JPH10197307A - 空気流量測定装置 - Google Patents

空気流量測定装置

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JPH10197307A
JPH10197307A JP9002561A JP256197A JPH10197307A JP H10197307 A JPH10197307 A JP H10197307A JP 9002561 A JP9002561 A JP 9002561A JP 256197 A JP256197 A JP 256197A JP H10197307 A JPH10197307 A JP H10197307A
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JP
Japan
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passage
air flow
sub
measuring device
bent portion
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Application number
JP9002561A
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English (en)
Inventor
Takashi Kadohiro
崇 角廣
Mamoru Tsumagari
守 津曲
Shinya Igarashi
信弥 五十嵐
Chihiro Kobayashi
千尋 小林
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車の吸気系に設置されている曲がり管を有
効に活用し、出力ノイズが低減され、空気流量の測定精
度が向上された空気流量測定装置を実現する。 【解決手段】空気流量測定装置100は上流側のストレ
ート管と下流側のストレート管との間の曲がり部9の領
域で、曲がり部9の管路中心より空気流速が速い外周部
側に配置されている。空気流量測定装置100の副通路
3の入口部100aは吸気系の曲がり部9の上流にある
ストレート管に向かって開口し、出口部100bは、曲
がり部9の下流側にあるストレート管に向かって開口さ
れている。入口部100aは曲がり管上流の動圧を直接
受け内部に流入する空気流速が高いため安定した空気の
流れが得られ空気流量測定精度の向上及び出力ノイズを
低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車制御に必要
な吸入空気流量測定装置に係り、特に自動車のエンジン
に吸入される空気流量の測定に適する空気流量測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車用の空気流量測定装置は、
エアクリーナと一体化されるか、あるいは主空気通路を
構成する空気流量測定装置のボディ部材がエアクリーナ
に直付けされる構成となっている。これにより、空気流
量測定装置の各種特性はエアクリーナの形状に大きく左
右される。
【0003】現在の自動車のエンジンルームは非常に狭
く、吸気系のレイアウトも隙間を縫って設定されること
が多く、空気流量測定装置を、曲がりのない流体工学的
に理想な通路内に設置されることはまず不可能である。
【0004】空気流量測定装置設置部付近に曲がり管を
有する場合、曲がりの無い管に比較して、管内の空気流
速がより不均一となるため、圧力損失が増加し、空気流
量測定装置の出力ノイズが増加する。このため、空気流
量測定装置の出力信号を利用する自動車の燃料噴射制御
に支障をきたす可能性がある。
【0005】そこで、上記曲がり管による出力ノイズの
増加を抑制するための装置の例としては、特開平5−1
26611号公報に記載されたものがある。この公報に
記載された例においては、空気流量測定装置の副通路入
口部が、曲がり管下流の空気流速の速い位置、つまり、
曲がり管の下流側に配置されたストレート管内であっ
て、曲がり管の外円側を通過した空気が通過する位置に
設置される。空気の流速が速ければ、空気の流れが安定
するため、これにより、空気流量測定装置の出力ノイズ
を低減しようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空気流量測
定装置の空気流量測定精度をさらに向上して、自動車の
燃料噴射制御の精度を向上させることが望まれている。
しかしながら、上記従来技術における空気流量測定装置
にあっては、これ以上の空気流量の測定精度の向上化は
望めなかった。
【0007】本発明の目的は、現在の自動車の吸気系に
おいて、ほぼ100%設置されている曲がり管を有効に
活用し、出力ノイズが低減され、空気流量の測定精度が
向上された空気流量測定装置を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は次のように構
成される。すなわち、内燃機関に配置され、吸入空気が
流れる主通路内に、この主通路を流れる空気の一部を通
すための少なくとも一つの曲がり部を有する副通路と、
この副通路の内部に配置され、吸入空気流量検出用の発
熱抵抗体及び吸入空気温度補償用の感温抵抗体と、これ
ら発熱抵抗体及び感温抵抗体からの出力信号に基づい
て、吸入空気流量に関係した信号を出力する駆動回路
と、を備える空気流量測定装置において、上記副通路
は、上記主通路の曲がり部に設置され、上記副通路の入
口部は上記主通路の曲がり部の曲がりが開始する直前の
位置における主空気流れ方向に対しほぼ垂直に開口し、
上記副通路の出口部は、上記主通路の曲がり部の曲がり
が終了した直後の位置における主空気流れ方向に対し、
ほぼ垂直に開口する。
【0009】副通路入口を主通路の曲がり部の曲がりが
開始する直前の位置における主空気流れ方向に対しほぼ
垂直に開口することにより、空気の流れの副通路への取
り込みが高効率に行われる。
【0010】また、副通路の出口部は、上記主通路の曲
がり部の曲がりが終了した直後の位置における主空気流
れ方向に対し、ほぼ垂直に開口するように構成すること
により、主通路の空気の流れと副通路出口部の空気の吹
き出しとの合流損失を低減することができる。
【0011】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記副通路の入口部は、上記主通路曲がり部の通路中心
より外周側に配置される。
【0012】曲がり部の遠心力により、曲がり部上流の
流速分布に関係なく、必ず曲がり部の通路中心より外周
側の流速が速くなる効果を利用したものである。この効
果は、自動車の吸気系のように、搭載レイアウトの関係
で、空気流量測定装置が設置された位置の上流の通路構
造が規制された場合に非常に有効で、主通路の直線部分
に空気流量測定装置を設置した場合に比べ、上流の流速
分布の影響を受けず、流量検出部に常に安定した・流速
の速い空気を流すことができる。これにより、上流側の
管路形状の変化による出力変化等の影響を大幅に低減で
きる。
【0013】(3)、また、好ましくは、上記(1)に
おいて、上記副通路の入口部及び出口部は、上記曲がり
部の管路中心より外周側に配置される。
【0014】(4)また、好ましくは、上記(1)にお
いて、上記副通路の曲がり部は一つであり、この副通路
の曲がり部の曲がり方向は、上記主通路の曲がり部の曲
がり方向とほぼ同一である。
【0015】副通路の曲がり部の曲がり方向を、上記主
通路の曲がり部の曲がり方向とほぼ同一とすることによ
り、副通路内の空気の流れを、主通路と同様として、空
気の流れをスムーズにすることができる。
【0016】(5)また、内燃機関に配置され、吸入空
気が流れる主通路内に、この主通路を流れる空気の一部
を通すための副通路と、この副通路の内部に配置され、
吸入空気流量検出用の発熱抵抗体及び吸入空気温度補償
用の感温抵抗体と、これら発熱抵抗体及び感温抵抗体か
らの出力信号に基づいて、吸入空気流量に関係した信号
を出力する駆動回路と、を備える空気流量測定装置にお
いて、上記副通路は、上記主通路の曲がり部に設置さ
れ、上記副通路の入口部は上記主通路の曲がり部の曲が
りが開始する直前の位置における主空気流れ方向に対し
ほぼ垂直に開口し、上記副通路の出口部は、上記主通路
の曲がり部の曲がりが終了した直後の位置における主空
気流れ方向に対し、ほぼ平行に開口する。
【0017】吸気管内部にエンジンの脈動により発生す
る顕著な逆流が生じ、その量が無視できない脈動流とな
った場合、副通路の出口部を、上記主通路の曲がり部の
曲がりが終了した直後の位置における主空気流れ方向に
対し、ほぼ平行に開口することにより、逆流が副通路内
に侵入するのを防ぐことができる。これにより、エンジ
ン脈動による空気流量測定装置の誤動作を大幅に低減で
きる。
【0018】(6)好ましくは、上記(5)において、
上記副通路は少なくとも二つ以上の曲がり部を有する。
【0019】副通路を少なくとも二つ以上の曲がり部を
有するように構成することにより、副通路を長くするこ
とができる。これは、脈動影響低減効果だけでなく、副
通路内の慣性効果を高めることができるため、出力ノイ
ズの低減においても有効である。
【0020】(7)また、好ましくは、上記(5)また
は(6)において、上記副通路の入口部は、上記主通路
の曲がり部の通路中心より外周側に配置される。
【0021】(8)また、内燃機関に配置され、吸入空
気が流れる主通路内に、少なくとも吸入空気流量を検出
する発熱抵抗体と、吸入空気温度補償用の感温抵抗体
と、上記発熱抵抗体及び感温抵抗体の出力に基づいて、
吸入空気流量に関係した信号を出力する駆動回路と、を
備える空気流量測定装置において、上記主通路の曲がり
部の通路中心より外周側に、少なくとも上記発熱抵抗体
が配置される。
【0022】(9)好ましくは、上記(8)において、
上記発明抵抗体は、上記吸入空気量及び吸入空気の流れ
方向と逆方向に流れる空気量も検出する。
【0023】空気の流れ方向を検出可能な流量検出素子
である発熱抵抗体を、主通路の曲がり部の通路中心より
外周側に配置した。これにより、順方向・逆方向各々の
流速は、各々の流れの中で最も流速の速い位置で流速を
検知可能なため、吸気管内の流れ方向を充分に検出でき
る。特に逆流は、順流と比べその絶対的な流速が低いた
め、管路内の流速分布の遅い位置に流量検出部を設置し
た場合、その検出精度が不十分となる。そこで、上述の
構成を採用すれば、例えば、逆流補正を行う場合に検出
感度の高い逆流検出(補正)式空気流量測定装置を提供
できる。
【0024】(10)また、好ましくは、上記(8)ま
たは(9)において、上記発熱抵抗体は上記主通路の曲
がり部の上流側の直線部と上記曲がり部の下流側の直線
部とのほぼ中心位置に配置される。
【0025】(11)また、内燃機関の吸気系におい
て、上記(1)から(10)の空気流量測定装置を備え
る。
【0026】(12)また、内燃機関の制御システムに
おいて、上記(1)から(10)の空気流量測定装置の
出力信号に基づいて、内燃機関の制御を行う。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形
態である空気流量測定装置の概略構成図を示す。図1に
おいて、吸入空気は、通常、順流方向(図面上左方側か
ら下方側)に流れ、吸気系1内に設置される主通路2及
び空気流量測定装置100の副通路3を通って、内燃機
関に供給される。
【0028】空気流量測定装置100は、上流側のスト
レート管と下流側のストレート管との間の曲がり部9の
領域であって、この曲がり部9の管路中心より、空気流
速が速い外周部側に配置されている。そして、空気流量
測定装置100の副通路3には、吸入空気流量検出用の
発熱抵抗体4、温度補償用の感温抵抗体5が設置され、
発熱抵抗体4及び感温抵抗体5は支持ピン6と電気的に
接続され、リード線7を介して駆動回路8と接続され
る。駆動回路8は、発熱抵抗体4及び感温抵抗体5の出
力信号に応じて、吸入空気流量に対応した電気信号を出
力するよう構成されている。
【0029】副通路3の入口部100aは、吸気系の曲
がり部9の上流にあるストレート管に向かって開口し、
出口部100bは、曲がり部9の下流側にあるストレー
ト管に向かって開口されている。つまり、副通路3は、
曲がり部9の曲がり形状に対応した曲がり形状を有して
おり、入口部100aの開口断面は、上流側のストレー
ト管の中心軸に、ほぼ垂直であり、出口部100bの開
口断面は、下流側のストレート管の中心軸に、ほぼ垂直
となっている。
【0030】なお、入口部100aの断面積は、出口部
100bとほぼ同様となっているが、この入口部100
aの上流部には、入口部100aより断面積が大である
広口部100aaが形成されている。この広口部100
aaは、上流側のストレート管の断面積が、入口部10
0aの断面積より、大幅に大の場合は、実際の空気流量
と測定した空気流量との誤差が大となる可能があるの
で、なるべく広い領域からの空気が入口部100aに流
入するようにするためのものである。
【0031】空気流量測定装置100の副通路3を上述
した形状とすることにより、副通路3入口部100a
は、曲がり管上流の動圧を直接受け、副通路3内部に流
入する空気流速が高いため、安定した空気の流れが得ら
れ、空気流量測定精度の向上及び出力ノイズを低減する
ことができる。
【0032】さらに、副通路3の出口部100bが、曲
がり9の下流側のストレート管に向かって開口されるこ
とにより、副通路出口部100bにおける空気の吹き出
し方向が、主通路2の流れと平行になるため、副通路出
口部100bの付近で発生する空気の合流(副通路3に
よる空気の流れと主通路2による空気の流れとの合流)
による損失を削減できる。
【0033】また、主通路2の流れと副通路3の流れが
同方向になると、副通路3の出口部100bにおける圧
力が低くなるため、副通路3内部の空気が出易くなる。
これにより、低流量域での副通路3内の流速を上げるこ
とができるため、低流量域での空気流量測定精度を向上
することができる。
【0034】さらに、副通路3の入口部100aの設置
位置を、主通路2の曲がり部9の管路中心より外周側に
設置することにより、大幅に出力ノイズを低減すること
ができる。これは曲がり部9の遠心力により、曲がり部
9の外側の流速が高くなる現象を利用し、この流速の速
い位置に副通路入口部100aを設置することにより、
副通路3へ取り込む空気流の安定化を図ったものであ
る。
【0035】また、入口部100aを曲がり部9に設置
することにより得られる効果として、曲がり管は、上記
したように、曲がり部9の遠心力により管路の外側の流
速が速いため、曲がり部9の上流側での流速分布の影響
を受けにくい。
【0036】ストレート管は、基本的に流速分布を変化
させることができないため、上流の流速分布の影響を直
接受ける。例えば、自動車の吸気系は狭い空間の中に搭
載せざるを得えないため、多くの曲がり部・空気通路
が、流れ方向に行くに従い通路面積が徐々に大きくなる
拡がり管が設置されている。すなわち、空気流量測定装
置を流体工学的に理想とする位置に設置することはでき
ないのである。
【0037】また、自動車に搭載される場合、空気流量
測定装置の設置部上流側の形状が様々に変化するため、
各吸気系・エアクリーナによって最適な流量検出部の設
置位置を検討しなければならない。
【0038】そこで、上述した本発明の第1の実施形態
のように、曲がり部9の管路中心から外側(外周側)に
副通路3の入口部100aを設置することにより、空気
流量測定装置が上流側の形状の変化による影響を受けに
くくし、常に流速の速い位置に流量検出部を配置するこ
とが可能となるため、出力ノイズの大幅低減・吸気系の
マッチング工数の低減を行うことができる。
【0039】以上のように、本発明の第1の実施形態に
よれば、曲がり管を有効的に活用し、出力ノイズが低減
され、空気流量の測定精度が向上された空気流量測定装
置を実現することができる。
【0040】図2は、本発明の第2の実施形態である空
気流量測定装置101の概略構成図を示す。この図2の
例において、図1の例との相違点は、副通路の形状であ
る。図2において、吸入空気は、主通路2及び副通路1
2を通って内燃機関に吸入される。副通路12の入口部
10及び副通路12の出口部11の構成は、図1の例と
同様に、入口部10は、吸気系の曲がり部9の上流にあ
るストレート管に向かって開口し、出口部11は、曲が
り部9の下流側にあるストレート管に向かって開口され
ている。つまり、副通路12の入口部10の開口断面
は、上流側のストレート管の中心軸に、ほぼ垂直であ
り、出口部11の開口断面は、下流側のストレート管の
中心軸に、ほぼ垂直となっている。
【0041】ただし、副通路12は三つの曲がり部を有
している。つまり、副通路12は、入口部10から上流
側ストレート管の中心軸に沿って延び、第1の曲がり部
12aで、下流側のストレート管の中心軸に沿って延び
る。そして、副通路12は、第2の曲がり部12bで、
上流側ストレート管の中心軸に沿って、この上流側スト
レート管に向かって延び、第3の曲がり部12cで、再
び下流側のストレート管の中心軸に沿って延び、出口部
11に至る。
【0042】副通路12を上述したような形状としたの
は、吸気系内に空気流量測定装置を挿入する穴の大きさ
が限られている場合で、副通路を長くしたいときに、有
効である。
【0043】副通路12を長くする利点としては、副通
路を長くすると、副通路が空気流のイナーシャとして働
き、安定した空気流が得られ、出力ノイズを低減する効
果がある。
【0044】また、空気流量測定装置を挿入する穴を大
きくすると、吸気系内と外部をシールする面積が大きく
なり、生産性及び信頼性の悪化が懸念される。このた
め、空気流量測定装置の挿入穴はできる限り小さくする
ことが課題となっている。
【0045】したがって、この場合には、本発明の第2
の実施形態である空気流量測定装置であれば、小さな挿
入口により挿入可能であるので、吸気系内と外部をシー
ルする面積が小さく、生産性及び信頼性を良好に維持す
ることができる。
【0046】以上のように、本発明の第2の実施形態に
よれば、曲がり管を有効に活用し、出力ノイズが低減さ
れ、空気流量の測定精度が向上されるとともに、小さな
挿入口により吸気系に挿入可能であるので、吸気系内と
外部をシールする面積が小さく、生産性及び信頼性を良
好に維持し得る空気流量測定装置を実現することができ
る。
【0047】図3は、本発明の第3の実施形態である空
気流量測定装置102の概略構成図を示す。この図3の
例において、図1の例との相違点は、副通路の形状であ
る。図3において、副通路3は曲がり部を有さず、副通
路入口20は主通路2の曲がり部上流のストレート管に
向かって開口し、副通路出口21は、主通路2の曲がり
部下流のストレート管に対して垂直方向に開口する構成
となっている。つまり、副通路3の入口部20の開口断
面は、上流側のストレート管の中心軸に、ほぼ垂直であ
り、出口部21の開口断面は、下流側のストレート管の
中心軸に、ほぼ平行となっている。
【0048】吸気管内部にエンジン脈動により顕著な逆
流が発生し、その量が無視できない脈動流となった場
合、図1及び図2に示すような形状の副通路出口を主通
路2の曲がり部下流のストレート管に開口する構造を採
用していると、逆流が副通路2の出口側から侵入し、空
気流量測定装置の検出誤差を発生する。
【0049】そこで、4気筒以下の脈動振幅の大きいエ
ンジンを搭載する吸気系に本発明の空気流量測定装置を
適用する場合、図3に示すような構造を採用する必要が
ある。この図3に示す構造は、副通路出口部21を主通
路2の曲がり部下流のストレート管に対して垂直方向に
開口するため、副通路3内に逆流が侵入しにくい。
【0050】また、副通路入口部20を主通路の曲がり
管上流のストレート管に向かって開口しているため、副
通路3内の流速は、図1〜図2の例において説明したと
同様に、速くなり、出力ノイズが低減される。また、こ
の副通路3が曲がり部を有さない構造とすれば、副通路
3内の曲がりによる損失が削除され、圧力損失を低減す
ることができる。
【0051】図4は、本発明の第4の実施形態である空
気流量測定装置103の概略構成図を示す。図3の例に
おいて説明したように、吸気系内にエンジンの脈動によ
り生じる逆流が発生した場合は、逆流が副通路2内に侵
入しないような副通路構造を採用する必要がある。図4
に示す例の構造は、副通路入口部30は主通路2内に構
成される曲がり管9の上流側のストレート管に向かって
開口する。そして、副通路3は曲がり部3aにて屈曲
し、曲がり管9の下流側のストレート管の中心軸にほぼ
平行な方向に延びる。次に、副通路3は、曲がり部3b
にて屈曲し、上流側のストレート管の中心軸とほぼ平行
な方向に向き、副通路出口31は、図3の例と同様に下
流側のストレート管に対し、垂直な方向に開口する構造
を採用している。
【0052】つまり、副通路3の入口部30の開口断面
は、上流側のストレート管の中心軸に、ほぼ垂直であ
り、出口部31の開口断面は、下流側のストレート管の
中心軸に、ほぼ平行となっている。
【0053】この図4に示す構造を採用することによ
り、図3に示した空気流量測定装置と同様に、副通路3
内への逆流の侵入による検出誤差を低減することができ
る。また、副通路3内に曲がり部3a、3bを設置する
ことにより、副通路3の全長が長くなり、副通路内の慣
性効果を向上し、図3に示す空気流量測定装置に比べ、
更に逆流の侵入量を低減することができる。また、この
慣性効果の増大により、更なる出力ノイズの低減効果も
得ることができる。
【0054】上記図1〜4で説明したように、吸気系の
曲がり部に空気流量測定装置を設置することにより、出
力ノイズ、圧力損失の低減及び検出精度の向上を実現し
た。また、本発明の適用については、エンジンの脈動影
響を考慮して、4気筒以下のエンジン脈動の振幅が大き
いものは、図3及び図4に示した例の空気流量測定装置
を適用し、5気筒以上のエンジンのようにエンジン脈動
の振幅が比較的に小さいものについては、図1及び図2
に示した空気流量測定装置を適用することが適切であ
る。
【0055】ただし、上記の適用は、あくまでも逆流を
検出・補正する手段を有さない空気流量測定装置に対し
てであり、逆流の検出手段を有する空気流量測定装置に
おいては適用できない。
【0056】図5は、本発明の第5の実施形態である空
気流量測定装置104の概略構成図を示す。図5におい
て、吸入空気は、通常、順流方向に流れ、吸気系40内
に設置される主通路41を通って、内燃機関に供給され
る。
【0057】主通路41内には、吸入空気の順流及び逆
流の流量を検出可能な発熱抵抗体42、温度補償用の感
温抵抗体43が設置され、発熱抵抗体42及び感温抵抗
体43は支持ピン44と電気的に接続され、リード線4
5を介して駆動回路46と接続される。駆動回路46
は、発熱抵抗体42及び感温抵抗体43の出力に応じ
て、吸入空気流量に関係した電気信号を出力するよう構
成されている。
【0058】上述した図1〜図4に示した例と異なり、
この図5に示す例においては、副通路は形成されておら
ず、発熱抵抗体42及び感温抵抗体43は、副通路内に
は配置されていない。
【0059】発熱抵抗体42は、主通路41の曲がり部
47の管路中心から外側(外周側)に設置することによ
り、上述したように、常に流速の速い位置で、流量検出
行うことができ、検出精度の向上及び出力ノイズの低減
効果がある。
【0060】また、この第5の実施形態における構成の
最も特徴とするところは、主通路41内の順流だけでな
く逆流も上記した曲がり管の効果を得ることができるた
め、常に流速の速い位置で逆流流量の検出を行うことが
できる。
【0061】このため、逆流流量の検出・補正を行う手
段を有する空気流量測定装置においては、特に有効であ
る。通常のエンジンでは、逆流の発生流量は順流と比較
して極低流量であるため、逆流を検出する場合、流速分
布の低い位置に設置すると、その検出精度が極端に低下
する。
【0062】そこで、この第5の実施形態による構成を
採用することにより、逆流の発生流量を正確に検出し、
より高精度なエンジン制御を行うことができる。さら
に、この第5に実施形態において、流量検出部を曲がり
管路の上・下流方向に対してほぼ中心位置に設置すれ
ば、順流と逆流が同じ流量となる場合、流量検出部の信
号が、ほぼ同じに出力されるため、流量特性に対する調
整を順流と逆流で同じように行うことができ、生産性を
向上することができる。
【0063】図6は、本発明の第6の実施形態である空
気流量測定装置105の概略構成図を示す。この図6の
例は、逆流検出・補正を行う手段を有した空気流量測定
装置の応用的な実施形態を示したもので、主通路41内
部に構成される副通路52内に発熱抵抗体42、感温抵
抗体43を設置したものである。副通路入口50は、主
通路曲がり部47の上流のストレート管に向かって開口
し、副通路52は三つの曲がり部52a、52b、52
cを有し、また副通路出口部51は、主通路曲がり部下
流のストレート管に向かって開口している。
【0064】つまり、副通路52は、入口部42から上
流側ストレート管の中心軸に沿って延び、第1の曲がり
部52aで、下流側のストレート管の中心軸に沿って延
びる。そして、副通路52は、第2の曲がり部52b
で、上流側ストレート管の中心軸に沿って、この上流側
ストレート管に向かって延び、第3の曲がり部52c
で、再び下流側のストレート管の中心軸に沿って延び、
出口部51に至る。
【0065】また、副通路入口50及び副通路出口51
は、主通路曲がり部47の管路中心より外側(外周側)
に設置されており、順流・逆流のどちらの場合において
も、常に副通路52内に多くの空気流量を取り込むよう
構成されている。
【0066】これにより、上記図5において、説明した
効果と同様に、逆流の流量検出をより精度良く行うこと
ができ、また順流の場合において問題視される検出精度
及び出力ノイズを改良した空気流量測定装置を実現する
ことができる。
【0067】上記説明したように、本発明は流量の検出
精度、出力ノイズ、圧力損失、エンジンの脈動影響を改
良した空気流量測定装置を実現することができる。した
がって、本発明の空気流量測定装置を内燃機関、特に自
動車の吸入空気流量検出用として採用することで、より
高精度な自動車の制御を行うことが可能な内燃機関の制
御システムを実現できる。
【0068】また、上述した本発明の第1〜6の実施形
態である空気流量測定装置を内燃機関の吸気系に備えれ
ば、空気流量を高精度に測定可能な内燃機関の吸気系を
実現することができる。
【0069】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。副通路入口を主通
路の曲がり部の曲がりが開始する直前の位置における主
空気流れ方向に対しほぼ垂直に開口することにより、空
気の流れの副通路への取り込みが高効率に行われ、 副
通路の出口部を、主通路の曲がり部の曲がりが終了した
直後の位置における主空気流れ方向に対し、ほぼ垂直に
開口するように構成することにより、主通路の空気の流
れと副通路出口部の空気の吹き出しとの合流損失を低減
することができる。これにより、曲がり管を有効に活用
し、出力ノイズが低減され、空気流量の測定精度が向上
された空気流量測定装置を実現することができる。
【0070】また、副通路の出口部を、上記主通路の曲
がり部の曲がりが終了した直後の位置における主空気流
れ方向に対し、ほぼ平行に開口することにより、逆流が
副通路内に侵入するのを防ぐことができる。これによ
り、エンジン脈動による空気流量測定装置の誤動作を大
幅に低減できる。
【0071】また、空気の流れ方向を検出可能な流量検
出素子である発熱抵抗体を、主通路の曲がり部の通路中
心より外周側に配置するように構成すれば、順方向・逆
方向各々の流速は、各々の流れの中で最も流速の速い位
置で流速を検知可能なため、吸気管内の流れ方向を充分
に検出できる。これにより、例えば、逆流補正を行う場
合に検出感度の高い逆流検出(補正)式空気流量測定装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【図3】本発明の第3の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【図4】本発明の第4の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【図5】本発明の第5の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【図6】本発明の第6の実施形態である空気流量測定装
置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 吸気系 2 主通路 3 副通路 3a、3b 曲がり部 4 発熱抵抗体 5 感温抵抗体 6 支持ピン 7 リード線 8 駆動回路 9 曲がり部 10 副通路入口 11 副通路出口 20 副通路入口 21 副通路出口 30 副通路入口 31 副通路出口 40 吸気系 41 主通路 42 発熱抵抗体 43 感温抵抗体 44 支持ピン 45 リード線 46 駆動回路 47 曲がり部 50 副通路入口 51 副通路出口 52 副通路 52a、52b、52c 曲がり部 100〜105 空気流量測定装置 100a 副通路入口 100b 副通路出口 12a、12b、12c 曲がり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 信弥 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 小林 千尋 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関に配置され、吸入空気が流れる主
    通路内に、この主通路を流れる空気の一部を通すための
    少なくとも一つの曲がり部を有する副通路と、この副通
    路の内部に配置され、吸入空気流量検出用の発熱抵抗体
    及び吸入空気温度補償用の感温抵抗体と、これら発熱抵
    抗体及び感温抵抗体からの出力信号に基づいて、吸入空
    気流量に関係した信号を出力する駆動回路と、を備える
    空気流量測定装置において、 上記副通路は、上記主通路の曲がり部に設置され、上記
    副通路の入口部は上記主通路の曲がり部の曲がりが開始
    する直前の位置における主空気流れ方向に対しほぼ垂直
    に開口し、上記副通路の出口部は、上記主通路の曲がり
    部の曲がりが終了した直後の位置における主空気流れ方
    向に対し、ほぼ垂直に開口することを特徴とする空気流
    量測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の空気流量測定装置におい
    て、上記副通路の入口部は、上記主通路曲がり部の通路
    中心より外周側に配置されることを特徴とする空気流量
    測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の空気流量測定装置におい
    て、上記副通路の入口部及び出口部は、上記曲がり部の
    管路中心より外周側に配置されることを特徴とする空気
    流量測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の空気流量測定装置におい
    て、上記副通路の曲がり部は一つであり、この副通路の
    曲がり部の曲がり方向は、上記主通路の曲がり部の曲が
    り方向とほぼ同一であることを特徴とする空気流量測定
    装置。
  5. 【請求項5】内燃機関に配置され、吸入空気が流れる主
    通路内に、この主通路を流れる空気の一部を通すための
    副通路と、この副通路の内部に配置され、吸入空気流量
    検出用の発熱抵抗体及び吸入空気温度補償用の感温抵抗
    体と、これら発熱抵抗体及び感温抵抗体からの出力信号
    に基づいて、吸入空気流量に関係した信号を出力する駆
    動回路と、を備える空気流量測定装置において、 上記副通路は、上記主通路の曲がり部に設置され、上記
    副通路の入口部は上記主通路の曲がり部の曲がりが開始
    する直前の位置における主空気流れ方向に対しほぼ垂直
    に開口し、上記副通路の出口部は、上記主通路の曲がり
    部の曲がりが終了した直後の位置における主空気流れ方
    向に対し、ほぼ平行に開口することを特徴とする空気流
    量測定装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の空気流量測定装置におい
    て、上記副通路は少なくとも二つ以上の曲がり部を有す
    ることを特徴とする空気流量測定装置。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6記載の空気流量測
    定装置において、上記副通路の入口部は、上記主通路の
    曲がり部の通路中心より外周側に配置されることを特徴
    とする空気流量測定装置。
  8. 【請求項8】内燃機関に配置され、吸入空気が流れる主
    通路内に、少なくとも吸入空気流量を検出する発熱抵抗
    体と、吸入空気温度補償用の感温抵抗体と、上記発熱抵
    抗体及び感温抵抗体の出力に基づいて、吸入空気流量に
    関係した信号を出力する駆動回路と、を備える空気流量
    測定装置において、 上記主通路の曲がり部の通路中心より外周側に、少なく
    とも上記発熱抵抗体が配置されることを特徴とする空気
    流量測定装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、上記発明抵抗体は、上
    記吸入空気量及び吸入空気の流れ方向と逆方向に流れる
    空気量も検出することを特徴とする空気流量測定装置。
  10. 【請求項10】請求項8または請求項9記載の空気流量
    測定装置において、上記発熱抵抗体は上記主通路の曲が
    り部の上流側の直線部と上記曲がり部の下流側の直線部
    とのほぼ中心位置に配置されることを特徴とする空気流
    量測定装置。
  11. 【請求項11】請求項1から10のうちのいずか一項記
    載の空気流量測定装置を備えることを特徴とする内燃機
    関の吸気系。
  12. 【請求項12】請求項1から10のうちのいずれか一項
    記載の空気流量測定装置の出力信号に基づいて、内燃機
    関の制御を行うことを特徴とする内燃機関の制御システ
    ム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109793452A (zh) * 2019-03-22 2019-05-24 杭州艾克电器有限公司 龙头式干燥装置
CN117664261A (zh) * 2024-02-01 2024-03-08 安徽天康(集团)股份有限公司 一种弯管侧置式气体流量仪

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