JP6778632B2 - インターホン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイススイッチを用いた交互通話方式により通話を実施するインターホン装置に関する。
マイクと音声を拡声して報音するスピーカとを備えた子機と親機との間で通話するインターホン装置では、交互通話を実施するためのボイススイッチが使用されている。ボイススイッチにより通話路を送話/受話とで切り替えて、一方の音声のみを伝送して報音させることで、ハウリングの発生を防止してハンズフリーによる良好な通話を可能としている。
ところが、インターホン機器がエコーが発生しやすい環境に設置された場合、発生するエコーを音声と判断してしまい通話が切り替わってしまう場合があったため、この点を改良したインターホン装置が提案されている。
例えば特許文献1では、エコーを考慮して通話音声がなくなっても暫くの間は通話路を維持させて、エコーにより切り替わらないよう制御している。
特開2012−99884号公報
上記特許文献1の技術は、通話音声が終了してもエコーの継続時間に基づく一定の時間の間、切り替える際に適用する入力音声の閾値(オフセット閾値)を延長して適用することで、エコーにより通話路が切り替わらないよう制御したもので、オフセット閾値を延長することで、通話路が形成されていない側の有音判定閾値が高く設定されるためエコーによる切替わりを防ぐことができた。
しかしながら、オフセット閾値は元々高いレベルに設定されているため、この閾値が適用されている間は、相手の話を聞いていた側が喋り初めても通話路が切り替わることがなかったため、エコー時間が長い環境であるほど、交互に通話した場合に切り替わりが悪くなる(頭切れする)現象が生じた。
例えば、玄関先の訪問者が居住者による送話を聞き終えた後、即座に応答する場合、エコー時間が短かければ送話が無音判定されるとほぼ同時にオフセット閾値を延長した時間(オフセット延長時間)が終了するため、訪問者からの受話は待受時の受話検出閾値で有音判定される。しかしながら、エコー時間が長い場合、送話が無音判定されてもオフセット延長時間の間は受話検出閾値はオフセット閾値が適用されたままであるため、訪問者からの受話は有音判定され難く通話の切替わり性能が低下した。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、エコーが発生する環境の対策としてオフセット閾値を延長しても、良好に送話/受話の切り替えを行うインターホン装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、音声を拡声して通話を行う子機と親機とが伝送線で接続され、子機から親機への受話音声、及び親機から子機への送話音声の何れか一方向の音声を優先させる切り替えを行う音声制御部を備え、音声制御部は、受話音声を優先させる受話モードに設定するための受話検出閾値、送話音声を優先させる送話モードに設定するための送話検出閾値に加え、送話モード中に受話モードへ切り替わるのを防止するための受話オフセット閾値、受話モード中に送話モードへ切り替わるのを防止するための送話オフセット閾値を記憶する閾値記憶部と、受話音声レベルと受話検出閾値或いは受話オフセット閾値とを比較して受話音の有無を判定する受話音声検出部と、送話音声レベルと送話検出閾値或いは送話オフセット閾値とを比較して送話音の有無を判定する送話音声検出部と、受話音声検出部及び送話音声検出部の判定結果を受けて、送話モード/受話モードを切り替えるアッテネート制御部と、を有するインターホン装置において、受話オフセット閾値は、一定のレベルで設定された第1受話閾値と、第1受話閾値より低く且つ受話検出閾値より高いレベルの第2受話閾値とから成り、アッテネート制御部は、送話モードの状態から送話音声レベルが低下して送話検出閾値以下になって送話音声検出部が送話音無しと判定するまでは、受話モードに切り替える閾値に第1受話閾値を適用し、その後第2受話閾値を所定時間適用することを特徴とする。
この構成によれば、送話モード状態で適用される受話オフセット閾値のうち、子機からの送話音声の報音が無くなりエコーが発生している時間帯に適用される第2受話閾値は、送話音声が報音されている期間に適用される第1受話閾値に比べて低い閾値であるため、引き続き受話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、子機に音声が入力されれば受話モードに切り替わり易くなる。よって、音声の頭切れの頻度を低下させることができ切り替わり性能の向上を図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、親機はテスト信号発生部を有すると共に、音声制御部は第2受話閾値及び第2受話閾値を適用する受話オフセット閾値の延長時間を設定する受話オフセット延長時間設定部を有し、受話オフセット延長時間設定部が、テスト信号発生部が発生した信号によりエコー特性を計測して、第2受話閾値のレベルを動的に設定し、同時に計測したエコー継続時間を基に、受話オフセット閾値の延長時間を設定することを特徴とする。
この構成によれば、実測値に基づいて受話オフセット閾値の延長時間を設定するため、インターホン機器の送話/受話の切り替え機能が設置環境により不具合を起こすようなことがない。然も、第2受話閾値は動的に設定されることで、設置環境の特性に合わせて好ましい閾値に設定できるし、インターホン機器自体にテスト信号発生部を備えているため、容易に設定できる。
請求項3の発明は、請求項2に記載の構成において、受話オフセット延長時間設定部は、親機の所定の操作を受けて、テスト信号発生部がテスト信号を出力して子機スピーカから報音させた後、子機マイクの入力レベルが受話検出閾値を下回るまでの時間を受話音声検出部に検出させ、この時間を受話オフセット閾値の延長時間とすることを特徴とする。
この構成によれば、子機が集音するエコーの音声レベルが待受時の低い閾値である受話検出閾値まで下がる時間を求めて、その時間まで受話オフセット閾値を延長するため、確実にエコーによる切り替えを防止できる。
請求項4の発明は、音声を拡声して通話を行う子機と親機とが伝送線で接続され、子機から親機への受話音声、及び親機から子機への送話音声の何れか一方向の音声を優先させる切り替えを行う音声制御部を備え、音声制御部は、受話音声を優先させる受話モードに設定するための受話検出閾値、送話音声を優先させる送話モードに設定するための送話検出閾値に加え、送話モード中に受話モードへ切り替わるのを防止するための受話オフセット閾値、受話モード中に送話モードへ切り替わるのを防止するための送話オフセット閾値を記憶する閾値記憶部と、受話音声レベルと受話検出閾値或いは受話オフセット閾値とを比較して受話音の有無を判定する受話音声検出部と、送話音声レベルと送話検出閾値或いは送話オフセット閾値とを比較して送話音の有無を判定する送話音声検出部と、受話音声検出部及び送話音声検出部の判定結果を受けて、送話モード/受話モードを切り替えるアッテネート制御部と、を有するインターホン装置において、送話オフセット閾値は、一定のレベルで設定された第1送話閾値と、第1送話閾値より低く且つ送話検出閾値より高いレベルの第2送話閾値とから成り、アッテネート制御部は、受話モードの状態から受話音声レベルが低下して受話検出閾値以下になって受話音声検出部が受話音無しと判定するまでは、送話モードに切り替える閾値に第1送話閾値を適用し、その後第2送話閾値を所定時間適用することを特徴とする。
この構成によれば、受話モード状態で適用される送話オフセット閾値のうち、エコーが発生している時間帯に適用される第2送話閾値は、受話音声が報音されている期間に適用される第1送話閾値に比べて低い閾値であるため、引き続き送話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、親機に音声が入力されれば送話モードに切り替わり易くなる。よって、音声の頭切れの頻度を低下させることができ切り替わり性能の向上を図ることができる。
請求項5の発明は、請求項4に記載の構成において、親機はテスト信号発生部を有すると共に、音声制御部は第2送話閾値及び第2送話閾値を適用する送話オフセット閾値の延長時間を設定する送話オフセット延長時間設定部を有し、送話オフセット延長時間設定部が、テスト信号発生部が発生した信号によりエコー特性を計測して、第2送話閾値のレベルを動的に設定し、同時に計測したエコー継続時間を基に、送話オフセット閾値の延長時間を設定することを特徴とする。
この構成によれば、実測値に基づいて送話オフセット閾値の延長時間を設定するため、インターホン機器の送話/受話の切り替え機能が設置環境により不具合を起こすようなことがない。然も、第2送話閾値は動的に設定されることで、設置環境の特性に合わせて好ましい閾値に設定できるし、インターホン機器自体にテスト信号発生部を備えているため、容易に設定できる。
請求項6の発明は、請求項5に記載の構成において、送話オフセット延長時間設定部は、親機の所定の操作を受けて、テスト信号発生部がテスト信号を出力して親機スピーカから報音させた後、親機マイクの入力レベルが送話検出閾値を下回るまでの時間を送話音声検出部に検出させ、この時間を送話オフセット閾値の延長時間とすることを特徴とする。
この構成によれば、親機が集音するエコーにより音声レベルが待受時の低い閾値である送話検出閾値まで下がる時間を求めて、その時間まで送話オフセット閾値を延長するため、確実にエコーによる切り替えを防止できる。
本発明によれば、送話モード状態で適用される受話オフセット閾値のうち、エコーが発生している時間帯に適用される第2受話閾値は、送話音声が報音されている期間に適用される第1受話閾値に比べて低い閾値であるため、引き続き受話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、子機に音声が入力されれば受話モードに切り替わり易くなる。
また、受話モード状態で適用される送話オフセット閾値のうち、エコーが発生している時間帯に適用される第2送話閾値は、受話音声が報音されている期間に適用される第1送話閾値に比べて低い閾値であるため、引き続き送話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、親機に音声が入力されれば送話モードに切り替わり易くなる。
よって、エコーが発生する環境を考慮してオフセット閾値を適用する時間帯を延長しても、音声の頭切れの頻度を低下させることができ、良好に送話/受話の切り替えを行うことができる。
本発明に係るインターホン装置の一例を示す構成図であり、機器をブロック図で示している。 音声制御部のブロック図である。 送話時に子機側で発生する送話音声の回り込み特性及びエコーと、受話オフセット閾値の関係を示す説明図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るインターホン装置の一例を示す構成図で、子機及び親機をブロック図で示している。1は玄関等に設置されて訪問者が居住者を呼び出すための子機、2は居室に設置されて子機1からの呼び出しを受けて居住者が応答するための親機であり、子機1と親機2は伝送線Lにより接続されている。
子機1は、通話するための子機マイク11及び子機スピーカ12、この子機マイク11及び子機スピーカ12を制御する音声処理部13、呼出操作等行うための操作部14、訪問者を撮像するためのカメラ15、カメラ15が撮像した映像データを親機2に伝送するために信号処理する映像処理部16、親機2と通信を行う子機通信IF17等を備えている。
親機2は、通話するための親機マイク21及び親機スピーカ22、この親機マイク21が集音した送話音声をA/D変換し、親機スピーカ22から報音させるために子機1から伝送された受話音声をD/A変換する第1音声CODEC23、デジタル信号化された送話音と子機1から伝送された受話音とを比較して送話路/受話路の形成を制御する音声制御部24、受話音声をA/D変換して音声制御部24へ出力し、音声制御部24から送出される送話音声をD/A変換して子機1側へ出力する第2音声CODEC25、第1音声CODEC23或いは第2音声CODEC25にテスト信号を出力するテスト信号発生部27、子機1のカメラ15が撮像した映像を表示するモニタ28、子機1から伝送された映像信号をモニタ28が表示可能な信号に変換する映像処理部29、応答操作や後述するオフセット閾値のレベルや継続時間の設定操作等を行うための操作部30、親機2全体を制御する親機CPU31、各種情報を記憶する記憶部32、子機1と通信する親機通信IF33等を備えている。
音声制御部24は、図2のブロック図に示すように構成されている。図2において、M1は受話信号入力部、M2は受話信号出力部、M3は送話信号入力部、M4は送話信号出力部である。そして、受話信号入力部M1と受話信号出力部M2の間に受話音声を減衰させるための第1アッテネータ(第1ATT)41が設けられ、送話信号入力部M3と送話信号出力部M4の間に送話音声を減衰させるための第2アッテネータ(第2ATT)42が設けられ、これらのアッテネータ41,42はアッテネート制御部43により減衰量が制御される。アッテネート制御部43は、比較器を内蔵して受話及び送話の音量を比較し、大きい方の音声を通過させるよう制御する。
尚、第1アッテネータ41、第2アッテネータ42、アッテネート制御部43によりボイススイッチ40は構成されている。
また音声制御部24は、受話音声の背景雑音レベルを推定する受話ノイズレベル推定部44、受話音声の有音/無音を判別する受話音声検出部45、受話音声の有音/無音を判別するための閾値を制御する受話閾値制御部46、送話音声の背景雑音レベルを推定する送話ノイズレベル推定部48、送話音声の有音/無音を判別する送話音声検出部49、送話音声の有音/無音を判別するための閾値を制御する送話閾値制御部50等を備えている。
受話音声検出部45は、受話音声を検出して受話閾値制御部46からの閾値情報を基に閾値と受話音声レベルを比較して有音/無音を判別する。また、後述する受話オフセット閾値の延長時間を設定する際に、子機1が設置された環境の残響時間をカウントする。
受話閾値制御部46は、音声のない待受状態から受話路を形成(受話モードに設定)するための受話検出閾値、及び送話路形成状態(送話モード状態)から受話モードに切り替える際に適用する受話検出閾値より高く設定した受話オフセット閾値を記憶し、状況に応じて受話音声検出部45に閾値情報を出力する。
送話音声検出部49は、送話音声を検出して送話閾値制御部50からの閾値情報を基に、閾値と送話音声レベルを比較して有音/無音を判別する。また、後述する送話オフセット閾値の延長時間を設定する際に、親機2が設置された環境の残響時間をカウントする。
送話閾値制御部50は、待受状態から送話路を形成(送話モードに設定)するための送話検出閾値、及び受話路形成状態(受話モード状態)から送話音モードに切り替える際に適用する送話検出閾値より高く設定した送話オフセット閾値を記憶し、状況に応じて送話音声検出部49に閾値情報を出力する。
また受話オフセット閾値は、子機スピーカ12で報音されている送話音声の帰還により受話判定しないよう設定された第1受話閾値と、子機1の設置環境で発生するエコーによる切り替わりを防止するための第2受話閾値とで構成されている。一方、送話オフセット閾値も、親機スピーカ22で報音されている受話音声の帰還により送話判定しないよう設定された第1送話閾値と、親機2の設置環境で発生するエコーによる切り替わりを防止するための第2送話閾値とで構成されている。
尚、受話/送話ノイズレベル推定部44,48、受話/送話音声検出部45,49、受話/送話閾値制御部46,50、アッテネート制御部43等は、1つのDSPにより構成することができる。
図3は、送話時に子機1側で発生する送話音声の回り込み(帰還)特性及びエコーと、受話オフセット閾値の関係を示す説明図であり、V1は送話音声信号のレベル、V2は送話音声信号を報音した子機1における帰還信号及びエコー信号のレベル、S1,S2は受話オフセット閾値(S1は第1受話閾値、S2は第2受話閾値)、S3は待受時から送話モードに移行する閾値(送話検出閾値)、t1は送話が検出される時刻、t2は送話が無くなったと判定される時刻、t3はエコーが待受時の閾値(受話検出閾値)で無音と判定される時刻をそれぞれ示している。
時刻t1から時刻t3の区間Aが、受話検出閾値が受話オフセット閾値に変更されている時間帯を示し、前半の時刻t1から時刻t2の区間A1と、後半の時刻t2から時刻t3の区間A2とから構成されている。前半の区間A1に第1受話閾値S1が適用され、後半の区間A2に第2受話閾値が適用される。
図3に示すように、第1受話閾値S1は、大きな音声帰還が発生しても反応しないよう受話検出閾値(図示せず)より十分高い値で設定されている。一方、第2受話閾値S2は、第1受話閾値S1より小さいが、発生するエコーレベルよりは高い値に設定されている。
尚、区間A1は、待受時から送話音声が送話検出閾値を上回って送話モードに移行した時刻から、送話音声が無くなり送話検出閾値を下回るまでの区間であるが、音声レベルが下回っても暫く区間A1が継続されているのは、無音状態が継続していることを確認するための区間であり、この区間を加えてA1は設定される。一方、区間A2は、機器の設置環境(残響特性)に合わせてエコーにより受話に切り替わることがないようオフセット閾値を延長する区間であり、これらの閾値のレベル及びオフセット閾値の延長時間は、後述する設定操作で設定される。
このように構成されたインターホン装置は次のように動作する。但し、ここでは子機1の呼出動作、呼び出しを受けた親機2での応答動作、カメラ15の撮像動作及びモニタ28での映像表示動作等の説明は省略し、発明の要部である音声制御部24の動作を中心に説明する。加えて、受話路の形成と送話路の形成は同様の制御であるため、送話/受話の切り替えのうち、ここでは送話路の形成から終了までを中心に説明する。
親機マイク21が集音した音声は、システムによって決められたレベルダイアに従いゲイン調整されて第1音声CODEC23に入力され、デジタル信号に変換されて音声制御部24に送られる。音声制御部24に送られた受話音声信号は、送話音声検出部49において信号レベルが算出(短時間平均パワーなど)され、音声の有無が判定される。このとき、算出された信号レベルが送話閾値制御部50において設定された送話検出閾値と比較され、有音/無音判定が行われる。
送話音声検出部49で有音判定されると、判定結果はアッテネート制御部43に通知される。アッテネート制御部43は、受話音声検出部45からも受話音声の有音/無音判定情報を受けており、ここでは、受話音声が無い状態としているため、送話音声優先と判断して、予め設定された挿入損失量を送話側の第1アッテネータ41に挿入する。この結果、受話音声信号は待受状態の所定の減衰量から大きな減衰量に変更される。同時に、送話側の第2アッテネータ42の減衰量を待受状態の所定の減衰量(初期設定値)から無損失の状態に変更して送話状態(送話モード)とする。
この結果、受話音声が大きく減衰されて親機スピーカ22からは報音されない。一方、送話音声は減衰すること無く子機スピーカ12から報音される。また同時に、受話音声検出部45が受話音声を有音判定する受話閾値を受話検出閾値から受話オフセット閾値(第1受話閾値)に引き上げる。
こうして形成された送話路により、子機スピーカ12で送話音声が報音される。
この結果、子機スピーカ12からの報音に対する子機マイク11への帰還量が0dB以上であったとしても、切り替えのための閾値が第1受話閾値S1に上がることで、送話路を優先すると同時に受話検出閾値がそれより高い閾値に変更されているため、アッテネート制御部43が受話状態と判定することがない。
また、送話が無くなり送話モードが終了しても、受話閾値制御部46は受話オフセット閾値を第2受話閾値S2に移行させて、設定された時間継続するため、エコーにより切り替わることもない。
尚、待受時に子機マイク11から音声が集音されて有音判定されると、同様の制御で受話モードに移行し、送話オフセット閾値(第1送話閾値及び第2送話閾値)が適用され、音声帰還により或いはエコーにより送話モードに切り替わることがない。
次に、音声検出閾値、オフセット閾値、その適用時間の設定について説明する。先ず、待受状態から受話音声の有無を判定するための受話検出閾値の設定、及び待受状態から送話音声の有無を判定するための送話検出閾値の設定を説明する。受話検出閾値及び送話検出閾値は、背景雑音レベルを基に設定される。
受話音声の背景雑音レベルは受話ノイズレベル推定部44で推定され、音声のない状態で秒オーダーの時間平均を算出して判定される。送話音声の背景雑音レベルの推定も同様であり、送話ノイズレベル推定部48で実施され、音声のない状態で秒オーダーの時間平均を算出して判定される。
そして、推定された受話音声の背景雑音レベルを基に、受話閾値制御部46で受話検出閾値が設定され、送話音声の背景雑音レベルを基に、送話閾値制御部50で送話検出閾値が設定される。何れの閾値も雑音レベルより所定値大きな値で設定される。
尚、これらノイズレベルの推定及び受話音声/送話検出閾値の設定は、親機2の所定の設定操作で実施され、通常は施工業者によりインターホン装置設置時に実施される。
次に、受話オフセット閾値、送話オフセット閾値の設定を説明する。受話オフセット閾値のうち第1受話閾値S1、送話オフセット閾値のうち第1送話閾値は、機器の特性を考慮して予め設定され、音声の回り込みやエコーを考慮した十分に高い値に設定される。例えば、送話音声の帰還量が0dB以上である場合、アッテネート制御部43が受話状態と判定し、受話状態に切替わってしまう可能性があるため、これを防ぐようオフセット量は使用する機器の帰還特性などから事前に算出され設定される。
そして、上記図3に示す区間A1が第1受話閾値の適用区間であるように、送話音声検出部49が送話信号レベルを算出し、待受時に設定されている送話検出閾値と比較し、閾値を上回ってから下回るまでの送話と認識する区間に対して第1受話閾値が適用される。第1送話閾値の適用時間も同様であり、受話音声検出部45が受話と認識する区間に対して適用される。
また、第2受話閾値S2、第2送話閾値は次のように設定される。第2受話閾値S2及び第2送話閾値は、テスト信号等を用いて測定して設定される。この測定は、図2に示す音声制御部24の各ブロックの内、ノイズレベル推定部44,48、音声検出部45,49、閾値制御部46,50を使用して行われ、音響出力はミュートして測定される。
ここでは、代表して送話時に適用される第2受話閾値S2の設定を具体的に説明する。親機2の所定の操作により、親機CPU31の制御によりテスト信号発生部27に記憶されている音声信号が第1音声CODEC23に出力され、送話信号入力部M3にテスト信号発生部27が出力したテスト信号が入力される。出力されたテスト信号が第2音声CODEC25でD/A変換されて子機1に伝送され、子機スピーカ12から所定の音量で報音される。この信号のエコーを計測して、親機CPU31の制御によりオフセット閾値等は設定される。
テスト信号を受けて、送話音声検出部49で検出した送話信号レベルが送話閾値制御部50で決定された待受状態の送話検出閾値を下回ってから、子機スピーカ12から報音されたテスト信号の信号レベルが子機マイク11により集音されて、受話音声検出部45で検出されたレベル(短時間平均パワー等で算出されたレベル)が、受話閾値制御部46で決定された待受状態の受話検出閾値を下回るまでの区間(時間)が、エコー特性により決定される区間であり、第2受話閾値S2の継続時間(受話オフセット延長時間)に適用され設定される。
また、受話音声検出部45で検出された信号波形を基に、第2受話閾値S2が設定される。検出された信号波形が第2受話閾値S2の基本の形であり、この値が平均化されて一定量嵩上げされた曲線或いは直線が第2受話閾値となる。
但し、嵩上げ量は第2受話閾値が第1受話閾値のレベル未満となるよう設定されている。また、ここでは図3に示す様に、第2受話閾値S2は受話音声検出部45で検出された波形が平均化されて単純な傾斜直線となっている。
そして、送話オフセット延長時間等も同様にして設定される。
尚、オフセット閾値の延長時間を測定する際、伝達特性を利用でき、測定したインパルス応答により生成した擬似エコーのパワーを算出し、オフセット閾値の延長時間に相当する区間の算出結果にマージンを加えた値を第2受話閾値とすることができる。
こうして設定された受話検出閾値、受話オフセット閾値(第1受話閾値S1、第2受話閾値S2)は受話閾値制御部46に記憶され、同様に設定された送話検出閾値、送話オフセット閾値(第1送話閾値、第2送話閾値)は送話閾値制御部50に記憶される。そして、音声制御部24はこの閾値情報を基に受話路/送話路の何れを形成するか判断する。
このように、送話モード状態で適用される受話オフセット閾値のうち、エコーが発生している時間帯に適用される第2受話閾値S2は、送話音声が報音されている期間に適用される第1受話閾値S1に比べて低い閾値であるため、引き続き受話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、子機に音声が入力されれば受話モードに切り替わり易くなる。
また、受話モード状態で適用される送話オフセット閾値のうち、エコーが発生している時間帯に適用される第2送話閾値は、受話音声が報音されている期間に適用される第1送話閾値に比べて低い閾値であるため、引き続き送話モードに切り替わり難い状態を維持しつつ、親機に音声が入力されれば送話モードに切り替わり易くなる。よって、 エコーが発生する環境を考慮してオフセット閾値を適用する時間帯を延長しても、音声の頭切れの頻度を低下させることができ、良好に送話/受話の切り替えを行うことができる。
加えて、実測値に基づいて受話オフセット閾値或いは送話オフセット閾値の延長時間を設定するため、インターホン機器の送話/受話の切り替え機能が設置環境により不具合を起こすようなことがない。然も、第2受話閾値S2或いは第2送話閾値は動的に設定されることで、設置環境の特性に合わせて好ましい閾値に設定できるし、インターホン機器自体にテスト信号発生部27を備えているため、容易に設定できる。
また、待受時の低い閾値である受話検出閾値或いは送話検出閾値まで下がる時間を求めて、その時間まで受話オフセット閾値或いは送話オフセット閾値を延長するため、確実にエコーによる切り替えを防止できる。
尚、上記実施形態では、第2受話閾値S2を経過時間と共にレベルが低下する単純な直線としているが、実測値を適用して、実測値を一定量嵩上げした波形を閾値としても良い。更には、計測した最大値のみを基に第1受話閾値S1より低い一定値としても良い。
1・・子機、2・・親機、11・・子機マイク、12・・子機スピーカ、21・・親機マイク、23・・親機スピーカ、24・・音声制御部、27・・テスト信号発生部、30・・操作部、31・・親機CPU(受話オフセット延長時間設定部、送話オフセット延長時間設定部)41・・第1アッテネータ、42・・第2アッテネータ、43・・アッテネート制御部、44・・受話ノイズレベル推定部、45・・受話音声検出部、46・・受話閾値制御部(閾値記憶部)、48・・送話ノイズレベル推定部、49・・送話音声検出部、50・・送話閾値制御部(閾値記憶部)、S1・・第1受話閾値、S2・・第2受話閾値、S3・・送話検出閾値、A2・・受話オフセット延長時間。

Claims (6)

  1. 音声を拡声して通話を行う子機と親機とが伝送線で接続され、前記子機から前記親機への受話音声、及び前記親機から前記子機への送話音声の何れか一方向の音声を優先させる切り替えを行う音声制御部を備え、
    前記音声制御部は、受話音声を優先させる受話モードに設定するための受話検出閾値、送話音声を優先させる送話モードに設定するための送話検出閾値に加え、送話モード中に受話モードへ切り替わるのを防止するための受話オフセット閾値、受話モード中に送話モードへ切り替わるのを防止するための送話オフセット閾値を記憶する閾値記憶部と、
    受話音声レベルと前記受話検出閾値或いは前記受話オフセット閾値とを比較して受話音の有無を判定する受話音声検出部と、
    送話音声レベルと前記送話検出閾値或いは前記送話オフセット閾値とを比較して送話音の有無を判定する送話音声検出部と、
    前記受話音声検出部及び前記送話音声検出部の判定結果を受けて、前記送話モード/前記受話モードを切り替えるアッテネート制御部と、を有するインターホン装置において、
    前記受話オフセット閾値は、一定のレベルで設定された第1受話閾値と、前記第1受話閾値より低く且つ前記受話検出閾値より高いレベルで設定された第2受話閾値とから成り、
    前記アッテネート制御部は、前記送話モードの状態から送話音声レベルが低下して前記送話検出閾値以下になって前記送話音声検出部が送話音無しと判定するまでは、前記受話モードに切り替える閾値に前記第1受話閾値を適用し、その後前記第2受話閾値を所定時間適用することを特徴とするインターホン装置。
  2. 前記親機はテスト信号発生部を有すると共に、前記音声制御部は前記第2受話閾値及び第2受話閾値を適用する前記受話オフセット閾値の延長時間を設定する受話オフセット延長時間設定部を有し、
    前記受話オフセット延長時間設定部が、前記テスト信号発生部が発生した信号によりエコー特性を計測して、前記第2受話閾値のレベルを動的に設定し、
    同時に計測したエコー継続時間を基に、前記受話オフセット閾値の延長時間を設定することを特徴とする請求項1記載のインターホン装置。
  3. 前記受話オフセット延長時間設定部は、前記親機の所定の操作を受けて、前記テスト信号発生部がテスト信号を出力して子機スピーカから報音させた後、子機マイクの入力レベルが前記受話検出閾値を下回るまでの時間を前記受話音声検出部に検出させ、この時間を前記受話オフセット閾値の延長時間とすることを特徴とする請求項2記載のインターホン装置。
  4. 音声を拡声して通話を行う子機と親機とが伝送線で接続され、前記子機から前記親機への受話音声、及び前記親機から前記子機への送話音声の何れか一方向の音声を優先させる切り替えを行う音声制御部を備え、
    前記音声制御部は、受話音声を優先させる受話モードに設定するための受話検出閾値、送話音声を優先させる送話モードに設定するための送話検出閾値に加え、送話モード中に受話モードへ切り替わるのを防止するための受話オフセット閾値、受話モード中に送話モードへ切り替わるのを防止するための送話オフセット閾値を記憶する閾値記憶部と、
    受話音声レベルと前記受話検出閾値或いは前記受話オフセット閾値とを比較して受話音の有無を判定する受話音声検出部と、
    送話音声レベルと前記送話検出閾値或いは前記送話オフセット閾値とを比較して送話音の有無を判定する送話音声検出部と、
    前記受話音声検出部及び前記送話音声検出部の判定結果を受けて、前記送話モード/前記受話モードを切り替えるアッテネート制御部と、を有するインターホン装置において、
    前記送話オフセット閾値は、一定のレベルで設定された第1送話閾値と、前記第1送話閾値より低く且つ前記送話検出閾値より高いレベルで設定された第2送話閾値とから成り、
    前記アッテネート制御部は、前記受話モードの状態から受話音声レベルが低下して前記受話検出閾値以下になって前記受話音声検出部が受話音無しと判定するまでは、前記送話モードに切り替える閾値に前記第1送話閾値を適用し、その後前記第2送話閾値を所定時間適用することを特徴とするインターホン装置。
  5. 前記親機はテスト信号発生部を有すると共に、前記音声制御部は前記第2送話閾値及び第2送話閾値を適用する前記送話オフセット閾値の延長時間を設定する送話オフセット延長時間設定部を有し、
    前記送話オフセット延長時間設定部が、前記テスト信号発生部が発生した信号によりエコー特性を計測して、前記第2送話閾値のレベルを動的に設定し、
    同時に計測したエコー継続時間を基に、前記送話オフセット閾値の延長時間を設定することを特徴とする請求項4記載のインターホン装置。
  6. 前記送話オフセット延長時間設定部は、前記親機の所定の操作を受けて、前記テスト信号発生部がテスト信号を出力して親機スピーカから報音させた後、親機マイクの入力レベルが前記送話検出閾値を下回るまでの時間を前記送話音声検出部に検出させ、この時間を前記送話オフセット閾値の延長時間とすることを特徴とする請求項5記載のインターホン装置。
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