JPH10190091A - 小型ホール素子 - Google Patents

小型ホール素子

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JPH10190091A
JPH10190091A JP8341127A JP34112796A JPH10190091A JP H10190091 A JPH10190091 A JP H10190091A JP 8341127 A JP8341127 A JP 8341127A JP 34112796 A JP34112796 A JP 34112796A JP H10190091 A JPH10190091 A JP H10190091A
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JP
Japan
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electrode
thin film
layer
hall element
semiconductor device
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JP8341127A
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Inventor
Toshiaki Fukunaka
敏昭 福中
Kazuhiro Tanaka
和弘 田中
Takeki Matsui
雄毅 松居
Hideki Araki
秀輝 荒木
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Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて小型で、かつ、熱による表面実装可能
なホール素子を実現する。 【解決手段】 有機ポリマーからなる絶縁シートの4隅
に表面電極金属層、少なくとも表層が導電性熱可塑性樹
脂で構成されている裏面電極層および表裏両面の電極層
を電気的に接続するスルーホールメッキ層を設けて絶縁
性基板とし、絶縁性基板上に磁気に感ずる半導体薄膜と
4つの電極部を有する半導体装置を固着する。半導体装
置の4つの電極は表面電極金属層の異なる1つと金属細
線で結線され、半導体装置および金属細線は樹脂によっ
てモールドされ、裏面の導電性熱可塑性樹脂の電極層が
実装用電極となる。好ましくは、半導体装置は、高透磁
率強磁性体上にパターニングされた感磁部と入出力用の
4つの電極部を持つ半導体薄膜が形成され、感磁部上に
はほぼ直方体の磁気収束用磁性体チップが載せられた構
造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて小型で、か
つ、熱による表面実装可能なホール素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ホール素子は、VTR、フロッピーディ
スクやCD−ROM等のドライブモータ用の回転位置検
出センサとして広く用いられている。モータの小型化に
伴って、より小型のホール素子の要求が益々強まってい
る。高感度ホール素子のペレットは、一般に、強磁性体
基板上に移動度の高い半導体薄膜が配置され、さらにそ
の上に、ほぼ直方体の磁気収束用磁性体チップが載せら
れている構造をなしている。現在、最も小型のホール素
子としては、旭化成電子(株)のHW106Cとして知
られる素子があるが、その外形寸法は実装用の電極であ
るリードフレームを含めて、2. 5×1. 5mmの投影
寸法で、高さが0. 6mmである。この素子は高さの低
いことが特徴となっているが、感度である定電圧駆動時
の出力電圧は、0. 05Tの磁界下、1Vの入力電圧の
際に最大74mVの比較的小出力になっている。同じ条
件でほぼ同じ出力のでる素子で小型の素子としては、H
W105Cとして知られる素子があるが、その外形寸法
はリードフレームを含めて2. 1×2. 1mmの投影寸
法で、高さが0. 55mmである。このように、現状で
の最も小型の素子のいわゆる投影面積は約4mm2 を大
幅に下回ることは出来ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最大出力電圧が200
mVを超え、かつ比較的小型の素子としては旭化成電子
(株)のHW108Aとして知られる素子がある。この
素子の外形寸法は2. 1×2. 1mmの投影寸法で、高
さが0. 8mmとなっている。この素子はHW105C
の感度を増加させた素子として位置づけられているが、
感度増加のために高さは大きくならざるを得ない。
【0004】一方、このようないわゆる表面実装タイプ
の素子は、その表面実装の際、半田を使用しなければな
らなかった。半田無しへの動きも始まっている。
【0005】本発明はこのような従来の問題を解決し、
極めて小型高感度で、かつ半田を使用しないで熱により
表面実装できるホール素子を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】現状のホール素子は、リ
ードフレームのアイランドと呼ぶ部分に、4つの電極を
有する磁気に感ずる半導体薄膜から本質的になる半導体
装置を樹脂により固着し、リードフレームとその4つの
電極を金属細線で結線し、次いで樹脂により半導体装置
を覆うリードフレームの一部を含めた部分をモールド
し、バリ取り、フォーミング、電磁気的検査等の工程を
経て製造されている。図2は、このようにして製造され
ている、感度も高く、かつ小型の旭化成電子(株)のH
W108Aの外形寸法図であり、(a)は上面図、
(b)は正面図、(c)は側面図である。図2におい
て、上述したように、高さhは0.8mmであり、モー
ルド11の幅bは1.2mmであるが、長さlおよびリ
ードフレーム12を含む幅wは約2.1mmである。
【0007】本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、現
状のようなリードフレームを用いている限り小型化には
自ずと限界があるという結論に達した。問題は、素子は
モールドされるのであるが、モールド寸法自体は1. 5
mm×1. 5mm程度にはできても、そこからはみでた
リードフレームを実装のためにフォーミングする必要が
あり、そのはみだし分が小型化の足かせになっているこ
とである。また、リードフレームの厚みに限界があるこ
と、リードフレームをその表裏からモールド樹脂で覆う
必要があること等で高さにも限界がある。先述のように
感度を高くするためには更に高さも大きくなる。
【0008】本発明は、その結論から出発し、ホール素
子全体の寸法を、実装用電極も含めて現状のモールドの
寸法程度とする工夫からなされたものである。
【0009】即ち、本発明は、有機ポリマーからなる絶
縁性シートと、該絶縁性シートの4隅に設けられ、それ
ぞれ表面電極金属層、少なくとも表層が導電性熱可塑性
樹脂で構成されている裏面電極層および該表面電極金属
層と裏面電極層を電気的に接続するスルーホールメッキ
層を有する絶縁性基板、および該絶縁性基板上に固着さ
れた、4つの電極部を有する磁気に感ずる半導体薄膜を
有する半導体装置を具え、前記半導体装置の4つの電極
部はそれぞれ前記4隅の表面電極金属層の異なる1つと
金属細線で結線され、前記半導体装置および前記金属細
線は樹脂によってモールドされ、前記4隅の裏面の導電
性熱可塑性樹脂の電極層が実装用電極であることを特徴
とする小型ホール素子である。
【0010】このような構造にすることで、例えば、前
述のような比較的感度の低い素子で1. 2×1. 2mm
の投影寸法で、高さが0. 3mm、感度の高い素子でも
同程度の投影寸法で、高さが0. 5mmのホール素子を
実現することが可能になった。体積で言えば、現状の最
小のものの約1/5程度とすることができた。
【0011】有機ポリマーからなる絶縁シートの4隅の
表裏両面に銅を主体とする電極層を有し、かつこの4隅
の表裏両面の電極層がスルーホールメッキによって電気
的に接続されている構成の絶縁性基板は、フレキシブル
・プリント・サーキット(以下FPCという)と類似の
ものである。FPCは、例えば特開平6−224256
号公報に記載されているように、半導体装置と外部との
配線用に広く使われている。基板を構成する有機ポリマ
ーはポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルなど
からなる絶縁性材料である。一般に使用されている外部
配線用FPCの場合、このポリマー層の厚みは、50〜
100μmが一般的であるが、本発明に使用する基板は
場合によっては、10μm程度の薄さにもできる。それ
は、その表面に載せる半導体装置の剛性によって全体の
剛性を保証することができるからである。このような絶
縁性材料の両面に電極層を形成するには、まず、絶縁性
材料の表裏両面に銅等の金属膜を無電解メッキあるいは
蒸着等によって形成するか、銅等の箔を絶縁材料の両面
に張り付け、次いで、表裏両面の所望部分に貫通孔を開
け、スルーホールメッキによって表裏両面の電極層を導
通させ、その後、感光性レジストを塗布し、フォトリソ
グラフィーでパターニングし、このパターニングされた
レジストをマスクとして電極層の不要部分をエッチング
して取り除く。さらに、同様に感光性レジストを塗布
し、フォトリソグラフィーを行って、ニッケル、銀、
金、パラジウム等の材料を用い、メッキや蒸着等の手法
でボンディング用の電極を形成するのが一般的に取りう
る本発明用の基板の作成方法である。裏面側には金属層
を介さず、導電性熱可塑性樹脂を所望部分に付与した形
態も取りうる。
【0012】導電性熱可塑性樹脂の使用は、半田を使用
しないでも表面実装が可能になる点で有用である。この
ような樹脂は、一般の熱可塑性樹脂、即ち、フェノキシ
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリベンツイミダゾール樹脂、
ポリスチレン、ポリサルホン系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリビニールアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコールやそれらをブレンドしたアロイ樹脂等の
中から選ばれる樹脂に、銀、金、パラジウム等の導電性
のフレークや粉末を混練したものである。
【0013】上述した基板の表面に、4つの電極を有す
る磁気に感ずる半導体薄膜を有する半導体装置が接着剤
により固着されている。この時に用いる接着剤として
は、エポキシ樹脂等の熱硬化性ポリマーやフェノキシ樹
脂等の熱可塑性樹脂等一般に接着剤として使用されてい
るものから選択できる。半導体薄膜上の電極と基板の表
面電極は、金やアルミニウムの金属細線によって結線さ
れている。従って、これらの電極は金属細線で結線でき
る材質のものでなければならない。そのような材質とし
て銀、金、パラジウムの1種が少なくとも表層にあるこ
とが好ましい。例ば、基板の電極の結線部分には、銅の
上にニッケルを付け、さらにその上に金を形成する形態
を取ることが出来る。もちろん、半導体薄膜上の電極に
も金属細線で結線できる材質を選択しなければならな
い。例えば、アルミニウムあるいは金、パラジウム等が
少なくとも表層にあることが好ましい。
【0014】本発明の半導体装置を構成する、磁気に感
ずる半導体薄膜としてはインジウムアンチモン、ガリウ
ム砒素、インジウム砒素等の化合物半導体あるいは(イ
ンジウム、ガリウム)−(アンチモン、砒素)の3元系
または4元系化合物半導体薄膜から選択できる。いわゆ
る量子効果素子も使用できる。
【0015】より高い感度の半導体装置は、高透磁率強
磁性体、その上に形成されパターニングされた感磁部と
電極部を有する半導体薄膜、さらにその上に載せられた
ほぼ直方体の磁気集束用磁性体チップが載せられた構造
をなしている。例えば、特公昭51−45234号公報
には、移動度の高い半導体薄膜をこの構造体の装置にす
るための方法が示されている。即ち、雲母等の結晶性基
板上に化合物半導体薄膜を形成し、所望のパターニング
を施した後、この半導体薄膜をエポキシ等の接着剤を用
いて高透磁率強磁性体に接着し、その後結晶性基板を除
去する。次いで、半導体薄膜の感磁部の上に磁気集束用
磁性体を載せることによって上記の積層構造の半導体装
置を形成する方法である。このような半導体装置は、本
発明の小型で高感度のホール素子を作るのに好適であ
る。
【0016】非常に高い感度のホール素子を構成する半
導体薄膜としては、移動度の高いインジウムアンチモン
系薄膜がある。ここで、インジウムアンチモン系薄膜と
は、一般式InSb1-xx (Vは燐、砒素から選ばれ
た一種の元素で、xは0〜0. 5)で表される化合物半
導体である。高感度を確保するために高い移動度も当然
必要である。本発明者らは、この高移動度化の方法を種
々提案してきたが、これらの方法により作製した半導体
薄膜を本発明で好適に適用できる(特公平1−1321
1号公報、特公平1−15135号公報、特公平2−4
7849号公報、特公平2−47850号公報、特公平
3−59571号公報参照)。
【0017】高透磁率強磁性体、磁気集束用チップの材
料としては、パーマロイ、鉄珪素合金、MnZnフェラ
イト等の高透磁率フェライト、あるいはその他の高透磁
率材料を用いることができる。そのうち、切断のし易さ
や、価格の安いことなどの理由から高透磁率フェライト
が好適なものとして利用できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明においてはリードフレーム
を使用せず、有機ポリマーからなる絶縁性シートを使用
し、この絶縁性シートの4隅のそれぞれに表面電極金属
層、少なくとも表層が導電性熱可塑性樹脂で構成されて
いる裏面電極層および該表面電極金属層と裏面電極層を
電気的に接続するスルーホールメッキ層を設け絶縁性基
板とする。そしてこの絶縁性基板上に磁気に感ずる半導
体薄膜と該半導体薄膜上に設けられた入出力電極となる
4つの電極部とを有する半導体装置を固着する。半導体
装置の4つの電極はそれぞれ4隅の表面電極金属層の異
なる1つと金属細線で結線され、半導体装置および金属
細線は樹脂によってモールドされ、4隅の裏面の導電性
熱可塑性樹脂の電極層が実装用電極となる。好ましく
は、半導体装置は、MnZnフェライト等の高透磁率強
磁性体上に半導体薄膜が形成され、この半導体薄膜はパ
ターニングされた感磁部と入出力用の4つの電極部を持
ち、さらに感磁部上にほぼ直方体の磁気収束用磁性体チ
ップが載せられた構造をしている。
【0019】
【実施例】図1に本発明による小型、高感度で、かつ、
熱により表面実装可能なホール素子の一実施例を示す。
図1(a)は上面図、図1(b)は側面図である。ただ
し、便宜上モールド樹脂を透明なものとして描いてあ
る。図1において、1は半導体装置を載せ、かつ、電極
部を有する絶縁性基板であり、絶縁性有機ポリマーシー
ト1a、その4隅に設けられた表面電極金属層1bとそ
のそれぞれの部分に設けられたボンディング用電極層1
d、裏面電極層1cとその表面に付与された導電性熱可
塑性樹脂層1f、および表裏両面の電極層1b、1cを
電気的に接続するスルーホールメッキ層1eからなって
いる。2は高透磁率強磁性体であり、接着剤3によって
ポリマーシート1aに固着されている。4は高透磁率強
磁性体上に形成された磁気に感じる半導体薄膜であり、
ホール素子として動作するための感磁部4aがパターニ
ングされ、半導体薄膜の感磁部に通じる部分の上には配
線部としての金属層4bが形成され、配線部4bの端部
には感磁部4aの入出力のためのボンディング用電極5
が形成されている。絶縁性基板の表面電極金層1bとボ
ンディング電極5は金線6で結線されている。半導体薄
膜の感磁部上には磁気収束用の高透磁率フェライトチッ
プ7が載せられ、そのほぼ全体をモールド樹脂8が覆っ
ている。裏面電極の導電性熱可塑性樹脂層1fは外部接
続用(実装用)のボンディング電極となる。
【0020】絶縁性基板1は次のようにして作った。絶
縁性有機ポリマー1aとしてポリイミドを用いた。詳し
くは、厚さ12μm、一辺が50mm正方形のポリイミ
ドシートの両面に厚さ18μmの銅箔を貼り付けた。ス
ルーホールを形成するために多数の格子点に(具体的に
は各辺が1. 2mmと1. 5mmの格子点)孔を開け、
無電解銅メッキによってスルーホール内面に銅層を付着
して表裏両面の銅箔との電気的な導通部分を形成した。
次にメッキ用のレジストをポリイミドシート1aの表裏
全面に塗布し、所定のマスクを用いて露光現像処理を行
い、レジストのスルーホール周辺部のみを開口した。そ
してこのレジストをマスクとして電気メッキを行い、ニ
ッケルを3μm、Pdを0. 1μm銅箔上に積層した。
次いで、メッキ用レジストを除去し、エッチング用レジ
ストをポリイミドシート1aの表裏全面に塗布し、上記
とは別の所定のマスクを用いてレジストをパターニング
し、このレジストをマスクとして4隅の表裏両面の電極
層1b、1cとなる部分を除く銅箔部分をエッチング除
去して、電極層1b、1cを形成した。次いで、メッキ
用レジストを除去し、裏面の電極金属層1c上にスクリ
ーン印刷により、テクノアルファ社製の商品名STAY
STIK181の導電性熱可性樹脂を乾燥時の厚みの平
均が7μmになるように塗布した後乾燥することによっ
て、本発明の基板を作った。図1のホール素子の場合の
縦、横の寸法は各々1. 2mm、1.5mmであり、上
記により形成した基板は約1,300個のホール素子の
組立用の基板となる。上記の実施形態は一例であって、
他にも種々の形態をとり得る。例えば、裏面には銅箔を
貼り付けずに、導電性熱可塑性樹脂のみで裏面電極層を
形成するといった形態である。
【0021】高透磁率フェライト2上に半導体薄膜によ
るホール素子パターンを形成するには以下のような方法
で行った。まず、劈開した雲母を蒸着基板にして、初め
にIn過剰のInSb薄膜を蒸着により形成し、次い
で、過剰のInと化合物を形成するSbを過剰に蒸着す
る方法によって移動度43,000cm2 /V/sec
のInSb薄膜4を形成した。次に、50mm角で厚み
0. 25mmの例えばMnZnフェライトからなる高透
磁率フェライトを準備し、上記のInSb薄膜上にポリ
イミド樹脂を滴下し、高透磁率フェライトをその上に重
ね、重しを置いて200℃で12時間放置した。次に室
温に戻し、雲母を剥ぎ取って高透磁率フェライト2上に
InSb薄膜が担持された構造体を作製した。次いで、
このInSb薄膜4にフォトリソグラフィーの手法で多
数のホール素子パターンを同時に形成した。それぞれの
感磁部4aの長さは350μm、幅は170μmであっ
た。感磁部への配線部4bとして銅を半導体薄膜上に積
層し、ボンディングのための電極部5はその上にニッケ
ルおよび金を積層した構造とした。一つのペレットの大
きさ(一つのホール素子パターンおよび4つの電極部が
担持されている高透磁率フェライトの寸法)は0. 8m
m角であった。
【0022】次に、特公平7−13987号公報に記載
の方法によって、厚みが0. 15mmで、一辺の長さが
350μmの直方体の高透磁率フェライトチップ7を半
導体薄膜の感磁部4aの上に、シリコーン樹脂を接着剤
として載せた。
【0023】以上のようにして、本発明の半導体装置が
できあがったが、上述した以外の種々の形態をとりうる
ことはもちろんである。例えば、フェライトチップ7を
載せない形態、半導体薄膜を形成するのにSiやGaA
sの基板を使う形態等々である。このような場合には、
磁気集束効果がない分感度が低くなるが、ホール素子自
体の高さはより低くすることができる。
【0024】次に組み立ての一形態を説明する。まず、
パターニングした半導体薄膜4およびフェライトチップ
7を担持した高透磁率フェライト2の裏面に、テクノア
ルファ社製の商品名STAYSTIK908の熱可塑性
樹脂を塗布し、溶剤を飛ばして乾燥させた。乾燥時の膜
厚は平均で7μmであった。次いで、ダイシングにより
個別のペレットにした後、150℃に設定したダイボン
ダーに固定した上記基板の所望の箇所に多数のペレット
を同時に押しつけ、熱可塑性樹脂を接着剤3として基板
に固着した。このようにして多数個のペレットのダイボ
ンディングの終了後、ワイヤーボンダーに基板を送り、
金線6で半導体薄膜4上の4つの電極部5のそれぞれを
基板の表面電極層1bの異なる1つと結線した。
【0025】ダイボンディングにはエポキシ等の熱硬化
性樹脂も使うことが出来る。その場合には、フェライト
3の裏面に樹脂を塗布せず、基板の所望の位置に熱硬化
性樹脂を滴下し、その上に個々のペレットを載せ、次い
で熱硬化する形態が一般に取られうる。
【0026】次に、ポッティングと硬化によりエポキシ
樹脂8でモールドした。
【0027】次いで、レーザーにより各素子を分離して
図1に示したホール素子が完成した。基板の裏面電極層
の表面を覆う導電性熱可塑性樹脂1fは外部接続用電極
(実装用電極)となる。外部接続のためには半田を使用
せず、例えば外部リード線を導電性熱可塑性樹脂1fに
熱圧着すればよい。そのために外部接続の工程が簡単に
なり、また、半田の分だけ高さを低くすることができ
る。
【0028】この素子の形状寸法は長さ1. 5mm、幅
1. 2mm、高さが0. 5mmと極めて小さい素子であ
った。また、これらホール素子の平均感度は、入力電圧
1V、磁界0. 05Tで、出力350mVと非常に高感
度のものであった。
【0029】
【比較例】上記実施例と同じペレットを用いて、一般に
使用されているリードフレームを用いて組み立てたホー
ル素子の寸法は、図2に示したように、リードフレーム
を含めた長さと幅はそれぞれ2. 1mm、高さは0. 8
mmであり、これ以上小さくすることはできなかった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
裏面電極層として導電性熱可塑性樹脂を用い、それを外
部接続用の電極とするので、極めて小さく高感度、か
つ、半田を使用せずに表面実装可能なホール素子を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホール素子の一実施例の構造を示
す図である。
【図2】従来のホール素子の外形を示す図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 1a 有機ポリマーシート 1b 表面電極金属層(ボンディング用電極) 1c 裏面電極金属層 1f 導電性熱可塑性樹脂層(外部接続用電極) 2 高透磁率フエライト 3 接着剤 4 半導体薄膜 4a 感磁部 4b 配線部 5 ボンディング用電極 6 金属細線 7 磁気収束用フェライトチップ 8 モールド樹脂 11 モールド 12 リードフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 秀輝 宮崎県延岡市旭町6丁目4100番地 旭化成 電子株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリマーからなる絶縁性シートと、
    該絶縁性シートの4隅に設けられ、それぞれ表面電極金
    属層、少なくとも表層が導電性熱可塑性樹脂で構成され
    ている裏面電極層および該表面電極金属層と裏面電極層
    を電気的に接続するスルーホールメッキ層を有する絶縁
    性基板、および該絶縁性基板上に固着された、4つの電
    極部を有する磁気に感ずる半導体薄膜を有する半導体装
    置を具え、前記半導体装置の4つの電極部はそれぞれ前
    記4隅の表面電極金属層の異なる1つと金属細線で結線
    され、前記半導体装置および前記金属細線は樹脂によっ
    てモールドされ、前記4隅の裏面の導電性熱可塑性樹脂
    の電極層が実装用電極であることを特徴とする小型ホー
    ル素子。
  2. 【請求項2】 前記4隅の表面電極金属層の表層が銀、
    金、パラジウムから選ばれた貴金属からなることを特徴
    とする請求項1に記載の小型ホール素子。
  3. 【請求項3】 前記半導体装置が、前記半導体薄膜が高
    透磁率磁性体の上に形成されかつパターニングされた感
    磁部と前記4つの電極部とを有し、該半導体薄膜上に直
    方体状の磁気集束用磁性体チップが載置された構造を有
    することを特徴とする請求項1または2に記載の小型ホ
    ール素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体薄膜がインジウムアンチモン
    系化合物半導体薄膜であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の小型ホール素子。
  5. 【請求項5】 前記高透磁率磁性体および前記磁気収束
    用磁性体チップが高透磁率フェライトであることを特徴
    とする請求項1から4のいずれかに記載の小型ホール素
    子。
JP8341127A 1996-12-20 1996-12-20 小型ホール素子 Withdrawn JPH10190091A (ja)

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