JPH10200195A - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JPH10200195A
JPH10200195A JP400797A JP400797A JPH10200195A JP H10200195 A JPH10200195 A JP H10200195A JP 400797 A JP400797 A JP 400797A JP 400797 A JP400797 A JP 400797A JP H10200195 A JPH10200195 A JP H10200195A
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JP
Japan
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face
reflectance
layer
semiconductor laser
emission end
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Pending
Application number
JP400797A
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English (en)
Inventor
Hiroki Nagasaki
洋樹 長崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドループ値の低減化をはかった信頼性の高い
半導体レーザを構成する。 【解決手段】 AlGaInP系の半導体レーザにおい
て、前方光出射端面の反射率Rfが55%〜65%とさ
れ、後方光出射端面の反射率Rrが30%〜50%とさ
れ、共振器長Lが150μm〜500μmとされた構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ特に
AlGaInP系赤色半導体レーザに関わる。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザにおいては、これを発振動
作させるに伴って活性層領域での温度上昇により、光出
力が時間と共に低下するという問題がある。このよう
に、半導体レーザにおいてその出力が時間経過と共に低
下することは、この半導体レーザを各種光源として用い
る場合に多くの問題を生じる。例えばこの半導体レーザ
を、レーザビームプリンタの記録光として用いる場合
は、印字濃度が時間の経過と共に変化してプリント画像
の品質の低下を来すという不都合が生じる。
【0003】通常、この出力低下の改善を行うために、
共振器端面の端面保護膜兼反射率制御を目的として堆積
した絶縁膜を制御してレーザの微分効率を下げることに
よってこの特性改善を図る。ところが、AlGaInP
系赤色半導体レーザは、共振器端面が劣化し寿命となる
ことが多く、微分効率を下げるために出力光を出射する
前方端面を高反射率にする手法では、信頼性を得ること
が困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した半導体レーザ
の連続発振時の時間経過による光出力の低下の割合は、
ドループ(droop)という値で示されるが、上述し
たように通常のAlGaInP系半導体レーザにおい
て、このドループの値を、高い信頼性をもって十分小さ
くすることは困難であった。本発明においては、AlG
aInP系半導体レーザにおいて、ドループ値が十分小
さく、信頼性の高い半導体レーザを構成するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、AlGaIn
P系の半導体レーザにおいて、レーザの出力光すなわち
前方出力光を出射する前方光出射端面の反射率Rfが5
5%〜65%とされ、後方光出射端面の反射率Rrが3
0%〜50%とされ、共振器長Lが150μm〜500
μmとされた構成とする。
【0006】この構成による半導体レーザは、レーザの
連続発振時の時間経過による光出力の低下の割合を示す
ドループ値の低減化が図られた。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による半導体レーザの実施
の形態を説明する。図1は、本発明によるAlGaIn
P系赤色(発振波長680nm帯)半導体レーザの一例
の概略構成を示す斜視図である。この例においては、n
型GaAsによる半導体基体1上に、n型のGaAsに
よるバッファ層2、n型のAlGaInPよりなるn型
クラッド層3、歪量子井戸構造例えばGaInPウエル
層を4層とし、バリア層をAlGaInP層とした活性
層4、AlGaInPよりなるp型クラッド層5、p型
のGaInPよりなる中間層6、p型のGaAsによる
キャップ層7が順次エピタキシャル成長され、p型クラ
ッド層5に渡ってストライプ状に一部残してその両側が
エッチングされてメサ溝の形成がなされ、このメサ溝内
に、n型のGaAsによる電流狭搾層8が形成され、そ
の後表面の平坦化がなされる。キャップ層7上には、一
方の電極、すなわちいわゆるp側電極9がオーミックに
被着形成され、半導体基体1の裏面に他方の電極、すな
わちいわゆるn側電極10がオーミックに配置される。
【0008】そして、本発明においては、この半導体レ
ーザの前方光出射端面Sfの反射率Rfを55%〜65
%とし、この前方光出射端面Sfとは反対側の後方光出
射端面(図示せず)の反射率Rrを30%〜50%と
し、共振器長Lを150μm〜500μmとする。
【0009】この構成とすることによって、ドループΔ
Pの改善が図られる。このドループについて説明する
と、このドループΔPは、図2に示すように、600H
zのパルス電源を用いてデュティ比10%で半導体レー
ザを駆動したときの初期値をPAとし、デュティ比10
%で半導体レーザを駆動したときの最終値をPBとする
とき、ドループΔPは、次式(1)式で定義される。
【0010】
【数1】 ΔP={(PA−PB)/PB}×100〔%〕 (1)
【0011】ここで、PAおよびPBは、下記(2)式
および(3)式の関係を有する。
【0012】
【数2】 PA=ηdf(hν/q)( IOp/Ith) (2)
【0013】
【数3】 PB=ηdf(hν/q){IOp−Ith・exp(ΔTj /TO )} (3) ηdf:前方端面の外部微分量子効率 q :電荷 h :プランク定数 ν :レーザ光の周波数 IOp:動作電流 Ith:しきい値電流 TO :特性温度 ΔTj :活性領域の温度上昇分(ΔTj =T−T’)
【0014】そして、下記一般式(4)と上記(2)式
および(3)式を(1)の定義式に代入すると、下記
(5)式が得られ、ここでΔTj を4〜5°程度、TO
が100〜140K程度で、TO ≫ΔTj とすると、e
xp(ΔTj /TO )≒1となるので(6)式の近似式
が得られる。ここで、hν/q=Egと置く。
【0015】
【数4】 Ith(T)=Ith(T’)exp〔(T−T’)/TO 〕 (4)
【0016】
【数5】
【0017】
【数6】
【0018】上記(6)式によれば、ドループΔPを下
げるためには、IOp/Ithを増加さるか、TO を大きく
することになるが、通常は、IOp/Ithを増加させるべ
く、端面反射率や、共振器長を制御して微分効率を下げ
ることで対応する。
【0019】先ず、共振器長Lについてみる。図3は、
ドループΔPの共振器長Lに対する依存性を示す。図3
中、各曲線31〜35は、それぞれ前方光出射端面Sf
からの出力光の光出力Pfを5mWとし、後方光出射端
面の反射率Rrを30%に固定して前方光出射端面Sf
の反射率Rfを45%〜65%の間で変化させたときの
それぞれの共振器長Lに対するドループΔPの変化を示
したものである。この場合、共振器長Lが長くなると、
微分効率は減少するが、このとき動作電流が増加してく
ることによって、上記(6)のΔTj が増加するため
に、共振器長Lがある程度以上長くなるドループΔPが
増加してくる。図3から、共振器長Lを150μm〜5
00μmとする本発明構成によれば、さらに望ましくは
200μm〜400μmとするとき、ドループΔPを、
5%以下にすることができることが分かる。
【0020】次に 前方光出射端面の反射率Rfについ
てみる。図4は、ドループΔPの前方光出射端面の反射
率Rfに対する依存性を示す。この場合、前方光出射端
面Sfからの出力光の光出力Pfを5mWとし、後方光
出射端面の反射率Rrを30%に固定して前方光出射端
面Sfの反射率Rfに対するドループΔPの変化を示し
たものである。この場合、反射率Rfを高くしていく
と、微分効率が下がるため、次第にドループΔP減少す
る。しかしながら、反射率Rfが一定以上となると、Δ
j が増加してくることによって、ドループΔPが増加
する。図4から、Rfが55%〜92%の範囲で、ドル
ープΔPを5%以下にすることができることが分かる
が、Rfが65%を越えると、同じ出力を得るための電
流値が高くなることによって信頼性、寿命に問題が生じ
る。
【0021】すなわち、図5は、前方出力光のパワーP
fを5mWに設定し、共振器長Lを350μmとし、後
方光出射端面の反射率Rrを30%とするときの、光学
損傷(COD)が発生するCODレベルの前方光出射端
面の反射率Rfに対する依存性を示すもので、図5中各
曲線51〜55はそれぞれ活性層のウエル層の厚さd
(nm)と光閉じ込め係数Γとの比d/Γを、それぞれ
300nm、350nm、400nm、450nm、5
00nmとした場合である。これによれば、d/Γ≧3
75nmとして、本発明におけるように、Rfを55%
〜65%とするときCODレベルを15mW以上にする
ことができ、信頼性および寿命を高めることができるこ
とが分かる。
【0022】上述したように、本発明構成によれば、レ
ーザ出力光とする前方レーザ光を出射させる前方出射端
面の反射率を、後方出射端面の反射率より大とする通常
の半導体レーザとは逆の構成とし、その反射率の特定、
共振器長の特定によって、AlGaInP系半導体レー
ザにおいて、時間経過に伴う光出力の低下すなわちドル
ープ値の低減化をはかることができると共に、高い信頼
性、寿命を得ることができるものである。
【0023】尚、本発明によるAlGaInP系半導体
レーザは、図1で説明した構造に限られるものではな
い。
【0024】
【発明の効果】上述したように、本発明構成によれば、
レーザ出力光とする前方レーザ光を出射させる前方出射
端面の反射率を、後方出射端面の反射率より大とする通
常の半導体レーザとは逆の構成とし、その反射率の特
定、共振器長の特定によって、AlGaInP系半導体
レーザにおいて、時間経過に伴う光出力の低下すなわち
ドループ値の低減化をはかることができると共に、高い
信頼性、寿命を得ることができるものである。
【0025】そして、このように、その出力の低下の改
善すなわち出力の一定化をはかることができることか
ら、本発明レーザを、例えばレーザプリンタに適用する
ときは、常時安定した画質のプリントを行うことができ
るなど、各種光源として用いて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体レーザの一例の概略斜視図
である。
【図2】ドループの定義の説明に供する光出力の時間経
過の変化を示す図である。
【図3】ドループの共振器長依存性を示す図である。
【図4】ドループの前方光出射端面の反射率依存性を示
す図である。
【図5】光学損傷レベルの前方光出射端面の反射率依存
性を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基体、2 バッファ層、3 n型クラッド
層、4 活性層、5 p型クラッド層、6 中間層、7
キャップ層、8 電流狭搾層、9,10 電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlGaInP系の半導体レーザにおい
    て、 前方光出射端面の反射率が、55%〜65%とされ、 後方光出射端面の反射率が、30%〜50%とされ、 共振器長が、150μm〜500μmとされたことを特
    徴とする半導体レーザ。
JP400797A 1997-01-13 1997-01-13 半導体レーザ Pending JPH10200195A (ja)

Priority Applications (1)

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JP400797A JPH10200195A (ja) 1997-01-13 1997-01-13 半導体レーザ

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JP400797A JPH10200195A (ja) 1997-01-13 1997-01-13 半導体レーザ

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JPH10200195A true JPH10200195A (ja) 1998-07-31

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ID=11572931

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JP400797A Pending JPH10200195A (ja) 1997-01-13 1997-01-13 半導体レーザ

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003100930A1 (fr) 2002-05-08 2003-12-04 The Furukawa Electric Co., Ltd Module laser
US7649921B2 (en) 2002-05-08 2010-01-19 The Furukawa Electric Co., Ltd. Laser module
US8699538B2 (en) 2010-11-26 2014-04-15 Hamamatsu Photonics K.K. Quantum cascade laser

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