JPH10192319A - 膜部材付き生体用貫通部材、開閉部材係合部付き生体用貫通部材及び着脱部材付き生体用貫通部材 - Google Patents

膜部材付き生体用貫通部材、開閉部材係合部付き生体用貫通部材及び着脱部材付き生体用貫通部材

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JPH10192319A
JPH10192319A JP8358965A JP35896596A JPH10192319A JP H10192319 A JPH10192319 A JP H10192319A JP 8358965 A JP8358965 A JP 8358965A JP 35896596 A JP35896596 A JP 35896596A JP H10192319 A JPH10192319 A JP H10192319A
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penetrating member
hole
opening
penetrating
living body
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JP8358965A
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English (en)
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Yoshifumi Inoue
善文 井上
Michiichi Nishio
道一 西尾
Yasuhiko Inui
靖彦 乾
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排便管理が容易で袋貼着等による炎症の心配
もなく、ひいては患者のより完全な社会復帰のために貢
献することができる膜部材付き生体用貫通部材を提供す
る。 【解決手段】 人工肛門1において、貫通部材2がヒド
ロキシアパタイト等の生体親和性を有した材料で構成さ
れて人体腹壁Bに埋設され、その貫通孔3は一方が人体
腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口する。ま
た、貫通孔3の内周面を覆うように柔軟性を有する膜部
材3が取り付けられ、腸管Fの出口部が貫通孔3に対し
内側開口部側から挿入され、膜部材3に固定される。腸
管Fが蠕動運動すると膜部材3もこれに追従して移動す
るので、腸管Fの活動をスムーズな状態に維持すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工肛門及び人工膀
胱等に使用される膜部材付き生体用貫通部材、開閉部材
係合部付き生体用貫通部材及び着脱部材付き生体用貫通
部材に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、大腸癌、直腸癌あるいはその他の
病態において、本来の肛門からの排便が不可能あるいは
不都合な場合に造設される人工肛門(あるいは消化器ス
トーマ)は、例えば図21に示すように、腹壁Bに貫通
孔Hを形成して腸管Lの末端を該貫通孔Hに縫合・固定
することにより形成されている。このような人工肛門
は、外に突き出た腸壁は神経が通っていないので痛みを
感ずることはないが、腸管Lの開口部は常時開いたまま
の状態になっており、しかも本来の肛門のように活約筋
による排泄のコントロールが不可能であることから、便
はオストメイトの意思とは関係なく出てしまうことにな
る。この場合、排便管理はもちろんのこと、臭気の発生
も社会復帰を目指すオストメイトにとって切実な問題で
あり、従来より排便処理のための器具が各種考案されて
いる。
【0003】例えば図21に示すものでは、腸管Lの開
口周縁部において人体皮膚面に、フランジ状の樹脂リン
グ101を粘着材102により貼着するとともに、係合
部103aにより樹脂製の袋103を樹脂リング101
に係合させて腸管Lの開口部を該袋103で覆い、ここ
に便等の排出物を貯溜するようになっている。一方、特
公平3−62429号公報には、セラミックス製の開通
部材を一端側が生体内に、他端側が生体外に位置するよ
うに埋設し、その通孔に通されたカテーテルにより排泄
物を体外に導く方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図21
に示す人工肛門においては、人体皮膚に樹脂リング10
1が貼着されるために、皮膚から生ずる汗や脂分等によ
り粘着力がゆるんで脱落しやすいほか、直接貼着による
異物感あるいは不快感がもたらされる欠点がある。ま
た、皮膚の同じ場所に繰返し貼着されるために、例えば
皮膚を痛めないよう粘着材の材質にも特別な工夫が必要
であった。一方、24時間に1度位の割合で700〜1
000ccの温水を腸管Lの開口部から注入し、腸内の便
を洗い流してしまう方法(洗腸法)もあるが、その場合
は、オストメイトは毎日1時間程度は洗腸のために拘束
され、そのための装具、時間及び手間のために生活に少
なからぬ支障を来たす問題がある。また、セラミックス
製の開通部材を用いる前記公報技術においても、便等を
カテーテルにより体外に導く構造となっていることか
ら、特別な装置を用いた排便処理が必要となり、排便以
外は健常であるオストメイトにとっては不自由を強いら
れるケースが多い。
【0005】本発明の課題は、例えば人工肛門及び人工
膀胱等に適用された場合に、排便あるいは排尿管理が容
易となり、また樹脂リング貼着等による異物感や不快感
もなく、ひいてはオストメイトのより完全な社会復帰の
ために貢献することができる膜部材付き生体用貫通部
材、開閉部材係合部付き生体用貫通部材及び着脱部材付
き生体用貫通部材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために本発明の膜部材付き生体用貫通部材
は、少なくともその一部が生体親和性を有した材料で構
成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一方が人体腹
部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口する貫通孔
を有する貫通部材と、その貫通部材に対し、貫通孔の内
周面を覆うように、かつその少なくとも一部分が該内周
面に対し移動することを許容された状態で、直接又は他
部材を介して間接的に取り付けられ、貫通孔に挿入され
る腸管ないし尿管の取付対象となる膜部材とを備えたこ
とを特徴とする。なお、膜部材は柔軟性を有するものと
して構成できる。
【0007】上記膜部材付き生体用貫通部材は、例えば
人工肛門あるいは人工膀胱に適用できる。この場合、従
来の人工肛門のように腸管ないし尿管を直接腹壁に縫合
するのではなく、貫通孔を有して腹壁に埋設・固定され
る上記生体用貫通部材に腸管ないし尿管を取り付けるこ
とにより、該生体用貫通部材を介して腸管ないし尿管か
ら便ないし尿等の排出物を排出させる人工肛門あるいは
人工膀胱の構成が実現できる。具体的には、貫通部材
は、少なくともその一部が生体親和性を有した材料で構
成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一方が人体腹
部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口する貫通孔
を有するものとして構成される。また、該貫通部材に
は、上記貫通孔の内周面を覆うように、かつその少なく
とも一部分が該内周面に対し移動することを許容された
状態で、膜部材が直接又は他部材を介して間接的に取り
付けられる。そして、上記貫通孔において貫通部材内に
挿入された腸管ないし尿管が該貫通孔の内周面を覆う膜
部材に固定され、該腸管ないし尿管からの排出物が該貫
通孔の腹部外側の開口部(外側開口部)から体外に排出
される。
【0008】本発明の膜部材付き生体用貫通部材を用い
れば、腸管ないし尿管が貫通部材に直接固定されるので
はなく、貫通部材の貫通孔内周面を覆う膜部材に取り付
けられるので、例えば腸管が運動(例えば蠕動運動)し
た際に膜部材がこれに追従して貫通部材の内周面に対し
相対的に移動し、ひいては腸管の活動をスムーズな状態
に維持することができる。なお、膜部材としては、柔軟
性を有するものとしてシリコンゴム、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリ四フッ化エチレン樹脂等のシー
ト、あるいはそれら樹脂もしくはその他の樹脂の繊維に
より形成した不織布状あるいは網状の形成物により構成
することができる。
【0009】また、上記構成においては貫通部材に対
し、その外側開口部を塞ぐ蓋等の開閉部材を着脱可能に
取り付けることができる。このようにすれば、貫通部材
の開口部を密閉することができ、排便ないし排尿管理を
極めて容易に行うことができる。そして、排便ないし排
尿を行う際には、開閉部材を貫通部材から取り外して排
出物をトレイ等で受けたり、あるいは上記貫通部材の外
側開口部側に便回収用の袋を取り付けてここに排出物を
貯溜するようにすれば、該排出物の回収をスムーズに行
うことができる。また従来のように袋固定用の樹脂リン
グを皮膚に直接貼着する必要がなくなることから、該リ
ング貼着による異物感、あるいは汗や脂によるリングの
脱落といったトラブルも生じない。
【0010】さらに、上記構成においては、カテーテル
等を用いることなく貫通部材から排出物を直接排出でき
ることから、排便処理のための特殊な装置も不要とな
り、オストメイトが排便ないし排尿のために受ける不自
由も低減される。
【0011】次に、上記構成の膜部材付き生体用貫通部
材においては、腸管ないし尿管の取付対象となる上記膜
部材が内側に固定されるとともに、貫通部材の貫通孔に
挿入されて該貫通部材に対し着脱可能に係合する着脱部
材を設けることができる。このようにすれば、腸管ない
し尿管に着脱部材を装着し、次いでその着脱部材を貫通
部材へ装着し、さらに貫通部材を腹壁部へ取り付けるこ
とにより、人工肛門のあるいは人工膀胱の造設手術を簡
単に行うことができる。また、腸管ないし尿管を貫通部
材の貫通孔に挿入した状態で該貫通部材を腹壁部に縫合
後、貫通部材の外側開口部から引き出された腸管ないし
尿管に着脱部材を固定し、その後、該着脱部材を腸管と
ともに貫通部材側に押し込んで装着を行うようにしても
よい。
【0012】貫通部材の構成材質としては、生体親和性
に優れたセラミックス材料、具体的には、ヒドロキシア
パタイトセラミック、リン酸カルシウム系ガラス(例え
ばアパタイト−ウォラストナイトガラスセラミック、リ
ン酸カルシウム系結晶化ガラス)等のリン酸カルシウム
系セラミックを使用することができる。このうち、ヒド
ロキシアパタイトは特に良好な生体親和性を有し、例え
ば生体親和性の悪い材質を用いた場合に起こるダウング
ロウス(down growth:腹壁に埋設された貫通部材と腹
壁組織との間に上皮組織が潜り込んで、貫通部材を排出
しようとする現象)もほとんど生じる心配がなく、本発
明に好適に使用することができる。また、Ti又はTi
合金、あるいはCo−Cr合金等、生体親和性に優れた
金属材料、さらには高密度ポリエチレン樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂あるいはシリコンゴム等の生体
親和性に優れた高分子材料を使用することも可能であ
る。
【0013】さらに、貫通部材の全体を単一の材質で構
成するのではなく、複数の材質を組み合わせて使用する
ことも可能である。例えば、貫通部材を、その外周面を
含む第一層とそれに隣接する第二層との少なくとも2層
構造とし、少なくともその第一層を生体親和性を有する
セラミック材料又は金属材料とすることができる。具体
的には、第二層を金属材料(望ましくは、Ti又はTi
合金、あるいはCo−Cr合金等)、プラスチック又は
ゴム(望ましくは、高密度ポリエチレン樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂あるいはシリコンゴム等)等の
高分子材料、あるいはセラミック(ジルコニア、アルミ
ナ等)で構成し、第一層を前述のリン酸カルシウムセラ
ミックで構成することができる。すなわち、貫通部材の
うち、生体組織である腹壁部と直接接触する部分のみを
生体親和性に特に優れたヒドロキシアパタイト等のリン
酸カルシウムセラミックで構成し、他を金属材料ないし
高分子材料で構成することで、前述のダウングロウス等
の問題を回避しつつ、例えば金属を使用した場合には貫
通部材の強度あるいは靱性が向上し、高分子材料を用い
た場合にはその軽量化を図ることができる。
【0014】このような2層構造を有する貫通部材を製
造する場合、第二層部分に対し、第一層部分をプラズマ
溶射やゾルゲル法等の方法によりコーティングして形成
する方法のほか、第一層部分と第二層部分とをそれぞれ
別体に形成しておいて、これらを接合により一体する方
法も可能である。後者の場合、貫通部材はさらに具体的
に、金属材料又は高分子材料により構成され、内周面が
前述の貫通孔を形成する第二層としての筒状部と、生体
親和性を有するセラミックスにより構成され、該筒状部
の外周面を覆う第一層としてのセラミック層とを有し、
外側開口部が形成されている側において筒状部の端部に
は、開閉部材を着脱可能に係合させるための開閉部材係
合部が形成された構成とすることができる。
【0015】具体的には、開閉部材係合部は、例えば筒
状部の外側開口部側端部内周面に形成された雌ねじ部と
することができる。この場合、開閉部材は、自身に形成
された雄ねじ部が上記雌ねじ部に螺合することで、外側
開口部を着脱可能に塞ぐこととなる。一方、外側開口部
側において筒状部の外周面端部に、セラミック層により
覆われない露出部を形成し、その露出部に開閉部材係合
部としての雄ねじ部を形成することもできる。この場合
は開閉部材は、自身に形成された雌ねじ部が上記雄ねじ
部に螺合することで、外側開口部を着脱可能に塞ぐこと
となる。また、筒状部の上記露出部には、開閉部材係合
部としての環状の凸条部あるいは溝部を、その周方向に
形成することもできる。この場合、開閉部材は、筒状部
の端部に外側から嵌まり込むものとして構成でき、その
内周面には、上記凸条部あるいは溝部と係合する溝部又
は凸条部を形成することができる。
【0016】すなわち、貫通部材の外側開口部を、例え
ばねじ式あるいは嵌合式の開閉部材により塞ぐようにす
れば、人工肛門の密閉性を向上させる上でさらに都合が
よいが、貫通部材の全体をセラミックスで構成した場
合、後加工によりねじ部や嵌合用の凸条部あるいは溝部
等の開閉部材係合部を形成するのが困難な問題がある。
そこで、貫通部材を2層構造とし、内側の筒状部を金属
材料あるいは高分子材料で構成してこれに開閉部材係合
部を形成するようにすれば、該開閉部材係合部を加工や
成型等により容易に形成することができる。
【0017】次に、本発明の開閉部材係合部付き生体用
貫通部材は、下記のように構成されることを特徴とす
る。すなわち、少なくともその一部が生体親和性を有す
る材料で構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一
方が人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口
する貫通孔を備え、その貫通孔には腸管又は尿管が直接
又は他部材を介して間接的に固定されることが予定され
る。そして、金属材料又は高分子材料により構成されて
内周面が貫通孔を形成する筒状部と、生体親和性を有す
るセラミックスにより構成され、前記筒状部の外周面を
覆うセラミック層とを有し、貫通孔の腹部外側に開口す
る側において筒状部の端部には、開閉部材を着脱可能に
係合させるための開閉部材係合部が形成される。この場
合、腸管ないし尿管は、直接又は他部材を関して間接的
に、貫通部材の貫通孔の内周面に対して固定することが
でき、該腸管ないし尿管からの排出物を貫通孔の腹部外
側に位置する開口部(外側開口部)から排出することが
できる。該構成によれば、貫通部材の開口部を密閉する
ことができ、排便ないし排尿管理を極めて容易に行うこ
とができる。そして、排便ないし排尿を行う際には、開
閉部材を貫通部材から取り外して排出物をトレイ等で受
けたり、あるいは上記貫通部材の外側開口部側に便回収
用の袋を取り付けてここに排出物を貯溜するようにすれ
ば、該排出物の回収をスムーズに行うことができる。ま
た従来のように袋固定用の樹脂リングを皮膚に直接貼着
する必要がなくなることから、該リング貼着による異物
感、あるいは汗や脂によるリングの脱落といったトラブ
ルも生じない。さらに、開閉部材を取り付けるための開
閉部材係合部を加工等により容易に形成することができ
る。
【0018】また、本発明の着脱部材付き生体用貫通部
材は、少なくともその一部が生体親和性を有した材料で
構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一方が人体
腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口する貫通
孔を有する貫通部材と、腸管ないし尿管が内側に固定さ
れるとともに、前記貫通部材の貫通孔に挿入されて該貫
通部材に対し着脱可能に係合する着脱部材とを備えるこ
とを特徴とする。これにより、着脱部材を介して貫通部
材の貫通孔に対し着脱可能に装着された腸ないし尿管か
らの排出物を、貫通孔の腹部外側の開口部(外側開口
部)から体外に排出することができる。また、腸管ない
し尿管に着脱部材を装着し、次いでその着脱部材を貫通
部材へ装着し、さらに貫通部材を腹壁部へ取り付けるこ
とにより、人工肛門ないし人工膀胱の造設手術を簡単に
行うことができる。
【0019】なお、上記開閉部材係合部付き生体用貫通
部材ないし着脱部材付き生体用貫通部材の構成には、前
述の膜部材付き生体用貫通部材の構成要件を付加するこ
とができる。
【0020】また、以上説明した膜部材付き生体用貫通
部材、開閉部材係合部付き生体用貫通部材及び着脱部材
付き生体用貫通部材の各構成においては、貫通部材の外
周面から横方向に張り出してこれと一体的に形成された
張出部を設け、その張出部を腹壁内に埋設することによ
り、又は腹壁の内面側に固着することにより、貫通部材
を該腹壁に対して固定する構成とすることができる。こ
れにより、貫通部材を腹壁に対し安定的に取り付けるこ
とができる。また、外側開口部が形成されている側が腹
壁外面から突出するように貫通部材を腹壁に埋設し、該
外側開口部を開閉可能に塞ぐ開閉部材を、その突出部に
おいて貫通部材に対し着脱可能に装着する構成とするこ
ともできる。こうすれば、開閉部材を貫通部材に着脱す
る際に、開閉部材と腹壁部との間に干渉が生じにくく、
ひいては上記開閉部材の着脱が行いやすくなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の膜
部材付き生体用貫通部材、開閉部材係合部付き生体用貫
通部材ないし着脱部材付き生体用貫通部材を用いて造設
された人工肛門1を示す断面模式図である。すなわち、
該人工肛門1においては、その全体が生体親和性を有す
るセラミックス、例えばヒドロキシアパタイトセラミッ
ク焼成体により筒状に形成された貫通部材2が、その一
方の端面が人体腹壁Bの一方の側すなわち腹部の内側
に、他方の端面が腹壁Bの他方の側すなわち腹部の外側
にそれぞれ位置するように該腹壁Bに埋設されるととも
に、その軸方向には貫通孔3が形成され、腹部の内側に
位置する端面に内側開口部3aを、同じく外側に位置す
る端面に外側開口部3bをそれぞれ開口している。
【0022】貫通部材2には、内側開口部3a寄りの位
置においてその外周面に、図4に示すようにフランジ状
の張出部4が横方向に張り出すように形成されており、
図1に示すように、これが腹壁B内に埋設され、さらに
図7に示すように縫合により固定されている。一方、そ
の外側開口部3b側の端部は腹壁Bの外面から所定高さ
(例えば10〜20mm程度)だけ突出している。また、
その突出部分の外周面には、図1に示すように、外側開
口部3bの周縁に沿って低い嵌合用リブ5が形成され、
これにバルブ機構部20が係合するとともに、該バルブ
機構部20には、開閉部材としての排出物回収袋40が
装着されて、上記貫通部材2の外側開口部3bが開閉可
能に塞がれるようになっている。
【0023】バルブ機構部20は、ベース部材21と回
転遮蔽部材22とを備えて構成されている。ベース部材
21は、貫通部材2の外側開口部3bを塞ぐ円板状の底
部21aと、その周縁に沿ってこれと一体に形成される
とともに貫通部材21の端部に外側から嵌まり込む側壁
部21bとを有する。なお、側壁部21bの内周面端縁
には周方向に沿って円環状のリブ21cが貫通部材用バ
ルブ側係合部として形成されており、これが貫通部材2
の嵌合用リブ5(貫通部材側係合部)と係合することに
より、ベース部材21は貫通部材2に対し着脱可能に取
り付けられることとなる。また、底部21には、その厚
さ方向(すなわち、排出物の排出方向)に貫通孔21d
が形成されている。
【0024】一方、回転遮蔽部材22は、ベース部材2
1よりも少し大径に形成された底部22aと、その周縁
に沿ってこれと一体に形成され、ベース部材21に外側
から嵌まり込む側壁部22bとを有する。底部22a
は、ベース部材21の底部21aに対しピン23により
回転可能に結合されている。なお、側壁部22bの内周
面端縁には周方向に沿って円環状のリブ22cが形成さ
れており、これがベース部材21の外周面に形成された
円環状の溝21eと係合している。一方、底部22aに
は、その厚さ方向(すなわち、排出物の排出方向)に貫
通孔22dが形成されている。なお、ピン23は省略し
てもよい。
【0025】また、図3に示すように、排出物回収袋4
0は、排出物の回収入口41aが形成された樹脂製の袋
本体41と、回収入口41aの周縁において熱圧着等に
より袋本体41に対しこれと一体化されたリング状の着
脱部42とを備えている。そして、図1に示すように、
着脱部42の内周面から突出して設けられた円環状のリ
ブ42a(袋側係合部)が、回転遮蔽部材22の外周面
に形成された円環状の溝22e(袋用バルブ側係合部)
に嵌合することにより、該回転遮蔽部材22、すなわち
バルブ機構部20に対し着脱可能に取り付けられる。そ
して、図2に示すように、その貫通孔22dとベース部
材21側の貫通孔21dとの間に重なり部が形成されて
いる場合は、腸管Fからの排出物の排出が許容される一
方、図1に示すように、重なり部が形成されていない場
合には、排出物の排出が遮断される。
【0026】次に、貫通部材2の内側には着脱部材7が
着脱可能に固定され、この着脱部材7に対して腸管Fの
末端部が固定されている。図4に示すように、着脱部材
7は、プラスチック等の弾性材料により構成された2つ
のリング部材7aが対向配置されるとともに、それらが
連結部材7bにより互いに連結・一体化された構造を有
し、図1に示すように、その内側にはシリコンゴムシー
ト等で構成された膜部材8が、その内周面を覆うように
固定されている。そして、腸管Fの出口側末端部はその
内側に挿入されて上記膜部材8に固定されている。さら
に、腸管Fが固定された状態の着脱部材7は、貫通部材
2の貫通孔3内に係合・固定される。
【0027】上記人工肛門の1の造設手術は例えば次の
ようにして行う。すなわち、腹壁Bに切開により貫通穴
Hを形成し、そこから腸管を引き出すとともに、図5に
示すように、該腸管Fに着脱部材7を取り付ける。着脱
部材7のリング部材7aには、厚さ方向に貫通する糸挿
通孔7cが例えば周方向に沿って所定の間隔で複数形成
され、膜部材8の両縁部が各糸挿通孔7cにおいて縫合
糸7dにより縫着されている。そして、腸管Fは、例え
ば各リング部材7aに近接する位置において、縫合糸7
eにより膜部材8に対して縫着される。
【0028】図4に示すように、着脱部材7のリング部
材7aには、半径方向にスリット7fが形成されてお
り、図6(a)に示すように、該スリット7fの形成方
向と交差する向きにおいて半径方向両側から圧縮力を加
えることにより、該リング部材7aが縮径することが許
容されるようになっている。一方、図1に示すように、
貫通部材1の貫通孔3は、リング部材7aの外径とほぼ
同寸法の内径を有して当該リング部材7aの挿入を許容
するとともに、その内周面両端部には周方向に沿って低
い係合リブ3c,3dがそれぞれ形成されており、該リ
ブ3c,3dの内縁間の距離が、着脱部材7の軸方向高
さとほぼ等しくされている。そして、図6(b)に示す
ように、腸管Fを固定した状態で各リング部材7aを両
側から圧縮して縮径させ、その状態で着脱部材7を貫通
孔3に対し外側開口部3bから挿入して圧縮を解除する
と、リング部材7aがそれぞれ弾性復帰して、着脱部材
7が係合リブ3c,3dの間に係合して腸管7とともに
貫通部材2に対し固定される。
【0029】この状態で図7に示すように、貫通穴Hに
おいて腹筋B2と腹膜B1との間を剥離してそこに貫通部
材2の張出部4を挿入する。張出部4には、これを厚さ
方向に貫通する糸挿通孔4aが、その周方向に沿って所
定の間隔で複数形成されており、腹筋B2、張出部4及
び腹膜B1を、各糸挿通孔4aにおいてそれらを貫く縫
合糸4bにより縫合することにより貫通部材2の固定、
すなわち人工肛門1の造設が完了する。なお、腸管Fを
貫通部材2の貫通孔3に挿入し、その状態で該貫通部材
2を腹壁Bに縫合後、貫通部材2の外側開口部3bから
引き出された腸管Fの末端部に着脱部材7を固定し、そ
の後、該着脱部材7を腸管Fとともに貫通部材2側に押
し込んで装着を行うようにしてもよい。また、図8に示
すように張出部4は、腹膜B1の下面に固定するように
してもよい。
【0030】以下、人工肛門1の作用について説明す
る。すなわち、図1に示すようにバルブ機構部20を閉
状態とすれば、腸管Fからの便等の排出物はこれに遮断
されて、その外部への漏洩が阻止される。この状態にお
いては、排出物回収袋40は取り外した状態としていて
も差しつかえない。次に、排出物の排出を行う場合は回
収袋40をバルブ機構部20へ装着し、次いで、図2に
示すように、回転遮蔽部材22を回転させてその貫通孔
22dをベース部材21側の貫通孔21dと一致させる
と、腸管Fからの排出物は、貫通部材2の貫通孔3の外
側開口部3bから貫通孔21d,22dを通り、回収袋
40に回収される。排出が終了すれば、再び回転遮蔽部
材22を回転させて図1に示す遮断状態とし、その後、
回収袋40を貫通部材2から取り外して処分すればよ
い。そして、常時はバルブ機構部20を閉状態としてお
くことで、外側開口部3aからの排出物の漏洩はほとん
ど生じず、臭気の発生も気にならない。
【0031】また、腸管Fはシリコンゴム等で構成され
た膜部材8に固定されていることから、腸管Fが蠕動運
動した際には膜部材8もその動きに追従して伸び縮み
し、貫通部材2に対する腸管Fの相対移動が許容され
る。これにより、腸管Fのスムーズな運動が維持され
る。さらに、腸管Fは、貫通部材2とは別体の着脱部材
7に固定された後、該着脱部材7とともに貫通部材3に
対しリング部材7aの弾性変形を用いてワンタッチで装
着されることから、腹壁Bに埋設された貫通部材2に腸
管Fを直接縫合する場合と比べて、その取付手術を容易
に行うことができる。
【0032】一方、貫通部材2は、その全体がヒドロキ
シアパタイトセラミックにより構成されていることから
生体親和性に優れる。例えば、貫通部材2を生体親和性
のそれほどよくない材質で構成した場合、図22に示す
ように、腹壁Bに埋設された貫通部材2と腹壁組織との
間に上皮組織B3が潜り込み、貫通部材2を排出しよう
として、該貫通部材2と組織との間に隙間を生じてしま
う、いわゆるダウングロウス(down growth)が生ずる
問題があるが、貫通部材2をヒドロキシアパタイトセラ
ミックで構成することによりダウングロウスを極めて起
こりにくくすることができる。
【0033】なお、貫通部材2は、その全体を、生体親
和性を有するセラミック材料と、同じく生体親和性を有
する高分子材料との複合材料で形成してもよい。図9
(b)に示すように、複合材料50は、高分子材料52
中にセラミック材料の粉末51が分散したものとして構
成される。この場合、高分子材料50としては、ポリメ
チルメタクリレート、ポリビスメタクリル酸グリシジル
あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂等が好適に使
用される。一方、セラミック材料粉末51としては、前
述のヒドロキシアパタイトセラミックの粉末が使用でき
る。
【0034】上記複合材料50により貫通部材2を形成
する方法としては、射出成型法を採用することができ
る。具体的には、高分子材料とセラミック材料粉末とを
混練して複合材料50のコンパウンド(混練物)を作
り、これを図9(a)に示すように、加熱・軟化させて
金型MのキャビティK内に射出することにより貫通部材
2が形成される。なお、射出成型法を用いる場合、高分
子材料に対するセラミック材料粉末の配合量は、10〜
80体積%程度とするのがよい。セラミック材料粉末の
配合量が80体積%を超えると、混練物の流動性が低下
して、成型体(すなわち貫通部材2)に欠陥が生じやす
くなる。一方、配合量が10体積%未満になると、貫通
部材2の耐久性に問題が生じたり、生体親和性が不足し
たりする場合がある。
【0035】また、複合材料素材に、切削や切断等の加
工を施して所期の形状とする方法を用いてもよい。図1
0は、素材を切削バイトVで旋削して貫通部材2を形成
する場合の例を示している。この場合、貫通部材2の全
体を加工により形成してもよいが、射出成型等により予
備体を成型し、その予備体に対し部分的な加工を施し
て、最終的な形状に仕上げるようにすれば、加工工程が
簡略化されてより能率的に貫通部材2を製造することが
できる。
【0036】一方、高密度ポリエチレン樹脂やポリテト
ラフルオロエチレン樹脂など、可塑性が小さいため必ず
しも射出成型には適さない高分子材料であっても、生体
親和性に優れているものであれば、図11(a)に示す
ようなプレス成型により貫通部材2を形成することがで
きる。すなわち、高分子材料粉末52aとセラミック材
料粉末51とを混合してダイDのキャビティK内に充填
し、ヒータHにより加熱しながらこれを圧縮することに
より貫通部材2を成型することができる。このとき、上
記粉末の混合物は、高分子材料粉末52aの粒子同士が
加熱・圧縮により互いに一体化して高分子材料基質52
を形成し、これにセラミック材料粉末51の粒子が分散
して複合材料50に転化する。なお、この方法は、可塑
性の比較的大きい樹脂、例えば前述のポリメチルメタク
リレート樹脂等を使用する場合にも適用可能であり、こ
の場合は射出成型法よりもセラミック材料粉末の配合比
率を大きくすることができる(例えば95体積%程度ま
で)。これにより、貫通部材2の生体親和性や耐久性を
さらに良好なものとすることができる。
【0037】また、シリコンゴムなど、生体親和性に優
れたゴム材料を使用することもできる。この場合は、図
11(b)に示すように、未硬化・流動状態のゴム材料
にセラミック粉末を混練した流動ゴム混練物Qを、型M
のキャビティKに対して注型・硬化させることにより貫
通部材2を成型することができる。ゴム材料を使用する
ことにより、例えば次にような利点が得られる。すなわ
ち、セラミック材料粉末の配合を調整することにより、
混練物が硬化して形成される複合材料に適度な弾性が付
与され、例えば生体中に埋設したときの違和感が少な
い。また、腸管を貫通部材に直接縫合しても、貫通部材
2の有する弾性により腸管Fへの拘束が和らげられ、該
直接縫合が可能となる場合もありうる。
【0038】以下、本発明の人工肛門のいくつかの変形
例について説明する。貫通部材2の張出部4は、図4に
示すように、貫通部材2の周方向に沿って連続的なフラ
ンジ状に形成する態様のほか、図12(a)に示すよう
に、断続的に(例えば花弁状に)形成することもでき
る。また、図4において張出部4は、貫通部材2の内側
開口部3a側の末端部に形成されていたが、これを図1
2(b)に示すように、内側開口部3a寄りの中間部に
形成することもできる。この場合、同図(c)に示すよ
うに、貫通部材2の末端部と張出部4の下面側とを、滑
らかな断面外径線が形成されるように一体化することも
可能である。
【0039】腸管Fが固定される膜部材8は、図13
(a)に示すように、柔軟プラスチック材料等により蛇
腹状に形成してもよい。この場合、腸管Fと膜部材8と
は、例えばその蛇腹の各頂点部に対応する位置におい
て、両者を貫く縫合糸7eにより結合することができ
る。
【0040】図13(b)及び(c)に示すように、腸
管Fは、着脱部材7を用いずに、貫通部材2に対し直接
固定する構造とすることもできる。例えば図13(b)
においては、貫通部材2に対し、膜部材8は、腸管末端
側の縁部のみが結合糸57dにより固定され、下側部は
貫通部材2の貫通孔3の内面に対し、相対的に伸び縮み
できるようになっている。腸管Fは、その膜部材8の、
例えば両端縁部にそれぞれ縫合糸57eを用いて固定す
ることができる。また、同図(c)においては、膜部材
8は、その両端縁部とがそれぞれ貫通部材2側に折り返
され、その折返し部において貫通部材2に対し結合糸5
7dにより固定されている。一方、図14(a)に示す
ように、帯状の膜部材8の幅方向両側部を折り返し、そ
の縁部同士を接着あるいは縫合等により接合して同図
(b)に示すような管状物8’を作り、その管状物8’
の両端をさらに接合して同図(c)に示す環状物8”を
作る。これを同図(d)に示すように貫通部材2の貫通
孔3内に配置し、結合糸57dを用いて固定するように
してもよい。
【0041】また、図15(a)に示すように、バルブ
機構部20を省略することもできる。この場合、排出物
回収袋40は貫通部材2に対し直接的に着脱されること
となる。同図においては、排出物回収袋40は、そのリ
ング状の着脱部42の内周面に形成された袋側係合部と
しての円環状のリブ42aが、貫通部材2の端部外周面
に形成された貫通部材側係合部としての円環状の溝5a
に嵌合することにより、貫通部材2に装着されるように
なっている。一方、図16に示すように、排出物回収袋
40は、両面粘着テープ等の粘着層42bにより貫通部
材2に貼着してもよい。なお、図15(b)に示すよう
に、バルブ機構20を省略する構成においては、腸管F
を、貫通部材2の外側開口部3bから最大10cm程度
まで延出させた状態で固定するようにしてもよい。
【0042】ここで、図17に示すように、貫通部材2
の外側開口部3aを、開閉部材としてのプラスチックな
いしゴム製の蓋部6により着脱可能に塞ぐようにしても
よい。同図において蓋部6は、貫通部材2の端部に外側
から嵌着するようになっている。なお、図18(a)に
示すように、蓋部6の内周面に形成された雌ねじ部6a
を、貫通部材2の外周面に形成された雄ねじ部2aに螺
合させる態様、あるいは同図(b)に示すように、蓋部
6に突出部6cを設け、その外周面に形成された雄ねじ
部6bを貫通部材2の内周面に形成された雌ねじ部2b
に螺合させる態様、さらには同図(c)に示すように、
突出部6cの外周面に形成されたリング状の溝6dにO
リング等のリング状シール部材6eを嵌着して貫通部材
2の外側開口部3a内に圧入する態様など各種可能であ
る。
【0043】また、図19(a)においては、貫通部材
2の嵌合リブ5をさらに外向きに突出させてフランジ状
とし、その外縁部の1ないし複数箇所に半径方向に切れ
込む切欠部5aを形成している。また、蓋部6は、嵌合
リブ5に対し外側から嵌まり込むキャップ状に形成され
るともに、その内周面には、上記切欠部5aに対応する
突出部6aが、底面6bとの間に嵌合リブ5の厚さに対
応する隙間dを生じさせた状態で半径方向に突出するよ
うに形成されている。そして、その突出部6aを切欠部
5aに位置合わせした状態で蓋部6を嵌合リブ5に嵌め
合わせ、さらに蓋部6を貫通部材2の軸線周りに回転さ
せることにより、該蓋部6は、貫通部材2に対し装着さ
れるとともに突出部6aが嵌合リブ5の下面側と係合し
て抜け止めされる。なお、隙間dを嵌合リブ5の厚さよ
りも少し小さく設定しておけば、突出部6aと嵌合リブ
5との間に適度な摩擦が生じ、蓋部6の貫通部材2に対
する密閉力が高められ、緩みも生じにくくなる。なお、
これら蓋部6の貫通部材2に対する係合構造は、図1に
示すバルブ機構部20のベース部材21の上記貫通部材
2に対する係合構造、あるいは排出物回収袋40の着脱
部42の貫通部材2に対する係合構造に転用することが
可能である。
【0044】また、図20に示すように、貫通部材2
を、金属材料又は高分子材料、例えばTi又はTi合金
あるいは高密度ポリエチレン樹脂により構成されて内周
面が貫通孔3を形成する筒状部2mと、ヒドロキシアパ
タイトセラミックにより構成され、筒状部2mの外周面
を覆うセラミックス層2pとの2層構造に構成すること
ができる。例えば同図(a)に示す例においては、筒状
部2sの外側開口部3a側の端部に、その外周面から張
り出すようにフランジ部2fが形成されており、セラミ
ックス層2pはそのフランジ部2fを除いて筒状部2s
の外周面を覆う筒状に形成されている。また、フランジ
部2fの外周面には雄ねじ部2aが形成されており、こ
れに蓋部6(あるいは排出物回収袋40の着脱部42)
が螺合するようになっている。また、筒状部2mとセラ
ミックス層2pとは、例えばセラミックス層2p側に形
成されたねじ挿通孔2qにねじ2rを挿通し、これを筒
状部2mに形成された雌ねじ孔2sにねじ込むことによ
り互いに締結されている。また、図20(b)に示すよ
うに、フランジ部2fの外周部をセラミックス層2pの
外周面から少し突出させて嵌合用リブ5を形成し、ここ
に蓋部6(ないし排出物回収袋40の着脱部42)を嵌
合させる構成としてもよい。
【0045】なお、筒状部2mは前述の複合材料により
構成してもよい。そして、該筒状部2mをプラスチック
あるいは複合材料により構成する場合は、焼成等により
形成されたセラミックス層2pと筒状部2mとを、イン
サート成型により一体化することも可能である。
【0046】なお、以上説明したすべての人工肛門の構
成は人工膀胱にも適用可能である。この場合、例えば図
1を援用して示すように、貫通部材2に対して直接的、
又は着脱部材7あるいは膜部材8等を介して間接的に固
定されるのは、腸管Fではなく尿管Uとなる点のみが相
違する。
【0047】さて、本明細書の請求項に記載した発明の
膜部材付き生体用貫通部材、開閉部材係合部付き生体用
貫通部材ないし着脱部材付き生体用貫通部材の各構成に
は、以下に述べる各発明の内容を少なくとも1つ付け加
えた構成とすることができる。
【0048】発明A その回収袋付き生体用貫通部材の構成は、少なくともそ
の一部が生体親和性を有する材料で構成されて人体腹壁
に埋設されるとともに、一方が人体腹部の内側に開口し
他方が該腹部の外側に開口する貫通孔を有する貫通部材
と、その貫通部材の端部に直接又は他部材を介して間接
的に着脱可能に装着されるとともに、該貫通部材を通っ
て排出される便あるいは尿等の排出物を受ける排出物回
収袋とを備えたことを特徴とする。
【0049】上記回収袋付き生体用貫通部材は、例えば
人工肛門あるいは人工膀胱に適用できる。この場合、従
来の人工肛門のように腸管ないし尿管を直接腹壁に縫合
するのではなく、貫通孔を有して腹壁に埋設・固定され
る上記生体用貫通部材に腸管ないし尿管を取り付けるこ
とにより、該生体用貫通部材を介して腸管からをないし
尿等の排出物を排出させる人工肛門あるいは人工膀胱の
構成が実現できる。具体的には、貫通部材は、少なくと
もその一部が生体親和性を有した材料で構成されて人体
腹壁に埋設されるとともに、一方が人体腹部の内側に開
口し他方が該腹部の外側に開口する貫通孔を有するもの
として構成される。また、貫通孔において貫通部材内に
挿入された腸管ないし尿管が、直接又は他部材を介して
間接的に該貫通孔の内周面に固定され、その腸管ないし
尿管からの排出物が貫通孔の腹部外側の開口部(外側開
口部)から体外に排出されるようになっており、さら
に、貫通部材の外側開口部側の端部には、腸管ないし尿
管からの排出物を受ける排出物回収袋が直接又は他部材
を介して間接的に着脱可能に装着される。
【0050】以上から明らかなように、本発明の回収袋
付き生体用貫通部材によれば、腸管ないし尿管からの排
出物が、貫通部材の外側開口部側に固定された排出物回
収袋に回収・貯溜されるので、該排出物の回収をスムー
ズに行うことができる。また従来のように袋固定用の樹
脂リングを皮膚に直接貼着する必要がなくなることか
ら、リング貼着により異物感あるいは不快感を生じた
り、あるいは汗や脂によるリングの脱落といったトラブ
ルも生じない。
【0051】また、排出物回収袋は、排出物の回収入口
が形成された袋本体と、回収入口の周縁において袋本体
と一体的に設けられたリング状の着脱部とを備えたもの
として構成できる。この場合、その着脱部が貫通部材の
端部に対し、直接又は他部材を介して間接的に着脱され
ることとなる。これにより、排出物回収袋の貫通部材に
対する着脱を容易にかつ確実に行うことができる。具体
的には、貫通部材の該端部側の端面又は外周面に、その
周方向に沿って環状の貫通部材側係合部を形成する一
方、排出物回収袋のリング状の着脱部には、その貫通部
材に面する側の端面又は内周面に、その周方向に沿って
貫通部材側係合部と着脱可能に係合する袋側係合部を形
成する構成とすることができる。また、排出物回収袋の
着脱部を、貫通部材に対し粘着層を介して貼着する構成
としてもよい。
【0052】次に、そのバルブ機構部付き生体用貫通部
材の構成は、少なくともその一部が生体親和性を有する
材料で構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一方
が人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口す
る貫通孔を有する貫通部材と、その貫通部材の端部に、
該貫通部材を通って排出される便あるいは尿等の排出物
の排出を許容した状態と、該排出を遮断した状態との間
で切替え可能なバルブ機構部が設けられたことを特徴と
する。この場合、腸管ないし尿管は、直接又は他部材を
関して間接的に、貫通部材の貫通孔の内周面に対して固
定することができ、該腸管ないし尿管からの排出物を貫
通孔の腹部外側に位置する開口部(外側開口部)から排
出することができる。これによれば、貫通部材の開口部
がバルブ機構部で密閉されるとともに、必要に応じて該
バルブ機構部を開くことにより排出物を排出できるので
排便あるいは排尿管理が極めて容易であり、例えば一般
のトイレ等でオストメイトが自身で排便することも可能
となる。
【0053】なお、バルブ機構部は貫通部材に対し、着
脱可能に設けることができる。これにより、バルブ機構
部の交換や洗浄等のメンテナンスが極めて行いやすくな
る。具体的には、バルブ機構部は、貫通部材の端部に対
し着脱可能に係合して外側開口部を部分的に塞ぐととも
に、排出物の排出方向に貫通孔が形成されたベース部材
と、そのベース部材に対し重ね配置され、かつ排出物の
排出方向に貫通孔が形成されるとともに、その貫通孔と
ベース部材側の貫通孔との間に重なりが形成されて、排
出物のそれら貫通孔を介した排出が許容される排出位置
と、同じく重なりが形成されずに排出物の排出が遮断さ
れる遮断位置との間で、ベース部材に対し回転可能に設
けられた回転遮蔽部材とを備えたものとして構成するこ
とができる。こうすれば、バルブ機構部をコンパクトに
構成でき、しかもその操作性が高く、オストメイトは排
便を極めてスムーズに行うことができるほか、バルブ機
構部追加に伴う違和感の増大も少ない。
【0054】なお、上記回収袋付き生体用貫通部材の構
成と、バルブ機構部付き生体用貫通部材の構成と互いに
組み合わせることも可能である。この場合、排出物回収
袋はバルブ機構部に対して着脱することができる。この
構成によれば、バルブ機構部に対し排出物回収袋を装着
し、次いでバルブ機構部を開いて排出物を上記回収袋に
回収し、その後バルブを閉じることで、排出物をほとん
ど漏洩させることなく回収袋にスムーズに回収すること
ができる。これにより、オストメイトは独力により排便
ないし排尿を簡単に行うことができるようになり、その
完全な社会復帰のために大きく貢献することができる。
【0055】発明B その生体用貫通部材の構成は、一方が人体腹部の内側に
開口し他方が該腹部の外側に開口する貫通孔を有し、少
なくともその一部が、生体親和性を有するセラミック材
料と、同じく生体親和性を有する高分子材料との複合材
料で形成されたことを特徴とする。
【0056】上記生体用貫通部材は、生体親和性を有す
るセラミック材料と高分子材料との複合材料で形成され
ることから、人体に埋設したときの親和性が高く、軽量
で耐久性にも優れる。さらに高分子材料を含有して構成
されていることから、成型や加工が容易であり、ひいて
は耐久性や生体親和性に優れた貫通部材を安価にかつ能
率よく製造することができる。なお、上記生体用貫通部
材は、その全体を前述の複合材料で構成することができ
るほか、その一部のみ、例えば腹壁との接触部分のみを
該複合材料で構成することもできる。
【0057】上記生体用貫通部材は、例えば人工肛門あ
るいは人工膀胱に適用できる。この場合、従来の人工肛
門のように腸管ないし尿管を直接腹壁に縫合するのでは
なく、貫通孔を有して腹壁に埋設・固定される上記生体
用貫通部材に腸管ないし尿管を取り付けることにより、
該生体用貫通部材を介して腸管から便ないし尿等の排出
物を排出させる人工肛門あるいは人工膀胱の構成が実現
できる。具体的には、該人工肛門ないし人工膀胱の構成
は下記のようなものとすることができる。すなわち、上
記生体用貫通部材により構成された貫通部材が、一方が
人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口する
貫通孔を有するものとなり、その貫通孔において該貫通
部材内に挿入された腸管ないし尿管が、直接又は他部材
を介して間接的に該貫通孔の内周面に固定され、その腸
管ないし尿管からの排出物が貫通孔の腹部外側の開口部
(外側開口部)から体外に排出される。そして、その貫
通部材は少なくともその一部が、生体親和性を有するセ
ラミック材料と、同じく生体親和性を有する高分子材料
との複合材料で形成されることとなる。
【0058】上記構成によれば、カテーテル等を用いる
ことなく、貫通部材から直接排出できることから、排便
処理のための特殊な装置も不要となり、オストメイトが
排便のために受ける不自由も低減される。また従来のよ
うに袋固定用の樹脂リングを皮膚に直接貼着する必要が
なくなることから、リング貼着により異物感や不快感を
感じたり、あるいは汗や脂によるリングの脱落といった
トラブルも生じない。
【0059】次に、本発明の生体用貫通部材に使用され
る生体親和性を有するセラミック材料としては、具体的
には、ヒドロキシアパタイトセラミック、リン酸カルシ
ウム系ガラス(例えばアパタイト−ウォラストナイトガ
ラスセラミック、リン酸カルシウム系結晶化ガラス)等
のリン酸カルシウム系セラミックを使用することができ
る。このうち、ヒドロキシアパタイトは特に良好な生体
親和性を有し、例えば生体親和性の悪い材質を用いた場
合に起こるダウングロウス(down growth:腹壁に埋設
された貫通部材と腹壁組織との間に上皮組織が潜り込ん
で、貫通部材と腹壁組織との間に隙間を生じてしまう現
象)もほとんど生じる心配がなく、本発明の人工肛門に
好適に使用することができる。
【0060】上記複合材料は、高分子材料中にセラミッ
ク材料の粉末が分散したものが使用できる。このような
複合材料により本発明の生体用貫通部材を形成する場
合、その製造方法としては、高分子材料とセラミック材
料粉末とを混練し、高分子材料を加熱・軟化させること
により混練物を流動状態とし、金型中のキャビティに射
出することにより所期の形状に成型する射出成型法を好
適に採用することができる。この場合、生体用貫通部材
は少なくともその一部が、上記複合材料の射出成型部と
して構成されることとなる。なお、生体用貫通部材の一
部のみを射出成型部として形成する場合、残余の部分の
少なくとも一部を、インサート成型法により該射出成型
部と一体化することもできる。また、射出成型法以外で
は、流動状態の混練物を注型する方法、あるいは金型プ
レス成型法を採用することもできる。また、複合材料素
材に、切削や切断等の加工を施して所期の形状とする方
法を用いてもよい。
【0061】射出成型により本発明の生体用貫通部材を
形成する場合、高分子材料は、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリビスメタクリル酸グリシジル及びポリエチレン
テレフタレート樹脂のいずれかを主体とするものが成型
性に優れ、また生体親和性も良好であることから本発明
に特に好適に使用することができる。一方、生体親和性
に優れてはいるが、可塑性が小さいため必ずしも射出成
型には適さない高分子材料(例えば高密度ポリエチレン
樹脂やポリテトラフルオロエチレン樹脂等)であって
も、高分子材料粉末とセラミック粉末とを混合して金型
プレス成型することにより所期の貫通部材形状が得られ
る場合がある。この場合、成型中又は成型後に加熱を施
せば、高分子材料粉末粒子の圧着あるいは融着が進行し
て、成型物の強度を高めることができる。また、シリコ
ンゴムなど、生体親和性に優れたゴム材料を使用するこ
ともできる、この場合は、未硬化(未架橋)の流動状態
のゴム材料にセラミック粉末を混練し、これを注型ある
いは金型プレス成型により所期の貫通部材形状に成型す
ることができる。一方、貫通部材は、多孔質セラミック
焼成体の連通気孔に樹脂を含浸することにより形成して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工肛門の一例を示す断面模式図。
【図2】そのバルブ機構部の作用説明図。
【図3】排出物回収袋の斜視図。
【図4】図1の人工肛門の分解斜視図。
【図5】着脱部材に対する腸管の取付方法を示す説明
図。
【図6】着脱部材の作用説明図。
【図7】その貫通部材の腹壁への装着方法を示す説明
図。
【図8】同じくその変形例を示す断面図。
【図9】複合材料の射出成型により貫通部材を形成する
方法を示す説明図。
【図10】複合材料の切削加工により貫通部材を形成す
る方法を示す説明図。
【図11】複合材料のプレス成型ないし注型により貫通
部材を形成する方法を示す説明図。
【図12】貫通部材のいくつかの変形例を示す図。
【図13】膜部材のいくつかの変形例を示す図。
【図14】同じく別の変形例を示す説明図。
【図15】バルブ機構部を省略した人工肛門の構成を示
す断面模式図。
【図16】同じく別の構成を示す断面模式図。
【図17】貫通部材の外側開口部を蓋部により塞ぐよう
にした構成を示す断面模式図。
【図18】蓋部のいくつかの変形例を示す断面図。
【図19】蓋部の別の変形例を示す説明図。
【図20】貫通部材を2層に形成した例を、その変形例
とともに示す断面図。
【図21】従来の人工肛門を示す図。
【図22】ダウングロウスが生じる様子を示す説明図。
【符号の説明】
1 人工肛門 2 貫通部材 3 貫通孔 3a 外側開口部 3b 内側開口部 4 張出部 6 蓋部(開閉部材) 7 着脱部材 8 膜部材 F 腸管 U 尿管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその一部が生体親和性を有し
    た材料で構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一
    方が人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口
    する貫通孔を有する貫通部材と、 前記貫通部材に対し、前記貫通孔の内周面を覆うよう
    に、かつその少なくとも一部分が該内周面に対し移動す
    ることを許容された状態で、直接又は他部材を介して間
    接的に取り付けられ、前記貫通孔に挿入される腸管ない
    し尿管の取付対象となる膜部材とを備えたことを特徴と
    する膜部材付き生体用貫通部材。
  2. 【請求項2】 前記貫通部材に対し、前記貫通孔の腹部
    外側に位置すべき開口部を開閉可能に塞ぐ開閉部材が着
    脱可能に取り付けられている請求項1記載の膜部材付き
    生体用貫通部材。
  3. 【請求項3】 腸管ないし尿管の取付対象となる前記膜
    部材が内側に固定されるとともに、前記貫通部材の貫通
    孔に挿入されて該貫通部材に対し着脱可能に係合する着
    脱部材を備えている請求項1又は2に記載の膜部材付き
    生体用貫通部材。
  4. 【請求項4】 前記貫通部材は、その外周面を含む第一
    層とそれに隣接する第二層との少なくとも2層構造とさ
    れ、少なくとも前記第一層が生体親和性を有するセラミ
    ック材料又は金属材料で構成されている請求項1ないし
    3のいずれかに記載の膜部材付き生体用貫通部材。
  5. 【請求項5】 前記貫通部材は、 金属材料又は高分子材料により構成され、内周面が前記
    貫通孔を形成する前記第二層としての筒状部と、 生体親和性を有するセラミックスにより構成され、前記
    筒状部の外周面を覆う前記第一層としてのセラミック層
    とを有し、 前記貫通孔の腹部外側に開口する側において前記筒状部
    の端部には、前記開閉部材を着脱可能に係合させるため
    の開閉部材係合部が形成されている請求項4記載の膜部
    材付き生体用貫通部材。
  6. 【請求項6】 少なくともその一部が生体親和性を有す
    る材料で構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一
    方が人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口
    する貫通孔を備え、 その貫通孔には腸管又は尿管が直接又は他部材を介して
    間接的に固定されることが予定され、さらに、 金属材料又は高分子材料により構成されて内周面が前記
    貫通孔を形成する筒状部と、生体親和性を有するセラミ
    ックスにより構成され、前記筒状部の外周面を覆うセラ
    ミック層とを有し、前記貫通孔の腹部外側に開口する側
    において前記筒状部の端部には、前記開閉部材を着脱可
    能に係合させるための開閉部材係合部が形成されたこと
    を特徴とする開閉部材係合部付き生体用貫通部材。
  7. 【請求項7】 少なくともその一部が生体親和性を有し
    た材料で構成されて人体腹壁に埋設されるとともに、一
    方が人体腹部の内側に開口し他方が該腹部の外側に開口
    する貫通孔を有する貫通部材と、 腸管ないし尿管が内側に固定されるとともに、前記貫通
    部材の貫通孔に挿入されて該貫通部材に対し着脱可能に
    係合する着脱部材と、 を備えたことを特徴とする着脱部材付き生体用貫通部
    材。
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