28
に記憶されたオフセット情報を読み出して(ステップS
105)、送信同期クロックのオフセット時間を計算し
て(ステップS106)、送信タイミング信号を生成す
る(ステップS107)。そして、この送信タイミング
信号に同期した送信スロットで、基地局装置10に対し
て上りの信号を送信をする(ステップS108)。
【0043】本実施の形態ではPHS方式を用いて通信
を行うWLLシステムについて説明をしたが、PDC等
の他のTDMA方式を採用する移動通信システムにも、
上りの信号を基地局装置10と端末装置20との距離で
定まる遅延時間分早く送信することにより、本発明を適
用することができる。
【0044】このように、この実施の形態では、記憶部
28に記憶された、基地局装置10と端末装置20との
距離で定まる遅延時間に関連するオフセット情報に基づ
いて、端末装置20からの上りの信号を早く送信するの
で、基地局装置10では自機のフレームタイミングに合
致した信号を受信することができる。また、小さなゾー
ンを想定した小セル方式の移動体通信システムでも遠方
からの信号を受信することを想定していないので、各ス
ロットの干渉を防止するガードタイムが小さいことか
ら、本発明によればこのガードタイムを超えるような距
離においても、これらの通信方式を適用することができ
る。よって、遠距離を無線回線で結ぶ場合であっても、
新たなシステムを開発する必要がなく、システムの開発
・設計にかかる工数を削減することができるだけでな
く、実績がある信頼性の高いシステムとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるWLLシステム全体の構
成図である。
【図2】 本発明の実施の形態の端末装置のブロック図
である。
【図3】 同じく基地局装置のブロック図である。
【図4】 同じく基地局装置と端末装置との送受信タイ
ミングを表す図である。
【図5】 同じく端末装置でのタイミング信号を説明す
る図である。
【図6】 同じく端末装置でのフレーム同期タイミング
の生成動作を示すフローチャートである。
【図7】 従来の基地局装置と端末装置との送受信タイ
ミングを表す図である。
【符号の説明】
1 交換機 2 電話機 10 基地局装置(BS) 11 インターフェース変換部 12 符号化・復号化部(CODEC) 13 ベースバンド部(B/B) 14 無線部(TRX) 15 アンテナ 16 クロック部(CLK) 17 CPU 18 記憶部(RAM/ROM) 20 端末装置(SU) 21 アンテナ 22 無線部(TRX) 23 ベースバンド部(B/B) 24 符号化・復号化部(CODEC) 25 インターフェース変換部 26 クロック部(CLK) 27 CPU 28 記憶部(RAM/ROM)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信スロットと受信スロットとが所定間
    隔で繰り返される時分割多重アクセス方式により、基地
    局装置との間で無線通信を行う無線通信装置において、 前記無線通信装置は、前記基地局装置との距離に関連す
    る情報を記憶する記憶手段と、 前記記憶された距離に関連する情報により、前記基地局
    装置に対する送信信号を同期させる同期手段とを有する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 送信スロットと受信スロットとが所定間
    隔で繰り返される時分割多重アクセス方式により、基地
    局装置との間で無線通信を行う無線通信装置において、 前記無線通信装置は、前記基地局装置との距離に関連す
    る情報を記憶する記憶手段と、 前記基地局装置からの信号に基づいて受信同期信号を生
    成し、前記受信同期信号と前記記憶された距離に関連す
    る情報とにより送信同期信号を生成する同期信号生成手
    段と、 前記送信同期信号により前記基地局装置に対する送信タ
    イミングを決定して、前記基地局装置に対する信号を送
    信する送信手段とを有することを特徴とする無線通信装
    置。
  3. 【請求項3】 前記無線通信装置は、前記基地局装置と
    の距離により前記受信スロットの最初に設けられるガー
    ドタイムを超える遅延時間を生じるときに、前記記憶手
    段に前記距離に関連する情報を記憶することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】 前記無線通信装置には、少なくとも数字
    及び記号の入力が可能な入力手段を有する電話機が接続
    されており、 前記電話機に入力された情報に基づいて前記距離に関連
    する情報を前記記憶部に記憶することを特徴とする請求
    項1から3のいずれか一つに記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記記憶手段は不揮発性メモリで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一
    つに記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 一つの基地局装置と複数の端末装置との
    間を時分割多重アクセス方式の無線回線で接続して通信
    をするTDMA無線システムにおいて、 前記端末装置は、前記端末装置毎に異なる、前記基地局
    装置と前記端末装置との距離に関連する情報を記憶する
    記憶手段と、 前記基地局装置からの信号に基づいて受信同期信号を生
    成し、前記受信同期信号と前記記憶された距離に関連す
    る情報とにより送信同期信号を生成する同期信号生成手
    段と、 前記送信同期信号により前記基地局装置に対する送信タ
    イミングを決定して、前記基地局装置に対する信号を送
    信する送信手段とを有することを特徴とする無線通信シ
    ステム。
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