JPH10193103A - 溶接ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】隣接する物体との間隙が狭いチューブの全周突
き合わせ溶接に適した全姿勢溶接装置用溶接ヘッドを提
供する。 【解決手段】被溶接チューブ６を覆って表面に不動に取
り付けられたクランプリング１ａに、トーチ上下用モー
タ１１とトーチ回転用モータ１０とトーチ位置検出用エ
ンコーダ１３とワイヤ送給用モータ９とワイヤ送給制御
用エンコーダ１２とワイヤリール１９とを取り付け、ク
ランプリング１ａを覆って表面に接して回転可能に取り
付けられ、トーチ回転用モータ１０に回転駆動されるト
ーチ回転リング２ａ，ｂに、トーチとトーチ位置調整機
構とワイヤ送給用ローラ１６ａ，ｂとを取り付け、トー
チ回転リング２ａ，ｂを覆って表面に接して回転可能に
取り付けられ、ワイヤ送給用モータ９により回転駆動さ
れるワイヤ送給リング３ａ，ｂに設けた歯車がワイヤ送
給用ローラ１６ａ，ｂに設けた歯車と係合してワイヤ送
給用ローラ１６ａ，ｂを回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、隣接する物体との
間隙が狭い箇所に位置するチューブの全周突き合わせ溶
接に適した全姿勢溶接装置用溶接ヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、チューブの全周突き合わせ溶
接、特に自動ＴＩＧ溶接を行う場合には、全姿勢自動溶
接ヘッドを使用する。この場合、溶接ヘッドを被溶接チ
ューブにクランプし、フィラワイヤ（以下ワイヤと記
す）を溶接部に供給しつつ、被溶接チューブの外周に沿
って溶接トーチ（以下トーチと記す）を回転させ、同時
に、トーチと被溶接チューブの表面との間隔（以下トー
チ上下位置という）を調節してアーク長を調整しつつ溶
接を実施する。このため、溶接ヘッドには、クランプ機
構、トーチ回転機構、ワイヤ送給機構、トーチ位置調整
機構等が必要となる。

【０００３】図４は、従来の差し込み型溶接ヘッドの概
要を示す図であり、（ａ）は全体の正面図、（ｂ）はク
ランプ機構部の正面図、（ｃ）はトーチ位置調整機構部
の正面図である。図の（ａ）に示すように、この差し込
み型溶接ヘッドは、クランプ用ノブ３９を操作して被溶
接チューブ６にクランプする。被溶接チューブ６の周り
には、トーチ回転リング４２が回転可能に配置され、該
トーチ回転リング４２にはトーチ台２８を介してトーチ
２０が取り付けられている。溶接ヘッドには、ワイヤ３
６を収容するワイヤリール１９が設けられており、ワイ
ヤ３６はワイヤ送給用ローラ１６ａ、１６ｂによって溶
接部に供給される。

【０００４】溶接ヘッドの被溶接チューブ６へのクラン
プは、図の（ｂ）に示すように、クランプ用ノブ３９を
操作してリンク３７を介してブロック３８を被溶接チュ
ーブ６に押しつけることにより実施される。

【０００５】また、トーチ上下位置の調整は、図の
（ｃ）に示すように、トーチ上下用モータ１１の回転を
平歯車４１ａ、４１ｂを介して送りねじ４０に伝達し、
該送りねじ４０に連接されたスライドブロック４４を左
右に移動させることにより、該スライドブロック４４に
トーチ台２８を介して取り付けられたトーチ２０を移動
させることにより行う。なお、トーチ２０には、非消耗
電極２１を固定するためのキャップ４３が設けられてい
る。

【０００６】このような従来の差し込み型溶接ヘッド
は、クランプ機構部やトーチ位置調整機構部の外形寸法
が被溶接チューブ６と隣接する物体との間の間隙（例え
ば、約１７ｍｍである場合がある）よりも大である場合
には、該間隙に溶接ヘッドを挿入することができないの
で、使用することはできない。

【０００７】図５は、従来の円筒半割り型溶接ヘッドの
概要を示す図であり、（ａ）は全体の側面図と正面図、
（ｂ）はクランプ部及びガイドリングを示す図である。
この円筒半割り型溶接ヘッドにおいては、図の（ｂ）に
示すように、半割り円筒型のガイドリング４６に取り付
けられたリンク３７とブロック３８とをクランプ用バネ
４５の反発力によって被溶接チューブ６の表面に押しつ
けることによって溶接ヘッドを被溶接チューブ６にクラ
ンプする。

【０００８】このような従来の円筒半割り型溶接ヘッド
は、ガイドリング４６の肉厚が被溶接チューブ６と隣接
する物体との間の間隙よりも大である場合には、該間隙
に溶接ヘッドを挿入することができないので、使用する
ことはできず、また図４（ａ）に示すように、ワイヤ送
給用モータ９、トーチ回転用モータ１０、トーチ上下用
モータ１１等は全て回転部に取り付けられ、トーチ２０
を回転させるとこれらも同時に回転するので、被溶接チ
ューブ６と隣接する物体との間の間隙が狭い場合には使
用することはできない。

【０００９】更に、従来の溶接ヘッドのトーチ２０の形
状（図４（ｃ）参照）は、例えば厚さが約１２ｍｍの直
方体であり、トーチ２０の下面に非消耗電極２１を取り
付け、トーチ２０上面に非消耗電極クランプ用のキャッ
プ４３を取り付けると、例えば１７ｍｍの間隙を通過さ
せることは不可能である。

【００１０】上記理由のため、従来の技術においては、
被溶接チューブと隣接する物体との間隙が狭い場合に
は、全姿勢自動溶接ヘッドを被溶接チューブの周りを１
周させて全周突き合わせ溶接を実施することはできず、
ボイラパネルの片側から半周の自動溶接を行う（例えば
実公平３−３５４８８に開示されている装置を使用）
か、あるいは手作業による溶接が実施されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかし、半周の自動溶
接を行う場合には、１箇所の溶接を行うのに最低４回の
装置脱着が必要であり、また溶接ヘッドも移動させる必
要があり、多大な工数を要するという問題があった。

【００１２】一方手作業による溶接を実施する場合に
は、被溶接部の品質は作業者の技量によって左右されの
で品質にバラツキが生じ、また作業性も悪いためブロー
ホールや融合不良等の溶接欠陥が発生しやすいという問
題があった。

【００１３】更に、手作業による溶接作業は１箇所の被
溶接部をボイラパネル両面から２人で作業するので、多
大な工数を要するという問題があった。

【００１４】このため、１周の全姿勢自動溶接装置が要
求されていたが、従来の１周の全姿勢自動溶接ヘッドの
クランプ構造では、被溶接物と隣接する物体との間隙が
狭い場合には、自動溶接ヘッドを装着し、回転させるこ
とは不可能であるという問題があった。

【００１５】さらに自動溶接を行うためには安定したワ
イヤ送給が行えるワイヤ送給機構、アーク長調整と多層
溶接に対応するためのトーチ上下機構、開先位置に対す
る溶接ヘッド取付位置の自由度を拡大するためのトーチ
左右位置調整機構等が必要となるが、狭隘な間隙を通過
することができるコンパクトなトーチとワイヤ送給機
構、トーチの上下・左右位置調整機構等は従来は開発さ
れていなかった。

【００１６】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、被溶接物と隣接する物体との間隙
が狭い場合にも、１周の全姿勢溶接が可能な自動溶接装
置に使用する小型の溶接ヘッドを提供することを目的と
する。

【００１７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、溶接電源と、溶接ヘッドと、制
御装置と、冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突き合
わせ溶接用全姿勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、
上記溶接ヘッドは、それぞれの直径において２分割可能
なクランプリングとトーチ回転リングとワイヤ送給リン
グとを含んでなり、被溶接チューブを覆って上記被溶接
チューブの表面に不動に取り付けられた上記クランプリ
ングに、トーチ上下用モータと、トーチ回転用モータ
と、トーチ位置検出用エンコーダと、ワイヤ送給用モー
タと、ワイヤ送給制御用エンコーダと、ワイヤリールと
を取り付け、上記クランプリングを覆って上記クランプ
リングの表面に接して回転可能に取り付けられ、上記ト
ーチ回転用モータにより回転駆動される上記トーチ回転
リングに、トーチと、トーチ位置調整機構と、一対のワ
イヤ送給用ローラとを取り付け、上記トーチ回転リング
を覆って上記トーチ回転リングの表面に接して回転可能
に取り付けられ、上記ワイヤ送給用モータにより回転駆
動される上記ワイヤ送給リングに設けた歯車が上記ワイ
ヤ送給用ローラに設けた歯車と係合して上記ワイヤ送給
用ローラを回転させる。

【００１８】この場合、上記クランプリングの内側に弾
性材を取り付け、上記ワイヤ送給リングに設けた締め付
け手段により、２分割された上記ワイヤ送給リングを互
いに締め付けて固定することにより、上記クランプリン
グと上記被溶接チューブとの間で上記弾性材を圧縮し、
上記弾性材の圧縮反力により上記溶接ヘッドを上記被溶
接チューブにクランプする。

【００１９】またこの場合、上記トーチの正面形状を円
弧形状にする。

【００２０】また、溶接電源と、溶接ヘッドと、制御装
置と、冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突合せ溶接
用全姿勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、トーチを
トーチ台の１端部に取り付け、上記トーチ台の他端部を
回動可能に設置し、上記トーチ台に、上記トーチを被溶
接チューブの表面から離す方向にバネ力を作用するバネ
と、張力を加えることにより上記トーチを上記被溶接チ
ューブの表面に近付ける方向に作用するワイヤロープの
１端とを取り付け、上記ワイヤロープの他端を巻取り、
巻き戻しすることにより上記トーチと上記被溶接チュー
ブの表面との距離を制御する。

【００２１】更にまた、溶接電源と、溶接ヘッドと、制
御装置と、冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突合せ
溶接用全姿勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、トー
チをトーチ台の一端部に取り付け、上記トーチ台を、上
記トーチ台の他端部に設けた偏心カムを有するシャフト
をトーチ回転リングに設けた長穴に挿入することにより
上記トーチ回転リングに取り付け、上記偏心カムを回転
させることによって上記シャフトを上記トーチ回転リン
グに固定または固定解除して、上記トーチ台の上記シャ
フトの軸方向に関する位置を調整する。

【００２２】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施の形態に係
わる溶接ヘッドの概要を示す１部切断側面図である。

【００２３】図に示すように、溶接ヘッドの回転部はそ
れぞれ半割円筒型のクランプリング１ａ、１ｂ（但し、
クランプリング１ｂはトーチ回転リング２ｂの内側に位
置しているため図には表示されていない。）と、トーチ
回転リング２ａ、２ｂと、ワイヤ送給リング３ａ、３ｂ
とから構成されている。

【００２４】溶接ヘッドの被溶接チューブ６へのクラン
プは、被溶接チューブ６の外側にクランプリング１ａ、
１ｂを取り付け、クランプリング１ａ、１ｂの外側にト
ーチ回転リング２ａ、２ｂと、ワイヤ送給リング３ａ、
３ｂとを層状に重ね、最外層のワイヤ送給リング３ａ、
３ｂを締め付け手段である固定ネジ５ａ、５ｂを使用し
て互いに締め付けることにより、トーチ回転リング２
ａ、２ｂとクランプリング１ａ、１ｂとを共に締め付
け、クランプリング１ａ、１ｂの内側に取り付けた弾性
材であるシリコンゴム４をクランプリング１ａ、１ｂと
被溶接チューブ６との間で圧縮し、シリコンゴム４の圧
縮反力によって発生する摩擦力により行う。

【００２５】各リングが互いに接触する面には、摩擦係
数を下げる表面処理を施して、回転抵抗を減少させる。

【００２６】トーチ回転リング２ａ、２ｂとワイヤ送給
リング３ａ、３ｂの一端にはそれぞれ歯車を設ける。

【００２７】トーチ回転リング２ａ、２ｂの歯車に、ト
ーチ回転用のかさ歯車８を介して、クランプリング１ａ
に取り付けられたトーチ回転用モータ１０からの回転駆
動力を伝達して、所要の回転をさせる。

【００２８】また、ワイヤ送給リング３ａ、３ｂの歯車
に、ワイヤ送給用のかさ歯車７を介して、クランプリン
グ１ａに取り付けられたワイヤ送給用モータ９からの回
転駆動力を伝達して、所要の回転をさせる。

【００２９】更に、ワイヤ送給リング３ａ、３ｂの他端
にもう一つの歯車を設ける。この歯車と、トーチ回転リ
ング２ａに取り付けられた一対のワイヤ送給用ローラ１
６ａ、１６ｂに加工した歯車１７ａ、１７ｂとを係合さ
せて、トーチ回転リング２ａ、２ｂとワイヤ送給リング
３ａ、３ｂとの回転数の差により、ワイヤ送給ローラを
回転駆動し、ワイヤを送給する。

【００３０】ワイヤ送給リング３ａ、３ｂには、クラン
プリング１ａに取り付けられたワイヤ送給制御用エンコ
ーダ１２が平歯車１４を介して取り付けられている。ま
た、トーチ回転リング２ａ、２ｂには、クランプリング
１ａに取り付けられたトーチ位置検出用エンコーダ１３
が平歯車１５を介して取り付けられている。これらによ
って、トーチ２０の精密な位置制御と、トーチ回転リン
グ２ａ、２ｂとワイヤ送給リング３ａ、３ｂとの回転数
差を制御して行うワイヤ送給量の精密な制御とが可能な
構造となっている。

【００３１】図２は、トーチ、トーチ位置調整機構、ワ
イヤ送給用ローラ等が取り付けられた状態を示す図１の
Ａ−Ａ視図（正面図）である。以下、本発明のトーチ位
置調整機構の実施の形態について説明する。

【００３２】本発明のトーチ位置調整機構は、トーチ上
下（以下、被溶接チューブの表面から離れる方向を上、
被溶接チューブの表面に近づく方向を下という）機構
と、トーチ左右位置（以下、被溶接チューブの軸に沿う
方向の位置を左右位置という）調整機構とからなる。

【００３３】図３の（ａ）はトーチ上下機構を示す正面
図、（ｂ）はトーチ左右位置調整機構を示す１部切断側
面図である。

【００３４】図に示すように、トーチ２０の形状は小型
の円弧形状となっている。

【００３５】本実施の形態は、本発明に係る装置をＴＩ
Ｇ溶接に適用する場合の例を示しているので、トーチ２
０の非消耗電極２１のクランプ位置周辺にはシールドガ
ス吐出口２２が設けられている。この吐出口２２に金網
等のガスレンズ２３を取り付けることにより、アーク周
辺に均一にシールドガスを吐出することができ、安定し
たアークの形成が可能となる。

【００３６】トーチ２０の肉厚を薄くするため、非消耗
電極２１はトーチ２０の側面から止めネジ２４で固定す
る。また、アークの輻射熱でトーチ２０が変形または溶
解するのを防止するため、冷却水流入口２５と冷却水流
出口２６とを設け、冷却水流出口２６周辺にはアーク電
流給電部２７を設ける。

【００３７】トーチ２０をトーチ台２８の一端部に取り
付け、トーチ台２８の他端部はシャフト２９を介してト
ーチ回転リング２ａに回動可能に取り付ける。その際、
シャフト２９を案内棒としてコイルバネ３０を取り付け
る。コイルバネ３０の各端は、それぞれ、トーチ台２８
に取り付けられたピン３１ａとトーチ回転リング２ａに
取り付けられたピン３１ｂとに取り付ける。さらに、ト
ーチ台２８にワイヤロープ３２の一端を取り付け、ワイ
ヤロープ３２の他端をクランプリング１ａに取り付けら
れているトーチ上下用モータ１１（図１参照）に直結し
たリール１８に固定する。

【００３８】このような構成のトーチ上下機構におい
て、ワイヤロープ３２の他端をトーチ上下用モータ１１
で巻き取ると、トーチ２０は、シャフト２９の中心を軸
として、コイルバネ３０に弾性変形をもたらしつつ、被
溶接チューブ６に接近する。また、ワイヤロープ３２を
巻き戻すと、コイルバネ３０の負荷が解放され、トーチ
２０は被溶接チューブ６から離れる。このようにして、
トーチ２０を上下に移動することができる。

【００３９】上記構成において、コイルバネ３０に代え
て、トーションバネをシャフト２９と平行に、または、
板バネをシャフト２９と垂直に取り付けて同様の動作を
させてもよい。

【００４０】また、トーチ２０の左右位置調整は、以下
のように行う。

【００４１】シャフト２９の表面上の任意位置に偏心カ
ム３３を設け、トーチ回転リング２ａに設けた長穴３４
に挿入する。偏心カム３３が長穴３４内面に接触してい
ない場合はトーチ２０を手動でシャフト２９と平行に移
動させることができ、トーチ２０をシャフト２９の軸方
向に動かして、左右位置を調整することができる。シャ
フト２９と一体に形成されたレバー３５を手動で回転し
て、偏心カム３３を長穴３４内面に接触させると、偏心
カム３３と長穴３４内面との摩擦力によってシャフト２
９はトーチ回転リング２ａに固定され、トーチ２０の左
右位置が固定される。

【００４２】本実施の形態においては、本発明をＴＩＧ
溶接に適用する場合の例について説明したが、本発明
は、ＴＩＧ溶接に適用する場合に限定されるものではな
く、ＧＭＡ溶接等の溶接ヘッドにも適用可能であり、各
種の溶接ヘッドの構造の小型化に応用することが可能で
ある。

【００４３】

【発明の効果】本発明によればトーチ回転用モータ、ワ
イヤ送給用モータ、トーチ上下用モータ等をすべてクラ
ンプリングに取り付けることができ、トーチ回転部、ワ
イヤ送給部、トーチ位置調整部を、被溶接チューブと隣
接する物体との間隔が僅少である被溶接部においても、
隣接する物体と干渉することなく回転させることがで
き、溶接部の１周の自動溶接が可能となるので、溶接不
良率の低減による品質向上と作業者の技量による品質の
ばらつきが解消されて品質安定化と品質向上とが可能と
なり、また溶接作業工数を従来工法と比較して約半分に
低減することが可能となるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係わる溶接ヘッドの概要
を示す１部切断側面図である。

【図２】本発明の実施の形態に係わる溶接ヘッドに、ト
ーチ、トーチ位置調整機構、ワイヤ送給用ローラ等が取
り付けられた状態を示す正面図である。

【図３】（ａ）は本発明の実施の形態に係わる溶接ヘッ
ドのトーチ上下機構を示す正面図、（ｂ）はトーチ左右
位置調整機構を示す１部切断側面図である。

【図４】従来の差し込み型溶接ヘッドの概要を示す図で
ある。

【図５】従来の円筒半割り型溶接ヘッドの概要を示す図
である。

【符号の説明】

１ａ、１ｂ…クランプリング ２ａ、２ｂ…トーチ回転リング ３ａ、３ｂ…ワイヤ送給リング ４…シリコンゴム ５ａ、５ｂ…固定ネジ ６…被溶接チューブ ７、８…かさ歯車 ９…ワイヤ送給用モータ １０…トーチ回転用モータ １１…トーチ上下用モータ １２…ワイヤ送給制御用エンコーダ １３…トーチ位置検出用エンコーダ １４、１５…平歯車 １６ａ、１６ｂ…ワイヤ送給用ローラ １７ａ、１７ｂ…歯車 １８…リール １９…ワイヤリール ２０…トーチ ２１…非消耗電極 ２２…シールドガス吐出口 ２３…ガスレンズ ２４…止めネジ ２５…冷却水流入口 ２６…冷却水流出口 ２７…アーク電流給電部 ２８…トーチ台 ２９…シャフト ３０…コイルバネ ３１ａ、３１ｂ…ピン ３２…ワイヤロープ ３３…偏心カム ３４…長穴 ３５…レバー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】溶接電源と、溶接ヘッドと、制御装置と、
   冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突き合わせ溶接用
   全姿勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、 上記溶接ヘッドは、それぞれの直径において２分割可能
   なクランプリングとトーチ回転リングとワイヤ送給リン
   グとを含んでなり、 被溶接チューブを覆って上記被溶接チューブの表面に不
   動に取り付けられた上記クランプリングに、トーチ上下
   用モータと、トーチ回転用モータと、トーチ位置検出用
   エンコーダと、ワイヤ送給用モータと、ワイヤ送給制御
   用エンコーダと、ワイヤリールとを取り付け、 上記クランプリングを覆って上記クランプリングの表面
   に接して回転可能に取り付けられ、上記トーチ回転用モ
   ータにより回転駆動される上記トーチ回転リングに、ト
   ーチと、トーチ位置調整機構と、一対のワイヤ送給用ロ
   ーラとを取り付け、 上記トーチ回転リングを覆って上記トーチ回転リングの
   表面に接して回転可能に取り付けられ、上記ワイヤ送給
   用モータにより回転駆動される上記ワイヤ送給リングに
   設けた歯車が上記ワイヤ送給用ローラに設けた歯車と係
   合して上記ワイヤ送給用ローラを回転させる、 ことを特徴とする溶接ヘッド。
2. 【請求項２】請求項１に記載する溶接ヘッドにおいて、
   上記クランプリングの内側に弾性材を取り付け、上記ワ
   イヤ送給リングに設けた締め付け手段により、２分割さ
   れた上記ワイヤ送給リングを互いに締め付けて固定する
   ことにより、上記クランプリングと上記被溶接チューブ
   との間で上記弾性材を圧縮し、上記弾性材の圧縮反力に
   より上記溶接ヘッドを上記被溶接チューブにクランプす
   ることを特徴とする溶接ヘッド。
3. 【請求項３】請求項１に記載する溶接ヘッドにおいて、
   上記トーチの正面形状は円弧形状であることを特徴とす
   る溶接ヘッド。
4. 【請求項４】溶接電源と、溶接ヘッドと、制御装置と、
   冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突合せ溶接用全姿
   勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、 トーチをトーチ台の一端部に取り付け、 上記トーチ台の他端部を回動可能に設置し、 上記トーチ台に、上記トーチを被溶接チューブの表面か
   ら離す方向にバネ力を作用するバネと、張力を加えるこ
   とにより上記トーチを上記被溶接チューブの表面に近付
   ける方向に作用するワイヤロープの１端とを取り付け、
   上記ワイヤロープの他端を巻取り、巻き戻しすることに
   より上記トーチと上記被溶接チューブの表面との距離を
   制御する、 ことを特徴とする溶接ヘッド。
5. 【請求項５】溶接電源と、溶接ヘッドと、制御装置と、
   冷却水ポンプとを含んでなるチューブ突合せ溶接用全姿
   勢自動溶接装置の溶接ヘッドにおいて、 トーチをトーチ台の一端部に取り付け、 上記トーチ台を、上記トーチ台の他端部に設けた偏心カ
   ムを有するシャフトをトーチ回転リングに設けた長穴に
   挿入することにより上記トーチ回転リングに取り付け、 上記偏心カムを回転させることによって上記シャフトを
   上記トーチ回転リングに固定または固定解除して、上記
   トーチ台の上記シャフトの軸方向に関する位置を調整す
   る、 ことを特徴とする溶接ヘッド。