JPH1019792A - 表面検査装置 - Google Patents

表面検査装置

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JPH1019792A
JPH1019792A JP8194096A JP19409696A JPH1019792A JP H1019792 A JPH1019792 A JP H1019792A JP 8194096 A JP8194096 A JP 8194096A JP 19409696 A JP19409696 A JP 19409696A JP H1019792 A JPH1019792 A JP H1019792A
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scanning
signal
light receiving
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unit
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JP8194096A
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Akihiko Sekine
明彦 関根
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Topcon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来検査できなかったウェーハのエッジに近
い部分も確実に検査し、異物の発生を見逃さないように
する。 【解決手段】 光源と、その光源からの光束で対象物を
横切る方向に対象物表面を走査する走査手段を備えた走
査光学系と、該走査方向に対して所定角度の方向へ対象
物を相対的に移動するための移動部と、対象物表面から
の散乱光を受光する光電変換器を備えた受光部と、その
受光部からの信号に基づき表面検査を行う信号処理部と
を有する表面検査装置において、前記走査手段は、走査
光束を往復方向に走査するように制御され、前記信号処
理部は、走査手段による往復走査範囲中、対象物以外か
ら対象物への走査が行われている遷移エリアを除いた範
囲での上記受光部の信号に基づき表面検査を行うように
構成されていることを特徴とする表面検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物の表面状態
を検査するための表面検査装置に関し、特に半導体ウェ
ーハの表面の異物や傷等を検査するウェーハ表面検査装
置として最適な表面検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に半導体集積回路は、半導体基板
(ウェーハ)にフォトリソグラフィー工程によって回路
を形成することにより製造される。この際、1枚のウェ
ーハ上に多数の同一の集積回路が作られ、最後にそれら
を切り離して単独の集積回路チップとする。この時、ウ
ェーハ上に異物が存在すると、その部分に形成される回
路パターンに欠陥が生じ、当該集積回路が使用不能にな
る。その結果、1枚の基板から取れる集積回路の数が減
り、歩留まりの低下を招く。
【0003】このような異物は、ウェーハ表面に金属膜
を形成するCVD工程などで付着するものと考えられ
る。つまり、プロセス装置内で発生した異物が、その装
置を出てきたウェーハに付着し、その後のリソグラフィ
ー工程で欠陥になってしまうのである。
【0004】そこで、半導体集積回路製造現場では、モ
ニターウェーハと呼ばれる検査用のウェーハを用いて異
物発生のモニタリングを行っている。検査用ウエーハを
材料ウェーハと同じようにプロセス装置に通し、その前
後にモニターウェーハを検査して、異物の発生が認めら
れたら装置の清掃などの対策を講じるのである。
【0005】検査方法としては、ウェーハ表面にレーザ
光を集光し、その集光点からの散乱光を受光して、その
信号から異物等を検出する方法が一般的である。図11
に従来のウェーハ表面検査装置の例を示す。
【0006】光源にはレーザが用いられ、レーザを出た
光は光学系によって、ウェーハ表面に集光される。集光
されたレーザ光は、光偏向器などを用いて1方向に走査
され、同時にウェーハが前記方向と直交する方向に移動
される。その結果、ウェーハ全面がレーザ光によって走
査される。ウェーハ上の集光点からの散乱光は、レンズ
を介して光電変換器に受光される。散乱光を受光した光
電変換器は、集光点が異物等を横切る際に散乱光の強度
に応じたパルス状の信号を出力する。その信号出力の大
きさによって、散乱物体の大きさを判断するのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光でウェーハ全
面を検査する場合には、ウェーハよりも若干広い範囲を
走査する必要がある。光束が折り返す時に静止状態にな
る瞬間があり、一般にこの点ではパルス信号が得られず
検査ができないからである。
【0008】しかし、走査範囲をウェーハよりも若干広
めに設定した場合には、ウェーハのエッジ部分に光が当
った時に次のような不具合が生じる。
【0009】すなわち、ウェーハ表面検査装置では、ウ
ェーハ上の異物による微弱な散乱光を検出するため、高
感度の光電変換器を用いている。これに対し、ウェーハ
のエッジで生じる散乱光は異物の散乱光に比ベて格段に
大きいため、光電変換器はこの散乱光を受けてから暫く
の間正常に動作しなくなる。この間も集光点が移動し続
けるため、ウェーハのエッジからある範囲は測定が不能
となるのである。
【0010】例えば、ビームをラスター走査して、一方
向についての走査の時に計測を行うと、図10に斜線で
示した検査不能の領域ができる。この領域の大きさは、
ビームの走査スピードが早いほど大きくなる。そのた
め、今後益々大口径化するウェーハを、短時間で検査し
ようとする場合に、この検査不能領域が大きくなり正確
な検査が行えなくなってしまう。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、ウェーハのエッジからの散乱光
による検査不可能な範囲を無くし、ウェーハの全面を確
実に検査することができるウェーハ表面検査装置を提供
する事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願第1発明は、光源
と、その光源からの光束で対象物を横切る方向に対象物
表面を走査する走査手段を備えた走査光学系と、該走査
方向に対して所定角度の方向へ対象物を相対的に移動す
るための移動部と、対象物表面からの散乱光を受光する
光電変換器を備えた受光部と、その受光部からの信号に
基づき表面検査を行う信号処理部とを有する表面検査装
置において、前記走査手段は、走査光束を往復方向に走
査するように制御され、前記信号処理部は、走査手段に
よる往復走査範囲中、対象物外から対象物への走査が行
われている遷移エリアを除いた範囲での上記受光部の信
号に基づき表面検査を行うように構成されていることを
特徴とする表面検査装置を要旨としている。
【0013】本願第2発明は、光源と、その光源からの
光束で対象物を横切る方向に対象物表面を走査する走査
手段を備えた走査光学系と、該走査方向に対して所定角
度の方向へ対象物を相対的に移動するための移動部と、
対象物表面からの散乱光を受光する光電変換器を備えた
受光部と、その受光部からの信号に基づき表面検査を行
う信号処理部とを有する表面検査装置において、前記走
査手段は、走査光束を往復方向に走査するように制御さ
れ、前記信号処理部は、前記受光部からの信号の配列を
変更し、走査手段による往復走査範囲中、対象物外から
対象物への走査が行われている遷移エリアを含まない範
囲での上記受光部の信号に基づき表面接査を行うように
横成されていることを特徴とする表面検査装置を要旨と
している。
【0014】
【発明の実施の形態】本願第1発明の表面検査装置は、
光源と、その光源からの光束で対象物を横切る方向に対
象物表面を走査する走査手段を備えた走査光学系と、該
走査方向に対して所定角度の方向へ対象物を相対的に移
動するための移動部と、対象物表面からの散乱光を受光
する光電変換器を備えた受光部と、その受光部からの信
号に基づき表面検査を行う信号処理部とを備えている。
【0015】そして、前記走査手段は、走査光束を往復
方向に走査するように制御される。また、前記信号処理
部は、走査手段による往復走査範囲中、対象物外から対
象物への走査が行われている遷移エリアを除いた範囲で
の上記受光部の信号に基づき表面検査を行うように構成
される。
【0016】表面検査は、対象領域全体に関して行われ
る。従って、本発明では、実質的に有効な表面検査は、
時間的には断続的に行われることになる。
【0017】本発明の好ましい実施態様では、前記信号
処理部は、走査手段による往路走査の後半での受光部の
信号と、復路走査の後半での受光部の信号とに基づき、
表面検査を行うように構成される。
【0018】この実施態様では、前記信号処理部は、受
光部の信号を記憶する信号記憶部を含み、該信号記憶部
は、走査手段の往路走査の後半のデータを走査順に記憶
し、復路走査の後半のデータを走査順と逆の順序で記憶
し、対象物を横切るように走査した際と同様な順序で受
光部の信号を読み出されるように構成できる。
【0019】また、該信号記憶部は、受光部からのデー
タを受け取った順に記憶し、データが読み出される際に
は、走査手段の往路走査の後半のデータを走査順に出力
し、復路走査の後半のデータを走査順と逆の順序で出力
し、対象物を横切るように走査した際と同様な順序で受
光部のデータを出力するように構成することも可能であ
る。
【0020】前記光源部は、走査手段による往復走査範
囲中、対象物外から対象物への走査が行われている遷移
エリアを除いた範囲で点灯し、これ以外の遷移エリアを
含む範囲で消灯するように制御され、前記信号処理部
が、走査手段による往復走査範囲中、対象物外から対象
物への走査が行われている遷移エリアを除いた範囲での
上記受光部の信号に基づき表面検査を行うように構成で
きる。
【0021】本願第2発明では、前記信号処理部は、前
記受光部からの信号の配列を変更し、走査手段よる往復
走査範囲中、対象物外から対象物への走査が行われてい
る遷移エリアを含まない範囲での上記受光部の信号に基
づき表面接査を行うように構成される。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の第1実施例を
説明する。図1は表面検査装置を概念的に示す光学図、
図2はブロック図である。
【0023】表面検査装置は移動部10、光学系20、
受光部30、信号処理部40から構成されている。
【0024】移動部10は、少くとも一方向に往復移動
可能なステージ12を備えている。このステージ12
は、ウェーハ1等の対象物を一定のゆっくりとした速度
で図1の矢印Aの方向に移動する。
【0025】光学系20は光源部21、走査ミラー2
3、集束レンズ25、集光レンズ27を備えている。
【0026】光源部21は、半導体レーザのような強度
の強いレーザ光源であり、ウェーハ全体を走査する間、
連続して発光させる。
【0027】走査ミラー23は、演算制御部41からの
信号により走査部に相当するモータ26によって回転さ
れ、光源部21からの光束を往復移動させる。
【0028】集束レンズ25は、対象物であるウェーハ
上に、光源からの光を集束してスポットPを形成する。
このスポットPは、走査ミラー23の回転運動によりウ
ェーハ1上を直線走査され、走査線SLが形成される。
【0029】集光レンズ27は、ウェーハ上の異物で散
乱された散乱光を光電変換器の受光面上に集光する。こ
の集光レンズ27は、光源からの走査光がウェーハ表面
で正反射された正反射光が入射しない方向及び位置に配
置されている。
【0030】次に、光学系による走査方法を説明する。
【0031】図4は、ビームによって形成される走査線
と受光部が受光し、データとしてメモリーする部分との
関係を示す。判りやすいように走査線を疎に記載した。
実際には、ビームはウェーハ1の表面全体を密に走査す
る。
【0032】走査が往復で等価になるように走査手段
は、三角波状の走査を行い、同期手段を介して、ビーム
がウェーハの中心線に達した所からの受光を有効にし、
データを取得する。対象物外から対象物の所定領域まで
の走査が行われている遷移エリア、すなわちこの実施例
ではビームがウェーハの外側からウェーハ中心線に達す
るまでのエリアからの受光は無効にする。このため、走
査前半の最初の部分でビームがエッジに当たって生じる
強い散乱光の影響は後半部分には及ばず、後半部分の検
査は正確に行われる。
【0033】一方、走査後半の終り側でも、ビームがエ
ッジに当たり強い散乱光を生じるが、この位置から後は
ウェーハの外側に相当し検査の必要が無いので、同様の
理由で検査に支障はない。つまり、ビームが走査の終り
側で強い散乱光が生じて後述する光電変換器31が正常
に動作しない間は、スポットPが前記遷移エリアの一部
分を移動するため問題がないのである。このことは、検
査すべきウェーハの直ぐ外側に光束が当たって散乱光を
生じるような物体があっても検査には支障が無く、それ
ゆえ装置を作る上での制約を少なくすることにも役立
つ。
【0034】受光部30は光電変換器31を備えてい
る。光電変換器31は、走査光が照射された異物で散乱
した散乱光を受光し、その散乱光に応じた電気信号を出
力する。光電変換器としては、例えばフォトマルを利用
できる。
【0035】光電変換器31は、後述する同期信号に基
づいて往路走査中のウェーハ中央部から後半にかけての
受光信号、及び復路走査中のウェーハ中央部から後半の
受光信号を出力するように構成されている。光電変換器
のフォトマルへの印加電圧の具体例Vを図3に示す。
【0036】信号処理部40は制御演算処理部41、記
憶部42、基準信号発生器43、表示部44を備えてい
る。
【0037】この実施例では、上述のように往復走査の
後半のみのデータだけを取り込むため、信号は一本の走
査線で走査したような順序では現れない。このため、ウ
ェーハの一端から他端までを示す時系列データとして扱
うためには、データの並べ替えなどの工夫を必要とす
る。
【0038】すなわち、t0−t5の期間には散乱光デ
ータは現れず、t5−t10の期間には位置L5から位
置L10にかけての散乱光のデータが順に現れる。
【0039】そして、t10からt15までの期間には
散乱光データは現れず、t15−t20の期間には位置
L5から位置L20にかけての散乱光のデータが順に現
れることになる。
【0040】実際の走査線の間隔は狭いので、復路後半
のデータ順を逆にしてt20からt15までのデータに
t5からt10までの期間のデータをつなぎ合わせるこ
とであたかも、一本の走査線でウェーハを走査し散乱光
の信号(全体走査データ)を得たごとく扱うことができ
る。
【0041】ここでは「データ読み出しの際に、メモリ
アドレスの指定を所定順序とする方式」による処理を図
5及び図6のフローチャートに従い説明する。
【0042】図5は走査、記憶フローチャートである。
【0043】Sl:走査回数nをn=1とする。
【0044】S2:番号iをi=1とする。
【0045】S3:前半走査の終了を判別する。
【0046】S4:受光部からのデータをアドレスAD
(i)に記憶 S5:後半走査の終了を判別する。
【0047】S6:アドレス位置i=i+1としiを1
増やす。S4に戻り後半走査のデータをメモリに記憶す
る。
【0048】S7:全ての走査が終了したかを判別す
る。
【0049】S8:全ての走査が終了していないとき
は、n=n+1とし、nを1増やしS2に戻る。
【0050】図6は読み出しフローチャートである。
【0051】Sl:走査回数nをn=1とする。
【0052】S2:番号iをi=1とする。
【0053】S3:アドレスAD(10n−i)のデー
タを読み出す。
【0054】S4:アドレス位置i=i+1としiを1
増やす。
【0055】S5:番号iが5以下により前半走査か後
半走査かを判別する。5以下で、前半走査であればS3
に戻り、5を越えていて後半走査であればS6に進む。
【0056】S6:アドレスAD(10n+i)のデー
タを読み出す。
【0057】S7:番号iが10となったか判別する。
10に満たないときはS3に戻り、10となったときは
S8に進む。
【0058】S8:読み出し終了か判別する。全ての読
み出しが終了していないときは、S9に進む。
【0059】S9:走査回数n=n+1とし、nを1増
やしS2に戻る。
【0060】この方式では、データ読み出しの際に、メ
モリアドレスの指定の順序を工夫することにより全体走
査データを形成することができる。
【0061】データをメモリに記憶する際に、光電変換
器からの信号を時系列的にそのまま記憶する。この際、
走査の有効とされない往路走査の前半及び復路走査の前
半のデータは、記憶対象から除外する。するとメモリの
記憶容量を効率的に利用できる。
【0062】但し、これらのデータを記憶しておいても
差し支えない。
【0063】具体例を示すと、走査が開始されて、往路
走査の前半の期間(t0≦t<t5)はデータをメモリ
せずに、往路走査後半の期間(t5≦t<t10)のデ
ータをメモリアドレスAD1からAD5へ順次記憶す
る。そして、復路走査の前半の期間(t10≦t<t1
5)はデータをメモリせずに、復路走査後半の期間(t
15≦t<t20)のデータは、メモリアドレスAD5
からAD10へ順次記憶する。
【0064】データ読み出しの際には、復路走査後半の
データに相当するメモリアドレスであるAD10からA
D6のデータは、AD10からアドレスが減る方向にA
D6まで順次読み出し、そして往路走査後半のデータに
相当するメモリアドレスであるAD1からAD5のデー
タは、AD1からアドレスが増える方向にAD5まで順
次読み出す。
【0065】以降は同様な処理を繰り返す。
【0066】これにより、メモリアドレスまでに記憶さ
れたデータは、あたかも一本の走査線でウェーハを走査
し得られた散乱光の信号(全体走査データ)として扱え
る。
【0067】以上説明した本発明の第1実施例では、光
源を出た光束を1次元に走査し、ウェーハを略直交する
方向に移動させる事でウェーハ全面を走査するようにな
っている。
【0068】従来技術でも述べたように、光源部を全て
の走査期間の間、点灯させているとウェーハのエッジに
光束が当たり、その散乱光が受光器に入った際、受光部
が飽和してその後しばらく測定のできない範囲(図10
の斜線部)が形成される。そこで、本発明者は鋭意研究
の結果、ウェーハのエッジでの散乱光による検査不能の
時間を過ぎた後でデータを取るようにし、これを反対方
向の走査でも行えばウェーハの上下の僅かな部分を除い
てほぼ全面のデータが取れることを見出し、本発明を完
成するに至ったのである。
【0069】そして、前述の第1実施例では、データを
2重に取得する領域を最小限度にするために、光束がウ
ェーハの中心線に到達した時点から検査を始めるように
構成されている。
【0070】次に、本発明の第2実施例を説明する。
【0071】第2実施例は、第1実施例の信号処理部を
変形したものである。
【0072】すなわち、ウェーハの一端から他端までを
示す時系列データとして扱うためのデータの並べ替えを
第1実施例とは別の方式として、「データ記憶の際に、
メモリアドレスの指定を所定順序とする方式」も採用で
きる。
【0073】「データ記憶の際に、メモリアドレスの指
定を所定順序とする方式」を図7のフローチャートを参
照して説明する。これは、データをメモリに記憶する際
に、メモリアドレスの指定の順序を工夫することにより
全体走査データを形成することができる方式である。
【0074】Sl:走査回数nをn=1とする。
【0075】S2:番号k(走査位置又は走査時間ti
に対応する)をk=1とする。
【0076】S3:往路走査かを判別する。往路走査で
あれぼS4へ、復路走査であればS6へ進む。
【0077】S4:後半走査かを判別する。後半走査で
なければ判別を繰り返す。後半走査であればS5へ進
む。
【0078】S5:データをアドレスAD(10(n−
1)+k)に記憶し、S8へ進む。
【0079】S6:復路の後半走査かを判別する。
【0080】S7:データをアドレスAD(20n−
k)に記憶し、S8へ進む。
【0081】S8:k=k+1としkを1増やす。
【0082】S9:一走査の終了かを判別する。未終了
であればS3に戻る。
【0083】S10:全ての走査が終了したかを判別す
る。
【0084】Sll:全ての走査が終了していないとき
は、n=n+1とし、nを1増やしS2に戻る。
【0085】図8は、メモリに記憶されるデータとアド
レス番号を対象物上で示している。
【0086】具体例を述べると、走査が開始されて、往
路走査の前半の期間(t0≦t<t5)ほデータをメモ
リせずに、往路走査後半の期間(t5≦t<t10)の
データをメモリアドレスAD6からAD10へ順次記憶
する。
【0087】次に、復路走査の前半の期間(t10≦t
<t15)はデータをメモリせずに、復路走査後半(t
15≦t<t20)の期間のデータは、メモリアドレス
AD5からAD1へ順次記憶する。
【0088】この場合、復路走査後半の期間のデータ
は、メモリアドレスAD5からAD1ヘアドレスが減る
方向に順次記憶する。
【0089】以降は同様な処理を繰り返す。
【0090】これにより、メモリアドレスAD1からA
D10までに記憶されたデータは、あたかも一本の走査
線でウェーハを走査し得られた散乱光の信号(全体走査
データ)として扱える。
【0091】この場合、メモリアドレスを順に読み出せ
ば、全体走査データを得ることができる。
【0092】次に、第3実施例を説明する。
【0093】この実施例では、対象物外から対象物への
走査が行われる遷移エリア以外の範囲、すなわちデータ
を検出する範囲だけ光源部を点灯し、遷移エリアでは光
源部を点灯しないように構成する。そして、同様に、信
号処理部が、走査手段による往復走査範囲中、対象物外
から対象物への走査が行われている遷移エリアを除いた
範囲の上記受光部の信号に基づき表面検査を行う構成に
なっている。
【0094】具体的に述べると、遷移エリアを含む範囲
tlからt5の範囲では光源部を消灯し、それ以外の範
囲で点灯するように、図3に示す信号と同様なタイミン
グの信号を制御演算回路から送って点滅制御を行う構成
にする。
【0095】さらに、次のような変形例も可能である。
【0096】光源部は、連続点灯したままで、図3に示
す信号と同様なタイミングで、シャッターなどで機械的
に光束を遮断することにより、同様な走査が可能とな
る。
【0097】また、第1実施例では、往路走査の後半と
復路走査の後半でのデータをつなぎあわせて全面走査デ
ータを形成しているが、互いに重なりあう領域を設けて
データを受け取るように構成することもできる。
【0098】この場合、重なり領域のデータを比較する
ことで、データの接続を確実にする事ができる。
【0099】さらに、図9と図10に示すように、ステ
ージ12を回転移動するように移動部10を構成するこ
ともできる。前述の実施例では、ウェーハの移動方向に
沿った中心線を前半・後半の境界としたが、ウェーハを
回転移動する場合には、ウェーハの中心点を前半・後半
(データ取捨)の境界とするのである。
【0100】図9の回転方式では、往路・復路ともに後
半走査で得られた信号を記憶し、前述した方式と同様に
並べ変え処理をすることにより、連続した直径アドレス
として検査結果を扱うことができる。
【0101】図10の回転方式では、往路の2重線領域
の走査で得られた信号を時系列的にアドレスの小さい順
に記憶し、読み出しの際にはアドレスの小さい順に順次
呼び出すことにより中心から周辺方向に走査したデータ
を得ることができる。図10の方式は半径アドレス方式
であり、半径の長さを少し超える程度の往復走査を行え
ば十分である。
【0102】
【発明の効果】本発明の表面検査装置によれば、従来検
査できなかったウェーハのエッジに近い部分も確実に検
査できるようになり、異物の発生を見落としてしまう可
能性を減らす事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の光学配置図。
【図2】第1実施例のブロック図。
【図3】光源駆動用信号の波形図。
【図4】第1実施例で信号処理部がデータとして記憶す
るデータを対象物の上で示した図。
【図5】第1実施例のデータ記憶のフローチャート。
【図6】第1実施例のデータ読み出しのフローチャー
ト。
【図7】第2実施例のデータ記憶のフローチャート。
【図8】第2実施例の信号処理部がデータとして記憶す
るデータを対象物の上で示した図。
【図9】移動部を回転移動させる方式の変形例を示す
図。
【図10】移動部を回転移動させる別の方式の実施例を
示す図。
【図11】従来のウェーハ表面検査装置の概略構成図。
【図12】ウェーハをラスター走査した場合の検査不能
領域を示す図。
【符号の説明】
10 移動部 12 ステージ 20 光学系 21 光源部 23 走査ミラー 25 集束レンズ 26 モータ 27 集光レンズ 30 受光部 31 光電変換機 40 信号処理部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 その光源からの光束で対象物を横切る方向に対象物表面
    を走査する走査手段を備えた走査光学系と、 該走査方向に対して所定角度の方向へ対象物を相対的に
    移動するための移動部と、 対象物表面からの散乱光を受光する光電変換器を備えた
    受光部と、 その受光部からの信号に基づき表面検査を行う信号処理
    部とを有する表面検査装置において、 前記走査手段は、走査光束を往復方向に走査するように
    制御され、前記信号処理部は、走査手段による往復走査
    範囲中、対象物外から対象物への走査が行われている遷
    移エリアを除いた範囲での上記受光部の信号に基づき表
    面検査を行うように構成されていることを特徴とする表
    面検査装置。
  2. 【請求項2】 前記信号処理部は、走査手段による往路
    走査の後半での受光部の信号と、復路走査の後半での受
    光部の信号とに基づき、表面検査を行うように構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
  3. 【請求項3】 前記信号処理部は、受光部の信号を記憶
    する信号記憶部を含み、該信号記憶部は、走査手段の往
    路走査の後半のデータを走査順に記憶し、復路走査の後
    半のデータを走査順と逆の順序で記憶し、対象物を横切
    るように走査した際と同様な順序で受光部の信号を読み
    出されるように構成したことを特徴とする請求項2記載
    の表面検査装置。
  4. 【請求項4】 前記信号処理部は、受光部の信号を記憶
    する信号記憶部を含み、該信号記憶部は、受光部からの
    データを受け取った順に記憶し、データが読み出される
    際には、走査手段の往路走査の後半のデータを走査順に
    出力し、復路走査の後半のデータを走査順と逆の順序で
    出力し、対象物を横切るように走査した際と同様な順序
    で受光部のデータを出力するように構成したことを特徴
    とする請求項2記載の表面検査装置。
  5. 【請求項5】 前記光源部は、走査手段による往復走査
    範囲中、対象物外から対象物への走査が行われている遷
    移エリアを除いた範囲で点灯し、これ以外の遷移エリア
    を含む範囲で消灯するように制御され、 前記信号処理部が、走査手段による往復走査範囲中、対
    象物外から対象物への走査が行われている遷移エリアを
    除いた範囲での上記受光部の信号に基づき表面検査を行
    うように構成されていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の表面検査装置。
  6. 【請求項6】 光源と、 その光源からの光束で対象物を横切る方向に対象物表面
    を走査する走査手段を備えた走査光学系と、 該走査方向に対して所定角度の方向へ対象物を相対的に
    移動するための移動部と、 対象物表面からの散乱光を受光する光電変換器を備えた
    受光部と、 その受光部からの信号に基づき表面検査を行う信号処理
    部とを有する表面検査装置において、 前記走査手段は、走査光束を往復方向に走査するように
    制御され、 前記信号処理部は、前記受光部からの信号の配列を変更
    し、走査手段による往復走査範囲中、対象物外から対象
    物への走査が行われている遷移エリアを含まない範囲で
    の上記受光部の信号に基づき表面接査を行うように横成
    されていることを特徴とする表面検査装置。
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