JPH10190073A - 炉壁用熱電変換装置 - Google Patents

炉壁用熱電変換装置

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JPH10190073A
JPH10190073A JP8344737A JP34473796A JPH10190073A JP H10190073 A JPH10190073 A JP H10190073A JP 8344737 A JP8344737 A JP 8344737A JP 34473796 A JP34473796 A JP 34473796A JP H10190073 A JPH10190073 A JP H10190073A
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JP
Japan
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thermoelectric
furnace
power generation
furnace wall
generation module
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JP8344737A
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English (en)
Inventor
Shuichi Yoshida
修一 吉田
Kazuhiko Aoki
和彦 青樹
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼却炉等の炉壁からの放熱を利用して、経済的
に熱電発電を行うことができる熱電変換装置を提供す
る。 【解決手段】第1の発明は、熱電発電モジュール6を複
数層の耐火物により構成された高温炉の炉壁2の外層に
埋め込み、高温側の絶縁基板9を外層よりも内側の層の
耐火物4に密着させ、低温側の絶縁基板10を炉壁外に露
出させる。第2の発明では、熱電発電モジュール6を高
温炉の冷却ジャケット設置部の炉壁に埋め込み、低温側
の絶縁基板10を冷却ジャケットに密着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉や溶融炉等
の高温炉の炉壁に取り付けて発電を行わせるに適した炉
壁用熱電変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異種の導体または半導体の接合部に温度
差を与えると高温部と低温部との間に起電力を生じるこ
とは、ゼーベック効果として古くから知られており、こ
のような性質を持つ熱電変換素子により熱を直接電力に
変換することも知られている。
【0003】例えば特開平4-85973 号公報には、ブタン
ガスを燃焼させる石英ガラス製の燃焼室の外面に熱電発
電モジュールを取付け、熱電発電することが記載されて
いる。この熱電発電モジュールは、起電力を高めるため
に多数の熱電変換素子を組み合わせてその両端面に絶縁
基板を配置したものである。この公報の発明は熱電発電
の目的で燃料を燃焼させるものであるが、現段階では熱
電発電モジュールの発電効率は10%程度であるため、燃
料電池等の他の直接発電システムと比較しても効率が劣
ることは否めない。
【0004】そこで本発明者等は、熱電発電の目的で燃
料を燃焼させるのではなく、焼却炉や溶融炉等の既存の
高温炉の炉壁からの放熱を利用して熱電発電を行う技術
を開発中である。このような焼却炉等の炉壁からの放熱
を利用した熱電発電は、従来知られていない。
【0005】ところが都市ゴミ等の焼却炉等では800 〜
900 ℃の高温焼成を行う関係上、燃焼エネルギー低減の
ために厚い断熱レンガ等の耐火物で炉壁を覆っており、
炉内の高温を熱電発電モジュールに効率良く伝えること
のできる熱伝導性の材料は使用されていない。このため
外壁温度は100 ℃以下であり、外壁に熱電発電モジュー
ルを取付けても発電効率が悪くなるという問題があっ
た。また、熱電発電モジュールの高温側と低温側との間
に大きい温度差を得るために大型の放熱フィンを取り付
けると、大型の焼却炉では設備が大型化してしまうう
え、炉体の強度が持たない等の問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、焼却炉や溶融炉等の既存の高温炉
の炉壁からの放熱を利用して効率良く熱電発電を行うこ
とができ、しかも設備の大型化や炉体の強度上の問題を
招くおそれのない炉壁用熱電変換装置を提供するために
なされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた第1の発明は、多数の熱電変換素子の両端
面に絶縁基板を配置した熱電発電モジュールを、複数層
の耐火物により構成された高温炉の炉壁の外層に埋め込
み、その高温側の絶縁基板を外層よりも内側の層の耐火
物に密着させ、その低温側の絶縁基板を炉壁外に露出さ
せたことを特徴とするものである。また同一の課題を解
決するためになされた第2の発明は、多数の熱電変換素
子の両端面に絶縁基板を配置した熱電発電モジュール
を、複数層の耐火物により構成された高温炉の冷却ジャ
ケット設置部の炉壁に埋め込み、その高温側の絶縁基板
を外層よりも内側の層の耐火物に密着させ、その低温側
の絶縁基板を冷却ジャケットに密着させたことを特徴と
するものである。以下に本発明の好ましい実施の形態を
示す。
【0008】
【発明の実施の形態】〔第1の発明の実施の形態〕 図1は第1の発明の実施形態を示す断面図であり、(A)
は全体断面図、(B) は要部の拡大断面図である。図1に
おいて1は焼却炉や溶融炉等の高温炉であり、図示の例
は都市ゴミ焼却用の流動床式焼却炉である。炉壁2は複
数層の耐火物により構成されており、この例では内層、
中層、外層の3層の耐火物3、4、5により構成されて
いる。
【0009】炉壁2の外層の耐火物5は環状に切り欠か
れ、熱電発電モジュール6が取り付けられている。本発
明で用いられる熱電発電モジュール6は図2に概念的に
示されるように、P型半導体とN型半導体とからなる熱
電変換素子7を多数組み合わせ、それらの端面を金属板
8で直列に接続するとともに、その外側に絶縁基板9、
10を取り付けた構造を持つ。その出力密度は温度差によ
るが、0.01〜0.5W/cm2程度である。
【0010】図1の(B) に示すように、熱電発電モジュ
ール6の高温側の絶縁基板9は外層よりも内側の層の耐
火物4に密着させてある。また熱電発電モジュール6の
低温側の絶縁基板10は、炉壁外に露出させてある。この
ため、炉内の熱は外層の耐火物5を経由することなく効
率よく熱電発電モジュール6の高温側に伝わり、他方、
熱電発電モジュール6の低温側は外気によって冷却さ
れ、大きい温度差を得ることができる。その結果、高温
炉1の炉壁からの放熱を利用して効率良く熱電発電を行
うことができる。また、熱電発電モジュール6が直接炉
内ガスと接触することはないので、熱電発電モジュール
6が炉内ガスにより腐食されるおそれはない。
【0011】さらに、外層の耐火物5を環状に切り欠く
だけでよいために炉体の強度に大きく影響することはな
く、熱電発電モジュール6をユニット化しておけば既設
の高温炉1にも容易に取り付けることができる利点があ
る。なお、理論的には熱電発電モジュール6を取り付け
たことにより、炉内温度の低下を招くこととなる。しか
し、ゴミ焼却炉等の場合にはゴミ自体が自燃性であって
焼却により多量の余剰熱が発生するうえ、前記したよう
に熱電発電モジュール1の発電効率は10%程度で電力と
して取り出されるエネルギの比率は低いので、実際上は
問題となることはない。
【0012】〔第2の発明の実施の形態〕図3に示す第
2の発明では、前記したと同様の熱電発電モジュール6
を、複数層の耐火物3、4、5により構成された高温炉
の冷却ジャケット設置部の炉壁に埋め込んである。図3
の例では炉体下部の冷却ジャケット11が設置された部分
に埋め込んだが、水冷ジャケットまたは空冷ジャケット
が設置された部分であればどの位置に取り付けてもよ
い。図3の(B) に示すように、熱電発電モジュール6の
高温側の絶縁基板9は外層よりも内側の層の耐火物4に
密着させてあり、その低温側の絶縁基板10は冷却ジャケ
ット11の壁面に密着させてある。冷却ジャケット11が空
冷ジャケットである場合には、低温側の絶縁基板10を直
接冷却ジャケット11内に露出させることもできる。な
お、12は炉壁に埋め込まれた熱電発電モジュール6から
電力を取り出すための配線である。
【0013】この第2の発明では、熱電発電モジュール
6の低温側の絶縁基板10を冷却ジャケット11により常に
低温に維持することができるので、熱電発電モジュール
6の高温側と低温側との間に大きい温度差を得ることが
でき、効率の良い熱電発電が可能である。このため、熱
電発電モジュール6の低温側に大型の放熱フィン等を取
り付ける必要はない。そのため設備の大型化や炉体の強
度低下等の問題は生じない。また、冷却ジャケット11か
ら排出された冷却水等は、温度レベルが低いために従来
はそのまま捨てられていたのであるが、この発明によれ
ば冷却媒体へ移行するエネルギーの一部を電気エネルギ
ーとして回収することができる。
【0014】以上に説明した第1及び第2の発明は、特
に中小のゴミ焼却炉に好適なものである。何故ならば、
排熱ボイラは大型で連続運転される炉でないとボイラ効
率が低いためにコストパフォーマンスが悪いが、熱電発
電は規模の大小に影響されず、面積に比例した出力を得
ることができるためである。また大型焼却炉は24時間連
続運転されるのが普通であるため、排熱ボイラを使用し
易いが、比較的小型のゴミ焼却炉は日中のみ運転される
ことが多く、温度変化を嫌う排熱ボイラは用いにくい。
しかし熱電発電は温度変化を受けても故障のおそれがな
いため、昇降温を繰り返す中小のゴミ焼却炉等に適して
いる。
【0015】
【実施例】ゴミ処理場に設置された各種規模の流動床式
焼却炉の炉壁に、図1のように熱電発電モジュールを取
り付けた。この流動床式焼却炉の運転中、熱電発電モジ
ュールの高温側は400 ℃、低温側は200 ℃に保たれた。
その結果、熱電発電モジュールの出力密度は0.165kW/m2
となり、表1のとおりの電力が得られた。表1に示す通
り、この電力は流動床式焼却炉の全電力使用量の5〜7
%に相当し付帯設備を駆動するために、有効に利用され
た。なお、熱電発電モジュールを取り付けても、流動床
式焼却炉の運転には全く支障は生じなかった。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明の効果をまとめると、次の通りで
ある。 焼却炉や加熱炉の炉壁からの放熱を利用して、経済
的に熱電発電を行うことができる。 十分な温度差を得ることができ、特別な低温側冷却
装置を必要としない。特に第2の発明では冷却ジャケッ
トを利用して効率の良い熱電発電ができる。 熱電発電モジュールが直接炉内ガスと接触すること
はないので、炉内ガスにより腐食されるおそれはない。 炉体の強度に大きく影響することはない。 昇降温を繰り返すゴミ焼却炉にも利用することがで
きる。 可動部がなく、騒音や振動が生じない。 長期間にわたりメンテナンスの必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の実施態様を示す図であり、(A)
は全体断面図、(B) は要部の拡大断面図である。
【図2】 熱電発電モジュールを概念的に示す斜視図で
ある。
【図3】 第2の発明の実施態様を示す図であり、(A)
は全体断面図、(B) は要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 高温炉、2 炉壁、3 内層の耐火物、4 中層の
耐火物、5 外層の耐火物、6 熱電発電モジュール、
7 熱電変換素子、8 金属板、9 高温側の絶縁基
板、10 低温側の絶縁基板、11 冷却ジャケット、12
配線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の熱電変換素子の両端面に絶縁基板
    を配置した熱電発電モジュールを、複数層の耐火物によ
    り構成された高温炉の炉壁の外層に埋め込み、その高温
    側の絶縁基板を外層よりも内側の層の耐火物に密着さ
    せ、その低温側の絶縁基板を炉壁外に露出させたことを
    特徴とする炉壁用熱電変換装置。
  2. 【請求項2】 多数の熱電変換素子の両端面に絶縁基板
    を配置した熱電発電モジュールを、複数層の耐火物によ
    り構成された高温炉の冷却ジャケット設置部の炉壁に埋
    め込み、その高温側の絶縁基板を外層よりも内側の層の
    耐火物に密着させ、その低温側の絶縁基板を冷却ジャケ
    ットに密着させたことを特徴とする炉壁用熱電変換装
    置。
JP8344737A 1996-12-25 1996-12-25 炉壁用熱電変換装置 Withdrawn JPH10190073A (ja)

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