JPH10195779A - 繊維処理剤 - Google Patents

繊維処理剤

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JPH10195779A
JPH10195779A JP34523896A JP34523896A JPH10195779A JP H10195779 A JPH10195779 A JP H10195779A JP 34523896 A JP34523896 A JP 34523896A JP 34523896 A JP34523896 A JP 34523896A JP H10195779 A JPH10195779 A JP H10195779A
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JP
Japan
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amino group
group
weight
mixture
organopolysiloxane
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Application number
JP34523896A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ota
浩之 太田
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10195779A publication Critical patent/JPH10195779A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアミノ基含有シリコーンを配合した繊
維処理剤は、アミン臭があるという難点があった。 【解決手段】 イ)アミノ基を含有するオルガノシロキ
サンもしくはアミノ基を含有するシランとアミノ基を含
有しないオルガノシロキサンとの混合物 100重量部、
ロ)特定の4級ホスホニウム化合物または該4級ホスホ
ニウム化合物とシロキサン化合物との反応物(4級ホス
ホニウム化合物の量に換算して) 0.001〜1重量部から
なる混合物を加熱反応させて製造した経時的にアミン臭
が発生しないアミノ基含有オルガノポリシロキサンを繊
維処理剤の主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、繊維処理剤に関するもの
で、特には経時的にアミン臭が発生しないアミノ基含有
オルガノポリシロキサンを配合した繊維処理剤に関する
ものである。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】従来、木綿、麻、
絹、羊毛、アンゴラ、モヘアのような天然繊維、レーヨ
ン、ベンベルグのような再生繊維、アセテートのような
半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、スパンデックスのような合成繊維等の
繊維材料に潤滑性を付与するために、アミノ基を有する
オルガノポリシロキサンを主剤とする繊維処理剤(特公
昭57−43673号公報)が使用されてきた。しかし
ながら、アミノ基を有するオルガノポリシロキサンで処
理した繊維は、経日により自然に酸化されてアミン臭が
発生するという欠点があった。また、繊維処理剤自身が
保管中にアミン臭を発生するようになったり、繊維への
処理時に加熱などによりアミン臭を発生することがある
など、取扱い上の欠点もあった。
【0003】
【発明の目的】本発明はこのような不利を解決し、経時
的にアミン臭が発生しないアミノ基含有オルガノポリシ
ロキサンを含有する繊維処理剤を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【発明の構成】本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意
検討した結果、アミノ基を含有するオルガノポリシロキ
サンの重合触媒に着目し、4級ホスホニウム化合物によ
り重合を行ったアミノ基含有オルガノポリシロキサン
は、アミン臭を経時的に抑えられることを見出し、本発
明を完成するに到ったものである。即ち本発明は、 イ)アミノ基を含有するオルガノシロキサンもしくはア
ミノ基を含有するシランとアミノ基を含有しないオルガ
ノシロキサンとの混合物 100重量部、 ロ) R3 4P+(OR4)- (但し、式中R3は置換または非置換の一価炭化水素基、
R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基)で示さ
れる4級ホスホニウム化合物または該4級ホスホニウム
化合物とシロキサン化合物との反応物を4級ホスホニウ
ム化合物の量に換算して 0.001〜1重量部からなる混合
物を加熱反応させて製造した、一般式
【0005】
【化2】
【0006】(但し、式中R1はアミノ基を含有する一価
の有機基、R2はアミノ基を含有しない炭素数1〜8の一
価炭化水素基または炭素数1〜6のアルコキシ基、m,
nは、n/m≧3で、 1.8<m+n<2.1 を満足する
数)で示される分子中に平均1個以上のアミノ基を含有
するオルガノポリシロキサンを配合したことを特徴とす
る繊維処理剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられるアミノ基含有オルガノポリシ
ロキサンにおける始発材は、アミノ基を含有するオルガ
ノシロキサンもしくはアミノ基を含有するシランとアミ
ノ基を含有しないオルガノシロキサンとの混合物であ
る。これらのシロキサンはいずれも操作上有利であると
いうことから好ましくは重合度が 100以下のものとされ
るが、これらは環状シロキサン、分枝鎖状シロキサン、
直鎖状シロキサンのいずれであってもよい。このアミノ
基を含有するオルガノシロキサンまたはシランとしては
一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】で示されるシロキシ単位を有するアミノ基
含有シランまたはアミノ基含有シロキサンが例示され
る。該式中、 Zは水素原子、フェニル基または式
【0010】
【化4】
【0011】(ここにeは1〜10の整数)で示される
基、R5は炭素原子数1〜6の二価炭化水素基、R6は炭素
原子数1〜8の一価炭化水素基、 Yは水酸基または炭素
原子数1〜6のアルコキシ基、cは0、1または2、d
は0、1、2または3、ただし0≦c+d≦3である。
その他のシロキシ単位としては、下記式(II)で示され
るものが例示される。 R7 kSiO(4-k)/2 (II) ここで、R7は炭素原子数1〜8の一価炭化水素基、kは
0、1、2または3である。このようなアミノ基含有シ
ランとしては、具体的には、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、アミ
ノエチルトリメトキシシラン、アミノメチル・メチルジ
メトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピル
メチルジメトキシシランなどが例示され、またアミノ基
含有シロキサンとしては、下記式で示されるようなもの
が例示され、これらの分子構造は環状、鎖状、分枝鎖状
のいずれであってもよい。特に好ましくはアミノ基含有
シランのみを加水分解、重合して得られるシロキサンで
ある。
【0012】
【化5】
【0013】また、アミノ基を含有しないオルガノシロ
キサンとしては、前述した式(II)で示されるシロキシ
単位からなるものが例示され、例えば以下に示すものが
挙げられる。
【0014】
【化6】
【0015】なお、本発明におけるイ)成分は上記した
ようなアミノ基を含有するオルガノシロキサンもしくは
アミノ基を含有するシランとアミノ基を含有しないオル
ガノシロキサンとの混合物とされるが、この両者の配合
比は目的とするオルガノポリシロキサン中に含有させる
べきアミノ基の量に応じて任意とすればよいが、好まし
くはアミノ基を含有するオルガノシロキサンもしくはア
ミノ基を含有するシラン100 重量部に対して、アミノ基
を含有しないオルガノシロキサンが100 〜10,000重量
部、特に好ましくは500 〜5,000 重量部使用される。さ
らに、得られるシロキサンにおいて、アミノ基含有量が
0.01〜20重量%、特に0.05〜5重量%となるように混合
するのが好ましい。
【0016】次に本発明において使用されるロ)4級ホ
スホニウム化合物は、一般式 R3 4P+(OR4)- (但し、式中R3は置換または非置換の一価炭化水素基、
R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基)で示さ
れるものであり、R3としては、アルキル基、アリール
基、シクロアルキル基、アルケニル基、及びこれらの基
がハロゲン原子などで置換されたものが例示されるが、
中でも炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、シクロ
ヘキシル基が好ましく、特にn−ブチル基が好ましい。
また、R4として好ましいのは水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基であり、特に好ましいのは水素原子である。
かかる4級ホスホニウム化合物としては、例えばテトラ
メチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−
ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、フェニルトリ
メチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラメチル
ホスホニウムメトキサイド、テトラブチルホスホニウム
ブトキサイド、ブチルトリシクロヘキシルホスホニウム
ハイドロオキサイド及びこれらの化合物をシロキサン化
合物と反応させてシラノレート化した化合物などが例示
され、特にシロキサン化合物と反応させて一度シラノレ
ート化した化合物が望ましい。シロキサン化合物として
は、前述したアミノ基を含有しないオルガノシロキサン
と同様なものが例示される。なお、この塩基性平衡化触
媒(4級ホスホニウム化合物)の添加量は、4級ホスホ
ニウム化合物の量に換算して、上記したイ)成分として
のオルガノシロキサン混合物 100重量部に対し 0.001重
量部未満ではオルガノシロキサンの平衡化反応が遅くな
り、1重量部より多くしてもそれ以上の効果は得られな
いので0.001〜1重量部の範囲とすればよいが、この好
ましい範囲は0.01〜 0.1重量部とされる。
【0017】本発明によるオルガノポリシロキサンの製
造は、上記したイ)成分としてのアミノ基を含有するオ
ルガノシロキサンもしくはアミノ基を含有するシランと
アミノ基を含有しないオルガノシロキサンとの混合物、
ロ)4級ホスホニウム化合物または該4級ホスホニウム
化合物とシロキサン化合物との反応物の所定量を混合し
て均一に混合した後、加熱してアルカリ平衡化反応させ
ればよいが、この加熱は60℃以上 240℃以下、好ましく
は80〜 130℃とすることがよく、これによればアミノ基
含有オルガノシロキサンの平衡化もスムーズに進行して
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンを容易に得
ることができるし、このオルガノポリシロキサンの粘度
も自由に制御することができるので、アミノ基を含有す
るオルガノポリシロキサンを有利に得ることができると
いう工業的な有用性が与えられる。このようにして得ら
れたアミノ基含有オルガノポリシロキサンは、経時的に
アミン臭が発生することがなく、繊維処理剤として使用
した場合もアミン臭が出てこないため、生理的な不快感
がない。
【0018】本発明の繊維処理剤は、上記のようにして
得られたアミノ基含有オルガノポリシロキサンを主剤と
して含むことに特徴がある。繊維処理剤の形態は、該ポ
リシロキサンそのままであっても、有機溶媒に溶解させ
た溶液でも、界面活性剤を用いて水中に乳化分散させた
エマルジョンでもよい。繊維処理剤中の該ポリシロキサ
ンの含有量は、通常は0.1 〜50重量%、好ましくは0.5
〜10重量%である。
【0019】繊維処理剤が溶液の形態である場合、アミ
ノ基含有オルガノポリシロキサンの溶媒としては、トル
エン、キシレン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラ
ルターペンなどの炭化水素系溶媒;1,1,1−トリク
ロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化
水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ならびに酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒などが例示され
る。これらの溶媒の配合量は、該繊維処理剤中の該ポリ
シロキサンの配合量が前述の範囲となるような量であ
る。
【0020】繊維処理剤がエマルジョンの形態である場
合、乳化のために配合される界面活性剤としては、各種
のノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン
界面活性剤および両性界面活性剤が使用でき、中でもノ
ニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および両性界面
活性剤が好ましく、ノニオン界面活性剤が特に好まし
い。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステルおよびポリオキシエチレンアルキルアミンが
例示される。カチオン活性剤としては、オクチルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルア
ンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアン
モニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベンジルアン
モニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジルアンモ
ニウムヒドロキシド、ジドデシルジメチルアンモニウム
ヒドロキシド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒドロキシドなどの
第四級アンモニウムヒドロキシドおよびこれらの塩が例
示される。アニオン界面活性剤としてはアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩およびポリオキシエチレン硫酸エステル
塩など、両性界面活性剤としてはアルキルジメチルベタ
インなどが例示される。界面活性剤の使用量は、得られ
るエマルジョンの安定性や、各種の繊維に対する処理が
良好に行われる繊維処理剤が得られることから、アミノ
基含有オルガノポリシロキサン100 重量部に対して5〜
50重量部が好ましく、10〜30重量部がさらに好ましい。
【0021】水の使用量は任意であるが、繊維処理剤中
のアミノ基含有オルガノポリシロキサンの含有量が、前
述の量、即ち、通常0.1 〜50重量%、好ましくは0.5 〜
10重量%になるように調整して配合される。
【0022】本発明の繊維処理剤には、本発明の効果を
損なわない限り、従来公知の帯電防止剤、防しわ剤、耐
熱性、難燃剤、シランカップリング剤(アミノ基もしく
はエポキシ基含有)および/またはエポキシ化合物、ポ
リエーテル基含有シリコーンなどの添加剤を配合しても
よい。さらに、必要に応じて、従来より繊維処理剤とし
て知られているポリエーテル基とアミノ基を含有するシ
リコーン、またはこれとエポキシ化合物との混合物もし
くは反応生成物などを併用することも可能であり、それ
らは好ましくは前記アミノ基含有オルガノポリシロキサ
ン100 重量部に対して100 重量部以下、さらに好ましく
は50重量部以下配合するのがよい。
【0023】乳化によって本発明の繊維処理剤を製造す
るには、アミノ基含有オルガノポリシロキサンに、前記
の界面活性剤と少量の水を加えて予備混合し、これをホ
モゲナイザー、コロイドミル、ラインミキサー、プロペ
ラミキサー、真空乳化機などの乳化機で混合して可溶化
物とし、さらに水を加えて混合攪拌して乳化すればよ
い。このことは、本発明の繊維処理剤を、乳化剤と水を
加えた可溶化物の形態で保存し、使用直前に水を加えて
エマルジョンとする使用方法を可能にする。即ち、アミ
ノ基含有オルガノポリシロキサンに、前述の量の界面活
性剤と共に、水を10〜500 重量部、好ましくは50〜150
重量部加え、上記の乳化機で混合攪拌することにより、
透明ないし半透明の、安定性の良好な可溶化物が得られ
る。該可溶化物は水による希釈性が良好であって、水を
加えることにより、容易に乳化して、本発明の繊維処理
剤とすることができる。また、このような可溶化物の過
程を経ることなく、該アミノ基含有オルガノポリシロキ
サンに、一度に必要量の水と界面活性剤を加えて予備混
合し、同様の乳化機を用いてエマルジョンを形成するこ
ともできる。
【0024】本発明の繊維処理剤による処理の対象とな
る繊維材料としては、材質的には羊毛、絹、麻、木綿、
アンゴラ、モヘア、アスベストのような天然繊維;レー
ヨン、ベンベルグのような再生繊維、アセテートのよう
な半合成繊維;ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、スパンデックスのような合成繊
維;ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維のような無
機権威が例示され、形状的にはステープル、フィラメン
ト、トウ、トップ、糸が例示され、形態的には編物、織
物および不織布が例示される。
【0025】上述のような繊維材料を処理するには、ス
プレー塗布、ロール塗布、ハケ塗りまたは浸漬などの方
法を用いる。付着量は繊維材料によって異なり、特に限
定されないが、繊維材料に対し、オルガノポリシロキサ
ン分換算で0.01〜10.0重量%の範囲が一般的である。必
要によりマングルなどで適当に絞った後、常温放置、熱
風吹付、加熱処理などにより、繊維材料の表面に、本発
明のアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンの被膜
を形成する。
【0026】
【発明の効果】本発明の繊維処理剤は、処理して得られ
る繊維が良好な柔軟性を示し、経日によってアミン臭の
発生することがほとんどないという特徴を有する。さら
に、従来の製造方法で得られるアミノ基含有シリコーン
を配合した繊維処理剤に比べ、黄変などが少ないという
特徴も有する。また、処理剤自身も経日によるアミン臭
の発生や、処理時の加熱などでの操作によるアミン臭の
発生が少なく、処理剤の取扱いにおいて、環境衛生上好
ましい特徴を有する。従って、本発明の繊維処理剤は、
衣類を始めとして、各種の繊維の処理に好ましく使用さ
れる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例中、「部」は重量部を示し、粘度は25℃での値を
示す。 合成例1 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにN−β(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン1800
gを仕込み、35℃まで昇温、攪拌した。イオン交換水 1
56gを30分間で滴下した。滴下終了後、80℃に昇温し、
徐々に減圧していき、減圧度が20mmHg以下に達してから
3時間攪拌を続けて、常温に冷却して減圧を破り、無色
透明で粘度300cP であり、アミノ基含有量が17.2重量%
のアミノ基含有オルガノポリシロキサン(合成物1)を
得た。
【0028】合成例2 攪拌器、減圧装置、ヒーター、溶媒導入口、冷却器、受
器、ならびに脱水管と脱炭酸管を通して窒素を導入する
ための導入口を備えた反応器に、[(CH3)2SiO]34.8重量
%、[(CH3)2SiO]4 77.4重量%、[(CH3)2SiO]5 17.4重
量%および[(CH3)2SiO]6 0.4重量%からなる環状ポリジ
メチルシロキサン混合物 136gと、水酸化テトラ−n−
ブチルホスホニウムを40重量%含有する水溶液10gとを
仕込み、水分と炭酸ガスを除去した少量の窒素を送気し
ながら、温度を30℃に保って攪拌を行った。この条件で
徐々に減圧にしていき、減圧度が50mmHg以下に達してか
ら、8時間攪拌を続けた。反応器から水がまったく留出
しなくなったことを確認してから常温で冷却して減圧を
破り、粘稠で透明液状のホスホニウム基含有ポリシロキ
サン(合成物2)を得た。得られたホスホニウム基含有
ポリシロキサンのホスホニウム基含有量は 2.2重量%で
あった。
【0029】合成例3 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにオクタメチルシクロ
テトラシロキサン1650g、合成例1で作った合成物1
93.5g、分子鎖末端がトリメチルシリル基で封鎖されて
いる平均重合度10のジメチルポリシロキサン31.9gを仕
込み、 150℃で30分間加熱、還流、脱水させた後、合成
例2で作った合成物2 23gを添加し、攪拌をしながら
110℃で2時間平衡化反応を行った。次いで、 150℃ま
で1時間かけゆっくり昇温させた後、10mmHgの減圧下で
2時間 140〜 150℃で加熱して未反応物をストリッピン
グしたところ、合成物3が得られた。このものは淡黄色
透明の液体で、揮発物(105℃×3時間)2.3重量%、粘度
720cP 、屈折率1.4078で、アミノ基含有量が 0.930重量
%であった。
【0030】合成例4 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにオクタメチルシクロ
テトラシロキサン1650g、合成例1で作った合成物1
93.5g、分子鎖末端がトリメチルシリル基で封鎖されて
いる平均重合度10のジメチルポリシロキサン31.9gを仕
込み、 110℃で30分間加熱、還流、脱水させたのち、
(n-C4H9)4POH 40%水溶液を1.11g滴下し、攪拌しなが
ら 110℃で2時間平衡化反応を行わせた。反応終了後、
150℃まで1時間かけゆっくり昇温させた後、10mmHgの
減圧下で2時間 140〜 150℃で加熱して未反応物をスト
リッピングしたところ、合成物4が得られた。このもの
は淡黄色透明の液体で、揮発物(105℃×3時間)2.5重量
%、粘度798cP 、屈折率1.4079で、アミノ基含有量が
0.930重量%であった。
【0031】合成例5 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにオクタメチルシクロ
テトラシロキサン1650g、合成例1で作った合成物1
93.5g、分子鎖末端がトリメチルシリル基で封鎖されて
いる平均重合度10のジメチルポリシロキサン31.9gを仕
込み、 110℃で30分間加熱、還流、脱水させたのち、
(CH3)4NOH 20 %水溶液を1.11g滴下し、攪拌しながら9
0℃で5時間平衡化反応を行わせた。反応終了後、 150
℃まで1時間かけゆっくり昇温させた後、10mmHgの減圧
下で2時間 140〜 150℃で加熱して未反応物をストリッ
ピングしたところ、合成物5(比較品)が得られた。こ
のものは淡黄色透明の液体で、揮発物(105℃×3時間)
2.3重量%、粘度720cP 、屈折率1.4078で、アミノ基含
有量が 0.930重量%であった。
【0032】合成例6 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにオクタメチルシクロ
テトラシロキサン1650g、N−β(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルジメトキシシラン 120g、分子鎖末端
がトリメチルシリル基で封鎖されている平均重合度10の
ジメチルポリシロキサン31.9gを仕込み、 110℃で30分
間加熱、還流、脱水させた後、 (C4H9)4POH 40%水溶液
を1.81g滴下し、攪拌しながら 110℃で2時間平衡化反
応を行わせた。反応終了後、 150℃まで1時間かけゆっ
くり昇温させた後、10mmHgの減圧下で2時間 140〜 150
℃で加熱して未反応物をストリッピングしたところ、合
成物6が得られた。このものは淡黄色透明の液体で、揮
発物(105℃×3時間)3.2重量%、粘度580cP 、屈折率1.
4075で、アミノ基含有量が 0.890重量%であった。
【0033】合成例7 攪拌器、温度計、還流器および窒素ガス吹込口を取り付
けた2リットルの四つ口フラスコにオクタメチルシクロ
テトラシロキサン1650g、合成例1で作った合成物1
93.5g、分子鎖末端がトリメチルシリル基で封鎖されて
いる平均重合度10のジメチルポリシロキサン31.9gを仕
込み、 140℃で30分間加熱、還流、脱水させたのち、K
OHを0.01g、DMFを10g添加し、 140〜 150℃で5
時間反応させた。反応終了後、りん酸0.03gを添加し、
1時間攪拌し、中和した後、徐々に減圧度を上げ10mmHg
以下の減圧度で2時間 140〜 150℃で加熱を行い、未反
応物をストリッピングしたところ、合成物7(比較品)
が得られた。このものは黄色半透明の液体で、揮発物(1
05℃×3時間)2.4重量%、粘度700cP 、屈折率1.4073
で、アミノ基含有量が 0.900重量%であった。
【0034】実施例1〜3、比較例1〜3 上記合成例で得られた本発明のアミノ基含有オルガノポ
リシロキサンである合成物3、4、6、および比較用の
合成物5、7のそれぞれ100 部に、ポリオキシエチレン
オレイルエーテル30部および水100 部を加えて、ホモゲ
ナイザーで混合し、透明で均質な可溶化物を得た。これ
に系中の濃度が8重量%となるように水を加えて希釈し
てエマルジョンを形成することにより、本発明および比
較用の繊維処理剤を調製した。得られた繊維処理剤を、
それぞれ100cc のガラスビンに80cc計量して密閉し、50
℃の乾燥器中に2週間放置した。そのときの最初の臭気
と最後の臭気を評価した。結果を表1に示す。次に、得
られた繊維処理剤を用いて、繊維を処理した場合の評価
を以下に示すように行った。得られた繊維処理剤に布
(綿100 %ブロード♯40)を浸漬し、マングロールを用
いてウェットピックアップを100 %に調整し、熱風式乾
燥器中で100 ℃で5分間加熱して、処理布を得た。得ら
れた処理布を用いて、柔軟性、黄変、吸水性および臭気
の評価を行った。尚、未処理の布についての結果を比較
例3として合わせて示す。その結果を表1にまとめる。
【0035】尚、柔軟性は、下記のハンドテストおよび
純曲げ試験によって評価した。 ハンドテスト:処理布の風合いを指触により評価した。
その結果を次のような記号で示す。 ○:非常に柔軟 □:柔軟 ×:かたい 純曲げ試験:川端式純曲げ試験機(KES−FB2、カ
トーテック(株)製)を用いて曲げ剛性(B)および回
復性(2HB)を測定し、次式より風合い値を算出し
た。風合い値は小さいほど柔軟であることを示す。尚、
Bおよび2HBのサフィックス1は縦糸、2は横糸につ
いての値を示す。
【0036】
【数1】
【0037】また、黄変、吸水性および臭気は、下記の
ような試験法を用いて評価した。 黄変試験:処理布を熱風式乾燥器中で、150 ℃で10分間
加熱し、目視により黄変の程度を評価した。その結果を
次のような記号で示す。 ○:未処理布と同等で黄変がみられない △:わずかに黄ばみが認められる ×:黄ばみが認められる 吸水試験:JIS L 1096の吸水性A法を用い
て、処理布の評価を行った。 臭気:処理布を丸めて1000ccのガラスビンに密閉し、50
℃の乾燥器中に2週間放置した。そのときの最初の臭気
と最後の臭気を評価した。
【0038】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イ)アミノ基を含有するオルガノシロキサ
    ンもしくはアミノ基を含有するシランとアミノ基を含有
    しないオルガノシロキサンとの混合物 100重量部、 ロ) R3 4P+(OR4)- (但し、式中R3は置換または非置換の一価炭化水素基、
    R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基)で示さ
    れる4級ホスホニウム化合物または該4級ホスホニウム
    化合物とシロキサン化合物との反応物を4級ホスホニウ
    ム化合物の量に換算して 0.001〜1重量部からなる混合
    物を加熱反応させて製造した、一般式 【化1】 (但し、式中R1はアミノ基を含有する一価の有機基、R2
    はアミノ基を含有しない炭素数1〜8の一価炭化水素基
    または炭素数1〜6のアルコキシ基、m,nは、n/m
    ≧3で、 1.8<m+n<2.1 を満足する数)で示される
    分子中に平均1個以上のアミノ基を含有するオルガノポ
    リシロキサンを配合したことを特徴とする繊維処理剤。
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