JPH10198091A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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- JPH10198091A JPH10198091A JP9313229A JP31322997A JPH10198091A JP H10198091 A JPH10198091 A JP H10198091A JP 9313229 A JP9313229 A JP 9313229A JP 31322997 A JP31322997 A JP 31322997A JP H10198091 A JPH10198091 A JP H10198091A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- transfer
- capacitance
- recording paper
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録紙及びトナーの状態によらず、安定した
画像を形成する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 電子写真方式を採用する画像形成装置に
おいて、感光体上にトナー像を形成し、転写フィルムに
転写電荷を付与する部材と感光体との間の静電容量を所
定のタイミングで検出する。そして、検出された静電容
量の値に基づいて、現像条件を制御する。
画像を形成する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 電子写真方式を採用する画像形成装置に
おいて、感光体上にトナー像を形成し、転写フィルムに
転写電荷を付与する部材と感光体との間の静電容量を所
定のタイミングで検出する。そして、検出された静電容
量の値に基づいて、現像条件を制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を採
用する複写機等の画像形成装置に関する。
用する複写機等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用する複写機等の画像
形成装置では、同一の画像データに対して一定の濃度の
画像が記録紙上に再現されることが望まれる。この要望
に対して、安定した濃度の画像を記録紙上に再現するた
め、コピーの実行前、又は、所定のモードが設定された
場合に、感光体上に基準トナー像を形成し、形成したト
ナー像の記録紙上への転写効率を検出し、検出した結果
に基づいて、現像条件を制御するものが知られている。
形成装置では、同一の画像データに対して一定の濃度の
画像が記録紙上に再現されることが望まれる。この要望
に対して、安定した濃度の画像を記録紙上に再現するた
め、コピーの実行前、又は、所定のモードが設定された
場合に、感光体上に基準トナー像を形成し、形成したト
ナー像の記録紙上への転写効率を検出し、検出した結果
に基づいて、現像条件を制御するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の画像形
成装置は、トナーが劣化した場合、また記録紙が吸湿し
予想以上に抵抗値が低下した場合などには、適切な制御
が行われず、転写効率が落ちるなどの問題があった。例
えば、記録紙が吸湿した場合には、その抵抗値が低下す
る。このため、トナーが適切に帯電されていても、転写
部においてトナーの逆帯電が生じ、感光体上に残留する
トナーが増加し、結果として転写効率が低下する。ま
た、トナーが劣化している場合には、現像後転写前にお
けるトナーの帯電量が低下する。この結果、転写部にお
いて、トナーの逆帯電が生じ、感光体ドラム上に残留す
るトナーが増加して、結果として転写効率が低下してし
まう。
成装置は、トナーが劣化した場合、また記録紙が吸湿し
予想以上に抵抗値が低下した場合などには、適切な制御
が行われず、転写効率が落ちるなどの問題があった。例
えば、記録紙が吸湿した場合には、その抵抗値が低下す
る。このため、トナーが適切に帯電されていても、転写
部においてトナーの逆帯電が生じ、感光体上に残留する
トナーが増加し、結果として転写効率が低下する。ま
た、トナーが劣化している場合には、現像後転写前にお
けるトナーの帯電量が低下する。この結果、転写部にお
いて、トナーの逆帯電が生じ、感光体ドラム上に残留す
るトナーが増加して、結果として転写効率が低下してし
まう。
【0004】本発明の目的は、記録紙やトナーの状態に
よらず、安定した転写を行う画像形成装置を提供するこ
とである。
よらず、安定した転写を行う画像形成装置を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、電子写真方式を採用する画像形成装置において、感
光体上にトナー像を形成する現像手段と、転写フィルム
に転写電荷を付加する部材と感光体との間の静電容量を
測定する測定手段と、所定のタイミングで測定手段によ
り検出された静電容量の値に基づいて、現像条件を制御
する制御手段とを備える。
は、電子写真方式を採用する画像形成装置において、感
光体上にトナー像を形成する現像手段と、転写フィルム
に転写電荷を付加する部材と感光体との間の静電容量を
測定する測定手段と、所定のタイミングで測定手段によ
り検出された静電容量の値に基づいて、現像条件を制御
する制御手段とを備える。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
の画像形成装置の実施形態の複写機について説明する。 (1)実施形態 図1は、実施形態におけるディジタルフルカラー複写機
の断面図である。本複写機は、原稿の画像を読み取るイ
メージリーダ部100と、読み取った原稿の画像データ
に基づいて、記録紙上に画像を形成するプリンタ部20
0とに大きく分けられる。イメージリーダ部100にお
いて、原稿台ガラス1上に載置された原稿は、スキャナ
2の備えるランプ3により照射される。原稿面からの反
射光は、ミラー4、5、6、及び、結像レンズ7を介し
てCCDラインセンサ8において結像する。スキャナ2
は、スキャナモータ10により矢印方向(副走査方向)
に設定倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原
稿台ガラス1上に載置された原稿が全面にわたって走査
される。また、ミラー5及び6は、スキャナ2の移動に
伴い、速度V/2で同じく矢印方向(副走査方向)に移
動する。CCDラインセンサ8により得られるR,G,
Bの多値電気信号は、読取信号処理部9において8ビッ
トの階調データに変換された後に、プリンタ部200に
出力される。なお、イメージリーダ部100の上部には
コピー枚数の設定及びコピーの実行を行う操作パネル5
0が設けられている。操作パネル50には、さらに、転
写出力または現像出力の調整処理の実行キーが設けられ
ている(図示せず)。調整処理の実行キーが押下された
場合には、後に説明する手順で調整処理が実行される。
の画像形成装置の実施形態の複写機について説明する。 (1)実施形態 図1は、実施形態におけるディジタルフルカラー複写機
の断面図である。本複写機は、原稿の画像を読み取るイ
メージリーダ部100と、読み取った原稿の画像データ
に基づいて、記録紙上に画像を形成するプリンタ部20
0とに大きく分けられる。イメージリーダ部100にお
いて、原稿台ガラス1上に載置された原稿は、スキャナ
2の備えるランプ3により照射される。原稿面からの反
射光は、ミラー4、5、6、及び、結像レンズ7を介し
てCCDラインセンサ8において結像する。スキャナ2
は、スキャナモータ10により矢印方向(副走査方向)
に設定倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原
稿台ガラス1上に載置された原稿が全面にわたって走査
される。また、ミラー5及び6は、スキャナ2の移動に
伴い、速度V/2で同じく矢印方向(副走査方向)に移
動する。CCDラインセンサ8により得られるR,G,
Bの多値電気信号は、読取信号処理部9において8ビッ
トの階調データに変換された後に、プリンタ部200に
出力される。なお、イメージリーダ部100の上部には
コピー枚数の設定及びコピーの実行を行う操作パネル5
0が設けられている。操作パネル50には、さらに、転
写出力または現像出力の調整処理の実行キーが設けられ
ている(図示せず)。調整処理の実行キーが押下された
場合には、後に説明する手順で調整処理が実行される。
【0007】プリンタ部200において、プリントヘッ
ド部20は、読取信号処理部9より入力される階調デー
タに基づいて、半導体レーザ駆動信号を生成し、この駆
動信号により半導体レーザを発光させる。プリントヘッ
ド部20より射出されるレーザビームは、ミラー21及
び22を介して感光体ドラム23の表面を露光走査す
る。感光体ドラム23の表面は、1複写毎に露光を受け
る前にイレーサランプ24で照射され、帯電チャージャ
25で一様に帯電されている。この状態で露光を受ける
と、感光体ドラム23上に原稿の静電潜像が形成され
る。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー現
像器27〜30のうち、まず、シアンのトナー現像器2
7が選択され、感光体ドラム23上の静電潜像を現像す
る。給紙カセット31〜33より適当な記録紙がタイミ
ングローラ対34まで搬送される。タイミングローラ対
34は、感光体ドラム23上に現像されたトナー像の先
端と、記録紙の先端とが一致するタイミングで記録紙を
転写ドラム40へ搬送する。搬送された記録紙は、吸着
チャージャ35及び吸着ローラ37により転写ドラム4
0に静電吸着される。押圧部材36は、記録紙を転写ド
ラム40に密着させ、より強く吸着させるために、転写
ドラム40を吸着ローラ37方向に押さえる。感光体ド
ラム23上に現像されたシアンのトナー像は、転写フィ
ルムを介して金属からなる転写ローラ38に所定の電圧
が印加されることで、転写ドラム40上に巻き付けられ
た記録紙に転写される。トナー像の転写後に感光体ドラ
ム23上に残留するトナーは、クリーナ26により除去
される。
ド部20は、読取信号処理部9より入力される階調デー
タに基づいて、半導体レーザ駆動信号を生成し、この駆
動信号により半導体レーザを発光させる。プリントヘッ
ド部20より射出されるレーザビームは、ミラー21及
び22を介して感光体ドラム23の表面を露光走査す
る。感光体ドラム23の表面は、1複写毎に露光を受け
る前にイレーサランプ24で照射され、帯電チャージャ
25で一様に帯電されている。この状態で露光を受ける
と、感光体ドラム23上に原稿の静電潜像が形成され
る。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー現
像器27〜30のうち、まず、シアンのトナー現像器2
7が選択され、感光体ドラム23上の静電潜像を現像す
る。給紙カセット31〜33より適当な記録紙がタイミ
ングローラ対34まで搬送される。タイミングローラ対
34は、感光体ドラム23上に現像されたトナー像の先
端と、記録紙の先端とが一致するタイミングで記録紙を
転写ドラム40へ搬送する。搬送された記録紙は、吸着
チャージャ35及び吸着ローラ37により転写ドラム4
0に静電吸着される。押圧部材36は、記録紙を転写ド
ラム40に密着させ、より強く吸着させるために、転写
ドラム40を吸着ローラ37方向に押さえる。感光体ド
ラム23上に現像されたシアンのトナー像は、転写フィ
ルムを介して金属からなる転写ローラ38に所定の電圧
が印加されることで、転写ドラム40上に巻き付けられ
た記録紙に転写される。トナー像の転写後に感光体ドラ
ム23上に残留するトナーは、クリーナ26により除去
される。
【0008】シアンに続いて、マゼンタ、イエロー、ブ
ラックのトナー現像器が順に選択され、感光体ドラム2
3の帯電、露光、及び、トナー現像が行われる。感光体
ドラム23上に現像された各色のトナー像は、上記転写
ドラム40上に巻き付けられた記録紙上に順に重ねて転
写される。4色分のトナー像が転写された記録紙は、転
写ドラム40の表面が分離除電チャージャ41により除
電された後、押し上げ部材42により押し上げられ、押
し上げられた記録紙の先端が分離爪43に引っかかるこ
とで、転写ドラム40の表面より分離する。転写ドラム
40より分離した記録紙は、定着装置44を通って加熱
定着された後にトレイ45に排出される。
ラックのトナー現像器が順に選択され、感光体ドラム2
3の帯電、露光、及び、トナー現像が行われる。感光体
ドラム23上に現像された各色のトナー像は、上記転写
ドラム40上に巻き付けられた記録紙上に順に重ねて転
写される。4色分のトナー像が転写された記録紙は、転
写ドラム40の表面が分離除電チャージャ41により除
電された後、押し上げ部材42により押し上げられ、押
し上げられた記録紙の先端が分離爪43に引っかかるこ
とで、転写ドラム40の表面より分離する。転写ドラム
40より分離した記録紙は、定着装置44を通って加熱
定着された後にトレイ45に排出される。
【0009】紙の抵抗値とトナー帯電量は、感光体ドラ
ム23上に可視像化されたトナー像を記録紙上に転写す
る際の転写効率に影響する。以下に、記録紙及びトナー
帯電量の特性について説明する。記録紙が周辺の環境に
より吸湿したり、乾燥したりすると、その電気特性が変
化する。図2は、記録紙の体積抵抗値(Ω・cm)と絶
対湿度(g/m3)との関係を示すグラフである。この
グラフより解るように、絶対湿度が高くなるにつれて、
記録紙の体積抵抗値は低くなる。また、図3は、紙の比
誘電率εと、絶対湿度(g/m3)との関係を示すグラ
フである。このグラフより解るように、絶対湿度が高く
なり紙の体積抵抗値が低下するのと同時に、紙の比誘電
率εは増加する。また、記録紙に転写される前のトナー
帯電量も、湿度により変化する。図4は、転写前におけ
るトナー帯電量(μC/g)と、絶対湿度(g/m3)
との関係を示すグラフである。グラフより解るように、
絶対湿度が高くなるにつれて、転写前におけるトナー帯
電量は低い値になる。
ム23上に可視像化されたトナー像を記録紙上に転写す
る際の転写効率に影響する。以下に、記録紙及びトナー
帯電量の特性について説明する。記録紙が周辺の環境に
より吸湿したり、乾燥したりすると、その電気特性が変
化する。図2は、記録紙の体積抵抗値(Ω・cm)と絶
対湿度(g/m3)との関係を示すグラフである。この
グラフより解るように、絶対湿度が高くなるにつれて、
記録紙の体積抵抗値は低くなる。また、図3は、紙の比
誘電率εと、絶対湿度(g/m3)との関係を示すグラ
フである。このグラフより解るように、絶対湿度が高く
なり紙の体積抵抗値が低下するのと同時に、紙の比誘電
率εは増加する。また、記録紙に転写される前のトナー
帯電量も、湿度により変化する。図4は、転写前におけ
るトナー帯電量(μC/g)と、絶対湿度(g/m3)
との関係を示すグラフである。グラフより解るように、
絶対湿度が高くなるにつれて、転写前におけるトナー帯
電量は低い値になる。
【0010】図5は、3つの環境下において、それぞれ
装置を7〜8時間放置して環境になじませた後、転写出
力を変化させて画像を出力させた場合のトナー濃度の推
移を表すグラフである。実線で表す曲線は、温度23
℃、湿度50%RHの環境下における特性を示す。転写
出力がL1の範囲内にある時に、転写効率は最良とな
り、記録紙上のトナー濃度が最大となる。トナー濃度
は、転写出力が約400μAを越えたあたりから徐々に
低下する。点線で表す曲線は、温度18℃、湿度20%
RHの環境下における特性を示す。湿度50%RHの場
合に比べて、転写出力の増加に伴うトナー濃度の増加率
は低く、転写効率が最良、即ち、トナー濃度が最大にな
る転写出力の値は大きくなる。記録紙上のトナー濃度
は、転写出力がL2の範囲内において最大となる。トナ
ー濃度は、転写出力が550μAを越えたあたりから湿
度50%RHの場合よりも緩やかに低下する。一点鎖線
で表す曲線は、温度28℃、湿度80%RHの環境下に
おける特性を示す。グラフより理解されるように、湿度
50%RHの場合に比べて、転写出力の増加に伴うトナ
ー濃度の増加率は高く、トナー濃度は急激に増加する。
トナー濃度は、転写出力が100〜200μAの範囲内
において最大となり、転写出力が200μAを越えたあ
たりから湿度50%RHの場合よりも急激に低下する。
以上の3つのグラフより理解されるように、湿度が高い
場合には、転写出力の増加に伴うトナー濃度の増加率は
高くなり、最大濃度に達した後の低下率も高くなる。ま
た、湿度が低い場合には、転写出力の増加に伴うトナー
濃度の増加率は低くなり、最大濃度に達した後の低下率
も低くなる。また、最大のトナー濃度を得ることのでき
る転写出力の範囲は、湿度が低い方が広くなる。
装置を7〜8時間放置して環境になじませた後、転写出
力を変化させて画像を出力させた場合のトナー濃度の推
移を表すグラフである。実線で表す曲線は、温度23
℃、湿度50%RHの環境下における特性を示す。転写
出力がL1の範囲内にある時に、転写効率は最良とな
り、記録紙上のトナー濃度が最大となる。トナー濃度
は、転写出力が約400μAを越えたあたりから徐々に
低下する。点線で表す曲線は、温度18℃、湿度20%
RHの環境下における特性を示す。湿度50%RHの場
合に比べて、転写出力の増加に伴うトナー濃度の増加率
は低く、転写効率が最良、即ち、トナー濃度が最大にな
る転写出力の値は大きくなる。記録紙上のトナー濃度
は、転写出力がL2の範囲内において最大となる。トナ
ー濃度は、転写出力が550μAを越えたあたりから湿
度50%RHの場合よりも緩やかに低下する。一点鎖線
で表す曲線は、温度28℃、湿度80%RHの環境下に
おける特性を示す。グラフより理解されるように、湿度
50%RHの場合に比べて、転写出力の増加に伴うトナ
ー濃度の増加率は高く、トナー濃度は急激に増加する。
トナー濃度は、転写出力が100〜200μAの範囲内
において最大となり、転写出力が200μAを越えたあ
たりから湿度50%RHの場合よりも急激に低下する。
以上の3つのグラフより理解されるように、湿度が高い
場合には、転写出力の増加に伴うトナー濃度の増加率は
高くなり、最大濃度に達した後の低下率も高くなる。ま
た、湿度が低い場合には、転写出力の増加に伴うトナー
濃度の増加率は低くなり、最大濃度に達した後の低下率
も低くなる。また、最大のトナー濃度を得ることのでき
る転写出力の範囲は、湿度が低い方が広くなる。
【0011】引き続き図5を参照しつつ、高湿時の適正
転写出力領域の説明を行う。図5に示したように、例え
ば80%RH等、湿度の高い場合には、紙上でトナー濃
度が最大となる転写出力の範囲が湿度の低い場合に比べ
て非常に狭くなる。これは、特に高出力側でトナー濃度
の低下し始めるタイミングが早いからである。この高出
力側でのトナー濃度の低下は、図4に示したように、高
湿な環境下においてトナー帯電量が低下し、転写ローラ
38が転写フィルムを介して印加する電圧によりトナー
が逆極性に帯電した結果、記録紙上に転写されずに感光
体ドラム23上に残留することが大きな原因である。こ
のトナーの逆帯電は、トナー帯電量をある程度高くする
ことで防止することができる。また、図2に示すよう
に、記録紙の抵抗値も湿度の上昇に伴い低下するが、こ
の抵抗値が十分に高い場合には、転写出力を低く抑え、
トナーの逆帯電を抑制することができる。
転写出力領域の説明を行う。図5に示したように、例え
ば80%RH等、湿度の高い場合には、紙上でトナー濃
度が最大となる転写出力の範囲が湿度の低い場合に比べ
て非常に狭くなる。これは、特に高出力側でトナー濃度
の低下し始めるタイミングが早いからである。この高出
力側でのトナー濃度の低下は、図4に示したように、高
湿な環境下においてトナー帯電量が低下し、転写ローラ
38が転写フィルムを介して印加する電圧によりトナー
が逆極性に帯電した結果、記録紙上に転写されずに感光
体ドラム23上に残留することが大きな原因である。こ
のトナーの逆帯電は、トナー帯電量をある程度高くする
ことで防止することができる。また、図2に示すよう
に、記録紙の抵抗値も湿度の上昇に伴い低下するが、こ
の抵抗値が十分に高い場合には、転写出力を低く抑え、
トナーの逆帯電を抑制することができる。
【0012】以下、現像バイアスと転写前におけるトナ
ー帯電量との関係について説明する。トナーを現像する
場合に現像器の現像スリーブ表面に印加する現像バイア
スは、直流電圧である場合だけでなく、交流電圧を重畳
する場合もある。後者の場合に重畳する交流電圧は主に
正弦波や矩形波である。転写直前に感光体ドラム23上
に付着するトナー帯電量は、重畳する交流電圧の値、及
び、その周波数によって大きく変化する。例として、図
6は、正弦波形の交流電圧を現像バイアスとして印加す
る場合であって、そのピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-p
を変化させた場合の転写前トナー帯電量の変化を示し、
図7は、その周波数fを変化させた場合における転写前
トナー帯電量の変化を示す。図6及び図7に示すよう
に、転写前トナー帯電量は、電圧Vp-pが大きくなるに
つれて低い値となり、周波数fが高くなるにつれて低い
値となる。
ー帯電量との関係について説明する。トナーを現像する
場合に現像器の現像スリーブ表面に印加する現像バイア
スは、直流電圧である場合だけでなく、交流電圧を重畳
する場合もある。後者の場合に重畳する交流電圧は主に
正弦波や矩形波である。転写直前に感光体ドラム23上
に付着するトナー帯電量は、重畳する交流電圧の値、及
び、その周波数によって大きく変化する。例として、図
6は、正弦波形の交流電圧を現像バイアスとして印加す
る場合であって、そのピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-p
を変化させた場合の転写前トナー帯電量の変化を示し、
図7は、その周波数fを変化させた場合における転写前
トナー帯電量の変化を示す。図6及び図7に示すよう
に、転写前トナー帯電量は、電圧Vp-pが大きくなるに
つれて低い値となり、周波数fが高くなるにつれて低い
値となる。
【0013】また、矩形波のかわりに図8に示すように
休止部を持たせたパルス波を現像バイアスに用いてもよ
い。図8に示すようなパルス波を現像バイアスに用いる
場合、図9は、休止部の時間を変化させたときの転写前
におけるトナー帯電量の変化を示し、図10は、パルス
部の時間を変化させたときの転写前におけるトナー帯電
量の変化を示す。図9のグラフに示すように、休止部の
時間の増加に伴い、転写前のトナー帯電量は増加する。
また、図10のグラフに示すように、パルス部の時間の
増加に伴い、転写前のトナー帯電量は減少する。
休止部を持たせたパルス波を現像バイアスに用いてもよ
い。図8に示すようなパルス波を現像バイアスに用いる
場合、図9は、休止部の時間を変化させたときの転写前
におけるトナー帯電量の変化を示し、図10は、パルス
部の時間を変化させたときの転写前におけるトナー帯電
量の変化を示す。図9のグラフに示すように、休止部の
時間の増加に伴い、転写前のトナー帯電量は増加する。
また、図10のグラフに示すように、パルス部の時間の
増加に伴い、転写前のトナー帯電量は減少する。
【0014】図11は、複写機の感光体ドラム23及び
転写ドラム40周辺の詳細な構成と制御系とを示す図で
ある。図1と同じ構成物には同じ参照番号を付し、ここ
での重複した説明は省く。制御系は、中央演算処理装置
(以下、CPUという)14を備える。CPU14に
は、制御プログラム及び所定の制御テーブルを格納する
ROM16、及び、各センサからの検出結果などを記憶
するRAM13が接続される他、さらに、シアン、マゼ
ンタ、イエロー、ブラックのトナー現像器27〜30の
各現像スリーブ表面に現像バイアスを供給する高電圧
(HV)電源127〜130、及び、転写ローラ38に
所定の電圧を印加するHV電源212が接続されてい
る。HV電源127〜130より供給される電源は、全
て直流電圧に正弦波が重畳されている。CPU14は、
環境などによる現像特性の変化に対応するように、転写
ローラ38を介して電流測定部214より検出される電
流値より求める基準トナー層の静電容量の値に基づい
て、現像バイアスの値を制御する。なお、直流電圧成分
に重畳される正弦波は、デフォルトでピーク・トゥ・ピ
ーク電圧Vp-p=2kV,周波数f=4kHzに設定さ
れている。
転写ドラム40周辺の詳細な構成と制御系とを示す図で
ある。図1と同じ構成物には同じ参照番号を付し、ここ
での重複した説明は省く。制御系は、中央演算処理装置
(以下、CPUという)14を備える。CPU14に
は、制御プログラム及び所定の制御テーブルを格納する
ROM16、及び、各センサからの検出結果などを記憶
するRAM13が接続される他、さらに、シアン、マゼ
ンタ、イエロー、ブラックのトナー現像器27〜30の
各現像スリーブ表面に現像バイアスを供給する高電圧
(HV)電源127〜130、及び、転写ローラ38に
所定の電圧を印加するHV電源212が接続されてい
る。HV電源127〜130より供給される電源は、全
て直流電圧に正弦波が重畳されている。CPU14は、
環境などによる現像特性の変化に対応するように、転写
ローラ38を介して電流測定部214より検出される電
流値より求める基準トナー層の静電容量の値に基づい
て、現像バイアスの値を制御する。なお、直流電圧成分
に重畳される正弦波は、デフォルトでピーク・トゥ・ピ
ーク電圧Vp-p=2kV,周波数f=4kHzに設定さ
れている。
【0015】通常のコピー実行時、CPU14は、環境
センサ15によりプリンタ部200の絶対湿度を検出
し、その結果に基づき転写ローラ38への印加電圧(転
写出力)を変化させ、転写効率を一定に保つ。以下に示
す表1は、検出された絶対湿度に対応する印加電圧を特
定する制御テーブルである。この制御テーブルは、フル
カラー画像を形成する際に用いるテーブルであり、各種
の制御データと共に、ROM16に格納されている。表
1に示されるように、転写出力は実験データを基に絶対
湿度が低くなるほど高くなるように設定されている。そ
れぞれの湿度区分における転写出力は1色目より2色
目、2色目より3色目というように順に高くなるように
設定されている。これは当該色の前の色の出力による転
写フィルムのチャージアップの影響を考慮したものであ
る。
センサ15によりプリンタ部200の絶対湿度を検出
し、その結果に基づき転写ローラ38への印加電圧(転
写出力)を変化させ、転写効率を一定に保つ。以下に示
す表1は、検出された絶対湿度に対応する印加電圧を特
定する制御テーブルである。この制御テーブルは、フル
カラー画像を形成する際に用いるテーブルであり、各種
の制御データと共に、ROM16に格納されている。表
1に示されるように、転写出力は実験データを基に絶対
湿度が低くなるほど高くなるように設定されている。そ
れぞれの湿度区分における転写出力は1色目より2色
目、2色目より3色目というように順に高くなるように
設定されている。これは当該色の前の色の出力による転
写フィルムのチャージアップの影響を考慮したものであ
る。
【0016】
【表1】
【0017】操作パネル50上に設ける調整処理の実行
キーが押下された場合、CPU14は、転写部に流れる
電流値よりトナーの静電容量を求め、求めた値より転写
前トナーの帯電量が低下しているか否かを判定する。判
定の結果、転写前トナーの帯電量が適正値以下の場合に
は、現像バイアスの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧
Vp-pを2.0kVから1.5kVに引き下げるように
HV電源127〜130を制御する。これにより、転写
部で逆帯電して感光体上に残留するトナーを減少する。
キーが押下された場合、CPU14は、転写部に流れる
電流値よりトナーの静電容量を求め、求めた値より転写
前トナーの帯電量が低下しているか否かを判定する。判
定の結果、転写前トナーの帯電量が適正値以下の場合に
は、現像バイアスの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧
Vp-pを2.0kVから1.5kVに引き下げるように
HV電源127〜130を制御する。これにより、転写
部で逆帯電して感光体上に残留するトナーを減少する。
【0018】図12は、操作パネル50上に設ける調整
処理の実行キーが押下された場合に、CPU14の実行
する処理のフローチャートである。以下、このフローチ
ャートの流れに従い、関連する図面を参照しつつ処理の
内容について詳しく説明する。まず、所定のレーザ露光
量、グリッド電圧、現像バイアスにより、転写ドラム4
0に搬送されてくる記録紙の後半の位置に対応する感光
体ドラム23上の位置に、基準トナーパターンを形成す
る(ステップS1)。
処理の実行キーが押下された場合に、CPU14の実行
する処理のフローチャートである。以下、このフローチ
ャートの流れに従い、関連する図面を参照しつつ処理の
内容について詳しく説明する。まず、所定のレーザ露光
量、グリッド電圧、現像バイアスにより、転写ドラム4
0に搬送されてくる記録紙の後半の位置に対応する感光
体ドラム23上の位置に、基準トナーパターンを形成す
る(ステップS1)。
【0019】次に、転写ローラ38は、転写ドラムに巻
き付けられている記録紙の先端が転写部に達する直前か
ら所定値の電圧を印加し始め、記録紙の終端が転写部を
通過した後に、電圧の印加を停止する。ここで、図13
の(a),(b)及び(c)に示すタイミングにおい
て、電流測定部214に流れる電流値に基づいて静電容
量を測定する(ステップS2)。図13の(a)は、記
録紙502が転写部にまだ達していない時、即ち、転写
ローラ38と感光体ドラム23との間に転写フィルム5
03のみが存在する状態を示し、(b)は、転写ローラ
38と感光体ドラム23との間に記録紙502及び転写
フィルム503が存在する状態を示し、(c)は、転写
ローラ38と感光体ドラム23との間にトナー層50
1、記録紙502及び転写フィルム503が存在する状
態を示す。
き付けられている記録紙の先端が転写部に達する直前か
ら所定値の電圧を印加し始め、記録紙の終端が転写部を
通過した後に、電圧の印加を停止する。ここで、図13
の(a),(b)及び(c)に示すタイミングにおい
て、電流測定部214に流れる電流値に基づいて静電容
量を測定する(ステップS2)。図13の(a)は、記
録紙502が転写部にまだ達していない時、即ち、転写
ローラ38と感光体ドラム23との間に転写フィルム5
03のみが存在する状態を示し、(b)は、転写ローラ
38と感光体ドラム23との間に記録紙502及び転写
フィルム503が存在する状態を示し、(c)は、転写
ローラ38と感光体ドラム23との間にトナー層50
1、記録紙502及び転写フィルム503が存在する状
態を示す。
【0020】ここで、測定される静電容量を説明する。
図14は、転写ローラ38と感光体ドラム23との間に
存在する感光体誘電層500、トナー層501、記録紙
502、転写フィルム503の厚さd、比誘電率ε、静
電容量Cについて示す図である。電流測定部214に流
れる電流値は、感光体誘電層500、トナー層501、
記録紙502、転写フィルム503それぞれの静電容量
C1〜C4に依存する。単位面積当たりの静電容量C
は、誘電率ε/厚さdに比例する。即ち、電流測定部2
14に流れる電流は、厚さd1〜d4及び比誘電率ε1
〜ε4の値に依存する。本装置では、転写フィルム50
3に体積抵抗値1014〜1015Ω・cmの絶縁フィルム
を用いている。このため、電流測定のために電圧を印加
しても自由電荷はほとんど流れず、各相の分極による電
荷の移動のみになる。このため、測定される電流値か
ら、各層がコンデンサとして直列につながっているとき
の全体の静電容量が求められる。図13の(a)の状態
では、感光体誘電層500、転写フィルム503の直列
時の容量Caが測定される。図13の(b)の状態で
は、感光体誘電層500、記録紙502、転写フィルム
503の直列時の容量Cbが測定される。図13の
(c)の状態では、感光体誘電層500、トナー層50
1、記録紙502、転写フィルム503の直列時の容量
Ccが測定される。図14に示すように、感光体誘電層
500の容量をC1、トナー層501の容量をC2、記
録紙502の容量をC3、転写フィルム503の容量を
C4で表すと、上記Ca,Cb,Ccは、以下の式(1)
〜(3)の関係を満足する。
図14は、転写ローラ38と感光体ドラム23との間に
存在する感光体誘電層500、トナー層501、記録紙
502、転写フィルム503の厚さd、比誘電率ε、静
電容量Cについて示す図である。電流測定部214に流
れる電流値は、感光体誘電層500、トナー層501、
記録紙502、転写フィルム503それぞれの静電容量
C1〜C4に依存する。単位面積当たりの静電容量C
は、誘電率ε/厚さdに比例する。即ち、電流測定部2
14に流れる電流は、厚さd1〜d4及び比誘電率ε1
〜ε4の値に依存する。本装置では、転写フィルム50
3に体積抵抗値1014〜1015Ω・cmの絶縁フィルム
を用いている。このため、電流測定のために電圧を印加
しても自由電荷はほとんど流れず、各相の分極による電
荷の移動のみになる。このため、測定される電流値か
ら、各層がコンデンサとして直列につながっているとき
の全体の静電容量が求められる。図13の(a)の状態
では、感光体誘電層500、転写フィルム503の直列
時の容量Caが測定される。図13の(b)の状態で
は、感光体誘電層500、記録紙502、転写フィルム
503の直列時の容量Cbが測定される。図13の
(c)の状態では、感光体誘電層500、トナー層50
1、記録紙502、転写フィルム503の直列時の容量
Ccが測定される。図14に示すように、感光体誘電層
500の容量をC1、トナー層501の容量をC2、記
録紙502の容量をC3、転写フィルム503の容量を
C4で表すと、上記Ca,Cb,Ccは、以下の式(1)
〜(3)の関係を満足する。
【数1】 Ca -1=C1-1+C4-1 (1)
【数2】 Cb -1=C1-1+C3-1+C4-1 (2)
【数3】 Cc -1=C1-1+C2-1+C3-1+C4-1 (3)
【0021】ステップS1で作成される基準トナーパタ
ーンは、同一露光条件及び同一現像条件で作成される。
トナーの比誘電率は、絶対湿度による変化が少ない。こ
れに対して、転写前トナーの帯電量は、図4に示すよう
に絶対湿度の増加に伴い低下する。このため、絶対湿度
の変化により、感光体上への現像トナー量は、図15に
示すグラフのように変化する。この結果、静電容量測定
時のトナー層501の厚さd2が変化し、静電容量が変
化する。このため、トナー層の静電容量を測定すること
で、間接的にトナーの帯電量を知ることができる。そこ
で、測定された各状態での静電容量の値に基づいて、式
(4)によりトナー層501の静電容量C2を求める
(ステップS3)。
ーンは、同一露光条件及び同一現像条件で作成される。
トナーの比誘電率は、絶対湿度による変化が少ない。こ
れに対して、転写前トナーの帯電量は、図4に示すよう
に絶対湿度の増加に伴い低下する。このため、絶対湿度
の変化により、感光体上への現像トナー量は、図15に
示すグラフのように変化する。この結果、静電容量測定
時のトナー層501の厚さd2が変化し、静電容量が変
化する。このため、トナー層の静電容量を測定すること
で、間接的にトナーの帯電量を知ることができる。そこ
で、測定された各状態での静電容量の値に基づいて、式
(4)によりトナー層501の静電容量C2を求める
(ステップS3)。
【数4】 C2=(Cc -1−Cb -1)-1 (4)
【0022】求めたトナー層501の静電容量C2がR
OM16に格納された基準値C2ref(=20pf)以
上であった場合には(ステップS4でYES)、現像さ
れた(転写前の)トナーの帯電量が低く、転写出力によ
りトナーが逆帯電して、感光体ドラム23上に残留しや
すい状態にあると判断し、現像バイアスの正弦波のピー
ク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを2.0kVから1.5k
Vに引き下げるようにHV電源127〜130を制御す
る(ステップS5)。なお、求めたトナー層501の静
電容量C2が基準値C2ref(=20pf)に満たない
場合には(ステップS4でNO)、前記現像条件の制御
を行わずに処理を終了する。上のように現像条件を制御
することで、転写前におけるトナーの帯電量が増加し
て、転写出力が高い場合であっても転写部において、ト
ナーが逆極性に帯電され、感光体ドラム23上に残留す
るのを防止することができる。この結果、図16に一点
鎖線で示すように転写出力とトナー濃度の関係が修正さ
れ、転写出力によらず、安定した転写効率を得ることが
できるようになる。
OM16に格納された基準値C2ref(=20pf)以
上であった場合には(ステップS4でYES)、現像さ
れた(転写前の)トナーの帯電量が低く、転写出力によ
りトナーが逆帯電して、感光体ドラム23上に残留しや
すい状態にあると判断し、現像バイアスの正弦波のピー
ク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを2.0kVから1.5k
Vに引き下げるようにHV電源127〜130を制御す
る(ステップS5)。なお、求めたトナー層501の静
電容量C2が基準値C2ref(=20pf)に満たない
場合には(ステップS4でNO)、前記現像条件の制御
を行わずに処理を終了する。上のように現像条件を制御
することで、転写前におけるトナーの帯電量が増加し
て、転写出力が高い場合であっても転写部において、ト
ナーが逆極性に帯電され、感光体ドラム23上に残留す
るのを防止することができる。この結果、図16に一点
鎖線で示すように転写出力とトナー濃度の関係が修正さ
れ、転写出力によらず、安定した転写効率を得ることが
できるようになる。
【0023】(2)変形例 以下、操作パネル50上に設ける調整処理の実行キーが
押下された場合に、CPU14の実行する調整処理の変
形例について説明する。この調整処理の変形例は、処理
の流れ自体は図12に示したフローチャートと同じであ
るが、基準トナーパターンの形成内容(図12のステッ
プS1に相当する処理)が異なる。従って、静電容量を
測定するタイミング(図12のステップS2に相当する
処理)、及び、静電容量の測定値からトナー層501の
静電容量C2を求める際に用いる式が異なる。なお、求
めたトナー層501の静電容量C2に基づく現像バイア
スの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pの値の制
御内容は、上記調整処理と同じである。以下、この相違
点について説明する。
押下された場合に、CPU14の実行する調整処理の変
形例について説明する。この調整処理の変形例は、処理
の流れ自体は図12に示したフローチャートと同じであ
るが、基準トナーパターンの形成内容(図12のステッ
プS1に相当する処理)が異なる。従って、静電容量を
測定するタイミング(図12のステップS2に相当する
処理)、及び、静電容量の測定値からトナー層501の
静電容量C2を求める際に用いる式が異なる。なお、求
めたトナー層501の静電容量C2に基づく現像バイア
スの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pの値の制
御内容は、上記調整処理と同じである。以下、この相違
点について説明する。
【0024】図18は、この調整処理の変形例におい
て、CPU14の実行するフローチャートである。この
変形例では、所定のレーザ露光量、グリッド電圧、現像
バイアスにより感光体ドラム23上に形成したトナー像
を直接転写フィルム上に転写する(ステップS10)。
次に、図18の(a)に示すように記録紙502が転写
部にまだ達していない時、即ち、転写ローラ38と感光
体ドラム23との間に転写フィルム503だけが存在す
るタイミング、(b)に示すように転写ローラ38と感
光体ドラム23との間にトナー層501及び転写フィル
ム503が存在するタイミング、及び、(c)に示すよ
うに転写ローラ38と感光体ドラム23との間に記録紙
502及び転写フィルム503が存在するタイミングに
おいて、電流測定手段214に流れる電流値より静電容
量を測定する(ステップS11)。ここで、図18の
(a)の状態では、感光体誘電層500、転写フィルム
503の直列時の上記容量C’aが測定される。図18
の(b)の状態では、感光体誘電層500、トナー層5
01、転写フィルム503の直列時の容量C’bが測定
される。図18の(c)の状態では、感光体誘電層50
0、記録紙502、転写フィルム503の直列時の上記
容量C’cが測定される。上記調整処理の場合と同様
に、感光体誘電層500の容量をC1,トナー層501
の容量をC2,記録紙502の容量をC3,転写フィル
ム503の容量をC4で表すと、上記C’a、C’b、
C’cは、以下の式(5)〜(7)の関係を満足する。
て、CPU14の実行するフローチャートである。この
変形例では、所定のレーザ露光量、グリッド電圧、現像
バイアスにより感光体ドラム23上に形成したトナー像
を直接転写フィルム上に転写する(ステップS10)。
次に、図18の(a)に示すように記録紙502が転写
部にまだ達していない時、即ち、転写ローラ38と感光
体ドラム23との間に転写フィルム503だけが存在す
るタイミング、(b)に示すように転写ローラ38と感
光体ドラム23との間にトナー層501及び転写フィル
ム503が存在するタイミング、及び、(c)に示すよ
うに転写ローラ38と感光体ドラム23との間に記録紙
502及び転写フィルム503が存在するタイミングに
おいて、電流測定手段214に流れる電流値より静電容
量を測定する(ステップS11)。ここで、図18の
(a)の状態では、感光体誘電層500、転写フィルム
503の直列時の上記容量C’aが測定される。図18
の(b)の状態では、感光体誘電層500、トナー層5
01、転写フィルム503の直列時の容量C’bが測定
される。図18の(c)の状態では、感光体誘電層50
0、記録紙502、転写フィルム503の直列時の上記
容量C’cが測定される。上記調整処理の場合と同様
に、感光体誘電層500の容量をC1,トナー層501
の容量をC2,記録紙502の容量をC3,転写フィル
ム503の容量をC4で表すと、上記C’a、C’b、
C’cは、以下の式(5)〜(7)の関係を満足する。
【数5】 C’a -1=C1-1+C4-1=Ca -1 (5)
【数6】 C’b -1=C1-1+C2-1+C4-1 (6)
【数7】 C’c -1=C1-1+C3-1+C4-1=Cb -1 (7)
【0025】上記の式(5)〜(7)より、式(8)を
用いてトナー層501の静電容量C2を算出する(ステ
ップS12)。
用いてトナー層501の静電容量C2を算出する(ステ
ップS12)。
【数8】 C2=(C’b -1−C’a -1)-1 (8) 算出したトナー層501の静電容量C2の値が所定の基
準値C2ref以上の場合には(ステップS13でYE
S)、トナーが劣化して転写前におけるトナーの帯電量
が低下していると判断して、現像バイアスの正弦波のピ
ーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを2kVから1.5kV
に引き下げるようにHV電源127〜130を制御する
(ステップS14)。一方、算出したトナー層501の
静電容量C2の値が所定の基準値C2refに満たない場
合には(ステップS13でNO)、現像条件の制御を行
わずに処理を終了する。
準値C2ref以上の場合には(ステップS13でYE
S)、トナーが劣化して転写前におけるトナーの帯電量
が低下していると判断して、現像バイアスの正弦波のピ
ーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを2kVから1.5kV
に引き下げるようにHV電源127〜130を制御する
(ステップS14)。一方、算出したトナー層501の
静電容量C2の値が所定の基準値C2refに満たない場
合には(ステップS13でNO)、現像条件の制御を行
わずに処理を終了する。
【0026】以上説明するように、本複写機では、現像
バイアスの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを
現像条件の制御対象とするが、図7の周波数と転写前ト
ナー帯電量の関係を表すグラフが示すように、周波数を
制御してもピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを制御する
のと同様の効果を得ることができる。したがって、ピー
ク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを制御するかわりに周波数
を制御してもよい。また、現像バイアス電圧として、図
8に示すように休止部をもつパルス波を使用し、このパ
ルス波の休止部の時間又はパルス部の時間を制御対象と
してもよい。すなわち、図9の休止部の時間と転写前ト
ナー帯電量の関係を表すグラフが示すように、休止部の
時間を長くしてトナーの帯電量を増加してもよいし、図
10のパルス部の時間と転写前トナー帯電量の関係を表
すグラフが示すように、パルス部の時間を短くしてトナ
ーの帯電量を増加してもよい。また、本複写機では、転
写ローラ38を用いているが、転写ブラシなどを用いて
も同様の効果を得ることができる。また、転写ドラム4
0のかわりに転写ベルトを用いてもよい。
バイアスの正弦波のピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを
現像条件の制御対象とするが、図7の周波数と転写前ト
ナー帯電量の関係を表すグラフが示すように、周波数を
制御してもピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを制御する
のと同様の効果を得ることができる。したがって、ピー
ク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを制御するかわりに周波数
を制御してもよい。また、現像バイアス電圧として、図
8に示すように休止部をもつパルス波を使用し、このパ
ルス波の休止部の時間又はパルス部の時間を制御対象と
してもよい。すなわち、図9の休止部の時間と転写前ト
ナー帯電量の関係を表すグラフが示すように、休止部の
時間を長くしてトナーの帯電量を増加してもよいし、図
10のパルス部の時間と転写前トナー帯電量の関係を表
すグラフが示すように、パルス部の時間を短くしてトナ
ーの帯電量を増加してもよい。また、本複写機では、転
写ローラ38を用いているが、転写ブラシなどを用いて
も同様の効果を得ることができる。また、転写ドラム4
0のかわりに転写ベルトを用いてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明の画像形成装置では、所定のタイ
ミングで測定手段により転写フィルムに転写電荷を付与
する部材と感光体との間の静電容量を検出し、検出した
静電容量の値より、間接的にトナーの劣化状態を調べ
る、これにより、現像条件を適切に制御することができ
る。また、トナーの劣化状態を、測定手段による測定値
のみで調べるため、装置の簡略化を図ることができる。
ミングで測定手段により転写フィルムに転写電荷を付与
する部材と感光体との間の静電容量を検出し、検出した
静電容量の値より、間接的にトナーの劣化状態を調べ
る、これにより、現像条件を適切に制御することができ
る。また、トナーの劣化状態を、測定手段による測定値
のみで調べるため、装置の簡略化を図ることができる。
【図1】 ディジタルフルカラー複写機の断面図であ
る。
る。
【図2】 記録紙の体積抵抗値(Ω・cm)と絶対湿度
(g/m3)との関係を示すグラフである。
(g/m3)との関係を示すグラフである。
【図3】 紙の比誘電率εと、絶対湿度(g/m3)と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図4】 転写前におけるトナー帯電量(μC/g)
と、絶対湿度(g/m3)との関係を示すグラフであ
る。
と、絶対湿度(g/m3)との関係を示すグラフであ
る。
【図5】 3つの環境下において、それぞれ装置を7〜
8時間放置して環境になじませた後、転写出力を変化さ
せて画像を出力させた場合のトナー濃度の推移を表すグ
ラフである。
8時間放置して環境になじませた後、転写出力を変化さ
せて画像を出力させた場合のトナー濃度の推移を表すグ
ラフである。
【図6】 ピーク・トゥ・ピーク電圧Vp-pを変化させ
た場合の転写前トナー帯電量の変化を示すグラフであ
る。
た場合の転写前トナー帯電量の変化を示すグラフであ
る。
【図7】 周波数を変化させた場合における転写前トナ
ー帯電量の変化を示すグラフである。
ー帯電量の変化を示すグラフである。
【図8】 現像バイアスとして用いる、休止部を有する
パルス波形を示す図である。
パルス波形を示す図である。
【図9】 休止部の時間を変化させたときの転写前にお
けるトナー帯電量の変化を示すグラフである。
けるトナー帯電量の変化を示すグラフである。
【図10】 パルス部の時間を変化させたときの転写前
におけるトナー帯電量の変化を示すグラフである。
におけるトナー帯電量の変化を示すグラフである。
【図11】 複写機の感光体ドラム及び転写ドラム周辺
の詳細な構成を示す図である。
の詳細な構成を示す図である。
【図12】 CPUの実行する転写出力調整処理のフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図13】 (a)〜(c)は、それぞれ転写ローラと
感光体ドラムとの間の3つの状態を示す図である。
感光体ドラムとの間の3つの状態を示す図である。
【図14】 感光体誘電層、トナー層、記録紙、転写フ
ィルムの各々の厚み及び静電容量C1〜C4の関係を示
す図である。
ィルムの各々の厚み及び静電容量C1〜C4の関係を示
す図である。
【図15】 絶対湿度の変化により、トナー帯電量が変
化したときに、感光体上へに付着するトナーの量を示す
グラフである。
化したときに、感光体上へに付着するトナーの量を示す
グラフである。
【図16】 転写出力とトナー濃度の関係を示すグラフ
である。
である。
【図17】 CPUの実行する転写出力調整処理の変形
例のフローチャートである。
例のフローチャートである。
【図18】 (a)〜(c)は、それぞれ転写ローラと
感光体ドラムとの間の3つの状態を示す図である。
感光体ドラムとの間の3つの状態を示す図である。
13…RAM 14…CPU 16…ROM 15…環境センサ 23…感光体ドラム 31〜33…給紙カセット 38…転写ローラ 40…転写ドラム 127〜130、212…HV電源 214…電流測定部
Claims (1)
- 【請求項1】 電子写真方式を採用する画像形成装置に
おいて、 感光体上にトナー像を形成する現像手段と、 転写フィルムに転写電荷を付与する部材と感光体との間
の静電容量を測定する測定手段と、 所定のタイミングで測定手段により検出された静電容量
の値に基づいて、現像条件を制御する制御手段とを備え
ることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9313229A JPH10198091A (ja) | 1996-11-14 | 1997-11-14 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-302760 | 1996-11-14 | ||
JP30276096 | 1996-11-14 | ||
JP9313229A JPH10198091A (ja) | 1996-11-14 | 1997-11-14 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10198091A true JPH10198091A (ja) | 1998-07-31 |
Family
ID=26563257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9313229A Pending JPH10198091A (ja) | 1996-11-14 | 1997-11-14 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10198091A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008281853A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
1997
- 1997-11-14 JP JP9313229A patent/JPH10198091A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008281853A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
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