JPH10196519A - 電動式ポンプ及びブレーキ装置 - Google Patents

電動式ポンプ及びブレーキ装置

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JPH10196519A
JPH10196519A JP9002152A JP215297A JPH10196519A JP H10196519 A JPH10196519 A JP H10196519A JP 9002152 A JP9002152 A JP 9002152A JP 215297 A JP215297 A JP 215297A JP H10196519 A JPH10196519 A JP H10196519A
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liquid
piston
pump
liquid chamber
chamber
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JP9002152A
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Yukio Murata
幸雄 村田
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • F16D65/16Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake
    • F16D65/18Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position arranged in or on the brake adapted for drawing members together, e.g. for disc brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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    • F16D2121/02Fluid pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16D2125/02Fluid-pressure mechanisms
    • F16D2125/023Pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/02Fluid-pressure mechanisms
    • F16D2125/10Plural pistons interacting by fluid pressure, e.g. hydraulic force amplifiers using different sized pistons

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ機能のインテリジェント化や装置の
小型化に適した電動式ポンプと、該ポンプを用いたブレ
ーキ装置を得る。 【解決手段】 電動式ポンプ1は、前後進駆動されるポ
ンプピストン4のピストン本体2を挟んで、該ピストン
本体2の前後進によって圧縮・膨脹させられる各液室
6、7を装備すると共に、前記ポンプピストン4の駆動
源として、超磁歪素子34と該超磁歪素子34に磁界を
加える電磁コイル35とを備えた電動式アクチュエータ
9を使用して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のブレーキ
装置に搭載する電動式アクチュエータとして好適な電動
式ポンプと、この電動式ポンプを搭載したブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、油圧を駆動源として車両に使
用されるブレーキ装置は、油圧配管装備や、油圧調整機
構のために、構成部品点数が増大して、構成が複雑化す
るという問題があった。また、最近は、アンチロックブ
レーキシステムの装備や、トラクションコントロールシ
ステムの装備など、ブレーキ機能のインテリジェント化
が活発に行われているが、このようなインテリジェント
化に際して、油圧駆動式の従来のブレーキ装置の場合、
車輪のロック状態やスリップ状態に応じて所定の電気信
号を油圧アクチュエータの機械的動作に変換する電気−
油圧制御回路を付加しなければならない。そのため、制
御系が複雑化した。
【0003】そこで、このような背景から、近年では、
前記駆動源としては回転モータを使用し、回転−直線変
換機構や減速機構等を介して摩擦材を制動用の回転体に
押し付けることによって所定の制動力を生じさせる電動
式のブレーキ装置(特開昭64−21229号公報参
照)や、駆動源として圧電セラミックスを利用する電動
式のブレーキ装置(特開昭60−136629号公報、
特開平8−85436号公報参照)が提案されている。
【0004】このように駆動源として回転モータや圧電
セラミックスを利用する電動式のブレーキ装置では、ア
ンチロックブレーキシステムの装備やトラクションコン
トロールシステムの装備などのブレーキ機能のインテリ
ジェント化が図り易くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、駆動源として
回転モータを利用するブレーキ装置では、回転−直線変
換機構や減速機構等の装備のために、ブレーキ装置が大
型化になるという問題があった。一方、駆動源として圧
電セラミックスを利用するブレーキ装置では、摩擦材の
進退動作に必要な直線運動を駆動源から直接得ることが
でき、回転−直線変換機構や減速機構等を使用せずに済
むためにブレーキ装置を小型化することが可能である
が、圧電セラミックスは大電圧を発生するための装置が
必要となるという問題があった。
【0006】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、ブレーキ装置に電動式のアクチュエータとして組込
むことで、アンチロックブレーキシステムの装備やトラ
クションコントロールシステムの装備などのブレーキ機
能のインテリジェント化が図り易く、しかも、ブレーキ
装置の小型化や消費電力の低減を実現することができる
電動式ポンプと、該ポンプを組込んだブレーキ装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る電動式ポンプは、リザーバタンクから第
1及び第2の各液室に液を供給する液供給路に装備され
各液室から前記リザーバタンクへの液の逆流を防止する
供給路用逆止弁と、前記第1及び第2の液室に連通した
吐出路に装備され前記吐出路から各液室への液の逆流を
防止する吐出路用逆止弁とを備え、ピストン本体と外力
作用部とを備えたポンプピストンを有し、前記ポンプピ
ストンの前進動作によって前記ピストン本体が前記第1
の液室を圧縮して該第1の液室の液を前記吐出路に吐出
させると同時に、前記第2の液室を膨脹させて前記リザ
ーバタンクの液を該第2の液室に吸い上げさせ、前記ポ
ンプピストンの後進動作によって前記ピストン本体が前
記第1の液室を膨脹させて前記リザーバタンクの液を該
第1の液室に吸い上げさせると同時に、前記第2の液室
を圧縮して該第2の液室の液を前記吐出路に吐出させる
電動式ポンプであって、前記外力作用部の前端側に装備
されて前記ポンプピストンを後退方向に付勢するプリス
トレスばねと、前記外力作用部の後端側に装備されて該
外力作用部を介して前記プリストレスばねの付勢力が作
用すると共に磁界が加えられると磁歪によって長さが増
加する超磁歪素子と、入力電流に応じた磁界を前記超磁
歪素子に加える電磁コイルとを備え、前記超磁歪素子の
伸縮動作によって前記ポンプピストンを前後進させる電
動式アクチュエータと、前記電磁コイルの入力電流を制
御するコントロール・ユニットとを備えたことを特徴と
するものである。
【0008】また、本発明に係る電動式ポンプは、上述
の構成に加えて、前記第1及び第2の液室は、前記ピス
トン本体の前端面及び後端面に対峙するケーシング壁に
形成した凹部と、該凹部を液密に覆うと共に前記ピスト
ン本体の前端面及び後端面により駆動されるダイヤフラ
ムとにより画成されることを特徴とするものである。
【0009】さらに、本発明に係る電動式ポンプは、上
述の構成に加えて、前記第1及び第2の液室は前記超磁
歪素子の中心軸の周囲を巡るリング状に形成され、前記
ポンプピストンは、前記外力作用部が前記リング状の各
液室の中心部を挿通して前記超磁歪素子の端部に当接す
る軸状に形成されると共に、前記ピストン本体が前記リ
ング状の各液室の形態に対応して前記外力作用部の外周
にリング状に連設されたことを特徴とするものである。
【0010】そして、本発明に係るブレーキ装置は、摩
擦材を回転体側に押圧するブレーキピストンと、圧力室
に供給される液圧により前記摩擦材を押圧する方向に前
記ブレーキピストンを移動可能に保持する本体シリンダ
と、ブレーキ操作部の操作状態に応じて前記圧力室に液
体を圧送する電動式ポンプ及び前記圧力室の液圧を減圧
する液圧解除手段とを備えたブレーキ装置であって、前
記電動式ポンプは、液室を圧縮・膨脹させるピストン本
体と駆動用の外力作用部とを備えたポンプピストンと、
前記ピストン本体の前端側及び後端側に装備され前記ポ
ンプピストンの前後進で圧縮又は膨脹する第1の液室及
び第2の液室と、前記ポンプピストンを前後進させる電
動式アクチュエータと、この電動式アクチュエータを制
御するコントロール・ユニットと、リザーバタンクから
前記第1及び第2の各液室に液を供給する液供給路に装
備され各液室から前記リザーバタンクへの液の逆流を防
止する供給路用逆止弁と、前記第1及び第2の液室に連
通した吐出路に装備され前記吐出路から各液室への液の
逆流を防止する吐出路用逆止弁とを備え、前記ポンプピ
ストンの前進動作によって前記ピストン本体が前記第1
の液室を圧縮して該第1の液室の液を前記圧力室に圧送
すると同時に、前記第2の液室を膨脹させて前記リザー
バタンクの液を該第2の液室に吸い上げさせ、前記ポン
プピストンの後進動作によって前記ピストン本体が前記
第1の液室を膨脹させて前記リザーバタンクの液を該第
1の液室に吸い上げさせると同時に、前記第2の液室を
圧縮して該第2の液室の液を前記圧力室に圧送する構成
からなり、前記電動式アクチュエータは、前記外力作用
部の前端側に装備されて前記ポンプピストンを後退方向
に付勢するプリストレスばねと、前記外力作用部の後端
側に装備されて該外力作用部を介して前記プリストレス
ばねの付勢力が作用すると共に磁界が加えられると磁歪
によって長さが増加する超磁歪素子と、入力電流に応じ
た磁界を前記超磁歪素子に加える電磁コイルとを備えた
構成からなり、前記コントロール・ユニットは、前記超
磁歪素子に加えられる磁界を周期的に変化して該超磁歪
素子が伸縮動作を繰り返すように前記ブレーキ操作部の
操作状態に応じて前記電磁コイルの入力電流を制御する
構成からなり、前記液圧解除手段は、前記ブレーキ操作
部が制動力を低減又は解除する時には、電磁弁を前記コ
ントロール・ユニットからの入力電流によって開かせて
前記圧力室の液を前記リザーバタンクに戻す構成からな
ることを特徴とするものである。
【0011】以上に示した構成の電動式ポンプでは、コ
ントロール・ユニットからの通電により電磁コイルが磁
界を発生すると、その磁界によって超磁歪素子がプリス
トレスばねの付勢力に抗して伸張して、ポンプピストン
を前進させる。このポンプピストンの前進により、第1
の液室が圧縮されて該第1の液室内の液が吐出路に吐出
される。また、同時に、第2の液室は膨脹させられて、
リザーバタンクの液が該第2の液室に吸い上げられる。
そして、コントロール・ユニットからの電磁コイルへの
通電が解除されると、電磁コイルの磁界が消えて、超磁
歪素子は元の長さ寸法に縮長する。このとき、プリスト
レスばねの付勢力で、ポンプピストンは超磁歪素子の縮
長に伴って後進する。このポンプピストンの後進によ
り、第1の液室はそれまでの圧縮工程から膨脹工程に替
ってリザーバタンクの液を該第1の液室内に吸い上げ
る。また、同時に、第2の液室はそれまでの膨脹工程か
ら圧縮工程に替って、該第2の液室の液が吐出路に吐出
される。なお、以上の各液室からの液の吐出時に、吐出
側に負荷がかかっても、各吐出路には吐出路用逆止弁が
装備されているため、各液室から吐出された液が再びそ
れぞれの液室に戻ることはない。
【0012】また、上記のブレーキ装置は、摩擦材を回
転体に押し付けるブレーキピストンのアクチュエータと
して、上述した電動式ポンプを組み込んだもので、具体
的には、摩擦材を押圧するブレーキピストンを摺動可能
に保持した本体シリンダ内の圧力室に前記電動式ポンプ
が液を圧送すると、その液圧によりブレーキピストンが
押圧方向に移動して摩擦材が回転体に押し付けられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動式ポンプ
の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動式ポンプの一実施形態の縦断
面図である。この電動式ポンプ1は、液室を圧縮・膨脹
させるためのピストン本体2と駆動用の外力作用部3と
を備えて前記外力作用部3に作用する外力によって前後
進可能なポンプピストン4と、前記ピストン本体2の前
端(図では、右端)側に装備されて前記ピストン本体2
の前進動作で圧縮されると共に前記ピストン本体2の後
進動作で膨脹させられる第1の液室6と、前記ピストン
本体2の後端側に装備されて前記ピストン本体2の前進
動作で膨脹させられると共に前記ピストン本体2の後進
動作で圧縮される第2の液室7と、前記ポンプピストン
4を前後進動作させる電動式アクチュエータ9と、この
電動式アクチュエータ9の動作を制御するコントロール
・ユニット11と、リザーバタンク12から前記第1及
び第2の各液室6、7に液を供給する液供給路13、1
4に装備されて各液室6、7からリザーバタンク12へ
の液の逆流を防止する供給路用逆止弁15、16と、各
液室6、7に連通した吐出路18、19に装備されてこ
れらの吐出路18、19から各液室6、7に液が逆流す
ることを防止する吐出路用逆止弁21、22とを備えて
構成される。
【0014】前記ポンプピストン4の外力作用部3は軸
状に設けられている。そして、前記ピストン本体2は、
前記外力作用部3の外周を囲うリング状に設けられ、内
周側の複数箇所が、連結アーム部2aにより前記外力作
用部3に連結された構成からなる。前記外力作用部3
は、厚板円盤状の仕切用ケーシング壁24に摺動自在に
嵌合している。そして、外力作用部3の前端側及びピス
トン本体2の前端側は、前記仕切用ケーシング壁24に
重ね合わされた蓋状のケーシング壁25によって覆われ
ている。蓋状のケーシング壁25は、仕切用ケーシング
壁24との間にポンプピストン4が前後進する空間26
を形成しており、前記仕切用ケーシング壁24との協働
で前記ポンプピストン4を前後進可能に収容するケーシ
ングを構成している。
【0015】前記各液室6、7は、ピストン本体2の前
端面及び後端面に対峙するケーシング壁24、25の内
表面に形成した凹部24a、25aと、該凹部24a、
25aの開口を液密に覆うと共に前記ピストン本体2の
前端面及び後端面により駆動されるダイヤフラム28、
29により画成されている。前記凹部24a、25a
は、前記ポンプピストン4の中心軸に中心を一致させた
リング状に形成されている。各ダイヤフラム28、29
は凹部24a、25aに対応したリング状で、縁部が適
当なピッチで座金30を介してボルト31により各ケー
シング壁24、25に固定されている。従って、各液室
6、7は、リング状に設けられている。
【0016】前記電動式アクチュエータ9は、前記ポン
プピストン4の外力作用部3の前端と蓋状のケーシング
壁25との間の空間26に装備されて前記ポンプピスト
ン4を後退方向に付勢するプリストレスばね33と、該
プリストレスばね33の付勢力が前記外力作用部3を介
して作用するように前記外力作用部3の後端側に装備さ
れて磁界が加えられると磁歪によって長さが増加する超
磁歪素子34と、入力電流に応じた磁界を前記超磁歪素
子34に加える電磁コイル35とを備えて、超磁歪素子
34の伸縮動作によって前記ポンプピストン4を前後進
させる。
【0017】前記プリストレスばね33は、超磁歪素子
34を圧縮方向に常時付勢しており、磁界が加えられた
ときの超磁歪素子34が、プリストレスばね33の付勢
力による予荷圧により歪み特性及び発生圧力特性を向上
させる性質を利用して、超磁歪素子34の歪量を予荷圧
を付与しない場合に比して一層増大させる。前記超磁歪
素子34は外径を前記ポンプピストン4の外力作用部3
に一致させた丸棒状のもので、電磁コイル35は超磁歪
素子34の周囲を覆う円筒状に設けられている。これら
の超磁歪素子34及び電磁コイル35は、前記ケーシン
グ壁24に連結する鍔状のフランジ部37aが開口端に
装備された有底筒状のポンプケース37に収容保持され
ている。
【0018】前記コントロール・ユニット11は、前記
超磁歪素子34に加えられる磁界が周期的に変化して該
超磁歪素子34が伸縮動作を繰り返すように前記電磁コ
イル35の入力電流を制御するもので、電磁コイル35
へ印加する電流を発生する電源を内蔵している。
【0019】以上に示した構成の電動式ポンプ1では、
コントロール・ユニット11からの通電により電磁コイ
ル35が磁界を発生すると、その磁界によって超磁歪素
子34がプリストレスばね33の付勢力に抗して伸張し
て、ポンプピストン4を図の矢印(イ)方向に前進させ
る。このポンプピストン4の前進により、第1の液室6
が圧縮されて該第1の液室6内の液が吐出路18に吐出
される。また、同時に、第2の液室7は膨脹させられ
て、リザーバタンク12の液が逆止弁16及び液供給路
14を得て、第2の液室7に吸い上げられる。
【0020】そして、コントロール・ユニット11から
の電磁コイル35への通電が解除されると、電磁コイル
35の磁界が消えて、超磁歪素子34は元の長さ寸法に
縮長する。このとき、プリストレスばね33の付勢力
で、ポンプピストン4は超磁歪素子34の縮長に伴って
後進する。このポンプピストン4の後進により、第1の
液室6はそれまでの圧縮工程から膨脹工程に替ってリザ
ーバタンク12の液を逆止弁15及び液供給路13を介
して、該第1の液室6内に吸い上げる。また、同時に、
第2の液室7はそれまでの膨脹工程から圧縮工程に替っ
て、該第2の液室7の液が吐出路19に吐出される。な
お、以上の各液室6、7からの液の吐出時に、吐出側に
負荷がかかっても、各吐出路18、19には逆止弁2
1、22が装備されているため、各液室6、7から吐出
された液が再びそれぞれの液室に戻ることはない。
【0021】以上に説明したように、この実施形態の電
動式ポンプ1は、磁歪によって伸長する超磁歪素子34
を、液を押し出すポンプピストン4の駆動源に使用した
もので、液を押し出すためのポンプピストン4の直線的
な前後進動作を駆動源である超磁歪素子34から直接得
ることができ、回転−直線変換機構や減速機構等を使用
せずに済む。そして、超磁歪素子34は、プリストレス
ばね33により予負荷が常に付与されていることで、そ
の伸縮動作を一層拡大させることができる。さらに、液
供給路13、14や吐出路18、19の開閉は逆止弁に
より行うようにしており、複雑な機構や電気的なスイッ
チ回路等を介在させずに、前記液供給路13、14や吐
出路18、19の開閉動作をポンプピストン4による圧
縮・膨脹動作に連動させることができる。即ち、ポンプ
動作に必要な前記液供給路13、14や吐出路18、1
9の開閉制御は、ポンプピストン4の前後進動作に連動
させるための特別な機構を必要とせずに、簡単な構成で
達成することができる。そして、このようなポンプピス
トン4の直線的な前後進動作を駆動源である超磁歪素子
34から直接得ることができること、さらには、ポンプ
動作に必要な前記液供給路13、14や吐出路18、1
9の開閉制御が複雑な機構を介さずに簡単な構成で達成
することができること、等が相乗して、ポンプ全体をコ
ンパクトにまとめることができる。
【0022】また、上記の電動式ポンプ1では、ポンプ
ピストン4を前後進させる周期を変更したり、さらに
は、ポンプピストン4の前後進のストロークを変更する
ことで、圧送する液の量(吐出量)や液圧を任意値に調
整することができる。そして、ポンプピストン4を前後
進させる周期の変更は、超磁歪素子34に加える磁界の
周期を変更すること、即ち、超磁歪素子34に磁界を加
える電磁コイル35への入力電流の周期を変更すること
で、簡単に実現できる。また、ポンプピストン4の前後
進のストロークの変更は、超磁歪素子34に加える磁界
の強度を変更すること、即ち、超磁歪素子34に磁界を
加える電磁コイル35への入力電流の大きさを変更する
ことで、簡単に実現できる。従って、電動式ポンプ1で
は、電磁コイル35への入力電流の周期の変更や、入力
電流の大きさの変更といった電気的な制御のみで、圧送
する液の量や液圧を任意に調整することができる。ま
た、ポンプピストン4の前進時には第1の液室6から、
そしてポンプピストン4の後進時には第2の液室7から
液を吐出でき、ポンプピストン4の前進時及び後進時の
いずれも一定量の吐出量を確保することができるため、
脈動の少ない安定した液の圧送を行うことができる。
【0023】以上の電動式ポンプ1において、各液室
6、7は、前記ポンプピストン4のピストン本体2の前
端面及び後端面に対峙するケーシング壁24、25に形
成した凹部24a、25aと、該凹部24a、25aを
液密に覆うと共に前記ピストン本体2の前端面及び後端
面により駆動されるダイヤフラム28、29により液室
を画成した構成のため、ピストンが摺動自在に嵌合する
筒状のシリンダ壁とピストンの端面とで液室を画成する
通常の液室構造と比較すると、ピストン本体2の摺動す
る高精度な研磨面や手間のかかるピストンリングの装着
作業等が不要になり、ポンプピストン4の前後進動作に
よって圧縮・膨脹させる液室を容易かつ安価に形成する
ことができる。
【0024】また、前記各液室6、7は棒状の前記超磁
歪素子34の中心軸の周囲を巡るリング状をなし、前記
ポンプピストン4は、前記外力作用部3がリング状の各
液室6、7の中心部を挿通して前記超磁歪素子34の端
部に当接される軸状に形成されると共に、前記ピストン
本体2が各液室6、7のリング状の形態に対応して前記
外力作用部3の外周にリング状に装備された構成のた
め、ピストン本体2や第1及び第2の2つの液室を外力
作用部3の長さ内に納めることができ、かつ、リング径
の加減によって各液室6、7の容量を増大させることも
できる。即ち、装置がポンプピストン4の移動方向に大
型化することを抑えつつ、容量の大きな液室をポンプピ
ストン4の周囲にコンパクトにまとめることが可能にな
り、ポンプ全体としてのコンパクト化を促進することが
可能になる。
【0025】図2及び図3は本発明に係るブレーキ装置
の一実施形態を示したもので、図2はブレーキ装置の縦
断面図、図3はブレーキ装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【0026】このブレーキ装置40は、車両用のディス
クブレーキ装置で、制動用の回転体であるブレーキディ
スク(ロータ)42と、ブレーキディスク42に押し付
けることで制動力を発生させる摩擦材であるパッド43
と、パッド43をブレーキディスク42に向けて押圧す
るためのブレーキピストン(ホイールシリンダピスト
ン)44と、該ブレーキピストン44を摺動可能に保持
すると共に該ブレーキブレーキピストン44に液圧をか
ける圧力室45を有して該圧力室45に供給される液圧
により前記パッド43を押圧する方向に前記ブレーキピ
ストン44を移動させる本体シリンダ47と、ブレーキ
操作部であるブレーキペダル49の操作状態に応じて前
記圧力室45に液体を圧送する電動式ポンプ51と、前
記ブレーキペダル49の操作状態に応じて前記圧力室4
5の液圧を減圧する液圧解除手段53とを備えている。
【0027】パッド43は、ブレーキディスク42を挟
むように一対装備されていて、摩擦材支持部材(図示せ
ず)によって、ブレーキディスク42の軸方向に移動自
在に支持されている。また、前記ブレーキピストン44
を摺動可能に保持する本体シリンダ47は、ブレーキキ
ャリパ54に装備されたものである。このブレーキキャ
リパ54は、周知のフローティングキャリパ構造をと
り、図示しないスライドピンを介して摩擦材支持部材に
摺動自在に固定され、前述した電動式ポンプ51から圧
力室45に圧送される液圧により図中右側のパッド(イ
ンナーパッド)43がブレーキディスク42の右側面を
押圧すると、その反作用によりキャリパ爪部54aに背
面を押圧される図中左側のパッド43がブレーキディス
ク42の左側面を押圧するように構成されている。
【0028】前記電動式ポンプ51は、先に図1に示し
た電動式ポンプ1を利用したものである。ただし、前記
ブレーキペダル49の操作に応じてポンプ51が液体を
圧力室45に圧送するように、図1に示した電動式ポン
プ1におけるコントロール・ユニット11に手を加える
と共に、吐出路18、19を前記圧力室45に連通させ
ている。
【0029】即ち、電動式ポンプ51は、液室を圧縮・
膨脹させるためのピストン本体2と駆動用の外力作用部
3とを備えて前記外力作用部3に作用する外力によって
前後進可能なポンプピストン4と、前記ピストン本体2
の前端側に装備されて前記ポンプピストン4の前進動作
で圧縮されると共に前記ポンプピストン4の後進動作で
膨脹させられる第1の液室6と、前記ピストン本体2の
後端側に装備されて前記ポンプピストン4の前進動作で
膨脹させられると共に前記ポンプピストン4の後進動作
で圧縮される第2の液室7と、前記ポンプピストン4を
前後進動作させる電動式アクチュエータ9と、この電動
式アクチュエータ9の動作を制御するコントロール・ユ
ニット11と、リザーバタンク12から前記第1及び第
2の各液室6、7に液を供給する液供給路13、14に
装備されて各液室6、7からリザーバタンク12への液
の逆流を防止する供給路用逆止弁15、16と、各液室
6、7と前記本体シリンダ47の圧力室を連通させてい
る吐出路18、19に装備されて本体シリンダ47から
各液室6、7に液が逆流することを防止する吐出路用逆
止弁21、22とを備えて構成される。
【0030】また、電動式ポンプ51は、電動式アクチ
ュエータ9を収容した有底筒状のポンプケース37が、
前記ブレーキピストン44との間に圧力室45を画成す
るように前記ブレーキピストン44内に挿通された状態
で、ブレーキキャリパ54に固定されている。
【0031】前記電動式アクチュエータ9は、電動式ポ
ンプ1と全く同一の構成で、前記ポンプピストン4の外
力作用部3の前端側に装備されて前記ポンプピストン4
を後退方向に付勢するプリストレスばね33と、該プリ
ストレスばね33の付勢力が前記外力作用部3を介して
作用するように前記外力作用部3の後端側に装備されて
磁界が加えられると磁歪によって長さが増加する超磁歪
素子34と、入力電流に応じた磁界を前記超磁歪素子3
4に加える電磁コイル35とを備えて、超磁歪素子34
の磁歪による伸縮動作によって前記ポンプピストン4を
前後進させる。
【0032】電動式ポンプ51は、以上の構成により、
前記ポンプピストン4の前進動作では、第1の液室6を
圧縮して該第1の液室6内の液を本体シリンダ47の圧
力室45に圧送すると同時に、第2の液室7を膨脹させ
てリザーバタンク12の液を該第2の液室7に吸い上げ
させ、前記ポンプピストン4の後進動作では、第1の液
室6を膨脹させてリザーバタンク12の液を該第1の液
室6内に吸い上げさせると同時に、第2の液室7を圧縮
して該第2の液室7の液を本体シリンダ47の圧力室4
5に圧送する。
【0033】前記コントロール・ユニット11は、前記
超磁歪素子34に加えられる磁界が周期的に変化して該
超磁歪素子34が伸縮動作を繰り返すように、ブレーキ
操作部であるブレーキペダル49の操作状態に応じて前
記電磁コイル35の入力電流を制御する。ブレーキペダ
ル49が運転者によって踏下されると、そのとき踏下さ
れたストロークまたは踏力信号が公知のセンサ56によ
ってコントロール・ユニット11に入力される。
【0034】前記コントロール・ユニット11は、セン
サ56からの信号によって運転者の制動指令を検知し
て、電動式アクチュエータ9の動作や、液圧解除手段5
3の動作を制御する。具体的には、ブレーキ操作時にセ
ンサ56からの信号に応じて、電磁コイル35の入力電
流の制御や、液圧解除手段53の動作制御を行う。
【0035】液圧解除手段53は、ブレーキペダル49
の操作状態が制動力を低減または解除するとき、本体シ
リンダ47の圧力室45とリザーバタンク12と間の連
通路57を閉じている常閉形の電磁弁58を前記コント
ロール・ユニット11からの入力電流によって開かせ、
本体シリンダ47内の圧力室45の液を前記リザーバタ
ンク12に戻す構成からなる。
【0036】図3のタイミングチャートは、前記コント
ロール・ユニット11によって制御された各部の動作を
具体的に示したものである。図3において、横軸は制動
動作時の時間経過を示し、線図(a)はブレーキペダル
49のストローク変化を示し、線図(b)は本体シリン
ダ47内の圧力室45における液圧の変化(即ち、ブレ
ーキピストン44に作用する押圧力の変化)を示し、線
図(c)は超磁歪素子34の磁界の印加による伸縮変位
を示し、線図(d)は超磁歪素子34に磁界を加える電
磁コイル35への電流入力のタイミングを示し、線図
(e)は液圧解除手段53の電磁弁58による連通路開
閉のタイミングを示してある。
【0037】図3に示したように、電動式ポンプ51の
コントロール・ユニット11は、ブレーキペダル49の
踏下量が徐々に増大する期間T1 には、液圧解除手段5
3の電磁弁58は閉じた状態に保って、電磁コイル35
に一定周期でオン・オフするパルス電流を入力する。そ
の結果、線図(c)に示すように、超磁歪素子34は伸
縮を一定周期で繰り返し、電動式ポンプ51による圧力
室45への液の圧送が一定周期で繰り返され、圧力室4
5内の液圧が上昇して、それに伴ってブレーキピストン
44がパッド43をブレーキディスク42に押圧する。
【0038】また、コントロール・ユニット11は、ブ
レーキペダル49の踏下量が一定の期間T2 には、電磁
コイル35に一定電流を印加し続ける状態を維持する。
その結果、超磁歪素子34は伸長した状態を保ち、ポン
プとしての液の吐出は止った状態になり、圧力室45内
の液圧は一定に維持される。
【0039】また、コントロール・ユニット11は、ブ
レーキペダル49の踏下量が減少する期間T3 では、電
磁コイル35への電流入力を低減させる一方、液圧解除
手段53の電磁弁58にパルス電流を入力する。その結
果、超磁歪素子34は縮長した状態にされて、ポンプと
しての液の吐出動作が休止状態にされ、さらに、電磁弁
58が一定周期で開閉を繰り返して圧力室45内の液を
リザーバタンク23に戻す。従って、液圧によるブレー
キピストン44の押圧は解除されるようになる。
【0040】以上のブレーキ装置40は、簡単に言え
ば、パッド43をブレーキディスク42に押し付けるブ
レーキピストン44を駆動するアクチュエータとして、
電動式ポンプ51を組み込んだもので、パッド43を押
圧するブレーキピストン44を摺動可能に保持した本体
シリンダ47内の圧力室45に前記電動式ポンプ51が
液を圧送すると、その液圧によってブレーキピストン4
4がパッド43をブレーキディスク42に押し付ける構
成からなる。
【0041】このような構成のブレーキ装置40の発生
する制動力は、パッド43をブレーキディスク42に押
し付けるブレーキピストン44の押圧力に比例する。そ
して、このパッド43に対するブレーキピストン44の
押圧力は、前記電動式ポンプ51から本体シリンダ47
の圧力室45内に圧送される液体の量及び液圧によって
制御されることなる。ただし、先に電動式ポンプ1の説
明で詳述したように、電動式ポンプ51が吐出する液量
や液圧は電気的に制御することができる。従って、当該
ブレーキ装置40において、パッド43に対するブレー
キピストン44の押圧力は、電気的に制御することがで
きる。従って、アンチロックブレーキシステムの装備や
トラクションコントロールシステムの装備などのブレー
キ機能のインテリジェント化が図り易い。
【0042】しかも、前記電動式ポンプ51がコンパク
ト化に適しているため、ブレーキ装置40の小型化を実
現することもできる。また、組み込んだ電動式ポンプ5
1は駆動源として超磁歪素子34を利用したもので、従
来の圧電セラミックスを駆動源と利用する場合と比較す
ると、消費電力の低減を実現することもできる。
【0043】
【発明の効果】本発明の電動式ポンプは、磁歪によって
伸長する超磁歪素子を、液を押し出すポンプピストンの
駆動源に使用したもので、液を押し出すためのポンプピ
ストンの直線的な前後進動作を駆動源である超磁歪素子
から直接得ることができ、回転−直線変換機構や減速機
構等を使用せずに済む。さらに、液供給路や吐出路の開
閉は逆止弁により行うようにしており、複雑な機構や電
気的なスイッチ回路等を介在させずに、前記液供給路や
吐出路の開閉動作をポンプピストンによる圧縮・膨脹動
作に連動させることができる。即ち、ポンプ動作に必要
な前記液供給路や吐出路の開閉制御は、ポンプピストン
の前後進動作に連動させるための特別な機構を必要とせ
ずに、簡単な構成で達成することができる。そして、こ
のようなポンプピストンの直線的な前後進動作を駆動源
である超磁歪素子から直接得ることができること、さら
には、ポンプ動作に必要な前記液供給路や吐出路の開閉
制御が複雑な機構を介さずに簡単な構成で達成すること
ができること、等が相乗して、ポンプ全体をコンパクト
にまとめることができる。また、上記の電動式ポンプで
は、ポンプピストンを前後進させる周期を変更したり、
さらには、ポンプピストンの前後進のストロークを変更
することで、圧送する液の量(吐出量)や液圧を任意値
に調整することができる。そして、ポンプピストンを前
後進させる周期の変更は、超磁歪素子に加える磁界の周
期を変更すること、即ち、超磁歪素子に磁界を加える電
磁コイルへの入力電流の周期を変更することで、簡単に
実現できる。また、ポンプピストンの前後進のストロー
クの変更は、超磁歪素子に加える磁界の強度を変更する
こと、即ち、超磁歪素子に磁界を加える電磁コイルへの
入力電流の大きさを変更することで、簡単に実現でき
る。即ち、以上の構成の電動式ポンプでは、電磁コイル
への入力電流の周期の変更や、入力電流の大きさの変更
といった電気的な制御のみで、圧送する液の量や液圧を
任意に調整することができる。また、ポンプピストンの
前進時には第1の液室から、そしてポンプピストンの後
進時には第2の液室から液を吐出でき、ポンプピストン
の前進時及び後進時のいずれも一定量の吐出量を確保す
ることができるため、脈動の少ない安定した液の圧送を
行うことができる。そして、以上の電動式ポンプにおい
て、第1及び第2の液室は、前記ポンプピストンのピス
トン本体の前端面及び後端面に対峙するケーシング壁に
形成した凹部と、該凹部を液密に覆うと共に前記ピスト
ン本体の前端面及び後端面により駆動されるダイヤフラ
ムにより液室を画成した構成とすれば、ピストンが摺動
自在に嵌合する筒状のシリンダ壁とピストンの端面とで
液室を画成する通常の液室構造と比較すると、ピストン
本体の摺動する高精度な研磨面や手間のかかるピストン
リングの装着作業等が不要になり、ポンプピストンの前
後進動作によって圧縮・膨脹させる液室を容易かつ安価
に形成することができる。また、前記第1及び第2の液
室は棒状の前記超磁歪素子の中心軸の周囲を巡るリング
状をなし、前記ポンプピストンは、前記外力作用部がリ
ング状の各液室の中心部を挿通して前記超磁歪素子の端
部に当接される軸状に形成されると共に、前記ピストン
本体が各液室のリング状の形態に対応して前記外力作用
部の外周にリング状に装備された構成とすれば、ピスト
ン本体や第1及び第2の2つの液室を外力作用部の長さ
内に納めることができ、かつ、リング径の加減によって
各液室の容量を増大させることもできる。即ち、装置が
ポンプピストンの移動方向に大型化することを抑えつ
つ、容量の大きな液室をポンプピストンの周囲にコンパ
クトにまとめることが可能になり、ポンプ全体としての
コンパクト化を促進することが可能になる。また、本発
明のブレーキ装置の構成は、簡単に言えば、摩擦材を回
転体に押し付けるブレーキピストンのアクチュエータと
して、上述した電動式ポンプを組み込んだものである。
具体的には、摩擦材を押圧するブレーキピストンを摺動
可能に保持した本体シリンダ内の圧力室に前記電動式ポ
ンプが液を圧送すると、その液圧によってブレーキピス
トンが摩擦材を回転体に押し付ける構成とされている。
このような構成のブレーキ装置の発生する制動力は、摩
擦材を回転体に押し付けるブレーキピストンの押圧力に
比例する。そして、この摩擦材に対するブレーキピスト
ンの押圧力は、前記電動式ポンプから本体シリンダの圧
力室内に圧送される液体の量及び液圧によって制御され
ることなる。ただし、前述したように、前述した電動式
ポンプが吐出する液量や液圧は電気的に制御することが
できる。従って、当該ブレーキ装置において、摩擦材に
対するブレーキピストンの押圧力は、電気的に制御する
ことができる。従って、アンチロックブレーキシステム
の装備やトラクションコントロールシステムの装備など
のブレーキ機能のインテリジェント化が図り易い。しか
も、前記電動式ポンプがコンパクト化に適しているた
め、ブレーキ装置の小型化を実現することもできる。ま
た、組み込んだ電動式ポンプは駆動源として超磁歪素子
を利用したもので、従来の圧電セラミックスを駆動源と
利用する場合と比較すると、消費電力の低減を実現する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式ポンプの一実施形態の縦断
面図である。
【図2】本発明に係るブレーキ装置の一実施形態の縦断
面図である。
【図3】図2のブレーキ装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】
1 電動式ポンプ 2 ピストン本体 3 外力作用部 4 ポンプピストン 6 第1の液室 7 第2の液室 9 電動式アクチュエータ 11 コントロール・ユニット 12 リザーバタンク 13、14 液供給路 15、16 供給路用逆止弁 18、19 吐出路 21、22 吐出路用逆止弁 24、25 ケーシング壁 24a、25a 凹部 28、29 ダイヤフラム 33 プリストレスばね 34 超磁歪素子 35 電磁コイル 37 ポンプケース 40 ブレーキ装置 42 ブレーキディスク(制動用の回転体) 43 パッド(摩擦材) 44 ブレーキピストン 45 圧力室 47 本体シリンダ 49 ブレーキペダル(ブレーキ操作部) 51 電動式ポンプ 53 液圧解除手段 57 連通路 58 電磁弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リザーバタンクから第1及び第2の各液
    室に液を供給する液供給路に装備され各液室から前記リ
    ザーバタンクへの液の逆流を防止する供給路用逆止弁
    と、 前記第1及び第2の液室に連通した吐出路に装備され前
    記吐出路から各液室への液の逆流を防止する吐出路用逆
    止弁とを備え、 ピストン本体と外力作用部とを備えたポンプピストンを
    有し、前記ポンプピストンの前進動作によって前記ピス
    トン本体が前記第1の液室を圧縮して該第1の液室の液
    を前記吐出路に吐出させると同時に、前記第2の液室を
    膨脹させて前記リザーバタンクの液を該第2の液室に吸
    い上げさせ、前記ポンプピストンの後進動作によって前
    記ピストン本体が前記第1の液室を膨脹させて前記リザ
    ーバタンクの液を該第1の液室に吸い上げさせると同時
    に、前記第2の液室を圧縮して該第2の液室の液を前記
    吐出路に吐出させる電動式ポンプであって、 前記外力作用部の前端側に装備されて前記ポンプピスト
    ンを後退方向に付勢するプリストレスばねと、前記外力
    作用部の後端側に装備されて該外力作用部を介して前記
    プリストレスばねの付勢力が作用すると共に磁界が加え
    られると磁歪によって長さが増加する超磁歪素子と、入
    力電流に応じた磁界を前記超磁歪素子に加える電磁コイ
    ルとを備え、前記超磁歪素子の伸縮動作によって前記ポ
    ンプピストンを前後進させる電動式アクチュエータと、 前記電磁コイルの入力電流を制御するコントロール・ユ
    ニットとを備えたことを特徴とする電動式ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の液室は、前記ピスト
    ン本体の前端面及び後端面に対峙するケーシング壁に形
    成した凹部と、該凹部を液密に覆うと共に前記ピストン
    本体の前端面及び後端面により駆動されるダイヤフラム
    とにより画成されることを特徴とする請求項1記載の電
    動式ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の液室は前記超磁歪素
    子の中心軸の周囲を巡るリング状に形成され、前記ポン
    プピストンは、前記外力作用部が前記リング状の各液室
    の中心部を挿通して前記超磁歪素子の端部に当接する軸
    状に形成されると共に、前記ピストン本体が前記リング
    状の各液室の形態に対応して前記外力作用部の外周にリ
    ング状に連設されたことを特徴とする請求項1又は2記
    載の電動式ポンプ。
  4. 【請求項4】 摩擦材を回転体側に押圧するブレーキピ
    ストンと、 圧力室に供給される液圧により前記摩擦材を押圧する方
    向に前記ブレーキピストンを移動可能に保持する本体シ
    リンダと、 ブレーキ操作部の操作状態に応じて前記圧力室に液体を
    圧送する電動式ポンプ及び前記圧力室の液圧を減圧する
    液圧解除手段とを備えたブレーキ装置であって、 前記電動式ポンプは、液室を圧縮・膨脹させるピストン
    本体と駆動用の外力作用部とを備えたポンプピストン
    と、前記ピストン本体の前端側及び後端側に装備され前
    記ポンプピストンの前後進で圧縮又は膨脹する第1の液
    室及び第2の液室と、前記ポンプピストンを前後進させ
    る電動式アクチュエータと、この電動式アクチュエータ
    を制御するコントロール・ユニットと、リザーバタンク
    から前記第1及び第2の各液室に液を供給する液供給路
    に装備され各液室から前記リザーバタンクへの液の逆流
    を防止する供給路用逆止弁と、前記第1及び第2の液室
    に連通した吐出路に装備され前記吐出路から各液室への
    液の逆流を防止する吐出路用逆止弁とを備え、前記ポン
    プピストンの前進動作によって前記ピストン本体が前記
    第1の液室を圧縮して該第1の液室の液を前記圧力室に
    圧送すると同時に、前記第2の液室を膨脹させて前記リ
    ザーバタンクの液を該第2の液室に吸い上げさせ、前記
    ポンプピストンの後進動作によって前記ピストン本体が
    前記第1の液室を膨脹させて前記リザーバタンクの液を
    該第1の液室に吸い上げさせると同時に、前記第2の液
    室を圧縮して該第2の液室の液を前記圧力室に圧送する
    構成からなり、 前記電動式アクチュエータは、前記外力作用部の前端側
    に装備されて前記ポンプピストンを後退方向に付勢する
    プリストレスばねと、前記外力作用部の後端側に装備さ
    れて該外力作用部を介して前記プリストレスばねの付勢
    力が作用すると共に磁界が加えられると磁歪によって長
    さが増加する超磁歪素子と、入力電流に応じた磁界を前
    記超磁歪素子に加える電磁コイルとを備えた構成からな
    り、 前記コントロール・ユニットは、前記超磁歪素子に加え
    られる磁界を周期的に変化して該超磁歪素子が伸縮動作
    を繰り返すように前記ブレーキ操作部の操作状態に応じ
    て前記電磁コイルの入力電流を制御する構成からなり、 前記液圧解除手段は、前記ブレーキ操作部が制動力を低
    減又は解除する時には、電磁弁を前記コントロール・ユ
    ニットからの入力電流によって開かせて前記圧力室の液
    を前記リザーバタンクに戻す構成からなることを特徴と
    するブレーキ装置。
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