JPH10197456A - 非破壊検査装置 - Google Patents

非破壊検査装置

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JPH10197456A
JPH10197456A JP113697A JP113697A JPH10197456A JP H10197456 A JPH10197456 A JP H10197456A JP 113697 A JP113697 A JP 113697A JP 113697 A JP113697 A JP 113697A JP H10197456 A JPH10197456 A JP H10197456A
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Yasushi Miyai
裕史 宮井
Hiroshi Kitaguchi
博司 北口
Shigeru Izumi
滋 出海
Katsutoshi Sato
克利 佐藤
Yasuko Aoki
康子 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大型構造物の検査が可能で、機動力が高く、場
所移動によるアライメントを短時間に行い、検査効率を
向上する。 【解決手段】X線発生装置1と、検査体を挟んで対向す
る位置に配置するX線検出装置2からなる非破壊検査装
置において、X線発生装置1およびX線検出装置2の相
対的な位置関係を測定する相対位置測定手段と、測定手
段の測定結果に基づき、X線発生装置1およびX線検出
装置2のX線の発生と検出に関わる相互の幾何学的な構
造から定まる位置関係に調整するX線発生装置1の姿勢
制御手段と、X線検出装置2の姿勢制御手段を備えたこ
とを特徴とする非破壊検査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非破壊検査装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】大地震を契機に高架の自動車道路や鉄道
などの橋脚部の信頼性が問題になっており、早急な検査
および補修対策が必要になっている。非破壊検査の方法
には、超音波探傷法やX線透過試験などがある。超音波
探傷法は、超音波パルスを物質中に発射し反射して返っ
てくる信号を観察する。物質中に欠陥があれば欠陥の深
さに対応した時間差で反射のパルスが観察できる。この
方法は、金属などの均質な構造物の検査に向いており、
コンクリートなどの材質では減衰が大きく深部まで超音
波が到達しないために適用が困難である。また、X線フ
イルムを使用するX線透過試験は、医療用のレントゲン
撮影と同じ原理であり、つまり、X線フイルムを被検体
の背後に設置し、被検体に向かってX線を照射する。X
線フイルムには被検体を透過したX線の強度に対応して
フイルムの露光が行われる。X線の照射を終了後、X線
フイルムを現像処理することにより透過像を得ることが
できる。この方法は、照射の時間と現像処理の時間が長
くかかる。また、X線フイルムには被検体の内部で散乱
したX線も入射し、露光するために、画像の分解能が得
られない。つまり、この方法も、検査時間の観点と分解
能の観点で適用が困難である。したがって、これらの橋
脚を非破壊で検査するには、透過力の観点から1メガ電
子ボルトを越える高エネルギのX線の利用が必要であ
る。また、検査時間の観点からリアルタイムで結果を確
認できるデジタルラジオグラフィの技術が必要である。
デジタルラジオグラフィは、X線撮影のデジタル化の流
れにより急速に発達している技術であり、医療分野を中
心に装置の開発が進んでいるが、これらの装置を橋梁な
どの大型構造物の検査に適用することは困難である。
【0003】大型構造物の非破壊検査装置の例として、
特開平5−302997 号公報に示されている装置がある。こ
の装置は、内部に金属屑やコンクリートを充填した20
0リットルドラム缶の検査が可能であり、断層撮影およ
びラジオグラフィ機能を備えているとの記述がある。ま
た、特開平6−269439 号公報に示されている装置は、X
線発生装置の位置合わせの重要性を指摘しており、短時
間で位置合わせを行う手段の記述がある。
【0004】アライメントの精度は、X線焦点の大きさ
が1mmφ以下と非常に小さく、±0.1mm 程度の誤差以
内で位置決めが必要である。また、位置決めの必要なパ
ラメータの数は、直交座標のX位置,Y位置,Z位置と
それぞれの軸周りの角度で6個である。アライメントが
不十分であると、検出器の出力が低下し、画像が不鮮明
になる。例えば、完全にずれていると検出器の出力はゼ
ロになり、回路系のノイズのみ測定することになる。ま
た、前後のずれだけの場合には、中心は鮮明に見えても
周辺になるほどぼけるような画像になる。以上の様にア
ライメントのずれと画像の間に関係があり、得られた画
像からずれを検出して位置ずれを修正することも考えら
れるが、被検体を撮影しながらの場合は、被検体の内部
構造を反映して画像が不均一であるなど、被検体の影響
とアライメントのずれによる影響を分離することができ
ない。
【0005】以上より、正常な画像を得るためにはアラ
イメントが非常に重要である。また、被検体の撮影結果
を利用することも困難である。
【0006】橋梁の検査装置に関しては、次のような性
能が必要である。(1)1mにも及ぶコンクリートを透
過すること、(2)周辺環境へのX線の漏洩を低減する
ために、短時間で検査を終えること、(3)被検体での
散乱線による画像の低下を防止すること。
【0007】この性能を達成するには、図2に示す様な
装置構成になる。(1)透過力の強いX線を発生させる
ために、電子線加速器を利用した高エネルギのX線発生
装置、(2)周辺環境へのX線の漏洩を低減するため
に、X線発生装置に付属するコリメータ、(3)短時間
で検査を終えるために、高感度の固体検出器(半導体検
出器,シンチレーション検出器など)と信号処理装置、
(4)被検体での散乱線が検出器へ入射するのを低減す
るために、X線検出装置に付属するコリメータ、(5)
検査結果を短時間で評価するために、計算機を中心に構
成する画像表示および処理装置。
【0008】ただし、従来技術では、X線発生装置とX
線検出装置が共通の架台に設置されているか、据付けて
固定して使用することを前提としている(以下、第1の
従来技術とする)。また、被検体を除いた状態、つま
り、X線検出装置からX線発生装置が直接見通せるため
にX線発生装置と検出装置が分離していてもアライメン
トが可能である(以下、第2の従来技術とする)。
【0009】図2は従来技術を示す説明図である。この
説明図では、説明のために、所々で部品の断面を示して
おり、通常は筐体内部にあり目に触れることがない部分
もある。X線発生装置1とX線検出装置2は、橋梁を挟
んだ位置に配置する。つまりは、レントゲン撮影の原理
と同様であり、ここでは、橋梁を人間の胸部とすると、
X線フイルムがX線検出装置2であり、X線検出装置2
に向かって人間が立ち、その背後からX線発生装置1で
X線を照射している状況にあたる。したがって、X線検
出装置2で得られる画像には、レントゲン検査で見られ
るように、人間の骨格や臓器に相当する、橋梁内部の鉄
筋や内部構造物の影絵になる。人間と異なり橋梁などの
鉄筋やコンクリートなどの密度の高い物質でできた構造
物を透過して画像化するには、非常に高いエネルギで輝
度の高いX線が必要になる。そのようなX線は、電子線
加速器11を利用することにより発生させることができ
る(電子線加速器11で加速した高エネルギの電子線を
ターゲット12に衝突させると制動輻射により高エネル
ギのX線が発生する)。しかしそのようなX線は、人体
への影響が大きいために、通常は、X線遮蔽を施した放
射線管理区域内で使用する。したがって、外部へのX線
の漏れを極力少なくするために、不要なX線の漏れを防
止することと、X線の照射量をできる限り少なくする必
要がある。このために、X線発生装置1には、不要なX
線の漏れを防止するために、X線の照射範囲を制限する
プリコリメータ13を取り付ける。また、少ない照射量
で検査を終えるためには、X線検出装置2の感度を高く
し、検出効率を向上する。このために、X線フイルムよ
りも一千倍以上の感度を持つ固体検出器21を使用す
る。固体検出器21には、半導体検出器(シリコン半導
体検出器,ゲルマニウム半導体検出器,GaAs化合物
半導体検出器,CdTe化合物半導体検出器、etc.)や
シンチレーション検出器などが利用できる。シンチレー
ション検出器は、放射線の入射により蛍光を発する物質
(NaI(Tl)結晶,CdWO4 結晶,ZnWO4
晶,Bi4Ge312結晶、etc.、蛍光性物質を添加した
プラスチックシンチレータなどもある)とその蛍光を受
光し、電気信号に変換するフォトダイオードを組み合わ
せて使用する。固体検出器21からの信号は、信号処理
装置22により増幅されその信号強度をデジタルデータ
に変換し計算機41へ送る。計算機41では、計測デー
タから橋梁の透視画像を作成し表示42する。電子線加
速器11は、パルス的にX線を発生するので、X線発生
装置1とX線検出装置2は同期して動作させる必要があ
る。また、X線の1回の照射で固体検出器21の数に相
当する計測データを得ることができる。橋梁の透視画像
は、例えば1000×1000個のメッシュで構成する。固
体検出器21が1次元に例えば1000個密に配列して
いれば、X線の1回の照射で1ライン分の画像データが
得られ、順次配列の方向と直角の方向に規則的にずらし
ながら、1000回の照射と測定を行うと1枚の透視画
像が完成する。固体検出器21が2次元に例えば100
0×1000個密に配列していれば、X線の1回の照射
で1枚の透視画像が完成する。固体検出器21が、線源
の焦点と検出器の該中心をむすぶ直線にほぼ沿ったX線
だけを検出する場合には、透視画像が橋梁の内部構造を
正確に表す。しかし、橋梁の内部で散乱したX線が、固
体検出器21に入射すると、真の検出器出力に散乱X線
の寄与分がノイズとして混入し、画像がぼやける。この
ために、極力散乱X線が固体検出器21に入射しないよ
うに、固体検出器21の手前に必要な部分だけX線を通
すスリットを備えたポストコリメータ23を設置する。
ポストコリメータ23を設置することにより散乱線の混
入が防止でき、鮮明な画像を得ることができる。ポスト
コリメータ23は、各々のスリットが極力各々の固体検
出器21に一致するように取り付けてあり、通常、X線
検出装置2に固定あるいは位置決めしている。また、各
々のスリットの中心線を結んだ交点は、X線発生装置1
のX線の焦点に極力一致しなければならない。この両者
が一致しないと、固体検出器21の出力が低下し、鮮明
な画像が得られられなくなる。このことは、X線発生装
置1とX線検出装置2の位置合わせ、つまりは、アライ
メントが非常に重要になる。したがって、X線発生装置
1とX線検出装置2を種々移動して使用することを予定
するならば、共通の架台51に固定する。このとき、架
台51がたわむとか捩じれるとかするとアライメントが
ずれるために、十分な強度が必要である。つまり、X線
発生装置1とX線検出装置2の大きさを単に合わせた大
きさよりもかなり大きな装置になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の従来技
術では、屋外へ持ち出して使用するためには、架台の強
度の確保のため、装置全体が大掛かりなものになるとい
う問題があった。また、第2の従来技術では、大型の橋
梁検査など、両者を見通すことができない状態では、ア
ライメントができないという問題があった。
【0011】本発明の第1の目的は、屋外での機動力を
高めるためにX線発生装置とX線検出装置を分離し、小
型でしかも橋梁などの大型構造物を非破壊検査できる装
置を提供することにある。
【0012】また、本発明の第2の目的は、被検体を挟
んで両者を高精度にアライメントできる非破壊検査装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、本発明の第1の概念は、X線発生装置と、検査体
を挟んで対向する位置に配置するX線検出装置からなる
非破壊検査装置において、X線発生装置およびX線検出
装置の相対的な位置関係を測定する相対位置測定手段
と、測定手段の測定結果に基づき、X線発生装置および
X線検出装置のX線の発生と検出に関わる相互の幾何学
的な構造から定まる位置関係に調整する、X線発生装置
の姿勢制御手段と、X線検出装置の姿勢制御手段を備え
る。
【0014】第2の目的を達成するために、本発明の第
2の概念は、相対位置測定手段として、X線発生装置お
よびX線検出装置とは独立した、位置基準装置を備え
る。
【0015】第2の目的を達成するために、本発明の第
3の概念は、相対位置測定のために、位置基準装置に固
定した3点以上の測定点と、X線発生装置に固定した3
点以上の測定点と、X線検出装置に固定した3点以上の
測定点を備える。
【0016】第2の目的を達成するために、本発明の第
4の概念は、測定点間の距離測定において、超音波パル
スを利用した到達時間測定手段と、測定場所の空気温度
の測定手段を備える。
【0017】第2の目的を達成するために、本発明の第
5の概念は、距離測定において、予め定めたパターン信
号の発生とパターン信号の弁別および検出手段を備え
る。
【0018】第2の目的を達成するために、本発明の第
6の概念は、距離測定において、パターン信号を複数回
発生する発生手段と発生のタイミングに同期して受信信
号を加算および平均化する手段を備える。
【0019】本発明の第1の概念によれば、相対位置測
定手段を備えることによりX線発生装置とX線検出装置
を分離することができる。これにより共通の架台に設置
する必要がなくなり装置を小型にできる。また、分離す
ることにより大型の橋梁のように検査面積が広く検査場
所を移動しなけらばならない場合にでも対応できる。ま
た、構造物の種類毎に装置を製作する必要がなくなり、
同じ装置で多くの構造物の検査ができる。
【0020】本発明の第2の概念によれば、相対位置測
定手段として第3の位置基準装置を備えることにより、
両者が見通せない場所、つまり、構造物を間に挟んだ状
態で相対位置測定ができる。また、構造物の大きさや形
状に左右されずに撮影が可能になる。さらに、大型構造
物で必要になる、少しずつ撮影位置をずらしての検査
で、ずらす毎にアライメントに時間を費やすことなくす
ぐに撮影ができる。
【0021】本発明の第3の概念によれば、相対位置測
定のために、位置基準装置に固定した3点以上の測定点
と、X線発生装置に固定した3点以上の測定点と、X線
検出装置に固定した3点以上の測定点を備えることによ
り、X線発生装置とX線検査装置の位置が三角測量の原
理により求めることができる。
【0022】本発明の第4の概念によれば、測定点間の
距離測定において、超音波パルスを利用した到達時間測
定手段と、測定場所の空気温度の測定手段を備えること
により、距離測定の精度をさらに向上できる。
【0023】本発明の第5の概念によれば、距離測定に
おいて、予め定めたパターン信号の発生とパターン信号
の弁別および検出手段を備えることにより、なお一層距
離測定の精度を向上できる。
【0024】本発明の第6の概念によれば、距離測定に
おいて、パターン信号を複数回発生する発生手段と発生
のタイミングに同期して受信信号を加算および平均化す
る手段を備えることにより、さらに、なお一層距離測定
の精度を向上できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例について
図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施例1)図1は本発明の実施例を示す
説明図。図3はアライメントを説明するための説明図。
図4は本発明のずれ補正手順の実施例を示すフローチャ
ート。図5は位置測定の原理を示す説明図。図6は本発
明の実施例を示す斜視図。図7と図8は本発明の実施例
を示すブロック図。図9は本発明の実施例を示すグラ
フ。
【0027】図1は本発明の実施例の構成図である。こ
の例では高架道路の橋脚を検査する状況を示している。
X線発生装置1とX線検出装置2は、橋脚を挟んで地上
に設置する。両者のアライメントをするために、橋脚の
脇に基準器3を設置する。X線発生装置1とX線検出装
置2の相対的な位置は、基準器3を通して決める。X線
発生装置1とX線検出装置2は、それぞれ自走可能で大
型の橋脚の検査では、それぞれの自走手段により計測位
置を変える。計測位置を移動すると、その都度、相対位
置を計測し図示していないが、それぞれの装置に付属す
る姿勢制御手段にて調整し、アライメントを実施する。
アライメント後、その部位の検査を実施し、終われば次
の場所へ移動する。X線発生装置1とX線検出装置2の
操縦は、図示しない制御車から総合的に行う。あるい
は、それぞれの装置の操縦手段により独立に操縦するこ
とも可能である。
【0028】図3はアライメントの説明図である。図中
の枠は、X線発生装置1とX線検出装置2を示し、図中
の矢印は、それぞれの装置のX線の発生方向の軸と垂直
な軸を示す。また、X線発生装置1の矢印の交点は、X
線の焦点を示し、X線検出装置2の矢印の交点は、検出
器の中心点を示す。(a)が位置合わせ後であり、アラ
イメントが完全な状態である。(b)が位置合わせ前で
アライメントが不完全な状態である。通常は、このよう
に、中心線上の目標点とX線検出装置の原点がずれてい
るだけでなく。捩じれも合わせて起きる。したがって、
補正が必要なパラメータは、最大で、直交する3軸方向
のずれと、それぞれの軸周りの捩じれで、合計6個あ
る。したがって、姿勢制御装置は、最大でこれら6個の
パラメータを補正する手段を備える必要がある。
【0029】図4は本発明のずれ補正手順の実施例を示
すフローチャートである。相対位置を測定し、ずれ補正
をする手順を簡単に説明する。相対位置を測定するため
に、基準器とX線発生装置とX線検出装置に固定した測
定点間で距離を測定する。まず、基準器とX線発生装置
の位置関係を出すために各々3点同士の距離が必要で、
合計9組のデータとなる。さらに、基準器とX線検出装
置の位置関係を出すために各々3点同士の距離が必要
で、ここでも合計9組のデータとなる。以上18組の距
離を測定する。次に、三角測量の原理によりそれぞれの
9組のデータから相対位置を計算する。このとき、各装
置の3点の相対的な位置、つまり、基準器に固定した3
点の相対的な位置,X線発生装置に固定した3点の相対
的な位置,X線検出装置に固定した3点の相対的な位置
は予め求めておく必要がある。相対位置計算の結果から
目標位置とのずれを計算する。このとき、最大で6個の
パラメータになる。このずれの値に応じて姿勢制御手段
を用いて位置補正する。ずれの補正を確実に行うには、
このフローチャートには図示していないが、確認のため
の測定および相対位置計算と目標位置とのずれ計算を再
度実施する。また、必要に応じて、測定中にも測定を実
施して位置ずれの有無の確認もする。
【0030】図5は位置測定の原理を示す説明図であ
る。三角測量の原理により三次元的に相対位置が確定す
る。この図では、説明のために、X線発生装置1と基準
器3との関係のみ示しているが、X線検出装置について
も、全く同様であるため省略した。基準器3の測定点を
a,b,cで示してある。測定点の位置関係は、任意で
あるが相対的な位置関係は予め求めておく必要がある。
計測方法は、図示しないが、三次元精密測定装置にかけ
る方法や、設計段階で位置を決定する方法などがある。
同様に、X線発生装置の測定点をp,q,rで示してあ
る。相対位置を決定するには、それぞれの3点間の距
離、例えばa点とp点の間の距離L(a,p)などの9
組の距離を測定する。
【0031】図6は本発明の実施例を示す斜視図であ
る。姿勢制御手段は、様々組み合わせがあり、完全に全
てを記述することはできないので、一例のみ示す。ま
た、姿勢制御装置の制御軸の種類は、X線発生装置1と
X線検出装置2で常に6軸全てが必要ではなく、必要に
応じて装備する。図6には、X線検出装置の姿勢制御装
置の例を示す。X線検出装置の検出部63は、姿勢制御
装置62に固定されており、姿勢制御装置62は、地上
移動手段61から回転装置と昇降装置からなるアームに
取り付けてある。姿勢制御装置62では、Z軸とY軸周
りの捩じれωは前後の並進軸の組み合わせにより操作で
きる。また、検出部63が1次元の固体検出器で構成し
た場合には、透視画像を得るのに固体検出器の配列とは
直角の方向に走査する必要がある。この走査は、図示し
ていない、専用の走査手段で実効することも可能である
が、姿勢制御手段の一部を使用することも可能である。
【0032】図7は本発明の実施例を示すブロック図で
ある。距離測定の方法として超音波の伝播時間から計算
する場合について示す。超音波の発信器32は、例え
ば、基準器31に固定し、受信器39をX線発生装置お
よびX線検出装置側に固定する。超音波による距離測定
は、伝播時間と音速から計算で求める。超音波の発生と
伝播時間測定は、例えば、相対位置測定装置35で制御
する。トリガ信号に応じて超音波発生装置33により基
準器側の測定点から超音波を発生する。超音波は受信器
39で受信し、時間測定装置34により伝播時間を測定
する。測定結果は、相対位置測定装置35に取り込む。
合計18組の測定データより相対位置を求め、ずれを計
算する。ずれの計算は、計算機41または相対位置測定
装置35で行う。ずれに応じて姿勢制御手段16および
27の制御装置17および28に補正データを送りアラ
イメントをする。アライメントが完了すれば測定を開始
する。測定は、例えば、X線発生装置11の制御装置1
5およびX線検出装置25の制御装置26へ開始信号を
送り実効する。
【0033】図8は本発明の相対位置測定装置のブロッ
ク図を示す。超音波の伝播時間を正確に測定するため
に、温度モニタ71により空気温度を同時に測定する。
制御回路41の指令によりトリガ回路72で発信のトリ
ガ信号を発生する。トリガ信号は、送信回路36および
時間差検出回路73の両方に送る。空気を伝播した超音
波を受信器37で受け受信回路38から受信信号を時間
差検出回路73へ送る。以上で得られた時間差データ
は、制御回路41に集める。相対位置は、制御回路41
または図示しない別の計算機で計算する。
【0034】図9は本発明の実施例を示すグラフであ
る。時間差検出の精度を向上するために、発信する超音
波を予め定めた波形とする。例えば、パルス列のように
繰り返しを含むパターンとする。受信側では、発信した
波形に合わせて伝播時間の計算をする。例えば、10個
のパルス列を送信する。受信側では、受信信号の中から
パルス列のパターンを観察し、時間測定点t1〜t10
を抽出する。これらの時間データから平均値を求めるこ
とにより、例えばt1のみから決定した伝播時間よりも
測定誤差を押さえることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の第1の概念によれば、相対位置
測定手段を備えることによりX線発生装置とX線検出装
置を分離することができる。これにより装置が小型にな
るために、機動力が増す。つまり、狭い道路の先にある
撮影場所や橋脚同士が接近した場所などへも入り込め検
査が可能になる。また、移動も早くなり、検査の効率が
向上する。
【0036】本発明の第2の概念によれば、相対位置測
定手段として第3の位置基準装置を備えることにより、
両者が見通せない場所、つまり、被検体を間に挟んだ状
態で相対位置測定ができ、すぐに撮影に入ることができ
る。また、構造物の大きさや形状に左右されずに撮影が
可能になる。さらに、大型構造物で必要になる、少しず
つ撮影位置をずらしての検査で、ずらす毎にアライメン
トに時間を費やすことなくすぐに撮影ができる。このよ
うに、検査の効率が向上し、膨大な数の橋梁検査に対応
できる。
【0037】本発明の第3の概念によれば、相対位置測
定のために、位置基準装置に固定した3点以上の測定点
と、X線発生装置に固定した3点以上の測定点と、X線
検出装置に固定した3点以上の測定点を備えることによ
り、X線発生装置とX線検査装置の位置を確定すること
ができ、アライメントの精度が向上する。
【0038】本発明の第4の概念によれば、測定点間の
距離測定において、超音波パルスを利用した到達時間測
定手段と、測定場所の空気温度の測定手段を備えること
により、距離測定の精度をさらに向上できる。
【0039】本発明の第5の概念によれば、距離測定に
おいて、予め定めたパターン信号の発生とパターン信号
の弁別および検出手段を備えることにより、なお一層距
離測定の精度を向上できる。
【0040】本発明の第6の概念によれば、距離測定に
おいて、パターン信号を複数回発生する発生手段と発生
のタイミングに同期して受信信号を加算および平均化す
る手段を備えることにより、さらに、なお一層距離測定
の精度を向上できる。
【0041】距離測定の精度が向上すれば、延いてはア
ライメントの精度が向上し、高分解能の画像を得ること
ができる。これにより詳細な内部の検査が可能となり、
一度欠陥が見つかれば、効果的な対策を施すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図。
【図2】従来技術を示す説明図。
【図3】アライメントを説明するための説明図。
【図4】本発明のずれ補正手順の実施例を示すフローチ
ャート。
【図5】位置測定の原理を示す説明図。
【図6】本発明の実施例を示す斜視図。
【図7】本発明の実施例を示すブロック図。
【図8】本発明の実施例を示すブロック図。
【図9】本発明の実施例を示すグラフ。
【符号の説明】
1…X線発生装置、2…X線検出装置、3…基準装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克利 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 青木 康子 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線発生装置と、検査体を挟んで対向する
    位置に配置するX線検出装置とからなる非破壊検査装置
    において、前記X線発生装置および前記X線検出装置の
    相対的な位置関係を測定する相対位置測定手段と、前記
    測定手段の測定結果に基づき、前記X線発生装置および
    前記X線検出装置のX線の発生と検出に関わる相互の幾
    何学的な構造から定まる位置関係に調整する前記X線発
    生装置の姿勢制御手段と、前記X線検出装置の姿勢制御
    手段とを備えたことを特徴とする非破壊検査装置。
  2. 【請求項2】X線発生装置と、前記X線発生装置から発
    生するX線の照射野を制限するプリコリメータと、検査
    体を挟んで対向する位置に配置する複数個の検出器を備
    えるX線検出装置と、前記検出器と前記検査体の間に配
    置し、前記X線発生装置によるX線の発生点および検出
    器の有感部の中心を結ぶ直線に概ね一致するスリットを
    備えるポストコリメータからなる非破壊検査装置におい
    て、前記X線発生装置およびX線検出装置の相対的な位
    置関係を測定する相対位置測定手段と、前記測定手段の
    測定結果に基づき、前記スリットの焦点がX線の発生点
    に概ね一致し前記プリコリメータによる照射野に前記ス
    リットの開口部が含まれるように相互の位置関係を調整
    する、前記X線発生装置の姿勢制御手段と、前記X線検
    出装置の姿勢制御手段を備えたことを特徴とする非破壊
    検査装置。
  3. 【請求項3】前記相対位置測定手段として、前記X線発
    生装置およびX線検出装置とは独立した、位置基準装置
    を備える請求項1または2に記載の非破壊検査装置。
  4. 【請求項4】前記相対位置測定のために、前記位置基準
    装置に固定した3点以上の測定点と、前記X線発生装置
    に固定した3点以上の測定点と、前記X線検出装置に固
    定した3点以上の測定点を備える請求項3に記載の非破
    壊検査装置。
  5. 【請求項5】前記測定点間の距離測定において、超音波
    パルスを利用した到達時間測定手段と、測定場所の空気
    温度の測定手段を備える請求項4に記載の非破壊検査装
    置。
  6. 【請求項6】前記距離測定において、予め定めたパター
    ン信号の発生とパターン信号の弁別および検出手段を備
    える請求項5に記載の非破壊検査装置。
  7. 【請求項7】前記距離測定において、パターン信号を複
    数回発生する発生手段と前記発生のタイミングに同期し
    て受信信号を加算および平均化する手段を備える請求項
    6に記載の非破壊検査装置。
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