JPH10196569A - 圧縮機および空気調和機 - Google Patents

圧縮機および空気調和機

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JPH10196569A
JPH10196569A JP698497A JP698497A JPH10196569A JP H10196569 A JPH10196569 A JP H10196569A JP 698497 A JP698497 A JP 698497A JP 698497 A JP698497 A JP 698497A JP H10196569 A JPH10196569 A JP H10196569A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費エネルギーの低減等を図りながら、多段
階での能力制御を実現した圧縮機とこの圧縮機を備えた
空気調和機とを提供する。 【解決手段】 第1,第2圧縮機5,7は共に電動ツイ
ンロータ型の定速圧縮機であり、第1圧縮機5側の出力
が4馬力、第2圧縮機7側の出力が6馬力となってい
る。第1圧縮機5内には、1馬力の圧縮仕事を減じるパ
ワーセーブ機構と、2馬力の圧縮仕事を減じる圧縮停止
機構とが設けられている。室外側ECU51は、目標圧
縮仕事に応じて、両圧縮機5,7と、パワーセーブ機構
および圧縮停止機構を駆動し、1〜10馬力の範囲にお
いて、例外を除いて1馬力単位での能力制御を実現す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、能力可変型の圧縮
機とその圧縮機を備えた空気調和機に係り、消費エネル
ギーの低減を図りながら、多段階での能力制御を実現す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の空気調和機では、冷暖房時におけ
る室温のオーバシュートやハンチングを防止するため、
利用側(室内熱交換器)の能力要求に応じて、熱源側
(圧縮機)で能力制御を行うものが主流となっている。
圧縮機の能力制御方法としては、インバータ装置を用い
て交流電流の周波数を変換し、これにより圧縮機の駆動
回転数をリニアに制御するものが多い。この方法によれ
ば、圧縮機の能力を0〜定格点まで任意に変動させるこ
とができるため、略完全な空気調和制御が実現可能とな
る。ところが、インバータ装置には、周波数変換に伴う
エネルギーロスが避けられない他、望ましくない電磁波
を環境に放出したり、大型のものでは装置コストが高く
なる等、種々の問題がある。
【0003】そこで、特開平8−247560号等で
は、一定速度で駆動される圧縮機構が内装された定速圧
縮機を用いながら、パワーセーブ機構や冷媒戻し回路に
より能力制御を行う能力可変型定速圧縮機が提案されて
いる。パワーセーブ機構は、圧縮機構のシリンダ側壁等
に弁装置を付設したもので、この弁装置を開放すること
により、例えば、圧縮行程前半における圧縮仕事が行わ
れなくなる。また、冷媒戻し回路は、例えば、圧縮機の
吐出側冷媒回路と吸込側冷媒回路との間にバイパス回路
を設け、このバイパス回路に介装された弁装置を開放す
ることにより、圧縮後の冷媒の一部を吸込側冷媒回路に
環流させる。
【0004】能力可変型定速圧縮機と通常の定速圧縮機
とを組み合わせた場合、両圧縮機を個別に運転あるいは
停止させたり、パワーセーブ機構や冷媒戻し回路を用い
ることにより、多段階の能力制御が可能となる。例え
ば、能力可変型定速圧縮機の定格能力を4馬力、定速圧
縮機の定格能力を6馬力とし、パワーセーブ機構による
能力可変型定速圧縮機の能力低減量を2馬力、冷媒戻し
回路による能力低減量を1馬力とすると、1〜10馬力
の範囲で1馬力毎(すなわち、10段階)に能力が切換
えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した冷
媒戻し回路を開放させると、圧縮後の冷媒の一部が吸込
側冷媒回路に環流するため、圧縮機は無駄な圧縮仕事を
行うことになる。例えば、9馬力の能力で運転が行われ
る際には、冷媒戻し回路により1馬力の圧縮仕事が廃棄
されるが、エネルギー消費は10馬力の能力で運転が行
われるときと略同等となる。これにより、インバータ装
置と同等あるいはそれ以上のエネルギーロスが発生し、
能力可変型定速圧縮機の採用を難しくさせる要因となっ
ていた。尚、冷媒戻し回路を設けず、パワーセーブ機構
のみによる能力制御を行うことも考慮されたが、その場
合には、上述した圧縮機構成では能力切換えが2馬力毎
(すなわち、5段階)となってしまう。そのため、空気
調和機においては、利用側の能力要求が小さい(例え
ば、1〜3馬力程度)場合等には、室温のオーバシュー
トやハンチングが起こり、被空調空間におけるユーザー
の快適性を損なう虞があった。
【0006】本発明は上記状況に鑑みなされたものであ
り、消費エネルギーの低減等を図りながら、多段階での
能力制御を実現した圧縮機とこの圧縮機を備えた空気調
和機とを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1の発明
では、シリンダ内で偏心回転するロータと、このロータ
の外周面に摺接して吸入空間と圧縮空間とを画成するベ
ーンとからなる圧縮要素を複数有した複ロータ型の圧縮
機であって、一の圧縮要素における圧縮空間と他の圧縮
要素における吸入空間とを所定の位相で連通させる連通
路と、当該連通路内での流体の流通を遮断する遮断弁
と、当該連通路に設けられ、流体を一方向のみに通過さ
せる逆止弁とからなるパワーセイブ手段を備えたものを
提案する。
【0008】この発明によれば、パワーセイブ手段の遮
断弁が閉鎖されると、各圧縮要素において全ての圧縮仕
事が行われ、圧縮機は定格能力をもって運転される。ま
た、遮断弁が開放されると、連通路に設けられた逆止弁
の作用により、一方の圧縮要素の圧縮空間から他方の圧
縮要素の吸込空間にのみ流体が流出し、圧縮機はパワー
セーブされた状態で運転される。
【0009】また、請求項2の発明では、シリンダ内で
偏心回転するロータと、このロータの外周面に摺接して
吸入空間と圧縮空間とを画成するベーンとからなる圧縮
要素を複数有した複ロータ型の圧縮機であって、前記圧
縮要素の少なくとも一つに設けられ、その圧縮要素の吸
入空間と圧縮空間とを連通させる圧縮停止手段を備えた
ものを提案する。
【0010】この発明によれば、圧縮停止手段が作動し
ないときには、各圧縮要素において全ての圧縮仕事が行
われ、圧縮機は定格能力をもって運転される。また、あ
る圧縮要素に設けられた圧縮停止手段が作動すると、そ
の圧縮要素では圧縮仕事が全く行われなくなり、圧縮機
は能力をセーブされた状態で運転される。
【0011】また、請求項3の発明では、シリンダ内で
偏心回転するロータと、このロータの外周面に摺接して
吸入空間と圧縮空間とを画成するベーンとからなる圧縮
要素を複数有した複ロータ型の圧縮機であって、一の圧
縮要素における圧縮空間と他の圧縮要素における吸入空
間とを所定の位相で連通させる連通路と、当該連通路内
での流体の流通を遮断する遮断弁と、当該連通路に設け
られ、流体を一方向のみに通過させる逆止弁とからなる
パワーセイブ手段と、前記圧縮要素の少なくとも一つに
設けられ、その圧縮要素の吸入空間と圧縮空間とを連通
させる圧縮停止手段とを備えたものを提案する。
【0012】この発明によれば、パワーセイブ手段と圧
縮停止手段の作動状態とにより、圧縮機は、定格能力を
もって運転される他、能力を複数の段階をもってセーブ
された状態でも運転される。
【0013】また、請求項4の発明では、請求項1〜3
のいずれか一項に記載の圧縮機を備えた空気調和機を提
案する。
【0014】この発明では、例えば、室外ユニット内に
2台の定速圧縮機を配設し、1方の定速圧縮機にパワー
セーブ手段と圧縮停止手段とを設ける。これにより、両
定速圧縮機の駆動制御と遮断弁および圧縮停止手段の駆
動制御とを行うことで、エネルギーロスの要因となる冷
媒戻し回路を設けることなく、多段階の能力制御が実現
される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、1台の室外ユニット
1と複数台の室内ユニット3とからなる空気調和機の概
略構成図であり、同図中には実線で冷媒回路を示し、一
点鎖線で電気回路を示してある。
【0016】室外ユニット1側には、第1,第2圧縮機
5,7、電磁式の四方弁9、室外熱交換器11、電動フ
ァン13、アキュムレータ15、オイルセパレータ17
等が設置されている。また、室内ユニット3側には、電
動膨張弁21、室内熱交換器23、電動ファン25等が
設置されている。冷媒回路を構成する機器は、ガス冷媒
あるいは液冷媒の流通に供される冷媒配管31〜48に
より接続されている。図中、27は後述するパワーセー
ブ機構の駆動に供される常閉形の電磁弁である。
【0017】室外ユニット1内には、CPUを始め、入
出力インタフェースやROM、RAM等から構成され
た、室外側コントロールユニット(以下、室外側ECU
と記す)51が設置されている。室外側ECU51は、
内蔵した制御プログラムや図示しない各種センサ等から
の入力情報に基づき、両圧縮機5,7や四方弁9、電動
ファン13、電磁弁27を駆動制御する。
【0018】一方、室内ユニット3内には、CPUを始
め、入出力インタフェースやROM、RAM等から構成
された、室内側コントロールユニット(以下、室内側E
CUと記す)52が設置されている。室内側ECU52
は、内蔵した制御プログラムや図示しないリモートコン
トローラおよび各種センサ等からの入力信号に基づき、
電動膨張弁21や電動ファン25の駆動制御を行うと共
に、室外側ECU51との間で相互に信号の授受を行
う。
【0019】本実施形態の場合、第1,第2圧縮機5,
7は共に上下一対の回転圧縮要素を有する電動ツインロ
ータ型の定速圧縮機であり、第1圧縮機5側の定格出力
が4馬力、第2圧縮機7側の定格出力が6馬力となって
いる。また、第1圧縮機5には、図2に示すパワーセー
ブ機構と図3に示す圧縮停止機構とが設けられており、
それらの作動により第1圧縮機5の圧縮仕事が4段階に
切り換えられる。
【0020】以下、本実施形態におけるパワーセーブ機
構の構造および作用を説明する。
【0021】第1圧縮機5の圧縮機構61は、図2にそ
の半裁縦断面を示すように、メインフレーム65とベア
リングプレート67とに挟持された上下一対のシリンダ
69,70と、両シリンダ69,70および中間プレー
ト71により画成された上下一対のシリンダ室73,7
5と、両シリンダ室73,75の内周面に沿い相互に1
80゜の位相をもって偏心回転する上下一対のロータ7
7,79とからなっている。図中、80は圧縮機ケーシ
ングである。
【0022】パワーセーブ機構81は、両シリンダ室7
3,75を所定の連通部位(後述するベーンと180゜
位相のずれた部位)で連通させるもので、シリンダ6
9,70および中間プレート71の外周部を上下方向に
貫通するバルブ孔83と、このバルブ孔83に摺動自在
に保持された上下一対のピストンバルブ85,86と、
これらピストンバルブ85,86を互いに離間する方向
に付勢するバルブスプリング(圧縮コイルスプリング)
87とを主要構成部材としている。尚、中間プレート7
1の部分では、ピストンバルブ85,86に対するスト
ッパを形成するべく、バルブ孔83の内径がピストンバ
ルブ85,86の外径より小径となっている。また、バ
ルブスプリング87は、両ピストンバルブ85,86の
受圧面に所定値以上の高圧(例えば、第1圧縮機5の最
大吐出圧の40%)が作用したときに、完全に圧縮する
ように設定されている。
【0023】バルブ孔83は、中間プレート71の近傍
に穿孔された一対の連通孔88,89を介して、両シリ
ンダ室73,75と連通されている。図中、90は上方
のシリンダ69の連通孔88内に設けられたリードバル
ブ型の逆止弁90であり、バルブ孔83側から上方シリ
ンダ室73側へのみ流体を通過させる。また、両シリン
ダ69,70および中間プレート71には、バルブ孔8
3に平行する冷媒導入孔91が貫通しており、この冷媒
導入孔91に冷媒配管46からのガス冷媒が導入され
る。更に、メインフレーム65とベアリングプレート6
7とには、それぞれ、バルブ孔83と冷媒導入孔91と
を連通させる連通凹部93,94が形成されている。
【0024】前述した電磁弁27は、第1圧縮機5の吐
出側冷媒配管31と吸入側冷媒配管43とを連通する第
1,第2バイパス配管45,46の間に介装されてい
る。そして、冷媒導入孔91に連通するパワーセーブ配
管47は、第1バイパス配管45に接続しており、その
接続部位の上流にはガス冷媒の流量を絞るためのキャピ
ラリチューブ95が配設されている。
【0025】本実施形態では、パワーセーブ機構81を
作動させる場合、室外側ECU51は、電磁弁27を開
放して第1バイパス配管45と第2バイパス配管46と
を連通させる。電磁弁27の閉鎖時において、パワーセ
ーブ配管47には、第1バイパス配管45を介して、吐
出側冷媒配管31からの高圧冷媒ガスが導入されている
が、電磁弁27が開放されると、この高圧冷媒ガスが第
2バイパス配管46を介して吸入側冷媒配管43に流出
する。
【0026】そして、第1バイパス配管45からの高圧
冷媒ガスの供給がキャピラリチューブ95の作用により
ごく少量であることから、パワーセーブ配管47には吸
入側冷媒配管43からの低圧冷媒ガスが流入することに
なる。尚、キャピラリチューブ95には、第1,第2バ
イパス配管45,46を介して連通された際において、
吐出側冷媒配管31から吸入側冷媒配管43に流出する
高圧冷媒ガスの量をごく少なくする作用もある。
【0027】これにより、両ピストンバルブ85,86
は、バルブスプリング87のばね力により、図2に示し
たように、メインフレーム65またはベアリングプレー
ト67の端面に押し付けられる。その結果、両シリンダ
室73,75は、連通孔88,89、バルブ孔83、逆
止弁90を介して連通され、下方シリンダ室75の圧縮
空間から上方シリンダ室73の吸入空間にガス冷媒が流
出することになり、圧縮機構61の下方シリンダ室75
における圧縮仕事の半分(すなわち、圧縮機構61全体
としては25%=1馬力)がセーブされる。
【0028】一方、パワーセーブ機構81の作動を停止
させる場合、室外側ECU51は、電磁弁27を閉鎖し
て第1バイパス配管45と第2バイパス配管46との連
通を遮断させる。すると、パワーセーブ配管47には、
第1バイパス配管45を介して、吐出側冷媒配管31か
らの高圧冷媒ガスが導入され、更に、この高圧冷媒ガス
が、図4に示したように、冷媒導入孔91および連通凹
部93,94を介して、バルブ孔83に流入する。
【0029】すると、両ピストンバルブ85,86の受
圧面に高圧(この場合、第1圧縮機5の最大吐出圧の7
5%)が作用し、バルブスプリング87が圧縮すること
により、両ピストンバルブ85,86が互いに接近して
中間プレート71に当接する。その結果、両ピストンバ
ルブ85,86の外周面により連通孔88,89が閉鎖
され、両シリンダ室73,75間が連通されなくなる。
これにより、圧縮機構61では圧縮仕事が全て行われ、
第1圧縮機5が定格出力(本実施形態では、4馬力)を
発生することになる。
【0030】次に、本実施形態における圧縮停止機構の
構造および作用を説明する。
【0031】第1圧縮機5の上方シリンダ69には、図
4にその半裁横断面を示すように、圧縮停止機構101
が組み込まれている。圧縮停止機構101は、上方シリ
ンダ69に埋設された電磁ストッパ103と、ベーン1
05に形成された係止凹部107とからなっている。電
磁ストッパ103は、ソレノイド式のアクチュエータ
(図示せず)を内蔵しており、その作動時にはロックピ
ン109が図4中で左方に突出する。
【0032】通常運転時においては、図4に示したよう
に、電磁ストッパ103のロックピン109とベーン1
05の係止凹部107とが離間しており、ベーン105
は図示しないベーンスプリングによりロータ77の外周
面に押し付けられる。これにより、上方シリンダ室73
が吸入空間121と圧縮空間123に画成され、ロータ
77の回転に伴って圧縮仕事がなされる。
【0033】ところが、室外側ECU51からの駆動電
流により電磁ストッパ103が駆動(ソレノイドが励
磁)されると、図5に示したように、ロックピン109
が図中左方に突出し、その先端がベーン105の係止凹
部107に嵌入する。これにより、ベーン105は上方
シリンダ69の内周面から突出しなくなり、上方シリン
ダ室73では冷媒の吸入および圧縮が全く行われなくな
り、圧縮機構61全体の圧縮仕事の一部(本実施形態で
は、50%=2馬力)がセーブされる。尚、電磁ストッ
パ103の作動時には、ロックピン109が瞬時に左方
に突出するが、その先端が係止凹部107に嵌入するタ
イミングは、ベーン105がロータ77により上方シリ
ンダ69内に押し込まれた瞬間となる。
【0034】次に、冷房運転時における冷媒の流れを説
明する。
【0035】アキュムレータ15から冷媒配管43,4
4を経由して第1,第2圧縮機5,7に吸引されたガス
冷媒は、断熱圧縮されることにより高温の高圧ガス冷媒
となって両圧縮機5,7から吐出される。吐出された高
圧ガス冷媒は、冷媒配管32,33、オイルセパレータ
17、冷媒配管34を経由して、四方弁9により進路を
制御された後、冷媒配管35を経由して室外熱交換器1
1に流入する。高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器1
1内を通過する間に外気により冷却され、凝縮すること
によって液冷媒となった後、冷媒配管36〜38を経由
して各室内ユニット3の電動膨張弁21に流入する。
【0036】液冷媒は、電動膨張弁21で流量を制御さ
れた後、室内熱交換器23に流入し、室内熱交換器23
内を通過する間に気化してガス冷媒となり、気化潜熱に
より電動ファン25が送風した室内空気を冷却する。こ
の際、室内側ECU52は、設定温度と室温との偏差に
基づき電動ファン7の回転数を制御すると共に、室内熱
交換器23の入口側冷媒温度と出口側冷媒温度との偏差
が所定値(例えば、0〜1℃)となるように電動膨張弁
21の開弁量(弁体駆動用ステップモータのステップ
数)を制御する。
【0037】室内熱交換器23で気化したガス冷媒は、
冷媒配管39〜41、四方弁9、冷媒配管42を経由し
てアキュムレータ15に流入し、冷媒配管43,44か
ら再び第1,第2圧縮機5,7に吸引される。
【0038】一方、暖房運転時には、四方弁9が破線で
示すように切り換えられ、破線の矢印で示すように、冷
媒の流れも冷房運転時とは逆になる。すなわち、第1,
第2圧縮機5,7から吐出された高温の高圧ガス冷媒
は、室内熱交換器23に導入された後、室内熱交換器2
3内を通過する間に凝縮して液冷媒となり、凝縮潜熱に
より電動ファン25が送風した室内空気を加熱する。次
に、液冷媒は、室外熱交換器11に流入し、室外熱交換
器11内を通過する間に外気により加熱され、気化する
ことによってガス冷媒となった後、アキュムレータ15
から第1,第2圧縮機5,7に再び吸入される。
【0039】さて、空気調和機の運転が開始されると、
室外側ECU51は、各室内側ECU52からの入力信
号に基づき目標圧縮仕事を決定し、第1,第2圧縮機
5,7の駆動制御の他、パワーセーブ制御および圧縮停
止制御を行う。
【0040】すなわち、図10に示すように、目標圧縮
仕事が10馬力の場合、室外側ECU51は、第1,第
2圧縮機5,7を共に起動し(起動用マグネットスイッ
チをONにし)、電磁弁27と電磁ストッパ103とを
OFFにする。すると、パワーセーブ機構81と圧縮停
止機構101とが共に作動しないため、図6の模式図に
示したように、第1圧縮機5の両シリンダ室73,75
内では規定の圧縮仕事が行われ、第1,第2圧縮機5,
7の定格出力が4馬力および6馬力であることから、室
外ユニット1全体としては10馬力の圧縮仕事がなされ
る。
【0041】目標圧縮仕事が9馬力の場合、室外側EC
U51は、第1,第2圧縮機5,7を共に起動し、電磁
弁27をONにする。すると、パワーセーブ機構81が
作動し、図7の模式図に示したように、下方シリンダ室
75の圧縮空間123から上方シリンダ室73の吸入空
間121にガス冷媒が流出し、前述したように、第1圧
縮機5において1馬力の圧縮仕事がセーブされる。その
結果、室外ユニット1全体としては、10馬力から1馬
力が減じられて、9馬力の圧縮仕事がなされる。
【0042】目標圧縮仕事が8馬力の場合、室外側EC
U51は、第1,第2圧縮機5,7を共に起動し、電磁
ストッパ103をONにする。すると、圧縮停止機構1
01が作動し、図8の模式図に示したように、上方シリ
ンダ室73では圧縮仕事が全くなされなくなり、前述し
たように、第1圧縮機5において2馬力の圧縮仕事がセ
ーブされる。その結果、室外ユニット1全体としては、
10馬力から2馬力が減じられて、8馬力の圧縮仕事が
なされる。
【0043】目標圧縮仕事が7馬力の場合、室外側EC
U51は、第1,第2圧縮機5,7を共に起動し、電磁
弁27と電磁ストッパ103とをONにする。すると、
パワーセーブ機構81と圧縮停止機構101とが共に作
動し、図8の模式図に示したように、下方シリンダ室7
5の圧縮空間123から上方シリンダ室73にガス冷媒
が流出する一方で、上方シリンダ室73では圧縮仕事が
全くなされなくなり、第1圧縮機5において計3馬力の
圧縮仕事がセーブされる。その結果、室外ユニット1全
体としては、10馬力から3馬力が減じられて、7馬力
の圧縮仕事がなされる。
【0044】目標圧縮仕事が5馬力および6馬力の場
合、室外側ECU51は、第2圧縮機7のみを起動し、
これにより、室外ユニット1全体としては、6馬力の圧
縮仕事がなされる。尚、本実施形態では、第1圧縮機5
が4馬力、第2圧縮機が6馬力であるため、第1圧縮機
5に付設されたパワーセーブ機構81や圧縮停止機構1
01を用いても、5馬力の圧縮仕事を行わせることはで
きない。
【0045】目標圧縮仕事が4馬力の場合、室外側EC
U51は、第1圧縮機5のみを起動し、電磁弁27と電
磁ストッパ103とをOFFにする。すると、パワーセ
ーブ機構81と圧縮停止機構101とが共に作動しない
ため、第1圧縮機5の両シリンダ室73,75内では規
定の圧縮仕事が行われ、これにより、室外ユニット1全
体としては、4馬力の圧縮仕事がなされる。
【0046】目標圧縮仕事が3馬力の場合、室外側EC
U51は、第1圧縮機5のみを起動し、電磁弁27をO
Nにする。すると、パワーセーブ機構81が作動し、前
述したように、第1圧縮機5において1馬力の圧縮仕事
がセーブされる。その結果、室外ユニット1全体として
は、4馬力から1馬力が減じられて、3馬力の圧縮仕事
がなされる。
【0047】目標圧縮仕事が2馬力の場合、室外側EC
U51は、第1圧縮機5のみを起動し、電磁ストッパ1
03をONにする。すると、圧縮停止機構101が作動
し、前述したように、第1圧縮機5において2馬力の圧
縮仕事がセーブされる。その結果、室外ユニット1全体
としては、4馬力から2馬力が減じられて、2馬力の圧
縮仕事がなされる。
【0048】目標圧縮仕事が1馬力の場合、室外側EC
U51は、第1圧縮機5のみを起動し、電磁弁27と電
磁ストッパ103とをONにする。すると、パワーセー
ブ機構81と圧縮停止機構101とが共に作動し、前述
したように、第1圧縮機5において3馬力の圧縮仕事が
セーブされる。その結果、室外ユニット1全体として
は、4馬力から3馬力が減じられて、1馬力の圧縮仕事
がなされる。
【0049】このように、本実施形態では、図10に示
したように、目標圧縮仕事が5馬力の場合を除き、第
1,第2圧縮機5,7の駆動制御とパワーセーブ機構8
1および圧縮停止機構101の駆動制御とを組み合わせ
ることにより、1〜10馬力まで1馬力毎の能力制御を
実現できた。そして、この能力制御にあたっては、圧縮
仕事を廃棄する冷媒戻し制御を行わないことにより、エ
ネルギ効率を向上させることができた。
【0050】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明の態様はこの実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では2台の定速圧縮機のうち1台
にパワーセーブ機構と圧縮停止機構とを設けるようにし
たが、単一の定速圧縮機を用いるようにしてもよいし、
3台以上の圧縮機を用いるようにしてもよい。また、上
記実施形態では、パワーセーブ機構や圧縮停止機構をツ
インロータ型の定速圧縮機に設けるようにしたが、トリ
プルロータ以上の圧縮機構を備えた定速圧縮機に設ける
ようにしてもよい。また、パワーセーブ機構について
は、例えば、圧縮機ケーシングの外部に連通回路と電磁
弁とを設ける等、種々の構造が考えられるし、そのセー
ブ量についても自由に設定可能である。また、圧縮停止
機構の駆動源として、高圧冷媒ガスを用いるようにして
もよい。その他、冷媒回路の具体的構成等についても、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パワーセーブ機構と圧縮停止機構により定速圧縮機の能
力制御を行うようにしたため、圧縮仕事を廃棄する冷媒
戻し制御を行うことなく多段階の能力制御が可能にな
り、エネルギ効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和機の一実施形態を示す冷
媒および電気回路図である。
【図2】パワーセーブ機構の作動状態を示す半裁縦断面
図である。
【図3】パワーセーブ機構の不作動状態を示す半裁縦断
面図である。
【図4】圧縮停止機構の不作動状態を示す半裁横断面図
である。
【図5】圧縮停止機構の作動状態を示す半裁横断面図で
ある。
【図6】実施形態の作用を示す模式図である。
【図7】実施形態の作用を示す模式図である。
【図8】実施形態の作用を示す模式図である。
【図9】実施形態の作用を示す模式図である。
【図10】目標圧縮仕事と各機器の作動との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 室外ユニット 3 室内ユニット 5 第1圧縮機 7 第2圧縮機 27 電磁弁 51 室外側ECU 81 パワーセーブ機構 101 圧縮停止機構 103 電磁ストッパ 105 ベーン 121 吸入空間 123 圧縮空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内で偏心回転するロータと、こ
    のロータの外周面に摺接して吸入空間と圧縮空間とを画
    成するベーンとからなる圧縮要素を複数有した複ロータ
    型の圧縮機であって、 一の圧縮要素における圧縮空間と他の圧縮要素における
    吸入空間とを所定の位相で連通させる連通路と、当該連
    通路内での流体の流通を遮断する遮断弁と、当該連通路
    に設けられ、流体を一方向のみに通過させる逆止弁とか
    らなるパワーセイブ手段を備えたことを特徴とする圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 シリンダ内で偏心回転するロータと、こ
    のロータの外周面に摺接して吸入空間と圧縮空間とを画
    成するベーンとからなる圧縮要素を複数有した複ロータ
    型の圧縮機であって、 前記圧縮要素の少なくとも一つに設けられ、その圧縮要
    素の吸入空間と圧縮空間とを連通させる圧縮停止手段を
    備えたことを特徴とする圧縮機。
  3. 【請求項3】 シリンダ内で偏心回転するロータと、こ
    のロータの外周面に摺接して吸入空間と圧縮空間とを画
    成するベーンとからなる圧縮要素を複数有した複ロータ
    型の圧縮機であって、 一の圧縮要素における圧縮空間と他の圧縮要素における
    吸入空間とを所定の位相で連通させる連通路と、当該連
    通路内での流体の流通を遮断する遮断弁と、当該連通路
    に設けられ、流体を一方向のみに通過させる逆止弁とか
    らなるパワーセイブ手段と、 前記圧縮要素の少なくとも一つに設けられ、その圧縮要
    素の吸入空間と圧縮空間とを連通させる圧縮停止手段と
    を備えたことを特徴とする圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧
    縮機を備えた空気調和機。
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