JPH10189359A - チョークコイル - Google Patents

チョークコイル

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JPH10189359A
JPH10189359A JP34936096A JP34936096A JPH10189359A JP H10189359 A JPH10189359 A JP H10189359A JP 34936096 A JP34936096 A JP 34936096A JP 34936096 A JP34936096 A JP 34936096A JP H10189359 A JPH10189359 A JP H10189359A
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magnetic
choke coil
core
bobbin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飽和による特性劣化が少なく、かつ、十分な
コモンモード及びノーマルモードのインダクタンスを有
した小型のチョークコイルを得る。 【解決手段】 ボビン2は、延在部21a,21bを両
端部に有した筒部21と、この筒部21に設けられた鍔
部22〜26とで構成されている。筒部21の穴27に
は高透磁率材料からなるロ字形状の磁性体コア3の一辺
が挿通されている。延在部21a,21bの穴28,2
9には低透磁率材料からなる日字形状の磁性体コア4の
一辺が挿通されている。一対の巻線のうち一の巻線は筒
部21の右半分の領域を巻回領域とし、他の巻線は筒部
21の左半分の領域を巻回領域としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョークコイル、
特に、電子機器等から発生するノイズや電子機器等に侵
入するノイズを除去する際に用いられるチョークコイル
に関する。
【0002】
【従来の技術】信号ラインや電源ラインのノイズ対策を
行なう場合、従来はコモンモードノイズを除去する際に
はコモンモードチョークコイルを用い、さらにノーマル
モードノイズも除去したい場合にはコモンモードチョー
クコイルに加えてノーマルモードチョークコイルを別に
用いなければならなかった。このため、広い専有面積を
必要とすると共に、部品点数が多くなり高コストであっ
た。
【0003】そこで、1個のチョークコイルでコモンモ
ードノイズ及びノーマルモードノイズの両者を除去する
ことができるものとして、図9に示すように、中央部に
近接した突起62a,62bを設けたロ字形状の磁性体
コア62と、この磁性体コア62の脚部62c,62d
に巻回された一対の巻線63,64とを備えたチョーク
コイル61が提案されている。このチョークコイル61
は、突起62a,62bによって漏れ磁束を増やし、ノ
ーマルモードの比較的大きなインダクタンスを得てい
る。図9において、φ1,φ2はそれぞれ巻線63,6
4にコモンモードノイズ電流が流れた際に発生する磁束
を表示し、φ3,φ4はそれぞれ巻線63,64にノー
マルモードノイズ電流が流れた際に発生する磁束を表示
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このチ
ョークコイル61にあっては、磁性体コア62内でコモ
ンモードノイズ電流によって発生する磁束φ1,φ2が
通る磁路と、ノーマルモードノイズ電流によって発生す
る磁束φ3,φ4が通る磁路とが一部共通であるため、
以下の不具合があった。
【0005】(1)低周波領域においてもコモンモード
の大きなインダクタンスを維持するには、磁性体コア6
2の材料として比透磁率が大きいフェライト等を用いる
必要がある。しかし、フェライトは飽和し易いため、ノ
ーマルモードノイズ電流によって発生する磁束φ3,φ
4により磁性体コア62がすぐ飽和する。このため、コ
モンモードのインダクタンスが低下し、大きな正規信号
電流が流れる信号ライン等には使用することができなか
った。
【0006】(2)逆に、磁性体コア62の材料として
比透磁率が小さいケイ素鋼やダスト等を用いると、磁性
体コア62の飽和は起こりにくくなるが、コモンモード
ノイズ除去に必要な大きなコモンモードのインダクタン
スを得ることができなかった。そこで、これらの不具合
を解決するものとして、ノーマルモードインダクタンス
専用のコアとコモンモードインダクタンス専用のコアと
を備えたチョークコイルが提案された。しかしながら、
このチョークコイルにあっては、ノーマルモードノイズ
電流によって発生する磁束が通る磁路と、コモンモード
ノイズ電流によって発生する磁束が通る磁路とを異なら
せるために二つのボビンを備える必要があり、構成部品
の数が増えるという不具合があった。また、巻線の巻回
領域が、チョークコイル全体のサイズと比較して少な
く、大きなインダクタンスを得ようとするとチョークコ
イルが大型化するという問題もあった。
【0007】そこで、本発明の目的は、飽和による特性
劣化が少なく、かつ、十分なコモンモード及びノーマル
モードのインダクタンスを有した小型のチョークコイル
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係るチョークコイルは、(a)両端
部にそれぞれ延在部を有した筒部と、この筒部の両端部
及び中央部に設けられた鍔部とで構成されたボビンと、
(b)前記筒部の外周に巻回された一対の巻線と、
(c)前記筒部の穴に一辺が挿通された高透磁率材料か
らなる閉磁路形成の第1磁性体コアと、(d)前記各延
在部に設けた穴に挿通された一の磁性体コア片と、この
一の磁性体コア片と組み合わされて閉磁路を形成する他
の磁性体コア片とで構成された低透磁率材料からなる第
2磁性体コアと、を備えたことを特徴とする。
【0009】以上の構成により、一対の巻線にコモンモ
ードノイズ電流が流れると、コモンモードノイズ電流に
よる磁束が生じる。この磁束は互いに加え合わされて第
1磁性体コア内にこの磁束が周回する磁路が形成され、
第1磁性体コア内において渦電流損の形で熱エネルギー
に変換されて減衰する。これにより、コモンモードノイ
ズ電流が除去される。また、一対の巻線に正規信号電流
が流れると、正規信号電流による磁束が生じる。この磁
束は第1磁性体コア内において互いに打ち消し合う。従
って、このチョークコイルは正規信号電流に対しては第
1磁性体コア内に磁路を形成しない。
【0010】一方、一対の巻線にノーマルモードノイズ
電流が流れると、ノーマルモードノイズ電流による磁束
が生じる。この磁束は、第2磁性体コア内を周回し、渦
電流損の形で熱エネルギーに変換されて減衰する。これ
により、ノーマルモードノイズ電流が除去される。さら
に、本発明に係るチョークコイルは、第2磁性体コアの
中脚部の幅が前記第2磁性体コアの外脚部及び継手部の
幅の略2倍であることを特徴とする。ノーマルモードノ
イズ電流によって一対の巻線のそれぞれに発生した磁束
が通る磁路は、第2磁性体コアの中脚部を共通とするた
め、中脚部の幅を他の部分の幅の略2倍に設定すること
により、第2磁性体コア内での磁束密度がいずれの部分
においても等しい値となる。従って、第2磁性体コア内
における局部的飽和がなくなり、ノーマルモードのイン
ダクタンス低下が抑えられる。
【0011】また、本発明に係るチョークコイルは、第
1磁性体コアと第2磁性体コアの間隔をAとし、第2磁
性体コアの外脚部先端から継手部を通って中脚部先端に
到る磁路の長さをBとし、前記第2磁性体コアの比透磁
率をμとすると、A≧B/2μを満足することを特徴と
する。以上の構成により、第1磁性体コアと第2磁性体
コア間の磁気抵抗が、第2磁性体コアの外脚部先端から
継手部を通って中脚部先端に到る磁路の磁気抵抗より大
きくなる。従って、ノーマルモードノイズ電流によって
発生した磁束が、第2磁性体コアから第1磁性体コアに
漏れる心配がなく、ノーマルモードノイズ電流による磁
束が第1磁性体コアを飽和させることがない。この結
果、コモンモードのインダクタンス低下が抑えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るチョークコイ
ルの一実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、チョークコイル1は、概
略、ボビン2と、磁性体コア3,4と、一対の巻線5,
6を備えている。ボビン2は、手前側に張り出した延在
部21a,21bを両端部に有した筒部21と、この筒
部21の両端部に設けられた鍔部22,23と、筒部2
1の中央部に設けられた鍔部24,25,26とで構成
されている。延在部21a,21bにはそれぞれ穴2
8,29が設けられている。本実施形態の場合、筒部2
1の穴27及び延在部21a,21bの穴28,29は
横断面が矩形であり、筒部21は横断面が略矩形であ
り、さらに鍔部22〜26の形状は略矩形である。ただ
し、必ずしもこれらの形状に限るものではないことは言
うまでもない。
【0013】筒部21の外周には巻線5,6が巻回され
ている。すなわち、巻線5は、筒部21の右半分(鍔部
22と26の間)の領域を巻回領域とし、さらに鍔部2
4によって第1巻線部5aと第2巻線部5bに分けられ
ている。同様に、巻線6は、筒部21の左半分(鍔部2
3と26の間)の領域を巻回領域とし、鍔部25によっ
て第1巻線部6aと第2巻線部6bに分けられている。
第1巻線部5a,6aは、筒部21の延在部21a,2
1bを有した両端部に巻回されている。こうして、第1
巻線部5a,6aが後述の磁性体コア3,4の一辺の周
囲に巻き回され、第2巻線部5b,6bが磁性体コア3
の一辺の周囲に巻き回されることになる。巻線5,6の
それぞれの始端部及び終端部は、ボビン2の底部に植設
された四つのピン端子18に固定され、電気的に接続さ
れている。
【0014】ボビン2の材料は、非磁性体が用いられ、
例えば、絶縁体材料等が使用される。具体的には、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファ
ィド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が使用さ
れる。筒部21と鍔部22〜26からなる複雑な形状を
有するボビン2を、成形が容易な非磁性体材料を使って
成形しているため、高度な技術並びに厳密な製造条件の
管理が要求される磁性体材料を使って成形する必要がな
く、ボビン2の製造が容易になる。
【0015】磁性体コア3は、コ字形状磁性体コア片1
1,12を突き合わせて構成したロ字形状のものであ
り、その一辺を筒部21の穴27に挿通している。磁性
体コア3の材料は、比透磁率が数千のものが好ましく、
具体的にはフェライトやアモルファス等が使用される。
【0016】磁性体コア4は、I字形状磁性体コア片1
3とE字形状磁性体コア片14を突き合わせて構成した
日字形状のものであり、I字形状磁性体コア片13を延
在部21a,21bにそれぞれ設けられた穴28,29
に挿通している。E字形状磁性体コア片14は、中脚部
14aと、外脚部14b,14cと、これら三つの脚部
14a〜14cを接続する継手部14dとで構成されて
いる。中脚部14aはボビン2の二つの延在部21a,
21bの間に配置され、外脚部14b,14cはそれぞ
れ鍔部22,23の外側に配置される。E字形状磁性体
コア片14の外脚部14b,14c及び継手部14dの
幅W2は、I字形状磁性体コア片13の幅W2と等し
く、かつ、E字形状磁性体コア片14の中脚部14aの
幅W1の略半分に設定されている。磁性体コア4の材料
は、比透磁率が1以上(例えば2〜数十)の磁性体材料
が使用される。具体的には、ケイ素鋼やダストやNi−
Zn系やMn−Zn系のフェライト粉末と樹脂の結合材
とを混練したもの等が使用される。なお、比透磁率の大
きいフェライトやアモルファス等をこの磁性体コア4と
して用いる場合は、例えば図6に示すように、E字形状
磁性体コア片14の中脚部14aの長さをやや短くし、
I字形状磁性体コア片13との間に所定のギャップGを
形成させて、飽和させにくくさせればよい。
【0017】また、磁性体コア3と磁性体コア4の間隔
をAとし、E字形状磁性体コア片14の外脚部14b
(又は14c)の先端から継手部14dを通って中脚部
14aの先端に到る磁路の長さをBとすると、以下の関
係式(1)を満足するように設定されている。 A≧B/2μ ……(1) ただし、μ:磁性体コア4の比透磁率 これらの部品2〜6は、必要により接着剤やワニス等に
て固定される。
【0018】以上の構成のチョークコイル1は、磁性体
コア3に囲まれた空間領域及び磁性体コア4に囲まれた
空間領域に、それぞれ巻線5,6の大きな巻回領域が確
保されている。すなわち、磁性体コア3に囲まれた空間
領域の右半分が巻線5の巻回領域とされ、左半分が巻線
6の巻回領域とされる。そして、磁性体コア4に囲まれ
た二つの空間領域のうち右側の空間領域が巻線5の第1
巻線部5aの巻回領域とされ、左側の空間領域が巻線6
の第1巻線部6aの巻回領域とされる。従って、チョー
クコイル1全体に対して巻線5,6の巻回領域が占める
割合が大きくなり、チョークコイル1を大型化すること
なく、大きなノーマルモードのインダクタンスや大きな
コモンモードのインダクタンスを得ることができる。ま
た、このチョークコイル1はボビン2が1個であるた
め、構成部品の数が少なく、巻線5,6のそれぞれの巻
回作業も同時に実施でき、作業性が向上する。
【0019】図3は、以上の構成からなるチョークコイ
ル1の電気等価回路図である。図3において、LCはコ
モンモードのインダクタンス成分を表わし、LNはノー
マルモードのインダクタンス成分を表わしている。次
に、このチョークコイル1のコモンモードノイズ除去作
用について図4(a),(b)を参照して説明する。
【0020】図4(b)に示すように、チョークコイル
1は電源30と電子機器等の負荷31の間に配設された
二つの信号線に電気的に接続されている。電源30とグ
ランド間に浮遊容量C1が発生し、負荷31とグランド
間に浮遊容量C2が発生している。二つの信号線をそれ
ぞれ図中矢印方向にコモンモードノイズ電流i1,i2
流れると、図4(a)に示すように、巻線5,6に磁束
φ1,φ2が生じる。この磁束φ1,φ2は互いに加え
合わされて磁性体コア3内を通りながら、漸次減衰す
る。磁束φ1,φ2は渦電流損等の形で熱エネルギーに
変換するからである。これにより、コモンモードノイズ
電流i1,i2は低減される。
【0021】なお、巻線5,6に正規信号電流iSが流
れると、正規信号電流iSによる磁束φ3,φ4が生じ
る。この磁束φ3,φ4は磁性体コア3内においては方
向が逆であり、互いに打ち消し合う。従って、磁性体コ
ア3内に磁束φ3,φ4が通る磁路は形成されず、この
チョークコイル1は正規信号電流iSに対しては何も作
用しない。
【0022】次に、チョークコイル1のノーマルモード
ノイズ除去について図5(a),(b)を参照して説明
する。図5(b)に示すように、ノーマルモードノイズ
電流i3が二つの信号線をそれぞれ図中矢印方向に流れ
ると、図5(a)に示すように、巻線5,6に磁束φ
5,φ6が生じる。磁束φ5,φ6は、磁性体コア4内
にて形成された閉磁路内を周回しながら、渦電流損等の
形で熱エネルギーに変換され、漸次減衰する。これによ
り、ノーマルモードノイズ電流i3は低減される。
【0023】このとき、磁束φ5,φ6が通る磁路は、
E字形状磁性体コア片14の中脚部14aを共通部分と
している。しかしながら、E字形状磁性体コア片14の
中脚部14aの幅W2が、外脚部14b,14c及び継
手部14dの幅W1並びにI字形状磁性体コア片13の
幅W1の略2倍に設定されているので、磁性体コア4内
での磁束密度がいずれの部分においても等しい値とする
ことができる。従って、磁性体コア4内における局部的
飽和がなくなり、ノーマルモードのインダクタンス低下
を抑えることができる。
【0024】また、このチョークコイル1は、前記関係
式(1)の条件を満足しているため、磁性体コア3と磁
性体コア4の間の磁気抵抗が、E字形状磁性体コア片1
4の外脚部14b(又は14c)の先端から継手部14
dを通って中脚部14aの先端に到る磁路の磁気抵抗よ
り大きくなる。従って、正規信号電流iSによって磁性
体コア4内に発生した磁束φ5,φ6が、磁性体コア4
から磁性体コア3に漏れず、磁束φ5,φ6が磁性体コ
ア3を飽和させることがない。この結果、コモンモード
のインダクタンスが低下せず、チョークコイル1のコモ
ンモードノイズ電流低減能力を低下させない。
【0025】なお、本発明に係るチョークコイルは前記
実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で
種々に変更することができる。磁性体コア3,4の形状
は仕様に合わせて種々選択される。例えば、磁性体コア
3はE字形状の磁性体を二つ突き合わせて構成した日字
形状の磁性体コアであってもよい。
【0026】また、前記実施形態は、巻線5,6をそれ
ぞれ第1巻線部5a,6aと第2巻線部5b,6bに分
けているが、図7に示すように、第1巻線部5a,6a
のみであってもよい。巻線5,6を、第1巻線部5a,
6aと第2巻線部5b,6bに分けると、図8に示すよ
うに、コモンモードのインダクタンス高周波特性が良く
なる。図8において、実線41が図7に示したチョーク
コイル40の周波数特性を示すグラフであり、点線42
が図2に示したチョークコイル1の周波数特性を示すグ
ラフである。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ボビンの筒部の穴に一辺が挿通された高透磁率
材料からなる第1磁性体コアと、ボビンの延在部に設け
た穴に一辺が挿通された低透磁率材料からなる第2磁性
体コアとを備えているので、第1磁性体コア内において
コモンモードノイズ電流を除去することができ、第2磁
性体コア内においてノーマルモードノイズ電流を除去す
ることができる。そして、第1磁性体コアに囲まれた領
域及び第2磁性体コアに囲まれた領域に、それぞれ巻線
の大きな巻線領域を確保することができ、大きなコモン
モード及びノーマルモードのインダクタンスを有した小
型のチョークコイルを得ることができる。また、このチ
ョークコイルはボビンが1個で済むため、構成部品の数
が少なく、一対の巻線のそれぞれの巻回作業も同時に実
施でき、作業性が向上する。
【0028】また、第2磁性体コアの中脚部の幅を、前
記第2磁性体コアの外脚部及び継手部の幅の略2倍に設
定することにより、第2磁性体コア内における局部的飽
和を防止し、ノーマルモードのインダクタンス低下を抑
えることができる。さらに、第1磁性体コアを、前記関
係式(1)が満足するように設定することにより、正規
信号電流によって発生した磁束が第2磁性体コアから第
1磁性体コアに漏れず、コモンモードのインダクタンス
低下を抑えることができる。この結果、飽和による特性
劣化が少ないチョークコイルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチョークコイルの一実施形態を示
す分解斜視図。
【図2】図1に示したチョークコイルの外観を示す斜視
図。
【図3】図2に示したチョークコイルの電気等価回路
図。
【図4】図2に示したチョークコイルによるコモンモー
ドノイズ除去を説明するもので、(a)は磁気回路図、
(b)は電気回路図。
【図5】図2に示したチョークコイルによるノーマルモ
ードノイズ除去を説明するもので、(a)は磁気回路
図、(b)は電気回路図。
【図6】図1に示したチョークコイルの変形例を説明す
るための磁性体コアの正面図。
【図7】他の実施形態を示す斜視図。
【図8】チョークコイルの周波数特性を示すグラフ。
【図9】従来のチョークコイルを示す概略構成図。
【符号の説明】
1…チョークコイル 2…ボビン 3…磁性体コア(第1磁性体コア) 4…磁性体コア(第2磁性体コア) 5,6…巻線 13…I字形状磁性体コア片 14…E字形状磁性体コア片 14a…中脚部 14b,14c…外脚部 14d…継手部 21…筒部 22〜26…鍔部 27,28,29…穴
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 17/04 H01F 27/33 27/33 15/00 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部にそれぞれ延在部を有した筒部
    と、この筒部の両端部及び中央部に設けられた鍔部とで
    構成されたボビンと、 前記筒部の外周に巻回された一対の巻線と、 前記筒部の穴に一辺が挿通された高透磁率材料からなる
    閉磁路形成の第1磁性体コアと、 前記各延在部に設けた穴に挿通された一の磁性体コア片
    と、この一の磁性体コア片と組み合わされて閉磁路を形
    成する他の磁性体コア片とで構成された低透磁率材料か
    らなる第2磁性体コアと、 を備えたことを特徴とするチョークコイル。
  2. 【請求項2】 前記第2磁性体コアの中脚部の幅が、前
    記第2磁性体コアの外脚部及び継手部の幅の略2倍であ
    ることを特徴とする請求項1記載のチョークコイル。
  3. 【請求項3】 前記第1磁性体コアと前記第2磁性体コ
    アの間隔をAとし、前記第2磁性体コアの外脚部先端か
    ら継手部を通って中脚部先端に到る磁路の長さをBと
    し、前記第2磁性体コアの比透磁率をμとすると、 A≧B/2μ を満足することを特徴とする請求項1記載のチョークコ
    イル。
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