JPH10185769A - 引張試験機 - Google Patents

引張試験機

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JPH10185769A
JPH10185769A JP34586496A JP34586496A JPH10185769A JP H10185769 A JPH10185769 A JP H10185769A JP 34586496 A JP34586496 A JP 34586496A JP 34586496 A JP34586496 A JP 34586496A JP H10185769 A JPH10185769 A JP H10185769A
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tension
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Ritsu Uchiumi
立 内海
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】正確な引張荷重を測定することができ、変位量
を直接測定することのできる引張試験機を提供する。 【解決手段】複数の支柱7に支持された基台6の中央を
貫通して筒状の引張部材4が設けられ、この外周ねじ部
に負荷ナット8が螺着され、引張部材4の軸芯を通る貫
通孔に、シャフト用ナット5が上端に螺着されたセンタ
ーシャフト3がゆるやかに納められ、センターシャフト
3は下端に連結部材2を介して被引張部材1に連結する
ためのねじ部を有し、負荷ナット8と基台6との間に、
スラスト用ベアリング11、負荷伝達リング12及び荷重変
換器13が順に配設されてなり、前記引張部材4は、前記
基台6との間に設けられた回転防止手段8によって回転
が防止され、その軸線方向にのみ変位する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後付アンカー工法
によりコンクリート母材中に施工されたアンカー、ある
いは各種母材に対するボルト等の各種止め金具の引張耐
力を確認するための引張試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、後付アンカー工法によりコンク
リート母材中に施工されたアンカーに対して、従来、設
計許容荷重に充分耐えうる引張耐力を有しているか否か
確認試験が行われている。この種の試験機としては、油
圧シリンダーによる引張装置を有するものが一番多い
が、その他に、取扱い、測定の容易さから、ナット締付
けによってアンカーが受ける引張荷重の抗力を、歪ゲー
ジ式ロードセルで測定する図3に示すタイプの試験機が
しばしば採用されている。
【0003】この試験機を用いた測定は、図3に示すよ
うに、施工されたアンカー21の突出ねじ部に、カップリ
ング22を介して締付ナット25を螺着し、リングレンチ等
を用いて、締付ナット25を締付けることにより行われ
る。締付ナット25を締付けると、引張荷重がアンカー21
に加えられ、この引張荷重がアンカー21の許容荷重内に
ある間は、引張荷重に対する抗力が加圧スリーブ24の上
端面に伝えられ、スラストベアリング26を介して負荷伝
達スリーブ27に伝達される。発生した抗力は、負荷伝達
スリーブ27と球面座28との間に装着されたロードセル29
によって検出され測定される。このとき、アンカー21が
傾いていても、その傾斜は球面台座30によって補正さ
れ、アンカー21には常にその軸方向に荷重がかかるよう
に構成されている。
【0004】しかしながら、このタイプの試験機は、締
付ナット25の回転締付けによって、アンカー21には、引
張荷重に加えてネジリが発生する。加圧スリーブ24の上
端面に伝えられた引張荷重に対する抗力は、スラストベ
アリング26を介して引張荷重成分のみが負荷伝達スリー
ブ27に伝達され、ネジリ成分は伝達されない。従って、
引張荷重のみを生じさせて正確な負荷試験を行うことが
できなかった。さらに、アンカー21以外に引張荷重によ
る変位が伝わる部分がなく、アンカー21の変位量を直接
測定することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、負荷ナット
の締付けによって被引張部材に引張荷重を負荷する試験
機において、正確な引張荷重を測定することができ、変
位量を直接測定することのできる引張試験機を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の引張試験機は上
記課題を解決してなり、複数の支柱に支持された基台の
中央を貫通して筒状の引張部材が設けられ、この外周ね
じ部に負荷ナットが螺着され、引張部材の軸芯を通る貫
通孔に、シャフト用ナットが上端に螺着されたセンター
シャフトがゆるやかに納められ、センターシャフトは下
端に連結部材を介して被引張部材に連結するためのねじ
部を有し、負荷ナットと基台との間に、スラスト用ベア
リング、負荷伝達リング及び荷重変換器が順に配設され
てなり、前記引張部材は、前記基台との間に設けられた
回転防止手段によって回転が防止され、その軸線方向に
のみ変位可能であることを特徴としている。
【0007】あるいは、前記筒状の引張部材に代えて、
被引張部材に連結するためのねじ部をその下端に有する
中実(または中空)の引張部材を用いることもできる。
また、本発明の引張試験機に、負荷ナットの締付けによ
り、引張部材の軸線に平行な方向に変位する部材に、変
位量を測定するための変位変換器を配設するのが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の引張試験機は、上記した
ように、負荷ナットの締付けによる回転力がアンカー等
の被引張部材に伝わらない構成とし、加えて、荷重を伝
達する引張部材と基台との間に回転防止手段を設けるこ
とにより、回転を防止して引張部材の軸線方向にのみ変
位可能とし、これにより、従来、負荷ナットの締付けに
より生じていたネジリの発生を防止し、正確な引張荷重
の測定が可能となる。さらに、引張部材の軸線に平行な
方向にのみ変位する部材、すなわち、センターシャフ
ト、引張部材、連結部材等に変位変換器を配設すること
により、直接、被引張部材の変位量を測定することがで
きる。
【0009】引張部材と基台との回転防止手段として
は、例えば、引張部材と基台とが対接する箇所に設けた
凹部に回転防止キーを嵌合することにより、回転を防止
することができる。他の回転防止手段としては、キーを
用いずに、引張部材と基台とが対接する箇所に、スプラ
イン軸加工により凸部または凹部を設けて、一方の凸部
を他方の凹部に嵌合させることにより回転を防止するこ
ともできる。
【0010】なお、荷重変換器としては、歪みゲージ式
ロードセル、静電容量式荷重センサ等を用いることがで
きる。変位変換器としては、ポテンショメータ式変位
計、差動トランス式変位計、歪みゲージ式変位計等を用
いることができる。また、アンカー等の被引張部材が傾
斜して施工されている場合、引張部材の軸線が、被引張
部材の軸線の延長上にあるように、基台に配設された各
支柱の高さをこの支柱のねじ部でそれぞれ調整してあわ
せることができる。
【0011】
【実施例】本発明の引張試験機の具体的な態様例につい
て、図1、図2を用いてさらに詳細に説明する。 実施例1;図1に示す本発明の引張試験機は、施工され
たアンカー1の突出ねじ部に、連結部材のカップリング
2を介してセンターシャフト3に連結し、引張荷重に対
するアンカー1の抗力と変位量を測定するものである。
センターシャフト3は、筒状の引張部材4に挿通され、
上部にシャフト用ナット5が引張部材4の上端面に接し
て螺着されている。引張部材4は、基台6の中央を貫通
して配設され、基台6は複数の支柱7により支持されて
いる。引張部材4の外周ねじ部には、負荷ナット8が螺
着されている。引張部材4と基台6とが接する箇所に、
それぞれ対向して凹部が設けられ、この凹部に回転防止
キー9が嵌合され、引張部材4−基台6間の相対回転は
防止されている。
【0012】さらに、負荷ナット8のフランジ部10の下
面に接してスラスト用ベアリング11、例えば、ニードル
ベアリングを配し、さらに、負荷伝達リング12を介して
ロードセル13が基台6との間に設けられ、ロードセル13
にかかる負荷荷重が測定される。負荷ナット8を締付け
ることにより、軸線に沿って変位する引張部材4の外周
面に、アーム15を取り付け、このアーム15にポテンショ
メータ式変位計を取り付けることにより、アンカー1の
変位量は測定される。
【0013】実施例2;図2に示すタイプの引張試験機
は、図1に示した実施例1において、筒状の引張部材4
とセンターシャフト3に代えて、アンカー1に連結する
ための突出ねじ部17をその下端に有する中実の引張部材
4を用いたものであり、引張部材4の回転防止機構は、
実施例1と同様に回転防止キー9を用いている。同様
に、アンカー1の変位量の測定は、変位計16により行わ
れる。なお、引張試験機の重量を軽減したい場合、引張
部材4を中空体とすればよい。引張荷重の測定は、リン
グレンチ等を用いて負荷ナット8を締付けることにより
行われ、引張部材4からカップリング2を介してアンカ
ー1に引張荷重がかけられる。この引張荷重がアンカー
1の許容荷重内にある間は、引張荷重に対するアンカー
1の抗力が負荷ナット8のフランジ部10の下端面に伝え
られ、スラストベアリング11を介してロードセル13に伝
達され、引張荷重が測定される。
【0014】
【発明の効果】本発明の引張試験機は、負荷ナットの締
付けによる回転力をアンカー等の被引張部材に伝わらな
い構成とし、加えて、荷重を伝達する引張部材と基台と
の間に回転防止手段を設けることにより、回転を防止し
て引張部材の軸線方向にのみ変位可能としたものであ
る。これにより、従来、負荷ナットの締付けにより生じ
ていた ネジリの発生を防止し、正確な引張荷重の測定
を可能としたものである。さらに、引張部材の軸線に平
行な方向にのみ変位する部材に変位変換器を配設するこ
とにより、直接、被引張部材の変位量を測定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の引張試験機を示す概略断面図である。
【図2】本発明の他の態様の引張試験機を示す概略断面
図である。
【図3】従来のアンカー引張試験機を示す概略断面図で
ある。
【符号の説明】
1、21・・・アンカー、 2、22・・・カップリング、 3・・・・・センターシャフト、 4・・・・・引張部材、 5・・・・・シャフト用ナット、 6・・・・・基台、 7・・・・・支柱、 8・・・・・負荷ナット、 9・・・・・回転防止キー、 10・・・・・フランジ部、 11、26・・・スラスト用ベアリング、 12・・・・・負荷伝達リング、 13、29・・・ロードセル、 14・・・・・カバー、 15・・・・・アーム、 16・・・・・変位計、 17・・・・・突出ねじ部、 24・・・・・加圧スリーブ、 25・・・・・締付ナット、 27・・・・・負荷伝達スリーブ、 28・・・・・球面座、 30・・・・・球面台座、 31・・・・・Oリング、 32・・・・・回転角支持盤。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の支柱に支持された基台の中央を貫通
    して筒状の引張部材が設けられ、この外周ねじ部に負荷
    ナットが螺着され、引張部材の軸芯を通る貫通孔に、シ
    ャフト用ナットが上端に螺着されたセンターシャフトが
    ゆるやかに納められ、センターシャフトは下端に連結部
    材を介して被引張部材に連結するためのねじ部を有し、
    負荷ナットと基台との間に、スラスト用ベアリング、負
    荷伝達リング及び荷重変換器が順に配設されてなり、前
    記引張部材は、前記基台との間に設けられた回転防止手
    段によって回転が防止され、その軸線方向にのみ変位可
    能であることを特徴とする引張試験機。
  2. 【請求項2】複数の支柱に支持された基台の中央を貫通
    して引張部材が設けられ、この外周ねじ部に負荷ナット
    が螺着され、引張部材は下端に連結部材を介して被引張
    部材に連結するためのねじ部を有し、負荷ナットと基台
    との間に、スラスト用ベアリング、負荷伝達リング及び
    荷重変換器が順に配設されてなり、前記引張部材は、前
    記基台との間に設けられた回転防止手段によって回転が
    防止され、その軸線方向にのみ変位可能であることを特
    徴とする引張試験機。
  3. 【請求項3】変位量を測定するための変位変換器が、負
    荷ナットの締付けにより、引張部材の軸線に平行な方向
    に変位する部材に配設されてなる請求項1又は2に記載
    の引張試験機。
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