JPH10190815A - 音声切換装置 - Google Patents

音声切換装置

Info

Publication number
JPH10190815A
JPH10190815A JP34822996A JP34822996A JPH10190815A JP H10190815 A JPH10190815 A JP H10190815A JP 34822996 A JP34822996 A JP 34822996A JP 34822996 A JP34822996 A JP 34822996A JP H10190815 A JPH10190815 A JP H10190815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
state
reception
setting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34822996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiro Nishimoto
善郎 西元
Hiroshi Hashimoto
裕志 橋本
Tetsuya Takahashi
哲也 高橋
Akira Nakazumi
晃 中住
Masahiro Nishisaka
昌弘 西坂
Toru Takahashi
徹 高橋
Masahiko Toyoshima
正彦 豊島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP34822996A priority Critical patent/JPH10190815A/ja
Priority to US08/993,412 priority patent/US6377679B1/en
Publication of JPH10190815A publication Critical patent/JPH10190815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Telephone Set Structure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の音声切換装置において,例えば近端話者
が会話中に少しの間だけ黙り込んだような状況では,送
話状態702から遊休状態701に状態が遷移してしま
い,再び送話状態702に復帰するには,送話信号TX-S
が高いしきい値を越える必要があり,会話再開時の語頭
切れが生じてしまう恐れがあった。 【解決手段】本発明は,上記のような状況でも,送話状
態から中間状態に移行するだけで処理手順を変更しない
から,近端話者が音声を発した時点で送話状態に復帰で
きるため,語頭切れ等を減少させ,従来より良好な音声
切換えを行うことを図ったものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,音声切換装置に係
り,例えばスピーカーフォンやテレビ会議システム等の
拡声通話装置において,音声による送話・受話の切り換
えを従来より良好に行うことのできる音声切換装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近端・遠端にいる話者の発した音声信号
に基づいて送話・受話を切り換える音声切換装置に関す
る技術は,例えば,受話器を有さないスピーカーフォン
やテレビ会議システム等に応用され,情報の価値が従来
にも増して重要となった近年,その技術に関する開発・
研究が精力的に行われている。上記音声切換装置に関す
る技術は,例えば特開平2−260857号公報に開示
されている。ここで,図3は上記文献に開示された音声
切換装置の概略構成を示す図である。図3に示すよう
に,上記音声切換装置100は,送信部200に,マイ
ク111から入力される音声信号等,複数の入力を一時
的に格納するマルチプレクサ210と,後記するコンピ
ュータ110からの制御信号に応じて送信路を閉鎖する
ミュート制御211と,上記音声信号に含まれる背景雑
音を除去するための高域通過フィルタ212と,高域フ
ィルタ212を通過した上記音声信号に,コンピュータ
110からの制御信号に応じて減衰を与えるプログラマ
ブル減衰器213(受話状態設定手段に相当)と,高域
フィルタ212から出力された音声信号の包絡線を検出
する包絡線検出器214と,プログラマブル減衰器21
3で発生したスイッチングノイズを減衰させると共に,
線路101への出力波形を整形する低域通過フィルタ2
15と,包絡線検出器214からの出力を対数増幅する
対数増幅検出器216とを具備する。
【0003】また,上記音声切換え装置100の受信部
300は,機能的に送信部200と同じ回路が含まれ,
線路102を通じて受信された音声信号等,複数の入力
を一時的に格納するためのマルチプレクサ310と,コ
ンピュータ110からの制御信号に応じて受信路を閉鎖
するミュート制御311と,上記音声信号に含まれる背
景雑音を除去するための高域通過フィルタ312と,高
域フィルタ312を通過した上記音声信号に,コンピュ
ータ110からの制御信号に応じて減衰を与えるプログ
ラマブル減衰器313(送話状態設定手段に相当)と,
高域フィルタ312から出力された音声信号の包絡線を
検出する包絡線検出器314と,プログラマブル減衰器
313で発生したスイッチングノイズを減衰させると共
に,スピーカ112への出力波形を整形する低域通過フ
ィルタ315と,包絡線検出器314からの出力を対数
増幅する対数増幅検出器216とを具備する。
【0004】また,上記コンピュータ110(信号音質
判定手段,音響エコー送受話判定手段,及び回線エコー
送受話判定手段に相当)は,各対数増幅器216,31
6からの信号をマルチプレクサ117,A/D変換器1
15を介して受け取り,ミュート制御211,311,
及びプログマラブル減衰器213,313を制御する手
段である。また,上記コンピュータ110は,較正回路
113にも接続されている。較正回路113は,マルチ
プレクサ210及び310に所定の較正音を入力して,
システムの特性を推定するのに用いられる。
【0005】以下,上記音声切換装置100による音声
切換え動作を説明する。ここで,図4は上記音声切換装
置100に係る状態遷移図,図5及び6は上記音声切換
装置100の動作を説明するフローチャートである。図
4に示すように,上記音声切換装置100は,初期状態
若しくは送受話共に音声信号が無い場合に設定される遊
休状態701と,送話信号が検出されている場合に設定
される送話状態702と,受話信号が検出されている場
合に設定される受話状態703という3つの状態を取り
うる。
【0006】ところで,音声による切換えは,音声を発
した話者側に切換え設定を行えばすむという程単純では
ない。何故なら,送話側においては,話者の音声の他に
様々な雑音が入力される恐れがあり,典型的には,スピ
ーカから出力された受話信号が回り込んでマイクに入力
される場合もあり(以下,このような音の回り込みを音
響エコーと称する),また,受信側においては,例えば
2線4線式回線を接続するハイブリッド回路等で生じる
線路のインピーダンス不整合により,送話信号の反射波
が検出されるからである(以下,このような信号の回り
込みを回線エコーと称する)。このため,上記音響エコ
ー,回線エコー等の影響を排除しなければ,良好な音声
切換えを行うことはできない。
【0007】上記音声切換装置100では,図5及び6
に示す制御により上記影響を排除している。はじめに,
初期状態に設定される遊休状態701から送話状態70
2若しくは受話状態703に切り換える場合を説明す
る。図5に示すように,使用者等により電源スイッチが
押される等して音声切換装置100が起動されると,音
声切換装置100は遊休状態に設定される(S80
1)。次に,送話信号TX-Sの有無が,工程S802,及
びS803において判定される。工程S802では,送
話信号TX-Sと送話雑音TX-Nとの比,即ちS/N比が所定
のしきい値Thと比較される。送話信号TX-Sが送話雑音TX
-Nのしきい値Th倍よりも大きければ,工程S803へ,
小さければ工程S806へ移行する。
【0008】工程S803では,送話信号TX-Sと予測送
話信号TX-Eとの比が所定のしきい値Thと比較される。こ
こで,予測送話信号TX-Eは,例えばスピーカからマイク
に受話信号が回り込んだために,送信路に生じた信号の
レベルを表す。即ち,スピーカから発せられた受話信号
を誤って,送話信号TX-Sと判定し,装置を送話状態70
2に切り換えてしまうのを防止することが,工程S80
3の目的である。また,この予測送話信号TX-Eは,較正
回路113から発せられた較正音を音声信号の代わりに
システムに入力することによって推定されるもので,エ
コーキャンセラ等のエコー低減手段が無い場合等には,
音響エコー量が大きいので,それに合わせて大きく設定
される。工程S803において,送話信号TX-Sが予測送
話信号TX-Eのしきい値Th倍よりも大きければ,留保タイ
マーを初期化する(工程S804)。上記留保タイマー
は,送話状態702若しくは受話状態703において,
通常の会話で発生する音の途切れを防止するために,こ
の例では,1.2mSの時間,上記送話状態702若し
くは受話状態703を維持するためのものである。さら
に,工程S804において留保タイマーの設定値が0に
リセットされた後,送話状態702に移行する(S80
5)。
【0009】一方,工程S803において,送話信号TX
-Sが予測送話信号TX-Eのしきい値Th倍よりも小さけれ
ば,次に工程S806及びS807において,受話信号
の有無が判定される。工程S806では,受話信号RX-S
と受話雑音RX-Nとの比,即ち受話信号のS/N比が所定
のしきい値Thと比較される。受信信号RX-Sが受信雑音RX
-Nのしきい値Th倍よりも大きければ,工程S807へ移
行し,小さければ工程S801に戻る。従って,この工
程S806では,受信路に音声信号が含まれるか否かの
判定が行われていることになる。次に,工程S807で
は,受話信号RX-Sと予測受話信号RX-Eとの比が所定のし
きい値Thと比較される。ここで,予測受話信号RX-Eは,
回線から反射されて送話信号が受信側に回り込んだため
に,受信路に生じた信号のレベルを表す。即ち,近端話
者が発した送話信号を誤って受話信号RX-Sと判定し,装
置が受話状態703に切り換えられるのを防止するのが
工程S807の目的である。また,この予測受話信号RX
-Eは,送話状態の時間帯に限って送話信号と受話信号の
各々の平均の差から推定されるもので,エコーキャンセ
ラ等のエコー低減手段が無い場合等には,回線エコー量
が大きいので,それに合わせて大きく設定される。
【0010】工程S807において,受話信号RX-Sが予
測受話信号RX-Eのしきい値Th倍よりも大きければ,留保
タイマーを初期化する(工程S808)。上記留保タイ
マーの動作は,上述した通りである。さらに,工程S8
04において留保タイマーの設定値が0にリセットされ
た後,受信状態703に移行する(S809)。今,近
端話者が最初に音声を発し,遊休状態701から送話状
態702に遷移した場合を考える。ここで,図6は送話
状態702における上記音声切換え装置の動作を説明す
るためのフローチャートである。送話状態702に遷移
すると(S901),先ず,受話信号RX-Sの有無が工程
S902及びS903で確認される。工程S902にお
いて,受信信号RX-Sが予測受信信号RX-Eのしきい値Th倍
よりも大きいか否かの判定が行われる。即ち,回線エコ
ーに対してしきい値を設定することによりその影響を回
避する。また,工程S903では,受話信号RX-Sと送話
雑音RX-Nとの比,即ち受話信号のS/N比が所定のしき
い値Thと比較される。受信信号RX-Sが受信雑音RX-Nのし
きい値Th倍よりも大きければ,工程S904へ移行し,
小さければ工程S902に戻る。この工程S903で
は,受信路に音声信号が含まれるか否かの判定が行われ
ている。
【0011】次に,工程S903において,受信路に音
声信号が含まれていると判定された場合,受話信号RX-S
と送話信号TX-Sとの比が,所定のしきい値Thよりも大き
いか否かの判定が行われる(S904)。工程S904
において,受話信号RX-Sと送話信号TX-Sとの比が所定の
しきい値Thよりも大きいと判定された場合,留保タイマ
ーの設定値が0にリセットされた後(S905),装置
は受話状態703に移行する(S906)。一方,工程
S904において,受話信号RX-Sと送話信号TX-Sとの比
が所定のしきい値Thよりも小さいと判定された場合,再
び送話信号TX-Sと送話雑音TX-Nとの比が所定のしきい値
よりも大きいか否かの判定が行われる(S907)。工
程S907において,送話信号TX-Sに音声信号が含まれ
ると判定された場合,留保タイマーの設定値を0にリセ
ットした後(S908),改めて送受話を判定するため
に処理が工程S901に戻される。また,工程S907
において送話信号TX-Sに音声信号が含まれないと判定さ
れた場合には,留保タイマーの時間が終了した後(S9
09),装置が遊休状態701に移行されて(S91
0),図5に示した処理が続行される。尚,受話状態7
03から遊休状態701若しくは送話状態702に移行
する処理は図6で説明したものと対称をなすのでここで
は省略する。このように,上記音声切換装置100は,
遊休状態701,送話状態702,及び受話状態703
という3つの状態を有して,音声信号が送信路・受信路
ともに無いような場合でも,音響エコー及び回線エコー
の影響を回避して音声切り換えを行うことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上記音声切
換装置100において,例えば,近端話者が話をしてい
る途中,考えをまとめるためにしばらくの間黙り込ん
で,その黙り込みの時間が留保タイマーの設定値を超過
した場合には,装置は送話状態702から遊休状態70
1に移行する(上記工程S910)。この状態で近端話
者が話を再開した場合に遊休状態701から再び送話状
態702に戻るには,送話信号TX-Sが予測送話信号TX-E
よりも所定量だけ大きくなる必要がある(上記工程S8
03)。しかし,エコーキャンセラ等のエコー低減手段
を備えていない場合や,備えていても音響環境の変化等
の理由により学習適応が十分に行われいない状態では,
音響結合や回線結合による戻りが大きくなり予測送話信
号TX-Eが該戻りに応じて大きく設定されるため,話しは
じめの音量の小さい部分では,上記条件を満足できな
い。このため,装置は遊休状態701に留まるので,結
果的に話しはじめの部分は送信されないことになり,語
頭切れが生じてしまう。本発明は,このような従来の技
術における課題を解決するために,音声切換装置を改良
し,例えば送話状態にあって短期間送話信号が無い場合
においても,状態移行を行う障壁を低くして,語頭切れ
等を従来より減少させることのできる音声切換装置を提
供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,マイクから入力された送話信号を回線
へ送信する途中で減衰させる受話状態を設定する受話状
態設定手段と,回線から受信される受話信号をスピーカ
ーに出力する途中で減衰させる送話状態を設定する送話
状態設定手段と,所定の回線エコー閾値に基づいて上記
送話信号と受話信号との大小関係を判定する回線エコー
送受話判定手段と,上記送話信号及び受話信号が音声信
号であるか雑音信号であるかを判定する信号音質判定手
段とを具備してなる音声切換装置において,上記回線エ
コー送受話判定手段により上記送話信号が受話信号より
大きい又は小さいと判定された場合に上記送話状態設定
手段又は受話状態設定手段により送話状態又は受話状態
を設定し,さらに上記信号音質判定手段により上記送話
信号又は受話信号が音声信号であると判定された場合に
は上記送話状態又は受話状態を維持し,雑音信号である
と判定された場合には,上記受話状態設定手段及び送話
状態設定手段における減衰量を中間状態に移行させる送
受話状態切換手段とを具備してなることを特徴とする音
声切換装置として構成されている。このため,上記送話
信号と受話信号とに大きな差が無い,例えば,近端話者
が送話中に少しの間黙り込んだような場合でも,送話状
態を維持したままで,上記送話・受話設定手段における
減衰量のみを中間状態に移行させるだけで処理手順は変
更されないから,近端話者の送話が再開され音声信号が
検出されれば,直ちに送話状態に復帰することができ,
従来装置のような語頭切れを回避することができる。
【0014】また,第2の発明は,マイクから入力され
た送話信号を回線へ送信する途中で減衰させる受話状態
を設定する受話状態設定手段と,回線から受信される受
話信号をスピーカーに出力する途中で減衰させる送話状
態を設定する送話状態設定手段と,所定の音響エコー閾
値に基づいて上記受話信号と送話信号との大小関係を判
定する音響エコー送受話判定手段と,上記送話信号及び
受話信号が音声信号であるか雑音信号であるかを判定す
る信号音質判定手段とを具備してなることを特徴とする
音声切換装置において,上記音響エコー送受話判定手段
により上記受話信号が送話信号より大きい又は小さいと
判定された場合に上記受話状態設定手段又は送話状態設
定手段により受話状態又は送話状態を設定し,さらに上
記信号音質判定手段により上記受話信号又は送話信号が
音声信号であると判定された場合には上記受話状態又は
送話状態を維持し,雑音信号であると判定された場合に
は,上記受話状態設定手段及び送話状態設定手段におけ
る減衰量を中間状態に移行させる送受話状態切換手段と
を具備してなることを特徴とする音声切換装置として構
成されている。このため,上記受話信号と送話信号とに
大きな差がない,例えば遠端話者から会話を受信してい
る途中で遠端話者がしばらく黙り込んだような状態で
も,受話状態を維持したままで,上記送話・受話設定手
段における減衰量のみを中間状態に移行させるだけで処
理手順を変更することがないから,遠端話者が会話を再
開すれば直ちに受話状態に移行させることができ,従来
装置のような語頭切れを回避することができる。
【0015】また,第3の発明は,マイクから入力され
た送話信号を回線へ送信する途中で減衰させる受話状態
を設定する受話状態設定手段と,回線から受信される受
話信号をスピーカーに出力する途中で減衰させる送話状
態を設定する送話状態設定手段と,所定の回線エコー閾
値に基づいて上記送話信号と受話信号との大小関係を判
定する回線エコー送受話判定手段と,所定の音響エコー
閾値に基づいて上記受話信号と送話信号との大小関係を
判定する音響エコー送受話判定手段と,上記送話信号及
び受話信号が音声信号であるか雑音信号であるかを判定
する信号音質判定手段とを具備してなることを特徴とす
る音声切換装置において,上記回線エコー送受話判定手
段により上記送話信号が受話信号より大きい又は小さい
と判定された場合に上記送話状態設定手段又は受話状態
設定手段により送話状態又は受話状態を設定し,さらに
上記信号音質判定手段により上記送話信号又は受話信号
が音声信号であると判定された場合には上記送話状態又
は受話状態を維持し,雑音信号であると判定された場合
には,上記受話状態設定手段及び送話状態設定手段にお
ける減衰量を中間状態に移行させる第1の送受話状態切
換手段と,上記音響エコー送受話判定手段により上記受
話信号が送話信号より大きい又は小さいと判定された場
合に上記受話状態設定手段又は送話状態設定手段により
受話状態又は送話状態を設定し,さらに上記信号音質判
定手段により上記受話信号又は送話信号が音声信号であ
ると判定された場合には上記受話状態又は送話状態を維
持し,雑音信号であると判定された場合には,上記受話
状態設定手段及び送話状態設定手段における減衰量を中
間状態に移行させる第2の送受話状態切換手段とを具備
し,上記第1の送受話状態切換手段で,上記回線エコー
送受話判定手段により上記送話信号が受話信号より小さ
いと判定されて上記受話状態若しくは中間状態に設定さ
れた場合には,以後の処理を上記第2の送受話状態切換
手段に移行させ,上記第2の送受話状態切換手段で,上
記音響エコー送受話判定手段により上記受話信号が送話
信号より小さいと判定されて上記送話状態若しくは中間
状態に設定された場合には,以後の処理を上記第1の送
受話状態切換手段に移行させる処理移行手段とを具備し
てなることを特徴とする音声切換装置として構成されて
いる。上記第3の発明に係る音声切換装置では,送話状
態の判定を優先的に行う上記第1の送受話状態切換手段
と,受話状態の判定を優先的に行う上記第2の送受話状
態切換手段との間で処理を移行させるから,上記送話信
号と受話信号とに大きな差が無い,例えば,近端話者が
送話中に少しの間黙り込んだような場合や遠端話者から
会話を受信している途中で遠端話者がしばらく黙り込ん
だような場合にも,上記送話状態若しくは受話状態を維
持したままで,上記送話・受話設定手段における減衰量
のみを中間状態に移行させるだけで処理手順を変更する
ことがなく,近端話者若しくは遠端話者が会話を再開す
れば直ちに送話状態若しくは受話状態に移行させること
ができ,従来装置のような語頭切れを回避することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,添付図面を参照して,本発
明の実施の形態につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した例であ
り,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではな
い。ここで,図1は本発明の一実施の形態に係る音声切
換装置の概略構成を示す図,図2は上記音声切換装置の
動作を説明するためのフローチャートである。図1に示
すように,本実施の形態に係る音声切換装置は,マイク
1から入力された送話信号TSを例えば2線4線変換器
に接続された一般回線SPへ送信する途中で減衰させる
受話状態を設定する受話状態設定手段2と,回線SPか
ら受信される受話信号RSをスピーカー3に出力する途
中で減衰させる送話状態を設定する送話状態設定手段4
と,送話信号TS及び受話信号RSの信号レベルを検出
する信号レベル検出器5と,所定の回線エコー閾値GR
Sに基づいて,送話信号TSと受話信号RSとの大小関
係を判定する回線エコー送受話判定手段6と,所定の音
響エコー閾値GTSに基づいて受話信号RSと送話信号
TSとの大小関係を判定する音響エコー送受話判定手段
7と,送話信号TS及び受話信号RSが音声信号である
か雑音信号であるかを判定する信号音質判定手段8とを
具備する点で従来の技術と同様である。
【0017】上記音声切換装置は,回線エコー送受話判
定手段6により送話信号TSが受話信号RSより大きい
又は小さいと判定された場合に送話状態設定手段4又は
受話状態設定手段2により送話状態又は受話状態を設定
し,さらに信号音質判定手段8により送話信号TS又は
受話信号RSが音声信号であると判定された場合には送
話状態又は受話状態を維持し,雑音信号であると判定さ
れた場合には,上記受話状態設定手段2及び送話状態設
定手段4における減衰量を中間状態に移行させる第1の
送受話状態切換手段9と,音響エコー送受話判定手段7
により受話信号RSが送話信号TSより大きい又は小さ
いと判定された場合に受話状態設定手段2又は送話状態
設定手段4により受話状態又は送話状態を設定し,さら
に信号音質判定手段8により受話信号RS又は送話信号
TSが音声信号であると判定された場合には上記受話状
態又は送話状態を維持し,雑音信号であると判定された
場合には,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4
における減衰量を中間状態に移行させる第2の送受話状
態切換手段10とを具備し,上記第1の送受話状態切換
手段9で,回線エコー送受話判定手段6により送話信号
TSが受話信号RSより小さいと判定されて上記受話状
態若しくは中間状態に設定された場合には,次の処理を
上記第2の送受話状態切換手段11に移行させ,第2の
送受話状態切換手段11で,音響エコー送受話判定手段
7により送話信号TSが受話信号RSより小さいと判定
されて上記送話状態若しくは中間状態に設定された場合
には,次の処理を第1の送受話状態切換手段9に移行さ
せる処理移行手段11とを具備する点で従来の技術とは
異なる。さらに,上記音声切換装置は,システムの利得
を取り除いて送話信号若しくは受話信号の有無を調べる
送受話判定手段12を具備する。
【0018】尚,以下の実施の形態では,受話状態設定
手段2の減衰量が0で送話状態設定手段4の減衰量が最
大の場合を送話状態,受話状態設定手段2の減衰量が上
記最大値の半値で送話状態設定手段4の減衰量が上記最
大値の半値の場合を送話待ち状態,受話状態設定手段2
の減衰量が最大で送話状態設定手段4の減衰量が0の場
合を受話状態,受話状態設定手段2の減衰量が上記最大
値の半値で送話状態設定手段4の減衰量が上記最大値の
半値の場合を受話待ち状態と称する。さらに,上記送話
状態及び送話待ち状態を合わせて送話優先,上記受話状
態及び受話待ち状態を合わせて受話優先と称する。上記
音声切換装置において,回線エコー送受話判定手段6及
び音響エコー送受話判定手段7がそれぞれ参照する回線
エコー閾値GRS及び音響エコー閾値GTSは,回線エ
コー及び音響エコーの予測値であって,例えば工場出荷
時に0〜48dBの範囲で予め設定される。また,図1
におけるGt及びGrはそれぞれ送受話判定手段12の
判定に用いられる送話側利得及び受話側利得を示し,上
記回線エコー閾値GRS及び音響エコー閾値GTS同
様,例えば工場出荷時に0〜48dBの範囲で予め設定
される。さらに,Tt及びTrは送話音声及び受話音声
の有無を判定するための閾値であり,送話信号TSに含
まれるノイズレベルを考慮して,例えば工場出荷時点で
0〜48dBの範囲で予め設定される。
【0019】以下,図2を参照して上記音声切換装置の
動作について説明する。ここで,図2は,本実施の形態
に係る音声切換装置の特徴点である第1の送受話状態切
換手段9,第2の送受話状態切換手段10,及び処理移
行手段11の動作を示したものである。装置の電源がオ
ンされ,一般回線に上記音声切換装置が接続された場
合,上記音声切換装置は,通常受話優先に設定される
が,ここでは,近端話者が発声して送話優先に切り換わ
った後,即ち第1の送受話状態切換手段9の動作につい
て最初に説明する。先ず,第1の送受話状態切換手段9
において,モードの設定の確認が行われる(S10
1)。次に,回線エコー閾値GRSに基づいて,回線エ
コー送受話判定手段6により送話信号TSと受話信号R
Sとの信号レベルの比較判定が行われ(S102),送
話信号TSが受話信号RSよりも大きければ工程S10
3に,小さければ工程S104に移行する。ところで,
工程S102では,遠端話者の音声がハッキリと回線エ
コーを上回らない限り,送話優先処理が続行されること
を示している。このため,上記音声切換装置では,送話
優先で近端話者が暫く黙り込むような状況があっても,
送話優先処理が維持される。即ち,従来の音声切換装置
100にある遊休状態は存在せず,後記するS105の
判定において送話信号TSに音声信号が検出されれば,
直ちに,近端話者の声が送信可能な送話状態に復帰する
ことができる。これに対し,従来の音声切換装置100
では,送話状態で近端話者が暫く黙り込んでしまうと一
旦送話状態から遊休状態に遷移し,再び近端話者が喋り
始めた時に遊休状態から送話状態に遷移する必要があっ
た。この遊休状態から送話状態へ復帰する遷移条件に
は,近端話者側の送話信号TX-Sと予測送話信号TX-Eとの
比較,即ち,音響エコー量の推定が利用されており,例
えば話し始めの音声が小さい時間帯等では上記遷移条件
が満足されず,語頭切れが生じていた。
【0020】工程S103において送話優先のフラグL
1=2があらためて設定され,次に信号音質判定手段8
により送話信号TSの音質が判定される(S105)。
信号音質判定手段8による判定は,例えば送話信号TS
が雑音信号閾値Ttよりも大きい場合は音声信号,小さ
い場合は雑音信号として行われる。工程S105におい
て,送話信号TSが音声信号であると判定された場合,
受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4は送話状態
に設定される(S106)。また,送話信号TSが雑音
信号であると判定された場合,送話待ち状態と判断さ
れ,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4は中間
状態に設定される(S107)。工程S106及び工程
S107の終了後判定処理を続行する場合,上記工程S
101に戻る。一方,工程S102において送話信号T
Sが受話信号RSよりも小さいと判定された場合,送受
話判定手段12により送話信号TSと受話信号RSとの
比較が送話側利得Gtと受話側利得Grに基づいて行わ
れる(S104)。この工程S104では,システムの
利得の影響を取り除いて,受話の可能性を調べている。
ここで,送話側の方が大きければ,工程S103に戻っ
て送話音声の有無が,受話側の方が大きければ,工程S
108において,受話優先のフラグL1=0が設定さ
れ,次の工程S109において受話音声の有無が調べら
れる。工程S109では,信号音質判定手段8により受
話信号RSが音声信号であるか雑音信号であるかの判定
が行われる。この信号音質判定手段8の判定は,送話信
号TSの場合と同様,受話信号RSが雑音信号閾値Tr
よりも大きいか小さいかによって判定される。工程S1
09において,受話信号RSが音声信号であると判定さ
れた場合,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4
は受話状態に設定される(S110)。また,受話信号
RSが雑音信号であると判定された場合,受話待ち状態
と判断され,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段
4は中間状態に設定される(S111)。そして,工程
S110及び工程S111終了後判定処理を続行する場
合,工程S101に戻る。
【0021】上記第1の送受話状態切換手段9における
判定処理において,受話優先にフラグが設定された場
合,処理移行手段11により第1の送受話状態切換手段
9から第2の送受話状態切換手段10に判定処理が移行
される。尚,第1の送受話状態切換手段9と第2の送受
話状態切換手段10とが行う判定処理は裏表の関係にあ
り,実質的に等価である。遠端話者が発声する等して送
話優先から受話優先にモードが移行すると,先ず音響エ
コー送受話判定手段7により,音響エコー閾値GTSに
基づいて受話信号RSと送話信号TSとの大小関係の判
定が行われる(S202)。そして工程S202におい
て受話信号RSが送話信号TSよりも大きいと判定され
た場合には工程S203に,小さいと判定された場合に
はS204に移行する。ところで,工程S202では,
近端話者の音声がハッキリと音響エコーを上回らない限
り,受話優先処理が続行されることを示している。この
ため,上記音声切換装置では,受話優先で遠端話者が暫
く黙り込むような状況があっても,受話優先処理が維持
される。即ち,従来の音声切換装置100にある遊休状
態は存在せず,後記するS205の判定において受話信
号RSに音声信号が検出されれば,直ちに,遠端話者の
声を受信可能な受話状態に復帰することができる。これ
に対し,従来の音声切換装置100では,受話状態で遠
端話者が暫く黙り込んでしまうと一旦受話状態から遊休
状態に遷移し,再び遠端話者が喋り始めた時に遊休状態
から受話状態に遷移する必要があった。この遊休状態か
ら受話状態へ復帰する遷移条件には,遠端話者側の受話
信号RX-Sと予測受話信号RX-Eとの比較,即ち,回線エコ
ー量の推定が利用されており,例えば遠端話者の話し始
めの音声が小さい時間帯等では上記遷移条件が満足され
ず,語頭切れが生じていた。
【0022】工程S203ではあらためて受話優先のフ
ラグが設定される。この工程では,処理続行の場合,第
2の送受話状態切換手段10により判定処理が行われる
ことが規定される。次に,信号音質判定手段8により受
話信号RSが音声信号であるか雑音信号であるかの判定
が行われる(S205)。そして工程S205におい
て,受話信号RSが音声信号であると判定された場合に
は,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4は受話
状態に設定される(S206)。また,受話信号RSが
雑音信号であると判定された場合には,受話待ち状態と
判断され,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4
は中間状態に設定される(S207)。工程S206若
しくは工程S207における状態設定終了後,処理の続
行が行われる場合には,工程S101に戻る。
【0023】一方,工程S202において受話信号RS
が送話信号TSよりも小さいと判定された場合,送受話
判定手段12により送話信号TSと受話信号RSとの比
較が送話側利得Gtと受話側利得Grに基づいて行われ
る(S204)。この工程S204では,送話優先の場
合と裏返しで,システムの利得の影響を取り除いた上
で,送話の可能性を調べている。ここで,受話側の方が
大きければ,工程S203に戻って受話音声の有無が,
送話側の方が大きければ,工程S208において送話優
先のフラグL1=2が設定され,次の工程S209にお
いて送話音声の有無が調べられる。工程208では,次
の処理判定が第1の送受話状態切換手段9に移行するこ
とが規定される。次に,信号音質判定手段8により送話
信号TSが音声信号であるか雑音信号であるかの判定が
行われる(S209)。工程S209における判定が音
声信号である場合,受話状態設定手段2及び送話状態設
定手段4は送話状態に設定される(S210)。また,
送話信号TSが雑音信号である場合,送話待ち状態と判
断され,受話状態設定手段2及び送話状態設定手段4は
中間状態に設定される(S211)。このように,本実
施の形態に係る音声切換装置では,近端話者が少しの間
黙り込んだような場合でも,送話信号TSに音声信号が
検出されれば,直ちに中間状態から送話状態に移行する
ことができ,従来のような送話再開時の語頭切れ等が回
避され,より良好な音声切り換えを行うことができる。
また,上記音声切換装置では,音響エコーや回線エコー
を測定するための較正手段や,較正音を一時的に保持す
るためのマルチプレクサ等が必要なくなり,低コストの
LSI化が可能となる。また,消費電力も軽減されるの
で拡声通話装置の可搬性も向上する。
【0024】
【実施例】上記実施の形態に係る音声切換装置では,第
1の送受話状態切換手段9と第2の送受話状態切換手段
10とが一体となって作動していたが,例えば近距離通
話でしかも2線式回線で直接接続されていて回線エコー
が無視できるような場合や,マイク1とスピーカー3と
の距離が離れていて音響エコーが無視できるような場合
には,第1の送受話状態切換手段9と第2の送受話状態
切換手段10とを独立して使用すること可能である(第
1の発明及び第2の発明に相当)。この場合,音響エコ
ー若しくは回線エコーのどちらかについて判定を行えば
よいので判定処理回路が簡略化され低コスト化をさらに
進めることができる。このような音声切換装置も本発明
における音声切換装置の一例である。
【0025】
【発明の効果】上記のように第1の発明は,マイクから
入力された送話信号を回線へ送信する途中で減衰させる
受話状態を設定する受話状態設定手段と,回線から受信
される受話信号をスピーカーに出力する途中で減衰させ
る送話状態を設定する送話状態設定手段と,所定の回線
エコー閾値に基づいて上記送話信号と受話信号との大小
関係を判定する回線エコー送受話判定手段と,上記送話
信号及び受話信号が音声信号であるか雑音信号であるか
を判定する信号音質判定手段とを具備してなる音声切換
装置において,上記回線エコー送受話判定手段により上
記送話信号が受話信号より大きい又は小さいと判定され
た場合に上記送話状態設定手段又は受話状態設定手段に
より送話状態又は受話状態を設定し,さらに上記信号音
質判定手段により上記送話信号又は受話信号が音声信号
であると判定された場合には上記送話状態又は受話状態
を維持し,雑音信号であると判定された場合には,上記
受話状態設定手段及び送話状態設定手段における減衰量
を中間状態に移行させる送受話状態切換手段とを具備し
てなることを特徴とする音声切換装置として構成されて
いる。このため,上記送話信号と受話信号とに大きな差
が無い,例えば,近端話者が送話中に少しの間黙り込ん
だような場合でも,送話状態を維持したままで,上記送
話・受話設定手段における減衰量のみを中間状態に移行
させるだけで処理手順は変更されないから,近端話者の
送話が再開され音声信号が検出されれば,直ちに送話状
態に復帰することができ,従来装置のような語頭切れを
回避することができる。
【0026】また,第2の発明は,マイクから入力され
た送話信号を回線へ送信する途中で減衰させる受話状態
を設定する受話状態設定手段と,回線から受信される受
話信号をスピーカーに出力する途中で減衰させる送話状
態を設定する送話状態設定手段と,所定の音響エコー閾
値に基づいて上記受話信号と送話信号との大小関係を判
定する音響エコー送受話判定手段と,上記送話信号及び
受話信号が音声信号であるか雑音信号であるかを判定す
る信号音質判定手段とを具備してなることを特徴とする
音声切換装置において,上記音響エコー送受話判定手段
により上記受話信号が送話信号より大きい又は小さいと
判定された場合に上記受話状態設定手段又は送話状態設
定手段により受話状態又は送話状態を設定し,さらに上
記信号音質判定手段により上記受話信号又は送話信号が
音声信号であると判定された場合には上記受話状態又は
送話状態を維持し,雑音信号であると判定された場合に
は,上記受話状態設定手段及び送話状態設定手段におけ
る減衰量を中間状態に移行させる送受話状態切換手段と
を具備してなることを特徴とする音声切換装置として構
成されている。このため,上記受話信号と送話信号とに
大きな差がない,例えば遠端話者から会話を受信してい
る途中で遠端話者がしばらく黙り込んだような状態で
も,受話状態を維持したままで,上記送話・受話設定手
段における減衰量のみを中間状態に移行させるだけで処
理手順を変更することがないから,遠端話者が会話を再
開すれば直ちに受話状態に移行させることができ,従来
装置のような語頭切れを回避することができる。
【0027】また,第3の発明は,マイクから入力され
た送話信号を回線へ送信する途中で減衰させる受話状態
を設定する受話状態設定手段と,回線から受信される受
話信号をスピーカーに出力する途中で減衰させる送話状
態を設定する送話状態設定手段と,所定の回線エコー閾
値に基づいて上記送話信号と受話信号との大小関係を判
定する回線エコー送受話判定手段と,所定の音響エコー
閾値に基づいて上記受話信号と送話信号との大小関係を
判定する音響エコー送受話判定手段と,上記送話信号及
び受話信号が音声信号であるか雑音信号であるかを判定
する信号音質判定手段とを具備してなることを特徴とす
る音声切換装置において,上記回線エコー送受話判定手
段により上記送話信号が受話信号より大きい又は小さい
と判定された場合に上記送話状態設定手段又は受話状態
設定手段により送話状態又は受話状態を設定し,さらに
上記信号音質判定手段により上記送話信号又は受話信号
が音声信号であると判定された場合には上記送話状態又
は受話状態を維持し,雑音信号であると判定された場合
には,上記受話状態設定手段及び送話状態設定手段にお
ける減衰量を中間状態に移行させる第1の送受話状態切
換手段と,上記音響エコー送受話判定手段により上記受
話信号が送話信号より大きい又は小さいと判定された場
合に上記受話状態設定手段又は送話状態設定手段により
受話状態又は送話状態を設定し,さらに上記信号音質判
定手段により上記受話信号又は送話信号が音声信号であ
ると判定された場合には上記受話状態又は送話状態を維
持し,雑音信号であると判定された場合には,上記受話
状態設定手段及び送話状態設定手段における減衰量を中
間状態に移行させる第2の送受話状態切換手段とを具備
し,上記第1の送受話状態切換手段で,上記回線エコー
送受話判定手段により上記送話信号が受話信号より小さ
いと判定されて上記受話状態若しくは中間状態に設定さ
れた場合には,以後の処理を上記第2の送受話状態切換
手段に移行させ,上記第2の送受話状態切換手段で,上
記音響エコー送受話判定手段により上記受話信号が送話
信号より小さいと判定されて上記送話状態若しくは中間
状態に設定された場合には,以後の処理を上記第1の送
受話状態切換手段に移行させる処理移行手段とを具備し
てなることを特徴とする音声切換装置として構成されて
いる。上記第3の発明に係る音声切換装置では,送話状
態の判定を優先的に行う上記第1の送受話状態切換手段
と,受話状態の判定を優先的に行う上記第2の送受話状
態切換手段との間で処理を移行させるから,上記送話信
号と受話信号とに大きな差が無い,例えば,近端話者が
送話中に少しの間黙り込んだような場合や遠端話者から
会話を受信している途中で遠端話者がしばらく黙り込ん
だような場合にも,上記送話状態若しくは受話状態を維
持したままで,上記送話・受話設定手段における減衰量
のみを中間状態に移行させるだけで処理手順を変更する
ことがなく,近端話者若しくは遠端話者が会話を再開す
れば直ちに送話状態若しくは受話状態に移行させること
ができ,従来装置のような語頭切れを回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る音声切換装置の概
略構成を示す図。
【図2】上記音声切換装置の動作を説明するためのフロ
ーチャート。
【図3】従来の音声切換装置の概略構成を示す図。
【図4】従来の音声切換装置の取りうる状態を示す状態
遷移図。
【図5】従来の音声切換装置の動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図6】従来の音声切換装置の動作を説明するための他
のフローチャート。
【符号の説明】
1…マイク 2…受話状態設定手段 3…スピーカー 4…送話状態設定手段 5…信号レベル検出器 6…回線エコー送受話判定手段 7…音響エコー送受話判定手段 8…信号音質判定手段 9…第1の送受話状態切換手段 10…第2の送受話状態切換手段 11…処理移行手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中住 晃 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 西坂 昌弘 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 高橋 徹 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 豊島 正彦 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクから入力された送話信号を回線へ送
    信する途中で減衰させる受話状態を設定する受話状態設
    定手段と,回線から受信される受話信号をスピーカーに
    出力する途中で減衰させる送話状態を設定する送話状態
    設定手段と,所定の回線エコー閾値に基づいて上記送話
    信号と受話信号との大小関係を判定する回線エコー送受
    話判定手段と,上記送話信号及び受話信号が音声信号で
    あるか雑音信号であるかを判定する信号音質判定手段と
    を具備してなる音声切換装置において,上記回線エコー
    送受話判定手段により上記送話信号が受話信号より大き
    い又は小さいと判定された場合に上記送話状態設定手段
    又は受話状態設定手段により送話状態又は受話状態を設
    定し,さらに上記信号音質判定手段により上記送話信号
    又は受話信号が音声信号であると判定された場合には上
    記送話状態又は受話状態を維持し,雑音信号であると判
    定された場合には,上記受話状態設定手段及び送話状態
    設定手段における減衰量を中間状態に移行させる送受話
    状態切換手段とを具備してなることを特徴とする音声切
    換装置。
  2. 【請求項2】マイクから入力された送話信号を回線へ送
    信する途中で減衰させる受話状態を設定する受話状態設
    定手段と,回線から受信される受話信号をスピーカーに
    出力する途中で減衰させる送話状態を設定する送話状態
    設定手段と,所定の音響エコー閾値に基づいて上記受話
    信号と送話信号との大小関係を判定する音響エコー送受
    話判定手段と,上記送話信号及び受話信号が音声信号で
    あるか雑音信号であるかを判定する信号音質判定手段と
    を具備してなる音声切換装置において,上記音響エコー
    送受話判定手段により上記受話信号が送話信号より大き
    い又は小さいと判定された場合に上記受話状態設定手段
    又は送話状態設定手段により受話状態又は送話状態を設
    定し,さらに上記信号音質判定手段により上記受話信号
    又は送話信号が音声信号であると判定された場合には上
    記受話状態又は送話状態を維持し,雑音信号であると判
    定された場合には,上記受話状態設定手段及び送話状態
    設定手段における減衰量を中間状態に移行させる送受話
    状態切換手段とを具備してなることを特徴とする音声切
    換装置。
  3. 【請求項3】マイクから入力された送話信号を回線へ送
    信する途中で減衰させる受話状態を設定する受話状態設
    定手段と,回線から受信される受話信号をスピーカーに
    出力する途中で減衰させる送話状態を設定する送話状態
    設定手段と,所定の回線エコー閾値に基づいて上記受話
    信号と送話信号との大小関係を判定する回線エコー送受
    話判定手段と,所定の音響エコー閾値に基づいて上記送
    話信号と受話信号との大小関係を判定する音響エコー送
    受話判定手段と,上記送話信号及び受話信号が音声信号
    であるか雑音信号であるかを判定する信号音質判定手段
    とを具備してなる音声切換装置において,上記回線エコ
    ー送受話判定手段により上記送話信号が受話信号より大
    きい又は小さいと判定された場合に上記送話状態設定手
    段又は受話状態設定手段により送話状態又は受話状態を
    設定し,さらに上記信号音質判定手段により上記送話信
    号又は受話信号が音声信号であると判定された場合には
    上記送話状態又は受話状態を維持し,雑音信号であると
    判定された場合には,上記受話状態設定手段及び送話状
    態設定手段における減衰量を中間状態に移行させる第1
    の送受話状態切換手段と,上記音響エコー送受話判定手
    段により上記受話信号が送話信号より大きい又は小さい
    と判定された場合に上記受話状態設定手段又は送話状態
    設定手段により受話状態又は送話状態を設定し,さらに
    上記信号音質判定手段により上記受話信号又は送話信号
    が音声信号であると判定された場合には上記受話状態又
    は送話状態を維持し,雑音信号であると判定された場合
    には,上記受話状態設定手段及び送話状態設定手段にお
    ける減衰量を中間状態に移行させる第2の送受話状態切
    換手段とを具備し,上記第1の送受話状態切換手段で,
    上記回線エコー送受話判定手段により上記送話信号が受
    話信号より小さいと判定されて上記受話状態若しくは中
    間状態に設定された場合には,以後の処理を上記第2の
    送受話状態切換手段に移行させ,上記第2の送受話状態
    切換手段で,上記音響エコー送受話判定手段により上記
    受話信号が送話信号より小さいと判定されて上記送話状
    態若しくは中間状態に設定された場合には,以後の処理
    を上記第1の送受話状態切換手段に移行させる処理移行
    手段とを具備してなることを特徴とする音声切換装置。
JP34822996A 1996-12-26 1996-12-26 音声切換装置 Pending JPH10190815A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34822996A JPH10190815A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 音声切換装置
US08/993,412 US6377679B1 (en) 1996-12-26 1997-12-18 Speakerphone

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34822996A JPH10190815A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 音声切換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10190815A true JPH10190815A (ja) 1998-07-21

Family

ID=18395620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34822996A Pending JPH10190815A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 音声切換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10190815A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2842607B2 (ja) エコーキャンセラ、それを備えた通信装置および信号処理方法
JP3104072B2 (ja) 手放し電話機
JP2002501336A (ja) 通信システムにおけるエコー抑圧制御方法および装置
JP2928130B2 (ja) ハンズフリー通信装置
JPH0678046A (ja) ハンズフリー・システムで用いられる音声スイッチ
US6377679B1 (en) Speakerphone
KR100784121B1 (ko) 에코로 인한 잘못된 조정을 제거하기 위한 휴대형 통신장치에서의 스피커폰 동작을 조정하는 방법
JPH04323938A (ja) ハンズフリー回路
JPS61270961A (ja) スピ−カ−フオンの利得を制御する方法および装置
US7319748B2 (en) Device and method for suppressing echo in telephones
JPH04363918A (ja) 電話装置
JP2006270147A (ja) 拡声通話装置、拡声通話システム
JPH10190815A (ja) 音声切換装置
JPS613536A (ja) 反響信号打消し装置
JPH08335976A (ja) 拡声通話装置
JP3404236B2 (ja) 拡声通話装置
JP6778632B2 (ja) インターホン装置
JP3561609B2 (ja) 音声スイッチ
JP6775162B2 (ja) 通話装置およびそれを利用した通話システム
JPH11284550A (ja) 音声入出力装置
JP2004088369A (ja) ハンズフリー装置、ハンズフリー通話制御方法及びプログラム
JPS6218836A (ja) ハウリング抑圧回路
JPS6097732A (ja) 反響信号除去装置
JP4138565B2 (ja) 多チャネル音声損失制御装置、方法、及び多チャネル音声損失制御プログラム
JP2000196493A (ja) ディジタル通話システムのミュ―ト方法および装置