JPH10193076A - 鋳造用中子 - Google Patents
鋳造用中子Info
- Publication number
- JPH10193076A JPH10193076A JP35091696A JP35091696A JPH10193076A JP H10193076 A JPH10193076 A JP H10193076A JP 35091696 A JP35091696 A JP 35091696A JP 35091696 A JP35091696 A JP 35091696A JP H10193076 A JPH10193076 A JP H10193076A
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- Japan
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- core
- casting
- bore
- wire
- reinforcing
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- Pending
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリンダ等のボアを簡単に強化できる鋳造用
中子を提供する。 【解決手段】 鋳型内に挿入してシリンダ等のボアを形
成する鋳造用中子において、中子１０の表面に、強化材
１３が充填された、鋳造溶湯金属で溶融する中空ワイヤ
１２を配置させたものである。
中子を提供する。 【解決手段】 鋳型内に挿入してシリンダ等のボアを形
成する鋳造用中子において、中子１０の表面に、強化材
１３が充填された、鋳造溶湯金属で溶融する中空ワイヤ
１２を配置させたものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダブロック
等を鋳造する際に用いる鋳造用中子に関するものであ
る。
等を鋳造する際に用いる鋳造用中子に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】エンジンの軽量、コンパクト化に向けて
シリンダブロックのライナーレス化がすすんでいるが、
シリンダのピストン摺動面には、耐摩耗性のある材料を
鋳込む方法が取られている。
シリンダブロックのライナーレス化がすすんでいるが、
シリンダのピストン摺動面には、耐摩耗性のある材料を
鋳込む方法が取られている。
【０００３】この方法は、アルミブロックでは鋳鉄材、
鋳鉄ブロックでは、特殊合金鋳鉄材などで円筒状に形成
し、この円筒をライナーとして鋳造と同時に鋳込むもの
であるが、鋳込みの前処理として各種の表面コーティン
グ、さらには予熱などが必要であり、コストアップや品
質不安定の要因となる。
鋳鉄ブロックでは、特殊合金鋳鉄材などで円筒状に形成
し、この円筒をライナーとして鋳造と同時に鋳込むもの
であるが、鋳込みの前処理として各種の表面コーティン
グ、さらには予熱などが必要であり、コストアップや品
質不安定の要因となる。
【０００４】そこで特開平４−６６２５９号公報に示さ
れるように、ボアを形成する中子の周囲にりん粉末を含
んだ発泡体を配置し、これを鋳型に挿入して溶湯を流し
込んで、シリンダボア面を高りん鋳鉄としたシリンダブ
ロックを鋳造する製造方法が提案されている。
れるように、ボアを形成する中子の周囲にりん粉末を含
んだ発泡体を配置し、これを鋳型に挿入して溶湯を流し
込んで、シリンダボア面を高りん鋳鉄としたシリンダブ
ロックを鋳造する製造方法が提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この製
造方法は、改質部分（強化部分）と他の部分とを区別す
るために鉄系カバーを設けてりん粉末が溶湯全体に流れ
て混合されるのを防止する必要があり、またその鉄系カ
バーに溶湯を中子側に導入するための複数の小孔を設け
る必要があり、製造コストが高くなる問題がある。
造方法は、改質部分（強化部分）と他の部分とを区別す
るために鉄系カバーを設けてりん粉末が溶湯全体に流れ
て混合されるのを防止する必要があり、またその鉄系カ
バーに溶湯を中子側に導入するための複数の小孔を設け
る必要があり、製造コストが高くなる問題がある。
【０００６】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、シリンダ等のボアを簡単に強化できる鋳造用中子を
提供することにある。
し、シリンダ等のボアを簡単に強化できる鋳造用中子を
提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明は、鋳型内に挿入してシリンダ等の
ボアを形成する鋳造用中子において、中子の表面に、強
化材が充填された、鋳造溶湯金属で溶融する中空ワイヤ
を配置させた鋳造用中子である。
に、請求項１の発明は、鋳型内に挿入してシリンダ等の
ボアを形成する鋳造用中子において、中子の表面に、強
化材が充填された、鋳造溶湯金属で溶融する中空ワイヤ
を配置させた鋳造用中子である。
【０００８】請求項２の発明は、シリンダボアを形成す
る中子の外周面の上下に強化材が充填された中空ワイヤ
を巻き付けた請求項１記載の鋳造用中子である。
る中子の外周面の上下に強化材が充填された中空ワイヤ
を巻き付けた請求項１記載の鋳造用中子である。
【０００９】請求項３の発明は、強化部材は、鋳造溶湯
金属のマトリックスの合金化元素である請求項１又は２
記載の鋳造用中子である。
金属のマトリックスの合金化元素である請求項１又は２
記載の鋳造用中子である。
【００１０】請求項４の発明は、強化部材は、鋳造溶湯
金属のマトリックスに分散する硬質粒子である請求項１
又は２記載の鋳造用中子である。
金属のマトリックスに分散する硬質粒子である請求項１
又は２記載の鋳造用中子である。
【００１１】請求項５の発明は、強化部材は、鋳造溶湯
金属のマトリックスに分散する硬質粒子の周りにマトリ
ックスの合金化元素の粒子が被覆された複合化粒子であ
る請求項１又は２記載の鋳造溶中子である。
金属のマトリックスに分散する硬質粒子の周りにマトリ
ックスの合金化元素の粒子が被覆された複合化粒子であ
る請求項１又は２記載の鋳造溶中子である。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
を添付図面に基づいて詳述する。
【００１３】図１は、本発明の鋳造用中子を示し、図に
おいて、シリンダブロックのボアを形成する中子１０の
外周面の上部と下部に強化用線材１１を配置する。
おいて、シリンダブロックのボアを形成する中子１０の
外周面の上部と下部に強化用線材１１を配置する。
【００１４】この強化用線材１１は、中空ワイヤ１２内
に強化材１３が充填されてなり、中子１０の外周面の上
部と下部に巻き付けられて配置される。
に強化材１３が充填されてなり、中子１０の外周面の上
部と下部に巻き付けられて配置される。
【００１５】この中空ワイヤ１２に充填する強化材１３
は、シリンダブロックを形成する鋳鉄マトリックス部の
強化元素である、Ｃｕ，Ｍｎ，Ｍｏ，Ｃｒ，Ｍｇ等、母
材鋳鉄と同一の鋳鉄粉とを混合した粉体を、Ｆｅ，Ｃ
ｕ，Ｎｉ，Ａｌ等の金属鞘などで形成した中空ワイヤ１
２に封入してワイヤ状の強化線材１１とする。
は、シリンダブロックを形成する鋳鉄マトリックス部の
強化元素である、Ｃｕ，Ｍｎ，Ｍｏ，Ｃｒ，Ｍｇ等、母
材鋳鉄と同一の鋳鉄粉とを混合した粉体を、Ｆｅ，Ｃ
ｕ，Ｎｉ，Ａｌ等の金属鞘などで形成した中空ワイヤ１
２に封入してワイヤ状の強化線材１１とする。
【００１６】また強化材１３は、アルミナ等硬質の粒子
を核粒子とし、その外周にマトリックス部と合金を形成
するＣｕ，Ｃｒ，Ｍｏ等を子粒子として被覆した複合化
粒子（カプセル粒子）を用いても良い。
を核粒子とし、その外周にマトリックス部と合金を形成
するＣｕ，Ｃｒ，Ｍｏ等を子粒子として被覆した複合化
粒子（カプセル粒子）を用いても良い。
【００１７】中空ワイヤ１２は、鋳鉄溶湯による溶融合
金化を確実に引き起こすために、その厚さはできるだけ
薄いものが望ましく、０．２ｍｍ以下のものが望まし
い。また強化元素の粉末は、１種類以上とし、トータル
で中空ワイヤ１２も含めてＦｅ形成分の１０ｗｔ％以下
のものが望ましい。
金化を確実に引き起こすために、その厚さはできるだけ
薄いものが望ましく、０．２ｍｍ以下のものが望まし
い。また強化元素の粉末は、１種類以上とし、トータル
で中空ワイヤ１２も含めてＦｅ形成分の１０ｗｔ％以下
のものが望ましい。
【００１８】強化用線材１１の径ｄは、任意の径のもの
を用いるが、その巻間隔が約１／２〜１．０ｄとなるよ
うに隙間を開けて巻き付け、溶湯との接触を良好に保っ
て溶融合金化不良を防止する。また巻き付け範囲ｅは、
ピストンの上死点と下死点部に対応するよう中子１０の
上下にそれぞれ２０ｍｍ以上巻き付ける。
を用いるが、その巻間隔が約１／２〜１．０ｄとなるよ
うに隙間を開けて巻き付け、溶湯との接触を良好に保っ
て溶融合金化不良を防止する。また巻き付け範囲ｅは、
ピストンの上死点と下死点部に対応するよう中子１０の
上下にそれぞれ２０ｍｍ以上巻き付ける。
【００１９】この中子１０に強化線材１１を巻き付けた
鋳造用中子２０を図３に示すように型枠２１内にセット
し、その型枠２１内に鋳鉄などの溶湯金属を流し込むこ
とで、図２に示したシリンダブロック２２を鋳造でき
る。
鋳造用中子２０を図３に示すように型枠２１内にセット
し、その型枠２１内に鋳鉄などの溶湯金属を流し込むこ
とで、図２に示したシリンダブロック２２を鋳造でき
る。
【００２０】図２において、２３はウォータジャケッ
ト、２４は、本発明の鋳造用中子２０で鋳造したシリン
ダボアで、そのシリンダ内面に従来のシリンダライナに
相当する強化層２５が、鋳鉄の鋳込みと同時に形成でき
る。
ト、２４は、本発明の鋳造用中子２０で鋳造したシリン
ダボアで、そのシリンダ内面に従来のシリンダライナに
相当する強化層２５が、鋳鉄の鋳込みと同時に形成でき
る。
【００２１】すなわち、型枠内に溶湯が注入されると、
その溶湯の熱で強化線材１１の中空ワイヤ１２が溶融
し、ワイヤ１２内に充填された、強化材１３が溶湯と混
合して分散し、合金化したり或いはそのままの状態で分
散して強化層２５となる。
その溶湯の熱で強化線材１１の中空ワイヤ１２が溶融
し、ワイヤ１２内に充填された、強化材１３が溶湯と混
合して分散し、合金化したり或いはそのままの状態で分
散して強化層２５となる。
【００２２】本発明においては、従来の鋳包みに較べて
鋳包み材の前処理或いは予熱は不要であり、中子１０に
強化線材１１を巻き付けるだけであり、また強化線材１
１自体、巻き付けることで保持力があるため、そのまま
の状態で鋳込むことが可能となる。
鋳包み材の前処理或いは予熱は不要であり、中子１０に
強化線材１１を巻き付けるだけであり、また強化線材１
１自体、巻き付けることで保持力があるため、そのまま
の状態で鋳込むことが可能となる。
【００２３】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、中子に強
化材を充填した中空ワイヤを巻き付けてシリンダブロッ
ク等を鋳込むことで、ボア表面に強化層を簡単に形成す
ることが可能となる。
化材を充填した中空ワイヤを巻き付けてシリンダブロッ
ク等を鋳込むことで、ボア表面に強化層を簡単に形成す
ることが可能となる。
【図１】本発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図２】本発明の鋳造用中子で鋳造したシリンダブロッ
クの平断面図である。
クの平断面図である。
【図３】図２の鋳造時の状態を示す断面図である。
１０ 中子 １１ 強化線材 １２ 中空ワイヤ １３ 強化材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 裕一郎 神奈川県藤沢市土棚８番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 小池 朝夫 神奈川県藤沢市土棚８番地 株式会社い すゞ中央研究所内 (72)発明者 元吉 正人 神奈川県藤沢市土棚８番地 株式会社い すゞ中央研究所内
Claims (5)
- 【請求項１】 鋳型内に挿入してシリンダ等のボアを形
成する鋳造用中子において、中子の表面に、強化材が充
填された、鋳造溶湯金属で溶融する中空ワイヤを配置さ
せたことを特徴とする鋳造用中子。 - 【請求項２】 シリンダボアを形成する中子の外周面の
上下に強化材が充填された中空ワイヤを巻き付けた請求
項１記載の鋳造用中子。 - 【請求項３】 強化部材は、鋳造溶湯金属のマトリック
スの合金化元素である請求項１又は２記載の鋳造用中
子。 - 【請求項４】 強化部材は、鋳造溶湯金属のマトリック
スに分散する硬質粒子である請求項１又は２記載の鋳造
用中子。 - 【請求項５】 強化部材は、鋳造溶湯金属のマトリック
スに分散する硬質粒子の周りにマトリックスの合金化元
素の粒子が被覆された複合化粒子である請求項１又は２
記載の鋳造溶中子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35091696A JPH10193076A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 鋳造用中子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35091696A JPH10193076A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 鋳造用中子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10193076A true JPH10193076A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=18413782
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35091696A Pending JPH10193076A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 鋳造用中子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10193076A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017109246A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 被覆コアを使用して内部通路を有する部品を形成するための方法及びアセンブリ |
-
1996
- 1996-12-27 JP JP35091696A patent/JPH10193076A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017109246A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 被覆コアを使用して内部通路を有する部品を形成するための方法及びアセンブリ |
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