JPH10190023A - 太陽電池用透光材 - Google Patents

太陽電池用透光材

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JPH10190023A
JPH10190023A JP8355709A JP35570996A JPH10190023A JP H10190023 A JPH10190023 A JP H10190023A JP 8355709 A JP8355709 A JP 8355709A JP 35570996 A JP35570996 A JP 35570996A JP H10190023 A JPH10190023 A JP H10190023A
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resin
solar cell
thickness
transmitting material
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JP8355709A
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Inventor
Takeo Azuma
健夫 東
Masamichi Akatsu
正道 赤津
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Kureha Corp
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Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 熱による変形の少ない、入射光を効率よく受
光できる太陽電池用透光材を提供する。 【解決手段】 フッ素系樹脂からなる層(A)、合成樹
脂からなる層(B)および太陽電池セルに接する接着層
(C)からなる積層フィルムであって、該積層フィルム
の層(B)を構成する樹脂の105℃におけるヤング率
(kgf/mm2)の数値Yが次式:3.0≦Y×t[t
は層(B)の厚みを(mm)で表したときの数値とし、
層(B)の厚さは0.5mm以下とする。]である太陽
電池用透光材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池用透光材
に関する。より詳しくは特定のヤング率と厚みを有する
合成樹脂からなる層を含む積層体の透光材に関する。太
陽電池受光面を被覆保護し、熱による変形により入射光
が減少し電気的性能(特に出力特性)が低下すること、
および断線などの発生を防止することを目的とした太陽
電池用透光材に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池は、環境汚染がなく、安全性と
扱い易さから、クリーンなエネルギー源として期待され
ている。太陽電池の耐環境性を高めるために、その表面
をガラスや透光性を有する高分子材料で被覆することが
従来から行われている。薄膜結晶シリコン太陽電池、ア
モルファスシリコン系太陽電池及び化合物半導体太陽電
池は、比較的コストが低く、大面積化が可能であるた
め、盛んに研究がなされている。これらの太陽電池の中
で、導体金属基板上にシリコンを堆積し、更に透明導電
層を形成したアモルファスシリコン系太陽電池を代表と
する薄膜太陽電池は、軽量でフレキシブル性に富んでい
るので、将来の太陽電池モジュールの形態として有望で
ある。薄膜太陽電池においては、光入射側表面を透明な
被覆材で覆い太陽電池を保護する必要がある。
【0003】特開昭62−273780号公報には、太
陽電池セルをパッケージ内に収納して構成される太陽電
池モジュールであって、太陽電池モジュールの受光面材
料であるポリエステルフィルムに紫外線吸収剤を練り込
んだ層と、同種あるいはポリフッ化ビニル樹脂からなる
裏面保護フィルムから成る外囲材内にEVA等の接着樹
脂により埋積固定された複数個の太陽電池を有する太陽
電池モジュールが記載されている。また、特開平6−3
18728号公報には、光起電力素子の受光面側を架橋
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤を予め添加したシート状
EVA、酸化珪素の薄膜を形成したPETフィルム、酸
化珪素薄膜に接してEVA層、EVA層に接して有機高
分子との接着面をコロナ放電処理したETFE(エチレ
ン・四フッ化エチレン共重合体)フィルムからなるラミ
レート、光起電力素子の裏面側をEVA、アルミラミネ
ートテドラーの裏面材で被覆した太陽電池モジュールが
記載されている。これらの多層構成の積層フィルムで保
護された太陽電池は、太陽電池本体(光起電力素子)を
これら保護フィルムに封止する際の熱処理のため、ある
いは実際に使用した際に、耐熱性が不十分なため、保護
フィルムの表面が波状に変形することが見受けられる。
このような変形を生じた場合、太陽電池の出力特性が低
下する。これは、表面の波状の変形のために、入射光量
が減少し出力が下がるためである。太陽電池を高分子フ
ィルムで被覆した太陽電池モジュールでは、熱による変
形が起こらず、透明で、傷の付き難い被覆材料が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱に
よる変形の少ない、入射光を効率よく受光できる太陽電
池用透光材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フッ素系
樹脂からなる層(A)、合成樹脂からなる層(B)およ
び太陽電池セルに接する接着層(C)からなる積層フィ
ルムにおいて多層を構成する耐熱性を有する合成樹脂の
層(B)の厚さとヤング率を特定することにより、透光
材の熱による変形が減少し、出力特性などの電気特性の
低下が防止できることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、フッ素系樹脂からなる
層(A)、合成樹脂からなる層(B)および太陽電池セ
ルに接する接着層(C)からなる積層フィルムであっ
て、該積層フィルムの層(B)を構成する樹脂の105
℃におけるヤング率(kgf/mm2)の数値Yが次式:
3.0≦Y×t[tは層(B)の厚みを(mm)で表し
たときの数値とし、層(B)の厚さは0.5mm以下と
する]である太陽電池用透光材を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明は、上記3層からなる太陽電池用透光材であっ
て、フッ素系樹脂から成る層(A)は、表面層に配置さ
れ、透光材に耐候性、撥水性、防汚性を付与する。層
(B)は耐熱性を有する合成樹脂からなり、105℃に
おける樹脂のヤング率を、kgf/mm2単位で表したと
きの数値Yが次式:3.0≦Y×t[tは層(B)の厚
みを(mm)で表したときの数値とし、層(B)の厚さ
は0.5mm以下とする]を満たすことが必要である。
層(C)は太陽電池セルに接する接着層で、太陽電池の
光起電力素子の受光面側および高分子基板側に積層体の
層(C)面を対向させて重ね、この重合わせた透光材を
加熱圧着させ、太陽電池を封止したものを太陽電池モジ
ュールと称する。
【0008】層(A)を構成するフッ素系樹脂として
は、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合
体)、PCTEFE(三フッ化塩化エチレン樹脂)、P
FA(四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体)、FEP(四フッ化エチレン−六フ
ッ化プロピレン共重合体)、PVDF(フッ化ビニリデ
ン樹脂)、PVF(フッ化ビニル樹脂)等が挙げられ
る。これらの樹脂の中で、PVDFは接着性の観点から
好ましく用いられる。PVDF樹脂としては、フッ化ビ
ニリデン単独重合体、フッ化ビニリデンを構成単位とし
て70モル%以上を含有する共重合体、更にはこれら重
合体の混合物であってもよい。フッ化ビニリデンと共重
合されるモノマーとしては、四フッ化エチレン、六フッ
化プロピレン、三フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレ
ン、フッ化ビニル等が挙げられる。また、これらの少な
くとも一種を用いることができる。
【0009】また、他の樹脂層との接着性を高める目的
で前記の樹脂を主成分とし、他の樹脂を加えた混合樹脂
であってもよい。加える樹脂としてはアクリル系樹脂が
挙げられる。アクリル系樹脂としてはMMA(メタクリ
ル酸メチル)単独重合体の他、MMA単量体を構成単位
として50モル%以上とアクリル酸エステル、あるいは
MMA以外のメタクリル酸エステルを50モル%未満含
有する共重合体、さらにこれら重合体の2種以上の混合
物などを例示できる。 アクリル酸エステルとしてはア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル(BA)などを、またMMA以外
のメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピルなどを例示できる。上記共重
合体としてはランダム共重合体に限らず、例えばグラフ
ト共重合体なども用いられる。フッ素系樹脂を主成分と
し、他の樹脂を加えた混合樹脂の中でもPVDF50〜
95質量%と上記アクリル樹脂5〜50質量%との混合
樹脂も好ましく用いられる。
【0010】別の態様としては、PVDFフィルムに前
記アクリル系樹脂からなるフィルムを貼り合わせた多層
フィルムであってもよい。貼り合わせ多層フィルムの層
(A)の好ましい例を挙げるならば、PVDF樹脂から
なる第1層と上記アクリル系樹脂、例えばPMMA80
質量%とPBA(ポリアクリル酸ブチル)20質量%と
の混合樹脂からなる第2層とを厚み比、好ましくは1/
5〜1/20、さらに好ましくは1/6〜1/15で貼り
合わせた多層フィルム、およびPVDF樹脂80質量%
とPMMA樹脂20質量%との混合樹脂からなる第1層
と、PMMA80質量%とPBA20質量%との混合樹
脂からなる第2層とを厚み比、好ましくは1/5〜1/2
0、さらに好ましくは1/6〜1/15で貼り合わせた多
層フィルム、ならびにPVDF樹脂からなる第1層と、
PVDF樹脂とPVDF樹脂80質量%とPMMA樹脂
20質量%との混合樹脂からなる第2層とを厚み比、好
ましくは1/5〜1/20、さらに好ましくは1/6〜1/
15で貼り合わせた多層フィルム等がある。
【0011】また、このフッ素系樹脂からなる層には、
必要により抗酸化剤、紫外線吸収剤等か含まれていても
よい。透光材の耐候性を維持する見地から、層(A)は
350nm以下の紫外線の透過率(分光光度法による)
1%以下であることが好ましい。
【0012】層(B)を構成する合成樹脂としては、1
05℃におけるヤング率が50kgf/mm2以上の樹脂
が好ましく、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブ
チレンテレフタレート)などのポリエステル、PC(ポ
リカーボネート)、PI(ポリイミド)、アクリル系樹
脂、ポリプロピレン、ナイロン、PPS(ポリフェニレ
ンスルフィド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケト
ン)等の耐熱性を有する樹脂を挙げることができる。こ
れらの中、PET、PEN、PBT、PC、PI、アク
リル系樹脂、PPS、PEEKまたはこれらの混合物が
好ましい。層(B)を構成する樹脂には、必要により抗
酸化剤、紫外線吸収剤等が含まれていてもよい。
【0013】層(B)は、これを構成する樹脂の105
℃におけるヤング率(kgf/mm2)の数値をYとした
とき、次式:3.0≦Y×t[ただし、tは層(B)の
厚みを(mm)で表したときの数値とし、層(B)の厚
さは0.5mm以下とする]を満たすことが必要であ
り、好ましくは3.0≦Y×t≦100、さらに好まし
くは3.0≦Y×t≦50である。層(B)が前記式を
満たすことにより、本発明の積層フィルムの受光面が熱
により変形する現象を防止することができる。このこと
は受光面の変形による入射光の減少による電気的性質の
低下および断線等を防止することにつながる。
【0014】層(C)は、層(A)、層(B)とともに
太陽電池セルの少なくとも受光面側に接着するととも
に、外部からの衝撃や引っ掻きに対して太陽電池セルを
保護する役目を有している。ある場合には、層(C)同
士が光起電力素子を包み込んだ状態で接着していてもよ
い。従って、層(C)を構成する樹脂は接着性を有する
ことが好ましい。更には熱シール性を有する樹脂である
ことが望ましい。熱シール温度は使用する樹脂により異
なるが約80〜約180℃であることが望ましい。この
ような樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、アイ
オノマー、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール、エ
ポキシPVB(ポリビニルブチラール)樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ化ポリイミド樹脂、EVA(エチレン・酢
酸ビニル共重合体)等の中から選ぶことができる。これ
らの中で、EVAが金属や他材料との接着性、柔軟性、
および透明性の観点から好ましい。層(C)には、必要
により抗酸化剤、紫外線吸収剤等か含まれていてもよ
い。
【0015】これらの層(A),層(B)、層(C)の
他に、他の層を積層してもよい。層(A),層(B)、
層(C)は互いに強固に接着していることが好ましい。
各層間の強固な接着が必要な場合は各層間に接着剤層を
使用してもよい。接着剤層の樹脂としては、アクリル樹
脂、LLPDE等を含むPE類等が挙げられる。
【0016】本発明の透光材は種々の方法で成形され
る。即ち、層(A)及び層(B)および層(C)からな
る3層構造(あるいは接着剤層を有する場合は、接着剤
層の数を加えた積層数)の厚肉素地を、ガラス転移点以
上、溶融点以下に余熱した後、金型で圧縮成型する方
法、押出機で加熱可塑化した溶融肉厚積層体をダイ内へ
圧入して、ダイから押出す押出し成形法などにより成形
できる。また、成形物は延伸(配向)されていてもよ
く、未延伸(未配向)であってもよい。
【0017】層(A)が2層構成の場合は、第1層とな
る樹脂、第2層となる樹脂に必要であれば紫外線吸収
剤、各種添加剤を加えた粉体状またはペレット状原料樹
脂組成物を、それぞれ別々に押出機に投入し溶融混練す
る。押出機の設定樹脂温度は180〜240℃で選定す
る樹脂により異なる。溶融混練した樹脂を設定樹脂温度
をほぼ同じ温度に設定したTダイへ導管を通して流入さ
せ、それぞれのマニホールドで所定の幅に広げた後、そ
れぞれの層を合流させる。合流後ダイから吐出した積層
フィルムの層(A)は、表面温度約80℃に加熱された
ロールに引取り、所定の厚みに調整し巻取機で巻取る。
この様にして得た2層構成の層(A)に、層(B)とな
るフィルムを接着剤を介して積層する。更に、接着剤層
を介して層(B)に接着層(C)となる層を積層して本
発明の透光材が得られる。これらの各層を共押出法によ
りダイ内あるいはダイ外で接合してもよい。また、本発
明の透光材は、延伸されていても、いなくてもよい。
【0018】本発明の透光材では、積層体の合計厚さは
60〜700、更には100〜300μm以下であるこ
とが耐久性の観点から好ましい。層(A)の厚さは20
〜100μm、更には30〜60μmが好ましい。層
(B)の厚さは30〜500μm、更には30〜100
μmが好ましい。層(C)の厚さは10〜500μm、
更には20〜100μmが好ましい。
【0019】得られる太陽電池用透光材は、一般的な屋
外電力用太陽電池保護フィルム或いはフレキシブル太陽
電池用表面保護フィルム・シートとして用いることがで
きる。
【0020】透光材を用いて、公知の方法により太陽電
池セルを封止できる。例えば、高分子基板状の可撓性ア
モルファスシリコン太陽電池セルを封止するには、太陽
電池の光起電力素子の受光面側および高分子基板側にそ
れぞれ透光材の層(C)面を対向させて重ね、この重合
わせた透光材で挟まれた太陽電池セルを透光材と共に熱
ロールで加熱圧着し、貼り合わせる。この時、太陽電池
からの電流取り出し電極を外部に引き出しておく。この
様にして太陽電池モジュールを得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 光線透過率の測定(分光光度法):分光光度計(島津製
作所(株)社製UV−2200)を用いて測定した。 ヤング率の測定:JIS K−6732に準拠した。 耐久試験:保持温度を105℃とする以外はJIS C
−8917に準拠して行った。 電気的性能:JIS C−8918の6.1に規定され
た電気的性能をJISC−8914の5及び6の試験方
法に従って測定した。
【0022】(実施例1)層(A)として、第1層(最
外層)にPVDF樹脂(粘度240℃、120sec-1
でη=1.7×103Pa・s)を用い、第2層にPM
MA80質量%とPBA20質量%との混合物(粘度2
40℃、120sec-1でη=1.3×103Pa・
s)にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバガイギ
ー社製チヌビンP)2.5質量部を添加した混合樹脂を
用いた。第1層の樹脂、第2層の樹脂を樹脂温度240
℃に設定した押出機で溶融混練し、Tダイによる共押出
し法により製膜加工し、厚さ50μm(第1層4μm、
第2層46μm)のフィルムを得た。層(B)として、
厚さ50μmの耐熱性PETフィルム(105℃でのヤ
ング率96.7kgf/mm2)を用いた。層(A)と層
(B)とを接着剤(東洋モートン社製、主剤AD−50
2(ポリエステル系):硬化剤CAT−10(ポリ−イ
ソシアネート系)=100:7を酢酸エチル溶剤に溶か
し、塗布量4g/m2で塗布した)を介して積層した。さ
らに、B層に太陽電池との接着のために接着層(LLD
PE、三井石油化学(株)社製、アドマーNF−55
0、MFI:6.2(190℃)、密度0.91、融点
120℃、厚さ:15μm)を介して層(C)としてE
VA(ヒロダイン社製、酢酸ビニル含量12〜13%、
ヒロダイン7573、厚さ20μm)を積層した。得ら
れた積層フィルムを用いて、105℃(乾熱)、100
0時間の耐久試験を行った。更に積層フィルムを用いて
可撓性アモルファスシリコン太陽電池を封止した。即
ち、太陽電池セルの光起電力素子の受光面側および高分
子基板側に透光材の層(C)面を対向させて重ね、この
重合わせた透光材を130℃の熱ゴムロール間に10m
/min.の速度で通過させて加熱圧着し、フレキシブ
ル太陽電池を作成した。この太陽電池の電気的性能試験
を行った。これらの結果を表1に示した。
【0023】(実施例2)層(A)として、第1層(最
外層)にPVDF樹脂(粘度240℃、120sec-1
でη=1.7×103Pa・s)80質量%とPMMA
樹脂(粘度240℃、120sec-1でη=1.6×1
3Pa・s)20質量%との混合樹脂を用い、第2層
にPMMA80質量%とPBA20質量%との混合物
(粘度240℃、120sec-1でη=1.3×103
Pa・s)を70質量%とPVDF樹脂(粘度240
℃、120sec-1でη=1.7×103Pa・s)3
0質量%を混合した樹脂にベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤(チバガイギー社製チヌビンP)2.5質量部を
添加した混合樹脂を用いた。第1層の樹脂、第2層の樹
脂を樹脂温度240℃に設定した押出機で溶融混練し、
Tダイによる共押出し法により製膜加工し、厚さ50μ
m(第1層6μm、第2層44μm)のフィルムを得
た。層(B)として、厚さ50μmの耐熱性PETフィ
ルム(105℃でのヤング率96.7kgf/mm2)を
用いた。層(A)と層(B)とを実施例1と同様な接着
剤を介して積層した。さらに、B層に太陽電池セルとの
接着のために実施例1と同じ樹脂の接着層(厚さ:15
μm)を介して実施例1と同じEVA(厚さ:20μ
m)を層(C)として積層した。得られた積層フィルム
を用いて、耐久試験を行った。更にフレキシブル太陽電
池を作成し、太陽電池の電気的性能試験を行った。これ
らの結果を表1に示した。
【0024】(比較例1)実施例2の層(A)に実施例
1と同じ接着層(LLDPE、三井石油化学(株)社
製、アドマーNF−550、MFI:6.2(190
℃)、密度0.91、融点120℃、厚さ:15μm)
を介して実施例1と同じEVA層(厚さ:20μm)を
層(C)として積層した。得られた積層フィルムを用い
て、耐久試験を行った。更にフレキシブル太陽電池を作
成し、太陽電池の電気的性能試験を行った。これらの結
果を表1に示した。
【0025】(比較例2)実施例2の層(A)に層
(B)として厚さ30μmの合成樹脂フィルムPET
(105℃でのヤング率が96.7kgf/mm2)を実
施例1と同じ接着剤を介して積層した。さらにB層に太
陽電池との接着性を得るために実施例1と同じ接着層
(厚さ:15μm)を介して実施例1と同じEVA(2
0μm)を層(C)として積層した。得られた積層フィ
ルムを用いて、耐久試験を行った。更にフレキシブル太
陽電池を作成し、太陽電池の電気的性能試験を行った。
これらの結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】上記、実施例および比較例からも分かる
ように、本発明の太陽電池用透光材は、105℃(乾
熱)、1000時間の耐熱試験で熱による変形が起こら
ず、しかも、太陽電池としての出力特性は上記耐熱試験
を経た後においても試験前と変わらない出力特性を与え
る。さらに、最外層にフッ素系樹脂を使用するので汚れ
難く、また、汚れを落とし易い透光材であり、更には、
必要により紫外線吸収剤を用いて耐候性のない合成樹脂
を保護することもできる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系樹脂からなる層(A)、合成樹
    脂からなる層(B)および太陽電池セルに接する接着層
    (C)からなる積層フィルムであって、該積層フィルム
    の層(B)を構成する樹脂の105℃におけるヤング率
    (kgf/mm2)の数値Yが次式;3.0≦Y×t[t
    は層(B)の厚みを(mm)で表したときの数値とし、
    層(B)の厚さは0.5mm以下とする。]である太陽
    電池用透光材。
  2. 【請求項2】 層(B)を構成する樹脂の105℃にお
    けるヤング率の数値Yが次式;3.0≦Y×t≦100
    [tは層(B)の厚みを(mm)で表したときの数値と
    し、層(B)の厚さは0.5mm以下とする。]である
    請求項1記載の太陽電池用透光材。
  3. 【請求項3】 層(B)がPET、PC、PI、PE
    N、アクリル系樹脂、PPS、PBTおよびPEEKの
    群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる請求項1
    または2記載の太陽電池用透光材。
  4. 【請求項4】 層(A)がPVF、PVDF、ETF
    E、PCTEF、PFAおよびFEPの群から選ばれた
    少なくとも1種の樹脂からなる請求項1〜3のいずれか
    に記載の太陽電池用透光材。
  5. 【請求項5】 層(A)がPVDF50〜95質量%と
    アクリル系樹脂5〜50質量%とからなる請求項1〜3
    のいずれかに記載の太陽電池用透光材。
  6. 【請求項6】 層(A)がPVDF層とアクリル系樹脂
    層とからなる請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池
    用透光材。
  7. 【請求項7】 350nm以下の紫外線の透過率が1%
    以下である請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池用
    透光材。
JP8355709A 1996-12-24 1996-12-24 太陽電池用透光材 Pending JPH10190023A (ja)

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