JPH10194796A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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JPH10194796A
JPH10194796A JP861197A JP861197A JPH10194796A JP H10194796 A JPH10194796 A JP H10194796A JP 861197 A JP861197 A JP 861197A JP 861197 A JP861197 A JP 861197A JP H10194796 A JPH10194796 A JP H10194796A
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Satoshi Hayashi
聡史 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性能と紫外線カット性能とを両立させた
合わせガラス用中間膜及びそれを用いた合わせガラスを
提供する。 【解決手段】 ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸
ビニル共重合体などの主構成樹脂と添加剤とからなる合
わせガラス用中間膜であって、上記添加剤として、最大
吸収波長が345nm以上であって、かつ、分子中に塩
素原子を含まないベンゾトリアゾール系誘導体のうち少
なくとも1種を含有する合わせガラス用中間膜及びこの
合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】合わせガラスは、フロントガラス等の自
動車用安全ガラス、建築物の窓、公共施設、運動施設等
の間仕切り、防犯用扉等に用いられている。その構造
は、複数枚の無機ガラス、又は、その一部を有機ガラス
すなわち合成樹脂板で置き換えたものを、中間膜を介し
て合わせたものである。
【0002】合わせガラスは、屋外で長期にわたって使
用される場合が多いことから、その耐光性の向上のため
に、又は、太陽光線から窓内部のものを保護するため
に、一般に、紫外線吸収剤が配合されている。
【0003】合わせガラス用中間膜の主構成樹脂として
は、可塑剤の添加により可塑化されたポリビニルブチラ
ール樹脂が一般的に用いられ、紫外線吸収剤としては、
紫外線カット能力に優れたベンゾトリアゾール系が一般
的に用いられてきた。
【0004】一方、合わせガラス用中間膜に接着力を付
与するために、シランカップリング剤を中間膜に含有さ
せたり、中間膜表面に塗布する等の方法があるが、これ
を用いた合わせガラスを外装用に使用すると、接着力が
低下する等の耐久性の問題があった。
【0005】特公昭47−2103号公報には、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体変成物からなる中間膜を用いた
合わせガラスが開示され、さらにこの中間膜には紫外線
吸収剤を添加してもよいことが記載されており、例えば
ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を使用した場合
は、紫外線カット性能は優れているが、外装用に使用し
た場合、長期間の使用で中間膜が黄変する等の耐久性の
問題がある。
【0006】特公平2−53381号公報には、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体に有機過酸化物及びシランカッ
プリング剤を添加した熱硬化性樹脂組成物を中間膜とし
て用い、ガラス板を合わせた後熱硬化してなる合わせガ
ラスが開示されている。しかし、この合わせガラスは、
中間膜の耐久性は優れているが、紫外線カット性能が劣
り、合わせガラスを通過した光線中の紫外線により、ガ
ラスの内側の物品が退色する等の欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、耐久性能と紫外線カット性能とを両立させた合わせ
ガラス用中間膜及びそれを用いた合わせガラスを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、主構成樹脂と
添加剤とからなる合わせガラス用中間膜であって、上記
添加剤として、最大吸収波長が345nm以上であっ
て、かつ、分子中に塩素原子を含まないベンゾトリアゾ
ール系誘導体のうち少なくとも1種を含有する合わせガ
ラス用中間膜及びこの合わせガラス用中間膜を用いた合
わせガラスである。以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明の合わせガラス用中間膜は、主構成
樹脂と添加剤とからなる。請求項1の発明の合わせガラ
ス用中間膜は、上記添加剤として、最大吸収波長が34
5nm以上であって、かつ、分子中に塩素原子を含まな
いベンゾトリアゾール系誘導体のうち少なくとも1種を
含有する。
【0010】上記一般式(I)で表されるベンゾトリア
ゾール系誘導体としては、例えば、2,2′一メチレン
ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−
6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノ
ール]]、2,2′−メチレンビス[6−[(2H−ベ
ンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]]等が挙げ
られる。請求項1の発明において、上記ベンゾトリアゾ
ール系誘導体は、紫外線吸収剤として用いられる。
【0011】上記ベンゾトリアゾール系誘導体の含有量
は、主構成樹脂100重量部に対して0.01〜3重量
部が好ましい。少なすぎると、充分な紫外線カット性能
が発現しないことがあり、多すぎても、添加量に応じた
性能が発現しないことがある。より好ましくは0.05
〜1重量部である。
【0012】請求項2の発明は、上記添加剤として、下
記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール系誘導体
のうち少なくとも1種を含有する合わせガラス用中間膜
である。
【化2】
【0013】式中、R1 及びR2 は、同一又は異なっ
て、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、オキシア
ルキル基、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を表
す。これ等の基の中で、主に、炭素数2〜8のアルキル
基が用いられる(請求項3の発明)。ここで、アルキル
基の炭素数が2よりも小さくなると、ベンゾトリアゾー
ル系誘導体の融点が高くなりすぎて実際の使用上で制約
を受ける。逆に、アルキル基の炭素数が8よりも大きく
なると、ベンゾトリアゾール系誘導体の合成が難しくな
る。
【0014】上記一般式(I)で表されるベンゾトリア
ゾール系誘導体は、水酸基のオルト位でメチレン基を介
して二量体の構造を有している。請求項2又は3の発明
において、上記一般式(I)で表されるベンゾトリアゾ
ール系誘導体は、紫外線吸収剤として用いられる。上記
一般式(I)で表されるベンゾトリアゾール系誘導体の
含有量は、上記請求項1の発明で説明したものと同様で
ある。
【0015】請求項1、2又は3の発明の合わせガラス
用中間膜には、アミノ基を有するシランカップリング剤
が添加されていることが好ましい(請求項4の発明)。
上記アミノ基を有するシランカップリング剤としては、
例えば、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、
3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミ
ノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以
上併用してもよい。
【0016】上記アミノ基を有するシランカップリング
剤の添加量は、主構成樹脂100重量部に対して0.0
1〜4重量部が好ましい。添加量が少なすぎると、充分
な接着性が発現しないことがあり、多すぎると、添加量
に応じた性能が発現しないことがあり、また、中間膜の
透明性が低下することがある。より好ましくは、0.0
2〜1重量部である。
【0017】本発明で用いられる主構成樹脂は、中間膜
に必要な透明性を有しているものが好ましく、例えば、
ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル−エチレン共重
合体、塩化ビニル−エチレン−グリシジルアクリレート
共重合体、塩化ビニル−エチレン−グリシジルメタクリ
レート共重合体、塩化ビニル−グリシジルメタクリレー
ト共重合体、塩化ビニル−グリシジルアクリレート共重
合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体等が挙げられる。なかでも、ポリビニルブチラ
ール、塩化ビニル−エチレン−グリシジルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましい。最
も好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合体である
(請求項5の発明)。
【0018】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢
酸ビニル含有量は、5〜50重量%が好ましい。5重量
%未満であると、合わせ加工性が悪くなることがあり、
また、透明性も悪くなることがあり、50重量%を超え
ると、力学強度が不足することがあり、合わせガラス用
中間膜として使用しにくくなる。より好ましくは、10
〜40重量%である。
【0019】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体は、J
IS K 7210で定義されるメルトインデックス
(MI)が、0.1〜500g/10分であることが好
ましい。MIが小さすぎると、中間膜の流動性が低下し
て脱気性、加工時間等の合わせ加工特性が著しく低下す
ることがあり、大きすぎると、樹脂組成物の粘性が低下
して合わせ加工後に中間膜が端部からはみ出したり厚み
が減少したりすることがある。より好ましくは、1〜2
00g/10分である。
【0020】上記主構成樹脂には、必要に応じて、可塑
剤を添加してもよい。上記可塑剤としては特に限定され
ず、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、アジピン酸−ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸
ジイソデシル、エポキシ脂肪酸モノエステル、トリエチ
レングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチ
レングリコール−ジ−2−エチルヘキソエート、セバシ
ン酸ジブチル、ジブチルセバケート等が挙げられる。上
記可塑剤の添加量は、40重量%以下が好ましい。
【0021】本発明の合わせガラス用中間膜には、劣化
を防止するため、熱安定剤、酸化防止剤等の添加剤を中
間膜の物性を損なわない範囲で添加してもよい。上記熱
安定剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム石け
ん、ジアルカノール脂肪族第3級アミン等が挙げられ
る。上記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、ステアリル−β−(3,5
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−
t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン等が挙げられる。
【0022】本発明の合わせガラス用中間膜を製造する
工程においては、任意の公知の成形方法を用いることが
でき、例えば、カレンダーロール法、押出シートキャス
ティング法、インフレーションチューブ法等が用いられ
る。本発明の合わせガラス用中間膜の厚さは、0.05
〜1mmが好ましい。0.05mm未満であると、得ら
れる合わせガラスの安全性が低下することがあり、1m
mを超えると、得られる合わせガラスの透明性が低下す
ることがある。
【0023】請求項6の発明は、本発明の合わせガラス
用中間膜を用いた合わせガラスである。請求項6の発明
の合わせガラスの積層構造としては特に限定されず、例
えば、ガラス/中間膜/ガラス、ガラス/中間膜/ガラ
ス/中間膜/合成樹脂層、ガラス/中間膜/合成樹脂
層、合成樹脂層/中間膜/合成樹脂層、合成樹脂層/中
間膜/ガラス/中間膜/合成樹脂層、ガラス/中間膜/
合成樹脂層/中間膜/ガラス等が挙げられる。
【0024】上記ガラスとしては、通常合わせガラスに
使用されるものであれば特に限定されない。上記合成樹
脂層としては通常合わせガラスに使用されるものであれ
ば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
からなるシート又はフィルム等が挙げられる。請求項6
の発明においては、上記ガラス及び上記合成樹脂のほ
か、金属板、紙等のシート等を使用することもできる。
【0025】請求項1の発明の合わせガラス用中間膜に
おいて、紫外線吸収剤として用いられるベンゾトリアゾ
ール系誘導体は、最大吸収波長が345nm以上の長波
長側にあるので、最大吸収波長が345nm以下の紫外
線吸収剤に比べてより多くの紫外線を遮断することがで
きる。更に、分子中に塩素原子を含有していないので、
各種アミノ系試薬との相性がよく、用いる添加剤の種類
に制約を受けず、また、耐久性に優れている。
【0026】これに対して、分子中に塩素原子を含有し
ているベンゾトリアゾール系誘導体を紫外線吸収剤とし
て用いた場合には、紫外線カット性能は優れているが、
分子内の塩素により、合わせガラス用中間膜に配合でき
る添加剤が制約を受ける。また、分子中に塩素原子を含
有していないが、最大吸収波長が345nm未満である
ベンゾトリアゾール系誘導体を紫外線吸収剤として用い
る場合には、合わせガラス用中間膜に用いる添加剤の種
類に制約を受けないものの、紫外線カット性能が低い。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤についても同様である。
【0027】請求項2又は3の発明において、紫外線吸
収剤として用いられる上記一般式(I)で表されるベン
ゾトリアゾール系誘導体は、メチレン基を介した二量体
であるので、共鳴により安定化され、吸収波長が長波長
側にシフトしていることにより、紫外線カット性能が良
好である。また、塩素置換されていないので、合わせガ
ラス用中間膜に用いる添加剤の種類に制約を受けない。
【0028】これに対して、下記一般式(II)で表さ
れるベンゾトリアゾール系誘導体すなわちベンゼン環内
の水素のうち、少なくとも1個が塩素で置換されている
ベンゾトリアゾール系誘導体を紫外線吸収剤として用い
る場合には、紫外線カット性能は優れているが、分子内
の塩素の存在により、合わせガラス用中間膜に用いるこ
とができる添加剤の種類に制約を受ける。また、下記一
般式(III)で表される塩素置換されていないベンゾ
トリアゾール系誘導体を紫外線吸収剤として用いる場合
には、合わせガラス用中間膜に用いる添加剤の種類には
制約を受けないが、紫外線カット性能が低い。ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤についても同様である。
【0029】
【化3】
【0030】式中、R3 及びR4 は、同一又は異なっ
て、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、オキシア
ルキル基、水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を表
す。R5及びR6 は、同一又は異なって、水素原子、ア
ルキル基、アルコキシル基、オキシアルキル基、水酸
基、アミノ基又はカルボキシル基を表す。
【0031】請求項6の発明の合わせガラスは、本発明
の合わせガラス用中間膜を用いているので、長期にわた
って使用しても合わせガラスの変色が少ない。また、紫
外線カット率が高いので、合わせガラス窓内側の物品の
退色等を防止することができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0033】実施例1 ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度65モル
%、アセチル化度1モル%、残存ビニルアルコール34
モル%、重合度1700)100重量部に、トリエチレ
ングリコール−ジ−2−エチルブチレート40重量部及
び2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)フェノール]]0.2重量部を加えた。
これらの混合物を80℃に加熱された二本ロールでよく
混練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を厚さ0.
1mmのポリエチレンテレフタレート膜2枚で挟着し、
得られた挟着体をプレス成形機にて150℃、120k
gf/cm2 でプレス成形して冷却後、樹脂両面のポリ
エチレンテレフタレート膜を剥離し、厚さ0.4mmの
透明樹脂シートを得た。その後、このシートを恒温恒湿
室で含水率が0.4〜0.5%になるように調整した。
【0034】厚さ2.5mmのフロートガラス2枚の間
に、中間膜として上記樹脂シートを挟着し積層体を作製
した。得られた積層体を真空バッグに入れて真空度10
torrで20分間脱気し、脱気状態を保持したまま積
層体の入った真空バッグをオーブンに移し、100℃で
30分間保持した。その後室温まで冷却し真空状態を解
除して積層体を取り出し、ついで、オートクレーブ内で
140℃、13kgf/cm2 の条件で熱圧着して室温
まで冷却して合わせガラスを得た。
【0035】実施例2 ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度65モル
%、アセチル化度1モル%、残存ビニルアルコール34
モル%、重合度1700)100重量部に、トリエチレ
ングリコール−ジ−2−エチルブチレート40重量部、
2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)フェノール]]0.3重量部及びN−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン0.05重量部を加えた。以下のシート成型、
合わせガラス作製は実施例1と同様に行い、合わせガラ
スを得た。
【0036】実施例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(メルトインデック
ス6、酢酸ビニル含量28重量%)100重量部に、
2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)フェノール]]0.3重量部及びN−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン0.05重量部を加えた。これらの混合物をロ
ールミルに供給し、温度150℃で溶融混練して樹脂組
成物を得た。得られた樹脂組成物を厚さ0.1mmのポ
リエチレンテレフタレート膜2枚で挟着し、得られた挟
着体をプレス成形機にて150℃、120kgf/cm
2 でプレス成形して冷却後、樹脂両面のポリエチレンテ
レフタレート膜を剥離し、厚さ0.4mmの透明樹脂シ
ートを得た。
【0037】厚さ2.5mmのフロートガラス2枚の間
に、中間膜として上記樹脂シートを挟着し積層体を作製
した。得られた積層体を真空バッグに入れて真空度10
torrで20分間脱気し、脱気状態を保持したまま積
層体の入った真空バッグをオーブンに移し、100℃で
30分間保持した。その後室温まで冷却し真空状態を解
除して合わせガラスを得た。
【0038】比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(メルトインデック
ス6、酢酸ビニル含量28重量%)100重量部に、2
−(2−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−
メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール0.
3重量部及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン0.05重量部を加え
た。以下のシート成型、合わせガラス作製は実施例3と
同様に行い、合わせガラスを得た。
【0039】比較例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(メルトインデック
ス6、酢酸ビニル含量28重量%)100重量部に、2
−(2′一ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール0.3重量部及びN
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン0.05重量部をそれぞれ加えた。以下
のシート成型、合わせガラス作製は実施例3と同様に行
い、合わせガラスを得た。
【0040】比較例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(メルトインデック
ス6、酢酸ビニル含量28重量%)100重量部に、2
−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン0.
3重量部及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン0.05重量部を加え
た。以下のシート成型、合わせガラス作製は実施例3と
同様に行い、合わせガラスを得た。
【0041】以上のようにして得られた合わせガラスを
使用して紫外線カット率、耐久性の各評価を行い、その
結果を表1に示した。紫外線カット率はISO/DIS
9050に準拠して測定した。耐久性評価は、岩崎電
気社製、アイ・スーパーUVテスターによってブラック
パネル温度60℃、紫外線強度100mW/cm2 、照
射距離240mm、照射時間200時間で照射試験を行
い、JIS K 7103に準拠して照射前と照射後の
合わせガラスの黄変度(ΔYI)を測定した。紫外線カ
ット率は99%以上、黄変度は10以下を合格とした。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の合わせガラス用中間膜は、上述
の通りであるので、耐久性能及び紫外線カット性能を両
立させることができ、この合わせガラス用中間膜を用い
た合わせガラスは、長期にわたって使用しても合わせガ
ラスの変色が少なく、また、合わせガラス窓内側の物品
の退色等を防止することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主構成樹脂と添加剤とからなる合わせガ
    ラス用中間膜であって、前記添加剤として、最大吸収波
    長が345nm以上であって、かつ、分子中に塩素原子
    を含まないベンゾトリアゾール系誘導体のうち少なくと
    も1種を含有することを特徴とする合わせガラス用中間
    膜。
  2. 【請求項2】 主構成樹脂と添加剤とからなる合わせガ
    ラス用中間膜であって、前記添加剤として、下記一般式
    (I)で表されるベンゾトリアゾール系誘導体のうち少
    なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1記載
    の合わせガラス用中間膜。 【化1】 式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって、水素原子、
    アルキル基、アルコキシル基、オキシアルキル基、水酸
    基、アミノ基又はカルボキシル基を表す。
  3. 【請求項3】 前記式中、R1 及びR2 は、同一又は異
    なって、炭素数2〜8のアルキル基であることを特徴と
    する請求項2記載の合わせガラス用中間膜。
  4. 【請求項4】 アミノ基を有するシランカップリング剤
    が添加されていることを特徴とする請求項1、2又は3
    記載の合わせガラス用中間膜。
  5. 【請求項5】 主構成樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共
    重合体からなるものであることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の合わせガラス用中間膜。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の合わ
    せガラス用中間膜が用いられていることを特徴とする合
    わせガラス。
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Cited By (9)

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