JPH10198972A - 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体 - Google Patents

多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体

Info

Publication number
JPH10198972A
JPH10198972A JP492797A JP492797A JPH10198972A JP H10198972 A JPH10198972 A JP H10198972A JP 492797 A JP492797 A JP 492797A JP 492797 A JP492797 A JP 492797A JP H10198972 A JPH10198972 A JP H10198972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information recording
layer
optical disk
eccentricity
recording layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP492797A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Saito
徹 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Columbia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Columbia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Columbia Co Ltd filed Critical Nippon Columbia Co Ltd
Priority to JP492797A priority Critical patent/JPH10198972A/ja
Publication of JPH10198972A publication Critical patent/JPH10198972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レイヤジャンプ動作を高速で行なうことがで
きる円盤状光記録媒体記録再生装置を提供する。 【解決手段】 片面読み取り2層構造の光ディスク1が
装着されたときに、再生動作に入る前に、回転角検出回
路6と偏心検出回路12によって、あらかじめ第1,第
2の情報記録層の偏心量をそれぞれ測定し、偏心情報を
メモリに記憶し、この偏心情報とジャンプ時間から2つ
の情報記録層における偏心量とが一致し、その間がジャ
ンプ時間に相当する遅れを持つ2つの角度位置を演算し
ておく。レイヤジャンプ時は、回転角検出回路6を用い
て光ディスク1の回転角度を監視し、演算した2つの角
度位置間をジャンプする。その結果、ジャンプ精度を改
善し、素早く目標トラックの再生を開始することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルバーサタ
イルディスク(DVD:Digital Versat
ile Disc)等、片面から複数の記録層に記録さ
れた情報を記録または再生する光ディスク媒体の記録再
生装置、および、この装置に特に好適な光ディスク媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透明樹脂基板の片側の面に、記録情報に
対応したピットと呼ばれる微小な窪みを形成し、透明樹
脂基板を通してピット列にレーザ光の焦点を合わせ、レ
ーザ光の反射光量の変化によって記録媒体を再生する光
ディスクとしては、CD(Compact Disc)
が代表的な例としてあげられる。
【0003】CDは、直径120mm、厚さ1.2mm
の透明樹脂基板に、1.6μmのトラックピッチで、最
短ピット長約0.9μmのピット列が形成されている。
再生時の線速度は、約1.3m/sで一定であり、約6
50Mバイトの記録容量を有し、音楽や映像等のデジタ
ルデータが記憶されている。
【0004】CDは透明樹脂基板1枚から構成される単
板構造であり、情報面を1つだけ有する。再生は透明樹
脂基板を通してレーザ照射が行なわれるため、透明樹脂
基板のレーザ入射側と反対側の表面にはディスクタイト
ル等を表わすレーベルが印刷されている。
【0005】一方、記録密度をCDの約7倍に高めたD
VDの開発が進んでいる。DVDは、光ディスクの次世
代の媒体として、開発されたもので、デジタル信号化さ
れたビデオ・オーディオ信号やコンピュータ用データを
記録する大容量光ディスクである。デジタルバーサタイ
ルディスクは、その大容量を確保するために従来よりも
光ディスク上の記録密度を上げるような、いくつかの新
技術を採用している。例えば、基板の厚さは0.6mm
とし、2つの基板を貼り合わせて厚さ1.2mmの光デ
ィスクを構成する。この場合、各々の基板に情報を記録
でき、片面2層再生などができる。DVDには記録容量
や機能によりDVD−5,9,10,18と多くの仕様
がある。
【0006】図8は、片面再生1層構造のディスクの断
面図の一部である。図中、50は基板、51は透明基
板、52は反射層、53は接着層、66はピックアップ
である。上面にピット列が形成された透明基板51に反
射層52を形成した後、基板50に接着層53で貼り合
わせる。反射層52は、レーザ光の殆どを反射するアル
ミニウム(Al)、金(Au)等の金属が用いられる。
一例では、直径120mm、厚さ0.6mmの透明樹脂
基板と、同じく直径120mm、厚さ0.6mmの基板
とを、厚さ約50μmの接着層により貼り合わされた構
成となっている。この反射層52が形成された情報記録
層は、ピックアップ66によって、透明基板51側から
再生が行なわれる。このような片面再生のものをDVD
−5と呼んでいる。
【0007】図9は、両面再生1層構造のディスクの断
面図の一部である。図中、51,54は透明基板、5
2,55は反射層、53は接着層、66はピックアップ
である。このディスクは、図8で説明した反射層52が
形成された透明基板51と、反射層55が形成された透
明基板54とを両面から、接着層53で貼り合わせたも
のである。このディスクの情報記録層は、ピックアップ
66によって、それぞれ透明基板51,53側から再生
が行なわれる。このようなディスクをDVD−10と呼
んでいる。
【0008】上述したような片面あるいは両面に1層の
情報記録面が形成されたものに対して、2層構造のディ
スクがあり、片面再生2層構造のもをDVD−9と呼
び、両面再生2層構造のものをDVD−18と呼んでい
る。
【0009】図10は、片面再生2層構造のディスクの
断面図の一部である。図中、61は第1の透明基板、6
2は半透明反射膜、63は第2の透明基板、64は反射
膜、65は透明接着層、66はピックアップである。第
1の透明基板61の上面にピット列が形成され、半透明
反射膜62により覆われている。また、第2の透明基板
63の上面にもピット列が形成され、反射膜64により
覆われている。第1の透明基板61と第2の透明基板6
3とは、透明接着層65を介して貼り合わされている。
なお、各情報記録層の間隔は、約50μmとなってい
る。
【0010】ピックアップ66により半透明反射膜62
に覆われた第1の透明基板61の上面のピット列からな
る第1の情報記録層(レイヤ0)が再生され、ピックア
ップ66により反射膜64に覆われた第2の透明基板6
3の上面のピット列からなる第2の情報記録層(レイヤ
1)が再生される。ピックアップ66としては、通常1
つのピックアップを用い、フォーカスを第1の情報記録
層(レイヤ0)、または、第2の情報記録層(レイヤ
1)のどちらかに合わせるかによって2つの情報記録層
を切り換えて読み取ることができる。
【0011】図11は、両面再生2層構造のディスクの
断面図の一部である。図中、61は第1の透明基板、6
2は半透明反射膜、71は透明樹脂層、72は反射膜、
67は第2の透明基板、68は半透明反射膜、73は透
明樹脂層、74は反射膜、75は接着層、66はピック
アップである。第1の透明基板61の上面にピット列が
形成され、半透明反射膜62により覆われている。この
半透明反射膜62上に紫外線硬化樹脂により形成される
透明樹脂層71上に2P(Photo Polymer
ization)法を用いてピット列が刻まれ、反射膜
72により覆われている。第2の透明基板67側につい
ても同様である。第1の透明基板61と第2の透明基板
67とは、読み出し面を外側にして、接着層75を介し
て貼り合わされている。
【0012】ピックアップ66により、半透明反射膜6
2に覆われた第1の透明基板61の上層のピット列から
なる第1の情報記録層(レイヤ0)が再生され、ピック
アップ66により反射膜72により覆われた透明樹脂層
71の上面のピット列からなる第2の情報記録層(レイ
ヤ1)が再生される。第2の透明基板63側についても
同様に、ピックアップ66により第1,第2の情報記録
層が再生される。
【0013】このように、両面4層再生されるか、また
は、光ディスクを裏返すことによって片面2層再生され
る。なお、ピックアップ66としては、片面ごとに通常
1つのピックアップを用い、フォーカスを第1の情報記
録層(レイヤ0)、または、第2の情報記録層(レイヤ
1)のどちらに合わせるかによって2つの情報記録層を
切り換えて読み取ることができる。
【0014】上述したDVDのうち、図10に示したD
VD−9では、第1の情報記録層(レイヤ0)および第
2の情報記録層(レイヤ1)が、それぞれ異なった第1
の透明基板61および第2の透明基板63上に形成され
ており、それぞれ情報トラックがスパイラル状に形成さ
れている。それぞれの透明基板は、中心穴形成時に、中
心穴と情報記録層の情報トラックとの間に偏心が出てし
まうことは避けられない。また、偏心0で貼り合わされ
ることは不可能であり、第1の透明基板61と第2の透
明基板63を貼り合わせる際に、2枚の基板の基板中心
は、ずれて貼り合わされてしまう。
【0015】また、DVD再生装置においては、スピン
ドルへの光ディスクのチャッキングは、読み出し側の第
1の透明基板61の中心穴(図示せず)を用いてターン
テーブル上の芯出しリングで位置出しを行なう。そのた
め、貼り合わせがずれると、位置出しした基板とは反対
側の、第2の透明基板63側の第2の情報記録層(レイ
ヤ1)の偏心が大きくなるという問題があった。
【0016】一方、図11に示したDVD−18では、
第1の情報記録層(レイヤ0)が形成されている基板上
に半透明膜71を形成し、その上の透明樹脂層72に2
P法によって第2の情報記録層(レイヤ1)を形成する
場合において、第1の情報記録層(レイヤ0)のトラッ
クの中心に対して第2の情報記録層(レイヤ1)の中心
がずれて偏心が生じてしまうため、DVD−9と同様に
第2の情報記録層(レイヤ1)の偏心が大きくなるとい
う問題があった。
【0017】DVD−9およびDVD−18ともに、基
板の中心穴に対し、レーザ光の入射面に近い第1の情報
記録層(レイヤ0)の最大偏心量が70μm、入射面か
ら遠い第2の情報記録層(レイヤ1)の最大偏心量が1
00μm程度が望ましい。この場合、DVD−9では貼
り合わせによって、DVD−18は2P法によって、第
1,第2の情報記録層の間で、偏心方向が180度違う
方向になった場合、相対的な最大偏心量は100μm+
70μm=170μmまで許容される。また、第1,第
2の情報記録層の偏心方向が同方向になった場合、相対
的な偏心量は最大100μm−70μm=30μmまで
許容されることになる。
【0018】図12は、片面読み取りの2層構造ディス
クの再生方法の説明図である。図中、81は第1の情報
記録層、82は第2の情報記録層、83はリードインエ
リア、84はリードアウトエリア、85はミドルエリア
である。片面読み取りの2層構造ディスクは、その再生
方法から、パラレルトラックパス、オポジットトラック
パスの2種類に分類される。
【0019】まず、図12(A)に示すパラレルトラッ
クパスの光ディスクは、第1の情報記録層81、第2の
情報記録層82のそれぞれの内周トラックにリードイン
エリア83、外周トラックにリードアウトエリア84が
存在し、2層とも内周トラックから外周トラックへと再
生される。
【0020】一方、図12(B)に示すオポジットトラ
ックパスの光ディスクは、2層で1組のリードインエリ
ア83、リードアウトエリア84を内周トラックに持
ち、外周トラックには各層ともにほぼ同じ径から最外周
の間にミドルエリア85が存在し、折り返しシームレス
再生ができるようになっている。すなわち、第1の情報
記録層81を内周トラックから外周トラックへ再生した
後、ミドルエリア85へ到達すると、第2の情報記録層
82にレイヤジャンプして、第2の情報記録層82は外
周トラックから内周トラックに向かって再生を続行す
る。
【0021】このオポジットトラックパスは、連続した
長時間映画等のプログラムを記録する際に用いられる。
レイヤジャンプ動作期間中に出力する再生データを、あ
らかじめ先読みバッファメモリに確保しておき、素早く
第1の情報記録層81から第2の情報記録層82にレイ
ヤジャンプすることにより、2層にわたる長時間映画な
どの連続再生が可能となる。
【0022】第1の情報記録層81の終了トラックから
第2の情報記録層82の開始トラックへのジャンプは、
まず、フォーカスキックによりレイヤジャンプを行な
い、次に、第2の情報記録層82の着地トラックから、
開始トラックをサーチするという手順を踏む。
【0023】しかしながら、第1の情報記録層81と第
2の情報記録層82とは、それぞれ偏心を有しており、
上述したように、第2の情報記録層上のレイヤジャンプ
着地点から再生開始トラックまでは最悪170μmの距
離が存在し得ることになる。この場合、再生ビームは、
トラック数にして約230本離れた位置にまで、まずは
ラフシーク動作を行なわなければならない。
【0024】レイヤジャンプに要する時間は、 (フォーカスジャンプ時間)+(トラックサーチ時間)
+(回転待ち時間) である。シームレス再生動作を確実にするためには、こ
の時間をカバーするだけの再生データをあらかじめバッ
ファメモリに記憶しておく必要がある。したがって、ト
ラックサーチに時間がかかるとそれだけ多量のバッファ
メモリを再生装置に搭載する必要があるという問題があ
った。
【0025】特開平4−243024号公報に記載され
ているような、多層の情報記録層を有する光ディスク媒
体から情報を再生するための再生装置においては、複数
の光源の各光スポットを対応する情報記録層の位置へ一
致させるフォーカス制御を行なっている。また、特開平
5−54396号公報に記載されているような、多層の
情報記録層を有する光ディスク媒体から情報を再生する
ための再生装置においては、1つの光源のスポットを任
意の情報記録層の1つの位置へ一致させるフォーカス制
御を行なっている。しかしながら、いずれも、情報記録
層間の偏心量の存在について、また、情報記録層の切換
時の、情報記録層間の偏心量に起因する長いシーク距離
を減少させるようなトラッキングサーボ技術に関しては
何も考慮されていない。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、1つの情報記録層から他の
情報記録層へのレイヤジャンプ動作を高速で行なうこと
ができる光ディスク記録再生装置および光ディスク媒体
を提供することを目的とするものである。例えば、シー
ムレス再生動作を少ないバッファメモリで確実に行なう
ことができるようにすることも目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、多層構造光ディスク媒体の片面側から複数の情報記
録層の記録または再生の少なくとも一方を行なう光ディ
スク記録再生装置において、前記複数の情報記録層のう
ち、記録または再生の対象とする情報記録層の切換が可
能なフォーカスサーボ手段およびトラッキングサーボ手
段を有し、ディスク媒体の回転方向位置が対象情報記録
層の偏心量と切換後の情報記録層の偏心量とが一致する
ような位置にあるときに、前記トラッキングサーボ手段
をオフにするとともに、切換後の情報記録層へフォーカ
スを切り換え、前記トラッキングサーボ手段をオンにす
る制御手段を有することを特徴とするものである。
【0028】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光ディスク記録再生装置において、前記光ディスク媒
体の回転位置検出手段と、トラッキングエラー信号か
ら、前記複数の各情報記録層の偏心方向情報を検出する
偏心方向検出手段と、それらを記憶し、切換前の情報記
録層の偏心量と切換後の情報記録層の偏心量がほぼ一致
する回転角度位置を算出し記憶する層間移動点算出記憶
手段を有し、該層間移動点算出記憶手段に記憶された角
度位置情報と前記回転位置検出手段よりの角度位置情報
に基づいて情報記録層間の移動タイミングを得ることを
特徴とするものである。
【0029】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の光ディスク記録再生装置において、情報記録
層間の移動タイミングとしては、層間移動に必要な時間
内に光ディスク媒体が回転する角度θだけずらした第1
の情報記録層の偏心データと第2の情報記録層間の偏心
データの交点を層間移動終了点とし、その点よりθだけ
前の角度を層間移動開始点とすることを特徴とするもの
である。
【0030】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の光ディスク記録再生装置にお
いて、前記回転位置検出手段は、前記光ディスク媒体を
駆動する駆動軸に連動する回転体に形成された角度マー
クを検出することにより、回転方向の位置を検出するこ
とを特徴とするものである。
【0031】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の光ディスク記録再生装置にお
いて、前記回転位置検出手段は、前記光ディスク媒体に
形成された角度マークを検出することにより、回転方向
の位置を検出することを特徴とするものである。
【0032】請求項6に記載の発明は、複数の情報記録
層を有し片面側から記録または再生の少なくとも一方が
行なわれる光ディスク媒体において、外周部およびその
近傍の領域に回転方向の位置を表す角度マークを有する
ことを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ディスク記録
再生装置の第1の実施の形態の光ディスク再生装置の概
略構成図である。図中、1は光ディスク、2はスピンド
ルモータ、3は回転軸、4はロータリーエンコーダ、5
はフォトセンサ、6は回転角検出回路、7はピックアッ
プ、8はプリアンプ、9はデコード信号処理回路、10
はバッファメモリ、11はサーボ回路、12は偏心測定
回路、13はマイクロプロセッサである。
【0034】図1の光ディスク再生装置では、スピンド
ルモータ2の回転軸3に回転角度検出手段としてロータ
リーエンコーダ4が取り付けられていて、これを読み取
るためのフォトセンサ5を具備している。この回転角度
測定手段と偏心検出手段を用いて、DVD−9やDVD
−18のような2層構造の光ディスク1が装着されたと
きに、再生動作に入る前に、あらかじめ、第1,第2の
情報記録層の偏心方向をそれぞれ測定し、マイクロプロ
セッサ13により折り返しトラックの交差位置やフォー
カスジャンプタイミングを算出し、内部あるいは他の回
路ブロック内に設けたメモリに記憶しておく。
【0035】光記録媒体の再生中のレイヤジャンプ時に
は、回転角検出回路6を用いて連続して光ディスク1の
回転角度を監視し、あらかじめ算出しておいたジャンプ
タイミングにしたがってジャンプ動作を行なう。すなわ
ち、第1の情報記録層のジャンプスタート位置でフォー
カスジャンプして、第2の情報記録層のジャンプ終了位
置でトラッキングサーボを引き込む。その結果、ジャン
プ精度が改善され、素早く目標トラックの再生を開始す
ることができるものである。
【0036】ここで、ロータリーエンコーダについて説
明を加えておく。図2は、ロータリーエンコーダの1例
を示す平面図である。図中、3は回転軸、21はスリッ
ト、22は基準スリットである。このロータリーエンコ
ーダは、円盤の外周に沿って、回転方向の位置を知るた
めの角度マークとして複数のスリット21が等角度間隔
で形成されている。その中の1本のスリットは、1周に
1つだけ設けられた基準スリット22である。基準スリ
ット22は、他のスリット21とは、形状、反射率、透
過率の少なくとも1つを異ならせて形成しておく。例え
ば、スリットの幅を広くしておき、この幅の中心を回転
角度の基準位置として、この基本スリット22の検出時
点から始めてスリット21の検出回数を計数することに
より、ロータリーエンコーダ4の回転角度、すなわち、
光ディスク1の回転角度を検出することができる。
【0037】スリット21および基準スリット22は、
スリットの線状の部分で図示しない光源からの光を透過
または反射させるものでもよいが、逆に、スリットの線
状の部分で光を遮光させるか、または、反射させない黒
い縞模様でもよい。なお、後者に類似するものとして、
特開平7−272394号公報に記載されているよう
に、光ディスクを保持するターンテーブルの下側に明暗
の縞を印刷して反射光をフォトセンサで検出し、光ディ
スクの線速度を検出するものが知られており、このよう
なターンテーブルを用いてもよい。
【0038】再び、図1に戻って説明する。光ディスク
1は、スピンドルモータ2により駆動されるが、この実
施の形態では、回転軸3に、等角度に配置されたスリッ
トが記録されたロータリーエンコーダ4が取り付けられ
ている。このスリットが、フォトセンサ5で読み取られ
て、回転角検出回路6により光ディスクの回転方向の位
置が検知される。ピックアップ7およびサーボ回路11
は、光ディスク1の第1の情報記録層および第2の情報
記録層のトラックを切り換えて読み取ることができるも
のであり、読み取り信号をプリアンプ7に出力する。ピ
ックアップ7は、図示を省略したヘッド駆動機構によっ
て、光ディスク1の径方向に移動する。プリアンプ8か
らは、ピット列パターンに応じた再生信号がデコード信
号処理回路9に出力されて、復号化およびその他の信号
処理がなされ、一旦バッファメモリ10に蓄積された
後、出力される。
【0039】プリアンプ8からは、また、スピンドルモ
ータ2の回転速度の制御、トラッキングの制御、フォー
カスの制御などのための各種の検出信号がサーボ回路1
1に出力される。サーボ回路11は、ピックアップ7、
スピンドルモータ2に制御信号を出力するとともに、偏
心測定回路12にも信号を出力する。この偏心測定回路
12は、トラッキングエラー信号から第1の情報記録層
および第2の情報記録層の偏心量を測定し、マイクロプ
ロセッサ13に出力する。マイクロプロセッサ13は、
偏心測定回路の出力と回転角検出回路6から、光ディス
クの偏心状態を知ることができる。
【0040】図3は、本発明における第1,第2の情報
記録層の偏心状態の検出動作の説明図である。図3
(A)は、ロータリーエンコーダ4のスリットに対して
フォトセンサから出力される信号の図、図3(B)は第
1の情報記録層のオープントラッキングエラー信号の波
形図、図3(C)は第1の情報記録層のクローズドトラ
ッキングエラー信号の波形図、図3(D)は第2の情報
記録層のオープントラッキングエラー信号の波形図、図
3(E)は第2の情報記録層のクローズドトラッキング
エラー信号の波形図である。第1,第2の情報記録層の
偏心状態は、それぞれのトラッキングエラー信号(TE
R)から、以下の2通りの方法で順次計測することがで
きる。
【0041】図3(B)は、第1の情報記録層にフォー
カスして、トラッキングサーボをオフにしたときのトラ
ッキングエラー信号である。このオープントラッキング
エラー信号の周波数は、偏心が最小となる位置(ゼロ偏
心点)で最高となり、偏心が最大となる位置(プラス偏
心点、マイナス偏心点)で最低となり、交互に折り返し
ている。このように、オープントラッキングエラー信号
周波数は、情報記録層の偏心状態を表しているので、こ
れを周波数検波、あるいは周期カウントすることによ
り、偏心データとして測定できる。
【0042】したがって、回転位置検出器からのスリッ
トパルスのタイミングで、オープントラッキングエラー
信号の周波数を、フィルタやカウンタあるいは検波回路
等を用いて検出し、マイクロプロセッサにデータを取り
込んでおく。このとき基準スリット22から順番に1周
分のデータを取り込んでおく。このようにして、装着し
た光ディスク1の第1の情報記録層の偏心データを測定
することができる。同様にして、図3(D)に示すオー
プントラッキングエラー信号から、第2の情報記録層の
偏心データを測定することができる。
【0043】また、図3(C)に示すような、トラッキ
ングサーボをオンにしたときの、トラッキングエラー信
号(TER)から、偏心データの測定をすることもでき
る。クローズドトラッキングエラー信号には、光ディス
ク1の偏心量のループゲイン分の1の残留偏心成分が現
れる。したがって、この信号電圧をエンコーダパルスで
サンプリングし、A/D変換してマイクロプロセッサに
よって取り込むことにより偏心データの測定ができる。
【0044】これらの方法により、測定されたディスク
をマイクロプロセッサ内部で比較することにより、図3
(F)のように、第1層と第2層の偏心量が等しくなる
回転方向位置等を知ることができる。この測定は、ディ
スク装着時に実行しておき、ディスクの再生中は、角度
検出器6を用いて、連続して光ディスク1の回転方向の
位置を監視していて、再生層切換時には、あらかじめ決
定してあるタイミングにしたがってジャンプ動作を行な
うようにする。
【0045】図4は、本発明におけるレイヤジャンプ動
作をディスク上の光ビームスポットの軌跡で表した説明
図である。図中、31は第1の情報記録層上のトラック
を再生しているときのスポット軌跡、32は第2の情報
記録層上のトラックをトレースしているときのスポット
軌跡、33はA点でトラッキングサーボを切ったときの
スポット軌跡、34は無偏心の円周、35は回転軸の中
心点、36,37は偏心一致方向である。レイヤジャン
プ発生時には、メモリに記憶された第1,第2の情報記
録層の偏心データを用いて、図12に示したデータエリ
アとミドルエリアの境界で再生すべき情報記録層の切り
換えを行なう。トラッキングサーボを切ったときのスポ
ット軌跡33は、トラッキング制御が行なわれないか
ら、無偏心の円周軌跡となる。
【0046】今、仮にレイヤジャンプが瞬時に行なえる
とすると、ジャンプ元の第1の情報記録層上の最終トラ
ック31とジャンプ先の第2の情報記録層上の再生開始
トラック32のピックアップ側からみた交点Bの位置で
レイヤジャンプを行なうのが最もよい。しかしながら、
実際には、レイヤジャンプには約30〜40ms程度の
時間を要する。例えば、DVDディスクが、線速3.8
4m/sのCLVで回転しており、その外周部では約1
00msで1回転している。したがって、レイヤジャン
プしている間に、約1/3〜1/2周ディスクは回転し
てしまう。そこで、レイヤジャンプに要する時間を加味
して、点Aから点Cとなるようにジャンプを行なう。す
なわち、偏心量の等しい点Aと点Cの間でレイヤジャン
プすることにより第2の情報記録層上の再生開始トラッ
クに近い位置にジャンプすることができる。
【0047】図5は、図4で説明した光スポット軌跡を
直線的に表わした図である。第1の情報記録層31上の
点Aから、点Aと偏心量の等しい第2の情報記録層32
上の点Cにレイヤジャンプする。点Aと点Cの間では、
トラッキングサーボ手段がオフされるから、ピックアッ
プは無偏心の円周上を移動する。
【0048】図4,図5で説明したジャンプ開始点Aと
ジャンプ終了点Cは、ディスク挿入時にあらかじめ決定
しておくことが可能である。その決定フローを図6に示
す。レイヤジャンプに必要な時間Tjはそのハードウェ
アの性能にしたがってあらかじめ余裕を持って決定して
おく(例えば、40ms)。S1で、ディスクが挿入さ
れると、S2で、各情報記録層の偏心データを測定する
とともに、S3で、あらかじめ記憶されているミドルエ
リアのスタート半径を読み込む。ミドルエリアのスター
ト半径とレイヤジャンプ所要時間Tjから、S4で、レ
イヤジャンプに要する角度を計算することができる。計
算結果に基づいて、S5で、レイヤジャンプのタイミン
グが決定される。
【0049】点A、点Cの決定方法を図7によってさら
に説明する。第1層(レイヤ0)の偏心データ31と第
2層(レイヤ1)の偏心データ32は、ディスク挿入時
に測定されマイクロプロセッサ内部に取り込まれてい
る。レイヤジャンプ時間Tjは、角度情報に変換されて
いる。第1層の偏心データ31をレイヤジャンプ角度だ
けシフトしたデータ31aと第2層の偏心データ32と
の交点がレイヤジャンプの着地点、すなわち、トラッキ
ングサーボをオンする点Cとなる。その点に対応するシ
フト前の第1層の点がジャンプ開始点A、すなわち、ト
ラックオフ/フォーカスキックする点となる。このよう
にして求められた点A,点Cの回転方向位置をマイクロ
プロセッサは覚えておいて、第1層から第2層への折り
返し時に使用する。この交点は、正側の偏心領域と負側
の偏心領域に存在し、図に示すように、ジャンプ開始点
A’、着地点C’とすることもできる。ジャンプ開始点
A、着地点C、および、ジャンプ開始点A’、着地点
C’を演算しておいて、いずれかを選択するようにして
もよい。
【0050】なお、上記説明では、基準スリットからの
角度をパラメータとして説明したが、基準スリットから
の時間をパラメータとして計算してもよいことはもちろ
んである。
【0051】次に、レイヤジャンプの手順について述べ
る。図4において、第1層のデータエリアの終了点が近
づくと、マイクロプロセッサは回転角度検出器からのス
リットパルスをカウントしてディスクの角度を監視して
いる。データエリアの再生が終了してミドルエリアに入
った後、点Aの基準スリットからの角度が検出された時
点で、マイクロプロセッサは、トラッキングサーボをオ
フすると同時にフォーカスキック(フォーカスジャン
プ)を行なう。フォーカスキックは、フォーカス面を第
1の情報記録層から第2の情報記録層に切り換える動作
を行なうとともに、第2の情報記録層上にフォーカスさ
せる動作である。このときトラッキングアクチュエータ
は、オフした位置にホールドされていなければならな
い。そのために、アクチュエータにポジションセンサを
取り付ける等の方法により強制的に対物レンズの位置を
ロックするようにしてもよい。
【0052】図1で説明したマイクロプロセッサ13
は、回転角検出回路6により光スポットの位置が第2の
情報記録層の点Cに到達したことを検出すると、トラッ
キングサーボを再度オンにし、第2の情報記録層の再生
を再開する。その結果、第1の情報記録層から第2の情
報記録層への切り換えの際、レイヤジャンプの精度が向
上するため、第1の情報記録層と第2の情報記録層の偏
心量の差に起因する、数十から数百本のトラックにわた
るラフシーク動作が不要となるため、 (回転待ち時間)+(ファインシーク動作時間) のみの短時間で目標トラックへ到達することができる。
【0053】さらに、本発明の実施の形態として、あら
かじめ第1,第2の情報記録層の偏心状態を測定する際
に、最大偏心量が所定値よりも小さいか否かを判定する
手段を設け、小さいことが判定できた場合には、図6で
説明した方式によらずにレイヤジャンプを行なうように
することもできる。例えば、第1,第2の情報記録層の
偏心量がそれぞれに十分小さい場合には、点Aを待たず
に直ちにトラッキングオフおよびフォーカスキックを行
ない、フォーカスキック完了後に、点Cを待たずに再度
トラッキングオンを行なうようにする。このようにする
ことにより、レイヤジャンプのための時間をさらに短縮
化することが可能である。
【0054】光ディスクの慣性が大きい場合などには、
これを回転駆動するスピンドルモータの加速時や回転停
止時等において光ディスクがターンテーブル上などです
べり、光ディスクのクランプ角度がずれる恐れがある。
図1を参照して説明した第1の実施の形態では、光ディ
スク1の装着後、光ディスク1とターンテーブルの位置
関係が滑りの発生等で変化した場合、検出した偏心位置
が変化してしまうという問題がある。その改善策として
は、光ディスク自体に角度検出用スリットを設ける方法
を採用することができる。
【0055】図13は、本発明の光ディスク記録再生装
置の第2の実施の形態の光ディスク再生装置の概略構成
図であり、図14は、本発明の光ディスク媒体の実施の
1形態の光ディスクを示す平面図である。図中、図1と
同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。la
は情報記録領域、41はフォトセンサ、42はスリッ
ト、43は基本スリットである。この実施の形態の光デ
ィスク再生装置では、回転角検出手段として光ディスク
1に設けられた回転方向の位置を知るための角度マーク
とフォトセンサ41を用いた点が第1の実施の形態と相
違している。
【0056】図14に示すように、光ディスク1の情報
記録領域la以外の内周部または外周部の領域に、図2
に示したロータリーエンコーダ4上のスリット21と同
様なスリット42を等間隔に形成し、その中の1本のス
リットを、図2に示した基本スリット22と同様な基本
スリット43となるように形状、反射率あるいは透過率
を異ならせて形成しておく。
【0057】フォトセンサ41で各スリットの位置を検
出し、図3を参照して説明したロータリーエンコーダ4
上のスリット21,基本スリット22と同様に、トラッ
キングエラー信号から検出された各情報記録層の偏心状
態が基本スリット43から何本目のスリット42の位置
にあるかを検出し、第1,第2の情報記録層の偏心デー
タを計測し、また、トラッキングオフ、フォーカスキッ
ク、トラッキングオンなどの動作を行なうタイミングを
検出することができる。
【0058】スリット42および基本スリット43は、
印刷、金属等の蒸着時のマスキング、基板の形成時に凹
凸として形成する等の手段で作成することができる。ま
た、光ディスク1の原盤のカッティングを行なう際に、
光ディスク1の情報記録領域la以外の内周部または外
周部の領域、または、情報記録領域la内のミドルエリ
ア内の外周部に相当する位置等に、ピットをスリット状
に形成して角度マークを設けてもよい。これは、スリッ
ト42および基本スリット43を形成する部分をカッテ
ィングする際に、光ディスク1の原盤をCAV(Con
stant Angular Velocity)で回
転させ、所定の角度位置にピットがスリット状に形成さ
れるように、記録レーザ光をオンオフさせて記録を行な
えばよい。この方法を用いれば情報記録領域laのカッ
ティングに引き続いて角度マークを形成することができ
る。
【0059】さらに、光ディスク1に角度マークを形成
する方法としては、光ディスク1の外周部の反射層をY
AGレーザ等でスリット状に焼き切って形成することも
できる。上述したようにして光ディスク1に形成した角
度マークの反射率、透過率等の変化をフォトセンサ41
で検出し、光ディスク1の周方向の角度位置を検出す
る。
【0060】この実施の形態のように、光ディスク1に
角度マークを記録しておく場合、フォトセンサ41等の
角度信号読み取り手段を記録再生装置に装備する必要が
ある。しかし、再生中に光ディスク1と回転軸3あるい
はターンテーブルとの位置関係がずれても、常にフォト
センサ41が光ディスク1のスリット42および基本ス
リット43の位置を監視しているため、正確な最小偏心
位置を検出することができる。
【0061】上述した説明では、オポジットトラックパ
スの折り返しシームレス再生の際のレイヤジャンプを例
にして説明したが、それ以外の目的で2つの情報記録層
の相互間のレイヤジャンプする際にも、ジャンプ先の情
報記録層におけるトラック位置が、情報記録層の偏心に
よって影響を受けないため、次に記録再生すべきトラッ
クを捜すシーク動作を短時間で行なうことができる。
【0062】また、上述した説明では、DVD−9、D
VD−18を具体例としたので、情報記録層は2層ディ
スクあり、再生専用の光ディスクであった。しかし、層
の数は3層以上でも同様にしてレイヤジャンプを行なう
ことができる。また、記録可能な複数層の光ディスクと
して、ライトワンス方式のDVD−R、相変化を用いる
オーバーライト方式のDVD−RAMが提案されてお
り、これらの場合においても、同様にして本発明による
レイヤジャンプを行なうようにすることが可能である。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、記録または再生の対象とする
情報記録層の切換のタイミングを、切換前の終了トラッ
クと切換後の開始トラックの偏心が等しくなる点で決定
するフォーカスジャンプ機能を持つフォーカストラッキ
ング制御手段を有することから、切換後の開始トラック
に近い位置に直接ジャンプすることが可能となる。
【0064】このように、レイヤジャンプの精度が向上
するため、切換前の情報記録層と切換後の情報記録層の
偏心量の差に起因する、複数トラックにわたるラフシー
ク動作が不要となり、ファインシークのみにより短時間
で目標トラックへ到達することができるという効果があ
る。その結果、情報記録層の切換に要する時間が短縮さ
れ、シームレス再生に必要なバッファメモリの容量を削
減することが可能となる。
【0065】請求項2に記載の発明によれば、光ディス
ク媒体の回転位置検出手段と、複数の情報記録層ごと
に、トラッキングサーボ手段のトラッキングエラー信号
から偏心量を計測可能な偏心検出手段を有し、切換前、
切換後の情報記録層の偏心量が等しくなる点を、回転位
置検出手段の出力と偏心検出手段から出力される偏心情
報により算出することができるという効果がある。
【0066】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
光ディスク記録再生装置において、情報記録層間の移動
タイミングとして、層間移動に必要な時間内に光ディス
ク媒体が回転する角度θだけずらした第1の情報記録層
の偏心データと第2の情報記録層の偏心データの交点を
層間移動終了点とし、その点よりθだけ前の角度を層間
移動開始点とするように、レイヤジャンプに最適な開始
終了ポイントを算出することができる。
【0067】請求項4に記載の発明によれば、回転位置
検出手段が、光ディスク媒体を駆動する駆動軸に連動す
る回転体に形成された角度マークを検出することによ
り、光ディスク媒体に格別の構成を付加することなく、
その回転方向の位置を検出することができる。
【0068】請求項5に記載の発明によれば、回転位置
検出手段が、光ディスク媒体に形成された角度マークを
検出することにより、回転方向の位置を検出することか
ら、記録または再生中の加速時や回転停止時等に光ディ
スク媒体と回転軸あるいはターンテーブルとの位置関係
がずれても、偏心の正確な回転方向の位置を検出するこ
とができるという効果がある。
【0069】請求項6に記載の発明によれば、外周部お
よびその近傍の領域に回転方向の位置を表わす角度マー
クを有することから、記録再生装置に装着されて回転す
る光ディスク媒体の回転方向の位置を正確に検出するこ
とができるという効果がある。
【0070】なお、上述の方法における偏心量の等しく
なる2点を各情報記録層の最小偏心位置(図4,図5の
ゼロクロス点B)に特定した手法を、特願平8−166
313号で提案したが、本発明は、トラックジャンプに
要する時間を考慮してレイヤジャンプ位置を決定するた
め、上記提案よりも短時間でレイヤジャンプを行なうこ
とができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク記録再生装置の第1の実施
の形態の光ディスク再生装置の概略構成図である。
【図2】ロータリーエンコーダの1例を示す平面図であ
る。
【図3】本発明における第1,第2の情報記録層の偏心
状態の検出動作の説明図である。
【図4】本発明におけるレイヤジャンプ動作をディスク
上の光ビームスポットの軌跡で表した説明図である。
【図5】図4で説明した光スポット軌跡を直線的に表わ
した図である。
【図6】ジャンプ開始点とジャンプ終了点を決定する動
作の一例を説明するためのフローである。
【図7】ジャンプ開始点とジャンプ終了点を決定する方
法の説明図である。
【図8】片面再生1層構造のディスクの断面図の一部で
ある。
【図9】両面再生1層構造のディスクの断面図の一部で
ある。
【図10】片面再生2層構造のディスクの断面図の一部
である。
【図11】両面再生2層構造のディスクの断面図の一部
である。
【図12】片面読み取りの2層構造ディスクの再生方法
の説明図である。
【図13】本発明の光ディスク記録再生装置の第2の実
施の形態の光ディスク再生装置の概略構成図である。
【図14】本発明の光ディスク媒体の実施の1形態の光
ディスクを示す平面図である。
【符号の説明】
1…光ディスク、la…情報記録領域、2…スピンドル
モータ、3…回転軸、4…ロータリーエンコーダ、5…
フォトセンサ、6…回転角検出回路、7…ピックアッ
プ、8…プリアンプ、9…デコード信号処理回路、10
…バッファメモリ、11…サーボ回路、12…偏心測定
回路、13…マイクロプロセッサ、21…スリット、2
2…基準スリット、41…フォトセンサ、42…スリッ
ト、43…基本スリット。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層構造光ディスク媒体の片面側から複
    数の情報記録層の記録または再生の少なくとも一方を行
    なう光ディスク記録再生装置において、前記複数の情報
    記録層のうち、記録または再生の対象とする情報記録層
    の切換が可能なフォーカスサーボ手段およびトラッキン
    グサーボ手段を有し、ディスク媒体の回転方向位置が対
    象情報記録層の偏心量と切換後の情報記録層の偏心量と
    が一致するような位置にあるときに、前記トラッキング
    サーボ手段をオフにするとともに、切換後の情報記録層
    へフォーカスを切り換え、前記トラッキングサーボ手段
    をオンにする制御手段を有することを特徴とする光ディ
    スク記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光ディスク媒体の回転位置検出手段
    と、トラッキングエラー信号から、前記複数の各情報記
    録層の偏心方向情報を検出する偏心方向検出手段と、そ
    れらを記憶し、切換前の情報記録層の偏心量と切換後の
    情報記録層の偏心量がほぼ一致する回転角度位置を算出
    し記憶する層間移動点算出記憶手段を有し、該層間移動
    点算出記憶手段に記憶された角度位置情報と前記回転位
    置検出手段よりの角度位置情報に基づいて情報記録層間
    の移動タイミングを得ることを特徴とする請求項1に記
    載の光ディスク記録再生装置。
  3. 【請求項3】 情報記録層間の移動タイミングとして
    は、層間移動に必要な時間内に光ディスク媒体が回転す
    る角度θだけずらした第1の情報記録層の偏心データと
    第2の情報記録層間の偏心データの交点を層間移動終了
    点とし、その点よりθだけ前の角度を層間移動開始点と
    することを特徴とする請求項1または2に記載の光ディ
    スク記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記回転位置検出手段は、前記光ディス
    ク媒体を駆動する駆動軸に連動する回転体に形成された
    角度マークを検出することにより、回転方向の位置を検
    出することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の光ディスク記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記回転位置検出手段は、前記光ディス
    ク媒体に形成された角度マークを検出することにより、
    回転方向の位置を検出することを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載の光ディスク記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 複数の情報記録層を有し片面側から記録
    または再生の少なくとも一方が行なわれる光ディスク媒
    体において、外周部およびその近傍の領域に回転方向の
    位置を表す角度マークを有することを特徴とする光ディ
    スク媒体。
JP492797A 1997-01-14 1997-01-14 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体 Pending JPH10198972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP492797A JPH10198972A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP492797A JPH10198972A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10198972A true JPH10198972A (ja) 1998-07-31

Family

ID=11597239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP492797A Pending JPH10198972A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10198972A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1553572A1 (en) * 2004-01-08 2005-07-13 Deutsche Thomson-Brandt Gmbh Method for compensating deviations of an optical recording medium
WO2005093731A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Pioneer Corporation 偏心検出装置及び方法
WO2006043572A1 (en) * 2004-10-18 2006-04-27 Ricoh Company, Ltd. Optical pickup unit and information recording apparatus using the same
JP2007095173A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Hitachi Ltd 多層構造光ディスク媒体記録再生装置
JP2007534104A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ リアルタイム情報のシームレスな記録
CN100403417C (zh) * 2004-10-18 2008-07-16 株式会社理光 光学拾取单元和使用其的信息记录装置
JP2009289311A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Hitachi Ltd 光ディスク装置
US7843790B2 (en) 2006-02-24 2010-11-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for playing optical disc
US8199627B2 (en) * 2007-12-05 2012-06-12 Ricoh Company, Ltd. Multi-layer data storage medium having eccentric recording layers and recording layer identification method based on eccentricity
WO2014049695A1 (ja) * 2012-09-26 2014-04-03 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 光情報記録媒体、光情報記録再生方法および光情報記録再生装置
WO2022118712A1 (ja) * 2020-12-02 2022-06-09 Phcホールディングス株式会社 薬剤カートリッジ、カセット、薬剤注入装置および薬剤注入システム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1553572A1 (en) * 2004-01-08 2005-07-13 Deutsche Thomson-Brandt Gmbh Method for compensating deviations of an optical recording medium
WO2005093731A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Pioneer Corporation 偏心検出装置及び方法
JP2007534104A (ja) * 2004-04-23 2007-11-22 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ リアルタイム情報のシームレスな記録
US7751286B2 (en) 2004-10-18 2010-07-06 Ricoh Company, Ltd. Optical pickup unit and information recording apparatus using the same
WO2006043572A1 (en) * 2004-10-18 2006-04-27 Ricoh Company, Ltd. Optical pickup unit and information recording apparatus using the same
KR100768460B1 (ko) 2004-10-18 2007-10-19 가부시키가이샤 리코 광 픽업 장치 및 이 장치를 이용하는 정보 기록 장치
CN100403417C (zh) * 2004-10-18 2008-07-16 株式会社理光 光学拾取单元和使用其的信息记录装置
JP2007095173A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Hitachi Ltd 多層構造光ディスク媒体記録再生装置
US7843790B2 (en) 2006-02-24 2010-11-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for playing optical disc
US8199627B2 (en) * 2007-12-05 2012-06-12 Ricoh Company, Ltd. Multi-layer data storage medium having eccentric recording layers and recording layer identification method based on eccentricity
JP2009289311A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Hitachi Ltd 光ディスク装置
WO2014049695A1 (ja) * 2012-09-26 2014-04-03 日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 光情報記録媒体、光情報記録再生方法および光情報記録再生装置
WO2022118712A1 (ja) * 2020-12-02 2022-06-09 Phcホールディングス株式会社 薬剤カートリッジ、カセット、薬剤注入装置および薬剤注入システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7215620B2 (en) Information recording medium with management area having recording identification information
US20090028028A1 (en) Optical disc, and information recording/reproducing method and information recording/reproducing apparatus using the same
JP2003022532A (ja) 光情報記録媒体ならびにその記録方法および情報記録装置
WO2003046902A1 (fr) Support d'enregistrement optique multicouche, procede d'enregistrement de donnees et enregistreur
JPH1064180A (ja) ディスクドライブ装置
JP2000251271A (ja) ディスクドライブ装置
US5974009A (en) Focus control device and method for use in multilayer optical disk reproduction system
JPH10198972A (ja) 多層構造光ディスク媒体記録再生装置および光ディスク媒体
KR100763638B1 (ko) 광디스크기록 및/또는 재생장치 및 포커스서보장치
JP4901482B2 (ja) 光ディスク装置および光ディスク装置の制御回路
JP4060546B2 (ja) 多層ディスクメモリ
US7701813B2 (en) Method for recording to and reproducing from an optical recording medium, optical recording medium, and recording and reproduction apparatus for the same
JPH1011766A (ja) 円盤状光記録媒体記録再生装置および円盤状光記録媒体
JPH1079126A (ja) 光ディスク装置のアクセス方法
JP4777302B2 (ja) 光情報記録媒体及び光情報記録媒体駆動装置
JPH09171625A (ja) 情報再生装置
JP4779539B2 (ja) 多層構造光ディスク媒体記録再生装置
JP4043862B2 (ja) 光記録媒体製造装置
JPH10326450A (ja) 光情報記録媒体再生装置
JP4641189B2 (ja) 情報再生装置
JPH10269589A (ja) 光ディスク装置
JP2009176337A (ja) 光ディスク装置
JPH0944895A (ja) 光ピックアップ、光記録媒体及び情報再生装置
JP2000173065A (ja) 光ディスクプレーヤ装置およびフォーカスサーボ機構の感度検出方法
JP2000090450A (ja) フォーカスバイアス設定装置