JPH10200374A - 弾性表面波フィルタおよび通過周波数帯域の形成方法 - Google Patents

弾性表面波フィルタおよび通過周波数帯域の形成方法

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JPH10200374A
JPH10200374A JP490897A JP490897A JPH10200374A JP H10200374 A JPH10200374 A JP H10200374A JP 490897 A JP490897 A JP 490897A JP 490897 A JP490897 A JP 490897A JP H10200374 A JPH10200374 A JP H10200374A
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acoustic wave
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reflector
electrode finger
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数特性の経時的な変化が小さく、信頼性
の高い弾性表面波フィルタを提供する。 【解決手段】 入出力端子間の信号伝送線路に直列に間
挿した第1の弾性表面波共振子11の第1のIDT13
の最端部の電極指13aと、この電極指13aと隣接す
る反射器14の電極指14aとの中心間距離P1 とし、
信号伝送線路と基準電位との間に第1の弾性表面波共振
子11と並列に間挿した第2の弾性表面波共振子12の
第2のIDT15の最端部の電極指15aと、この電極
指15aと隣接する反射器16の電極指16aとの中心
間距離をP2 とし、P1 とP2 とを調節することにより
周波数特性を制御する。P1 、P2 は挿入損失、共振効
率で最適化した値に限らず、周波数特性を重視して設定
されており、不要なスプリアスの誘発を抑制し、設計の
自由度を大きく向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィルタ
に関し、特に複数の弾性表面波共振子を組み合わせて構
成した弾性表面波フィルタに関する。また本発明は特に
移動体通信に用いられる弾性表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信分野の発展はめざまし
く、様々なシステムが開発されている。これらの移動体
通信システムに用いられている通信機器の小型化に伴っ
て、使用される電子部品もその小型化が求められてい
る。
【0003】通信機器の性能を左右する電子部品のひと
つにフィルタがある。移動体通信機器に用いる際に求め
られるフィルタ特性は、低損失、広帯域、急峻な帯域外
減衰特性である。一般的に、弾性表面波フィルタはこの
ような要求を満足する電子部品であるため、近年、移動
体通信機器に多く用いられている。
【0004】しかし、弾性表面波フィルタは電気信号を
弾性表面波という機械的なエネルギーに変換した後、再
び電気信号に変換するといった動作原理から、挿入損失
が大きいという課題を有し、低損失化を実現するために
様々な方式が提案、検討されている。例えば、一方向性
のフィルタや、複数のIDΤ(Inter Digit
alTransducer)を組み合わせたIIDT方
式、共振特性を利用した共振子型フィルタや、ラダー型
フィルタ等がある。特に移動体通信機器では、通信機器
の小型化という観点より、複雑なチューニング回路を必
要とせず、フィルタそのものが小型である共振特性を利
用した共振子型フィルタや、複数の1ポート型弾性表面
波共振子を直列・並列に組み合わせたラダー型フィルタ
が主流となっている。また、最近では共振子型フィルタ
とラダー型フィルタ双方の利点を活かした共振子型フィ
ルタとラダー型フィルタとを組み合わせた複合型のフィ
ルタも提案されている。
【0005】従来、1ポート型弾性表面波共振子を利用
したラダー型フィルタや、共振子型フィルタとラダー型
フィルタとの複合型フィルタに用いられる1ポート型弾
性表面波共振子では、この弾性表面波共振子のΙDΤの
最端部の電極指の中心から、この電極指と対向する反射
器(グレーティング状反射器)最端部の電極指の中心ま
で距離Ρは、IDTの励振する弾性表面波の波長λで規
格化されており、用いる圧電性基板にとって最も挿入損
失が小さくなるように固定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、共振子
型フィルタや1ポート型弾性表面波共振子を直列、並列
に接続しているラダー型およびその複合型のフィルタ等
の共振特性を利用したフィルタでは広帯域で低損失なフ
ィルタを比較的容易に作成することができるが、その特
性はフィルタが有している反射器の反射特性とΙDTを
構成している電極指の本数に依存するために、設計の自
由度が小さく所望のフィル夕特性を得ることが困難であ
るという問題がある。
【0007】従来、所望の特性を得るためには、共振子
フィルタの場合、共振子の対数を変えたり、IDTの周
波数と反射器の周波数とを変えるといった手段がとられ
ており、またラダー型フィルタの場合、直列共振子のI
DTと並列共振子のIDTが有する容量の比を調節する
ことによって設計の自由度を上げていた。しかしなが
ら、フィルタの入出力インピーダンスが制限されること
の多い移動体通信用フィルタでは、これらの手法でフィ
ルタの特性を向上し、また設計の自由度を向上すること
には限界があった。
【0008】また、1ポート型弾性表面波共振子を用い
るラダー型フィルタや共振子型フィルタとラダー型フィ
ルタの複合型フィルタでは、1ポート型弾性表面波共振
子に生じる高次の縦モードや横モードによるスプリアス
が構成したフィルタの帯域内特性に悪影響を及ぼし、フ
ィルタの平坦性が阻害したり、最悪の場合このスプリア
スがノッチとして現れてしまうために、必要な帯域幅を
確保できないといった問題が生じている。
【0009】通常の1ポート型弾性表面波共振子では、
これら高次モードのスプリアスを抑制するために次の2
つの手法を用いている。
【0010】縦モードによるスプリアスの抑圧には、I
DTと反射器のピッチを変えること、すなわちIDTと
反射器の周波数の関係を調節することにより、発生する
高次モードスプリアスの周波数が共振効率の低下する周
波数になるようにしている。しかし、1ポート型弾性表
面波共振子の基本的特性は反射器のストップバンドの幅
とその特性により制限されるため、IDΤと反射器のピ
ッチを変える方法には限界があり、IDTの周波数が反
射器のストップバンド内にはいる範囲内でしか制御する
ことができないという問題がある。
【0011】また、横モードによるスプリアスの抑制に
は、ΙDTを構成している電極指の交差幅を、IDT内
の互いに交差する櫛歯状電極指1組ずつ変化させるとい
った、ΙDT内での弾性表面波の励振強度で制御する方
法(いわゆるアポダイズによる重み付け方式)が一般的
であるが、この方式では1ポート型弾性表面波共振子の
開口長が、前述の重み付け方式を採用しなかった場合と
比べて大きくなること、また1ポート型弾性表面波共振
子自体の挿人損失が大きくなるといった問題がある。こ
のため、移動体通信用弾性表面波フィルタで用いられる
ラダー型フィルタや共振子型フィルタとラダー型フィル
タの複合型フィルタにこの方法を適用することは困難で
ある。
【0012】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものである。すなわち本発明は、通過周波数
帯域が広く、かつ低損失な弾性表面波フィルタを提供す
ることを目的とする。また本発明は、特に移動体通信に
用いられる通過周波数帯域が広く、かつ低損失なRF用
弾性表面波フィルタを提供することを目的とする。
【0013】さらに本発明は、移動体通信用途に適した
特性を有するだけでなく、設計の自由度の高い弾性表面
波フィルタを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性表面波フィ
ルタは、圧電性基板と、この圧電性基板上で入出力端子
を接続する信号伝送線路上に直列に配設され、第1のI
DTと、この第1のIDTの弾性表面波の励振方向に第
1のIDTを挟むように配設された第1の反射器とを有
し、互いに隣接する第1のIDTの電極指と第1の反射
器の電極指との中心間距離がP1 であるような第1の弾
性表面波共振子と、前記圧電性基板上で、前記信号伝送
線路と基準電位との間に第1の弾性表面波共振子と並列
に接続して形成され、第2のIDTと、この第2のID
Tの弾性表面波の励振方向に第2のIDTを挟むように
配設された第2の反射器とを有し、互いに隣接する第2
のIDTの電極指と第2の反射器の電極指との中心間距
離がP2 (P1 ≠P2 )であるような第2の弾性表面波
共振子とを具備したことを特徴とする。
【0015】本発明の弾性表面波フィルタが備える弾性
表面波共振子は、第1の弾性表面波共振子、第2の弾性
表面波共振子それぞれ1個ずつに限ることなく、第1の
弾性表面波共振子または第2の弾性表面波共振子を多段
に接続するようにしてもよい。また、第1の弾性表面波
共振子、第2の弾性表面波共振子の以外にも、これらと
は構成の異なる弾性表面波共振子、弾性表面波フィルタ
などを接続するようにしてもよい。
【0016】第1の弾性表面波共振子と第2の弾性表面
波共振子とは、第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性表面波の
波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすとともに、第2の弾性表面波共振子の互いに隣
接する第2のIDTの電極指と第2の反射器の電極指と
の中心間距離P2 を、第2のIDTが励振する弾性表面
波の波長をλ2 としたとき P2 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
上の整数) を満たすように設定するようにしてもよい。本発明の弾
性表面波フィルタにおいて、信号伝送線路に直列に間挿
された弾性表面波共振子のうち、少なくとも1個が第1
の弾性表面波共振子であればよく、また、並列に接続さ
れた弾性表面波共振子のうち、少なくとも1個が第2の
弾性表面波共振子であればよい。
【0017】同様に、第1の弾性表面波共振子と第2の
弾性表面波共振子とは、第1の弾性表面波共振子の互い
に隣接する第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極
指との中心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性
表面波の波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
上の整数) を満たすとともに、第2の弾性表面波共振子の互いに隣
接する第2のIDTの電極指と第2の反射器の電極指と
の中心間距離P2 を、第2のIDTが励振する弾性表面
波の波長をλ2 としたとき P2 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすように設定するようにしてもよい。同様に、本
発明の弾性表面波フィルタにおいては、直列椀に間挿さ
れた弾性表面波共振子のうち、少なくとも1個が第1の
弾性表面波共振子であればよく、また、並列椀に接続さ
れた弾性表面波共振子のうち、少なくとも1個が第2の
弾性表面波共振子であればよい。
【0018】さらに、第1の弾性表面波共振子の共振周
波数をfr1、反共振周波数をfar1とし、第2の弾性表
面波共振子の共振周波数をfr2、反共振周波数をfar2
としたとき、fr2<far1 であり、かつfr1とfar2 と
はほぼ等しくなるように設定するようにしてもよい。
【0019】本発明の通過周波数帯域の形成方法は、第
1のIDTと、この第1のIDTの弾性表面波の励振方
向に第1のIDTを挟むように配設された第1の反射器
とを有し、互いに隣接する第1のIDTの電極指と第1
の反射器の電極指との中心間距離がP1 であるような第
1の弾性表面波共振子を、圧電性基板上で入出力端子を
接続する信号伝送線路上に直列に間挿するとともに、第
2のIDTと、この第2のIDTの弾性表面波の励振方
向に第2のIDTを挟むように配設された第2の反射器
とを有し、互いに隣接する第2のIDTの電極指と第2
の反射器の電極指との中心間距離がP2 (P1 ≠P2
であるような第2の弾性表面波共振子とを、前記圧電性
基板上で、前記信号伝送線路と基準電位との間に第1の
弾性表面波共振子と並列に間挿することを特徴とする。
【0020】第1の弾性表面波共振子と第2の弾性表面
波共振子とは、第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性表面波の
波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすとともに、第2の弾性表面波共振子の互いに隣
接する第2のIDTの電極指と第2の反射器の電極指と
の中心間距離P2 を、第2のIDTが励振する弾性表面
波の波長をλ2 としたとき P2 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
上の整数) を満たすように設定するようにしてもよい。
【0021】同様に、第1の弾性表面波共振子と第2の
弾性表面波共振子とは、第1の弾性表面波共振子の互い
に隣接する第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極
指との中心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性
表面波の波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
上の整数) を満たすとともに、第2の弾性表面波共振子の互いに隣
接する第2のIDTの電極指と第2の反射器の電極指と
の中心間距離P2 を、第2のIDTが励振する弾性表面
波の波長をλ2 としたとき P2 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすように設定するようにしてもよい。
【0022】さらに、第1の弾性表面波共振子の共振周
波数をfr1、反共振周波数をfar1とし、第2の弾性表
面波共振子の共振周波数をfr2、反共振周波数をfar2
としたとき、far2 <far1 であり、かつfr1 とfr2
とがほぼ等しくなるように設定するようにしてもよ
い。
【0023】すなわち本発明の弾性表面波フィルタは、
圧電性基板上に、導体薄膜からなる櫛歯型電極を互いに
交差させてなるインターディジタル変換器(IDT:Inter
Digital Transducer)と、このIDTの励振する弾性表
面波の励振方向に、IDTを挟み込むように配設された
導体薄膜からなるグレーティング(周期摂動回路)状の
反射器とを有する弾性表面波共振子を、複数個圧電性基
板上に接続した弾性表面波フィルタであって、IDTに
よって励振される弾性表面波の波長(λ)で規格化され
た弾性表面波共振子のIDTの最端部の電極指と、この
電極指と対向する反射器の電極指との中心間距離をPと
したとき、少なくとも1個の弾性表面波共振子のPの値
は、他の弾性表面波共振子のPの値と異なるものであ
る。
【0024】つまり本発明の弾性表面波フィルタは、共
振効率・挿入損失よりも周波数特性を重視したものであ
る。従来の移動体通信用弾性表面波フィルタに用いられ
ていた1ポート型弾性表面波共振子のIDTの端部の電
極指の中心から、この電極指と対向する反射器端部の反
射器の中心までのλで規格化された距離Ρが、挿入損失
に固執するあまり、用いる圧電性基板にとって損失が最
も小さくなるような値で固定してあり、自ら設計自由度
を低く拘束していた。
【0025】前述した課題を解決するために本発明の弾
性表面波フィルタにおいては、ΙDTの最端部の電極指
の中心から、この電極指と対向する反射器の最端部の反
射器の中心までの、弾性表面波共振子のIDTの励振す
る弾性表面波の波長λで規格化された中心間距離Ρが異
なる複数の1ポート型弾性表面波共振子を少なくとも1
個備えたものである。そして、このようなΙDTの最端
部の電極指と、この電極指と対向する反射器の最端部の
電極指との中心間距離Pが異なる複数の弾性表面波共振
子を、弾性表面波フィルタの入出力端子間に直列および
並列に間挿することにより、通過周波数帯域が広く、帯
域外減衰特性が急峻で、挿入損失が小さい弾性表面波フ
ィルタを構成することができる。
【0026】このような本発明の弾性表面波フィルタ
は、ΙDTの最端部の電極指と、この電極指と対向する
反射器の最端部の電極指との中心間距離Pを調節するこ
とにより、所望の周波数にトラップを形成することがで
き、設計の自由度が大きく向上する。このことは、同一
構成の弾性表面波フィルタにおいて、比較的限定の少な
いパラメータを変化させることにより、様々な用途の弾
性表面波フィルタを提供できることを意味する。
【0027】一般に、1ポート型弾性表面波共振子の特
性はΙDTの対数、IDΤと反射器の周波数の関係に依
存している。 しかしながら、先に述べたようにIDΤ
の対数による弾性表面波共振子の特性制御はフィルタの
インピーダンスにより制限される。また、IDTと反射
器の周波数を制御する方法も反射器のストップバンドの
幅により制限されることになる。
【0028】一方、従来の弾性表面波フィルタでは、I
DTと反射器との距離は、IDTの励振する弾性表面波
の波長λで規格化されており、用いる圧電性基板にとっ
て最も挿入損失が小さくなるように固定されている。し
かしながら、IDTと反射器との距離Pは前述のような
制限を受けることはない。したがって、距離Pを変化さ
せることにより、限られた設計パラメータ内で1ポート
型弾性表面波共振子の特性は制御される。
【0029】通常の1ポート型弾性表面波共振子のID
Tの端部の電極指の中心から対面する反射器端部の反射
器の中心までの距離Ρは基板の種類によって異なるが、
もっとも挿入損失の少ないλ/2の倍数、もしくはλ/
2の倍数よりλ/8を引いたものどちらか一方が選択さ
れる。これは、反射器による弾性表面波の反射源には電
気的なものと音響的なものとがあり、電気的な反射はλ
/2の倍数が、音響的な反射はλ/2の倍数よりλ/8
を引いたものが最も共振効率がよいため、圧電性基板の
有している反射源が電気的なものが支配的な場合と、音
響的なものが支配的な場合とにより選択している。
【0030】しかしながら、移動体通信用の弾性表面波
フィルタを構成する1ポート型弾性表面波共振子におい
ては、従来のように、必ずしもこれらの代表的なΡの値
を選択する必要はない。すなわち、IDTと反射器との
距離Ρを共振効率で最適化した場合、反射器による反射
効率が最大になるため、不必要な高次モードのスプリア
スも誘発しやすいのである。先に述べたように装置の大
きさ、挿入損失、インピーダンスに制限がある移動体通
信用フィルタにおいては、高次モードスプリアスの抑制
手法が限られている。また、移動体通信用弾性表面波フ
ィルタを構成する1ポート型弾性表面波共振子は、共振
点近傍でフィルタの帯域を作成し反共振点近傍で不必要
な周波数を除外するトラップを作成するものである。し
たがって、本発明の弾性表面波フィルタは、共振効率・
挿入損失よりも周波数特性を重視したものであり、ID
Tの最端部の電極指と、この電極指と対向する反射器の
電極指との中心間隔Pを変化させている。そして、この
ようなPを変化させた複数の弾性表面波共振子を組み合
わせて接続して弾性表面波フィルタを構成することによ
り、帯域外減衰特性を急峻にするとともに、弾性表面波
フィルタの設計の自由度を大きく向上したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の弾性表面波フィル
タについてさらに詳細に説明する。
【0032】(実施形態1)図1は本発明の弾性表面波
フィルタの構成の1例を模式的に示す図であり、図2は
図1の弾性表面波フィルタの構成の1例を概略的に示す
図である。図3は図2の弾性表面波共振子の一部を拡大
して示す図である。本発明の弾性表面波フィルタは、圧
電性基板上に形成した少なくとも2個の弾性表面波共振
子を有する弾性表面波フィルタであって、第1の弾性表
面波共振子11の第1のIDT13の最端部の電極指1
3aと、この電極指13aと隣接する反射器14の電極
指14aとの中心間距離P1 と、第2の弾性表面波共振
子12の第2のIDT15の最端部の電極指15aと、
この電極指15aと隣接する反射器16の電極指16a
との中心間距離をP2 とを調節することにより特性を制
御したものである。
【0033】例えば第1の弾性表面波共振子13は、1
個の第1のIDT13を1対の反射器14で挟み込んだ
構造の1ポート型弾性表面波共振子であり、第1のID
T13の最端部の電極指13aと、この電極指13aと
対向する反射器14の電極指14aとの中心間隔をP1
に設定している(図3(a)参照)。一方、第2の弾性
表面波共振子も、1個の第2のIDT15を1対の反射
器16で挟み込んだ構造の弾性表面波共振子であるが、
第2のIDT15の最端部の電極指15aと、この電極
指15aと対向する反射器16の電極指16aとの中心
間隔をP2 に設定している(図3(b)参照)。そし
て、このようなIDTの最端部の電極指と、この電極指
と対向する反射器の電極指との中心間隔Pを変化させた
複数の弾性表面波共振子を組み合わせて弾性表面波フィ
ルタを構成することにより、帯域外減衰特性を急峻にす
るとともに、弾性表面波フィルタの設計の自由度を大き
く向上することができる。
【0034】(実施形態2)本発明の弾性表面波フィル
タを、64°YカットΧ伝搬LiNbO3 基板を用いた
900MHz帯のRFフィルタに適用した例について説
明する。
【0035】図4、図5、図6、図7はIDΤ及び反射
器の中心周波数を900MHzに設定した1ポート型弾
性表面波共振子を入出力信号経路間に直列に配置したと
きの共振特性を示す図であり、IDΤの最端部の電極指
の中心から、この電極指と対面する反射器の最端部の電
極指の中心までの距離Ρをλ/2から、λ/8ずつ増加
していったときの共振特性の変化を示している。なお、
図4乃至図7に示した共振特性はP以外のパラメータを
共通にしてSmithの等価回路によるシミレーション
で求めたものであり、圧電性基板として64゜Yカット
Χ伝搬のLiNbO3 を用い、この圧電性基板上に50
対の電極指を有するIDTと、100本の電極指を有す
る反射器(グレーティング)を、厚さ約2000オング
ストロームのAl合金で作成した弾性表面波共振子につ
いて求めたものである。図4はP=λ/2に設定した場
合の共振特性を、図5はP={(λ/2)+(λ/
8)}に設定した場合の共振特性を、図6はP={(λ
/2)+(2λ/8)}に設定した場合の共振特性を、
図7はP={(λ/2)+(3λ/8)}に設定した場
合の共振特性をそれぞれ示している。
【0036】例えば図4はPの値を従来からLiNbO
3 基板で採用されていたλ/2に設定した弾性表面波共
振子を入出力端子間の直列接続したときの共振特性を示
したものである。この場合、共振点と反共振点のレベル
差は大きく、深いトラップを形成することができるが、
共振点、反共振点の周波数間隔は約20MHzあり、急
峻性に欠けるという問題を有する。これを図5、図6、
図7のように、Ρを変化させていくことにより、共振
点、反共振点間に新たなトラップが出現することがわか
る。この場合トラップレベルは浅いものとなるが、急峻
性は向上することができる。
【0037】図8、図9、図10、図11は図4、図
5、図6、図7と同様の1ポート型弾性表面波共振子を
入出力信号経路に対して並列に配置したときの共振特性
を示す図である。図8乃至図11においても図4乃至図
7と同様に、Pを変化させた場合、従来この圧電性基板
で採用されていたΡ=λ/2の場合(図8)と比較し
て、新たなトラップが出現し、急峻性を変化させること
ができる。
【0038】図4乃至図7、図8乃至図11に示したよ
うに弾性表面波共振子を入出力信号経路間に直列、並列
いずれに配置した場合においても、IDΤの最端部の電
極指の中心から、この電極指と対面する反射器の最端部
の電極指の中心までの距離Pの値を変化させることによ
り、この1ポート型弾性表面波共振子の特性を大きく変
化させることができる。
【0039】すなわち、システムにより要求される弾性
表面波フィルタの特性に合わせて、IDΤの最端部の電
極指の中心から、この電極指と対面する反射器の最端部
の電極指の中心までの距離Pを変化させた複数の1ポー
ト型弾性表面波共振子を直列、並列に組み合わせて接続
することにより、従来のように特定の値のPを有する1
ポート型弾性表面波共振子のみで構成されている弾性表
面波フィルタに比べ、設計の自由度を大きく向上するこ
とができる。
【0040】弾性表面波フィルタの通過帯域に用いる周
波数帯域は、直列配置の場合は最小損失点より低域側に
なり、並列配置の場合には最小損失点より高域側にな
る。そして図4乃至図7、図8乃至図11から、このよ
うな通過周波数帯域がフラットになるのは、相互に対向
するIDTと反射器の電極指の中心間距離Ρが、電気的
に反射効率のよいλ/2の倍数である場合か、もしくは
音響的に反射効率のよいλ/2の倍数からλ/8だけ小
さくした場合であることがわかる。したがって、本発明
の弾性表面波フィルタを、相互に対向するIDTと反射
器の電極指の中心間距離Ρをλ/2の倍数、もしくはλ
/2の倍数からλ/8だけ小さく設定した弾性表面波共
振子により構成するようにすれば、より平坦性の高い弾
性表面波フィルタを形成することができる。
【0041】(実施形態3)本発明者は、実際に上述の
ような構成を有する本発明の弾性表面波フィルタを作成
し、その特性を測定した。
【0042】図12は本発明の弾性表面波フィルタの構
成の別の1例を概略的に示す図であり、図13は図12
の弾性表面波フィルタの電極パターンの1例を模式的に
示す図である。図14、図15は図13に例示した電極
パターンを一部拡大して示す図である。圧電性基板とし
ては、図4乃至図7、図8乃至図11と同様に64°Y
カットΧ伝搬LiNbO3 を用いた。また、IDT、反
射器を含む電極パターンは、圧電性基板上にスパッタ法
などにより形成した膜厚約2000オングストロームの
アルミニウム薄膜をフォトエッチングプロセスによりパ
ターニングして形成した。 この弾性表面波フィルタ
は、入力端子17と出力端子18との間にIDTを3個
有する共振子型弾性表面波フィルタ20と、1ポート型
の第1の弾性表面波共振子21とを直列に間挿し、また
1ポート型の第2の弾性表面波共振子22を、3IDT
の共振子型弾性表面波フィルタ20と基準電位19aと
の間に、第1の弾性表面波共振子21と並列に間挿した
ものである。
【0043】3IDTの共振子型弾性表面波フィルタ2
0の中心周波数は940MHzに設定した。また、第1
の弾性表面波共振子21、第2の弾性表面波共振子22
とも、50対の電極指よりなるIDΤと、100本の電
極指からなる1対の反射器とから構成され、IDTの中
心周波数と、反射器の中心周波数は等しくなるように設
定した。
【0044】入出力端子間に直列に接続した1ポート型
の第1の弾性表面波共振子21の相互に対向するIDT
23の電極指23aと反射器24の電極指24aの中心
間距離Ρはλ/2に設定し、また、第1の弾性表面波共
振子21と並列に、基準電位19aとの間に間挿した1
ポート型の第2の弾性表面波共振子22の相互に対向す
るIDT25の電極指25aと反射器26の電極指26
aの中心間距離Ρを7λ/8に設定した。なお、第1の
弾性表面波共振子21の中心周波数と第2の弾性表面波
共振子22の中心周波数は、形成する通過周波数帯域の
トラップの位置に合わせてそれぞれ設定し、またインピ
ーダンス整合をとるために開口長は変えてあるものの、
他のパラメータは図4乃至図11の弾性表面波共振子と
同様に同じに設定した。
【0045】図16はこの弾性表面波フィルタの周波数
特性を示すグラフ(シミュレーション)であり、IDT
を3個有する共振子型弾性表面波フィルタ20、第1の
弾性表面波共振子21、第2の弾性表面波共振子22そ
れぞれ単体でシミレーションした特性を示している。開
口長を変えているために、1ポート型の第1の弾性表面
波共振子21、第2の弾性表面波共振子22の特性が、
図4乃至図7、図8乃至図11と若干異なっているが、
特性のプロファイルの傾向は図4乃至図7、図8乃至図
11と同じである。
【0046】図17は、図16でそれぞれ単体の特性と
して示したIDTを3個有する共振子型弾性表面波フィ
ルタ20、第1の弾性表面波共振子21および第2の弾
性表面波共振子22を合成して1つの弾性表面波フィル
タとしたときの特性をシミュレーションした結果を示す
グラフである。また、図18は図13に例示した本発明
の弾性表面波フィルタ実際に作成し、その周波数特性を
測定した結果を示すグラフである。
【0047】従来この圧電性基板で採用されていた相互
に対向するIDTの電極指と反射器の電極指との中心間
距離、すなわちλ/2とは異なるΡの値を有するにもか
かわらず、実際に作成した本発明の弾性表面波フィルタ
の周波数特性を測定結果は、シミュレーションと同じく
良好であった。すなわち、広い通過周波数帯域を有し、
かつ帯域外減衰特性が急峻であり、本発明の弾性表面波
フィルタの有効性が実験的に確認された。
【0048】なお、本実施例では直列に接続した1ポー
ト型弾性表面波共振子のP値をλ/2に、並列に接続し
た1ポート型弾性表面波共振子のΡ値を7λ/8に設定
した組み合わせで弾性表面波フィルタを構成したが、P
の値はこれに限ることはなく必要に応じて設定するよう
にすればよい。例えば図4乃至図7、図8乃至図11に
示したようなP値を組み合わせるようにしてもよい。
【0049】また、上述の例では64°YカットΧ伝搬
のLiNbO3 からなる圧電性基板を用いて説明した
が、本発明はこれに限定されることなく、他の圧電性基
板、例えばLiTaO3 、Li2 4 7 、SiO2
どにも全く同様に適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波フィルタはIDTの最端部の電極指と、この電極指と
対向する反射器の電極指の中心間距離Pが異なる複数の
弾性表面波共振子を組み合わせることにより、広い通過
周波数帯域と急峻な帯域外減衰特性を得ることができ
る。また、本発明の弾性表面波フィルタは、従来とは異
なり、IDTの最端部の電極指と、この電極指と対向す
る反射器の電極指の中心間距離Pを変化させて弾性表面
波共振子を形成することにより、トラップの位置、減衰
特性を変化させることができ、弾性表面波フィルタの設
計の自由度を大幅に向上することができる。また、ID
Tの最端部の電極指と、この電極指と対向する反射器の
電極指の中心間距離Pを共振効率、挿入損失で最適化さ
れる値からはずして設定することにより不要なスプリア
スの誘発を抑制し、帯域内特性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波フィルタの構成の1例を模
式的に示す図。
【図2】弾性表面波共振子の構成の1例を概略的に示す
図。
【図3】図2の弾性表面波共振子の一部を拡大して示す
図。
【図4】直列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P=λ/2の場合)。
【図5】直列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P={(λ/2)+(λ/8)}の場
合)。
【図6】直列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P={(λ/2)+(2λ/8)の場
合)。
【図7】直列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P={(λ/2)+(3λ/8)}の
場合)。
【図8】並列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P=λ/2の場合)。
【図9】並列接続した1ポート型弾性表面波共振子の共
振特性を示す図(P={(λ/2)+(λ/8)}の場
合)。
【図10】並列接続した1ポート型弾性表面波共振子の
共振特性を示す図(P={(λ/2)+(2λ/8)の
場合)。
【図11】並列接続した1ポート型弾性表面波共振子の
共振特性を示す図(P={(λ/2)+(3λ/8)}
の場合)。
【図12】本発明の弾性表面波フィルタの構成の別の1
例を概略的に示す図。
【図13】図12の弾性表面波フィルタの電極パターン
の1例を模式的に示す図。
【図14】図13に例示した電極パターンを一部拡大し
て示す図(直列椀)。
【図15】図13に例示した電極パターンを一部拡大し
て示す図(並列椀)。
【図16】図13の弾性表面波フィルタ、第1の弾性表
面波共振子、第2の弾性表面波共振子それぞれの周波数
特性を示すグラフ。
【図17】図13の弾性表面波フィルタ全体の周波数特
性を示すグラフ。
【図18】図13の本発明の弾性表面波フィルタの周波
数特性を測定した結果を示すグラフ。
【符号の説明】
11……第1の弾性表面波共振子、 12……第2の
弾性表面波共振子 13……第1のIDT、 13a……電極
指 14……第1の反射器、 14a……電極
指 15……第2のIDT、 15a……電極
指 16……第2の反射器、 16a……電極
指 17……入力端子、 18……出力端
子 19、19a……基準電位 20……3IDT弾性表面波フィルタ 21……第1の弾性表面波共振子、 22……第2の
弾性表面波共振子 23……第1のIDT、 23a……電極
指 24……第1の反射器、 24a……電極
指 25……第2のIDT、 25a……電極
指 26……第2の反射器、 26a……電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板と、 この圧電性基板上で入出力端子を接続する信号伝送線路
    上に直列に配設され、第1のIDTと、この第1のID
    Tの弾性表面波の励振方向に第1のIDTを挟むように
    配設された第1の反射器とを有し、互いに隣接する第1
    のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中心間距
    離がP1 であるような第1の弾性表面波共振子と、 前記圧電性基板上で、前記信号伝送線路と基準電位との
    間に第1の弾性表面波共振子と並列に接続して形成さ
    れ、第2のIDTと、この第2のIDTの弾性表面波の
    励振方向に第2のIDTを挟むように配設された第2の
    反射器とを有し、互いに隣接する第2のIDTの電極指
    と第2の反射器の電極指との中心間距離がP2 (P1
    2 )であるような第2の弾性表面波共振子とを具備し
    たことを特徴とする弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
    る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
    心間距離P1 は、第1のIDTが励振する弾性表面波の
    波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすとともに、 第2の弾性表面波共振子の互いに隣接する第2のIDT
    の電極指と第2の反射器の電極指との中心間距離P
    2 は、第2のIDTが励振する弾性表面波の波長をλ2
    としたとき P2 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
    上の整数) を満たすことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波
    フィルタ。
  3. 【請求項3】 第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
    る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
    心間距離P1 は、第1のIDTが励振する弾性表面波の
    波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
    上の整数) を満たすとともに、 第2の弾性表面波共振子の互いに隣接する第2のIDT
    の電極指と第2の反射器の電極指との中心間距離P
    2 は、第2のIDTが励振する弾性表面波の波長をλ2
    としたとき P2 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波
    フィルタ。
  4. 【請求項4】 第1の弾性表面波共振子の共振周波数を
    fr1、反共振周波数をfar1 とし、第2の弾性表面波共
    振子の共振周波数をfr2、反共振周波数をfar2 とした
    とき、fr2<far1 であり、かつfr1とfar2 とはほぼ
    等しいことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波フ
    ィルタ。
  5. 【請求項5】 第1のIDTと、この第1のIDTの弾
    性表面波の励振方向に第1のIDTを挟むように配設さ
    れた第1の反射器とを有し、互いに隣接する第1のID
    Tの電極指と第1の反射器の電極指との中心間距離がP
    1 であるような第1の弾性表面波共振子を、圧電性基板
    上で入出力端子を接続する信号伝送線路上に直列に間挿
    するとともに、 第2のIDTと、この第2のIDTの弾性表面波の励振
    方向に第2のIDTを挟むように配設された第2の反射
    器とを有し、互いに隣接する第2のIDTの電極指と第
    2の反射器の電極指との中心間距離がP2 (P1
    2 )であるような第2の弾性表面波共振子とを、前記
    圧電性基板上で、前記信号伝送線路と基準電位との間に
    第1の弾性表面波共振子と並列に間挿することを特徴と
    する通過周波数帯域の形成方法。
  6. 【請求項6】 第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
    る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
    心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性表面波の
    波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすように設定するとともに、 第2の弾性表面波共振子の互いに隣接する第2のIDT
    の電極指と第2の反射器の電極指との中心間距離P
    2 を、第2のIDTが励振する弾性表面波の波長をλ2
    としたとき P2 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
    上の整数) を満たすように設定することを特徴とする請求項5に記
    載の通過周波数帯域の形成方法。
  7. 【請求項7】 第1の弾性表面波共振子の互いに隣接す
    る第1のIDTの電極指と第1の反射器の電極指との中
    心間距離P1 を、第1のIDTが励振する弾性表面波の
    波長をλ1 としたとき、 Ρ1 ={(1/8)×(4n−1)×λ} (nは1以
    上の整数) を満たすように設定するとともに、第2の弾性表面波共
    振子の互いに隣接する第2のIDTの電極指と第2の反
    射器の電極指との中心間距離P2 を、第2のIDTが励
    振する弾性表面波の波長をλ2 としたとき P2 ={(4/8)×n×λ} (nは1以上の整数) を満たすように設定することを特徴とする請求項5に記
    載の通過周波数帯域の形成方法。
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