JP2000240591A - 送風機用羽根車 - Google Patents

送風機用羽根車

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JP2000240591A
JP2000240591A JP11038380A JP3838099A JP2000240591A JP 2000240591 A JP2000240591 A JP 2000240591A JP 11038380 A JP11038380 A JP 11038380A JP 3838099 A JP3838099 A JP 3838099A JP 2000240591 A JP2000240591 A JP 2000240591A
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blower
hub
resin
acrylonitrile
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JP11038380A
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Masaharu Ota
雅春 太田
Hironao Numamoto
浩直 沼本
Kiyoshi Kinoshita
清志 木下
Shiho Furuya
志保 古谷
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に翼型の羽根厚みが15mm以上あるよう
な直径φ350mm以上の送風機用羽根車において、中
空部を多くしかつ厚肉形状でありながら羽根部のひけが
なく安定した形状を確保し、大幅に軽量化して送風性能
の向上を図る。 【解決手段】 円柱形状のハブ2の周囲に複数個の翼型
の羽根3を設けて形成した送風機用羽根車1で、ハブ2
の全体及び羽根3の内部が中空構造で連結して構成した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、翼型羽根部の軽量
化及び厚肉形状が可能な送風機用羽根車に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の送風機用羽根車は、例え
ば、特開平10−19693号公報等で提案されている
ように、図2に示すような構成のものが一般に知られて
いる。すなわち円柱形状のハブ2の周囲に複数個の翼型
の羽根3を設けて形成された送風機用羽根車1で、中央
のモータ固定用ボス4をモータのシャフトに固定してフ
ァンを回転させて送風させるものである。送風機用羽根
車の材料は、開発当初はプレス加工して塗装した塗装鋼
板やアルミニュウム鋼板の金属を使用していたが、生産
性や性能面を重視してポリプロピレン樹脂などで樹脂化
し、射出成形して製造されている。また、より性能面を
考慮して翼型の羽根の厚みを3〜15mm程度に厚くし
たものも造られている。さらに翼型の羽根の厚みを厚く
した送風機用羽根車を軽量化するために、羽根全体の材
料に、発泡剤や熱膨張性マイクロカプセルなどを成形材
料に混入して成形時に、発泡や膨張させ充てんしたもの
や、特開平10−19693号公報等で知られているよ
うに、翼型の羽根に中空部を設けるために蓋板を設け溶
着加工しているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
に羽根厚みが15mm以上あるような樹脂製送風機用羽
根車の構成では、ハブ部の全体を中空にしたものやハブ
部の全体と羽根部とを連結して中空にしたものがなく、
羽根部の中空部だけでは軽量化の限界があった。またポ
リプロピレン系樹脂などに一般的に使用されている発泡
材や膨張材などを加えて軽量化したものも同様に軽量化
の限界があり、特に直径φ350mm以上の送風機用羽
根車において、成形時のサイクルタイムなどの生産性を
考慮すると700g以下にはできにくく、同様に軽量化
の限界がある。
【0004】また、翼型の羽根に蓋板を溶着加工して取
り付ける方法は、成形後、後加工が必要となり、溶着し
た部分の周囲にやや目立つ溶着ラインが出て外観上の制
約などがある。また三次元形状の翼型の羽根に蓋板を溶
着加工する方法は、微妙な位置ずれが発生し、均一の中
空部を確保するには歩留まりが悪くなり、生産性に問題
が生じやすい。本発明はこのような課題を解決するもの
で、翼型羽根部のひけのない厚肉形状が可能で従来品よ
り大幅に軽量化できる送風機用羽根車を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ハブの周囲に複数の翼型の羽根を備え、ハ
ブの全体及び羽根の内部が中空構造で連結して構成され
たものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
円柱形状等のハブの周囲に複数個の翼型の羽根を設けて
形成した送風機用羽根車で、ハブの全体及び羽根の内部
が中空構造で連結して構成したものである。この構成に
よれば中空率が高く軽量なものが得られる。
【0007】請求項2記載の発明は、前記送風機用羽根
車の構成材料がPP(ポリプロピレン)系樹脂、AS(ア
クリロニトリル・スチレン)系樹脂、A/EPDM/S
(アクリロニトリル・エチレンプロピレン−ジエン・ス
チレン)系樹脂またはASA(アクリロニトリル・スチレ
ン・アクリル酸エステル)系樹脂のいずれか一つの合成
樹脂材より構成したもので、送風機用羽根車に適した材
料である。これらの密度が0.9〜1.1程度の合成樹
脂材を用いることにより軽量化が図れる。またこれらの
樹脂は耐候処理することが容易であり、屋外でも10年
以上の耐久性を確保することができる。
【0008】請求項3記載の発明は、前記合成樹脂材に
炭酸カルシウム、タルク(珪酸マグネシウム)、硫酸バリ
ウム、GF(ガラスファイバー)またはマイカ(雲母)の内
一種または二種を10〜40重量%混入した合成樹脂材
を用いることにより、剛性及び耐熱性を向上させて、な
おかつ密度1.0〜1.45程度で軽量化を図ることが
でき、剛性と耐熱性の向上を要求される送風機用羽根車
に適した材料とすることができる。また、同様に耐候処
理することが容易であり、屋外でも10年以上の耐久性
を確保することができる。
【0009】請求項4記載の発明は、円柱形状等のハブ
の周囲に複数個の翼型の羽根を設けて形成した送風機用
羽根車で、ハブの全体及び羽根の内部が中空構造で連結
して構成したものを、ブロー成形を用いて成形するもの
である。この成形法は成形品の羽根の肉厚コントロール
ができ易く、特に送風機用羽根車の中空率を高めるには
適した方法で、重量設定に自由度があり大きく軽量化で
きる。また羽根厚み15mm以上のものでも成形品にひ
けがなく、成形品の形状が安定したものが可能となる。
請求項5記載の発明は、円柱形状等のハブの周囲に複数
個の翼型の羽根を設けて形成した送風機用羽根車で、ハ
ブの全体及び羽根の内部が中空構造で連結して構成し、
この見かけ比重を0.3〜0.9になるようにしたもの
である。翼型の羽根の厚みや形状因子、またブロー成形
などの成形法や成形材料と成形条件によって中空部の大
きさが異なるが、0.3〜0.9の見かけ比重の範囲で
あれば、送風機用羽根車の形状を安定させ軽量化、強度
を維持することができる。請求項6記載の発明は、送風
機用羽根車を、PP(ポリプロピレン)系樹脂材料の流動
性が、MFI(メルトフロ−インデックス)230℃、
2.16kgf/cm2で0.2〜3g/10分の範囲
の流動性の合成樹脂材を使用してブロー成形したとき
に、成形品の羽根の肉厚コントロールがし易く形状が安
定した軽量の送風機用羽根車ができる。請求項7記載の
発明は、送風機用羽根車を、AS(アクリロニトリル・
スチレン)系樹脂の流動性が、MFI(メルトフロ−イン
デックス) 220℃、10kgf/cm2で2〜15g
/10分の範囲の流動性の合成樹脂材を使用してブロー
成形したときに、前記同様成形品の羽根の肉厚コントロ
ールがし易く形状が安定した軽量の送風機用羽根車がで
きる。請求項8記載の発明は、送風機用羽根車を、A/
EPDM/S(アクリロニトリル・エチレンプロピレン
−ジエン・スチレン)系樹脂の流動性が、MFI(メルト
フロ−インデックス) 220℃、10kgf/cm2で
2〜15g/10分の範囲の流動性の合成樹脂材を使用
してブロー成形したときに、前記同様成形品の羽根の肉
厚コントロールがし易く形状が安定した軽量の送風機用
羽根車ができる。請求項9記載の発明は、送風機用羽根
車を、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリル
酸エステル)系樹脂の流動性が、MFI(メルトフロ−イ
ンデックス) 220℃、5kgf/cm2で1〜5g/
10分の範囲の流動性の合成樹脂材を使用してブロー成
形したときに、前記同様成形品の羽根の肉厚コントロー
ルがし易く形状が安定した軽量の送風機用羽根車ができ
る。請求項10記載の発明は、ハブにねじ固定用ボスを
円周方向に設けたものである。このねじ固定用ボスに、
適当な重さの種類から不釣合い分に見合うねじを選定し
取り付けることによって、送風機用羽根車用のバランス
をとることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面及び表
を参照して説明する。
【0011】図1は、図2における送風機用羽根車の線
AAでの断面図である。図2において、送風機用羽根車
1は、円柱形状のハブ2の周囲に複数個の翼型の羽根3
を設けて形成されたもので、中央のモータ固定用のボス
4をモータのシャフトに固定してファンを回転させて送
風させるものである。以下に述べる実施例1〜8は、図
1、図2に示すように、円柱形状のハブ2の周囲に複数
個の翼型の羽根3を設けて形成された送風機用羽根車1
で、ハブ2の全体及び羽根3の内部が中空構造で連結し
て構成されたものである。(表1)に、各合成樹脂材で
ブロー成形した各種送風機用羽根車1の使用樹脂、充て
ん材の種類と混入量、樹脂の密度、流動性MFI(メル
トフロ−インデックス) 、成形品の見かけ比重、成形品
の重量及び成型品の破壊回転数を示す。なお、送風機用
羽根車1は直径φ350mmの3枚羽根のもので、羽根
中央部の断面部の最大肉厚を16mmにしたものであ
る。
【0012】
【表1】
【0013】(実施例1)実施例1は、送風機用羽根車
1の合成樹脂材として、樹脂密度が0.9、樹脂の流動
性MFI(メルトフロ−インデックス)が230℃、2.
16kgf/cm2で1.5g/10分のPP(ポリプ
ロピレン)系樹脂を用いてブロー成形し、ブロー成形時
に成形品の見かけ比重を0.8にしたものである。ブロ
ー成形は、熱可塑性状態で樹脂を空気圧で膨張させて中
空製品を造る一般的な成形法で、押出し機からダイによ
って、パイプが押し出される。このパイプをパリソンと
いい、これを金型で絞め、上部より圧縮空気を入れ膨ら
まして型の通り成形する。パリソンに空気を吹き込ん
で、膨張させるため、大きく膨張した部分は薄肉にな
り、強度が低くなる。そのため成形品の強度が得られる
ようにパリソンを押し出すときのダイの押出し口の隙間
を変化させて、大きく膨らむところはパリソンを厚くし
肉厚をコントロールしている。この送風機用羽根車1の
ブロー成形時も、同様にしてハブ2や翼型の羽根3の肉
厚を調整して成形することができる。見かけ比重は、成
形品の体積を水中に浸漬し増加した水量の体積を計る。
例えば実施例1において、700ccの場合、水の質量
に換算して700gをA(g)とし、成形品の重量B(g)
が560gの場合、BをAで除した数値が見かけ比重と
なる。従って、実施例1の場合は560/700=0.
8となる。この見かけ比重をブロー成形時に、パリソン
の肉厚をコントロールして微調整することで成形品の重
量管理が可能となる。成形品の重量は560gとなり、
PP(ポリプロピレン)系樹脂の従来例1の800gや従
来例2の720gと比較して、かなり軽量化した送風機
用羽根車を造ることができる。成形品の破壊回転数は、
送風機用羽根車1のボス部を回転破壊試験機のモータに
ナットで締め付けて固定し、1分間に100rpm毎徐
々に回転数を上げて破壊したときの回転数を求めたもの
である。破壊回転数は、送風機用羽根車1の強度として
重要な特性であり室外で台風時の30m/秒におよぶ強
風に耐えることを考慮したものである。破壊回転数は、
成形品の重量や形状、合成樹脂材の種類や充てん材の種
類と混入量などによって変わる。重量や形状因子が大き
いが、適切な合成樹脂材を開発することにより、同じ形
状でも1000〜2000rpm程度の差が出るため、
樹脂の改良によってかなり向上さすことは可能である。
実施例1は3700rpmであり従来例よりも軽量化し
た分、羽根3に掛かる遠心力が小さくなり強度を向上さ
すことができる。また屋外に使用する場合、このPP
(ポリプロピレン)系樹脂材料は耐候処理することが容易
であり、屋外でも10年以上の耐久性を確保することが
できる。 (実施例2)実施例2は、送風機用羽根車1の合成樹脂
材として、充てん材として炭酸カルシウムを10%混入
した、樹脂密度が1.05、樹脂の流動性MFI(メル
トフロ−インデックス)が230℃、2.16kgf/
cm2で3g/10分のPP系樹脂を用いてブロー成形
し、ブロー成形時に成形品の見かけ比重を0.43にし
たものである。成形品重量は300gとなる。成形品の
破壊回転数は3600rpmで従来品よりも良好であ
る。ブロー成形に関しては実施例1と同様の内容である
ため省略する。(以下の実施例も省略する)。 (実施例3〜実施例8)実施例3〜実施例8は、(表
1)に示すように、各実施例とも軽量化が図れ、回転破
壊強度も従来品以上の強度を確保している。特に実施例
4は210gで軽く、破壊回転数は実施例3が4000
rpmで一番優れ、実施例5が3750rpm、実施例
6が3800rpmで優れている。成形品の見かけ比重
は、0.3以下であるとハブ部や翼型の羽根部が薄肉と
なり軽量化はできるが成形品の一定の形状が確保しにく
く、破壊回転数が低くなり好ましくない。また0.9以
上であると、成形品の重量が重くなり中空成形するメリ
ットが少なくなる。したがって0.3〜0.9の範囲が
好ましい。また、PP(ポリプロピレン)系樹脂材料の流
動性MFI(メルトフロ−インデックス) は、230
℃、2.16kgf/cm2で0.2g/10分以下や
3g/10分以上では、ブロー成形時にパリソンの肉厚
がコントロールしににく、成形品が取れにくい。したが
って0.2〜3g/10分の範囲が好ましい。以上は、
合成樹脂材がPP(ポリプロピレン)系樹脂材料の実施例
に従って説明したが送風機用羽根車1のブロー成形に適
した、他のAS(アクリロニトリル・スチレン)系樹脂、
A/EPDM/S(アクリロニトリル・エチレンプロピ
レン−ジエン・スチレン)系樹脂、ASA(アクリロニト
リル・スチレン・アクリル酸エステル)系樹脂に関して
も同様にブロー成形ができて、見かけ比重を0.3〜
0.9にすることによって軽量化が図れる。また、これ
らの樹脂材料は熱可塑性樹脂の中でも耐候性の優れた材
料であり、耐候処理することで屋外でも10年以上の耐
久性を確保することができる。 (実施例9〜実施例11)各樹脂の代表例として実施例
9〜実施例11に示す。成形品の重量は、実施例9は6
10g、実施例10は520g、実施例11は550g
で従来例よりも同様に軽量化ができる。AS(アクリロ
ニトリル・スチレン)系樹脂とA/EPDM/S(アクリ
ロニトリル・エチレンプロピレン−ジエン・スチレン)
系樹脂の流動性は、MFI(メルトフロ−インデックス)
220℃、10kgf/cm2で2g/10分以下ま
たは15g/10分以上であると、ブロー成形時にパリ
ソンの肉厚がコントロールしににく、成形品が取れにく
い。従って2〜15g/10分の範囲が好ましい。ま
た、ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸
エステル)系樹脂の流動性は、MFI(メルトフロ−イン
デックス) 220℃、5kgf/cm2で1g/10分
以下または5g/10分以上であると、ブロー成形時に
パリソンの肉厚がコントロールしににく、成形品が取れ
にくい。従って1〜5g/10分の範囲が好ましい。な
お、従来例1の合成樹脂材は、樹脂密度が1.14、樹
脂の流動性MFI(メルトフロ−インデックス)が230
℃、2.16kgf/cm2で5.5g/10分のPP
(ポリプロピレン)系樹脂を用いて射出成形したもので
ある。また、従来例2の合成樹脂材は、樹脂密度が1.
14、樹脂の流動性MFI(メルトフロ−インデックス)
が230℃、2.16kgf/cm2で5.5g/10
分のPP系樹脂に発泡剤を0.8重量%混入して射出成
形したものである。従来例に使用した送風機用羽根車1
も、φ350mmの3枚羽根のもので、羽根中央部の断
面部の最大肉厚を16mmにしたものである。また、送
風機用羽根車1のバランスの調整は、図1のハブ2の円
周方向に設けたねじ固定用ボス6に、適当な重さの種類
から不釣合い分に見合うねじを選定し取り付けて行な
う。バランス調整は送風機用羽根車用のバランス調整機
を用いて実施し、通常は5g・cm以下で管理する。偏
肉がなく、重量バランスが取れ安定した形状の成形品で
は、ねじの取り付けが必要でなくなる。ねじ固定用ボス
6は、金型にピンを立てることによってブロー成形時に
同時にできる。なお、上記の送風機用羽根車は中空部を
構成するのにブロー成形を用いたが、同時に2枚の樹脂
シートを加熱し真空成形と圧空成形を併用して中空構造
の二層成形品を得る成形法でも(例えば、筒中ブラスチ
ックス工業・ツインコンポジット成形等)同様に造るこ
とが可能で軽量化できる。
【0014】
【発明の効果】上記の実施例の説明から明らかなよう
に、請求項1記載の発明は、ハブの全体及び羽根の内部
が中空構造で連結して構成したものである。この構成に
よれば中空率が高く軽量なものが得られる。特に直径φ
350mm以上の送風機用羽根車で700g以下にする
ことが可能となり、大型の送風機用羽根車の場合、モー
タの起動時や回転時にかかる負担が少なくできる。ま
た、羽根を厚肉化に伴い低騒音化が可能となり送風性能
の向上が図れる。請求項2記載の発明は、構成材料に送
風機用羽根車に適した材料であるPP(ポリプロピレン)
系樹脂、AS(アクリロニトリル・スチレン)系樹脂、A
/EPDM/S(アクリロニトリル・エチレンプロピレ
ン−ジエン・スチレン)系樹脂またはASA(アクリロニ
トリル・スチレン・アクリル酸エステル)系樹脂のいず
れか一つの合成樹脂材を用いるものである。これらの密
度が0.9〜1.1程度の合成樹脂材を用いることによ
り軽量化が図れる。またこれらの樹脂は耐候処理するこ
とが容易であり、屋外でも10年以上の耐久性を確保す
ることができる。
【0015】請求項3記載の発明は、特に剛性と耐熱性
の向上を要求される送風機用羽根車に適した材料であ
り、請求項2記載の合成樹脂材に、炭酸カルシウム、タ
ルク(珪酸マグネシウム)、硫酸バリウム、GF(ガラス
ファイバー)またはマイカ(雲母)の内一種または二種を
10〜40重量%混入したものを用いることにより、剛
性及び耐熱クリープ性を上げることができ、なおかつ密
度1.0〜1.45程度で軽量化を図ることができる。
また、同様に耐候処理することが容易であり屋外でも1
0年以上の耐久性を確保することができる。請求項4記
載の発明は、ハブの全体及び羽根の内部が中空構造で連
結して構成した送風機用羽根車を、ブロー成形を用いて
成形するものである。この成形法は成形品の肉厚のコン
トロールがし易く、特に送風機用羽根車の中空率を高め
るには適した方法で、重量設定に自由度があり、大きく
軽量化できる。また、ブロー成形用金型は射出成形機用
金型の1/2以下の費用でできるため、金型費用の低減
と軽量化ができ大幅なコストダウンが可能となる。
【0016】また、中空部を大きく取ることによって軽
量化できるため、直径φ400mm以上の送風機用羽根
車で翼型の羽根部が15mmを超える厚肉ができ、送風
性能が向上する。請求項5記載の発明は、ハブの全体及
び羽根の内部が中空構造で連結して構成した送風機用羽
根車を、ブロー成形を用いて成形し、この見かけ比重を
0.3〜0.9になるようにしたものである。翼型の羽
根の厚みや形状、またブロー成形などの成形法や成形材
料と成形条件によって中空部の大きさが異なるが、0.
3〜0.9の見かけ比重の範囲であれば、送風機用羽根
車の形状を安定させ軽量化、強度を維持することができ
同時コストダスンがてきる。また、翼型の羽根に蓋板を
溶着加工したときのようなラインも生じない。請求項6
の記載の発明は、送風機用羽根車を、PP(ポリプロピ
レン)系樹脂材料の流動性が、MFI(メルトフロ−イン
デックス) 230℃、2.16kgf/cm2で0.2
〜3g/10分の範囲の流動性の合成樹脂材を使用して
ブロー成形したときに、成形品の形状が安定した軽量で
強度の高い送風機用羽根車を得ることができる。請求項
7〜9記載の発明においても、それぞれ記載した範囲の
流動性の合成樹脂材を使用してブロー成形したときに、
成形品の形状を安定させ軽量で強度の高い送風機用羽根
車を得ることができる。請求項10の記載の発明は、ね
じ固定用ボスを円周方向に設け、このボスに適当な重さ
の種類から不釣合い分に見合うねじを選定し取り付け
て、送風機用羽根車用のバランスをとることができる。
上記の送風機用羽根車は、特に空気調和機用の室外機に
用いた場合、軽量化に伴う材料のコストダウン、羽根の
厚肉化に伴う送風性能の向上により、電気代の低減など
が図れ省エネ・環境面でも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の送風機用羽根車における翼
型の羽の径方向断面図
【図2】送風機用羽根車の外観斜視図
【符号の説明】
1 送風機用羽根車 2 ハブ 3 翼型の羽根 4 ボス(モータ固定用のボス) 5 中空部 6 ねじ固定用ボス
フロントページの続き (72)発明者 木下 清志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 古谷 志保 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H022 AA03 BA04 CA54 DA15 DA19 DA20 3H033 AA02 AA11 BB02 BB08 CC01 DD06 DD25 DD26 EE10 EE19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハブの周囲に複数の翼型の羽根を備え、ハ
    ブの全体及び羽根の内部が中空構造で連結して構成され
    た送風機用羽根車。
  2. 【請求項2】ハブ及び羽根は、ポリプロピレン系樹脂、
    アクリロニトリル・スチレン系樹脂、アクリロニトリル
    ・エチレンプロピレン−ジエン・スチレン系樹脂または
    アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル系樹
    脂のいずれか一つの合成樹脂材より構成された請求項1
    記載の送風機用羽根車。
  3. 【請求項3】炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、
    ガラスファイバーまたはマイカの内、一種または二種を
    10〜40重量%混入した合成樹脂材により構成された
    請求項2記載の送風機用羽根車。
  4. 【請求項4】ハブ及び羽根はブロー成形により成形され
    た請求項1、2または3記載の送風機用羽根車。
  5. 【請求項5】ハブ及び羽根の成形品の見かけ比重が0.
    3〜0.9の請求項1記載の送風機用羽根車。
  6. 【請求項6】ポリプロピレン系樹脂材料の流動性が、 メ
    ルトフロ−インデックス230℃、2.16kgf/c
    m2で0.2〜3g/10分の請求項4記載の送風機用
    羽根車。
  7. 【請求項7】アクリロニトリル・スチレン系樹脂の流動
    性が、メルトフロ−インデックス 220℃、10kg
    f/cm2で2〜15g/10分の請求項4記載の送風
    機用羽根車。
  8. 【請求項8】アクリロニトリル・エチレンプロピレン−
    ジエン・スチレン系樹脂の流動性が、メルトフロ−イン
    デックス220℃、10kgf/cm2で2〜15g/
    10分の請求項4記載の送風機用羽根車。
  9. 【請求項9】アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸
    エステル系樹脂の流動性が、メルトフロ−インデックス
    220℃、5kgf/cm2で1〜5g/10分の請求
    項4記載の送風機用羽根車。
  10. 【請求項10】ハブにねじ固定用ボスを設けた請求項1
    記載の送風機用羽根車。
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