JPH10196593A - 送風機用羽根車の製造方法 - Google Patents

送風機用羽根車の製造方法

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JPH10196593A
JPH10196593A JP2004297A JP2004297A JPH10196593A JP H10196593 A JPH10196593 A JP H10196593A JP 2004297 A JP2004297 A JP 2004297A JP 2004297 A JP2004297 A JP 2004297A JP H10196593 A JPH10196593 A JP H10196593A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、樹脂成形時における羽根車の羽根
の厚みを理想通りの厚肉に形成してもヒケやソリを無く
し送風機用羽根車の性能向上(騒音及び送風機全圧効
率、静圧効率)を図ることを目的とする。 【構成】 本発明の送風機用羽根車の製造方法は、熱膨
張性マイクロカプセルを一旦ペレット化したマスターバ
ッチを、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂材料の樹
脂ペレットに混合してなる材料にて、送風機用羽根車1
を構成する複数枚の羽根部2及びハブ部3を射出成形す
るにあたり、射出成形機のシリンダ内にて熱膨張性マイ
クロカプセルに含有するガスの膨張をほぼ完了させ、膨
張した中空の球体を含む溶融樹脂をキャビティ内に射出
し、成形品中に微細な中空球体を均一に分散させるよう
にしたことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱膨張性のマイクロカプ
セルを一旦ペレット化してマスターバッチとし、これを
オレフィン系の熱可塑性樹脂材料のペレットと混合した
材料にて送風機用羽根車を射出成形し、マイクロカプセ
ルが膨張して羽根車に微細な中空球体を呈するようにし
た送風機用羽根車の製造方法に関し、特に樹脂成形時に
おける羽根車の羽根の厚みを理想通りの厚肉に形成して
もヒケやソリを無くし送風機用羽根車の性能向上(騒音
及び送風機全圧効率、静圧効率)を図ろうとするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の送風機は金属プレス加工
によるものが多用されていたが、特に近年では樹脂成形
によるものが多用されるようになってきた。また、この
種の送風機用羽根車においては、性能を向上させるため
に羽根車の羽根部断面形状を、NACA系列とかGot
tingen(ゲッチンゲン)翼列とかの翼理論に準じ
た形状とすることが推奨されている。この場合、羽根部
断面積はいわゆる流線形を基本とした翼形状に設定され
ることになる。例えば、家庭用エアコンの室外機に用い
られる羽根車では、直径がφ300mm程度あるため羽
根部の最大肉厚は理論上約15mm前後になる。
【0003】ところで、この厚さのものをインジェクシ
ョン成形すれば当然ながら樹脂の熱収縮によるヒケや反
りにより羽根の表面に凹凸が生じ、羽根表面に沿った層
流の流れに剥離が生じ乱流が発生して騒音が高くなる。
なお、前記のヒケや反りを防止するために冷却時間を長
くして徐冷することも行われているが、これは成形サイ
クルタイムのアップとなり生産性の低下をきたすことに
なる。従って、従来は、主として製造上の制約から、樹
脂成形であれば理論形状の中間断面形状、もしくは圧力
面側の形状に合わせた均一肉厚(たとえば2〜4mm)
の羽根部形状としていた。
【0004】また、近年この翼理論に準じた厚肉翼を樹
脂成形で実現する手段として中空成形法とか二回成形法
とかの方法が採用されつつある。前者の中空成形法では
熱可塑性の溶融樹脂を金型のキャビティに射出した後、
前記キャビティに圧縮窒素などの不活性ガスを圧入し
て、複数の羽根内部に中空部を成形する羽根車の成形方
法である。また、後者の二回成形法では、厚肉部分を二
回に分けて成形する方法であり、まず厚肉翼の半分の厚
肉部分を成形し、その後残りの部分を再度成形する方法
である。
【0005】また、従来品における射出成形法では、型
から取り出した後の変形を防止するために寸法安定剤と
して樹脂の中に多量のタルクや層状雲母を細かく粉砕し
たマイカを混合させていた。この理由は、送風機用羽根
車1の羽根部は、ハブ部から片持ち状態となり成形後金
型から取り出した後、羽根の自重により下方へ変形し易
くなるため、成形金型内において十分冷却してから取り
出す必要があるが生産性の関係からある程度冷却した段
階で取り出さなければならないためである。
【0006】一方、製品の軽量化を図るためにガラス中
空ビーズを用いた各種の製品が提案されている。例え
ば、実開昭59−182463,実開昭59−1824
64号に示される軽量化ハンドル、また実開平6−71
411号に示される食品用容器等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の中空成
形方法では、圧入したガスの充填で樹脂の肉厚をインジ
ェクション成形並に、均一にコントロールすることが出
来ない。これは、全てのブレード部分に流入する樹脂の
粘度、温度、射出圧力、射出量を全く同じにすることに
より可能となるが現実の射出成形でこれを実現すること
は不可能であり、羽根車の中空部は成り行き任せであっ
た。
【0008】また、送風機用羽根車は、回転体であるか
ら当然重量のバランスのとれていることが必要である。
JISB0905「回転機器の釣り合い良さ」に規定さ
れているように回転体の振動、騒音を抑えるためには使
用される目的により重量アンバランスを修正する必要が
ある。
【0009】しかし、前記の如く中空部が成り行き任せ
であれば重量バランスも成り行き任せであり、成形後、
大きな重量アンバランスが生じた場合には後工程でバラ
ンス修正しても修正しきれないことになる。そこで、前
記二回成形法を行う事になるが、サイクルタイムの大幅
な増加となり効率的な成形方法とは言えなかった。
【0010】二回成形法では、15mm前後もある厚肉
部分が中実となることにより重量が非常に大きくなり、
モータの起動トルクを必要としモータの大容量化につな
がり効率向上を図ることができなかった。
【0011】また、前記のタルクやマイカは寸法安定剤
としては効果的であるが、重量が重いというデメリット
のほか、ヒケ、変形防止材料としての効果には限度があ
った。その理由はマイカは鱗片状の無機物であり、長さ
方向の寸法安定性向上には効果的であるが、厚さ方向の
収縮防止等の寸法安定性には効果的ではない。
【0012】つまり、従来の寸法安定剤であるタルク、
マイカは前述したごとく、不規則表面性状をした細分、
鱗片状の薄い細片であるため樹脂がキャビティ内に流
動、固化していく際、添加物の表面状態により硬化の度
合いが異なり、圧力のかかる部分とかからない部分、ま
た密に充填される部分と疎に充填される部分が生じ残留
応力となりこの差が金型から取り出した後変形につなが
っていた。
【0013】また、従来のガラス中空ビーズを用いた各
種の樹脂製品においては、中空ビーズが製品の芯材とし
て配置されるように樹脂の射出成形用ノズルの他に中空
ビーズの供給ノズルを必要とし射出成形がかなり複雑で
あった。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、送風機用羽根車1を構成する複数枚の羽根部
2及びハブ部3を射出成形するにあたり、熱膨張性のマ
イクロカプセルを一旦ペレット化してマスターバッチと
し、これをオレフィン系の熱可塑性樹脂材料のペレット
と混合した材料にて送風機用羽根車を射出成形し、マイ
クロカプセルが射出成形機のシリンダ内、即ちミキシン
グ工程の材料の加熱によりマイクロカプセルの膨張をほ
ぼ完了させるようにしたものであるから、従来の工法に
比べて羽根の断面肉厚が厚いものであっても成形時の熱
収縮による歪みが生じることがなく空気力学的に流れの
剥離等の生じない理想の翼形状とすることができ、且つ
大幅な軽量化が図れる送風機用羽根車の提供を目的とす
るものである。
【0015】すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂の殻で
てきた中空の球体内にガスを含有した熱膨張性マイクロ
カプセルを一旦ペレット化したマスターバッチを、ポリ
プロピレン等のオレフィン系樹脂材料の樹脂ペレットに
混合してなる材料にて、送風機用羽根車1を構成する複
数枚の羽根部2及びハブ部3を射出成形するにあたり、
射出成形機のシリンダ内にて熱膨張性マイクロカプセル
に含有するガスの膨張をほぼ完了させ、膨張した中空の
球体を含む溶融樹脂をキャビティ内に射出し、成形品中
に微細な中空球体を均一に分散させるようにしたことを
特徴とする送風機用羽根車の製造方法である。また、前
記オレフィン系樹脂材料は耐候性処方を施したものであ
る。
【0016】また、羽根車の断面がコの字状に形成され
ているハブ3部の外側又は内側の壁面コーナーもしくは
両側のコーナーにアール部分12を設けると共にリブ部
5の肉厚に対して2〜3倍の厚肉に形成したハブ3部の
内面に、複数のリブ部5を放射状に設けたことを特徴と
する請求項1記載の送風機用羽根車の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図4に基づいて説明する。図1は、本発明に係る送風機
用羽根車の外観斜視図である。送風機用羽根車は、中央
のハブ部3の中心にモータのシャフトと結合するための
ボス部4が形成されており、ハブ部3の周囲に複数枚の
羽根部2が設けられている。この羽根部2は、図3に示
す通り、ハブ部3への取り付け部分が最も厚肉となり外
周へいくに従って徐々に薄くなっている。また、羽根車
2の断面形状は、図2に示す通り翼形形状となっており
薄肉〜厚肉〜薄肉へと徐々に変化している。なお、8は
モータシャフト10との嵌合をより確実に行う為にイン
サート成形された金属製のワッシャである。
【0018】次に、本発明で用いる樹脂材料及び熱膨張
性マイクロカプセルについて説明する。本発明の羽根車
は、熱膨張性マイクロカプセルを一旦ペレット状に加工
しマスターバッチとし、このマスターバッチを熱可塑性
樹脂に混合してなる材料にて射出成形されている。本発
明に用いる母材となる熱可塑性樹脂樹脂は、例えば、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系の樹脂材
料である。以下にこの理由を説明する。現在、熱膨張性
マイクロカプセルは、例えば日本フェライト(株)製の
EXPANCEL等が挙げられる。この熱膨張性マイク
ロカプセルは、イソブタン、イソペンタン等の炭化水素
を塩化ビニリデン/アクリロニトリルの共重合体等のガ
スバリヤー効果の大きい熱可塑性樹脂の殻で包んだもの
である。この熱膨張性マイクロカプセルの膨張率には温
度依存性があり、射出成形用として使用できるものは、
今のところ150°Cで50%、180°Cでほぼ98
%の膨張を完了するタイプのものがある。[具体的な商
品名は、日本フェライト(株)製のEXPANCEL
092(DU)−120]
【0019】熱膨張性マイクロカプセルは、膨張前は3
0μm〜40μmであり、150°C〜180°Cに加
熱されると直径約120μmとなる。しかし、その厚み
は約0.1μmという非常に薄いものである。従って、
射出成形時に高い温度、高い圧力がかかると膨張したマ
イクロバルーン(膨張した後の中空球体)が破壊するこ
とになる。このため熱膨張性マイクロカプセルを使用し
て射出成形するには非常に厳しい成形条件管理が要求さ
れ、また使用できる樹脂材料は比較的低い温度で成形で
き、かつ流動性のよい材料に限定される。
【0020】一方、送風機用羽根車として要求される性
能は、 1.送風機用羽根車は、エアコンの室外機のフアンとして
使用されることから特に耐熱性、耐寒性、耐候性が要求
される。 2.最近の樹脂部品に求められるリサイクル対応が可能で
あること。 3.素材自体が軽量であること。 4.樹脂材料が入手しやすくかつ安価であること。 以上のような成形性と、製品としての要求性能を満足で
きる材料として、本発明では母材となる熱可塑性樹脂材
料を、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系
の樹脂に限定している。
【0021】また、前記オレフィン系のポリプロピレ
ン、ポリエチレンは比較的耐候性のよい材料であるが、
エアコン室外機として用いるフアンの場合は、使用期間
が10年以上もあり且つ直射日光にさらされることがあ
るため、本発明の好ましい実施形態としては、樹脂中に
例えばベンゾトリアゾール系の耐候剤を入れて特に紫外
線を吸収し熱エネルギーに変換して樹脂の劣化を防止す
るとよい。
【0022】次に、本発明における樹脂材料の組成並び
に射出成形条件について説明する。熱膨張性マイクロカ
プセルを射出成形する際のポイントは、特に直径120
μm、外殻の厚み約0.1μmのマイクロバルーンをい
かに破壊させずに成形品の中に均一に分散させるかとい
うことである。また、製品の品質上からは羽根表面に沿
った流れをいかに剥離させずに乱流を生じさせないかと
いうことであり、そのためには羽根表面を平滑に形成す
ることが必要である。
【0023】また、製品の重量低減をはかるためには、
表面の平滑性を保つための固化層(スキン層)を薄くし
てマイクロバルーンが均一に分散した膨張層を厚くする
のがよい。本発明者は、成形条件を種々検討し次の成形
条件により本発明の送風機用羽根車1を製作した。
【0024】材料の配合比率としては、ポリプロピレン
90重量部に、熱膨張性マイクロカプセルを3重量部含
有したペレット10重量部を添加混合した。また、射出
成形については、射出成形機のシリンダ内で熱膨張性マ
イクロカプセルに含有したガスの膨張をほぼ完了させ、
膨張した中空の球体を溶融樹脂と共に金型に注入し、微
細な中空球体が成形品中に均一に分散できるようにし
た。この時の樹脂の温度は150〜180°C、可塑化
時間は約60sec、射出時間は約1.0sec、保圧
なし、背圧0〜3kg/cmm2 、冷却時間は90〜1
80sec、金型温度は約60〜80℃である。
【0025】上記の成形条件にて射出成形を行った場
合、本発明の成形品の表面にスキン層(固化層)を形成
させることができる。つまり、通常の射出成形における
金型温度40〜50°Cに対して、金型温度を60〜8
0°Cと高くすることにより、表面側にでてくるマイク
ロバルーンを破壊させてスキン層を形成させている。ま
た、樹脂材料としては、母材となる流動性のよいオレフ
イン系の樹脂と流動性のよくない膨張した熱膨張性マイ
クロカプセルを含む樹脂とがシリンダ内で混練されて射
出されるようになっているが、実際には先に流動性のよ
いオレフイン系樹脂が先に流れ、その瞬時後に膨張した
熱膨張性マイクロカプセルを含む樹脂が射出されるよう
になっている。つまり、膨張材の混練により流動性の差
が出やすいオリフイン系のポリプロピレン等を用いるこ
とにより成形品の表面側にスキン層を形成させている。
なお、スキン層を形成させる別の手段としては、射出圧
縮成形をおこなってもよい。
【0026】また、前記熱膨張したマイクロバルーンを
成形品の中に均一に分散させるためには、溶融樹脂中に
均一に分散したマイクロバルーンを破壊させずに且つ羽
根部2に均一に射出することが必要である。そのため、
本発明においては前述のごとく羽根車の成形条件を検討
すると共に、製品形状の面からも成形しやすい羽根車の
形状につてい検討した。
【0027】通常、羽根車のハブ部3は強度上の観点よ
り、その内面にフアンボス4からハブ部3に向けて複数
個のリブ部5を放射状に設けるようにしている。なお、
このリブ5はハブ部3の円筒部分が内側に変形するのを
防止するためである。そして、従来の成形品であればハ
ブ部3、リブ部5ともほぼ均一な厚みに設計されてい
た。(樹脂の流れを考慮し、ハブ部もリブ部も約2.5
〜3.0mm程度の肉厚になっていた。)
【0028】しかし、本発明の送風機用羽根車1におい
ては、マイクロバルーンを羽根部2に均一に流動させる
ため、リブ部の肉厚(従来品と同じ)に対してハブ部の
肉厚を2〜3倍の厚肉に設計されている。また、ハブ3
部の外側及び内側の壁面コーナー部にはアール部分12
を設けている。このようにすることにより、ハブ部の上
面に射出成形用のゲートを設けた場合、樹脂は厚肉のハ
ブ部3とコーナーのアール部形成と相まってハブ部3か
ら羽根部へと抵抗なく流れマイクロバルーンに過度な圧
力がかからず、その結果、マイクロバルーンが破壊され
ることなく羽根部2へ導かれる。また、形状的に薄くな
る羽根の後縁部には、金型にガス抜きを設けて溶融樹脂
が流動しやすくなる方法をとっている。
【0029】次に、本発明の送風機用羽根車のバランス
調整について説明する。送風機用羽根車は、回転させて
使用するものであるからバランスが取れていることが大
切である。一般的に、樹脂製の送風機用羽根車は、トラ
イ成形時にアンバランス位置を確認し、そこを削るかま
たはその反対位置に肉付けし成形時にアンバランスが生
じないように金型を修正することが行われている。しか
し、金型でアンバランス修正ができない場合には、後工
程でバランス修正を行わなければならない。
【0030】本発明の送風機用羽根車は、この後工程で
のバランス取りを容易に行えるように、ハブ部3の内側
に放射状に形成したリブ部5の外縁近傍にボス部6を同
芯円上に設け、このボス部6にバランス調整用ねじ7を
締め付けることによりバランス取りが行えるようになっ
ている。
【0031】上記の如く成形条件、製品仕様を検討して
製作した本発明の送風機用羽根車1は、 1.熱膨張性マイクロカプセルを含有しない場合に比べて
約30%の重量低減を図ることができた。 2.外観上、ヒケ、反り等がなく、かつ各ブレードの重量
分布が均一な理想の翼形状を得ることができた。また、
厚さ約15mm程度の翼断面は、金型の温度を従来より
も高くしたり、膨張材の混練により流動性の差が出やす
いオリフイン系のポリプロピレン等を用いることによ
り、表面に1〜2mmの固化層(スキン層)、内部はマ
イクロバルーンが均一に分散した均質な膨張層ができ
た。 3.マイクロバルーン(微細な中空球体)は内部が中空で
あるから、内部の空間が防音効果を果し、騒音の低減を
図ることができた。 4.分散した熱膨張性マイクロカプセルはシリンダ内の混
練により瞬時に個々に膨張を終えるから、厚肉成形であ
るにもかかわらず、通常の射出成形品とほぼ同じ成形サ
イクルタイムで成形が可能である。 5.樹脂材料中に耐候剤を入れてあるため、紫外線による
劣化が少なく屋外で長期間使用することができる。 6.金型の修正によりバランスが取れない場合でも、バラ
ンス調整ねじをボス部にねじ込むことによって極めて容
易にバランス修正ができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明により理解されるごとく、本
発明は送風機用羽根車1を構成する羽根部2とハブ部3
を有機系マイクロバルーン(微細な中空球体)を含有し
た熱可塑性樹脂材料で成形したものであるから、羽根部
の肉厚を理想の厚みに成形でき、性能面の向上、軽量
化、生産性向上がはかれ、その実用的効果は極めて大な
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の送風機用羽根車の外観斜視図。
【図2】 同羽根車の羽根部のA−A断面図。
【図3】 同羽根車をモータのシャフトに取り付けた状
態を示す縦断正面図。
【図4】 羽根車を底面から見たハブ部の部分図。
【符号の説明】
1.送風機用羽根車 2.羽根部 3.ハブ部
4.ボス部 5.リブ 6.ボス部 7.バランス調
整用ねじ 8.ワッシャ 9.モータ 10.モータシ
ャフト 11.ナット 12.アール部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂の殻でてきた中空の球体内に
    ガスを含有した熱膨張性マイクロカプセルを一旦ペレッ
    ト化したマスターバッチを、ポリプロピレン等のオレフ
    ィン系樹脂材料の樹脂ペレットに混合してなる材料に
    て、送風機用羽根車1を構成する複数枚の羽根部2及び
    ハブ部3を射出成形するにあたり、 射出成形機のシリンダ内にて熱膨張性マイクロカプセル
    に含有するガスの膨張をほぼ完了させ、膨張した中空の
    球体を含む溶融樹脂をキャビティ内に射出し、成形品中
    に微細な中空球体を均一に分散させるようにしたことを
    特徴とする送風機用羽根車の製造方法。
  2. 【請求項2】オレフィン系樹脂材料の樹脂ペレットに耐
    候性処方を施したことを特徴とする請求項1記載の送風
    機用羽根車の製造方法。
  3. 【請求項3】断面がコの字状に形成されているハブ3部
    の外側又は内側の壁面コーナーもしくは両側のコーナー
    にアール部分12を設けると共にリブ部5の肉厚に対し
    て2〜3倍の厚肉に形成したハブ3部の内面に、複数の
    リブ部5を放射状に設けたことを特徴とする請求項1記
    載の送風機用羽根車の製造方法。
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