JPH10192054A - 電動歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドグリップにおける強い振動、ブラシヘ
ッドに対する振動の弱い伝達、モータに対する高い負荷
といった欠点を十分に解決するような電動歯ブラシを提
供する。 【解決手段】 グリップ１と、ブラシヘッド２と、前記
グリップ１をブラシヘッド２に連結するシャフト３と、
アンバランス体５を駆動する、グリップ１に配置された
回転モータ４とを備えた電動歯ブラシであって、前記モ
ータ４によって駆動されるアンバランス体５が、シャフ
ト３及び又はブラシヘッド２に一方の側又は両方の側で
支承されていて、延長された駆動軸６を介して駆動され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電動歯ブラシであ
って、グリップと、ブラシヘッドと、前記グリップをブ
ラシヘッドに連結するシャフトと、アンバランス体を駆
動する、グリップに配置された回転モータとを備えた形
式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】電動歯ブラシは、電気的な駆動装置が取
り付けられたハンドグリップと、ブラシヘッドと、この
ブラシヘッドにハンドグリップを連結させるシャフトと
から成っている。駆動装置が回転モータから成ってい
て、このモータの軸基部にアンバランス体が片持ち式に
固定されている電動歯ブラシが公知である。このような
アンバランス体は、ハンドグリップのモータに密に位置
している。このような構成の欠点は、１つには、ハンド
グリップが、アンバランス体によって生ぜしめられる振
動（バイブレーション）によって強く作用されるという
ことであり、このことは使用者にとって不快である。ま
た１つには、ブラシヘッドに対するアンバランス体の作
用が比較的弱いということである。さらなる欠点は、モ
ータが、その軸に可動に配置されたアンバランス体によ
って強く負荷されて、これによりモータの耐用年数が短
縮されてしまうことである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた形式の電動歯ブラシを改良して、ハンドグリッ
プにおける強い振動、ブラシヘッドに対する振動の弱い
伝達、モータに対する高い負荷といった前述の欠点を十
分に解決するような電動歯ブラシを提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、モータによって駆動されるアンバ
ランス体が、シャフト及び又はブラシヘッドに一方の側
又は両方の側で支承されていて、延長された駆動軸を介
して駆動されるようにした。

【０００５】

【発明の効果】アンバランス体をブラシヘッドに近い位
置に、又はブラシヘッド内に移動させることにより、ア
ンバランス体によって生ぜしめられる振動は、ブラシヘ
ッドに強く伝達され、一方、ハンドグリップにはほとん
ど作用しない。

【０００６】

【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の実施の形
態を詳しく説明する。

【０００７】図１では、ケーシングとして形成されたグ
リップが符号１で、ブラシヘッドが符号２で、ブラシヘ
ッド２をグリップ１に連結するシャフトが符号３で示さ
れている。グリップ１は主としてグリップケーシング１
ａから形成されている。図示の実施例ではシャフト３に
は、グリップ側の端部で、直径が著しく拡大された区分
（シャフト接続部分）３１が設けられていて、この区分
３１は、グリップの、ブラシヘッド２に向かって位置す
る前方の部分１ｂを成している。この拡大されたシャフ
ト接続部分３１にはモータ４が取り付けられている。モ
ータへの電気的な導線（図示せず）はグリップ１を通っ
てスイッチ１１を介して案内されている。

【０００８】アンバランス体５はシャフト３のブラシヘ
ッド２側の端部に、ブラシヘッド２に密に配置されてい
る。アンバランス体５には個有の軸５１が設けられてい
て、この軸５１は両側で支承部５２，５３で支承されて
いる。駆動軸は、モータ軸基部４１にアンバランス体軸
５１を連結する中間軸６を介してアンバランス体軸５１
にまで延長されている。連結部は有利にはフレキシブル
なカップリングから成っている。このカップリングは図
示の実施例では、摩擦によって軸端部に結合する短い管
片またはチューブ片７ａ，７ｂから成っている。毛領域
２１を支持するブラシヘッド２は、シャフト３の自由端
部に公知の方法、例えばクリップ閉鎖部材による被せ嵌
め（図示せず）によって固定されている。

【０００９】歯ブラシの運転中はアンバランス体が回転
する。これにより生じた遠心力が強い振動を引き起こ
す。アンバランス体がブラシヘッドに接近していればい
るほど、ブラシヘッドに加えられる振動はいっそう強く
なる。逆にこの振動は、ハンドグリップ１に向かって
は、一方ではフレキシブルなカップリング７ａ，７ｂの
使用により、他方ではフレキシブルな材料から成る中間
軸６の構成により十分に減衰される、若しくは伝達され
なくなる。使用者の手によって保持される、ハンドグリ
ップ１の主要部分１ａにおける振動のさらなる伝達解除
は、特に減衰作用するＯ−リング８を用いて、拡大され
たシャフト端部３１にモータが配置されることによって
得られる。このＯ−リング８は、シャフト端部３１の連
結当接面と、主要グリップ部分１ａの連結当接面との間
に配置される。

【００１０】図示の実施例では、アンバランス軸５１の
左側の支承部は、シャフトに組み込まれた個別のリング
５２から成っている。また、支承部５３は、シャフトの
中央軸線の方向に突出したシャフトの内壁の部分によっ
て直接、形成されている。勿論、この支承部５３も、組
み込まれた個別の支承リングから成っていてもよい。

【００１１】図示の実施例は種々様々な構成が可能であ
る。個別の中間軸６を省略して、モータ軸を一体的に、
アンバランス軸５１のカップリング７ａまで延長しても
よいし、また逆に、アンバランス軸５１を一体的に、モ
ータ軸基部４１のカップリング７ｂにまで延長してもよ
い。原理的には、一体的にブラシヘッド２にまで延長さ
れてこのブラシヘッド２に付加的に密に支承されたモー
タ軸に、アンバランス体５を装着することもできるが、
この構成は製造的にはあまり適していない。

【００１２】アンバランス体は、この実施例のように両
側で支承されているのではなく、一方の若しくは他方の
側だけで支承されていてもよい。

【００１３】アンバランス体５は、ブラシヘッドの適当
な構成では、ブラシヘッド自体に配置されていてもよ
い。アンバランス体支承部の一方がブラシヘッドに他方
がシャフトに位置していてもよい。ただしこのような場
合、交換可能なブラシヘッドのそれぞれにアンバランス
体若しくはアンバランス体支承部が設けられていなけれ
ばならない。アンバランス体軸５１はこの場合、ブラシ
ヘッドの交換の際に一方の支承部から引き出される。

【００１４】シャフトのグリップ側の端部も別の構成が
可能であり、直径がより小さく、モータがさらに後方で
主グリップ部分１ａに配置されていてもよいことがわか
る。

【００１５】さらに、シャフトのハンドグリップ近傍
に、図面で見てモータの左側に、分離箇所を設けること
もできる。この分離箇所によりブラシヘッドはシャフト
の比較的大きな部分と一緒に交換可能となる。延長され
た駆動軸はこの箇所で分割されて、図面で７ａで示した
カップリングと類似の差込カップリングが設けられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による電動歯ブラシの構成を部分的に断
面して示した側面図である。

【図２】図１の矢印ＩＩの方向で見た、図１に相応する
電動歯ブラシの図である。

【符号の説明】

１ グリップ、 １ａ 主グリップ部、 １ｂ 部分、
２ ブラシヘッド、３ シャフト、 ４ モータ、
５ アンバランス体、 ６ 中間軸、 ７ａ，７ｂ カ
ップリング、 ８ Ｏ−リング、 １１ スイッチ、
２１ 毛部分、 ３１ 区分、 ４１ モータ軸基部、
５１ アンバランス体軸、 ５２，５３ 支承部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウス ヘーファー ドイツ連邦共和国 ハーナウ ビショフ− ボルテ−シュトラーセ 26 (72)発明者 アンドレアス リュームコルフ ドイツ連邦共和国 ディーツェンバッハ カール−マルクス−シュトラーセ ７

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動歯ブラシであって、グリップ（１）
   と、ブラシヘッド（２）と、前記グリップ（１）をブラ
   シヘッド（２）に連結するシャフト（３）と、アンバラ
   ンス体（５）を駆動する、グリップ（１）に配置された
   回転モータ（４）とを備えた形式のものにおいて、 前記モータ（４）によって駆動されるアンバランス体
   （５）が、シャフト（３）及び又はブラシヘッド（２）
   に一方の側又は両方の側で支承されていて、延長された
   駆動軸（６）を介して駆動されることを特徴とする電動
   歯ブラシ。
2. 【請求項２】 シャフト（３）に支承されたアンバラン
   ス体（５）がブラシヘッド（２）にできるだけ密に位置
   している、請求項１記載の電動歯ブラシ。
3. 【請求項３】 延長された駆動軸が中間軸（６）から成
   っていて、この中間軸（６）が、モータ側ではモータ
   （４）の軸基部（４１）に連結されていて、ブラシヘッ
   ド側では、個別に支承されたアンバランス体（５）の軸
   （５１）に連結されている、請求項１又は２記載の電動
   歯ブラシ。
4. 【請求項４】 延長されたモータ軸が、モータ軸と一体
   の延長部から成っていて、個別に支承されたアンバラン
   ス体の軸（５１）に連結されている、請求項１又は２記
   載の電動歯ブラシ。
5. 【請求項５】 延長された駆動軸が、個別に支承された
   アンバランス体の軸（５１）と一体の延長部から成って
   いて、モータの軸基部（４１）に連結されている、請求
   項１又は２記載の電動歯ブラシ。
6. 【請求項６】 延長された駆動軸がフレキシブルな材料
   から成っている、請求項１から５までのいずれか１項記
   載の電動歯ブラシ。
7. 【請求項７】 延長された駆動軸に設けられたカップリ
   ング（７ａ，７ｂ）がフレキシブルに形成されていて、
   これにより、運転時にアンバランス体を起点として生じ
   る振動がグリップに向かって減衰されるか、若しくは伝
   達されないようになっている、請求項１から６までのい
   ずれか１項記載の電動歯ブラシ。
8. 【請求項８】 前記カップリングが、摩擦によって軸端
   部に結合する、フレキシブルな材料製の短い管片又はチ
   ューブ片（７ａ，７ｂ）から成っている、請求項７記載
   の電動歯ブラシ。
9. 【請求項９】 シャフト（３）がグリップ側で、グリッ
   プ（１）の最前方の部分（１ｂ）を形成し、グリップ即
   ちシャフトのこの部分（１ｂ）にモータ（４）が取り付
   けられるように形成されている、請求項１から８までの
   いずれか１項記載の電動歯ブラシ。
10. 【請求項１０】 シャフト（３）から成るグリップ部分
    （１ｂ）とその他のグリップとの連結が、減衰作用する
    連結部材、例えばＯ−リング（８）を介して行われる、
    請求項９記載の電動歯ブラシ。
11. 【請求項１１】 シャフト（３）に、ハンドグリップ
    （１）の近くで、ブラシヘッドから見てモータの手前に
    分離箇所が設けられていて、この分離箇所によって、ブ
    ラシヘッド（２）はシャフト（３）の比較的大きな部分
    と一緒に交換することができ、延長された駆動軸が、こ
    の分離箇所で分割されて、カップリングを有している、
    請求項１から１０までのいずれか１項記載の電動歯ブラ
    シ。