JPH10193952A - ビスカスヒータ - Google Patents

ビスカスヒータ

Info

Publication number
JPH10193952A
JPH10193952A JP240997A JP240997A JPH10193952A JP H10193952 A JPH10193952 A JP H10193952A JP 240997 A JP240997 A JP 240997A JP 240997 A JP240997 A JP 240997A JP H10193952 A JPH10193952 A JP H10193952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heater
temperature
viscous
rotor
heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP240997A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Moroi
隆宏 諸井
Takashi Ban
孝志 伴
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
Tatsuya Hirose
達也 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP240997A priority Critical patent/JPH10193952A/ja
Publication of JPH10193952A publication Critical patent/JPH10193952A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビスカスヒータの使用環境が極低温の場合で
も、ビスカスヒータ(ロータ回転)の起動時の負荷トル
クを小さくする。 【解決手段】 前部及び後部ハウジング1,2は、その
間に区画プレート5,6が収容された状態でボルト3に
よって締結されている。両区画プレート5,6間に発熱
室7が形成され、発熱室7の前後両側に前部及び後部ウ
ォータジャケット8,9が形成されている。発熱室7の
後側、後部ウォータジャケット9の内側に貯留室10が設
けられ、発熱室7と貯留室10とは後部区画プレート6に
形成された孔6d,6eを介して連通されている。貯留
室10内には温度センサ27及びヒータ28が配設されてい
る。発熱室7及び貯留室10内にはシリコーンオイルFが
所要量満たされている。発熱室7内には駆動軸16と一体
回転するロータ19が収容されている。ロータ19はシリコ
ーンオイルの温度が所定温度以上の時に駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車載用の補助熱源と
して好適なビスカスヒータに係り、詳しくはハウジング
内に発熱室及び放熱室を区画し、発熱室内に収納された
粘性流体をロータで剪断することにより発生した熱を放
熱室内の循環流体に熱交換するビスカスヒータに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】車載用の補助熱源として、車両のエンジ
ンの駆動力を利用するビスカスヒータが注目されてい
る。例えば、特開平2−246823号公報には、車両
用暖房装置に組み込まれるビスカスヒータが開示されて
いる。
【0003】このビスカスヒータでは、前部及び後部ハ
ウジングが対設された状態で相互に連結され、その内部
には発熱室と、この発熱室の外域にウォータジャケット
(放熱室)とが形成されている。前部ハウジングには軸
受装置を介して駆動軸が回動可能に支承されており、こ
の駆動軸の一端には発熱室内で一体回動可能にロータが
固定されている。ロータの前後外壁部及びそれらと対向
する発熱室の内壁部は、互いに近接するラビリンス溝を
構成し、この発熱室の壁面とロータの壁面との間隙に粘
性流体(例えばシリコーンオイル)が介在されている。
【0004】そして、エンジンの駆動力が駆動軸に伝達
されると、駆動軸と共にロータが発熱室内で回転し、発
熱室内壁部とロータ外壁部との間に介在される粘性流体
が前記ロータによって剪断されて流体摩擦に基づく熱を
発生する。発熱室で発生した熱は、前記ウォータジャケ
ット内を流れる循環水に熱交換され、その加熱循環水は
外部暖房回路に供給されて車両の暖房に供される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両が寒冷地で使用さ
れる場合、ビスカスヒータの粘性流体の温度が極低温
(例えば、−30°C)で起動されることもある。ビス
カスヒータに使用される粘性流体は、極低温時には粘度
が非常に大きくて流動性が悪くなる。例えばシリコーン
オイルの粘度は温度が25°Cでは約10000cSt
(センチストークス)であるが、0°Cで約20000
cSt、−30°Cでは約80000cStとなる。発熱室
の壁面とロータの壁面との間隙は0.5mm以下と小さ
いため、粘性流体の粘度が大きな状態でビスカスヒータ
を駆動するとエンジンに大きな負荷がかかる状態とな
る。
【0006】また、発熱室内に充填(封入)された粘性
流体の温度は、エンジンの回転速度が高くなるほど上昇
する傾向にある。そして、特定の粘性流体が連続して高
温でロータの剪断作用を受けると、粘性流体が熱劣化し
易くなる。粘性流体が熱劣化すると、粘性流体の剪断発
熱の効率が低下し、暖房能力が低下するこの不都合を解
消するため、本願発明者は、発熱室に連通するとともに
粘性流体が発熱室との間で循環可能な貯留室を備えたビ
スカスヒータを発明した。このビスカスヒータではその
運転が停止されると、発熱室内の粘性流体の一部が貯留
室内に流れ込み、発熱室の上側には粘性流体の存在しな
い空間が生じた状態となる。そして、粘性流体の粘度が
高い状態でビスカスヒータを起動すると、貯留室の粘性
流体が発熱室へ流入し難くなる。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであってその第1の目的は、ビスカスヒータの使用環
境が極低温の場合でも、ビスカスヒータ(ロータ回転)
の起動時の負荷トルクを小さくできるビスカスヒータを
提供することにある。また、第2の目的は、発熱室に連
通するとともに粘性流体が発熱室との間で循環可能な貯
留室を備えたビスカスヒータの使用環境が極低温の場合
でも、粘性流体が発熱室全体に円滑に行き渡り、起動性
を改善することができるビスカスヒータを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1の発明は、ハウジング内に発熱室及び
放熱室を区画し、前記発熱室内に収納された粘性流体を
ロータで剪断することにより発生した熱を前記放熱室内
の循環流体に熱交換するビスカスヒータであって、前記
粘性流体の加熱手段を備えた。
【0009】この発明では、ロータが回転すると発熱室
内に収容された粘性流体の流体摩擦(剪断発熱)で発生
した熱が放熱室で循環流体に熱交換される。ビスカスヒ
ータには粘性流体の加熱手段が装備されているため、ビ
スカスヒータが寒冷地で使用される場合、ビスカスヒー
タ(ロータ)の起動に先だって粘性流体を加熱手段で加
熱して、粘性流体の粘度がさほど高くない状態でロータ
の回転を開始することにより、起動時の負荷トルクが小
さくなる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の発明
において、前記加熱手段は発熱室内の粘性流体の加熱に
適した位置に配設されている。粘性流体の加熱に適した
位置とは、発熱室内の他に発熱室を区画する壁面内ある
いは壁面の外側に近接した位置等発熱室の近傍位置を意
味する。
【0011】この発明では、加熱手段がオン状態になる
と発熱室内の粘性流体が速やかに加熱される。従って、
極低温の環境下においてもビスカスヒータの起動時に粘
性流体の粘度が低くなり、起動時の負荷トルクが小さく
なる。
【0012】第2の目的を達成するため、請求項3の発
明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前
記ビスカスヒータは前記発熱室に連通するとともに粘性
流体が発熱室との間で循環可能な貯留室を備え、該貯留
室内に前記加熱手段が配設されている。
【0013】この発明では、ビスカスヒータの運転時に
粘性流体が発熱室内と貯留室内とを循環する。貯留室内
に加熱手段が存在するため、加熱手段がオン状態になる
と貯留室内の粘性流体が速やかに加熱される。従って、
極低温の環境下においてもビスカスヒータの起動時に貯
留室内の粘性流体の粘度が低くなり、粘性流体が貯留室
内から発熱室内へ流入し易くなる。また、起動時の負荷
トルクが小さくなる。
【0014】請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の
いずれか一項に記載の発明において、前記加熱手段には
抵抗発熱(抵抗加熱)ヒータが使用されている。この発
明では、加熱手段として抵抗発熱ヒータが使用されてい
るため、加熱手段の取り付けや加熱温度の調整が容易に
なる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1〜請求項4の
いずれか一項に記載の発明において、前記ビスカスヒー
タは前記ロータの駆動時期を制御する制御手段を備え、
該制御手段はビスカスヒータの起動時に前記加熱手段が
オンとなった時から所定時間後に、前記ロータの駆動を
開始させるようにロータの駆動時期を制御する。
【0016】この発明では、ビスカスヒータの起動時に
加熱手段がオンになっても直ちにロータが駆動されず、
所定時間経過後にロータの駆動が開始される。従って、
粘性流体が加熱手段により粘度が低くなるまで加熱され
たときにロータの駆動を開始することにより、より確実
に起動時の負荷トルクを小さくできる。
【0017】始動時等のエンジンが暖まっていない状態
では、ビスカスヒータを通過することにより循環水が仮
に暖められても、循環水の持つ熱量がエンジンを通る間
にエンジンを暖めるのに使用される。暖房には殆ど役立
たない。従って、粘性流体が加熱されるまでしばらく待
った後にロータの駆動を開始しても支障はない。
【0018】請求項6の発明は、請求項1〜請求項5の
いずれか一項に記載の発明において、前記加熱手段はオ
ン状態になった後、エンジンの停止信号が入力されるま
でオン状態に保持される。
【0019】この発明では、加熱手段のオン・オフ制御
が容易となる。請求項7の発明は、請求項1〜請求項4
のいずれか一項に記載の発明において、前記ビスカスヒ
ータは粘性流体の温度を直接又は間接的に検出する温度
検出手段と、前記温度検出手段の検出温度が所定の条件
を満たすときに加熱手段がオンとなるように前記加熱手
段のオン、オフを制御する制御手段とを備えた。
【0020】粘性流体の温度を直接検出する場合は、粘
性流体内に温度検出手段を配置する。間接的に検出する
場合は、例えばビスカスヒータの外部等、予め粘性流体
の温度と所定の関係がある箇所を調べておき、その箇所
に温度検出手段を配置する。この発明では、粘性流体の
温度に基づいて加熱手段のオン・オフ制御が行われる。
従って、粘性流体の粘度が低い時に加熱手段をオン状態
にしてエネルギーを無駄に使う虞がない。また、使用環
境の温度に拘わらず粘性流体の温度を所定の温度に制御
し易くなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を車両の暖房装置に
組み込まれるビスカスヒータに具体化した第1の実施形
態を図1〜図3に従って説明する。
【0022】図1に示すように、前部ハウジング1及び
後部ハウジング2は、互いに対向する状態で複数本のボ
ルト3(図1では2本のみ図示)によって締結されてい
る。両ハウジング1,2間にはシール部材としてのOリ
ング4aが介在されている。前部ハウジング1の後部に
形成された収容凹部1a内には第1の区画プレートとし
ての前部区画プレート5及び第2の区画プレートとして
の後部区画プレート6が収容されている。両区画プレー
ト5,6はその外周縁部が互いに当接し、その当接面に
Oリング4bが配設されている。両区画プレート5,6
は、熱伝導性に優れた材料(例えば、アルミニウムある
いはアルミニウム系合金)で形成されている。前部ハウ
ジング1、後部ハウジング2及び両区画プレート5,6
によってビスカスヒータのハウジングが構成されてい
る。
【0023】前部区画プレート5は、その中央部に形成
された支持筒部5aが前部ハウジング1と嵌合する状態
で配設され、支持筒部5aの外周部にOリング4cが配
設されている。後部区画プレート6は、その後端内側に
突設された筒部6aの内面が、後部ハウジング2に突設
された支持筒部2aに嵌合する状態で配設され、支持筒
部2aの外周部にOリング4dが配設されている。Oリ
ング4c,4dは区画プレート5,6がハウジング1,
2に対して前後方向に相対移動可能に緩く嵌合された状
態であっても、その当接面の隙間のシールを確保する役
割を果たす。
【0024】前部区画プレート5の後端側に設けられた
凹部と、後部区画プレート6の前端面とによって発熱室
7が形成される。前部ハウジング1の内壁と前部区画プ
レート5の前端面との間には、発熱室7の前側に隣接す
る円環状の前部ウォータジャケット8が区画され、後部
区画プレート6の外周部後端面と後部ハウジング2の内
壁との間には、発熱室7の後側に隣接する円環状の後部
ウォータジャケット9が区画される。前部ウォータジャ
ケット8及び後部ウォータジャケット9は、発熱室7に
隣接する放熱室を構成する。
【0025】図2に示すように、後部区画プレート6に
は後部ウォータジャケット9を区画して半径方向に延び
るように形成された隔壁6bと、筒部6aの外側に沿っ
て周方向に延びる円弧状の2条のフィン6cとが突設さ
れている。筒部6a、隔壁6b及びフィン6cの各先端
は、図1に示すように、後部ハウジング2の内壁面に当
接されている。また、前部区画プレート5にも同様に、
前部ウォータジャケット8を区画して半径方向に延びる
ように形成された隔壁(図示せず)と、支持筒部5aの
外側に沿って周方向に延びる円弧状の2条のフィン5c
とが突設されている。隔壁及びフィン5cの各先端は、
前部ハウジング1の内壁面に当接されている。
【0026】発熱室7の後側、後部ウォータジャケット
9の内側には貯留室10が設けられ、発熱室7と貯留室
10とは後部区画プレート6に形成された孔6d,6e
を介して連通されている。粘性流体回収路としての孔6
dは貯留室10の上部と発熱室7とを連通し、粘性流体
供給路としての孔6eは貯留室10の下部と発熱室7と
を連通する位置に形成されている。下側の孔6eの通路
断面積は上側の孔6dの通路断面積より大きく設定され
ている。後部区画プレート6の前面には半径方向に延び
るとともに孔6eと連通する溝6fが形成されている。
【0027】発熱室7及び貯留室10内には、粘性流体
としてのシリコーンオイルFが所要量満たされている。
シリコーンオイルの量はビスカスヒータの運転時にシリ
コーンオイルが膨張しても、貯留室10内のシリコーン
オイルの液面が孔6dと対向する位置より下になるよう
に設定されている。例えば、常温時の充填率が発熱室7
及び貯留室10の内容積の空き容積に対して、5〜8割
となるように設定されている。
【0028】図2に示すように、前部ハウジング1の外
周部には、車両内に設けられた暖房回路(図3に図示)
11から両ウォータジャケット8,9に循環水を取り入
れる入水ポート12と、ウォータジャケット8,9から
循環水を暖房回路11に送り出す出水ポート13とが形
成されている。入水ポート12及び出水ポート13はそ
れぞれ前部ウォータジャケット8及び後部ウォータジャ
ケット9毎に共通に設けられ、後部区画プレート6には
入水ポート12と連通する孔6g及び出水ポート13と
連通する孔6hが形成されている。前部区画プレート5
にも同様に入水ポート12と連通する孔及び出水ポート
13と連通する孔(いずれも図示せず)が形成されてい
る。
【0029】ハウジングには、2個の軸受14,15を
介して駆動軸16が回動可能に支持されている。第1の
軸受14は前部ハウジング1の支持筒部1bの内面及び
駆動軸16の外周面に嵌合された状態で配設されてい
る。第2の軸受15は前部区画プレート5の内面及び駆
動軸16の外周面に嵌合する状態で発熱室7に隣接して
設けられている。第2の軸受15は止め輪17により前
部区画プレート5に対する軸方向の位置決めがなされ、
止め輪18により駆動軸16に対する軸方向の位置決め
がなされている。第2の軸受15にはシール機能付きこ
ろがり軸受が使用されている。これにより、発熱室7内
に駆動軸16の後端部(第1端部)を収納しつつ、発熱
室7を液密な内部空間としている。
【0030】駆動軸16の後端部には、発熱室7内に収
納される円板形のロータ19が一体回転可能に圧入固定
されている。ロータ19は発熱室7の壁面との隙間がシ
リコーンオイルの剪断発熱に有効な大きさ、例えばほぼ
0.1〜0.5mmとなるように配設されている。ロー
タ19の周縁部には複数の孔19aが形成されている。
この孔19aはロータ19の回転時に剪断作用を高める
役割と、ロータ19の前後両側の粘性流体の移動を促進
させる役割を果たす。
【0031】駆動軸16の前端部と支持筒部1bとの間
には電磁クラッチ20が設けられている。電磁クラッチ
20は、アンギュラベアリング21を介して支持筒部1
b上に回転可能に支持されたプーリ22と、駆動軸16
の前端部に止着された支持リング23上にスライド可能
に設けられた円板形状のクラッチ板24とを備えてい
る。クラッチ板24の背面側には、板バネ25が配設さ
れている。板バネ25は、その略中央部において支持リ
ング23に固定されるとともに、その外端部(図1では
上下両端部)はクラッチ板24の外周部に対しリベット
等で連結されている。クラッチ板24の正面は、プーリ
22の端面22aと対向しており、プーリ22の端面2
2aがもう一つのクラッチ板としての役目を果たす。
【0032】前部ハウジング1には環状のソレノイドコ
イル26が支持されている。ソレノイドコイル26は、
プーリ22の外周部とアンギュラベアリング21との間
においてプーリ22内に入り込むように配置されてお
り、プーリ端面22aを介してクラッチ板24に電磁を
及ぼす。
【0033】貯留室10内には温度検出手段としての温
度センサ27と、加熱手段としてのヒータ28とがシリ
コーンオイルFに浸った状態で配設されている。ヒータ
28には抵抗発熱ヒータ(例えば、ニクロム線)が使用
されている。温度センサ27及びヒータ28のリード線
27a,28aは、貯留室10の上部において後部ハウ
ジング2の壁面に形成された孔を貫通した状態で貯留室
10の外部に導出されている。リード線27a,28a
と前記孔との隙間はシール部材によりシールされてい
る。リード線27a,28aは制御手段としての制御装
置29(図3に図示)に接続されている。
【0034】前記のように構成されたビスカスヒータ3
0は、図3に示すように、車両のエンジン31を冷却す
る冷却回路32を流れる冷却水を循環水として共用する
暖房回路11に組み込まれて使用される。冷却回路32
は、ウォータポンプ33と、エンジン31を冷却後の冷
却水をラジエータ34を経てウォータポンプ33に導く
流路35と、流路35から分岐されてエンジン31を冷
却後の冷却水をラジエータ34を経ずにウォータポンプ
33へ導くバイパス流路36とを備えている。流路35
にはラジエータサーモスタット弁37が設けられてい
る。ウォータポンプ33はエンジン31により駆動され
る。ラジエータ34を冷却するメインファン38は、エ
ンジン31の駆動軸(図示せず)からベルト39を介し
て回転力が伝達されるようになっている。ラジエータサ
ーモスタット弁37は冷却水の水温が設定温度より低け
れば冷却水がラジエータ34側に流れるのを阻止し、高
ければラジエータ34側に流すように作動される。
【0035】暖房用の流体回路としての暖房回路11は
前記冷却水回路32の一部を共用するように、流路35
とは別に暖房用の流路40が分岐されている。流路40
は第1端部がエンジン31のウォータジャケットに連通
し、第2端部がラジエータ34とウォータポンプ33と
の中間において流路35に連通している。流路40の途
中には、ビスカスヒータ30及び車室内用のヒータコア
41がそれぞれ設けられている。ビスカスヒータ30の
プーリ22は、ベルト39を介してビスカスヒータ30
以外の補機類(例えばメインファン43)とともに、車
両のエンジン31に作動連結される。また、ヒータコア
41にはモータ42により駆動されるファン(送風機)
43により空気が送られるようになっている。なお、図
3では図示の便宜上、入水ポート及び出水ポートの位置
や電磁クラッチ20の構成等が図1と異なっている。
【0036】制御装置29は、温度センサ27及びヒー
タ28の他、電磁クラッチ20のソレノイドコイル26
及びモータ42にも電気的に接続されるとともに、車両
のイグニッションスイッチ44がオフ状態から別の位置
に操作されるとオン信号が入力されるようになってい
る。また、制御装置29には暖房用スイッチ29aが装
備されている。
【0037】制御装置29はCPU(中央処理装置)4
5及び記憶装置46を備えており、CPU45は記憶装
置46に記憶された制御プログラムに従って作動する。
記憶装置46には制御プログラムの他にヒータ28の制
御を行う場合の設定温度、ロータ19の駆動を開始する
場合の設定温度等のデータが記憶されている。CPU4
5は温度センサ27の出力信号に基づいて貯留室10内
のシリコーンオイルの温度を演算し、その温度が所定の
条件を満たすとき、例えば第1の設定温度T1以下の時
にヒータ28のオン信号を出力し、第2の設定温度T2
に達した時にヒータ28のオフ信号を出力する。第1の
設定温度T1は,粘性流体の粘度がロータ19の駆動時
に大きなトルクを与えない大きさ、例えば20000c
St(センチストークス)以下、好ましくは15000c
St以下、より好ましくは10000cSt以下となる温度
に設定され、第2の設定温度T2は第1の設定温度T1
より数度〜10度程度高い値に設定される。
【0038】制御装置29にイグニッションスイッチ4
4からオン信号が入力されるとCPU45は作動を開始
し、CPU45は暖房用スイッチ29aのオン、オフに
関係なく、ヒータ28の制御を開始するようになってい
る。
【0039】CPU45は暖房用スイッチ29aのオン
信号が入力されると、温度センサ27の検出温度が所定
温度T3以上か否かの判断を行い、所定温度T3以上の
時にロータ19の駆動を開始(即ち電磁クラッチ20の
ソレノイドコイル26に通電を開始)するとともに、モ
ータ42の駆動を開始するようになっている。この実施
の形態では、所定温度T3は前記第1の設定温度T1と
等しく設定されている。温度センサ27の検出温度が所
定温度T3に達していないときは、暖房用スイッチ29
aのオン信号が入力されても直ちにロータ19及びモー
タ42の駆動を開始せずに、温度センサ27の検出温度
が所定温度T3に達した後、ロータ19及びモータ42
の駆動を開始する。
【0040】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。イグニッションスイッチ44の操作によりエ
ンジン31が駆動されると、ウォータポンプ33が作動
され、冷却水回路32内を冷却水が循環してエンジン3
1の冷却が行われる。冷却水回路32内の冷却水はウォ
ータポンプ33の駆動によりエンジン31のウォータジ
ャケット(図示せず)内を循環して加熱され、水温がラ
ジエータサーモスタット弁37の設定温度より高けれ
ば、ラジエータ34を通って冷却された後エンジン31
に戻る。水温がラジエータサーモスタット弁37の設定
温度より低ければ、バイパス流路36を経てエンジン3
1に戻る。また、エンジン31のウォータジャケット
(図示せず)内を循環して加熱された冷却水の一部は、
暖房回路11の流路40を介してビスカスヒータ30に
循環水として供給される。
【0041】イグニッションスイッチ44がオフと異な
る位置に操作されて、イグニッションスイッチ44から
制御装置29にオン信号が入力されると、CPU45が
作動を開始する。CPU45は温度センサ27の出力信
号から貯留室10内のシリコーンオイルFの温度を演算
し、その温度が第1の設定温度T1以下か否かを判断す
る。そして、その温度が第1の設定温度T1より大きけ
れば、CPU45はヒータ28へのオン指令信号を出力
せずに待機する。その温度が第1の設定温度T1以下で
あれば、CPU45からヒータ28のオン指令信号が出
力され、ヒータ28がオン状態に保持されてシリコーン
オイルが加熱される。そして、温度検出センサ27の検
出温度が第2の設定温度T2に達すると、CPU45か
らヒータ28のオフ指令信号が出力されてヒータ28に
よるシリコーンオイルの加熱が停止される。CPU45
は暖房用スイッチ29aのオン、オフに関係なく、イグ
ニッションスイッチ44からオン信号が入力されている
状態では、この制御を行う。
【0042】ヒータ28は貯留室10内にのみ設けられ
ているが、発熱室7及び貯留室10内のシリコーンオイ
ルの液面高さはほぼ同じで、孔6eを介して連通してい
る。また、発熱室7と貯留室10とを区画する前部区画
プレート5は熱伝導性の良い材質で形成されているた
め、貯留室10内のシリコーンオイルが加熱されること
により、発熱室7内のシリコーンオイルも加熱される。
【0043】暖房用スイッチ29aがオン状態に操作さ
れると、CPU45は温度センサ27の検出温度が所定
温度T3以上か否かの判断を行う。所定温度T3以上で
あれば、CPU45からソレノイドコイル26の通電指
令及びモータ42の駆動指令が出力され、電磁クラッチ
20がオン状態に保持されるとともに、ファン43が駆
動される。
【0044】電磁クラッチ20がオン状態に保持される
と、エンジン31の回転がベルト39、プーリ22及び
電磁クラッチ20を介して駆動軸16に伝達され、ロー
タ19が回転される。ロータ19の回転に伴い、シリコ
ーンオイルが発熱室7の壁面とロータ19の外面との間
隙で剪断されて発熱する。この熱は両区画プレート5,
6を介してウォータジャケット8,9内の循環水に熱交
換され、加熱された循環水がヒータコア41へと送られ
る。
【0045】ヒータコア41に送られた循環水はヒータ
コア41を通過する間に、ファン43から送られる空気
流に熱を伝達する。そして、暖められた空気が車室内の
暖房に供される。ヒータコア41で熱が奪われた循環水
はエンジン31のウォータジャケット経て再びビスカス
ヒータ30へ送られ、ビスカスヒータ30で加熱され
る。
【0046】発熱室7と貯留室とが孔6d,6eを介し
て連通されているため、ロータ19が所定時間以上停止
した状態では、ビスカスヒータ30の運転中に発熱室7
内を満たしていたシリコーンオイルの一部が、孔6dを
介して貯留室10に戻される。従って、ロータ19の回
転開始時にはロータ19と発熱室7の内壁面との間隙の
ほぼ下側半分にシリコーンオイルが満たされた状態とな
っている。
【0047】この状態からロータが回転を開始すると、
シリコーンオイルの伸張粘性のためにシリコーンオイル
が下側の孔6eを介して貯留室10から引き出されて、
発熱室7の内壁面とロータ19の外面との間の微少なク
リアランスの全体に万遍なく行き渡る。このとき、後部
区画プレート6に形成された半径方向に延びる溝6fの
存在により、シリコーンオイルがロータ19の後面全体
に行き渡り易くなる。また、ロータ19の回転中は、シ
リコーンオイルが下側の孔6eを介して発熱室7へ供給
されるとともに、発熱室7内のシリコーンオイルが上側
の孔6dを介して貯留室10へ戻され、発熱室7と貯留
室10との間を循環する。
【0048】シリコーンオイルの粘度は温度が25°C
では約10000cSt(センチストークス)であるが、
0°Cで約20000cSt、−30°Cでは約8000
0cStとなり、極低温時には粘度が非常に大きくて流動
性が悪くなる。従って、車両が極低温の環境下で使用さ
れる場合、エンジン31の駆動と同時にビスカスヒータ
30の運転を行うと、シリコーンオイルの粘度が大きな
状態でロータ19が回転されるため、粘性抵抗が非常に
大きくなってエンジンに大きな負荷がかかる状態とな
る。しかし、この実施の形態ではロータ19はシリコー
ンオイルの温度が所定温度T3以上の時に駆動されるた
め、ロータ19はシリコーンオイルの粘度が小さな状態
で駆動され、起動時のトルクが小さくなる。
【0049】また、シリコーンオイルの粘度が大きい状
態では貯留室10内から孔6eを介して発熱室7へのシ
リコーンオイルの流入が円滑に起こり難い。しかし、シ
リコーンオイルが所定温度T3まで加熱された後、ロー
タ19の駆動が開始されるため、ロータ19の回転に伴
って貯留室10内のシリコーンオイルが円滑に発熱室7
内に流入する。
【0050】始動時等のエンジン31が暖まっていない
状態では、ビスカスヒータ30を通過することにより循
環水が仮に暖められても、循環水の持つ熱量がエンジン
31を通る間にエンジン31を暖めるのに使用され、暖
房には殆ど役立たない。従って、シリコーンオイルが所
定温度T3に加熱された後にロータ19の駆動を開始し
ても支障はない。
【0051】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) ビスカスヒータ30にシリコーンオイル(粘性
流体)加熱用のヒータ28が装備されているため、極低
温環境下で車両が使用される場合、シリコーンオイルを
加熱してシリコーンオイルの粘度が低くなった状態でロ
ータ19の駆動を開始することにより、ロータ19の起
動時の負荷トルクを小さくできる。
【0052】(ロ) 温度センサ27で検出したシリコ
ーンオイルの温度が所定の条件を満たすとき、具体的に
はシリコーンオイルの粘度がロータ19の起動時に大き
な負荷トルクを与えない程度の温度未満のときにヒータ
28をオンとなるように制御する。従って、車両の使用
環境が比較的温度の高い状態や、ビスカスヒータ30の
運転が開始されてシリコーンオイルの温度が剪断発熱で
高くなった後に、ヒータ28をオンにして無駄なエネル
ギーを使用することを防止できる。
【0053】(ハ) シリコーンオイルの温度を温度セ
ンサ27で直接検出して、その検出温度が所定温度T3
以上の時にロータ19の駆動を開始するため、外部環境
に関係なく確実に起動時の負荷トルクを小さくできる。
【0054】(ニ) ヒータ28に抵抗発熱ヒータが使
用されているため、ヒータ28の取り付けや加熱温度の
調整が容易になる。また、この実施の形態ではニクロム
線が使用されているため、安価となる。
【0055】(ホ) イグニッションスイッチ44がオ
フ状態から別の位置に操作されると、暖房用スイッチ2
9aのオン・オフに関係なくヒータ28の温度制御が開
始される。従って、極低温環境下で車両が使用される場
合において、暖房用スイッチ29aがオンになってから
起動時の負荷トルクが小さな状態でロータ19を駆動で
きるまでの時間を短くできる。
【0056】(ヘ) 発熱室7と連通する貯留室10を
設け、シリコーンオイルが発熱室7と貯留室10との間
を循環する構成としたため、特定のシリコーンオイルが
連続して剪断作用を受けることが抑制されてシリコーン
オイルが熱劣化し難くなり、シリコーンオイルの寿命が
延びる。
【0057】(ト) ヒータ28が貯留室10内に設け
られているため、極低温環境下で車両が使用される場
合、ロータ19の起動時の負荷トルクを小さくできると
ともに、貯留室10内から発熱室7へのシリコーンオイ
ルの流入を円滑にできる。
【0058】(チ) ビスカスヒータ30の駆動軸16
にエンジン31の回転駆動力が電磁クラッチ20を介し
て伝達されるため、暖房が必要な時にのみ電磁クラッチ
20を励磁(接続状態に)してビスカスヒータ30を作
動することができ、暖房が不要な時にエンジン31に無
駄な負荷がかからない。また、エンジン31が所定速度
より高速で回転される場合は電磁クラッチ20を消磁
(切離し状態に)して、シリコーンオイルが過剰発熱状
態となるのを防止することにより、シリコーンオイルの
寿命を延ばすことができる。
【0059】(リ) シリコーンオイルの温度が第1の
設定温度T1及び第2の設定温度T2の間となるように
ヒータ28のオン・オフ制御が行われるため、一つの設
定温度になるように制御する場合と異なり、ヒータ28
のオン・オフが頻繁に行われることが回避される。
【0060】(ヌ) 発熱室7が前部ウォータジャケッ
ト8及び後部ウォータジャケット9によって挟まれるよ
うに配置されているため、発熱室7で発生した熱の大部
分が両区画プレート5,6を介して両ウォータジャケッ
ト8,9の循環水(循環流体)に伝達され、循環流体の
加熱に有効に使用される。
【0061】(ル) 循環水が両ウォータジャケット
8,9内をフィン5c,6cに案内されて循環するた
め、ウォータジャケット8,9内での循環水の流路の短
絡や滞留が防止される。このため、両区画プレート5,
6を挟んで、発熱室7の粘性流体からウォータジャケッ
ト8,9の循環水への熱交換を効率良く行うことができ
る。また、フィン5c,6cの存在により、ウォータジ
ャケット8,9内の循環水と、両区画プレート5,6の
接触面積が増大し、熱交換効率が向上する。
【0062】(ヲ) 両区画プレート5,6が熱伝導率
の良い材質で形成されているため、発熱室7で発生した
熱が効率良くウォータジャケット8,9の循環水に伝達
される。
【0063】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4及び図5に従って説明する。この実施の形態で
は貯留室10がない点と、ヒータ28が発熱室7内に設
けられている点と、放熱室(ウォータジャケット)が発
熱室7の後側にのみ設けられている点とが前記実施の形
態と大きく異なっている。また、前部区画プレート5が
存在しない。なお、前記実施の形態と同一部分は同一符
号を付して詳しい説明を省略する。
【0064】前部ハウジング1、区画プレート6及び後
部ハウジング2が、区画プレート6と後部ハウジング2
との間にOリング4aを介してボルト3により締結され
ている。前部ハウジング1と区画プレート6との間には
Oリング4bが介在されている。前部ハウジング1の収
容凹部1aと、区画プレート6の前端面とにより発熱室
7が形成されている。区画プレート6はその筒部6aが
後部ハウジング2の内壁面中央に形成された凸部2bと
嵌合する状態で組み付けられ、区画プレート6の後端面
と後部ハウジング2の内壁面とによって、放熱室として
のウォータジャケット47が形成されている。前部ハウ
ジング1の周壁面を貫通して暖房回路からウォータジャ
ケット47に循環水を取り入れる入水ポートと、ウォー
タジャケット47から循環水を暖房回路に送り出す出水
ポートとが並設されている(いずれも図示せず)。
【0065】区画プレート6の前端面には、図5に示す
ように円環状の溝48aと、その外側に放射状に延びる
溝48b,48cとが連通した収容溝48が形成されて
いる。溝48cは区画プレート6の周面に達するように
形成され、収容溝48内にはヒータ28が区画プレート
6の前端面から突出しない状態で、かつその端部が溝4
8cから導出されるとともに溝48c内に埋め込まれた
シール部材49でシールされた状態で収容されている。
また、前部ハウジング1のロータ19と対向する内壁面
には、収容溝48と同様な収容溝50が形成され、収容
溝50内にはヒータ28が収容溝50内から突出しない
ように収容されている。ヒータ28が収容溝50から前
部ハウジング1の周面に導出される部分の端部は収容溝
48に収容されたヒータ28と同様にシール部材(図示
せず)を介してシールされている。
【0066】また、この実施の形態では、シリコーンオ
イルの温度を検出する温度センサは装備されず、ヒータ
28のオン・オフ及び電磁クラッチ20のオン・オフを
制御する制御装置29の制御方法が前記の実施の形態と
異なっている。即ち、制御装置29は、イグニッション
スイッチ44からのオン信号が入力されると、暖房用ス
イッチ29aのオン・オフに関係なくヒータ28をオン
状態とし、その状態から所定時間経過後に電磁クラッチ
20をオン状態にするのを許容する。所定時間は、車両
の使用環境の一般的な最低気温の状態において、ヒータ
28がオンになってから発熱室7内のシリコーンオイル
がロータ19の起動時に大きな負荷トルクを与えない粘
度まで加熱される時間に設定されている。この時間は予
め実験又は計算により求められて設定される。
【0067】例えば、暖房用スイッチ29aがオンにな
ったとき、ヒータ28がオン状態になってから所定時間
経過後であれば、制御装置29は直ちに電磁クラッチ2
0をオンにし、ロータ19の駆動が開始される。暖房用
スイッチ29aがオンになったとき、ヒータ28がオン
状態になってから所定時間経過していなければ、所定時
間経過後にロータ19の駆動が開始される。また、制御
装置29はヒータ28にオン信号を出力した後は、エン
ジンの停止信号、即ち、イグニッションスイッチ44か
らのオフ信号が入力されるまでヒータ28のオフ信号を
出力しない。
【0068】この実施の形態においては、前記実施の形
態の(イ)、(ニ)、(ホ)、(チ)及び(ヲ)の効果
を発揮する他に次の効果を有する。 (ワ) ヒータ28が発熱室7内、即ち発熱室7内のシ
リコーンオイルの加熱に適した位置に配置されているた
め、発熱室7のシリコーンオイルの加熱効率が良くな
る。また、ロータ19を挟んで発熱室7の両側にヒータ
が配置されているため、シリコーンオイルの加熱効率が
より向上し、極低温環境下の使用条件でも、シリコーン
オイルの粘度が低くなるまでの加熱時間を短くできる。
【0069】(カ) ヒータ28はイグニッションスイ
ッチ44からのオン・オフ信号に基づいて制御されるた
め、ヒータ28のオン・オフ制御が容易となる。 (ヨ) ロータ19の駆動開始時期、即ち電磁クラッチ
20へのオン指令信号の出力時期が、ヒータ28へのオ
ン指令信号の出力時期からの経過時間と、暖房スイッチ
29aのオン信号の有無とによって判断されるため、前
記実施の形態より制御が容易となる。例えば、CPU4
5を使用せずに、イグニッションスイッチ44からのオ
ン信号に基づいてカウントを開始するタイマリレーと、
暖房スイッチ29aのオン・オフ信号に基づいて励消磁
されるリレーとの組合せで、ヒータ28及び電磁クラッ
チ20を制御する制御手段としての制御回路を構成でき
る。
【0070】(タ) ロータ19と対向する発熱室7の
壁面にヒータ28を収容する溝48b,48cがロータ
19の回転方向と交差する方向(この実施の形態ではほ
ぼ直交する方向)に延びるように形成されている。従っ
て、ロータ19の端面と発熱室7の対向する壁面との間
隙がロータ19の回転方向において変化するため、ロー
タ19の回転に伴う粘性流体の剪断力が向上する。その
結果、発熱効率が向上する。溝48b,48cはヒータ
28の収容部としての機能以外に剪断力向上手段として
も機能する。
【0071】(レ) ウォータジャケット47が片側に
形成されているため、ビスカスヒータがコンパクトにな
る。 (第3の実施の形態)次に第3の実施の形態を図6及び
図7に従って説明する。この実施の形態ではビスカスヒ
ータ30が、ロータとしてその円筒状の外周面と発熱室
の周壁面との間のシリコーンオイルの剪断発熱が主とな
る構成のものを備えた点が前記両実施の形態と異なって
いる。
【0072】図6に示すように、中部ハウジング51及
びシリンダブロック52を挟んで前部ハウジング53及
び後部ハウジング54が、ガスケット55,56を介し
て図示しないボルトで締め付け固定されている。円筒状
の中部ハウジング51の内周面と、シリンダブロック5
2の外周面との間にウォータジャケット57が螺旋状に
区画形成されている。中部ハウジング51の外周部には
入水ポート58a及び出水ポート58bが設けられてい
る。
【0073】発熱室59を構成するシリンダブロック5
2内にはロータ60が回転可能に収容されている。ロー
タ60は、アルミニウム合金製の円筒状部材60aと、
その両端に圧入された一対の固定板60bとにより中空
なドラム状に形成され、両固定板60bを貫通する駆動
軸61に対して一体回転可能に固定されている。駆動軸
61は両ハウジング53,54に対して軸受装置62及
び軸封装置63を介して回転可能に支持されている。ロ
ータ60の外周面と発熱室59の対向壁面(即ち、シリ
ンダブロック2の内周面)との間及びロータ60の各端
面と発熱室59の内端面(両ハウジング53,54の内
壁面)との間に、シリコーンオイルが充填されている。
前部ハウジング53には第1の実施の形態と同様な電磁
クラッチ(図示せず)が設けられ、エンジンの回転がベ
ルト及び電磁クラッチを介して駆動軸61に伝達される
ようになっている。
【0074】図6及び図7に示すように、シリンダブロ
ック52の内周面には収容溝64が形成されている。収
容溝64はほぼ駆動軸61に沿って延びる状態で前後に
折り返すように形成され、収容溝64内にヒータ28が
シリンダブロック52の内周面から突出しないように収
容されている。
【0075】この実施の形態のヒータ28のオン・オフ
制御及び電磁クラッチのオン・オフ制御は第2の実施の
形態と同様に行われる。その結果、第2の実施の形態と
同様な効果、即ち(イ)、(ニ)、(ホ)、(チ)、及
び(ヲ)〜(レ)の効果が得られる。また、ロータ60
の径が小さくても、軸方向の長さを長くすることによ
り、シリコーンオイルの剪断発熱による発熱量を増大す
ることができ、エンジンルーム内での配設位置の確保が
容易となる。
【0076】なお、本発明は各実施の形態に限定される
ものではなく、例えば次のように具体化してもよい。 (1) 図8に示すように、第1の実施の形態のビスカ
スヒータ30において、貯留室10内に孔6eを開閉す
る開閉手段としての弁65を設ける。弁65はバイメタ
ルや形状記憶合金等で板状に形成され、発熱室7内の温
度が所定温度T4以上に上昇したときに孔6eを閉鎖
し、発熱室7内の温度が所定温度T4未満のときは開放
状態に保持するように機能する。即ち、弁65は発熱室
7内の温度が所定温度T4以上になると発熱室7内の剪
断発熱に寄与する粘性流体を貯留室10に回収する回収
手段を構成する。
【0077】従って、この構成のビスカスヒータ30で
は、ロータ19が駆動された後、発熱室7内の温度が所
定温度T4に上昇するまでは、第1の実施の形態と同様
に作用する。そして、発熱室7内の温度が所定温度T4
以上に上昇すると、弁65が閉じて貯留室10から発熱
室7へのシリコーンオイルの供給が停止される。この状
態では発熱室7内のシリコーンオイルの大部分が孔6d
から貯留室10内に回収され、発熱室7内においてシリ
コーンオイルの剪断発熱が発生しなくなる。その結果、
シリコーンオイルが発熱室7内で過剰発熱状態となるこ
とが確実に防止され、シリコーンオイルの寿命がより延
びる。
【0078】(2) 第2及び第3の実施の形態におい
て、一度オン状態になったヒータ28を、暖房スイッチ
29aからのオフ信号が入力されるまでオン状態に保持
する代わりに、ヒータ28がオン状態になってから所定
時間経過後にオフとするように制御してもよい。この場
合、シリコーンオイルの温度が上昇した後、ヒータ28
をオン状態に保持する無駄なエネルギー消費を回避でき
る。
【0079】(3) (2)においてヒータ28へのオ
フ指令を、ロータ19,60の駆動時、即ち電磁クラッ
チ20へのオン信号出力時と同時期にする。ロータ1
9,60が駆動された後はシリコーンオイルの剪断発熱
により温度が上昇するため、ヒータ28をオン状態に保
持しなくても支障がない。この場合、ヒータ28がオン
になってからの経過時間をカウントするカウンタあるい
はタイマが不要となり、(2)に比較して構成が簡単に
なるとともに、ヒータ28のオン・オフ制御が容易とな
る。
【0080】(4) 第2の実施の形態において、ヒー
タ28がオン状態になった後、ロータ19を駆動するま
での所定時間の設定方法として、制御装置29にビスカ
スヒータ30の使用環境温度と設定時間との関係を示す
マップ又は関係式を記憶させておき、使用環境温度に対
応して設定時間を変更する。マップを使用する場合は、
極低温(−30°C)から0°Cの範囲を複数、例えば
3等分して各温度(−30°C,−20°C,−10°
C,0°C)における設定時間を記憶させる。そして、
使用環境温度以下で最も近い設定温度に対応する設定時
間を使用する。分割範囲、分割数及び分割間隔は適宜設
定してもよい。使用環境温度の検出は発熱室7に温度セ
ンサを設けたり、冷却水温度の検出センサあるいは気温
検出センサを利用する。冷却水温度の検出センサあるい
は気温検出センサは一般に車両に装備されているため、
新たに設ける必要がない。この場合、より適した設定時
間を設定でき、ロータ19の起動時に負荷トルクが小さ
くなる状態までの待ち時間を、ヒータ28の使用エネル
ギーを増やすことなく短くできる。また、第3の実施の
形態においても同様な制御方法を使用してもよく、その
場合も同様な効果が得られる。
【0081】(5) 前記各実施の形態及び各変更例に
おいて、ヒータ28へのオン指令を暖房用スイッチ29
aのオン信号あるいはビスカスヒータ30のオン信号に
基づいて行うようにしてもよい。この場合は、イグニッ
ショスイッチ44からのオン信号に基づく場合に比較し
て、シリコーンオイルの温度が所定温度に達するまでの
時間が若干長くなるが、さほど支障はなくほぼ同様な効
果が得られる。
【0082】(6) 第1の実施の形態において、貯留
室10内だけでなく、第2の実施の形態のように発熱室
7のロータ19と対向する壁面に収容溝を形成して該溝
内にもヒータ28を収容してもよい。この場合は、シリ
コーンオイルが所定温度となるまでの時間が短時間とな
る。また、温度センサ27で発熱室7内のシリコーンオ
イルの温度を検出して、その検出信号を使用して第1の
実施の形態と同様の制御を行ってもよい。
【0083】(7) 第1の実施の形態の構成のビスカ
スヒータ30において、貯留室10内にヒータ28を設
ける代わりに、発熱室7のロータ19と対向する壁面に
収容溝を形成して該収容溝内にヒータ28を収容しても
よい。また、第2の実施の形態において貯留室を設けて
発熱室7と貯留室との間をシリコーンオイルが循環する
構成とし、貯留室内にもヒータ28を設けたり、発熱室
7内のヒータ28を省略して貯留室内にだけヒータを設
けた構成としてもよい。
【0084】(8) 発熱室7,59内のシリコーンオ
イルを加熱するためのヒータ28の配設位置は、ロータ
19,60と対向する発熱室7,59の内壁面に設けた
収容溝48,50内に限らず、発熱室7内のシリコーン
オイルの加熱に適した位置であればよい。例えば、発熱
室7,59内のロータ19,60と干渉し難い位置に配
設したり、発熱室7,59を区画する壁内に発熱室7,
59と連通しない状態で設けた収容部内にヒータ28を
設けてもよい。この構成を前記各実施の形態及び変更例
にそれぞれ適用することにより、各実施の形態及び変更
例にそれぞれ対応した効果が得られる。
【0085】(9) 温度検出センサ27の配設位置は
貯留室10内に限らず、発熱室7内のロータ19,60
と干渉しない位置としてもよい。また、シリコーンオイ
ルの温度を直接検出する代わりに、後部ハウジング2の
外面等に温度センサ27を取り付けて、間接的にシリコ
ーンオイルの温度を検出してもよい。この場合は、予め
シリコーンオイルの真の温度と温度センサ27の検出値
との関係を調べておき、その関係を考慮して制御データ
として使用する。
【0086】(10) 各実施の形態において、それぞ
れ流路40内の水温を検出する水温センサを設けるとと
もに、水温センサの検出信号を制御装置29に入力する
構成とする。そして、ロータ19、60の駆動時期とモ
ータ42の駆動時期とを独立させ、水温が所定温度以上
のときにモータ42に駆動指令を出力して、ファン43
を駆動する構成とする。この場合、暖房時に冷たい風が
車室内に送られることを防止できる。
【0087】(11) プーリ22と駆動軸16との間
に電磁クラッチ20を設ける代わりに、プーリ22を駆
動軸16に一体回転可能に固定するとともに、プーリ2
2に巻き掛けられるベルト39に回動力を伝達するプー
リ側に電磁クラッチを設けてもよい。
【0088】(12) ロータ19を平板に代えてラビ
リンス形状の円盤とし、発熱室7を構成する区画プレー
ト5,6や前部ハウジング1に対応するラビリンスを形
成する。この場合は、剪断発熱の効率が良くなる。
【0089】(13) 加熱手段として抵抗発熱ヒータ
以外の電気を利用する電気的ヒータを使用したり、バー
ナーなどの燃焼式のヒータを使用してもよい。なお、本
明細書で言う「粘性流体」とは、ロータの剪断作用を受
けて流体摩擦に基づく熱を発生するあらゆる媒体を意味
するものであり、高粘度の液体や半流動体に限定され
ず、ましてやシリコーンオイルに限定されるものではな
い。
【0090】前記実施の形態及び変更例から把握できる
請求項記載以外の発明について、以下にその効果ととも
に記載する。 (1) 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発
明において、ビスカスヒータは発熱室に連通するととも
に粘性流体が発熱室との間で出入り可能な貯留室を備
え、発熱室内の温度が所定温度以上になると発熱室内の
剪断発熱に寄与する粘性流体を貯留室に回収する回収手
段を設ける。この場合、発熱室内の温度が所定温度以上
になると発熱室内の粘性流体は剪断発熱をほとんど行わ
なくなり、粘性流体が過剰加熱状態となるのが防止さ
れ、粘性流体の寿命が延びる。
【0091】(2) (1)の発明において、前記貯留
室は粘性流体供給路及び粘性流体回収路とを介して発熱
室と連通され、前記回収手段は粘性流体供給路を発熱室
内の温度が所定温度以上のときに閉じ、所定温度未満で
は開く開閉手段である。この場合も(1)の発明と同様
な効果を発揮する他に回収手段の構成が簡単になる。
【0092】(3) 発熱室のロータと対向する壁面に
ロータの回転方向と交差する方向に延びる収容溝を形成
し、該収容溝内に加熱手段として電気的ヒータを収容す
る。この場合、収容溝が剪断力向上手段として機能し、
発熱効率が向上する。
【0093】(4) 請求項1〜請求項7及び(1)〜
(3)のいずれか一項に記載の発明において、加熱手段
はイグニッションスイッチがオフ位置以外の位置に操作
されたことによるオン信号によってオン状態になる。こ
の場合、ビスカスヒータのスイッチをオンにしたときに
加熱手段をオンにする場合に比較して、ロータ起動時の
負荷トルクが小さくなる状態になるまでの時間が短くな
る。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
7に記載の発明によれば、ビスカスヒータの使用環境が
極低温の場合でも、ビスカスヒータ(ロータ回転)の起
動時の負荷トルクを小さくできる。
【0095】請求項2に記載の発明によれば、加熱手段
がオン状態になると、発熱室内の粘性流体が速やかに加
熱され、極低温の環境下においてもビスカスヒータの起
動時に粘性流体の粘度が低くなり、起動時の負荷トルク
が小さくなる。
【0096】請求項3に記載の発明によれば、発熱室に
連通するとともに粘性流体が発熱室との間で循環可能な
貯留室を備えたビスカスヒータの使用環境が極低温の場
合でも、粘性流体が発熱室全体に円滑に行き渡り、起動
性を改善することができる。
【0097】請求項4に記載の発明によれば、加熱手段
として抵抗発熱ヒータが使用されているため、加熱手段
の取り付けや加熱温度の調整が容易になる。請求項5に
記載の発明によれば、ビスカスヒータの起動時に加熱手
段がオンになっても直ちにロータが駆動されず、所定時
間経過後にロータの駆動が開始される。従って、粘性流
体が加熱手段により粘度が低くなるまで加熱されたとき
にロータの駆動を開始することにより、より確実に起動
時の負荷トルクを小さくできる。
【0098】請求項6に記載の発明によれば、加熱手段
のオン・オフ制御が容易となる。請求項7に記載の発明
によれば、粘性流体の温度に基づいて加熱手段のオン・
オフ制御が行われる。従って、粘性流体の粘度が低い時
に加熱手段をオン状態にしてエネルギーを無駄に使う虞
がない。また、使用環境の温度に拘わらず粘性流体の温
度を所定の温度に制御し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のビスカスヒータの縦断面
図。
【図2】 図1のA−A線断面図。
【図3】 ビスカスヒータを組み込んだ車両用暖房装置
の概略構成図。
【図4】 第2の実施の形態のビスカスヒータの部分縦
断面図。
【図5】 同じく後部区画プレートの正面図。
【図6】 第3の実施の形態のビスカスヒータの部分縦
断面図。
【図7】 同じくヒータの収容状態を示すシリンダブロ
ックの展開図。
【図8】 変更例のビスカスヒータの部分縦断面図。
【符号の説明】
1…前部ハウジング、2…後部ハウジング、5…ハウジ
ングを構成する前部区画プレート、6…同じく後部区画
プレート、7,59…発熱室、8…放熱室としての前部
ウォータジャケット、9…同じく後部ウォータジャケッ
ト、10…貯留室、19,60…ロータ、27…温度検
出手段としての温度センサ、28…加熱手段としてのヒ
ータ、29…制御手段としての制御装置、30…ビスカ
スヒータ、44…イグニッションスイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 達也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に発熱室及び放熱室を区画
    し、前記発熱室内に収納された粘性流体をロータで剪断
    することにより発生した熱を前記放熱室内の循環流体に
    熱交換するビスカスヒータであって、前記粘性流体の加
    熱手段を備えたビスカスヒータ。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は発熱室内の粘性流体の加
    熱に適した位置に配設されている請求項1に記載のビス
    カスヒータ。
  3. 【請求項3】 前記ビスカスヒータは前記発熱室に連通
    するとともに粘性流体が発熱室との間で循環可能な貯留
    室を備え、該貯留室内に前記加熱手段が配設されている
    請求項1又は請求項2に記載のビスカスヒータ。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段には抵抗発熱ヒータが使用
    されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の
    ビスカスヒータ。
  5. 【請求項5】 前記ビスカスヒータは前記ロータの駆動
    時期を制御する制御手段を備え、該制御手段はビスカス
    ヒータの起動時に前記加熱手段がオンとなった時から所
    定時間後に、前記ロータの駆動を開始させるようにロー
    タの駆動時期を制御する請求項1〜請求項4のいずれか
    一項に記載のビスカスヒータ。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段はオン状態になった後、エ
    ンジンの停止信号が入力されるまでオン状態に保持され
    る請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のビスカス
    ヒータ。
  7. 【請求項7】 前記ビスカスヒータは粘性流体の温度を
    直接又は間接的に検出する温度検出手段と、前記温度検
    出手段の検出温度が所定の条件を満たすときに加熱手段
    がオンとなるように前記加熱手段のオン、オフを制御す
    る制御手段とを備えた請求項1〜請求項4のいずれか一
    項に記載のビスカスヒータ。
JP240997A 1997-01-09 1997-01-09 ビスカスヒータ Pending JPH10193952A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP240997A JPH10193952A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ビスカスヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP240997A JPH10193952A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ビスカスヒータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10193952A true JPH10193952A (ja) 1998-07-28

Family

ID=11528458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP240997A Pending JPH10193952A (ja) 1997-01-09 1997-01-09 ビスカスヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10193952A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02246823A (ja) 車両用暖房装置
US5743467A (en) Automobile heating system
JPH1071833A (ja) 車両用暖房装置
JP3567643B2 (ja) ビスカスヒータ
JPH11301250A (ja) 車輌用暖房装置
CA2209286C (en) Heating system for vehicle
JP3567655B2 (ja) ビスカスヒータ
JP2712516B2 (ja) 車両用暖房装置
JP3586703B2 (ja) 車両用冷却システム
EP3444461B1 (en) Thermostat for cooling system of an internal combustion engine for vehicles
JPH10193952A (ja) ビスカスヒータ
JPH09315134A (ja) 車両用冷暖房システム
CN216975592U (zh) 硅油离合器、发动机和车辆
JPH10109530A (ja) 能力可変型ビスカスヒータ
JP3588968B2 (ja) ビスカスヒータ
JP3351257B2 (ja) ビスカスヒータ及び暖房装置
JPH1148761A (ja) 熱発生器
JPH10193951A (ja) ビスカスヒータ機能付きウォータポンプ
JPH10297265A (ja) 車両用暖房装置
JPH0310003B2 (ja)
JPH10236142A (ja) ビスカスヒータ
JPH0558832U (ja) 可変容量ウォータポンプ
JPH10297266A (ja) ビスカスヒータ
JPH1128931A (ja) 車両用暖房装置
JPH10315751A (ja) ビスカスヒータ